JP4132118B2 - ミシン - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ミシンに関する。
【0002】
【従来の技術】
ミシンは近年様々の機能を有するようになってきており、通常の縫い機能に加えて刺繍縫いやボタンホール縫い等の多様な機能を有している。このような機能は所定のプログラムに従って制御を実行するマイクロコンピュータを主体とする演算制御装置によって実現されている。
しかし、近年上記したような付属的な機能が多くなり過ぎてきており、そのためにプログラムを記憶するための内部メモリの不足が問題になっている。また、ユーザによっては、不要な機能もあり不必要な機能があるために操作が複雑化し、価格も高くなる等の問題も生じてきている。
そのために、機能のプログラムをメモリカードなどの外部メモリに格納しておき、必要に応じてミシン本体に装着或いはプログラムをミシン側に転送する構成のものも提案されてきている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記した構成のミシンの場合、ミシン本体に備えられた機能の他にどのような機能の付加、追加が可能なのか分かりにくい欠点があり、そのため用意された種々の機能が十分に使われなくなる等の問題があった。
本発明は上記従来技術の欠点を改善することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
そこで発明者は、前記課題を解決すべく、鋭意、研究を重ねた結果、その発明を、演算処理装置を備え、該演算処理装置に命令コード、データコード等を含むプログラムを付与することにより所定の機能を実行するミシンにおいて、
そのまま使用可能に有効化された有効機能であるミシンの所定の機能を実行するプログラムを記憶する記憶手段と、有効化可能であるが有効化されていない非有効機能であるミシンの所定の機能を実行するプログラムを記憶する記憶手段と、前記そのまま使用可能に有効化された有効機能であるミシンの所定の機能を表示する表示データと当該ミシンの非有効機能を表示する表示データとを夫々記憶する手段と、該有効化されていない非有効機能を有効化して追加する手段と、前記有効化された有効機能と、前記有効化されていない非有効機能とを区別可能に表示する手段と、を備えたことを特徴とするミシンとすることにより課題を解決した。
さらに本発明は、前記有効化されていない非有効機能を有効化して追加する手段が、外部の非有効機能を実行するプログラムを記憶する記憶手段から読み出して、不揮発メモリのオプション機能RAM又は追加機能RAMに読み込まれて有効化されるようにしたことを特徴とすることで、課題を解決することができた。
さらに本発明は、前記有効機能を実行するプログラムを記憶する記憶手段が、ミシン本体内に設けられた記憶手段であり、前記非有効機能を実行するプログラムを記憶する記憶手段が、ミシン本体外に前記演算処理装置に接続可能に設けられた外部記憶手段であることで、課題を解決することができた。
さらに本発明は、当該ミシンのオプション機能で有効化されていない非有効機能を表示する表示データがミシン本体に接続したときに、表示データを本体内に自動的に読み込ませるようにしたことを特徴とすることで、課題を解決することができた。
【0005】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、以下でROMとは、機能を説明する上で用いられているものであり、読み出し機能を備えている不揮発の記憶装置を意味している。即ち、通常用いられる読み出し専用メモリの意味ではなく、書き込み可能であることを排除するものではない。
図1において、中央演算処理装置1はマイクロコンピュータを主体に構成され、このミシンの種々の制御を行うようになっている。
基本機能ROM2には基本的な機能のプログラム、データ及び必要な表示データ等が含まれている。
中央演算処理装置1は基本機能ROM2のプログラム等に基づいて表示制御装置20を介して表示装置21に適宜表示を行い、またミシンモータ駆動回路22を介して縫い目形成機構23を駆動して縫いを実行させる。また、この実施形態ではX−Yモータ駆動回路24と刺繍形成機構25を備えており、刺繍縫いも実行させるようになっている。
これらの種々の機能はユーザが機能選択釦26を操作することにより選択できるようになっている。
【0006】
中央演算処理装置1には更にオプション機能表示データROM3とオプション機能RAM4が接続されている。ここでオプションとは、ミシンに付属している機能であるが、そのプログラムやデータは外付けのオプション機能ROM30に格納されており、オプション機能ROM30を接続し或いは登録することにより初めて有効となる機能のことである。
【0007】
オプション機能表示データROM3には予めオプション機能全てを表す表示データが記憶されており、ユーザはオプションとしてどのような機能が用意されているのか知ることが出来るようになっている。
図2に表示の一例を示す。(A)においては、4つの標準機能表示40と2つのオプション機能表示41がなされている。オプション機能表示41は色彩或いは模様、濃淡などにより標準機能表示40と明確に区別して表示されており、ユーザはオプション機能表示41に表示されたオプションが有効化されていないことを知ることができるようになっている。標準機能表示40とオプション機能表示41の区別表示は種々の形態が可能であり、有効化機能の画面と非有効化機能の画面を変える方法なども可能である。
オプション機能がオプション機能RAM4に読み込まれて有効化されると、図2の(B)に示すように、オプション機能表示41は標準機能表示40と同一の表示に変化してオプション機能表示41’となり、有効化されていることが示されるようになっている。
【0008】
オプション機能RAM4にはオプション機能ROM30に記憶された機能が登録されるようになっている。ユーザはオプション機能ROM30を装着し、登録/削除操作装置10を操作してその中から所望のオプション機能を選択し、オプション機能RAM4に記憶させることが出来るようになっている。
また、オプション機能RAM4に一度記憶させたオプション機能を登録/削除操作装置10により削除することも出来るように構成されている。
これにより、ユーザは必要とする最小のオプション機能をオプション機能RAM4に登録しておけば良く、不必要な機能がないから良好な操作性を得ることが可能になる。
なお、オプション機能RAM4を用いずに直接オプション機能ROM30からプログラム等を読み出して制御するように構成することも可能である。
また、オプション機能RAM4としてはフラッシュメモリ等の不揮発メモリを用いるのが望ましい。また、オプション機能ROM30としてはROMカードやCD―ROM等が使用可能である。
【0009】
追加機能RAM5は追加機能のプログラムやデータ等を記憶するためのもので、追加機能ROM31から読み出して記憶するようになっている。追加機能表示データRAM6は追加機能の表示データを記憶するためのもので、同様に追加機能ROM31から読み出して記憶するようになっている。
ここで追加機能とは、ミシン本体には付属せず、別売等により後から追加する機能のことを意味している。この追加機能を表す表示データはミシン本体に予め記憶されておらず、追加機能ROM31から読み出して追加機能表示データRAM6に記憶させることにより、初めて表示されるようになっている。
【0010】
図2において、(A)では追加機能の表示データが追加機能表示データRAM6に記憶されておらず、そのため全く表示されていない。ユーザが追加機能ROM31を購入する等により、中央演算処理装置1に接続すると、追加機能ROM31の表示データが追加機能表示データRAM6に記憶され、図2の(B)に示すように追加機能表示42が表示されるようになっている。この時、追加機能実現のための追加機能ROM31のプログラム及びデータ等が追加機能RAM5に記憶されていないときは、追加機能表示42は標準機能表示40とは区別されて表示されるようになっている。この区別はオプション機能表示41と同様に色彩や模様、濃淡或いは画面の変更など種々のものが可能である。
【0011】
追加機能ROM31からプログラムやデータが追加機能RAM5に転送され、記憶されると、図2の(C)に示すように追加機能表示42は標準機能表示40と同一の表示に変化して追加機能表示42’となって、機能が有効化していることが表示されるようになっている。
【0012】
なお、追加機能ROM31からプログラム等を転送する際には、登録/削除操作装置10により選択可能であり、また追加機能RAM5に記憶されたものを削除することも可能になっている。この実施形態では更にキーワード入力装置11を備えており、所定のキーワードを入力したときに初めて所定の機能を入力できるように構成されている。
これにより、予め追加機能ROM31に供給される全てのプログラムを、予め入力しておき、ユーザの要求或いは購入によりキーワードを提供して当該プログラムを有効化することが可能になる。
なお、追加機能ROM31としてはCD−ROMやROMカード等種々のものが使用可能である。
【0013】
図3により動作を説明する。
中央演算処理装置1はオプション機能ROM30からオプション機能がオプション機能RAM4に登録されているか否か判定し(ステップS1)、登録されていれば当該登録されたオプション機能を表示装置21に通常機能と区別することなく同様に表示する(ステップS2)。登録されていない場合には、通常機能と区別して表示する(ステップS3)。
次に中央演算処理装置1は追加機能表示データRAM6に追加機能の表示データがあるか否か判定し(ステップS4)、表示データがない場合には、終了する。表示データがある場合には、追加機能が追加機能RAM5に登録されているか否か判断し(ステップS5)、登録済みであれば追加機能を通常機能と区別なく同様に表示する(ステップS6)。登録済みでない場合には、図2の(B)に示すように通常機能と区別して表示する(ステップS7)。
以上の構成により、ユーザは現在有効化されている機能と追加可能な機能とを判別することが可能になり、視認のしやすさや良好な操作性を得ることが可能になる。
【0014】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のミシンによれば、有効化された機能と有効化されていない機能を明確に表示することができ、表示の見やすさや操作の容易さを得ることが可能になる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す機能ブロック図。
【図2】本発明の一実施形態における表示の一例を示す説明図。
【図3】本発明の一実施形態の動作を示すフローチャート図。
【符号の説明】
1:中央演算処理装置、2:基本機能ROM、3:オプション機能表示データROM、4:オプション機能RAM、5:追加機能RAM、6:追加機能表示データRAM、10:登録/削除操作装置、11:キーワード入力装置、20:表示制御装置、21:表示装置、22:ミシンモータ駆動回路、23:縫い目形成機構、24:X−Yモータ駆動回路、25:刺繍形成機構、26:機能選択釦、30:オプション機能ROM、31:追加機能ROM、40:標準機能表示、41:オプション機能表示、42:追加機能表示。
Claims (4)
- 演算処理装置を備え、該演算処理装置に命令コード、データコード等を含むプログラムを付与することにより所定の機能を実行するミシンにおいて、
そのまま使用可能に有効化された有効機能であるミシンの所定の機能を実行するプログラムを記憶する記憶手段と、有効化可能であるが有効化されていない非有効機能であるミシンの所定の機能を実行するプログラムを記憶する記憶手段と、前記そのまま使用可能に有効化された有効機能であるミシンの所定の機能を表示する表示データと当該ミシンの非有効機能を表示する表示データとを夫々記憶する手段と、該有効化されていない非有効機能を有効化して追加する手段と、前記有効化された有効機能と、前記有効化されていない非有効機能とを区別可能に表示する手段と、を備えたことを特徴とするミシン。 - 前記有効化されていない非有効機能を有効化して追加する手段が、外部の非有効機能を実行するプログラムを記憶する記憶手段から読み出して、不揮発メモリのオプション機能RAM又は追加機能RAMに読み込まれて有効化されるようにしたことを特徴とする請求項1のミシン
- 前記有効機能を実行するプログラムを記憶する記憶手段が、ミシン本体内に設けられた記憶手段であり、前記非有効機能を実行するプログラムを記憶する記憶手段が、ミシン本体外に前記演算処理装置に接続可能に設けられた外部記憶手段である、
請求項1のミシン。 - 当該ミシンのオプション機能で有効化されていない非有効機能を表示する表示データがミシン本体に接続したときに、表示データを本体内に自動的に読み込ませるようにしたことを特徴とする
請求項1又は2又は3に記載のミシン。
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