JP2000080107A - テレケレック物質の製造方法、こうして製造されたテレケレック物質及びその使用方法 - Google Patents

テレケレック物質の製造方法、こうして製造されたテレケレック物質及びその使用方法

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    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 特定の分子量と狭い分子量分布とを有するホ
モ若しくはコポリマーを1種以上のビニルモノマーから
単一反応工程で製造する方法、並びに、ラッカー化学で
一般的な官能基とさらに反応/架橋可能な官能性末端基
2個を持つポリマーを得る方法を提供する。 【解決手段】 所望の官能基を含みかつ一旦モノマーが
消費し尽くされたとき鎖を停止する官能化試薬の存在下
でリビングラジカル重合方法を使用してモノマーをラジ
カル(共)重合する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、オリゴマー及びポ
リマーテレケレック物質の製造方法、こうして製造され
たテレケレック物質、並びにこの物質のプラスチック、
ファイバー又はラッカー分野における使用方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】テレケレック物質は一般に鎖の両末端に
官能基を有する線状オリゴマー又は低分子量線状ポリマ
ーと定義されている。テレケレック物質の製造に関する
包括的な総説は例えばAdv.Polym.Sci. 81, 168 (1987)
に見ることができよう。テレケレック物質は中でも添加
剤として、また特定構造(例えばブロックコポリマー、
コームポリマー(comb polymer)、スターポリマー)を有
するコポリマー用の構造単位(プレポリマー)として重
要である。コポリマーにおける構造単位として使用され
るとき、テレケレック物質はできる限り正確に2官能性
でなければならない。正確に2官能性を有するテレケレ
ック物質の製造のための、最も良く知られた反応は、
(1)重付加反応(例えばポリウレタン若しくはポリ尿
素を産む)、(2)重縮合反応(例えばポリエステル、
ポリカーボネート若しくはポリアミドを産む)並びに
(3)所望の官能基を含む停止剤を随意的に伴う、複素
環式モノマー(例えば環式エステル、カーボネート、ア
セタール又はエーテル)の開環アニオン若しくはカチオ
ン重合反応である。テレケレックポリアクリレート、即
ちラッカー化学で従来使用されている架橋、連鎖延長及
び/若しくはカップリング反応に参加可能な2個の特定
官能性末端基を有する低分子量アクリレートポリマーは
ラッカー工業での使用上関心が大きい。しかしながらテ
レケレックポリアクリレートは上述のプロセスのいずれ
を使用してしても製造できない。
【0003】ポリビニル若しくはポリアクリレート化合
物に官能性末端基を組み入れる種々の方法、例えば酸化
的鎖分断(例えば酸素、オゾン、四酸化オスミウム若し
くはルテニウムをもって)が高分子化学において公知で
ある。しかしながらこれらの方法は非特異的であってか
つ/又は分断のための攻撃地点として該ポリマー中に二
重結合の存在を必要とする。これらの方法で正確な2官
能性を得るのは実際上不可能である。もし所望の官能基
を有するモノマーが官能価=2を産むように計算された
量でラジカル重合に使用されるならば、官能価平均値が
2である生成物混合物が得られる。しかしながらこの生
成物は2官能性分子のみならず、3官能性及びそれ以上
の高官能性分子、モノ官能性分子並びに零官能性ポリマ
ー分子をも含む。もし所望の官能基を有する(官能化ジ
アゾ化合物、官能化過酸化物又は酸化還元開始剤のよう
な)開始剤及び/又は停止剤が、官能基を有するモノマ
ーの代りに使用されるならば、種々の停止反応、例えば
不均化反応、再結合反応、開始剤ラジカルによる停止反
応又は停止剤による停止反応が同時に起こるため、官能
価=2は通常得られない。
【0004】“デッドエンド重合”においては所望の末
端基を有する開始剤の大過剰量が使用される。この技術
において各ポリマー鎖は開始剤分子で停止され、したが
って2官能性である。しかしながら、非常に低分子量の
ポリマーのみが形成され、大量の開始剤が必要とされ
る。テロ重合(すなわち高連鎖移動係数を有する連鎖移
動剤の存在下におけるビニル若しくはアクリレートモノ
マーの重合)もまた低分子量体のみを産み、そしてこの
方法は若干の例(例えばテトラクロロメタン、ジブロモ
メタン、又は官能基を有する二硫化物の存在下の重合)
に限定されている。二つの活性鎖末端間の停止反応とし
ての不均化反応を全く抑止することは不可能であるか
ら、2未満の官能価を有するテレケレック物質が得られ
る。少なくともハロゲン化合物の場合は、所望の官能基
を産むため、該ハロゲン置換体の後続ポリマー類似反応
を行なうことも必要である。テレケレックポリメタクリ
レートは、ケテンシリルアセタールをもってする基移動
重合により製造されるが、ここで該官能基は該シリル基
の転移により形成される。この方法の欠点は、(1)高
純度のモノマー及び溶剤を必要とすること、及び(2)
必要とされる開始剤の価格及び入手の難易度であって、
このようなプロセスを特殊な用途のみに有用となす要件
である。
【0005】EP-A 613,910号及びEP-A 622,378号明細書
は、α−ヒドロキシ官能性ポリアルキルメタクリレート
の末端エステル基の選択的エステル交換によりα−ω−
ポリメタクリレートジオールを製造することを開示して
いる。このプロセスは種々の欠点を有する。第一には、
該α−ヒドロキシ官能性ポリアルキルメタクリレート
は、かなりの悪臭迷惑を及ぼす化合物であるメルカプト
エタノールの多量の存在下でラジカル重合により製造さ
れることである。第二には、この方法は多段階式、エネ
ルギー消費型かつ時間浪費型プロセスであり、このプロ
セスは、過剰量メルカプトエタノール及び使用済み溶剤
の蒸留による除去、触媒の存在下で過剰量ジオールをも
ってするエステル交換、メタノールの蒸留による除去、
該触媒及び過剰量ジオール除去用の、生成物の繰り返し
洗浄、並びにさらなる精製段階を含む。第三には、この
反応は、該エステル交換反応がさもなければ十分に選択
的に該鎖末端エステル基について進行しないので、唯一
アルキルメタクリレートの使用に限定されていることで
ある。用途範囲上の制限がありかつ経済的な潜在力に欠
けるもう一つの技術は不飽和複素環式化合物(例えば、
環式ケテンアセタール、不飽和スピロオルトカーボネー
ト)の開環重合であるが、このようなモノマーは工業的
に入手不能である。
【0006】以上述べた方法のうち一つとして所望のテ
レケレックポリメタクリレートの製造に好適ではない理
由は、所望の官能価が得られず、該方法が若干の特殊な
場合のみに限定され、及び/又はポリマー類似の後続反
応が必要とされるからである。よって実施の容易さを良
好な重合制御、特に該ポリマー鎖の末端基の制御と組み
合わせるポリマープロセスが求められている。リビング
ラジカル重合はそのようなプロセスの一つである。
【0007】リビングラジカル重合は、比較的最近の、
制御されたラジカル重合の実施方法である。リビングラ
ジカル重合は、従来のラジカル重合(簡単な製造プロセ
ス、低コスト及び広範囲のモノマー)の利点を、リビン
グ重合(特定の構造、分子量、分子量分布及び末端基官
能価を有するポリマー)の利点と結合させる。リビング
ラジカル重合の方法においては、ラジカル重合を精密制
御する目的は、各成長段階後の可逆的連鎖停止反応/ブ
ロッキング(「末端キャッピング」("end-capping"))
により達成される。この時点における活性重合鎖末端の
平衡濃度はブロックド("dormant")鎖末端の平衡濃度に
比べて低いので、停止及び連鎖移動反応は成長反応に比
べて大きく抑制される。該末端キャッピング反応は可逆
的なので、もし停止剤が存在しなければ、全鎖末端は
「リビング」("living")状態に留まる。このことは分
子量、狭い分子量分布及び停止剤による鎖末端の意図的
官能化の制御を可能にする。制御されたラジカル重合
(iniferter 法を使用)の当初の試みは、例えば Macro
mol. Chem., Rapid Commun. 3 (1982), 127 及び 132に
記載された。該iniferter 法はそのなかで開始、移動及
び可逆的停止反応に参加可能なラジカル開始剤の種類、
例えば光化学的に開裂し活性化されるテトラアルキルチ
ウラムジスルフィドを記載している。このようにして、
ジチオカーバメート末端基を有すると共に照射により活
性化可能なポリマーを製造することができる。
【0008】米国特許第4,581,429 号はテトラメチル−
1−ピペリジニルオキシ(TEMPO)のような、線状
若しくは環式の窒素酸化物(nitroxide)をベースにした
ラジカルを使用する可逆的連鎖停止の原理を開示してい
る。もしこの窒素酸化物がラジカルビニル重合反応を開
始する能力のある反応性炭素ラジカルと反応すれば、可
逆的に開裂可能なC−O結合が形成され、このC−O結
合は、穏やかに加熱されたとき、該窒素酸化物と炭素ラ
ジカルとの間にビニルモノマーを挿入することにより重
合を行なわせる能力がある。毎回のモノマー添加後、新
規形成ラジカルは該窒素酸化物により「掃去」される;
この可逆的にブロックされた鎖末端は次いでさらなるモ
ノマー分子を挿入することができる。官能性末端基もま
た記載されており、この場合、ポリマー類似物により得
られる。この、窒素酸化物をもってする可逆的停止反応
の考え方は、例えば、J. Am. Chem. Soc. 116, 11185
(1994) 、 Macromolecules 28, 2993 (1995) 、米国特
許第 5,322,912、 5,401,804、5,412,047 及び 5,449,7
24号;並びに WO 94/11412、WO 95/26987 及び WO 95/3
1484号の実際的な重合方法に発展されている。この場合
に使用される始動システムは、過酸化ジベンゾイル(B
PO)及びTEMPOの組み合わせである。
【0009】もう一つほかの解決法は原子移動ラジカル
重合 (Atom Transfer Radical Polymerization; ATR
P)である。このATRPでは、遷移金属錯化合物ML
x が有機化合物RXから移動可能な原子若しくは原子団
X(例えば、Cl及びBr)を引き抜いて酸化された錯
化合物MLx X及び有機ラジカルR・ を形成する。この
有機ラジカルR・ はビニルモノマーYと付加反応を行な
って炭素ラジカルRY・ を形成する。このラジカルは該
酸化された錯化合物と反応すると共にXを移動させてR
YX及びMLx を得る能力を有する。かくしてATRP
反応がまた新たに始り、さらなる成長段階が開始する。
該活動的重合種RY・ はこうして、該酸化還元反応を可
能にする該遷移金属化合物の助けを借りて該引き抜き可
能な基Xにより可逆的にブロックされる(例えば、Macr
omolecules 28, 1721 (1995); Macromolecules 29, 10
70 (1996) 、Macromolecules 28, 7970 (1995)、 WO 95
/25765、WO 96/30421 及び WO 97/18247参照)。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、意図
的に確立した分子量と狭い分子量分布とを有するホモ若
しくはコポリマーを1種以上のビニルモノマー、特にア
クリルモノマー及びスチレンから単一反応工程で製造す
る方法を提供することにある。本発明の課題はまた、製
造の結果得られるポリマーがラッカー化学で一般的な官
能基とさらに反応若しくは架橋可能な官能性末端基2個
を持つような方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上述の課題は、所望の官
能基を含みかつ一旦該モノマーが消費し尽くされたとき
該鎖を停止させる官能化試薬の存在下で、所望の官能基
のうちの1種を随意的に含む始動システムをもってする
リビングラジカル重合方法を使用してオレフィン性不飽
和モノマーをラジカル(共)重合することによりテレケ
レック物質を意図的に製造できる方法により解決され
た。
【0012】本発明は、一般式 Y1 −Q−Y2 (式中、Qは一般式
【化6】 で示される、分子量300<Q<10000のオリゴマ
ー性の、随意的に置換された炭化水素残基を表す;ここ
でnは3≦n≦500の範囲の整数である;R'、
R''、R''' は相互に独自にH、C1 〜C20(シクロ)
アルキル、C6 〜C24アリール、ハロゲン、CN、C1
〜C20アルキルエステル、アルキルアミド、C 6 〜C24
アリールエステル及びアリールアミドであることができ
る;R' 、R''、R''' はまたアルデヒド、ケト若しく
はエーテル基のようなさらなる官能基を含むこともでき
る;R' 、R''はまた例えば環式酸無水物、環式イミ
ド、環式アルカンの環の構成成分であることができる;
官能基Y1 及びY2 は同一若しくは相違することができ
る)で示されるオリゴマー性及びポリマー性テレケレッ
ク物質の製造方法であって、 A)一般式 R' HC=CR''R''' (式中、R' 、R''、R''' は前記同様の意味を有し、
官能基Y1 及びY2 基を含まない)で示されるラジカル
重合可能なエチレン性不飽和モノマー又はこのようなモ
ノマーの混合物を、 B)開始剤化合物又はそのような化合物の混合物と、 C)遷移金属化合物又はそのような化合物の混合物と、 D)化合物Cの中心原子を錯化できる1種以上の錯化配
位子とで、重合させることを含む前記製造方法におい
て、該重合を、 E)少なくともC=C二重結合1個と該所望官能基
1 、Y2 のうちの少なくとも1個とを有する官能化試
薬、の存在下で行なうことを特徴とする前記製造方法に
関する。
【0013】本発明はまた、本発明の製造方法を使用し
て入手可能なテレケレック物質を提供する。本発明はま
た、プラスチック、接着剤又はファイバー用の構造単位
として並びに結合剤、結合剤成分として又は塗料組成物
及び接着剤中結合剤成分用の構造単位として本発明のテ
レケレック物質を使用する方法も提供する。
【0014】
【発明の実施の形態】該オリゴマー性若しくはポリマー
性テレケレック物質Y1 −Q−Y2 は分子量500<M
n <10000を有し、Qは上述のように分子量が30
0<Q<10000のオリゴマー性若しくはポリマー性
の、随意的に置換された炭化水素残基を表し、Y1 、Y
2 は同一若しくは相違してもよいイソシアネート、アル
コール、カルボン酸及びエポキシド反応性官能基を表
す、該テレケレック物質の好ましい製造方法であって、 A)一般式 R' HC=CR''R''' (式中、R' 、R''、R''' は前記同様の意味を有し、
分子内に官能基Y1 、Y 2 基を含まない)で示されるラ
ジカル重合可能なエチレン性不飽和モノマー成分、若し
くはこのような(分子内にY1 、Y2 基を含まない)モ
ノマーの混合物を、 B)1個以上のラジカル的に引き抜き若しくは移動可能
な原子又は原子群Xを含む開始剤化合物R1 2 3
−X(式中、R1 はXを表すか又は、Xで置換されるか
若しくはY1 及び随意的にさらなる残基で置換された線
状又は分岐アルキル残基を表す;R2 、R3 は互いに独
自に水素又は、随意的に置換された線状若しくは分岐脂
肪族又は芳香族炭化水素残基、又はCOOR、CN、N
2 、COCl、CONHR、CONR2 若しくはCO
Rのような電子吸引性置換基を表す)と、 C)遷移金属化合物Mp q であって、この遷移金属化
合物中で異なる酸化状態で存在可能でかつ可逆的酸化還
元プロセスに参加可能な、Cu、Fe、Ru、Cr、M
o、Wo、Mn、Rh、Re、Co、Ni、V、Zn、
Au、Ag若しくはSmからなる群からの金属Mのカチ
オン及び、ハロゲン化物、水酸化物、C1〜C6 アルコ
キシ、SO4 2- 、PO4 3- 、R4 PO4 2- 、R4 5
4 - 、R3 4 5 P−、CF3 COO−、PF6 -
CH3 SO3 - 、ArSO3 - 、CN - 若しくはR4 CO
- からなる群(ここでR4 、R5 は互いに独自に水素
又は、随意的にアリール若しくはハロ置換されたアルキ
ル残基を表す)からのアニオンZから調製され、p及び
qはこの遷移金属化合物中M及びZの原子価により決ま
る前記遷移金属化合物と、 D)1個以上の窒素、酸素、硫黄若しくは燐原子を含む
と共に少なくとも1個の該金属Mのカチオンに結合して
錯体形成が可能な1又は多座の錯化配位子とで、重合を
行なうことからなる前記製造方法において、成分A〜D
を、 E)少なくとも1個のオレフィン性二重結合と、イソシ
アネート、アルコール、カルボン酸若しくはエポキシド
に対して反応性を持つ少なくとも1個の官能基Y 2 とを
含む化合物R6 7 C=CR8(R9 −Y2)(式中、炭素
残基R9 は該二重結合とY2 との間に存在する必要があ
り、またこの炭素残基R9 はメチレン基1個分の最小距
離を有する線状若しくは分岐した、随意的に置換された
アルキル鎖を表す;R6 、R7 及びR8 は互いに独自に
水素又は、随意的にアリール若しくはハロ置換されたア
ルキル残基を表す)、の存在下でリビングラジカル重合
反応させて該テレケレック物質Y1 −Q−Y2を産むこ
とを特徴とする前記製造方法が好ましい。
【0015】如何なる公知のラジカル重合可能なオレフ
ィン及び置換オレフィンも原理的に該ラジカル重合可能
なエチレン性不飽和モノマーAに使用することができ
る。考慮の対象となりうる置換基には、例えば水素
(H);随意的にさらなる置換基を持つこともできる、
炭素原子1〜20個を有する線状若しくは分岐アルキル
残基(R);随意的にさらなる置換基を持つこともでき
る、α,β−不飽和線状若しくは分岐アルケニル又はア
ルキニル残基;環中にO、N若しくはSのようなヘテロ
原子と随意的にさらなる置換基を持つこともできるシク
ロアルキル残基;随意的に置換されたアリール若しくは
ヘテロアリール残基、ハロゲン、CN、CF3、COO
R、CONHR、CONR2 、COR(ここでR=C1
〜C20)がある。該エチレン性不飽和モノマーAのラジ
カル重合可能な二重結合はまた環式オレフィン又はオレ
フィン性不飽和酸無水物若しくはイミドのような環の一
部分であることもできる。
【0016】好ましくはQの製造に使用されるモノマー
には、C1 〜C20アルコールの(メタ)アクリル酸エス
テル、アクリロニトリル、C1 〜C20アルコールのシア
ノアクリル酸エステル、C1 〜C6 アルコールのマレイ
ン酸ジエステル、無水マレイン酸、ビニルピリジン、ビ
ニル(アルキルピロール)、ビニルオキサゾール、ビニ
ルオキサゾリン、ビニルチアゾール、ビニルイミダゾー
ル、ビニルピリミジン、ビニルケトン、スチレン又は、
α位にC1 〜C6 アルキル残基若しくはハロゲンを有し
かつ該芳香族環に3個までのさらなる置換基を持つスチ
レン誘導体がある。好ましくはアクリル酸ブチル、アク
リル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタ
クリル酸ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタク
リル酸イソボルニル、無水マレイン酸又はスチレンが使
用される。
【0017】開始剤化合物Bは、1個以上のラジカル的
に引き抜き若しくは移動可能な原子又は原子群Xを含
み、R1 2 3 C−Xなる一般式(式中、R1 はXを
表すか又は、Xで置換されるか若しくはY1 及び随意的
にさらなる残基で置換された線状又は分岐C1 〜C20
ルキル残基を表す;R2 、R3 は互いに独自に水素又
は、随意的に置換された線状若しくは分岐C1 〜C20
肪族又はC6 〜C24芳香族炭化水素残基、又は、例えば
COOR、CN、NO2 、COCl、CONHR、CO
NR2 若しくはCOR(ここでR=C1 〜C20)のよう
な電子吸引性置換基を表す)で表される物質からなる。
化合物Bは、 B1)官能基Y1 1個を含むか、あるいはまた、 B2)Y1 を含まないがその代り、付加的な基X1個
(すなわち開始剤分子につき合計2個の基X)を置換基
に含む。
【0018】開始剤化合物B1において、残基R1 はY
1 −R10なる一般式で示すことができる;ここでR10
炭素原子1〜10個を有しかつ随意的に芳香族残基で置
換された線状又は分岐炭化水素残基を表し、この炭化水
素残基は随意的にエーテル、エステル、アミド、ウレタ
ン若しくは尿素基を含むこともできかつまた加えてポリ
エーテルブロック、ポリエステルブロック若しくはポリ
アクリレートブロックのような線状ポリマーブロックを
含むこともできる;Y1 は−OH、−Cl、−COO
H、−COOR、−CN、−NO2 、−SO3 H、−C
OCl、−CONHR、−CONR2 、−OR、−OP
(=O)R、−OP(=O)(OR)、−OP(=O)(O
R)2若しくは−C(=O)Rから選ばれる官能基を表
す;R、R1、R2 及びR3 は前記同様の意味を有す
る。
【0019】成分B1として好ましくは一般式
【化7】 (式中、Hal=Cl若しくはBr;R13=C1 〜C6
アルキル;R14=H若しくはCH3 ;n=1〜10及び
m=1〜225)で示される化合物が使用される。
【0020】開始剤化合物B2において、残基R1 はX
と同一であるか又は、X−CR10 1112なる一般式で
表される;R2 、R3 及びR10は前記同様の意味を有す
る;R11、R12は互いに独自に水素又は、随意的に置換
された線状又は分岐脂肪族又は芳香族炭化水素残基を表
す。成分B2として好ましくは一般式
【化8】 (式中、Hal=Cl若しくはBr;R13=C1 〜C6
アルキル;R14=H若しくはCH3 ;n=1〜225及
びm=2〜6)で示される化合物が使用される。
【0021】遷移金属化合物Cは一般式Mp q で表さ
れる物質であって、該遷移金属化合物中で異なる酸化状
態で存在可能でかつ可逆的酸化還元プロセスに参加可能
な、Cu、Fe、Ru、Cr、Mo、Wo、Mn、R
h、Re、Co、Ni、V、Zn、Au、Ag若しくは
Smからなる群からの金属Mのカチオン及び、ハロゲン
化物、水酸化物、C1 〜C6 アルコキシ、SO4 2- 、P
4 3- 、R4 PO4 2- 、R4 5 PO4 - 、R3 4
5 P−、CF3 COO−、PF6 - 、CH3 SO3 - 、A
rSO3 - 、CN- 若しくはR4 COO- からなる群
(ここでR4 、R5 は互いに独自に水素又は、随意的に
アリール若しくはハロ(Cl、Br)置換されたアルキ
ル残基を表す)からのアニオンZから調製される;p及
びqは1、2、3、4若しくは5なる数を表し、この遷
移金属化合物中M及びZの原子価により決まる。成分C
として好ましくはCuCl、CuclとCucl2 との
混合物、CuBr、及びCuBrとCuBr2 との混合
物が使用される。該遷移金属化合物のアニオンZは従
来、該開始剤の引き抜き可能な基Xと同一である。しか
しながら、ZとXとは相違することもある。
【0022】成分Dは、1個以上の窒素、酸素、燐若し
くは硫黄原子を含むと共に少なくとも1個の該金属Mの
カチオンと結合して錯体形成が可能な1又は多座の錯化
配位子であり得る1個以上の錯化配位子Lからなる。こ
のような配位子の例は、ジアミン、ジアミド、アミノア
ルコール、ジオール、ヒドロキシカルボン酸エステル、
アミノカルボン酸エステル、ビピリジン、ビピロール、
フェナントロリン、クリプタンド、クラウンエーテル若
しくはポルフィリンである。中心原子を(例えばπ結合
により)錯化する配位子、芳香族化合物、(ポリ)オレ
フィン若しくは(ポリ)アルキン並びにシクロペンタジ
エニル化合物もまた好適であろう。しかしながら、成分
Dとして好ましくは一般式
【化9】 (式中、R15〜R18は互いに独自に水素又は、C1 〜C
20脂肪族若しくはC6 〜C24芳香族炭化水素残基を表
し、このR15〜R18はまた随意的に結合して含窒素不飽
和(随意的に芳香族性)環を形成することもできる;成
分Dはまた1個以上のR15〜R18残基を介してポリマー
に結合されるか、又はポリマー鎖に組み込まれることも
できる)で示される化合物が使用される。
【0023】重合が官能化試薬Eの存在化で行なわれる
ことが本発明にとって肝要である。この試薬は少なくと
も1個のオレフィン性二重結合と、イソシアネート、ア
ルコール、カルボン酸若しくはエポキシドに対して反応
性を持つ少なくとも1個の官能基Y2 とを含む一般式R
6 7 C=CR8(R9 −Y2)(式中、炭素残基R9 は該
二重結合とY2 との間に存在する必要があり、またこの
炭素残基R9 はメチレン基1個分の最小距離を有する線
状若しくは分岐した、随意的に置換されたC1〜C20
ルキル鎖を表す;R6 、R7 及びR8 は互いに独自に水
素又は、随意的にアリール若しくはハロ置換されたアル
キル残基を表す)で示される化合物からなる。このよう
な化合物の混合物も好ましくはないが、時には使用する
ことができる。成分Eは好ましくは一般式
【0024】
【化10】 (式中、R19は水素又は、線状若しくは分岐C1 〜C6
アルキル鎖である;R20及びR21は炭素原子1〜20個
を持つ任意の所望の炭化水素残基である;R22は水素又
はC1 〜C20アルキル残基、好ましくはメチル基であ
る;nは1〜4であることができ、mは1〜10である
ことができる)で示される群の化合物から選ばれる。特
に好ましくは2−プロペン−1−オール、3−ブテン−
1−オール、4−ペンテン−1−オール、5−ヘキセン
−1−オール又は、該OH基に1〜10モルのプロピレ
ンオキシドを付加して得られるプロポキシ化誘導体が使
用される。
【0025】本発明の方法を使用して所望のテレケレッ
ク物質を製造するため、成分A〜Eは特定のモル比で該
系中に存在しなければならない。錯化配位子Dは遷移金
属化合物Cに対してモル比D:C=1:1〜4:1、好
ましくは2.5:1〜3:1で存在すべきである。開始
剤化合物Bは遷移金属化合物Cに対してモル比B:C=
0.3:1〜5:1、好ましくは1:1〜3:1で存在
しなければならない。成分Eは、成分E中C=C二重結
合の、成分B中移動可能な原子/原子群Xに対するモル
比が少なくとも1:1、好ましくは少なくとも3:1に
相当する量で使用される。
【0026】成分A(モノマー)の開始剤化合物Bに対
する量比は該テレケレック物質の所望分子量若しくは重
合度の関数として決定される。本発明の方法は停止若し
くは移動反応が実質的に存在しないリビング重合反応を
含みかつ成分Eは成分Aが消費された後までは活性鎖末
端に付加されないので、達成されるべき重合度をPn
すれば当業者は所与の初期モノマー濃度に必要な開始剤
濃度 [B] を直ちに計算できる: [B] = xp・[Ao]/Pn (式中、xp =( [Ao] − [A] )/ [Ao] は転化度
を、 [A] は転化度xpにおける実際のモノマー濃度を
表す)。いかなる所望分子量のテレケレック物質も本発
明の方法を使用して製造可能なことは、以上述べたこと
から明白である。しかし、好ましくは分子量500<M
n <10000、特に好ましくは100<Mn <500
0が定着している。得られる分子量分布は非常に狭く、
1.1<M w /Mn <1.5の範囲にある。
【0027】本発明の方法を使用して製造されるテレケ
レック物質はその官能価(Y1 +Y 2 )が1.6〜2.
0であるが、しかし通常は>1.8〜2.0であり、>
2.0になることはない。2個の末端基のうちの1個は
誘導体化若しくは保護された形態で存在することも可能
であり、その場合、官能価0.8〜1.0、通常は>
0.9〜1.0が得られる。本発明の方法における反応
は、室温と180℃との間、好ましくは80℃と150
℃との間、特に好ましくは90℃と130℃との間の温
度で行なうことができる。該反応は無溶剤(モノマー若
しくはモノマー混合物中)でも、ラッカー工業で公知の
有機溶剤中でも行なうことができる。該反応は大気中若
しくは保護ガス雰囲気中でも行なうことができる;好ま
しくは保護ガス雰囲気(例えば窒素若しくはアルゴン)
が使用される。
【0028】本発明のテレケレック物質Y1 −Q−Y2
は、例えばプラスチック、ファイバー、接着剤又は結合
剤、又は塗料組成物中結合剤成分の中に存在するブロッ
クコポリマー中の構造単位として使用可能である。プラ
スチック、ファイバー、接着剤又は結合剤の化学的性質
及びこれら材料中に存在する他の構造単位の官能価に依
存して、該テレケレック物質の官能基Y1 、Y2 は、該
ブロックコポリマーを産む合成反応が真直ぐかつ制御さ
れて進行するように選択することが可能である。該テレ
ケレック物質の中央ブロックQのモノマー組成物を手段
とすることより、この組成物から作られたブロックコポ
リマーに剛性、柔軟性、疎水性、親水性、意図的な不相
溶性又は付加的な官能価のような特性を導入することが
可能である。該官能基Y1 、Y2 に依存して、本発明の
テレケレック物質は結合剤、結合剤成分、硬化剤又は、
塗料組成物及び接着剤中硬化剤成分として未変性状態で
使用することも可能である。
【0029】以下本発明をさらに説明するが、本発明は
以下の実施例により限定されるべきものではない。特に
断わらない限り、すべての部及び%はそれぞれ重量部及
び重量%で表す。
【0030】
【実施例】実施例1 本発明のテレケレック物質の製造 CuClの1当量(49重量部)、ビピリジンの3当量
(234重量部)、メタクリル酸メチルの18.8当量
(939重量部)、アリルアルコールの20当量(58
2重量部)及び酢酸4−ヒドロキシブチル−2−クロロ
−2−フェニルの2当量(246重量部)を窒素雰囲気
下、多口フラスコ中の酢酸ブチルの710重量部に添加
した。この混合物を130℃に加熱し、この温度で60
時間撹拌した。この期間の後、該混合物を酢酸ブチル量
に相当するジクロロメタン量で希釈し、この溶液を5%
塩酸溶液で洗浄した。相分離の後、有機相を真空下で蒸
発させ、溶液をヘキサン中にゆっくり流し入れることに
より生成物を沈殿させた。ろ過及び乾燥の後、収率91
%でヒドロキシ−テレケレック物質を得た。ゲル浸透ク
ロマトグラフィーによればこの物質の数平均分子量は1
900、多分散度(polydispersity)は1.25であっ
た。 1H−NMR分光及びOH滴定によれば官能化度は
1.8であった。MALDI−TOFスペクトルにおい
て主生成物としてビスヒドロキシ官能性オリゴマーが少
量のモノヒドロキシ官能性オリゴマーと共に検出され
た;非官能性オリゴマーは観測されなかった。
【0031】実施例2〜6 表1(量はすべて重量部で表した)に示した成分を組み
合わせて混合物を作成し、実施例1と同様な操作により
反応させかつ処理(粗製生成物の分離及び精製)した。
【0032】
【表1】
【0033】 * 実施例1〜6の末端基官能性の説明: 実施例1: OH官能性開始剤 + アリルアルコールで末端キャッピン グ 実施例2及び3: OH官能性開始剤 + アリルアルコールのフェニルウレタ ン誘導体で末端キャッピング 実施例4及び6: アリルアルコールのフェニルウレタン誘導体で二重に末端キ ャッピング 実施例5: アリルアルコールで二重に末端キャッピング
【0034】以上、本発明を説明する目的で詳細に記載
したが、そのような詳細は、単にそのためであり、当業
者は、特許請求の範囲に限定されるものを除き、本発明
の精神及び範囲を逸脱せずにその変更を成し得ることを
理解されよう。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 デイーテル・マルゴツテ ドイツ連邦共和国デー47807 クレフエル ト、ヴエーデルシユトラーセ 48 (72)発明者 ハルトヴイーク・ヘツカー ドイツ連邦共和国デー52076 アーヒエン、 アム・ドルバツハ 23 (72)発明者 ヘルムート・ケウル ドイツ連邦共和国デー52074 アーヒエン、 クレメンスシユトラーセ 9 (72)発明者 アンドレアズ・ノイマン ドイツ連邦共和国デー52072 アーヒエン、 レールモンデル・シユトラーセ 34

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式 Y1 −Q−Y2 (式中、Qは一般式 【化1】 で示される、分子量300<Q<10000のオリゴマ
    ー性の、随意的に置換された炭化水素残基である;ここ
    でnは3≦n≦500の範囲の整数である;各R' 、
    R''、R''' は相互に独自にH、C1 〜C20(シクロ)
    アルキル、C6 〜C 24アリール、ハロゲン、CN、C1
    〜C20アルキルエステル、アルキルアミド、C6 〜C24
    アリールエステル及びアリールアミドであることができ
    る;R' 、R''、R''' はまたアルデヒド基、ケト基、
    エーテル基のようなさらなる官能基を含むこともでき
    る;R' 、R''は環式酸無水物、環式イミド、環式アル
    カンを含む群から選ばれる成分からなる環の構成成分で
    ある;Y1 及びY2 は同一若しくは相違する官能基であ
    る)で示されるテレケレック物質の製造方法であって、 A)一般式 R' HC=CR''R''' (式中、R' 、R''、R''' は前記同様の意味を有し、
    分子内にY1 及びY2 基を含まない)で示されるラジカ
    ル重合可能なエチレン性不飽和モノマー又はこのような
    モノマーの混合物を、 B)開始剤成分と、 C)遷移金属成分と、 D)化合物Cの中心原子を錯化できる1種以上の錯化配
    位子とで、重合させることからなる前記製造方法におい
    て、 該重合を、 E)少なくともC=C二重結合1個と該所望官能基
    1 、Y2 のうちの少なくとも1個とを有する官能化試
    薬、の存在下で行なうことを特徴とする前記製造方法。
  2. 【請求項2】 該化合物Y1 −Q−Y2 は分子量500
    <Mn <10000を有し、Qはオリゴマー性若しくは
    ポリマー性の、随意的に置換された炭化水素残基であ
    り、各Y1 、Y2 は同一若しくは相違する、イソシアネ
    ート、アルコール、カルボン酸又はエポキシド反応性官
    能基を表し、 A)一般式 R' HC=CR''R''' (式中、R' 、R''、R''' は前記同様の意味を有し、
    分子内に官能基Y1 、Y 2 基を含まない)で示されるラ
    ジカル重合可能なエチレン性不飽和モノマー成分、若し
    くはこのようなモノマーの混合物を、 B)1個以上のラジカル的に引き抜き若しくは移動可能
    な原子又は原子群Xを含む化合物R1 2 3 C−X
    (式中、R1 はXを表すか又は、Xで置換されるか若し
    くはY1 及び随意的にさらなる残基で置換された線状又
    は分岐アルキル残基を表す;R2 、R3 は互いに独自に
    水素又は、随意的に置換された線状若しくは分岐脂肪族
    又は芳香族炭化水素残基、又はCOOR、CN、N
    2 、COCl、CONHR、CONR2 若しくはCO
    Rのような電子吸引性置換基を表す)からなる開始剤成
    分と、 C)化合物Mp q からなる遷移金属成分であって、こ
    の遷移金属中で異なる酸化状態で存在可能でかつ可逆的
    酸化還元プロセスに参加可能な、Cu、Fe、Ru、C
    r、Mo、Wo、Mn、Rh、Re、Co、Ni、V、
    Zn、Au、Ag若しくはSmからなる群からの金属M
    のカチオン及び、ハロゲン化物、水酸化物、C1 〜C6
    アルコキシ、SO4 2- 、PO4 3- 、R4 PO4 2- 、R4
    5 PO4 - 、R3 4 5 P−、CF3 COO−、PF
    6 - 、CH3 SO3 - 、ArSO3 -、CN- 若しくはR4
    COO- からなる群(ここでR4 、R5 は互いに独自に
    水素又は、随意的にアリール若しくはハロ置換されたア
    ルキル残基を表す)からなる群からのアニオンZから調
    製され、p及びqはこの遷移金属化合物中M及びZの原
    子価により決まる前記遷移金属成分と、 D)1個以上の窒素、酸素、硫黄若しくは燐原子を含む
    と共に少なくとも1個の該金属Mのカチオンに結合して
    錯体形成が可能な1又は多座の錯化配位子とで、重合を
    行なうことからなる前記製造方法において、 成分A〜Dを、 E)少なくとも1個のオレフィン性二重結合と、イソシ
    アネート、アルコール、カルボン酸若しくはエポキシド
    に対して反応性を持つ少なくとも1個の官能基Y 2 とを
    含む化合物R6 7 C=CR8(R9 −Y2)(式中、炭素
    残基R9 は該二重結合とY2 との間に存在する必要があ
    り、またこの炭素残基R9 はメチレン基1個分の最小距
    離を有する線状若しくは分岐した、随意的に置換された
    アルキル鎖を表す;R6 、R7 及びR8 は互いに独自に
    水素又は、随意的にアリール若しくはハロ置換されたア
    ルキル残基を表す)、の存在下でリビングラジカル重合
    反応させて該テレケレック物質Y1 −Q−Y2を産むこ
    とを特徴とする請求項1の製造方法。
  3. 【請求項3】 成分BはR1 2 3 C−Xなる一般式
    (式中、R1 はY1−R10なる一般式を有する;R10
    炭素原子1〜10個を有しかつ随意的に芳香族残基で置
    換された線状又は分岐炭化水素残基を表し、この炭化水
    素残基は随意的にエーテル、エステル、アミド、ウレタ
    ン及び尿素基を含むこともできかつまた加えてポリエー
    テルブロック、ポリエステルブロック若しくはポリアク
    リレートブロックのような線状ポリマーブロックを含む
    こともできる;Y1 は−OH、−Cl、−COOH、−
    COOR、−CN、−NO2 、−SO3 H、−COC
    l、−CONHR、−CONR2 、−OR、−OP(=
    O)R、−OP(=O)(OR)、−OP(=O)(OR)2
    若しくは−C(=O)Rからなる群から選ばれる成分か
    らなる;R2 、R3 は前記同様の意味を有する)で示さ
    れる化合物からなる請求項1の製造方法。
  4. 【請求項4】 成分Bが一般式 【化2】 (式中、Hal=Cl若しくはBr;R13=C1 〜C6
    アルキル;R14=H若しくはCH3 ;n=1〜10及び
    m=1〜225)で示される化合物からなる群から選ば
    れる成分からなる請求項1の製造方法。
  5. 【請求項5】 成分Bが官能基Y1 含まないR1 2
    3 C−Xなる一般式(式中、R1 はXと同一であるか又
    は、X−CR101112なる一般式を有する;R2 、R
    3 及びR10は前記同様の意味を有する;R11、R12は互
    いに独自に水素又は、随意的に置換された線状又は分岐
    脂肪族又は芳香族炭化水素残基を表す)で示される化合
    物からなる請求項1の製造方法。
  6. 【請求項6】 成分Bが一般式 【化3】 (式中、Hal=Cl若しくはBr;R13=C1 〜C6
    アルキル;R14=H若しくはCH3 ;n=1〜225及
    びm=2〜6)で示される化合物からなる群から選ばれ
    る成分からなる請求項1の製造方法。
  7. 【請求項7】 成分Aが、アクリル酸ブチル、アクリル
    酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸メチル、メタクリ
    ル酸ブチル、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル
    酸イソボルニル、無水マレイン酸又はスチレン、及びこ
    れらの混合物からなる群から選ばれる化合物からなる成
    分からなる請求項1の製造方法。
  8. 【請求項8】 成分CがCuCl、CuClとCuCl
    2 との混合物、CuBr、及びCuBrとCuBr2
    の混合物からなる群から選ばれる化合物からなる成分か
    らなる請求項1の製造方法。
  9. 【請求項9】 成分Dが一般式 【化4】 (式中、R15〜R18は互いに独自に水素又は、C1 〜C
    20脂肪族若しくはC6 〜C24芳香族炭化水素残基を表
    し、このR15〜R18はまた随意的に結合して含窒素不飽
    和(随意的に芳香族性)環を形成することもできる;成
    分Dはまた1個以上のR15〜R18残基を介してポリマー
    に結合されるか、又はポリマー鎖に組み込まれることも
    できる)で示される化合物からなる群から選ばれる化合
    物からなる請求項1の製造方法。
  10. 【請求項10】 成分Eが一般式 【化5】 (式中、R19は水素又は、線状若しくは分岐C1 〜C6
    アルキル鎖である;R20及びR21は炭化水素残基であ
    る;R22は水素又はアルキル残基、好ましくはメチル基
    である;nは 1〜4であることができ、mは1〜10で
    あることができる)で示される化合物からなる群から選
    ばれる成分からなる請求項1の製造方法。
  11. 【請求項11】 2−プロペン−1−オール、3−ブテ
    ン−1−オール、4−ペンテン−1−オール、5−ヘキ
    セン−1−オール及び、これら化合物のOH基に1〜1
    0モルのプロピレンオキシドを付加して得られる対応プ
    ロポキシ化化合物からなる群から選ばれる化合物が成分
    Eとして使用される請求項1の製造方法。
  12. 【請求項12】 錯化配位子Dは遷移金属化合物Cに対
    してモル比D:C=2.5:1〜3:1で使用され、開
    始剤化合物Bは遷移金属化合物Cに対してモル比B:C
    =1:1〜3:1で存在し、成分Eは、成分E中C=C
    二重結合の、成分B中移動可能な原子/原子群Xに対す
    るモル比が少なくとも3:1に相当する量で使用される
    請求項1の製造方法。
  13. 【請求項13】 請求項1の製造方法により入手可能な
    テレケレック物質。
  14. 【請求項14】 数平均分子量1000〜5000を有
    する請求項13のテレケレック物質。
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