JP4132284B2 - 化粧シート貼り板材の製造装置及び製造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は装飾パネルや装飾ボードなど、例えば建築用内装材などの製造装置及びそれを用いた製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
プリント合板や化粧板などの建築用内装材に代表される複合材料は、木材をポリ塩化ビニール系シートで覆うものが多かったが、これは焼却すればダイオキシンや塩素化合物などの有害物質を発生するため、これらを発生しない代替品の製品化が望まれている。この代替候補としてポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、アクリルなどがあげられるが、これらはいずれもポリ塩化ビニールに対してラッピング加工性や空圧貼付加工性が格段に劣り、従来のポリ塩化ビニール用の装置や技術では対応が難しく、より優れた技術の提案が望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
種々の化粧シートに適用できる化粧シート貼り板材の製造装置、及びこれを用いた製造方法を提供することを第一の目的とする。また気泡や皺や波打ちや破断の発生を防止し空圧貼付装置の能力を格段に増大する化粧シート貼り板材の製造方法を提供することを第二の目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は次のように課題を解決する。すなわち、1.化粧シート1を強度基板2に空気圧を用いて接着する空圧貼付装置において、下面が解放された箱形の上部加圧室の内部には、上から順に室内の定位置で発熱する放射熱源4と、定位置で放射熱量を平均化しその上面又は下面に局部的に又は全面に熱量調節部材を装着可能な熱量調節スクリーン16と、上下可変の剛体押圧反射板8とを配設し、この室内温度を制御する温度制御装置とこの内部圧力を加圧制御する圧縮空気装置とを装備すること、そして上面が解放された箱形の下部減圧室は減圧装置に連結し、その室内の多孔減圧テーブル5の上に多孔板材6を加工位置に敷設すること、そして減圧テーブル5の周縁隆起部又は減圧テーブル5上に仮設する四周枠18に化粧シート1の周縁部を気密状態で拘束できる構成とすること、そしてこの化粧シート周縁拘束部の内側のみに減圧テーブルの吸引孔を開口させること、そして下部減圧室を上部加圧室の下から引き出して化粧シートや強度基板などの装入抽出を行うように構成することを特徴とする化粧シート貼り板材の製造装置。
2.1項記載の装置において下部減圧室を上部加圧室の下から引き出し、多孔減圧テーブル5上の多孔板材6の上面にはこれと同寸法ないし強度基板の板厚程度はみ出す投影寸法の強度基板2を位置合わせして置き、この強度基板2を覆って接着する化粧シート1の接着予定面の両者いずれか一以上に接着剤を塗布して両者を位置合わせし、この化粧シート1の強度基板2よりも外周部は強度基板の板厚以上の間隔をとり多孔減圧テーブル5の上面から浮上させて周囲枠部材18に拘束すること、そして化粧シート1の周辺から強度基板上面部の化粧シートに皺や波打ちが取れる程度に張力を加えた状態で剛体押圧反射板8を強度基板2に位置合わせして化粧シート上に重ねることを特徴とする化粧シート貼り板材の製造方法。
3.両室の周縁を閉鎖する直前又は直後に化粧シートの接着予定部と周縁拘束部との間が多孔減圧テーブル5に着床しない程度に減圧室10を短時間減圧して停止するか、又は化粧シート周縁部を拘束する四周枠18による化粧シート拘束部を外側へ移行させて強度基板周囲の化粧シートに張力を付加すること、そして化粧シート1の温度が強度基板周囲で剛体押圧反射板8の下よりも5〜40℃高くなるのを待って真空ポンプを作動させ、シートの接着予定部と周縁拘束部の間が十分着床するまで減圧して化粧シート1を強度基板2に接着することを特徴とする2項記載の化粧シート貼り板材の製造方法。
4.加圧室9の下部には交換容易な構造で弾性膜3を張り、この弾性膜3と熱量調節スクリーン16の間に剛体押圧反射板8を挿入するか又は弾性膜3の下面に剛体押圧反射板8を装着して化粧シート1への熱量を減少して、強度基板2の周縁部の化粧シート1の温度が剛体押圧反射板8の温度よりも5〜40℃高くなるのを待って真空ポンプを作動させ減圧室10を減圧することを特徴とする2項又は3項記載の化粧シート貼り板材の製造方法。
5.空圧貼付装置の外部においてあらかじめ四周枠18に化粧シート1を皺延ばし拡張してその周縁部を拘束し、この状態で又はこれと強度基板2、又はこれと強度基板2と多孔板材6とを組み立てたのち、これを空圧貼付装置内に位置合わせ設置することを特徴とする2項ないし4項記載の化粧シート貼り板材の製造方法。
6.ロールにより化粧シートを押圧貼付するラッピング装置により化粧シート1の接着予定面にこれより軟化温度の低い接着剤を塗布して強度基板2上に重ね合わせて接着する工程において、略立方体状の強度基板2の少なくとも一側面の板厚中央部に溝部又はとつ部を形成すること、そしてこの強度基板2の板面に化粧シート1を接着するようにロールを押圧し、続いて強度基板2の側部に化粧シートを強度基板の側面形状に密着させるように端部ロールを押圧すること、そしてこの側端部の形状に合った嵌合部材をこれに嵌合させ室温で10分以上放置養生したのち嵌合部材を取り外すことを特徴とする化粧シート貼り板材の製造方法。7.熱軟化性接着剤を塗布した化粧シート1をその投影面積内の強度基板2の上面にロールにより押圧貼付するラッピング工程を経させて、これを空圧貼付装置の外部において前記化粧シート1の周縁部を四周枠18に拘束し、強度基板2を四周枠18で支持し又は強度基板2と多孔板材6とを四周枠18に組み立てたのち、これを空圧貼付装置内に位置合わせ設置することを特徴とする2項ないし6項記載の化粧シート貼り板材の製造方法。
8.強度基板2の下面と側面の境界稜線にその板厚の0.2倍以上の板厚に及ぶ面取り加工又はアール加工を施し、減圧貼付加工時に化粧シートがこの面取り加工部又はアール加工部に回り込む程度に温度、圧力、時間の条件を設定することを特徴とする2項ないし5項及び7項記載の化粧シート貼り板材の製造方法。
9.剛体押圧反射板8又は透明剛体押圧反射板8の化粧シート1との接触面に微小おうとつを形成し、このおうとつを化粧シート1に刻印することを特徴とする2項ないし5項及び7項記載の化粧シート貼り板材の製造方法。
【0005】
【構成1】
図1ないし図4に示すように、化粧シート1を強度基板2に空気圧を用いて接着する空圧貼付装置において、下面が解放された箱形の上部加圧室の内部には、上から順に室内の定位置で発熱する放射熱源4と、定位置で放射熱量を平均化しその上面又は下面に局部的に又は全面に熱量調節部材を装着可能な熱量調節スクリーン16と、上下可変の剛体押圧反射板8とを配設し、この室内温度を制御する温度制御装置とこの内部圧力を加圧制御する圧縮空気装置とを装備する。熱量調節スクリーン16の上又は下には下方への放射熱量を調節するアルミフォイルや板ガラスを装着して化粧シートに向かって所望の温度分布を与える調節手段を持たせる。剛体押圧反射板8は板ガラスや磨き金属板が最も良く、化粧シート1に直接又は弾性膜を介して押圧して化粧シートの皺や波打ち伸ばしのほか、加熱過程で発生する新たな皺や波打ちを防止する。圧縮空気装置は通常のゲージ圧力5気圧のコンプレッサで十分であり、サイクルタイム短縮のために圧縮空気をレキュペレータに貯えるのが良い。この装置の上部加圧室下面は必要に応じて弾性膜3により閉鎖することができる。
そして上面が解放された箱形の下部減圧室は減圧装置に連結し、その室内の多孔減圧テーブル5の上に多孔板材6を加工位置に敷設する。減圧装置に接続される真空ポンプは10-1tor 程度の低真空で良いので、特別のものではなく通常のロータリ式一段で良い。多孔減圧テーブル5は鋼板に多数の通気小孔を施工したものが良い。多孔板材6は発泡性合成ゴム板に多数の貫通孔や溝を加工した弾性板が良い。そして減圧テーブル5の周縁隆起部(図1)、又は多孔減圧テーブル5上に仮設する四周枠18(図2から図4)に化粧シート1の周縁部を気密状態で拘束できる構成とすること、そしてこの化粧シート周縁拘束部の内側のみに減圧テーブルの吸引孔を開口させること、そして下部減圧室を上部加圧室の下から引き出して化粧シートや強度基板などを装入抽出して人力や機械による操作を容易にするように構成するシート貼り板材の製造装置である。
ここで化粧シートとは強度基板に接着してその表面の装飾性を高めるシートであって、印刷層を含む複合シートのほか、透明又は不透明フイルムや金属箔や蒸着やスパッタリング等で製膜した金属薄膜等、厚さ200μm 以下のシートを総称する。化粧シート1としては市販のラッピング用化粧シートや真空加工用化粧シートを用いることができる。加工性の悪い化粧シートには後述の本発明の製造方法を採用する。強度基板2としては木質板や金属板やプラスチック板を用いることができる。弾性膜3は必ずしも必要としないが、これにはゴムシートを用ることができる。これは消耗品であるため交換容易な構造で装着するのが良い。放射熱源4は限定されるものではないが、電気抵抗発熱体や赤外線ランプとするのが良い。熱量調節スクリーン16を温度制御する場合の目標値は150〜300℃の範囲に最適値があり、化粧シートの材質や製品の寸法形状によって適宜選定する。この温度は従来技術よりも著しく低い。剛体押圧反射板8や必要に応じて用いる弾性膜3を温度制御する場合の目標温度は加工製品によってかなり異なるが、剛体押圧反射板や弾性膜が直接化粧シートと接触する場合には50〜130℃の範囲に最適値があり、剛体押圧反射板を介して化粧シートに接する場合には弾性膜の温度は70〜150℃に上昇できるが、この温度は化粧シートに短時間接触しても問題を生じない温度である。この温度は従来技術に対して著しく低い。これらの温度制御用として例えば0〜500℃が測定可能な低温用光学式温度計を用いるのが良い。接着加工の下限の温度は接着を所定時間に完了させ接着強度を保証するほか、化粧シートの輸送中や保管中の折り癖や皺や波打ちを張力のもとで迅速に解消するに必要な限界値である。上限の温度は化粧シートの結晶化がほとんど進まない範囲の温度である。結晶化が進行すると多くの材質で脆化が認められ、接着加工中の化粧シートに作用する張力によって破断を生じ接着加工が難しくなる。作業能率を上げるため化粧シートは従来技術では局部的に150℃程度まで昇温されるが、温度むらを生じると化粧シートの場所により変形抵抗や変形能が異なり、変形むらが生じて破断や皺を生じていた。本発明では熱量調節スクリーン16の上又は下で温度分布調節を行うが、それでも工業的なばらつきを考慮して化粧シートの上限温度を前述のように130℃以下と低く安定させて品質の安定化をはかることを可能にしている。
四周枠18に化粧シート1の周縁部を気密状態で拘束できる構成とは、始めから両者間を完全な密閉状態に固定する必要はなく、減圧作業開始時はむしろ拘束部の化粧シートに皺や局部的に非拘束部が残っていても、減圧によって密閉状態となる程度であれば許容され程度の拘束である。また化粧シートの拘束部にかかる引張力が局部的に既定値を超える場合にはむしろこれを緩和することが化粧シートの破断防止には有効であり、拘束部において化粧シートと四周枠の間ですべりを生じることによってこの緩和が可能になり、このようなすべりが歓迎される。このような拘束は四周枠を鋼材などの強磁性材料とし、その上に化粧シートを張り磁気シートでこれを拘束するのが最も良い。
必要に応じて上部加工室に圧縮空気を送り込み、必要に応じて弾性膜3によって化粧シート1を強度基板2に向かって押し付けることができる。また図2と図4に示すように、圧縮空気を弾性膜3の下方空間である接着加工室14に流し込み、弾性膜3を介さず化粧シート1の表面を直接加圧することもできる。これらの場合の圧縮空気のゲージ圧は上部加圧室内で1〜5気圧程度で良い。上部加工室を加圧しない場合でも弾性膜3を用いればその自重又は押し下げる弾性力によって化粧シート1を押圧する機能と、熱を化粧シートに伝熱する機能と、放射熱源からの熱を平均化して温度制御する機能とを享受できる。また弾性膜3の上又は下に剛体押圧反射板8を装着することができる。剛体押圧反射板8は表面が滑らかで放射熱源からの熱線を透過するガラスが最も良い。これを銅板やアルミ板やステンレス鋼板などの磨き金属板とすることができる。この剛体押圧反射板は装置内に装着固定せずに人力によって毎回着脱しても良い。
【0006】
【作用1】
構成1のように構成することによって下記の作用及び効果を得ることができる。すなわち化粧シート1を強度基板2に空気圧を用いて接着する空圧貼付装置において、下面が解放された箱形の上部加圧室の内部には、上から順に室内の定位置で発熱する放射熱源4と、定位置で放射熱量を平均化しその上面又は下面に局部的に又は全面に熱量調節部材を装着可能な熱量調節スクリーン16と、上下可変の剛体押圧反射板8とを配設し、この室内温度を制御する温度制御装置とこの内部圧力を加圧制御する圧縮空気装置とを装備することによって、化粧シートの温度分布を所望の値に的中させることが容易になり、剛体押圧反射板8を配設することによって化粧シート装着時の皺延ばしと、加熱接着加工中における化粧シートの皺や波打ち発生防止と強度基板側面部に接着される化粧シート付近で所望の温度分布を得ることができるようになる。
そして上面が解放された箱形の下部減圧室は減圧装置に連結し、その室内の多孔減圧テーブル5の上に多孔板材6を加工位置に敷設すること、そして減圧テーブル5の周縁隆起部又は減圧テーブル5上に仮設する四周枠18に化粧シート1の周縁部を気密状態で拘束できる構成とすること、そしてこの化粧シート周縁拘束部の内側のみに減圧テーブルの吸引孔を開口させること、そして下部減圧室を上部加圧室の下から引き出して化粧シートや強度基板などの装入抽出を行うように構成することなどによって化粧シートと強度基板の間に皺や波打ちや気泡を生じさせずに健全な接着状態とし、強度基板の側面でも化粧シートに皺や波打ちや気泡のほか破断などの欠陥を発生させないようにできる。
さらに強度基板や化粧シート等の装入抽出や化粧シート周縁部の固定や剥ぎ取りや清掃などの一連の作業が容易になり、自動化も容易になる。
【0007】
【実施態様1−1】
図1に示すように化粧シート1を強度基板2に空気圧を用いて接着する空圧貼付装置において、下面が解放された箱形の上部加圧室の内部には、上から順に室内の定位置で発熱する放射熱源4と、定位置で放射熱量を平均化しその上面又は下面に局部的に又は全面に熱量調節部材を装着可能な熱量調節スクリーン16と、上下可変の剛体押圧反射板8とを配設し、この室内温度を制御する温度制御装置とこの内部圧力を加圧制御する圧縮空気装置とを装備する。熱量調節スクリーン16は多数の孔を加工した薄鋼板か、金網であり、その上又は下には透過熱量を調節するアルミフォイルか板ガラスを装着できるようにする。
剛体押圧反射板8は図1の例では弾性膜3の下面に装着され、化粧シート1の上面には剛体押圧反射板8の自重と弾性膜3の自重の一部とその弾性力と加圧室の圧力とが加算された力がかかることになる。圧縮空気装置のゲージ圧力は5気圧でレキュペレータに貯えている。そして上面が解放された箱形の下部減圧室は減圧装置に連結し、その室内の多孔減圧テーブル5の上に多孔板材6を加工位置に敷設すること、そして減圧テーブル5の周縁隆起部に化粧シート1の周縁部を気密状態で拘束できる構成とする。図1の例では化粧シートの周縁部は粘着テープなどで止められ弾性膜で押圧されている。そして下部減圧室を上部加圧室の下から引き出して化粧シートや強度基板などの装入抽出を行うように構成することを特徴とする化粧シート貼り板材の製造装置である。下部減圧室は作業性を向上するために上部加熱室の位置からスライドして作業者や自動挿入設備が支障なく動作できるように構成する。図1の場合で弾性膜3を省略する場合には図2に示すようなスプリングやパワーシリンダなどの剛体押圧反射板保持押圧装置を付加するか、人力により剛体押圧反射板8を着脱する。
【0008】
【実施態様1−2】
図2と図4に示すように剛体押圧反射板8はスプリング又はパワーシリンダ19により化粧シート1に直接又は弾性膜3を介して押圧する構成とする。このような弾性膜は交換容易な構造とし、ボルトナットでも良いがこれよりもっと着脱が容易なもの例えばばねとレバーを組み合わせた市販の各種ワンタッチ式締付具が望ましい。図2と図4には四周枠18を使用する場合を示しておりこの下面よりも外側の多孔減圧テーブル5の通気孔はシールシート7で塞がれている。図2の例は図1の例に対して四周枠18を用いることによって化粧シートの寸法を小さくして歩留まりを向上し、四周枠に機外で化粧シートを張ることによってサイクルタイムを短縮することや全自動化を容易にできる特色がある。その他の技術は実施態様1−1に記載の技術に準じる。
【0009】
【実施態様1−3】
図1に示す実施態様1−1の技術が減圧テーブル5の周縁隆起部に化粧シート1の周縁部を気密状態で拘束できる構成であるのに対し、図3に示すように強度部材に近接した四周枠18によって化粧シート1の周縁部を気密状体で拘束する。その他の技術は実施態様1−1に記載の技術に準じる。
【0010】
【構成2】
図1ないし図4に示すように構成1項記載の装置において下部減圧室を上部加圧室の下から引き出し、多孔減圧テーブル5上の多孔板材6の上面にはこれと同寸法ないし強度基板の板厚程度はみ出す投影寸法の強度基板2を位置合わせして置き、この強度基板2を覆って接着する化粧シート1の接着予定面の両者いずれか一以上に接着剤を塗布して両者を位置合わせし、この化粧シート1の強度基板2よりも外周部は強度基板の板厚以上の間隔をとり多孔減圧テーブル5の上面から浮上させて、粘着テープ又は磁力シート17又はばね等により周囲枠部材18に拘束する。多孔板材6は強度基板2を支えており、通気性があり、化粧シート1と強度基板2の間の空気吸引経路となる。強度基板2は上面の板面だけでなく4側面の一以上が健全な化粧シート接着仕上げが要求される。このために前述の技術条件が必要となる。
そして化粧シート1の周辺から強度基板上面部の化粧シートに皺や波打ちが取れる程度に張力を加えた状態で剛体押圧反射板8を強度基板2に位置合わせして化粧シート上に重ねることを特徴とする化粧シート貼り板材の製造方法である。化粧シートに接着剤を塗布するか又は化粧シートが接着剤を塗布した強度基板に接して接着剤に濡れるとこれに皺や波打ちや反りが生じる。従来法ではこのまま又はローラなどで皺取りや波取りや気泡取りを行うことがあるが、このような問題は次工程の加熱時にも発生する。本発明では上述のようにしてこの問題を解決する。本発明に用いる接着剤は皺や波打ちからの制限条件が緩くなり、従来用いられているもののほか新たな特性を付加したものも可能となる。例えばこれにラッピングや仮接着等の前工程で使用した接着剤に熱軟化しない熱硬化性樹脂や塗料などの物質が混入されたものや、化粧シートを軟化させるものや収縮させるものでも、この空圧貼付装置で加熱押圧するときに接着剤部が軟化して滑り皺延ばしや波取りができるものであれば良い。この滑りは化粧シートの成形過程で生じるものであり、成形が完了すればこの形を固定して強度基板との接着を完了するのが加工目的であるから、むしろ押圧加熱中に乾燥又は熱硬化が迅速に進むものが最も良い。
本発明で四周枠18を用いる場合には、その内部以外の多孔減圧テーブル5の上にはシールシート7を置く。これによって使用しない部分のテーブルの孔は塞がれ、減圧空間が縮小でき効果的に減圧できる。多孔板材6が複数の位置にある場合に四周枠は1個で全体の多孔板材部を包括することや個々の強度基板に四周枠を用いることができる。シールシート7は多孔減圧テーブル5の吸引孔に吸い込まれない程度の厚さと剛性を持つ非通気性の薄板又はシートで良いが、四周枠下面とのシール性を良くするために四周枠下面部かシールシートを非通気性弾性体とするのが良い。
化粧シート1は強度基板の接着予定面だけでなく、四周枠18上まで延在してその周縁部を粘着テープや磁気シート等により気密状態に固定し前記の張力を加える。その一部に固定が不十分な部分があっても近傍が前記の張力保持に必要な程度に強固に固定されていれば、化粧シートは空圧差により作業上問題を生じない程度に気密状体に押圧されることになる。剛体押圧反射板としては平面が滑らかで滑りやすい例えば板ガラスやアルミ板やステンレス鋼板や銅板等の磨き金属板が良いが、皺が寄りやすい柔らかな材料や滑りにくい材料は好ましくない。
次に両室の周縁合わせ面部を閉鎖する。この閉鎖によって好ましくは両室周縁シール部材12を介して上部加圧室はシールされる。弾性膜3がゴム等のシール性の良い弾性材料の場合にはこれがシール部材となるため両室周縁シール部材12は必要としない。また加圧しない場合や両室の周縁摺り合わせ部が高精度に仕上げられ、両者の押圧力が強大である場合にはこのシール部材は省略できる。
【0011】
【作用2】
構成2のように構成することによって下記の作用及び効果を得ることができるようになる。すなわち化粧シート1を強度基板2に空気圧を用いて接着する空圧貼付装置において、下面が解放された箱形の上部加圧室の内部には、上から順に室内の定位置で発熱する放射熱源4と定位置で放射熱量を平均化する熱量調節スクリーン16と上下可変の剛体押圧反射板8とを配設し、この室内温度を制御する温度制御装置とこの内部圧力を加圧制御する圧縮空気装置とを装備することによって弾性膜の温度と加圧力を安定させた加圧接着加工ができるようになる。
そして上面が解放された箱形の下部減圧室は減圧装置に連結し、その室内の多孔減圧テーブル5の上に多孔板材6を加工位置に敷設し、多孔板材6の上面にはこれと同寸法ないし強度基板の板厚程度はみ出す投影寸法の強度基板2を位置合わせして置き、この強度基板2を覆って接着する化粧シート1の接着予定面の両者いずれか一以上に接着剤を塗布して両者を位置合わせし、この化粧シート1の強度基板2よりも外周部は強度基板の板厚以上の間隔をとり多孔減圧テーブル5の上面から浮上させて粘着テープ又は磁力シート17により周囲枠部材18に拘束すること、そして化粧シート1の周辺から強度基板上面部の化粧シートに皺や波打ちが取れる程度に張力を加えた状態で剛体押圧反射板8を強度基板2に位置合わせして化粧シート上に重ねることによって皺を発生させないようにでき、欠陥のない減圧接着加工ができるようになる。
本発明では四周枠を用いる場合には多孔減圧テーブル5の上にシールシート7を置くことによって強度基板2と化粧シート1で仕切る吸引空間が最小にでき、小さな真空ポンプで急速減圧ができるようになる。また剛体押圧反射板は平面が滑らかで滑りやすい例えば板ガラスや磨き金属板を用いることができるので、化粧シートに皺を生じさせにくく、シート表面を平滑に仕上げることができるようになる。
【0012】
【実施態様2−1】
図1ないし図4に示すように構成1項記載の装置において下部減圧室を上部加圧室の下から引き出し、多孔減圧テーブル5上の多孔板材6の上面にはこれと同寸法ないし強度基板の板厚程度はみ出す投影寸法の強度基板2を位置合わせして置き、この強度基板2を覆って接着する化粧シート1の接着予定面の両者いずれか一以上に接着剤を塗布して両者を位置合わせする。この化粧シート1の強度基板2よりも外周部は強度基板の板厚以上の間隔をとり多孔減圧テーブル5の上面から浮上させて周囲枠部材18に拘束する。そして化粧シート1の周辺から強度基板上面部の化粧シートに皺や波打ちが取れる程度に張力を加えた状態で剛体押圧反射板8を強度基板2に位置合わせして化粧シート上に重ねることを特徴とする化粧シート貼り板材の製造方法である。剛体押圧反射板8は図1の例では弾性膜3の下面に装着されているか又は人力によって化粧シートの上に位置合わせして置かれている。化粧シート1の上面には剛体押圧反射板8の自重と弾性膜3の自重の一部とその弾性力と加圧室の圧力とが加算された力がかかることになる。圧縮空気装置のゲージ圧力は5気圧でレキュペレータに貯えている。図1や図3の場合で弾性膜3を撤去する場合には図2や図4に示すようなスプリングやパワーシリンダなどの剛体押圧反射板保持押圧装置を付加するか、又は人力により剛体押圧反射板8を着脱する。
【0013】
【実施態様2−2】
図2と図4に示すように剛体押圧反射板8はスプリング又はパワーシリンダ19により化粧シート1に直接又は弾性膜3を介して押圧する構成とする。図2と図4には四周枠18を使用する場合を示しておりこの下面よりも外側の多孔減圧テーブル5の通気孔はシールシート7で塞がれている。図2の例は図1の例に対して四周枠18を用いることによって化粧シートの寸法を小さくして歩留まりを向上し、四周枠に機外で化粧シートを張ることによってサイクルタイムを短縮することや全自動化を容易にできる特色がある。その他の技術は実施態様2−1に記載の技術に準じる。
【0014】
【実施態様2−3】
図1に示す実施態様2−1の技術が減圧テーブル5の周縁隆起部に化粧シート1の周縁部を気密状態で拘束できる構成であるのに対し、図3に示すように強度部材に近接した四周枠18によって化粧シート1の周縁部を気密状体で拘束する。その他の技術は実施態様2−1に記載の技術に準じる。
【0015】
【構成3】
両室の周縁を閉鎖する直前又は直後に化粧シートの接着予定部と周縁拘束部との間が多孔減圧テーブル5に着床しない程度に減圧室10を短時間減圧して停止するか、又は化粧シート周縁部を拘束する四周枠18による化粧シート拘束部を外側へ移行させて強度基板周囲の化粧シートに張力を付加して皺延ばしを行う。両室の位置合わせを行うと放射熱源やその周辺からの放射熱によって化粧シートに皺や波打ちが生じ始める。両室の周縁部閉鎖直後にこの傾向は著しくなる。剛体押圧反射板がこの防止に著しい効果を発揮するが、特にその周縁部の化粧シートに皺や波打ちが発生しやすい。この皺や波打ちを解消するために強度基板周囲の化粧シートに四周枠によって張力を付加する。一時的な減圧は張力付加は化粧シートが多孔減圧テーブル5に着床しない範囲を限度とする。これのタイミングは覗き窓から観察するか又は先行試験材の試験途中で両室を開いて目視判定でき、圧力と時間と温度と化粧シートの材質及びその周縁部の拘束条件等から標準化できる。化粧シートが着床すると化粧シートの拘束条件が厳しくなる。そして化粧シート1の温度が強度基板周囲で剛体押圧反射板8の下よりも5〜40℃高くなるのを待って真空ポンプを作動させ、シートの接着予定部と周縁拘束部の間が十分着床するまで減圧して化粧シート1を強度基板2に接着することを特徴とする構成2項記載の化粧シート貼り板材の製造方法である。化粧シートの昇温曲線は強度基板部の温度がその周囲の温度上昇に先行するが、剛体押圧反射板の影響により途中で周囲の温度が強度基板部の温度より高くなる。この状況は剛体押圧反射板が透明板ガラスの場合には両者に貼付したシート貼付式温度計(例えば日油技研工業製サーモラベル)の色変化比較によって覗き窓から観測判定でき、剛体押圧反射板が金属板の場合や弾性膜を使用する場合には先行試験材の試験途中で両室を開いて目視判定できるので、諸条件を標準化できる。
【0016】
【作用3】
作用2に記載の作用及び効果に加えて、両室の周縁を閉鎖する直前又は直後に化粧シートの接着予定部と周縁拘束部との間が多孔減圧テーブル5に着床しない程度に減圧室10を短時間減圧して停止するか、又は化粧シート周縁部を拘束する四周枠18による化粧シート拘束部を外側へ移行させて強度基板周囲の化粧シートに張力を付加することによって、皺延ばしや波打ちの発生を防止することができるようになる。剛体押圧反射板がこの欠陥防止に著しい効果を発揮するが、特に強度基板の側面部に貼付するその周縁部の化粧シートの皺や波打ち防止に効果を発揮する。化粧シートが多孔減圧テーブル5に着床しないうちに一時的に減圧停止すると、圧力は上昇し始めるのであるが強度基板周囲の化粧シートは温度上昇により伸び続けて破断することなく着床しはじめる。
そして化粧シート1の温度が強度基板周囲で剛体押圧反射板8の下よりも5〜40℃高くなるのを待って真空ポンプを作動させ、シートの接着予定部と周縁拘束部の間が十分着床するまで減圧して化粧シート1を強度基板2に接着することによって強度基板の上面のみならず側面も化粧シーに皺や波打ちが無く、破断も生じさせず良好な接着ができるようになる。上部加圧室を加圧する場合のタイミングは化粧シートが強度基板の全周で着床した後とするのが化粧シート破断防止に最も有効である。この加圧とその後の保持時間によって接着の健全性を向上できる。この全周着床は覗き窓や先行試験材の試験途中で両室を開いて目視で確認でき、諸条件を標準化できる。
【0017】
【実施態様3−1】
実施態様2−1に記載の技術に加えて、図1に示すように両室の周縁を閉鎖する直前又は直後に化粧シートの接着予定部と周縁拘束部との間が多孔減圧テーブル5に着床しない程度に減圧室10を短時間減圧して停止して強度基板周囲の化粧シートに張力を付加する。そして化粧シート1の温度が強度基板周囲で剛体押圧反射板8の下よりも5〜40℃高くなるのを待って真空ポンプを作動させ、シートの接着予定部と周縁拘束部の間が十分着床するまで減圧して化粧シート1を強度基板2に接着することを特徴とする構成2項記載の化粧シート貼り板材の製造方法である。図1では化粧シート1の位置は両室の周縁を閉鎖した直後を示し、点線で示す1’の位置は化粧シートが十分に着床した状態を示している。減圧室を減圧すると接着予定部と周縁拘束部との間の化粧シートは空圧差によって下降して両者間で伸びを生じ、これと交差する方向には縮みを生じる。多孔減圧テーブルにその一部が着床し、この着床が全周に広がり、ついには図1の点線で示す1’に至る。化粧シートは着床するとそれが局部的であっても、その部分の化粧シートは動きを止められて着床いない方向との変形が異なり化粧シートの変形が不均一となり、これが破断や皺や波打ちの原因となる。本発明のように化粧シート着床前に一旦減圧を停止し、化粧シート1の温度が強度基板周囲で剛体押圧反射板8の下よりも5〜40℃高くなるのを待って真空ポンプを作動させ、シートの接着予定部と周縁拘束部の間が十分着床するまで減圧することによって強度基板周辺の化粧シートに均一な変形を与え、強度基板側面に破断や皺や波打ちのない健全な接着が達成できるようになる。
【0018】
【実施態様3−2】
実施態様2−2に記載の技術に加えて、図2と図4に示すように四周枠18を使用する場合であって、この四周枠の下面よりも外側の多孔減圧テーブル5の通気孔はシールシート7で塞がれている。図2の例は図1の例に対して四周枠18を用いることによって化粧シートの寸法を小さくして歩留まりを向上し、四周枠に機外で化粧シートを張ることによってサイクルタイムを短縮することや全自動化を容易にできる特色がある。その他の技術は実施態様3−1に記載の技術に準じる。
【0019】
【実施態様3−3】
周囲を拘束した化粧シート1の上面に50〜130℃の目標温度に予熱した剛体押圧反射板8を重ねる。そして下部減圧室を減圧しながら両室の周縁を閉鎖する直前又は直後に化粧シート周縁部が多孔減圧テーブル5に着床しない程度に下部減圧室を短時間減圧して停止し、化粧シート1の変形過程の温度を強度基板2の接触位置よりもその周縁位置において5〜40℃高くなるのを待って減圧室を減圧再開し、剛体押圧反射板8との接触による熱伝導加熱を行いながら化粧シート1を強度基板2に押し付けて接着することを特徴とする化粧シート貼り板材の製造方法である。その他の技術は実施態様3−1に記載の技術に準じる。
【0020】
【実施態様3−4】
図1又は図3に示すように、下面が解放された箱形の上部加圧室はその下面には交換容易な構造で弾性膜3を張り、この弾性膜3の温度を目標温度に制御する放射熱源4を含む制御装置と、この内部圧力を加圧制御する圧縮空気装置とを装備すること、そして上面が解放された箱形の下部減圧室は減圧装置に連結し、その室内の多孔減圧テーブル5の上に多孔板材6の周囲にシールシート未敷設部を残す。多孔板材6上面にはこれと同寸法ないし強度基板の板厚程度はみ出す投影寸法の強度基板2を位置合わせし、この強度基板2を化粧シート1で覆い、化粧シート1の周縁部は多孔減圧テーブル5の上面から浮上させて粘着テープ又は磁力シートによりシールシート7又は四周枠18により拘束すること、そして化粧シート1の上面に剛体押圧反射板8を重ねること、そして両室の周縁を閉鎖する直前又は直後に化粧シート周縁部が多孔減圧テーブル5に着床しない程度に下部減圧室を短時間減圧して停止し、化粧シート1の変形過程の温度を強度基板2の上面位置よりもその周縁位置において5〜40℃高くなるのを待って真空ポンプを作動させ減圧開始し、化粧シート1を強度基板2に押し付けて接着することを特徴とする化粧シート貼り板材の製造方法。
【0021】
【実施態様3−5】
図2又は図4に示すように、下面が解放された箱形の上部加圧室はその下面には交換容易な構造で剛体押圧反射板8を装着し、この剛体押圧反射板8の温度を目標温度に制御する放射熱源4を含む制御装置と、この内部圧力を加圧制御する圧縮空気装置とを装備すること、そして上面が解放された箱形の下部減圧室は減圧装置に連結し、その室内の多孔減圧テーブル5の上に多孔板材6の周囲にシールシート未敷設部を残す。多孔板材6上面にはこれと同寸法ないし強度基板の板厚程度はみ出す投影寸法の強度基板2を位置合わせし、この強度基板2を化粧シート1で覆い、化粧シート1の周縁部は多孔減圧テーブル5の上面から浮上させて粘着テープ又は磁力シートによりシールシート7又は四周枠18により拘束すること、そして化粧シート1の上面に剛体押圧反射板8を重ねること、そして両室の周縁を閉鎖する直前又は直後に化粧シート周縁部が多孔減圧テーブル5に着床しない程度に下部減圧室を短時間減圧して停止し、化粧シート1の変形過程の温度を強度基板2の上面位置よりもその周縁位置において5〜40℃高くなるのを待って真空ポンプを作動させ減圧開始し、化粧シート1を強度基板2に押し付けて接着することを特徴とする化粧シート貼り板材の製造方法である。
【0022】
【構成4】
加圧室9の下部には交換容易な構造でゴムシート等の弾性膜3を張りこの弾性膜3と熱量調節スクリーン16の間に剛体押圧反射板8を挿入するか又は弾性膜3の下面に剛体押圧反射板8を装着して化粧シート1への熱量を減少する。交換容易な構造とはボルトナットでも良いが、これよりもっと着脱が容易なもの例えばばねとレバーを組み合わせた市販の各種ワンタッチ式締付具が望ましい。強度基板2の周縁部の化粧シート1の温度が剛体押圧反射板8の温度よりも5〜40℃高くなるのを待って真空ポンプを作動させ減圧室10を減圧することを特徴とする構成2項又は3項記載の化粧シート貼り板材の製造方法である。
【0023】
【作用4】
加圧室9の下部には交換容易な構造で弾性膜3を張ることにるよって、消耗品である弾性膜の交換や点検が容易になり、放射熱量を平均化でき、この上面や下面に後退押圧反射板を装着することが容易になる。この弾性膜3と熱量調節スクリーン16の間に剛体押圧反射板8を挿入するか又は弾性膜3の下面に剛体押圧反射板8を装着して化粧シート1への熱量を減少することによって、化粧シートに所望の温度分布、すなわち強度基板2の周縁部の化粧シート1の温度が剛体押圧反射板8の温度よりも5〜40℃高くすることができるようになる。こうなるのを待って減圧室10を減圧することによって強度基板に上板面のみならず、特に問題を生じ易いその側面で化粧シートの皺や波打ちや破断を防止できるようになる。
【0024】
【実施態様4】
加圧室9の下部には交換容易な構造でゴムシート等の弾性膜3を張り、この弾性膜3と熱量調節スクリーン16の間に剛体押圧反射板8を挿入するか又は弾性膜3の下面に剛体押圧反射板8を装着して化粧シート1への熱量を減少する。弾性膜はその周縁部を例えばばねとレバーを組み合わせた市販の各種ワンタッチ式締付具で上部加圧室下面に装着する。強度基板2の周縁部の化粧シート1の温度が剛体押圧反射板8の温度よりも5〜40℃高くなるのを待って真空ポンプを作動させ減圧室10を減圧することを特徴とする構成2項又は3項記載の化粧シート貼り板材の製造方法である。
【0025】
【構成5】
図6に示すように空圧貼付装置の外部においてあらかじめ四周枠18に化粧シート1を皺延ばし拡張してその周縁部を拘束する。この状態で又はこれと強度基板2、又はこれと強度基板2と多孔板材6とを組み立てたのち、これを空圧貼付装置内に位置合わせ設置することを特徴とする構成2項ないし4項記載の化粧シート貼り板材の製造方法である。
【0026】
【作用5】
空圧貼付装置の外部においてあらかじめ四周枠18に化粧シート1を皺延ばし拡張してその周縁部を拘束し、この状態で又はこれと強度基板2、又はこれと強度基板2と多孔板材6とを組み立てたのち、これを空圧貼付装置内に位置合わせ設置することによって、丁寧かつ入念な組立作業が可能になり、設備のサイクルタイムが短縮でき、生産能力を向上することができるようになる。またこのような組立体によりその空圧貼付装置への装入抽出の自動化が容易となる。
【0027】
【実施態様5−1】
空圧貼付装置の外部においてあらかじめ四周枠18に化粧シート1を皺延ばし拡張してその周縁部を拘束し、この状態で又はこれと強度基板2、又はこれと強度基板2と多孔板材6とを組み立てたのち、これを空圧貼付装置内に装入装置により自動装入し位置合わせ設置することを特徴とする構成2項ないし4項記載の化粧シート貼り板材の製造方法である。
【0028】
【実施態様5−2】
化粧シート1が例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、アクリル、ポリ塩化ビニルなどの熱可塑性高分子材料であり、この化粧シート1の接着予定面にこれより軟化温度が低くかつ化粧シートを軟化させる溶剤を含む接着剤を塗布含浸させて強度基板2上に重ね合わせ四周枠18にその周縁部を固定する。接着剤には化粧シートを軟化させる溶剤を含んでいる。含浸とは化粧シート生地に浸透させることであり、上記例ではほとんどの場合にシートは軟化する。
そしてこれに強度基板2の接着予定平面の面積以上の平板又は平滑シートを重ねてこれらを位置合わせして積み上げ、室温で10分以上放置養生して化粧シート1を軟化させ皺延ばしして仮接着したのち、構成1ないし4項記載の接着加工を行うことを特徴とする化粧シート貼り板材の製造方法である。ここで用いる平板又は平板シートを50〜130℃に予熱しておくと一層良好な仮接着が短時間で可能になる。この四周枠組立体は平板又は化粧シートの上に剛体押圧反射板8を位置決めして置き、これらを積み重ねることができる。
【0029】
ラッピング工程のみ
【構成6】
ロールにより化粧シートを押圧貼付するラッピング装置により化粧シート1の接着予定面にこれより軟化温度の低い接着剤を塗布して強度基板2上に重ね合わせて接着する工程において、略立方体状の強度基板2の少なくとも一側面の板厚中央部に溝部又はとつ部を形成すること、そしてこの強度基板2の板面に化粧シート1を接着するようにロールを押圧し、続いて強度基板2の側部に化粧シートを強度基板の側面形状に密着させるように端部ロールを押圧する。ラッピング装置は接着剤を塗布した化粧シート等を強度基板にロールの押圧力により連続的に貼付する装置であって、プレスや空圧貼付装置などのバッチタイプの装置とは構造が異なっている。
そして図5に示すようにこの側端部の形状に合った嵌合部材をこれに嵌合させ室温で10分以上放置養生したのち嵌合部材を取り外すことを特徴とする化粧シート貼り板材の製造方法である。
好ましくはロールにより化粧シートを押圧貼付するラッピング装置により、化粧シート1の接着予定面にこれより軟化温度の低い接着剤を塗布して強度基板2上に重ね合わせて接着する工程に続いて、新たな化粧シートを重ねて又は重ねずに構成2項ないし5項記載の接着加工を行うことを特徴とする化粧シート貼り板材の製造方法である。
【0030】
【作用6】
ロールにより化粧シートを押圧貼付するラッピング装置により化粧シート1の接着予定面にこれより軟化温度の低い接着剤を塗布して強度基板2上に重ね合わせて接着するラッピング工程は空圧貼付による接着工程よりも10倍以上高速で可能である。しかしポリ塩化ビニール以外の化粧シートでは種々の品質的作業的問題が発生する。例えば板面や側面、特に側面コーナー部の化粧シートには剥がれや気泡や破断を生じることが多い。そこで本発明ではラッピング工程直後に嵌合部材を装着するによって側部の化粧シートを拘束してシートに張りを与えると同時に側面の接着を促進する。そして化粧シートよりも軟化温度の低い接着剤を用いることによって、空圧粘着装置における接着過程で滑りを許容して局部的な張りすぎや皺を補正するとともに、必要に応じて蓄熱当て部材等によって欠陥を修正できるようにすることができる。接着剤の乾燥が進む段階で化粧シートは収縮するが、このとき接着部の強度が化粧シートより弱く接着部ですべりを生じるので、これによって化粧シートの破断を防ぐことができるようになる。しかしながらこのとき化粧シートの端部を拘束していないと、化粧シートはこの部分で強度部材からの遊離を生じる。本発明ではこれを嵌合部材で拘束することによって解決する。図5に示すような側面形状のボードは継手部材無しに側面のおうとつを嵌合させて透過隙間のない仕切壁を構成することができる。
以上の作用及び効果は化粧シートが熱軟化性高分子材料シートである場合のみならず、熱硬化性高分子材料シートや紙や金属箔や繊維を含むシートや布でも享受できるものであり、これらを化粧シートとする場合も本発明に含まれる。
【0031】
【実施態様6−1】
ロールにより化粧シートを押圧貼付するラッピング装置により化粧シート1の接着予定面にこれより軟化温度の低い接着剤を塗布して強度基板2上に重ね合わせて接着する工程において、略立方体状の強度基板2の少なくとも一側面の板厚中央部に溝部又はとつ部を形成すること、そしてこの強度基板2の板面に化粧シート1を接着するようにロールを押圧し、続いて強度基板2の側部に化粧シートを強度基板の側面形状に密着させるように端部ロールを押圧すること、そして図5に示すようにこの側端部の形状に合った嵌合部材をこれに嵌合させ室温で10分以上放置養生したのち嵌合部材を取り外すことを特徴とする化粧シート貼り板材の製造方法である。
【0032】
【実施態様6−2】
ロールにより化粧シートを押圧貼付するラッピング装置により化粧シート1の接着予定面にこれより軟化温度の低い接着剤を塗布して強度基板2上に重ね合わせて接着する工程に続いて、新たな化粧シートを重ねて又は重ねずに構成2項ないし5項記載の接着加工を行うことを特徴とする化粧シート貼り板材の製造方法である。新たな化粧シートを重ねる場合には最初の化粧シートの端部は図5に点線で示すように強度基板裏面に折り曲げて貼付するのが良い。この場合にはラッピング装置でその端部を強度基板裏面に折り曲げ貼付可能であるが、剥がれ易い場合にはこの端部の部分も押さえ込むように嵌合部材15の形状を形成させておくのが望ましい。
【0033】
【構成7】
熱軟化性接着剤を塗布した化粧シート1をその投影面積内の強度基板2の上面にロールにより押圧貼付するラッピング工程によって強度基板の上面又は上面と両側面にともに接着させる。そして空圧貼付装置の外部において前記化粧シート1の周縁部を四周枠18に拘束し、強度基板2を四周枠18で支持し又は強度基板2と多孔板材6とを四周枠18に組み立てたのち、これを空圧貼付装置内に位置合わせ設置することを特徴とする構成2項ないし6項記載の化粧シート貼り板材の製造方法である。
【0034】
【作用7】
熱軟化性接着剤を塗布した化粧シート1をその投影面積内の強度基板2の上面にロールにより押圧貼付するラッピング装置は空圧貼付装置の10倍以上の能力を持つのが普通であるが、化粧シートを接着できる面は上面とその両側の3面に限られており、健全に接着できる化粧シートの種類は極めて限定され、仕上がり品質は空圧貼付装置に対して劣るのが普通である。本発明ではラッピング工程を空圧貼付工程の前準備工程とすることによって、ラッピング工程のみでは品質上難点を残すような接着加工の難しい化粧シートや強度基板の形状に対して、その品質を満足できる水準まで向上し、空圧貼付工程の時間を著しく短縮できるようにする。
特に空圧貼付装置の外部において前記化粧シート1の周縁部を四周枠18に拘束し、強度基板2を四周枠18で支持し又は強度基板2と多孔板材6とを四周枠18に組み立てたのち、これを空圧貼付装置内に位置合わせ設置することによって空圧貼付装置のサイクルタイムが半減でき、作業者は高熱異臭の作業環境に近づく時間を減少できるようになる。
【0035】
【実施態様7−1】
熱軟化性接着剤を塗布した化粧シート1をその投影面積内の強度基板2の上面にロールにより押圧貼付するラッピング工程を経させて、これを空圧貼付装置の外部において前記化粧シート1の周縁部を四周枠18に拘束し、強度基板2を四周枠18で支持し又は強度基板2と多孔板材6とを四周枠18に組み立てたのち、これを空圧貼付装置内に位置合わせ設置することを特徴とする構成2項ないし6項記載の化粧シート貼り板材の製造方法である。
【0036】
【実施態様7−2】
化粧シート1が熱可塑性高分子材料であり、この化粧シート1の接着予定面にこれより軟化温度が低くかつ化粧シートを軟化させる溶剤を含む接着剤を塗布含浸させて強度基板2上にラッピング装置により接着し、これに強度基板2の接着予定平面の面積以上の平板又は平滑シートを重ねてこれらを位置合わせして積み上げ、室温で10分以上放置養生して化粧シート1を軟化させ皺延ばしして仮接着したのち、個性1項又は2項記載の接着加工を行うことを特徴とする化粧シート貼り板材の製造方法である。
【0037】
【実施態様7−3】
ラッピング装置により化粧シート1の接着予定面にこれより軟化温度の低い接着剤を塗布して強度基板2上に重ね合わせて接着する工程を粗接着装置として用いてこの工程のみでは完成品とせず、続いて新たな化粧シートを重ねて又は重ねずに構成1ないし3記載の接着加工を行うことにより、品質を安定させかつ空圧貼付装置の能力を著しく高めることを可能にする。すなわちラッピング工程での不十分な接着や欠陥は前述の放置養生や空圧貼付装置によって改善でき、新たな欠陥の発生も防止できる。化粧シートよりも軟化温度の低い接着剤を使用すると、ラッピング工程とその後に生じた接着欠陥を空圧貼付装置で修正しやすく、空圧貼付工程でも新たな品質問題を生じ難いほか、温度が室温まで降下するときや接着剤の乾燥が進む段階で化粧シートは収縮するが、このとき接着部の強度が化粧シートより弱く接着部ですべりを生じるので、これによって化粧シートの破断を防ぐことができるようになる。
好ましくはラッピング加工に続いて、これに強度基板2と投影面積がこれを包括する平板又は平滑シートを重ねてこれらを位置合わせして積み上げ、室温で10分以上放置養生したのち空圧貼付装置で接着加工を行えば、前工程で生じた接着欠陥をこの間に改善でき、品質の安定と空圧貼付装置の能力向上は一層改善できる。
以上の作用及び効果は化粧シートが熱軟化性高分子材料シートである場合のみならず、熱硬化性高分子材料シートや紙や金属箔や繊維を含むシートや布でも享受できるものであり、これらを化粧シートとする場合も本発明に含まれる。化粧シートとしては熱軟化性高分子材料シートのほか熱硬化性高分子材料シートや紙や金属箔や繊維を含むシートや布を用いることができる。
例えば厚さ30〜200μm のSUS304ステンレス鋼箔の片面に接着剤を用いたドライラミ、ECラミ、ウェットラミ等のラミネート法、好ましくはウレタン系接着剤を用いたドライラミ法によって、厚さ30〜200μm のポリエステル、ポリプロピレン、アクリル層を積層し、このシートの樹脂フイルム側にウレタン系接着剤を塗布して木質、金属、プラスチック等の板又は形材にラッピング加工した化粧紙とを用いることができる。材料の厚さ下限は主として取り扱いの容易さで決まり、上限は絶対的なものではなく、コーナー部のラッピング時の曲げの容易さやスプリングバックによる浮き上がりを生じない限度で選定されるので、品種に応じて例えばポリ塩化ビニルなど、大幅にその上限を拡大できるものがある。
【0038】
【構成8】
強度基板2の下面と側面の境界稜線にその板厚の0.2倍以上の板厚に及ぶ面取り加工又はアール加工を施す。通常の面取りやアール加工は単なる角落としで2〓以下又は板厚の0.1倍以下であるが、本発明ではこれより大きな値であり化粧シートの冷却過程における縮み防止と接着端部の剥離防止の点から大きな値が良い。減圧貼付加工時に化粧シートがこの面取り加工部又はアール加工部に回り込む程度に温度、圧力、時間の条件を設定することを特徴とする構成2項ないし5項及び7項記載の化粧シート貼り板材の製造方法である。
【0039】
【作用8】
強度基板2の下面と側面の境界稜線にその板厚の0.2倍以上の板厚に及ぶ面取り加工又はアール加工を施して化粧シートの側面からの剥離を防止できるようになる。これは減圧貼付加工時に化粧シートがこの面取り加工部又はアール加工部に回り込む程度に温度、圧力、時間の条件を設定することによって、化粧シートを面取り部又は両者部に回り込ませて接着することによって、化粧シート端部が剥離し難くなり、コーナー部の弾性浮き上がりが確実に防止できるようになる。
【0040】
【実施態様8】
強度基板2の下面と側面の境界稜線にその板厚の0.2倍以上の板厚に及ぶ面取り加工又はアール加工を施し、減圧貼付加工時に化粧シートがこの面取り加工部又はアール加工部に回り込む程度に温度、圧力、時間の条件を設定する。ここで化粧シートの温度は50〜130℃、圧力は加圧側で1〜5気圧、時間は前記の温度と圧力の保持時間として20〜200秒が適当である。この場合に薄くて構成の低いシートほど低温・低圧・短時間で可能である。
【0041】
【請求項9】
剛体押圧反射板8又は透明剛体押圧反射板8の化粧シート1との接触面に微小おうとつを形成し、このおうとつを化粧シート1に刻印することを特徴とする構成2項ないし5項及び7項記載の化粧シート貼り板材の製造方法である。このようなおうとつはローレットがけや、ショットピーニングや、サンドブラストや、エッチングや、パルスレーザーを点状に施工するレーザーダル加工によって可能である。
【0042】
【作用9】
剛体押圧反射板8又は透明剛体押圧反射板8の化粧シート1との接触面に微小おうとつを形成し、このおうとつを化粧シート1に刻印することによって、いわゆる艶消し効果を発揮させることができるようになる。また皺や気泡や破断を生じやすい化粧シートを用いる場合に、微小おうとつによる分散効果によりこれらの問題を解決することができるようになる。
【0043】
【実施態様9−1】
剛体押圧反射板8又は透明剛体押圧反射板8の化粧シート1との接触面にローレットがけや、ショットピーニングや、サンドブラストや、パルスレーザーを点状に施工するレーザーダル加工等によって微小おうとつを形成し、このおうとつを化粧シート1に刻印することを特徴とする構成1ないし8項又は5項記載の化粧シート貼り板材の製造方法。
【0044】
【実施態様9−2】
化粧シート1を強度基板2と接着と同時又は接着工程直後に化粧シート面を表面に刻み目を入れたロー又は工具で押圧すること、そしてこの刻み目溝深さは0.2ないし2.0〓で等間隔平行線又は90度又は120度で交差する等間隔平行線による微小おうとつを形成することを特徴とする構成1ないし3項又は8項記載の化粧シート貼り板材の製造方法。
【0045】
本発明の対象となる強度基板は木質繊維板、又は集成材、又はベニヤ板等の木質板や、鋼板又はアルミ板等の金属板やプラスチック板等のである。そして化粧シート1はポリエチレン、又はポリプロピレン、又はポリエステル、又はアクリル又はポリオレフィン、又はシリコンアクリル、又は印刷層を含むこれらの複層シートである。
本発明に使用する化粧シートとして真空成形やプレス成形可能な材質は全て使用できるが、樹脂系としては熱硬化性樹脂よりも熱可塑性樹脂の方が加工性が良く種類も豊富である。熱可塑性樹脂は印刷インクのベヒクルとして例えばエポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ウレタン樹脂、アミノアルキッド樹脂を用いることができる。
【0046】
樹脂系化粧シートが基材シートと印刷層と表面保護層の複合層の場合の適当な組み合わせは下記の中から選ぶのが良い。
基材シート:ポリエステル系、積層ポリエステル、アクリル系、アクリル系熱可塑性エラストマー、オレフィン系(ポリエチレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、ポリメチルペンテン、エチレン−ビニルアルコール共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体など)
表面保護層:ポリエチレン、ポリプロピレン等の透明ポリオレフィン系、透明アクリル系、エポキシ系、ウレタン系、酢酸ビニル−アクリルエマルジョンン系、エポキシエマルジョン系、ポリオレフィン系、透明エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂系等。このうち透明エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂フイルムは共重合成分の比率を変えることによりエチレンの持つ熱可塑性、耐水性と、ビニルアルコールの持つ剛性、耐油性、耐溶剤性、非帯電性の性質の大小を任意に調整し得る。アクリル系熱可塑性エラストマー中に高分子量ポリエチレングリコールを可塑剤として添加すれば可塑性を調整することができる。
熱接着性樹脂:塩酢ビ樹脂、塩酢ビ−アクリル系樹脂、ポリプロピレン変形ウレタン樹脂、ポリエステル系ウレタン樹脂
接着剤や印刷の結着剤としては酢酸ビニル、セルロース系樹脂等の熱可塑性樹脂のほかポリウレタン等の常温又は熱硬化性樹脂、又はアクリル系等の電離放射線硬化型樹脂等市販のものが使用できる。
紙質系である場合にはこれに柔軟性を付与して端部のめくれや剥がれを防ぐために次の熱可塑性樹脂を含浸させるのが良い。すなわちスチレンブタジエン共重合体、アクリロニトリルブタジエン共重合体、ポリビニルアルコール、酢酸ビニル、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂が好ましいが、耐候性の点からアクリル樹脂がさらに好ましい。アクリル系樹脂としてはアクリル酸メチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸イソブチル等からなるポリアクリル酸エステル、アクリル系エマルジョン、スチレンアクリル系エマルジョン、アクリルアミド、アクリルエステル、アクリルエステル共重合体が挙げられる。
端部のめくれや剥がれを生じにくい形状や用途の強度基板に貼付する紙質系化粧シートとしては、印刷した化粧紙にメラニン樹脂、フェノール樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリエステル樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂を塗布含浸させて含浸紙を作成し、コアー紙、含浸紙、オーバーレイ紙の順位積層し、加熱押圧し硬化させて作成した熱硬化性樹脂タイプのほか、絵柄印刷層を有するポリエステルフイルムと熱接着性樹脂層を有するポリエステルフイルムを接着剤を介して貼付したのち、熱硬化性樹脂を塗布含浸させた含浸紙と前記のポリエスエステルフイルムの熱接着性樹脂層とが対向するように積層し、加熱押圧し硬化させた紙系シートを用いることができる。またポリエステル系ウレタン樹脂等の熱硬化性樹脂含浸紙層、熱接着性樹脂層、印刷層、透明耐熱性フイルム層が順に積層された紙系シートを用いることができる。
【0047】
本発明に良好に適用できる化粧シート例を次に示す。
例1:ポリエステル樹脂フイルムからなる基材シートの片面に接着剤として機能する易接着層を設け、他面に木目模様印刷層とその上に透明アクリル系樹脂層を積層し、該透明アクリル系樹脂層上に艶調整樹脂層、木目導管柄印刷層を設けた化粧シート。
例2:基材シート層、絵柄印刷層、表面保護層が順に積層された化粧シートであって、基材シート層が両面に易接着性樹脂を設けた不透明なポリエステル系樹脂フイルムから成り、表面保護層が透明ポリオレフィン系樹脂フイルムからなる化粧シート。
例3:エチレン−ビニルアルコール共重合体樹脂フイルムなどのポリオレフィン系樹脂フイルム、絵柄層、水酸基を有する熱可塑性フイルム、シリコンアクリル樹脂層の順に積層した化粧シート。
例4:シート基材の表面に接着剤層を介して絵柄印刷層が設けられた化粧用紙が積層され、その上面に不飽和ポリエステル樹脂層を順に積層した化粧シート。例5:熱硬化性樹脂含浸紙層、熱接着性樹脂層、印刷層、透明耐熱性フイルム層が順に積層された熱硬化性樹脂化粧材において、熱接着性樹脂層が含浸紙に塗布又は含浸した熱硬化性樹脂に対して密着性を有する熱接着性樹脂であり、かつ前記印刷層と前記透明耐熱性フイルム層の間にプライマー層が設けられている化粧シート。
例6:秤量が40〜100g/m2の原紙に柔軟性を有するポリビニルアルコール又はゴム系樹脂(ブチルゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリルニトリル−ブタジエンゴム、天然ゴム等)を塗布又はディップ含浸した樹脂系含浸紙の表面に図柄等の印刷層を設けた化粧シートであって引張強さを向上している。
例7:秤量が40〜100g/m2の原紙にグラビア印刷で絵柄を施し、印刷面にウレタン樹脂をコートしてマット層を形成する。この紙質シートの裏面にウレタン系接着剤を用いて不織布を加熱加圧して積層する。そしてその表面に不飽和ポリエステルを含浸させた紙を重ねてロールで加熱圧縮して化粧シートを得る。
【0048】
化粧シートの強度基板との接着予定面にはポリエステル樹脂やポリエステルウレタン樹脂樹脂やアクリル系樹脂(ポリアクリル酸メチル、ポリメタアクリル酸メチル、ポリアクリル酸エチル、ポリメタアクリル酸エチル、ポリアクリル酸プロピル、ポリアクリル酸ブチル、ポリメタアクリル酸ブチル、及びこれらの共重合体)等の易接着層を形成しておくのが望ましい。接着剤としては汎用のポリ酢酸ビニル系接着剤により合板等の木質系には十分である。
【0049】
【発明の効果】
本発明によって種々の化粧シートに適用できる化粧シート貼り板材の製造装置及びこれを用いた製造方法を提供することできる。また気泡や皺や波打ちや破断の発生を防止し空圧貼付装置の能力を格段に増大する化粧シート貼り板材の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いる空圧貼付装置の概念図である。
【図2】本発明に用いる空圧貼付装置の概念図である。
【図3】本発明に用いる空圧貼付装置の概念図である。
【図4】本発明に用いる空圧貼付装置の概念図である。
【図5】本発明の嵌合部材を装着した場合の概念図である。
【図6】本発明の四周枠に各部材を組み立てた場合の概念図である。
【符号の説明】
1:化粧シート、2:強度基板、3:弾性膜、4:放射熱源、
5:多孔減圧テーブル、6:多孔板材、多孔クッション材、7:シールシート、
8:剛体押圧反射板、9:加圧室、10:減圧室、12:両室周縁シール部材、
13:強度基板の面取り部又はR部、14:接着加工室、15:嵌合部材、
16:熱量調節スクリーン、17:粘着テープ、磁力シート、18:四周枠、
19:スプリング、パワーシリンダ、20:両室の周縁部、両室の合わせ面部、
21:四周枠の多孔板材支持部
Claims (6)
- 化粧シート1を強度基板2に空気圧を用いて接着する空圧貼付装置において、接着加工される化粧シート1により上下に気密区分される箱形の上部加圧室の内部には、上から順に室内の定位置で発熱する放射熱源4と、熱量調節部材を装着可能な熱量調節スクリーン16と、この熱量調節スクリーン16の調節部材配置とあいまって化粧シート1に所望の温度分布を与える剛体押圧反射板8とを配設すること、そしてこの上部加圧室にはこの室内温度を制御する温度制御装置とこの内部圧力を加圧制御する圧縮空気装置とを連結すること、そして接着加工される化粧シート1により上下に気密区分される箱形の下部減圧室は減圧装置に連結し、その室内の多孔減圧テーブル5の上には通気性のある多孔板材6を加工位置に敷設し、前記接着加工される化粧シート1の周縁部を減圧テーブル5の周縁隆起部又は減圧テーブル5上に仮設する四周枠18に気密状態で拘束できる構成とすること、そしてこの化粧シートにより上下に気密区分される下領域に多孔減圧テーブル5と多孔板材6の吸引孔を開口させること、そして下部減圧室を化粧シートや強度基板の装入抽出作業位置まで引き出す引出装置を含む設備構成とすることを特徴とする化粧シート貼り板材の製造装置。
- 請求項1項記載の装置において、多孔減圧テーブル5上に配設する通気性のある多孔板材6の上面にはこれと同寸法ないし強度基板の板厚を限度に周囲にはみ出す強度基板2を位置合わせして置き、この強度基板2を覆って接着する化粧シート1の接着予定面の両者いずれか一以上に接着剤を塗布して両者を位置合わせし、この化粧シート1の強度基板2から周囲にはみ出す化粧シート1の外周部を、強度基板の板厚以上の間隔をとり多孔減圧テーブル5の上面から浮上させた状態で、減圧テーブル5の周縁隆起部又は周囲枠部材18に拘束すること、そして剛体押圧反射板8を強度基板2に位置合わせして化粧シート上に重ね、化粧シート1を加熱しながら下部減圧室を減圧して、強度基板の上面と側面とにこの化粧シートを接着することを特徴とする化粧シート貼り板材の製造方法。
- 化粧シート1が多孔減圧テーブル5に着床しない範囲の空圧差により化粧シートに張力を付加すること、そして化粧シート1の温度が強度基板周囲で剛体押圧反射板8の下よりも5〜40℃高くなるのを待って、シートの接着部と周縁拘束部の間が多孔減圧テーブル5に着床するまで下部減圧室を減圧して化粧シート1を強度基板2に接着することを特徴とする請求項2項記載の化粧シート貼り板材の製造方法。
- 加圧室9の下部には交換容易な構造で弾性膜3を張り、この弾性膜3の下面に剛体押圧反射板8を装着して化粧シート1への入熱量を場所により変化させることを特徴とする請求項2項又は3項記載の化粧シート貼り板材の製造方法。
- 熱軟化性接着剤を塗布した化粧シート1をその周縁部が強度基板2からはみ出すようにロールにより押圧貼付したのち、この化粧シートの周縁部を四周枠18に拘束して気密区分することを特徴とする請求項2項ないし4項のいずれか一項記載の化粧シート貼り板材の製造方法。
- 剛体押圧反射板8の化粧シート1との接触面に微小おうとつを形成し、この微小おうとつを化粧シート1に刻印することを特徴とする請求項2項ないし5項のいずれか一項記載の化粧シート貼り板材の製造方法。
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