JP4132813B2 - 給水装置用排気装置およびその装置に用いられるエアトラップ - Google Patents

給水装置用排気装置およびその装置に用いられるエアトラップ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、給水装置の吸込口につながる吸込配管から気泡を排気する給水装置用排気装置およびその装置に用いられるエアトラップに関する。
【0002】
【従来の技術】
揚水ポンプを用いた給水装置は、受水槽からポンプ吸込部までが長い、屈曲部が多い、経路中に逆止弁が挿入されるなどのために、水中に溶解している空気が気泡として発生しやすい。特に揚水ポンプが水面より上部に設置される海水用の給水装置では、吸込口につながる吸込配管の管路長が長い、かき殻等の貝類の付着により管路抵抗が増大して吸込圧力が低下しやすい、干潮時に吸込圧力が低下するなどの理由から、海水中に溶存した気体が蒸気化して、吸込口から気泡がポンプ内部へ流入する可能性が高い。
【0003】
一方、給水装置は、近年、小型化を図るために、今までの大型タンクを用いて圧力スイッチのON/OFF信号によりポンプを運転停止する構造から、小容量のアキュームレータを用い、極めて少水量でポンプ停止信号を送出する構造に変更されてきた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
こうした給水装置は少水量での運転が多い。このため、該給水装置は、先に述べたような気泡の発生が避けられない状況下で、少水量の給水運転が行われやすく、気泡がポンプ吸込口からポンプ内部へ流入することは避けられない。
【0005】
ところが、少水量時、気泡がポンプ吸込口やポンプ内部に流入すると、ポンプ内部には気泡を排気させる強い水流がないために、気泡はポンプ吸込口やポンプ内部に滞留し続け、揚水ポンプの揚水能力を失うおそれがある。この現象は、近年、多く使用される高揚程型の多段式遠心ポンプを用いた給水装置には表れやすく、自吸式ポンプでも同様に見られる。
【0006】
こうした気泡が発生するような条件下での給水装置の稼動が避けられない昨今、気泡を原因とした問題の解決が行なえる技術が要望されている。特に海水用の給水装置など、種々の給水装置にも多く適用できるよう、給水装置を変更せずにすむ技術が求められている。
【0007】
そこで、本発明は、給水装置は変更せずに、給水装置の少水量の運転時、気泡が給水装置へ流入するのを阻止することができる給水装置用排気装置およびその装置に用いられるエアトラップを提供する。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の給水装置用排気装置は、給水装置の吸込口につながる吸込配管の一部に当該吸込配管の開口面積より大きな流路面積を有する室空間部を設けてなり、前記吸込配管から流入する液体が前記室空間部を通過する際に該液体に含まれる気泡を捕捉するエアトラップと、前記エアトラップに設けられ、前記捕捉した気泡がもたらす液面の変化から前記室空間部内に所定量の空気が溜まったことを検知する液面センサと、前記エアトラップに設けられ、前記室空間部内に溜まる空気を排出するための排気口部と、前記排気口部に、排気用開閉弁を介して接続され、モータ駆動式の真空ポンプで構成された吸引源と、前記真空ポンプと前記開閉弁との間に接続された大気開放用の開放用開閉弁と、前記液面センサが所定量の空気を溜まったことを検知したとき、前記排気用開閉弁と前記吸引源を制御して、前記吸引源の吸引力により前記排気口部を通して前記室空間部内から空気を排気させる制御部と、を具備し、前記制御部は、前記空気の排気で前記液面センサにより所定位置までの液面が戻ったことを検知すると、該検知対象のエアトラップにつながる排気用開閉弁を閉、開放用開閉弁を開にして、一旦、大気を前記真空ポンプに流通させてから、前記真空ポンプを停止、前記開放用開閉弁を閉じるように構成される。
【0009】
すなわち、気泡が流入しやすい状況下で、給水装置が少水量運転したとする。
【0010】
このとき、吸込配管から吸込まれる液体中の気泡は、給水装置の吸込口へ流入する前段で、吸込配管の断面積より大きな断面積を有する室空間部を利用して、エアトラップで捕捉される。
【0011】
具体的には、エアトラップに流入した液体中の気泡は、拡大された断面積をもつ室空間部がもたらす管内流速の低下により上昇しやすくなるので、室空間部を液体が通過する間に気泡が上昇して分離され、室空間部の上部に蓄積される。なお、気泡の捕捉が進むにしたがい室空間部内の液面は次第に降下する。
【0012】
そして、例えば少水量運転が長いあるいは多くの頻度で行われ、室空間部内の上部に多くの空気が溜まるとする。
【0013】
すると、制御部は、液面センサの検知により、気泡の空気が室空間部内に所定量、溜まったと判断し、閉じていた排気用開閉弁を開き、吸引源を作動させて、吸引力により、排気口部から室空間部内に溜まっている気泡空気を排気させる。
【0014】
これにより、エアトラップは、再び気泡を捕捉する体制に戻り、再び給水装置へ向かう気泡を捕捉する。
【0015】
こうした給水装置に流入される前に室空間部で気泡を捕捉し、該気泡の捕捉具合を液面センサで監視し、吸引源により室空間部内に気泡が溜まると排気させるという処理により、少水量時における気泡の給水装置への流入は阻止され、流入される気泡を要因とした給水装置の揚水能力の低下は防げる。
【0016】
しかも、同排気装置は、給水装置につながる吸込配管から行なうので、一般給水用の給水装置や海水用の給水装置など多くの給水装置に簡単に適用でき、容易に気泡対策が施せる。
【0017】
なお、多水量運転のときは、流速が速いために一部の気泡はエアトラップで捕捉されずに給水装置へ流入されてしまうが、給水装置内部の各部の流れが速いために、各部に滞らずに給水装置外へ排出されてしまうので、気泡による揚水能力の低下は見られない。
【0018】
請求項2に記載の給水装置用排気装置は、複数台の揚水ポンプへの気泡の流入を1つの共通な吸引源を用いて阻止するよう、複数台の揚水ポンプを有した給水装置、さらには1つの共通な吸引源を用いることを前提として、各揚水ポンプの吸込口につながる各吸込配管にエアトラップを設け、これら各エアトラップに液面センサと排気口部を設け、各排気口部と吸引源とを個別の排気用開閉弁を介して接続し、エアトラップ毎、室空間部に所定量の気泡空気が溜まったことを検知すると、制御部により排気用開閉弁と吸引源とを制御して、吸引源の吸引力により、検知対象のエアトラップの室空間部内から空気を排気させるようにした。
【0019】
請求項3に記載の給水装置用排気装置は、さらにエアトラップへ流入した気泡が排気口部から排気されやすくするよう、気泡が溜まりやすい室空間部を遮る上壁部の上流側に排気口部を設け、該上壁部の下流側に液面センサを設ける構造を採用した。
【0020】
請求項4に記載の給水装置用排気装置は、さらに簡単なエアトラップ構造ですむよう、エアトラップの室空間部は、吸込配管の出口から給水装置の吸込口へ向かって連続する流水路とこの流水路の上側の気泡捕捉用空間とを有して形成し、気泡捕捉用空間の上部を遮る上壁部に排気口部と液面センサとを設ける構造とした。
【0021】
請求項5に記載の給水装置用排気装置は、さらにエアトラップへ流入した気泡が室空間の上流側の排気口部へ溜まりやすくするよう、気泡捕捉用空間の上流端を遮る壁面を吸込配管から前記吸込口へ向かって斜めに傾けて、上昇する気泡が排気口部へ導かれるようにした。
【0022】
請求項6に記載の給水装置用排気装置は、さらにエアトラップのメンテナンスが容易に行なえるよう、気泡捕捉用空間の上部を遮る上壁部には、内外を開口する開口部と、この開口部を閉じる着脱可能な蓋部材とを組合わせた構造を用い、この蓋部材に排気口部と液面センサとを設けて、蓋部材が外されると、排気口部と液面センサとの双方が室空間部から取り外せるようにした。
【0023】
請求項7に記載の給水装置用排気装置は、さらに気泡捕捉用空間に気泡を流入しやすい状態を保ちつつ、起動時や大水量など速い流速において液面センサの有る下流側の液面が引き込みの影響を受けないようにするため、流水路と気泡捕捉用空間との間の少なくとも下流側を、室空間部の下流端の壁面部分から延びる整流板部によって仕切る構造とした。
【0025】
請求項8に記載の給水装置用排気装置は、さらに真空ポンプが真空圧により固着して次回の運転で吸引不能にならないよう、開放用開閉弁を、真空ポンプの停止と同時、あるいは真空ポンプの停止から遅れて閉じるようにした。
【0026】
請求項9に記載の給水装置用排気装置は、さらに水分が伝わって真空ポンプへ流入しないよう、真空ポンプと排気用開閉弁との間には、真空ポンプへ進入する水分を除去するフィルタを設けたことにある。
【0027】
請求項10に記載の給水装置用排気装置は、安価にして排気に必要な液面検知が行なえるよう、液面センサにはフロートスイッチを用いた。
【0028】
請求項11に記載の給水装置用排気装置は、さらに気泡を排気する機能をそのまま活用して、人為的に吸込配管に空気が充満した状態から給水装置の起動に必要な空気の排出が行なえるよう、制御部には、手動操作により真空ポンプを運転させてエアトラップ内から空気を引き込む手動運転モードを有するとともに、液面センサの検知で行われる自動排気モードから手動運転モードへ切換える切換操作部を有した構造と採用した。
【0029】
また、さらに短時間で迅速に空気の排出が行なえるよう、自動排気モード時は真空ポンプをモータの連続定格に適応した標準回転数で運転し、手動運転モード時は真空ポンプをモータの短時間定格に適応した高速回転数で運転するようにした。
【0030】
請求項12に記載の給水装置用排気装置は、さらに簡単な構造で、制御部と真空ポンプとを給水装置の近くに据付けられるよう、吸引源に採用したモータ駆動式の真空ポンプを給水装置の近くに配設される収納ボックス内に制御部と一緒に収めつつ、気泡空気で制御部が影響されないように真空ポンプの排気口を収容ボックス外へ開口させた。
【0031】
請求項13に記載の給水装置用排気装置は、真空ポンプが発する振動が制御部へ伝わないよう、さらには真空ポンプが発する熱が制御部へ伝わらないよう、収納ボックスの内部に縦方向に取付板を設け、この取付板の上段側に制御部を据付け、取付板の下段側に、端壁が上下2段に配設される横向き姿勢で断面コ字形のフレーム板を固定し、このフレーム板の端壁間内に収まるよう片側の端壁に真空ポンプを弾性支持させて据付けたことにある。
【0038】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図1〜図6に示す一実施形態にもとづいて説明する。
【0039】
図1は、給水装置、例えば海水を給水する海水用給水装置の平面図、図2は同じく正面図、図3は同じく一部断面した側面図を示している。
【0040】
同図中1は、給水装置のポンプ据付けベースである。このポンプ据付けベース1は、左右方向に延びる平板状に形成されていて、上面中央には小容量の筒形のアキュームレータ2が縦置きで据付けられている。またアキュームレータ2を挟むベース2の両側の地点には、それぞれ揚水ポンプ3,3(2台:複数台)が据付けられている。揚水ポンプ3,3は、いずれも例えばモータ4の出力軸に多段のタービンポンプ部5を直結して構成してある。そして、各揚水ポンプ3,3は、ポンプ部側を前方に向けモータ側を後方に向けた姿勢で、ベース1の上面に据付けてあり、いずれも吸込口6(図3にだけに図示)が前方に向き、吐出口(図示しない)が上方に向いている。各揚水ポンプ3,3の吐出口は、いずれもヘッダーとなる要素、すなわちエルボ8、逆止弁9を介して、中央の合流管10の両側に接続され、合流管10の端部に接続してあるフランジ吐出口11に連通している。
【0041】
そして、フランジ吐出口11に、図示しない需要設備に向かう吐出配管12が接続される。なお、アキュームレータ2の出入口部は、ホース13を介して、合流管10に連通接続してある。但し、14は各エルボ7に接続した流量センサ、15は逆止弁9に接続した圧力センサを示す。
【0042】
また各揚水ポンプ3,3の吸込口6には、図3に示されるように海中へ向かって延びる吸込配管16(片側しか図示せず)が接続される。これにより、揚水ポンプ3が運転(片側運転、並列運転)されると、吸込配管16の先端に在るフート弁17から海水を取り込んで、フランジ吐出口11から需要設備へ揚水されるようにしてある。
【0043】
アキュームレータ2の後側のベース部分には、ポンプ用制御盤18が据付けられている。この制御盤18内には、揚水ポンプ3,3をインバータ制御するインバータ19、吐出圧力(圧力センサ15の検知による)や吐出流量(流量センサ14の検知による)にしたがい揚水ポンプ3,3をインバータ制御して定圧給水制御するポンプ用制御部20が収められていて、多水量から極めて少水量までの広範囲の領域で給水能力が可変されるようにしてある。
【0044】
こうした給水装置の吸込配管、具体的には各揚水ポンプ3,3の吸込口8につながる吸込配管16には排気装置23が組込まれている。この排気装置23は、少水量の運転時、吸込配管23から海水中に含まれる気泡を大気に排気させる機能をもつ。
【0045】
この排気装置23を説明すると、同装置23には、各吸込配管16の一部、例えば該吸込配管16と揚水ポンプ3の吸込口8との間に設けられたエアトラップ25と、このトラップ25に吸引力を与える吸引系50、エアトラップ25の具合にしたがって吸引系50を制御する制御系70とを組合わせた構造が用いられている。
【0046】
このうち各エアトラップ25には、いずれも例えば吸込配管16とは別体にした構造が用いられている。これらエアトラップ25には、いずれも同じ構造が用いられている。このうち片側のエアトラップ25が代表して図4〜図6に示されている。
【0047】
同エアトラップ25の構造について説明すると、図中26は並行に配置された一対の接続フランジである。これら接続フランジ26,26は、揚水ポンプ3の吸込口6の周りに形成されたフランジ部6aや吸込配管16の出口端に形成されたフランジ16aと締結可能な形状をなしている。これら接続フランジ26,26間には室空間部27が形成され、接続フランジ26,26と共にエアトラップ25の本体部25a(エアトラップ本体部に相当)を構成している。そして、この本体部25aが、フランジ結合によって、図1〜図3に示されるように吸込配管16の出口端のフランジ16aと揚水ポンプ3のフランジ部6a(吸込口6)との間に介装される。
【0048】
室空間部27は、吸込配管16の開口面積(断面積)を大きな流路面積(断面積)を有する通路で形成してある。具体的には、室空間部27は、接続フランジ26の中央に形成されている通孔の中心下側の形状にならって接続フランジ26,26間に延びるほぼ半円筒状の壁部28aと、同壁部28aから連続して上方へ延びて半円筒状の空間を上側から遮る半角筒状の壁部28bとを組合わせて形成してある。そして、壁部28aで囲まれる下側部分を利用して、接続フランジ26の通孔間を連続する流水路29を形成し、壁部28bで囲まれる上側部分により、流水路29の上側に気泡捕捉用空間30を形成している。なお、31は、壁部28aを形成するために接続フランジ26との間に形成された間隔用筒部(吸込配管16とほぼ同径)を示す。この拡大された断面積の室空間部27により、エアトラップ25を海水が通過する際、管内流速を低下させて、海中の気泡を上昇しやすくしている。この挙動を用いて、エアトラップ25を海水が通過する間に、海水中の気泡を上昇させて、室空間部27の上部、すなわち気泡捕捉用空間30の上部に蓄積させるようにしている。なお、気泡捕捉用空間30の上流端を遮る壁面の全体は、上流側の接続フランジ26から離れる方向、すなわち吸込配管16側から吸込口6側へ斜めに傾けてある。30aはその傾斜した壁面を示している。
【0049】
気泡捕捉用空間30の上部を遮る上部壁30bには、捕捉された空気を排気する排気口部32や液面センサ、例えばフロートスイッチ33が着脱可能に設けられている。詳しくは、上部壁30bは、図4〜図6に示されるように上流側の傾斜部分を除く上部壁部分に、内外を開口する開口部34を形成し、この開口部34を上側から蓋部材、例えば透明な合成樹脂部材で形成された蓋部材35で塞ぐ構造が用いてある。蓋部材35は、複数のボルト部材36により、開口部34の開口周縁部に着脱可能に取付けてある。この蓋部材35に、排気口部32をなす厚み方向に貫通する通孔部分が形成してある。さらにこの排気口部32にメンテナンス用の開閉コック37が接続してある。また蓋部材35には、フロートスイッチ33を構成する各部品、例えば気泡捕捉用空間30の液面に追従して変位する磁性体33aを内蔵したフロート33bと、同フロート33bに追従して変位する磁性体33aの動きでオンオフするリードスイッチ部33cとが組み付けられている。この構造により、蓋部材35が外されると、本体部25から、排気口部32、開閉コック37とフロートスイッチ33とが一度に外されるようにしてある。
【0050】
そして、開閉コック37が付いた排気口部31は、蓋部材35の上流側に位置して取付けられ、フロートスイッチ33は蓋部材35の下流側、具体的には排気口部32から下流側の隣合う地点に取付けてある。この取付けにより、気泡捕捉空間30の上部のうち、気泡が溜まりやすい地点、さらには傾斜壁面30aによって上昇する気泡が案内されて集まりやすくなる地点となる上流側の地点に排気口部3を配置させてある。
【0051】
室空間部27の内面には、流水路29と気泡捕捉用空間30との間(境界)を遮る整流板38が形成されている。例えば整流板38は、下流側を仕切る平板状の整流板部38aと、同整流板部38aから接続フランジ26(上流側)までの中間を仕切る帯板状の整流板部38bとの組み合わせから形成してある。この構造により、整流板部38の前方、具体的には整流板部38bとの間の開放部分38cから流れ出る水流を利用して、吸込配管16からの気泡を気泡捕捉用空間30へ流入しやすくしている。また下流側の整流板部38aは、室空間部27の下流端を遮る下流側の壁面27aから連続して、フロート33bを遮る位置まで延びていて、揚水ポンプ3の起動時や大水量運転時など速い流速で吸込まれる際、フロートセンサ33やフロートセンサ33の有る液面が、そのときの引き込みの影響を受けずにすむようにしてある。
【0052】
そして、エアトラップ25を含む給水装置の全体が、必要に応じて図1〜図3中の二点鎖線で示されるようにカバー39で覆われる。
【0053】
一方、図中40は、給水装置の側方には、同給水装置に隣接して据付けられた自立脚である。自立脚40は、例えば逆L字形のパネルで形成されている。そして、同パネルの給水装置とは反対側に向く側面の上段には、制御用の屋外ボックス41(収納ボックスに相当)が、給水装置の後部側(モータ4が有る側)に寄せて取付けてある。
【0054】
この屋外ボックス41は、例えば前面が開口したボックス状の本体42とこの本体42の前面開口を開閉する扉43とを有して形成してある。本体42の奥側には、縦向きの取付板44が本体42の底全体を占めるように取付けられている。この取付板44の上段側には、制御系57を構成する制御部70a、具体的にはマイクロコンピュータや電子機器などを搭載した制御基板51や電源トランス53などが据付けられている。
【0055】
制御基板51、電源トランス53と隣接した取付板44の下段側には、吸引源として例えばダイヤフラム型の真空ポンプ52が、給水装置の後部側(モータ4が有る側)に寄せて取付けてある。
【0056】
ここで、真空ポンプ52は、例えばモータ部55の出力軸に取付けた偏心軸(いずれも図示しない)で、ダイヤフラム部56に内蔵されているダイヤフラム(図示しない)を往復直線運転させて負圧を発生させることにより、入口部52aから吸引して出口部52bから排気させる構造である。この真空ポンプ52は、運転時に振動や熱が発生しやすい製品なので、振動や熱の影響を受けやすい制御基板51と一緒に屋外ボックス41内に収めるためには、真空ポンプ52から発生する振動やモータ部55から発生する熱が制御基板51へ伝わらないようにすることが求められる。
【0057】
そこで、真空ポンプ52は、断面がコ字形のフレーム板57や弾性支持構造を用いて、取付板44に取付けてある。具体的には、図2に示されるようにフレーム板57は、中間に有る側壁57aを取着して、両側の一対の端壁57bが上下2段に配置される横向きの姿勢で取付板44に固定してある。このフレーム板57の固定により、端壁57b、本体42、扉43で囲まれる部分にポンプ収容部を形成している。そして、真空ポンプ52の下部に形成してある支持脚52cは、フレーム板57の片側の端壁、例えば下段側の端壁57bに、弾性部材58(図2のみ図示)を介して支持してある。この支持によって、真空ポンプ52は、端壁57b,57b間内、すなわちポンプ収容部に収めてある。これで、端壁57bによる遮蔽や弾性部材58による振動吸収により、真空ポンプ52からの熱や振動が制御基板51へ伝わるのを防いでいる。
【0058】
また真空ポンプ52と隣接した側方の取付板部分には、3個所の出入口59a〜59cを有する細長のチューブ継ぎ手具59が上下向きで設置してある。そして、出入口59a〜59cのうち、上段の出入口59aは、透明な中継チューブ60aを介して、真空ポンプ52の入口部52aに接続してある。また下側の出入口59cは、本体42の下部から導出する透明な中継チューブ60bが接続してある。
【0059】
他方、屋外ボックス41と隣接した取付板44の上端部には、水平に延びる据付座44aが形成されている。そして、この据付座44a上に、揚水ポンプ3の数量に併せて、2台の常閉式の排気用電磁開閉弁61(排気用開閉弁に相当)が縦置きに据付けある。これら各排気用電磁開閉弁61の出口部61bと共通な1つの中継チューブ60bの導出端とが、Y形の分岐具60c、透明な分岐チューブ60dを介して接続してある。さらに各排気用電磁開閉弁61の入口部61aは、同入口部61aから延びる各透明な中継チューブ60eを介して、それぞれ個別にエアトラップ25の開閉コック37端に接続してある。これにより、各排気用電磁開閉弁61の開閉、真空ポンプ52(1台)を用いて、各エアトラップ25の排気口部32から、気泡捕捉用空間30の上部に溜まる気泡空気を引き込めるようにしている。つまり、吸引系51を構成してある。
【0060】
また真空ポンプ3の出口部52bは、該出口部52bにつながる排気チューブ63を介して、本体3の下部から外部へ開口していて、制御基板51に汚れた気泡空気による腐食等の影響を与えずに、吸引した気泡空気を屋外へ排気させる構造にしてある。なお、エアトラップ25から真空ポンプ52に向かう流路のうち、最も最下位となる地点、例えば中継チューブ60bの中間の地点には、真空ポンプ52へ進入する水分を除去するエアフィルタ64が介装してある。
【0061】
一方、残るチューブ継ぎ手具59の中段の出入口59bは、透明な接続チューブ66を介して、フレーム板57の端壁57b(下段)に設置してある開放用開閉弁、例えば常閉式の開放用電磁開閉弁65の入口部65aに接続してある。また開放用電磁開閉弁65の出口部(図示しない)は大気に開放、ここでは屋外ボックス41の内部に開放している。これにより、真空ポンプ3と排気用電磁開閉弁61との間を大気に開放させる開放系統を形成している。
【0062】
なお、結露など水分がチューブ壁面を伝わって真空ポンプ52へ侵入しないよう、真空ポンプ30の入口地点は、それから上流側のチューブ60aやチューブ継ぎ手具59より、高い位置に配置してある。
【0063】
そして、制御系70の制御部70aにより、各エアトラップ25に組付いたフロートスイッチ33のオンオフにしたがい、気泡空気を排気させる排気系統、大気開放の開放系を制御して、フロートスイッチ33の信号により所定量の空気が溜まったことが検出されると、排気系統から気泡捕捉用空間30内に溜まる気泡を排出させ、気泡の排出を終えたことが検出されると、一旦、大気を真空ポンプ52に流通させて内部を清浄してから、真空ポンプ52を大気圧の元で停止させるようにしてある。また制御部70aにより、フロートスイッチ33による自動排気以外に、手動でも排気操作が行なえるようにしてあり、空気が充満している吸込配管16が接続された際、その排気系統をそのまま活用して、各吸込配管16の管内空気を排出できるようにしてある。
【0064】
こうした制御系70について説明すると、制御基板51の前面には、例えば各揚水ポンプ毎の選択スイッチ71a,71b 、自動排気モードと手動運転モードとを切換える切換スイッチ72(切換操作部に相当)が設けてある。
【0065】
また各フロートスイッチ33、各種開閉弁などにつながる制御部70aには、つぎのような機能が設定してある。
【0066】
a.各選択スイッチ71a,71bのオンオフにより、気泡の排出を行なうときの揚水ポンプ3,2や海水の引き込みを行なうときの揚水ポンプ3,3を選び(片側、両方など)、切換スイッチ72の切換えにより、フロートスイッチ33にしたがい気泡を排気させる自動排気モードか手動運転モードかを選ぶ機能。
【0067】
b.自動排気モードが選択されると、選ばれた揚水ポンプ3側(片側、両方など)に有るフロートスイッチ33の信号を受け付け、受け付けたフロートスイッチ33から出力されるオンオフ信号から、気泡捕捉用空間30に気泡が所定量、蓄積されたか否かを検出する機能。これには、例えば気泡が無いときの液面位置にしたがい出力されるオフ信号と、所定量の気泡が溜まるときの液面位置にしたがい出力されるオン信号とにより、気泡の排気を必要とするか否かを判定する機能が用いられる。
【0068】
c.このフロートスイッチ33からのオン信号が一定時間続くか否かにより、気泡の排気が必要であるか否かを確認する機能。
【0069】
d.この確認が行われたら、選ばれた揚水ポンプ3側(片側、両方など)に有る排気用電磁開閉弁61を開、真空ポンプ52をモータ部55の連続適格に適用した標準回転数(モータの温度上昇や軸受寿命を考慮して定めた真空ポンプ52の運転回転数)で運転させて、真空ポンプ52の吸引力で、排気口部32から気泡捕捉用空間30内の気泡を排気させる機能。
【0070】
e.この排気中、フロートスイッチ33から出力されるオフ信号が一定時間続くか否かにより、気泡捕捉用空間30から気泡が排気されたか否かを判定する機能。
【0071】
f.気泡が排気されたと判定すると、選ばれた揚水ポンプ3側(片側、両方など)の排気用電磁開閉弁61を閉にするとともに、開放用電磁開閉弁65を開にして、真空ポンプ52に大気を流通させる機能。
【0072】
g.排気用電磁開閉弁61を閉止した時点から一定時間経過後に真空ポンプ52の運転を停止させる機能。
【0073】
h.この真空ポンプ52の運転停止と同時に開放用電磁開閉弁65を閉じて、真空ポンプ52のダイヤフラム部56内を大気圧にせしめる機能。なお、同時ではなく、真空ポンプ52の停止した一定時間経過後に開放用電磁開閉弁65を閉じるようにしてもよい。
【0074】
i.手動運転モードが選択されると、選ばれた揚水ポンプ3側(片側、両方など)に有る排気用電磁開閉弁61を開(開放用電磁開閉弁65は閉)、真空ポンプ52を、できる限り高回転となるようインバータなどを介して短時間定格に適応した高回転数で運転させる機能。
【0075】
なお、図中73は、各フロートスイッチ33と制御基板51とをむすぶ信号線を示す。
【0076】
こうした制御内容により、自動排気と手動排気の双方を実現させている。
【0077】
すなわち、このように構成された排気装置の作用を説明すれば、今、例えば選択スイッチ71a,71bの双方がオン、切換スイッチ72が自動排気モード側に操作されているとする。なお、開閉コック37は開放状態にあるとする。
【0078】
このとき、給水装置は、ポンプ用制御部20の制御により、例えば揚水ポンプ3,3のうち片側の揚水ポンプ3だけが稼動され、多段タービンポンプ5の運転で、海水が、フート弁17から吸込配管16へ吸込まれ、エルボ8、逆止弁9、ティ10を通じて、需要設備の吐出配管12へ吐出しているとする。
【0079】
ここで、海水用の給水装置は、特に吸込配管16の管路長が長い、かき殻等の貝類の付着による管路抵抗の増大により吸込圧力が低下しやすい、干潮時に吸込圧力が低下するなどの理由から、海水中に溶存した気体が蒸気化し、気泡α(図3のみ図示)となって吸込配管16を通る。
【0080】
このとき、少水量運転が行われたとする。
【0081】
この少水量運転ではポンプ内部に強い水流が発生しないため、このままでは揚水ポンプ3の吸込口6から気泡αが吸込まれると、排出されずにポンプ内部に滞る現象が発生するが、このとき吸込口6の前段には、エアトラップ25が有るから、気泡αは吸込口6へ流入する前にそのエアトラップ25で捕捉される。
【0082】
具体的には、エアトラップ25の気泡捕捉は、大きな容積の室空間部27により、管内流速を低下させることで、海中の気泡を上昇させやすくして行われる。つまり、気泡は、室空間部27へ流入するにしたがい、室空間部27の上部、すなわち気泡捕捉用空間30へ向かい上昇して、気泡捕捉用空間30の上部に蓄積される。特に室空間部27の上流側で集中して気泡の上昇が起きる。
【0083】
このとき、気泡捕捉用空間30の上流端は傾斜していて、気泡αは傾斜した壁面30aに沿って上流側に導かれるから、気泡捕捉用空間30の上部上流側に位置決めてある排気口部32に気泡が集まる。
【0084】
これにより、海水が流水路29や気泡捕捉用空間30を通過する間に、気泡の分離を終え、気泡αが捕捉、つまり気泡捕捉用空間30の上部に蓄積される。
【0085】
この気泡αの捕捉が進むにしたがい気泡捕捉用空間30の液面は、溜まる空気により次第に降下する。
【0086】
なお、この気泡の有無や蓄積状況は、作業者の目視により、透明な蓋部材35から確認できる。
【0087】
このとき、給水需要により、給水装置が少水量から水量が増した運転(多水量)へ変わるとする。
【0088】
すると、エアトラップ25には、速い流速で海水が流れるようになる。
【0089】
このときには、流速が速いために気泡捕捉が働かず、海水中の気泡αの一部は、捕捉されずに流水路29を通じて揚水ポンプ3(給水装置)へ流入されてしまうが、揚水ポンプ3を含め給水装置の各部を通過する海水の流れが速いために、当該各部に滞らずにヘッダー吐出配管12から吐出、すなわち給水装置外へ排出されてしまうので、揚水能力を失うことはない。
【0090】
反面、低下する吸込圧力(負圧)で、排気口部32から大気が流入して気泡の発生を招くおそれがある。またエアトラップ25を通過する流水で、フロートスイッチ33で検知している下流側の液面やその周辺の水域が引き込まれて、フロートスイッチ33の誤動作を招いたり、蓄積された気泡が揚水ポンプ3側へ流出したりするおそれがある。
【0091】
そこで、前者の問題を防ぐべく、排気口部32につながる常閉式の開放用電磁弁61により、排気口部32から大気をエアトラップ内部へ流入させなくしている。むろん、2台の揚水ポンプ3間は、エアトラップ25毎の排気用電磁弁61により遮断されるから、エアトラップ25の相互間における大気の流入もない。
【0092】
また後者の問題を防ぐべく、下流端から連続して延びる整流板部38aにより、フロートスイッチ3が配置されている下流側の流水路29とその直上の気泡捕捉用空間30との間の室空間部分を仕切り、室空間部27の下流側の壁面27aと協同して、下流側の液面やその周辺の水域が引き込まれるのを抑えて、フロートスイッチ25の沈降を防ぎ、フロートスイッチ25の誤動作や気泡捕捉用空間30の気泡が揚水ポンプ3側へ流出する支障が起きないようにしている。
【0093】
なお、整流板部38aの前方(上流側)には間欠的に整流板部38bが配置してあるので、気泡捕捉用空間30への気泡αの流入しやすさは損なわれない。
【0094】
また給水需要の減少により、稼動していた片側の揚水ポンプ3の運転が停止するとする(給水装置の運転停止)。
【0095】
このとき、エアトラップ25に溜まった気泡αは、気泡捕捉用空間30を囲む周壁で規制されているから、揚水ポンプ3側へ流出することはない。しかも、運転停止に伴ない揚水ポンプ3側でウォータハンマなどが生じ、吸込配管16に正圧が作用しても、各ポンプ毎のエアトラップ25の排気口部32は、排気用電磁開閉弁61で閉じられているから、エアトラップ25側から排気口部32を通じて真空ポンプ52へ侵入せずにすむ。
【0096】
また再び揚水ポンプ3が起動して、当初、一旦、ポンプ側へ流入した気泡αが吸込口6から排出されてエアトラップ25に流入することがあっても、その気泡αは、整流板部38bの前方の空間部、すなわち整流板部38aとの間の開放部分38cを気泡の流入口として、気泡捕捉用空間30へ流入され捕捉されるので、気泡αの無用な流入が抑えられる。
【0097】
そして、少水量運転が長く、あるいは多くの頻度で行われ、気泡捕捉用空間30の上部に多くの空気が溜まり、下降する液面により、フロート33bが予め設定された気泡蓄積レベル(所定量、気泡αが蓄積されたことを示すフロート位置)まで下降すると、フロートスイッチ33のスイッチ部33cからオン信号が出力される。
【0098】
制御部70aは、この信号から、気泡捕捉用空間30に気泡αが、所定量、蓄積されたのを検出する。そして、該信号が一定時間続くと、気泡αの排気が必要であると判定して、気泡αを捕捉したエアトラップ25につながる排気用電磁開閉弁61を開放させる。これと共に真空ポンプ52を連続適格に適用した標準回転数で運転させる。なお、大気開放用の電磁開閉弁65は閉じている。
【0099】
これにより、真空ポンプ52が発する負圧が、エアトラップ25の排気口部32に加わる。そして、排気口部32が吸込配管16の圧力より減圧されると、気体捕捉用空間30の上部に溜まっている気泡空気を吸込み、各チューブで形成される流路から、分岐具60c、エアフィルタ64、チューブ継ぎ手59、真空ポンプ52のダイヤフラム部56を経て大気へ排気される。
【0100】
ここで、排気口部32は、気泡αが集まりやすいエアトラップ25の上流側に配置してあるので、海水が吸込まれるおそれがない。またチューブ内面の結露が真空ポンプ52へ引き寄せられても通路の最も低い地点には、水分を取り除くエアフィルタ64が有るので、水分が真空ポンプ52に吸込まれることはない。
【0101】
このとき、気泡空気の排気は、制御基板51や電源トランス53などを収めた屋外ボックス41外へ排気させているから、例えば排気される空気が、海水(や水道水)から発生する塩素濃度の濃い気体(腐食性気体)であっても、屋外ボックス41内の電子機器や電子回路に腐食などの影響を与えないですむ。
【0102】
この気泡空気の排気により、気泡捕捉用空間30の液面は上昇する。そして、この液面にしたがい、フロート33が予め設定された気泡αの無い状態のレベル(気泡αの蓄積が無いことを示すフロート位置)まで上昇すると、フロートスイッチ33のスイッチ部33cからオフ信号が出力される。
【0103】
制御部70aは、この信号から、気泡捕捉用空間30の気泡αの排気を終えたことを検出する。そして、該信号が一定時間続くと、制御部70aは、元の気泡捕捉状態に復帰させる体制が整ったと判定して、排気用電磁開閉弁61を閉止、開放用電磁開閉弁65を開放させる。
【0104】
これにより、継続する真空ポンプ52の運転を用いて、開放用電磁開閉弁65の入口部から大気(ここでは屋外ボックス41内の空気)が吸込まれる。この大気は、チューブ継ぎ手具59を経るルートで、真空ポンプ52を通過してから排気される。そして、真空ポンプ52を大気が流通する運転が続き、真空ポンプ52を充満していた塩素濃度の濃い気体を大気に置換させて、真空ポンプ52の内部を清浄して、真空ポンプ52の内部を腐食性気体で腐食する危険から回避する。
【0105】
ついで、制御部70aに設定された制御にしたがい、排気用電磁開閉弁61を閉じた時点から一定時間経過すると、真空ポンプ52の運転が停止する。これにより、所定時間の清浄運転を停止する。続いて、開放用電磁開閉弁65が真空ポンプ52の運転停止と同時に閉じ、真空ポンプ52をポンプ内部の圧力が大気圧となる状態にさせる。
【0106】
この開放用電磁開閉弁65の閉止するタイミングにより、ダイヤフラム型真空ポンプ52にみられる吸込弁が真空圧により固着して吸引不能となるのを回避する。なお、開放用電磁開閉弁65は、真空ポンプ52と同時でなく、真空ポンプ52の停止した一定時間経過後に閉止するようにすると、確実に真空ポンプ52の内部を大気圧にさせられる。
【0107】
このような真空ポンプ52の運転停止、各開閉弁が元の状態に戻ることにより、エアトラップ25は、再び気泡αを捕捉する体制に戻り、再び揚水ポンプ3の吸込口6(給水装置)へ向かう気泡αの捕捉が行われる。
【0108】
むろん、こうした気泡αの処理は、残る片側の揚水ポンプ3が運転される場合も、2台の揚水ポンプ3,3が運転される場合も同様である。
【0109】
こうした給水装置へ流入される前にエアトラップ25で気泡αを捕捉し、この気泡αの捕捉具合をフロートスイッチ33で監視し、エアトラップ25内に気泡αが溜まると真空ポンプ52で排気させるという処理により、少水量時における気泡αの給水装置への流入は阻止され、気泡を要因とした給水装置の揚水能力の低下を防ぐことができる。しかも、気泡αの排気は、吸込配管16から行なうので、一般給水用の給水装置や海水用の給水装置など多くの給水装置に簡単に適用でき、容易に気泡対策を施すことができる。特に揚水ポンプ毎のエアトラップ25と共通な1台の真空ポンプ52とを組合わせた構造は、簡単な構造ですむので、複数台の揚水ポンプ3を有した給水装置には好適である。
【0110】
そのうえ、エアトラップ25は、吸込配管16に着脱可能な構造としたり、簡単な構造で気泡αが排気口部32に集まりやすい構造としたり、同排気口部Aから気泡を排気されやすい構造としたり、水流の引き込みを受け難い構造としたりするなどの各種工夫が施されているので、信頼性の高い監視機能、さらには排気機能が確保できる。また排気装置23は、真空ポンプ52を腐食の心配が無い構造にしたり、真空ポンプ52を吸引不能にならない構造にしたり、真空ポンプ52へ水分が侵入しない構造にしたり、安価に液面検知が行なえるようにしたり、制御部70aと真空ポンプ52を一緒に給水装置の近くに配置したり、真空ポンプ52の振動や熱が制御部70aへ伝わりにくくするなどの各種工夫が施されているので、高い信頼性がもつ。
【0111】
さらにエアトラップ25は、蓋部材35を用いて排気口部10とフロートスイッチ33とを一度に取り外せるようにしたり、透明な蓋部材35を用いたり、開閉コック37で真空ポンプ52側から分離可能とした工夫により、メンテナンスが容易である。特に給水装置は、これに加え透明な各種チューブを用いているので、作業者が直接、気泡や結露の状況までも目視することができ、メンテナンスが行ないやすい。
【0112】
加えて、排気装置23は、その排気機能をそのまま活用して、手動操作により、吸込配管16に空気が充満した状態から必要な吸上げが行なえる利点がある。
【0113】
すなわち、空気が充満した吸込配管16が接続されたときは、吸込配管16内の空気を抜いて海水で満たさないと給水装置の初期運転が行なえない。
【0114】
そこで、この初期運転のときは、切換スイッチ72を手動運転モード側に切換え、空気が充満した吸込配管16が有る揚水ポンプ3を選ぶ。
【0115】
すると、制御部72aは、上記吸込配管16側の排気用電磁開閉弁61を開放させ、インバータなどを介して真空ポンプ52を短時間定格に適応した高速の回転数で運転させる。
【0116】
これにより、エアトラップ25を通じて、吸込配管16内の管内空気が排出され、揚水ポンプ3(給水装置)の起動に必要な吸上げが行われる。特に真空ポンプ52を短時間定格で高速運転させることにより、短時間で吸込配管内部の空気の排出が迅速に行なえる。
【0117】
なお、上述した一実施形態では、2台の揚水ポンプを有する給水装置を例に挙げたが、これに限らず、他の複数台の揚水ポンプをもつ給水装置に本発明を適用しても構わない。また一実施形態では、吸込配管と別体なエアトラップを用いたが、これに限らず、吸込配管と一体に形成されたエアトラップでもよい。
【0118】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、液面センサで気泡の捕捉具合を液面センサで監視し、吸引源により室空間部内に気泡が溜まると排気させるという排気装置、該排気を実現する監視機能と排気口とが付いた吸込配管に組込み可能なエアトラップにより、給水装置の少水量時における気泡の給水装置への流入を防ぐことができる。しかも、気泡の排気は、給水装置の吸込配管から行なうから、一般給水用の給水装置や海水用の給水装置など多くの給水装置に簡単に適用できる。特に複数台の揚水ポンプ有した給水装置には、揚水ポンプ毎のエアトラップと共通な1台の真空源とを組合わせる構造は好適である。
【0119】
そのうえ、排気装置やエアトラップは、気泡が排気口部から排出されやすくするために室空間部の上部に排気口部や液面センサを設けたり、簡単な構造にするために室空間部を流水路と気泡捕捉用空間との組み合わせから構成したり、エアトラップへ流入した気泡が室空間の上流側の排気口部へ溜まりやすくするために気泡捕捉用空間の上流端を遮る壁面を斜めに傾けたり、エアトラップのメンテナンスを容易に行なえるようにするために着脱式の蓋部材に排気口部と液面センサとの両方に設けたり、同じく排気口部に開閉コックを設けたり、捕捉した気泡の流出を防ぐために室空間部の下流端の壁面部分から延びる整流板部で仕切る構造としたり、腐食を防ぐために真空ポンプを大気で清浄してから停止させたり、吸引不良をなくすために停止した真空ポンプを大気圧下にしたり、真空ポンプへの水分の侵入を抑えるフィルタを設けたり、安価にするために液面センサにフロートスイッチを用いたり、空気が充満している吸込配管からの空気の排出を行なうために排気装置を活用して手動操作で空気の排出を迅速に可能としたり、制御部に影響に影響を与えずに該制御部とともに真空ポンプを収容ボックスに収める構造としたり、真空ポンプの振動や熱が制御部に伝わり難い構造としたりするなどが適宜採用されると、高い信頼性の向上が図れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る排気装置を、該装置を組込んだ給水装置と共に示す平面図。
【図2】図1中のA〜A線に沿う一部断面した正面図。
【図3】図1中のB〜B線に沿う一部断面した側面図。
【図4】(a)は、エアトラップの側面図。
(b)は、該エアトラップの正断面図。
【図5】図4(b)中のC〜C線に沿う側断面図。
【図6】図4(b)中のD〜D線に沿う平断面図。
【符号の説明】
1…吸込配管
23…排気装置
25…エアトラップ
25a…本体部(エアトラップ本体部)
16…接続フランジ
27…室空間部
29…流水路
30…気泡捕捉用空間
32…排気口部
33…フロートスイッチ(液面センサ)
35…蓋部材
37…開閉コック
38a…整流板部
41…屋外ボックス(収納ボックス)
44…取付板
55…真空ポンプ(吸引源)
57…フレーム板
61…排気用電磁開閉弁(排気用開閉弁)
65…開放用電磁開閉弁(開放用開閉弁)
70a…制御部
72…切換スイッチ(切換操作部)。

Claims (13)

  1. 給水装置の吸込口につながる吸込配管の一部に当該吸込配管の開口面積より大きな流路面積を有する室空間部を設けてなり、前記吸込配管から流入する液体が前記室空間部を通過する際に該液体に含まれる気泡を捕捉するエアトラップと、
    前記エアトラップに設けられ、前記捕捉した気泡がもたらす液面の変化から前記室空間部内に所定量の空気が溜まったことを検知する液面センサと、
    前記エアトラップに設けられ、前記室空間部内に溜まる空気を排出するための排気口部と、
    前記排気口部に、排気用開閉弁を介して接続され、モータ駆動式の真空ポンプで構成された吸引源と、
    前記真空ポンプと前記開閉弁との間に接続された大気開放用の開放用開閉弁と、
    前記液面センサが所定量の空気を溜まったことを検知したとき、前記排気用開閉弁と前記吸引源を制御して、前記吸引源の吸引力により前記排気口部を通して前記室空間部内から空気を排気させる制御部と、を具備し、
    前記制御部は、前記空気の排気で前記液面センサにより所定位置までの液面が戻ったことを検知すると、該検知対象のエアトラップにつながる排気用開閉弁を閉、開放用開閉弁を開にして、一旦、大気を前記真空ポンプに流通させてから、前記真空ポンプを停止、前記開放用開閉弁を閉じるように構成されることを特徴とする給水装置用排気装置。
  2. 請求項1に記載の給水装置用排気装置において、
    前記給水装置は、複数台の揚水ポンプを有し、
    前記エアトラップは、前記揚水ポンプ毎に該ポンプの吸込口につながる各吸込配管にそれぞれ設けられ、
    前記液面センサと前記排気口部とはそれぞれ前記エアトラップに設けられ、
    前記吸引源は、1基の吸引源で構成され、
    この吸引源と前記エアトラップの排気口部とが個別の前記排気用開閉弁を介して接続され、
    前記制御部は、エアトラップ毎、前記液面センサが所定量の空気を溜まったことを検知したとき、当該検知対象のエアトラップにつながる排気用開閉弁と前記吸引源を制御して、前記吸引源の吸引力により、検知対象のエアトラップの室空間部内から空気を排気させる
    ことを特徴とする給水装置用排気装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載の給水装置用排気装置において、
    前記排気口部は、前記室空間部の上部を遮る上壁部のうちの上流側に設けられ、
    前記液面センサは、その排気口部から下流側の上壁部分に設けられる
    ことを特徴とする給水装置用排気装置。
  4. 請求項1ないし請求項3にいずれかに記載の給水装置用排気装置において、
    前記エアトラップの室空間部は、前記吸込配管の出口から前記給水装置の吸込口へ向かって連続する流水路と、この流水路の上側の気泡捕捉用空間とを有して形成され、
    前記排気口部と前記液面センサとは、前記気泡捕捉用空間の上部を遮る上壁部に設けられる
    ことを特徴とする給水装置用排気装置。
  5. 請求項4に記載の給水装置用排気装置において、
    前記気泡捕捉用空間は、当該空間の上流端を遮る壁面が前記吸込配管から前記吸込口へ向かって斜めに傾いていることを特徴とする給水装置用排気装置。
  6. 請求項4または請求項5に記載の給水装置用排気装置において、
    前記エアトラップは、前記気泡捕捉用空間の上部を遮る上壁部が、該上壁部に形成され内外を開口する開口部と、該開口部を閉じる着脱可能な蓋部材とを有して形成され、
    前記蓋部材に前記排気口部と前記液面センサとが設けられる
    ことを特徴とする給水装置用排気装置。
  7. 請求項4ないし請求項6にいずれかに記載の給水装置用排気装置において、
    前記流水路と前記気泡捕捉用空間との間の少なくとも下流側は、前記室空間部の下流端の壁面部分から延びる整流板部によって仕切られている
    ことを特徴とする給水装置用排気装置。
  8. 請求項1に記載の給水装置用排気装置において、
    前記制御部は、前記開放用開閉弁を前記真空ポンプの停止と同時に閉、あるいは前記真空ポンプの停止から遅れて閉じるように構成してある
    ことを特徴とする給水装置用排気装置。
  9. 請求項1に記載の給水装置用排気装置において、
    前記真空ポンプと前記排気用開閉弁との間には、前記真空ポンプへ進入する水分を除去するフィルタが設けられている
    ことを特徴とする給水装置用排気装置。
  10. 請求項1ないし請求項7にいずれかに記載の給水装置用排気装置において、
    前記液面センサは、フロートスイッチであることを特徴とする給水装置用排気装置。
  11. 請求項1または請求項2に記載の給水装置用排気装置において、
    前記吸引源は、モータ駆動式の真空ポンプで構成され、
    前記制御部は、さらに手動操作により前記真空ポンプを運転させて前記エアトラップ内から空気を引き込む手動運転モードと、前記液面センサの検知で行われる自動排気モードから前記手動運転モードへ切換える切換え操作部とを有し
    前記自動排気モード時、前記真空ポンプは前記モータの連続定格に適応した標準回転数で運転され、前記手動運転モード時、前記真空ポンプは前記モータの短時間定格に適応した高速回転数で運転される
    ことを特徴とする給水装置用排気装置。
  12. 請求項1または請求項2に記載の給水装置用排気装置において、
    前記吸引源は、モータ駆動式の真空ポンプで構成され、
    前記制御部は、収納ボックス内に収納されて、給水装置の近くに配設され、
    前記真空ポンプは、前記制御部と共に前記収納ボックス内に収め、かつ該真空ポンプの排気口を前記収容ボックス外へ開口させてある
    ことを特徴とする給水装置用排気装置。
  13. 請求項12に記載の給水装置用排気装置において、
    前記収納ボックスは、内部に縦方向に配置された取付板を有して形成され、
    前記制御部は、前記取付板の上段側に据付けられ、
    前記真空ポンプは、前記取付板の下段側に、端壁が上下2段に配置される横向き姿勢で断面コ字形のフレーム板を固定し、このフレーム板の端壁間内に収まるように片側の端壁に弾性支持させて据付けてある
    ことを特徴とする給水装置用排気装置。
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