JP4295381B2 - 酸化オスミウム組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、有機化合物の酸化オスミウムによる酸化反応等を、工業的生産規模にまで拡大して実施することを可能とする、芳香族ポリオレフィン類に担持された酸化オスミウム組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
酸化オスミウムのうち、単独で確実に存在するものは、4価及び8価のオスミウムの酸化物であるとされているが、2価、3価及び6価のオスミウム酸化物の存在も考えられる。
【0003】
8価の酸化オスミウムは四酸化オスミウムとか、水溶液の場合ではオスミウム酸とも呼ばれ、酸化作用が強く、有機合成において特異な酸化剤及び触媒として利用されている。しかし四酸化オスミウムは、融点40.6〜40.7℃、沸点131.2℃、蒸気圧7mm/20℃(または52mm/55℃)であり、特異な臭気をもっており、その臭気は2×10-5mg/mlという極低濃度でも感知され、しかもその蒸気は特に目の粘膜を侵し、また呼吸器全般にとって有毒である。
【0004】
従って、四酸化オスミウムを工業的に使用するには問題があり、貴重な物質を少量酸化する際の酸化剤として使用されているに過ぎなかった。これを、工業的に安全に使用するために、既にいくつかの試みはなされている。例えば、特表平4−505884号公報は、窒素含有ポリマー上に酸化オスミウムを溶剤から析出させる方法を提供しており、実際にポリ(4-ビニルピリジン)上に、四酸化オスミウムを約1重量%担持した商品(例えばシグマ−アルドリッチ社カタログ掲載)がある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、これら従来技術は、すべて窒素原子をもつ塩基性ポリマー、就中その架橋ポリマーを用い、化学的な四級窒素との結合を利用しているものであるため、製造も容易でない。且つ、従来技術の組成物を実際の反応に使用する場合、酸化的条件下において、酸化オスミウムを担持するポリマー自体が徐々に分解されてゆく( Journal of Molecular Catalysis A: Chemicalの120巻(1997年)203頁右欄)ので、取り扱い上の問題は払拭されず、また該組成物をリサイクルして使用するには自ら限界がある。
【0006】
また、上記特表平4-505884号公報に開示されたものでは、その明細書に記載のとおり、窒素含有ポリマー上に析出した酸化オスミウムは、四酸化オスミウムとしては存在せず、三酸化オスミウム又は場合によってはポリマーの酸化物、又はオキソアニオンの如き還元された状態で存在するので、四酸化オスミウムとして安定に担持されているとは言えず、従って酸化剤としての作用も四酸化オスミウムのそれと比べて明らかに劣る。
【0007】
一方、近年、四酸化オスミウムに光学活性な配位子を配位させた酸化オスミウムを用いると、光学活性な化合物が得られることが、"Catalytic asymmetric synthesis" ed. by I. Ojima, VHC Publisher, New York, 1993, P.227-272;Chem. Rev., 94, 2483-2547(1994)等に報告されているが、これらの不斉酸化に用いられている四酸化オスミウムは、そのまま(ポリマー等に担持させることなく)用いられているため、その回収再使用は困難である。
【0008】
また、光学活性な配位子をポリマーに導入し、それら四酸化オスミウムに配位させた高分子錯体およびそれらを用いた不斉酸化反応がEur.J.Org.Chem.,1998,21-27等に報告されているが、これらの光学活性な配位子を導入したポリマーはその製造に労力を要し、また、それを更に四酸化オスミウムと反応させる必要がある等、製造上および使用上の問題が多く残っている。更に、この方法では、配位子に配位した四酸化オスミウムが反応の過程等で徐々に脱離していくため、繰り返し使用できないという問題も有している。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、これらの課題を解決するために鋭意研究し、その改良をなし遂げ、本発明を完成した。
【0010】
即ち、本発明は、酸化オスミウムが芳香族ポリオレフィン類に担持されてなる酸化オスミウム組成物(以下、MCOsOxと略記する)の発明、及び、芳香族ポリオレフィン類の有機溶媒溶液に、酸化オスミウムを添加溶解した後、析出させることを特徴とするMCOsOxの製造法の発明、並びに、MCOsOxを含んでなる酸化剤の発明である。
【0011】
また、本発明は、酸化オスミウムに光学活性な配位子(キラルなリガンド)が配位してなるMCOsOx(以下、キラルMCOsOxと略記する)の発明、及び、MCOsOxとキラルなリガンドとを反応させることを特徴とするキラルMCOsOxの製造法の発明、並びに、酸化オスミウムと、キラルなリガンドと、芳香族ポリオレフィンとを有機溶媒中で反応させ、次いで析出させることを特徴とする、キラルMCOsOxの製造法の発明である。
【0012】
更にまた、本発明はキラルMCOsOxを含んでなる酸化剤の発明、及び、MCOsOxと、キラルなリガンドと、オレフィン類とを反応させることを特徴とする、光学活性ジオール化合物の製造方法の発明、並びに、キラルMCOsOxとオレフィン類とを反応させることを特徴とする、光学活性ジオール化合物の製造方法の発明である。
【0013】
本発明に係る酸化オスミウムとしては、通常四酸化オスミウムが用いられるが、これ以外の二酸化オスミウム等であってもよい。また、これら酸化オスミウムは市販品を用いれば足りる。
【0014】
また、本発明の製造法により芳香族ポリオレフィン類に担持された酸化オスミウムの一部は、芳香族ポリオレフィン類に通常残存する僅量の未反応不飽和結合により一部還元されるが、このような一部還元された酸化オスミウムも本発明に係る酸化オスミウムに含まれる。
【0015】
本発明に係る芳香族ポリオレフィン類(以下、本発明に係るポリマー類という場合がある。)としては、例えば、α位に置換基を有してもよいスチレン又はその核置換誘導体等の芳香族オレフィン化合物が重合したホモポリマー又はコポリマー等が挙げられる。α位に置換基を有してもよいスチレンにおける置換基は本発明の方法により酸化オスミウムを担持させる際に何ら悪影響を与えないものであって、且つ得られたMCOsOxを酸化剤又は触媒として使用する際にその作用を減じさせるものでなければどのようなものでもよいが、例えばメチル基、エチル基、イソプロピル基等のアルキル基、例えばメトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基等のアルコキシ基等が挙げられる。
【0016】
また、コポリマーの場合、上記α位に置換基を有してもよいスチレン系のモノマー単位以外のモノマー単位としては、上記置換基についての場合と同様、本発明の方法により酸化オスミウムを担持させる際に何ら悪影響を与えないものであって、且つ得られた酸化オスミウム担持体を酸化剤又は触媒として使用する際にその作用を減じさせるものでなければ特に限定されないが、例えばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸等のエチレン性カルボン酸類、例えばアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸ブチル、マレイン酸ジメチル等のエチレン性カルボン酸エステル類、例えばアクリルアミド、メタクリルアミド、マレイミド等のビニル系アミド化合物、例えばギ酸ビニル、酢酸ビニル等のビニルエステル類、例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル等の含シアノビニル化合物等に由来するものが挙げられる。
【0017】
さらに、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン三元共重合体(いわゆるABS樹脂も含む)やスチレン-ジビニルベンゼン共重合体等のように、芳香族オレフィンのホモポリマーやコポリマー等がジビニルベンゼンやブタジエン等の架橋化合物で架橋されたポリマー等も含まれる。
【0018】
また、その他のモノマーとして塩基性の窒素含有モノマーは、あまり好ましくないが、大勢に影響のない量であれば含まれていてもよい。
本発明に係るポリマー類の重量平均分子量としては、通常1,000〜500万、好ましくは10万〜35万のものが挙げられ、また、重合度としては10〜50,000好ましくは2,000〜3,500のものが挙げられる。
【0019】
芳香族ポリオレフィン類の分子量が、必要以上に低い場合、得られたMCOsOx又はキラルMCOsOxの機械的強度が低くなり、また、必要以上に高い場合、それらの製造に手数と時間とがかかる。
【0020】
また、本発明に係るポリマー類は、市販品を用いてもよいし、常法により適宜自製したものを用いても何れにてもよい。
【0021】
本発明のMCOsOxの製造法は、医薬品とか食品の分野において行なわれている、比較的分子量の大きい物質を対象とするいわゆるマイクロカプセル化技術、例えば、Pharmaceutica Acta Helvetiaeの53巻(1978年)17-23頁及び33-39頁等に、総説として記載されている方法に準じて実施される。
【0022】
即ち、例えば、酸化オスミウムを、芳香族ポリオレフィンと有機溶媒中で均一になるまで混合し、次いで生成物を析出させ、これを例えば濾取する等により回収することで、芳香族ポリオレフィンに担持させた酸化オスミウムを得ることができる。
【0023】
具体的には、例えば、先ず上記した如き本発明に係るポリマー類を、適当な有機溶媒に加温撹拌溶解する。この溶液に、ポリマー1重量に対して0.02〜0.4重量、好ましくは0.1〜0.2重量の、例えば、四酸化オスミウム等の酸化オスミウムを加え、均一になるまで25〜50℃で撹拌を続行する。担持させる反応の終末は、この均一化により確認できる。得られた均一溶液を撹拌しながら氷冷する。固体の析出が見えたら、使用したポリマーに対する貧溶媒を加えて析出を完成させる。析出物を濾取することにより本発明のMCOsOxが得られる。これを更に常法により洗浄、乾燥してもよい。
【0024】
尚、ここで使用される有機溶媒としては、本発明に係るポリマー類を溶解し得る溶媒であればよく、特に限定されないが、例えばベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、例えば、メチルエチルケトン等のケトン類、例えば酢酸エチル等のエステル類、例えばクロロホルム、ジクロルエタン、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、例えばシクロヘキサン等の飽和環状炭化水素類、例えばジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類が挙げられる。どの溶媒が好適かは使用するポリマーによって異なるので一様には言えないが、例えば、ポリスチレンを使用する場合は、これに対して適当な溶解度をもつシクロヘキサン、ジクロルエタン等が好ましく、ポリ(アクリロニトリル−コスチレン)やアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン三元共重合体等のABS樹脂であればテトラヒドロフラン等が好ましい。
【0025】
また、ここで使用されるポリマー類に対する貧溶媒としては、ポリマーの種類により若干異なるが、例えばメタノール、エタノール等の低級アルコール類、例えばn-ヘキサン、石油エーテル等の脂肪族炭化水素類等が挙げられ、中でも工業的にはメタノールが好ましい。
【0026】
本発明のキラルMCOsOxは、例えば以下のようにして調製される。
【0027】
即ち、適当な溶媒中に、キラルなリガンドとMCOsOxとを、MCOsOx中の酸化オスミウム 1mol%に対し、キラルなリガンドが通常0.001〜10mol%、好ましくは0.1〜1mol%となるように仕込み、これを、通常0〜50℃、好ましくは15〜40℃で、通常数分から数十分攪拌下に反応させた後、沈殿物を濾過等により単離することにより、目的のキラルMCOsOxが、容易に得られる。これを更に常法により洗浄、乾燥してもよい。
【0028】
尚、ここで用いられる反応溶媒としては、目的の反応を行う条件下でMCOsOxを溶解しないものであって目的の反応に悪影響を与えないものであれば特に限定されることなく用いることができる。より具体的には、例えば、水、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、例えばアセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類、例えばジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、例えば酢酸エチル等のエステル類、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン等の炭化水素類、例えばクロロホルム、ジクロルエタン、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類等の中から適宜選択して用いればよい。これらは、単独で用いても、適宜混合して用いてもよいが、混合して用いる場合の好ましい例としては、水とアセトニトリルとアセトンとの混合溶媒が挙げられる。
【0029】
また、本発明のキラルMCOsOxは、酸化オスミウム、キラルなリガンド及び上記した如き本発明に係るポリマー類を適当な有機溶媒中で加温攪拌下に反応させることによっても容易に調製し得る。
【0030】
具体的には、例えば下記に示す如き方法で容易に調製し得る。
【0031】
即ち、例えば、先ず上記した如き本発明に係るポリマー類を、適当な有機溶媒に加温撹拌溶解する。この溶液に、ポリマー1重量に対して0.02〜0.4重量、好ましくは0.1〜0.2重量の例えば四酸化オスミウム等の酸化オスミウム、及び酸化オスミウム1mol%に対して通常0.001〜10mol%、好ましくは0.1〜1mol%のキラルなリガンドを加え、均一になるまで25〜50℃で撹拌を続行する。担持させる反応の終末は、この均一化により確認できる。得られた均一溶液を撹拌しながら氷冷する。固体の析出が見えたら、使用したポリマーに対する貧溶媒を加えて析出を完成させる。析出物を濾取することにより本発明のキラルMCOsOxが得られる。これを更に常法により洗浄、乾燥してもよい。
【0032】
本発明で用いられるキラルなリガンドとしては、例えば以下のような性質を併せ有する化合物が挙げられる。
【0033】
a)光学活性を有すること
b)ローンペアを有する配位子を分子中に1以上もつもの(好ましくは2個以上)
c)バルキーな構造を有するもの
尚、ここに於いて、ローンペアを有する配位子とは、具体的には、例えばピリジン類(例えば、ピリジン、置換ピリジン等)、キヌクリジン類(例えばキヌクリジン、置換キヌクリジン等)、N−置換ピペリジン、フタラジン等の三級アミンに由来するもの等である。また、バルキーな構造とは、例えば環状構造のことであり、環状構造としては、例えば単環若しくは多環の、芳香族環、ヘテロ芳香族環、脂肪族環、ヘテロ脂肪族環等に由来するもの、より具体的には、例えば、シクロペンタン環、シクロヘキサン環等の脂肪族環、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環等の芳香族環、ピロリジン環、ピペリジン環、キヌクリジン環等のヘテロ脂肪族環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、インドール環、イソキノリン環、キノリン環、フタラジン環、ピラジノ[2,3-d]ピリダジン環等のヘテロ芳香族環等、又は、目的の反応を阻害しない範囲で適当な置換基を導入したこれらの誘導体等に由来するものが挙げられる。
【0034】
尚、置換ピリジン、置換キヌクリジン、N−置換ピペリジン、又は上記の環状化合物誘導体の置換基としては、例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、シクロプロピル基、n-ブチル基、イソブチル基、sec-ブチル基、tert-ブチル基、n-ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert-ペンチル基、3,3-ジメチルブチル基、1,1-ジメチルブチル基、1-メチルペンチル基、シクロペンチル基、n-ヘキシル基、イソヘキシル基、シクロヘキシル基等の炭素数1〜6の直鎖状、分枝状若しくは環状のアルキル基、例えばメトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、イソプロポキシ基、シクロプロポキシ基、n-ブトキシ基、イソブトキシ基、sec-ブトキシ基、tert-ブトキシ基、n-ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、ネオペンチルオキシ基、tert-ペンチルオキシ基、3,3-ジメチルブトキシ基、1,1-ジメチルブトシ基、1-メチルペンチルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、n-ヘキシルオキシ基、イソヘキシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基等の炭素数1〜6のアルコキシ基、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、チオール基、アミノ基、炭素数1〜6の直鎖状、分枝状若しくは環状アルキル基を置換基として有していてもよいフェノキシ基等が挙げられる。
【0035】
上記の性質を有するキラルなリガンドの中でも、より好ましい具体例としては、例えば通常の四酸化オスミウム等の酸化オスミウムを用いた不斉酸化反応を触媒しうるものが挙げられ、より具体的には、下記のようなものが挙げられる。尚、これらのリガンドは、目的の反応に支障をきたさない範囲で適当な置換基を導入して使用してもよい。
【0036】
【化1】
Figure 0004295381
【0037】
【化2】
Figure 0004295381
【0038】
【化3】
Figure 0004295381
【0039】
【化4】
Figure 0004295381
【0040】
【化5】
Figure 0004295381
【0041】
【化6】
Figure 0004295381
【0042】
【化7】
Figure 0004295381
【0043】
【化8】
Figure 0004295381
【0044】
【化9】
Figure 0004295381
【0045】
【化10】
Figure 0004295381
【0046】
【化11】
Figure 0004295381
【0047】
【化12】
Figure 0004295381
【0048】
【化13】
Figure 0004295381
【0049】
【化14】
Figure 0004295381
【0050】
【化15】
Figure 0004295381
【0051】
本発明のキラルMCOsOxの製造法に於いて使用される有機溶媒としては、本発明に係るポリマー類を溶解し得る溶媒であればよく、特に限定されないが、例えばベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、例えば、メチルエチルケトン等のケトン類、例えば酢酸エチル等のエステル類、例えばクロロホルム、ジクロルエタン、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類、例えばシクロヘキサン等の飽和環状炭化水素類、例えばジエチルエーテル、1,4-ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類等が挙げられる。どの溶媒が好適かは使用するポリマーによって異なるので一様には言えないが、例えば、ポリスチレンを使用する場合は、これに対して適当な溶解度をもつシクロヘキサン、ジクロルエタン等が好ましく、ABS樹脂であればテトラヒドロフラン等が好ましい。
【0052】
又、これらは単独で用いても2種以上を混合して用いてもよい。
【0053】
また、ここで使用されるポリマー類に対する貧溶媒としては、ポリマーの種類により若干異なるが、例えばメタノール、エタノール等の低級アルコール類、例えば水と低級アルコール類との混合溶媒、例えばn-ヘキサン、石油エーテル等の脂肪族炭化水素類等が挙げられ、中でも工業的にはメタノールが好ましい。
【0054】
このようにして得られた本発明のMCOsOx又はキラルMCOsOxに於いて、酸化オスミウムは、本発明に係るポリマー中にマイクロカプセル化された状態で存在するものと考えられる。更に言えば、酸化オスミウムはポリマー類でできたマイクロカプセル中或いは表面に、ポリマーの芳香族環とオスミウムの空軌道との間の電子的な相互作用によって保持されているものと考えられる。
【0055】
本発明のMCOsOx又はキラルMCOsOxは、100〜200μmの平均粒径を有する微粒子から成り、その特徴は以下の如くである。
1.酸化オスミウムは、芳香族ポリオレフィン類でカプセル化された状態となっており、取り扱いが安全である。
2.通常の雰囲気に放置しても、もはや酸化オスミウム特有の臭気は感取されない。
3.貯蔵安定性にも優れており、従来品が、密栓されていても、6か月貯蔵後には活性が減退する(Synthesisの1989年巻46頁右欄)のに対し、12ヶ月貯蔵後でもその活性を保持している。
4.酸化剤として用いられた後、定量的に回収することが可能で、且つ回収後に反復使用することができる。例えば、10回以上繰り返し使用しても、本発明のMCOsOx及びキラルMCOsOxの触媒活性は殆ど減少しない。
【0056】
これらの特徴を有することは、酸化オスミウムが、おそらくは、基材であるポリマーに包まれるか乃至は、覆われているかしており、貯蔵している間も、また、酸化剤として使用した後でさえも、その構造が崩れることはなく、その効果、例えば酸化剤としての効果は、維持されていることを物語っており、更には、本発明のMCOsOx又はキラルMCOsOxにおける各酸化オスミウムの微粒子が、基材であるポリマーによりマイクロカプセル化又は内包されているが、このマイクロカプセル又は内包の状態は完全ではなく、直接大気と接する細孔や隙間を有している(Pharmaceutica Acta Helvetiaeの53巻(1978年)17-23頁及び33-39頁)、言い換えれば、基材であるポリマーに担持された酸化オスミウムは、完全に大気から遮断されているわけではないとの推定も成り立つ。
【0057】
かくして得られた本発明の、MCOsOx及びキラルMCOsOxは、文献等に未載の新規な組成物である。
【0058】
本発明のMCOsOx及びキラルMCOsOxに於いて、酸化オスミウムの担持量は、10%(W/V)以上、最大約20%(W/V)程度とすることが可能であり、せいぜい1%程度でしか含有していない従来品に比べ格段に優れたものである。
【0059】
本発明のMCOsOx及びキラルMCOsOxは、貧溶媒の種類、その添加条件等により区々の形状になるが、塊状になった場合でも、適宜に破砕して実用に供し得る。
【0060】
本発明のMCOsOx及びキラルMCOsOxは、四酸化オスミウムそのものと同様に、有機化合物の酸化反応に、酸化剤として使用し得るが、この際の使用方法としては、四酸化オスミウムによる有機化合物の酸化反応等の、通常の操作に準じて行えば良く、その使用量も、反応系に必要な量の酸化オスミウムが存在するように、MCOsOx又はキラルMCOsOxに担持された酸化オスミウム含量に基づいてその総使用量を適宜設定すればよい。
【0061】
更に、本発明のMCOsOx又はキラルMCOsOxを酸化剤として使用する場合、他の適当な酸化剤と併用することができる。他の適当な酸化剤としては、四酸化オスミウムを用いて行われる有機化合物の酸化反応において通常使用される酸化剤は全て使用可能であり、例えば過酸化水素、フェリシアン化カリウム、過ヨウ素酸カリウム、例えば三級ブチル・ヒドロペルオキシド等の有機ペルオキシド類、例えば4−メチルモルホリンN−オキシド、トリメチルアミン・N−オキシド等のN−オキシド化合物等が挙げられる。
【0062】
更に、本発明のMCOsOxをキラルなリガンドと組み合わせて用いた場合、或いは、本発明のキラルMCOsOxを用いた場合には、不斉酸化反応を行うことが出来る。この場合、不斉炭素を分子内に有するオレフィン類を基質とする立体選択的酸化、不斉補助剤を組み込んだオレフィン類へのジアステレオ面選択的不斉酸化およびエナンチオ面選択的不斉酸化のいずれにも適用可能であり、光学活性な酸化成績体を高光学収率で得ることができる。
【0063】
即ち、例えば、本発明のキラルMCOsOx或いは本発明のMCOsOxをキラルなリガンドと組み合わせて用いてオレフィン類の不斉酸化反応を行うと高い光学収率で光学活性ジオール化合物を得ることができる。本発明にかかる光学活性ジオールの製造方法は、例えば以下のごとくして実施される。
【0064】
即ち、適当な溶媒中に、予め調製、単離したキラルMCOsOxを、或いは本発明のMCOsOxとキラルなリガンドとを、MCOsOx 中の酸化オスミウム 1mol%に対し、キラルなリガンドが通常0.001〜10mol%、好ましくは0.1〜1mol%となるように添加し、これに、要すれば適当な酸化剤共存下に、MCOsOx中の酸化オスミウム 1mol%に対し、通常1〜100,000mol%、好ましくは1〜100 mol%のオレフィン類を、通常0〜80℃、好ましくは15〜40℃で、通常5〜50時間、好ましくは20〜30時間かけて滴下、反応させ、次いでキラルMCOsOxを濾取し、常法により後処理することにより、目的の光学活性ジオール化合物が、容易に高光学収率で得られる。
【0065】
予め調製、単離したキラルMCOsOxを用いてオレフィンの不斉酸化反応を行っても、また、MCOsOxとキラルなリガンドとを混合し反応させた溶液にオレフィン類を添加、反応させる方法、即ち、キラルMCOsOxの調製と不斉酸化反応とをワンポットで行う方法の何れでもよいが、後者の方が、不斉酸化反応を行わせるために必要なキラルなリガンドの量が少なくすむのでより好ましい。
【0066】
光学活性ジオール化合物の製造に用いられるオレフィン類としては、分子内に重合性の二重結合を1以上、好ましくは1又は2個有するオレフィン類であればよく、脂肪族オレフィンでも芳香族オレフィンでも、特に限定されない。
【0067】
光学活性ジオール化合物の製造に用いられる反応溶媒としては、キラルMCOsOxを溶解しないものであって目的の反応に悪影響を与えないものであれば特に限定されることなく用いることができる。より具体的には、使用するMCOsOxや反応させるオレフィン類の性質に応じて、例えば、水、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、例えばアセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール、例えばジエチルエーテル、1,4−ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル類、例えば酢酸エチル等のエステル類、例えばベンゼン、トルエン、キシレン、シクロヘキサン等の炭化水素類、例えばクロロホルム、ジクロルエタン、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類等の中から適宜選択して用いればよい。これらは、単独で用いても、適宜混合して用いてもよいが、混合して用いる場合の好ましい例としては、水とアセトニトリルとアセトンとの混合溶媒が挙げられる。
【0068】
上記の反応に使用されたキラルMCOsOxは、回収して再度不斉酸化反応に使用することができる。尚、反応の光学収率を高めるためには3回目以降の再使用の場合には新たにキラルなリガンドを添加することが望ましい。また、酸化力を高めるためには、上記した如き酸化剤を必要に応じて共存させればよい。
【0069】
以下実施例によって本発明を説明するが、本発明はこれによって限定されるものでない。
【0070】
【実施例】
実施例1.MCOsOxの合成(ポリスチレンを用いた場合)
シクロヘキサン100 mlに、ポリスチレン(分子量28万)5 gを、50-60℃で撹拌して溶解し、次いで四酸化オスミウム1 gを加えて均一になるまで 、約1時間撹拌反応させた。25℃まで冷却した後氷冷し、ポリスチレンが固化してきたら、メタノール約150 mlを加え、8時間静置した。析出物を濾取し、メタノール洗浄して真空乾燥したところ、四酸化オスミウム700 mgが担持されたMCOsOx(以下、PS−MCOsOxと略記する)5.7gが得られた。
【0071】
実施例2.MCOsOxの合成(ABS樹脂を用いた場合)
ABS樹脂 10 gにテトラヒドロフラン(THF)200mlを加えて、撹拌しながら70-80℃に加温した。得られたABS樹脂-THF溶液に四酸化オスミウム2 gを加えて均一になるまで 、約1時間撹拌した。25℃まで冷却した後氷冷し、樹脂が固化してきたら、ヘキサン約300 mlを加え、8時間静置した。固化した析出物を濾取し、メタノール洗浄して真空乾燥したところ、四酸化オスミウム約1.9 gが担持されたMCOsOx(以下、ABS−MCOsOxと略記する)11.9gが得られた。
【0072】
実施例3.ABS−キラルMCOsOxの合成
実施例2で得られたABS−MCOsOx(四酸化オスミウムとして0.5 mmol相当)とヒドロキニジン1,4−フタラジンジイルジエーテル(以下、(DHQD)2PHALと略記する)(1 mmol)を水-アセトニトリル-アセトン(1:1:1)35 mlの混合溶媒中で10分間反応させた後沈殿を濾取しメタノールで洗浄して、(DHQD)2PHALが配位したABS−MCOsOx(以下、ABS−キラルMCOsOxと略記する)を得た。
【0073】
実施例4.PS−MCOsOxによる酸化反応
ジエチルエーテル50 mlに2.5 mmolの3β-コレスタノールを溶解し、これに四酸化オスミウム2.5 mmol相当を含有するPS−MCOsOxを添加して、25℃で30時間撹拌反応させた。反応液からPS−MCOsOxを濾去して、濾液から粗製ケト体を得、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶離液:ベンゼン)で精製して、収率90%で3-コレスタノンを得た。
【0074】
実施例5.他の酸化剤を併用した、PS−MCOsOxによる酸化反応
水15 ml、アセトン15 ml、及びアセトニトリル15 mlの混合溶媒中、アルゴン雰囲気で、シクロヘキセン50 mmol、5 mol%のPS−MCOsOx、及び1.3当量の4-メチルモルホリン-N-オキシド(NMO)を24時間25℃で撹拌反応させた。次いでこれにメタノール約150mlを加えて反応を停止させ、PS−MCOsOxを濾別した。濾液を減圧下に濃縮し、粗精製物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー精製し1,2-シクロヘキサンジオールを収率84%で得た。
【0075】
同様にして、更に10種のオレフィンを基質にして、同様の反応を行い、夫々表1に示す結果が得られた。
【0076】
なお、回収されたPS−MCOsOxはメタノールで洗浄して再利用可能であった。
【0077】
【表1】
Figure 0004295381
【0078】
実施例6.PS−MCOsOxの再使用の検討
前記実施例5の工程を、回収したPS−MCOsOxを用いて繰り返し再使用を行った場合の酸化剤としての効果変動の有無を検討した。
【0079】
その結果、8回目の再使用を終了したところで、その8回目の1,2-シクロヘキサンジオールの収率は85%、1〜7回目の各実験の1,2-シクロヘキサンジオールの収率は83〜85%であり、PS−MCOsOxの回収率はほぼ定量的と良好な結果が得られた。
【0080】
実勢例7.ABS−キラルMCOsOxを用いた不斉酸化反応
実施例3の方法に準じてMCOsOx(酸化オスミウム量で換算して0.5 mmol)と(DHQD)2PHAL(1 mmol)から得られた(DHQD)2PHALが配位したABS−キラルMCOsOxの水-アセトニトリル-アセトン(1:1:1)3.5 mlの懸濁液に、NMO(1.43mmol)を加え、次いで、trans-β-メチルスチレン(1.1 mmol)を24時間かけて滴下した後、触媒であるABS−キラルMCOsOxを濾別し、メタノールで洗浄した。濾液およびメタノール洗浄液を併せ、減圧下で濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、ジオール体(一般式[16])を収率95%で得た。得られたジオール体の光学収率は85%eeであった。なお、触媒を除去した反応液中にオスミウムは検出されず、触媒であるABS−キラルMCOsOxからの四酸化オスミウムの流出は認められなかった。
【0081】
【化16】
Figure 0004295381
【0082】
実施例8.キラルなリガンドが配位したPS−MCOsOxを用いた不斉酸化反応
実施例7のABS−キラルMCOsOxの代わりにPS−キラルMCOsOxを用いて実施例7と同様の酸化反応を行い、ジオール体を収率80%で得た。得られたジオール体の光学収率は56%eeであった。
【0083】
実施例9.キラルなリガンドが配位したABS−MCOsOxの再利用
実施例7で濾別した触媒を用いて実施例7と同様の酸化反応を再度行うとジオール体を収率99%で得た。得られたジオール体の光学収率は86%eeであった。
【0084】
【発明の効果】
以上述べたとおり、本発明のMCOsOxは、既知の塩基性窒素含有ポリマーに担持された酸化オスミウムと比べて製造し易く、且つ高濃度に酸化オスミウムを含有しながら、通常の環境において安全に取り扱うことができ、反応性に優れている。また、光学活性な配位子(キラルなリガンド)を配位したキラルMCOsOxを用いれば(キラルなリガンドとMCOsOxを併用する場合を含む)、光学活性ジオール化合物を容易に且つ高光学収率で製造することができるので、従来の四酸化オスミウムの単体と同様に有機化合物の酸化反応および不斉酸化反応に広く供することができる。更に、特に他の酸化剤と併用する酸化反応および不斉酸化反応においては、定量的に回収され反復使用できるという性質を有しており、工業的に容易に且つ効率よく利用できる、極めて有用な組成物である。

Claims (13)

  1. 置換基としてアルキル基又はアルコキシ基を有し且つ窒素を含有しない芳香族ポリオレフィン或いは置換基を有さず且つ窒素を含有しない芳香族ポリオレフィンに、酸化オスミウムが担持されてなる、酸化オスミウム組成物。
  2. 酸化オスミウムが四酸化オスミウムである、請求項1に記載の組成物。
  3. 置換基としてアルキル基又はアルコキシ基を有し且つ窒素を含有しない芳香族ポリオレフィン或いは置換基を有さず且つ窒素を含有しない芳香族ポリオレフィンが、α位にアルキル基又はアルコキシ基を有する、或いは置換基を有さない、スチレン又はその核置換誘導体のホモポリマー又はコポリマーである、請求項1に記載の組成物。
  4. 置換基としてアルキル基又はアルコキシ基を有し且つ窒素を含有しない芳香族ポリオレフィン或いは置換基を有さず且つ窒素を含有しない芳香族ポリオレフィンが、ポリスチレン又はABS樹脂である、請求項1に記載の組成物。
  5. 置換基としてアルキル基又はアルコキシ基を有し且つ窒素を含有しない芳香族ポリオレフィン或いは置換基を有さず且つ窒素を含有しない芳香族ポリオレフィンと酸化オスミウムとを、有機溶媒中で均一になるまで混合し、生成物を析出させて回収することを特徴とする、請求項1〜4の何れかに記載の組成物の製造法。
  6. 請求項1〜4の何れかに記載の組成物を含んでなる酸化剤。
  7. 酸化オスミウムに光学活性な配位子が配位してなる請求項1〜4の何れかに記載の組成物。
  8. 請求項1〜4の何れかに記載の組成物と光学活性な配位子とを反応させることを特徴とする、請求項7に記載の組成物の製造法。
  9. 酸化オスミウムと、光学活性な配位子と、置換基としてアルキル基又はアルコキシ基を有し且つ窒素を含有しない芳香族ポリオレフィン或いは置換基を有さず且つ窒素を含有しない芳香族ポリオレフィンとを有機溶媒中で反応させた後、析出させることを特徴とする、請求項7に記載の組成物の製造法。
  10. 請求項7に記載の組成物を含んでなる酸化剤。
  11. 請求項1〜4の何れかに記載の組成物と光学活性な配位子と、オレフィン類とを反応させることを特徴とする、光学活性ジオール化合物の製造方法。
  12. 請求項7に記載の組成物とオレフィン類とを反応させることを特徴とする、光学活性ジオール化合物の製造方法。
  13. オレフィン類が脂肪族化合物又は芳香族化合物である、請求項11または12に記載の製造方法。
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