JP4131616B2 - 光起電力装置の製造方法及び光起電力装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は集積型の光起電力装置の製造方法及び光起電力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
非晶質又は微結晶シリコン系半導体を光活性層に用いた集積型の光起電力装置は、高電圧を取り出すために、透光板の一面に透明導電膜を形成して分割し、分割した透明導電膜に半導体層を形成して分割し、分割した半導体層に電極膜を形成して半導体層及び電極膜を分割することによって、前記一面に多数の光起電力素子を形成して各光起電力素子をカスケード接続してある。透明導電膜、半導体層、電極膜を分割する方法としては、主に、エネルギービームを用いたパターニング法、特にレーザビームを用いたレーザパターニング法が用いられる(例えば特公平4−64473号公報)。
【0003】
図4(a)〜(c)及び図5(d),(e)は従来の光起電力装置の製造方法の説明図であり、隣り合う光起電力素子を直列接続する隣接間隔部を中心とする断面図を示している。
絶縁性の透光板1の一面上に透明導電膜2を形成し、該透明導電膜2にレーザビーム6を照射して、透明導電膜2を任意の段数の短冊状に分割する分割溝21を形成する(図4(a))。
分割された透明導電膜2上に、水素を含有する半導体を用いた半導体層30を形成する。このとき、分割溝21にも前記半導体が堆積する(図4(b))。
【0004】
半導体層30に、分割溝21に沿い、分割溝21に接触又は交叉をしないようにレーザビーム6を照射して、レーザビーム6を照射した部分の半導体層30内部から水素を急激に放出させ、放出された水素によって半導体層30の一部を飛散して除去して、半導体層30を前記段数の短冊状に分割する分割溝301を形成する(図4(c))。
分割された半導体層30上に、導電体(例えばアルミニウム)を用いた電極膜4を形成する。このとき、分割溝301にも導電体が堆積する(図5(d))。
【0005】
電極膜4及び半導体層30に、分割溝301に沿い、分割溝301に接触又は交叉をしないようにレーザビーム6を照射して、レーザビーム6を照射した部分の半導体層30内部から水素を急激に放出させ、放出された水素によって電極膜4の一部及び半導体層30の一部を飛散して除去して、電極膜4及び半導体層30を前記段数の短冊状に分割する分割溝41を形成する。分割溝41は、分割溝301に対する分割溝21側の反対側に形成する(図5(e))。
【0006】
図6は、光活性層の厚さを薄くしたときにレーザパターニング法を用いて12段の光起電力素子を形成した従来の光起電力装置の各光起電力素子の開放電圧を示すグラフである。
横軸は1〜12までの光起電力素子の段番号、縦軸は各光起電力素子が出力する開放電圧(V)であり、図中のプロットは1万ルクス蛍光灯下で夫々の光起電力素子が出力する低照度開放電圧の値を表している。また、実線はレーザビームによる分割形成を必要としないリファレンスの1cm角シングルセルの低照度開放電圧を表わしている。
図より、シングルセルは一定(1.2V)の開放電圧を出力しているが、光起電力素子は半数が約1.2V、半数が0.2V以下の開放電圧を出力しており、従来の光起電力装置の光起電力素子の開放電圧はバラツキが大きく、一定していないことがわかる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来の光起電力装置の製造方法は、レーザパターニング法を用いる場合、半導体層30の膜厚が薄いとき、半導体層30内部の水素の絶対量が少ないため、分割溝41形成の際に、レーザビーム6を照射した部分の半導体層30内部から放出される水素の量が少なく、そのため電極膜4を完全に除去することができず、飛散した前記導電体の一部が残留物4aとして再付着し、また、分割溝41に電極膜4の溶融だれ4bが残留して、加工不良が生じるという問題があった。
また、残留物4aの再付着又は溶融だれ4bの残留が生じた場合、残留物4a又は溶融だれ4bが電極膜4と透明導電膜2とに接触して短絡し、光起電力装置の各光起電力素子の開放電圧が一定せずに大きなバラツキを起こして充分な特性を得ることができないという問題もあった。
【0008】
本発明は斯かる問題を解決するためになされたものであり、第1半導体より水素含有率が高い第2半導体を用い、該第2半導体にエネルギービームを照射することにより、残留物、溶融だれ等の付着を防いで加工不良を防止することができる光起電力装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の他の目的は、第1半導体層及び電極膜を分割する分割溝を含んで電極膜上に第2半導体層を形成し、次いで、分割溝内及び分割溝上の第2半導体層にエネルギービームを照射するとき、分割溝の内壁に沿うようにエネルギービームを照射することにより、各光起電力素子の短絡を防いで開放電圧のバラツキを防止することができる光起電力装置の製造方法を提供することにある。
【0009】
本発明の他の目的は、第1半導体層に形成された電極膜に第2半導体層を形成するとき、該第2半導体層の厚さを第1半導体層より厚くすることにより、加工不良を防いで光起電力素子の短絡を防止することができる光起電力装置の製造方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、分割溝を有する電極膜及び第1半導体層に、分割溝に倣うようにして分割されている第2半導体層を積層してあることにより、残留物、溶融だれ等の付着による加工不良がなく、各光起電力素子が短絡しておらず一定の開放電圧が得られる光起電力装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
第1発明に係る光起電力装置の製造方法は、絶縁性表面を有する透光板の一面に、透明導電膜分割溝によって互いに分割された複数の透明導電膜を形成し、前記透明導電膜分割溝を含んで前記透明導電膜上に、前記透明導電膜分割溝と隣り合って設けられた第1半導体層分割溝によって互いに分割されてなり、水素を含有する第1半導体を用いてなる複数の第1半導体層を形成し、前記第1半導体層分割溝を含んで前記第1半導体層上に電極膜を形成し、前記第1半導体層分割溝に対する前記透明導電膜分割溝側とは反対側に、前記第1半導体層分割溝に隣り合って前記電極膜及び前記第1半導体層を分割する分割溝をエネルギービームを用いて形成する光起電力装置の製造方法において、前記分割溝を含んで前記電極膜上に、前記第1半導体より水素の含有率が高い第2半導体を用いてなる第2半導体層を形成し、次いで、前記分割溝内及び該分割溝上の第2半導体層を除去すべく該第2半導体層にエネルギービームを前記分割溝に倣うようにして照射することを特徴とする。
【0011】
第2発明に係る光起電力装置の製造方法は、前記第2半導体層に前記エネルギービームを照射するとき、前記エネルギービームを、少なくとも前記分割溝の前記第1半導体層分割溝側とは反対側の内壁に沿うように照射することを特徴とする。
第3発明に係る光起電力装置の製造方法は、前記第2半導体層を、前記第1半導体層より厚く形成することを特徴とする。
【0012】
第4発明に係る光起電力装置は、透光板の一面に、透明導電膜、水素を含有する第1半導体を用いてなる第1半導体層、及び電極膜を積層してあり、前記透明導電膜は透明導電膜分割溝を有し、該透明導電膜分割溝には前記第1半導体が充填され、前記第1半導体層は前記透明導電膜分割溝に隣り合う第1半導体層分割溝を有し、該第1半導体層分割溝には前記電極膜を構成する導電体が充填され、前記電極膜及び前記第1半導体層は、前記第1半導体層分割溝に隣り合う分割溝を、前記第1半導体層分割溝に対する前記透明導電膜分割溝側の反対側に有する光起電力装置において、前記電極膜上に、前記第1半導体より水素の含有率が高い第2半導体を用いてなる第2半導体層が積層してあり、該第2半導体層は前記分割溝に倣うようにして分割してあることを特徴とする。
【0013】
第1発明にあっては、絶縁性表面を有する透光板の一面に、透明導電膜分割溝によって互いに分割された複数の透明導電膜を形成する。透明導電膜分割溝を含んで前記透明導電膜上に、透明導電膜分割溝と隣り合って設けられた第1半導体層分割溝によって互いに分割されてなり、水素を含有する第1半導体を用いてなる複数の第1半導体層を形成する。次に、第1半導体層分割溝を含んで前記第1半導体層上に、電極膜を形成する。第1半導体層分割溝に対して透明導電膜分割溝側とは反対側にエネルギービームを照射して第1半導体層中の水素を放出させ、電極膜の一部及び第1半導体層の一部を飛散して除去することによって、第1半導体層分割溝に隣り合って電極膜及び第1半導体層を分割する分割溝を形成する。
【0014】
このとき、第1半導体層内部の水素の絶対量が少なく、該第1半導体層又は電極膜の残留物が分割溝内に付着している場合、又は電極膜の溶融だれが分割溝内に残留している場合であっても、分割溝を含んで電極膜上に、第1半導体層より水素の含有率が高い第2半導体層を形成し、また、エネルギービームを分割溝に倣うように照射することによって、第2半導体層から大量の水素を放出させて、分割溝内に残留した前記残留物及び前記溶融だれを飛散して除去するため、加工不良を防止することができる。
【0015】
第2発明にあっては、第1半導体層及び電極膜を分割する分割溝を含んで電極膜上に第2半導体層を形成し、次いで、分割溝内及び分割溝上の第2半導体層にエネルギービームを照射するときに、エネルギービームを、少なくとも分割溝の第1半導体層分割溝側とは反対側の内壁に沿うように照射するので、該内壁に付着した残留物又は溶融だれを完全に除去することができ、隣接する光起電力素子間の電極膜と透明導電膜との短絡を抑制することができる。
第3発明にあっては、第2半導体層に含まれる水素の絶対量を増大し、電極膜を構成する導電体をより確実に飛散して除去するため、加工不良を防いで光起電力素子の短絡を防止することができる。
【0016】
第4発明にあっては、第2半導体層を形成し、第2半導体層を分割溝に倣うようにして分割する過程で、第2半導体層に含まれる大量の水素が、光起電力素子の短絡の原因となる残留物、溶融だれ等を飛散して除去し、また、残留物、溶融だれ等の発生を防ぐため、残留物、溶融だれ等の付着による加工不良がなく、各光起電力素子が短絡しておらず一定の開放電圧が得られる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。
図1(a)〜(d)及び図2(e)〜(g)は本発明の光起電力装置の製造方法の説明図であり、隣り合う光起電力素子を直列接続する隣接間隔部を中心とする断面図を示している。
絶縁性の透光板(例えば強化ガラス)1の一面上に、例えば熱CVD法を用いてSnO2 からなる膜厚1μmの透明導電膜2を形成し、該透明導電膜2にレーザビーム6を照射して、透明導電膜2を任意の段数(例えば37段)の短冊状に分割する分割溝21を形成する(図1(a))。
【0018】
分割された透明導電膜2上に、水素を含有する第1半導体(例えば内部にpin接合を有するa−Si及びa−SiGe)からなる第1半導体層3を例えばプラズマCVD法を用いて形成する。このとき、分割溝21にも第1半導体が堆積する。第1半導体の水素含有率は10at.%、厚さは0.3μmである(図1(b))。
第1半導体層3に、分割溝21に沿い、分割溝21に接触又は交叉をしないようにレーザビーム6を照射して、レーザビーム6を照射した部分の第1半導体層3内部から水素を急激に放出させ、放出された水素によって第1半導体層3の一部を飛散して除去して、第1半導体層3を前記段数の短冊状に分割する分割溝31を形成する(図1(c))。
【0019】
分割された第1半導体層3上に、常温(300K)の電気抵抗率が50.0μΩ・cm以下の材料(例えばAu、Ag、Al、Cu、Ti、W、Ni等)から選択される導電体を用い、スパッタ法によって膜厚3000Åの電極膜4を形成する。このとき、分割溝31にも導電体が堆積する(図1(d))。
電極膜4及び第1半導体層3に、分割溝31に沿い、分割溝31に接触又は交叉をしないようにレーザビーム6を照射して、レーザビーム6を照射した部分の第1半導体層3内部から水素を急激に放出させ、放出された水素によって電極膜4の一部及び第1半導体層3の一部を飛散して除去して、電極膜4及び第1半導体層3を前記段数の短冊状に分割する分割溝41を形成する。分割溝41は、分割溝31に対する分割溝21側の反対側に形成する。
【0020】
このとき、第1半導体層3の膜厚が薄いときには、第1半導体層3内部の水素の絶対量が少ないため、分割溝41形成の際に、レーザビーム6を照射した部分の第1半導体層3内部から放出される水素の量が少なく、放出される水素が電極膜4及び第1半導体層3を飛散する力が不足して、電極膜4を完全に除去することができず、飛散した電極膜4の一部が残留物4aとして分割溝41の底部に再付着する場合があり、また、分割溝41の壁面に電極膜4の溶融だれ4b,4bが残留して、電極膜4と透明導電膜2とに付着している場合がある(図2(e))。
【0021】
分割された電極膜4上に、第1半導体より水素含有率が高い第2半導体(例えばa−Si(i))からなる第2半導体層5をプラズマCVD法又はスパッタ法等を用いて形成する。このとき、分割溝41にも第2半導体が堆積する。第2半導体の水素含有率は、例えば15at.%、第2半導体層5の厚さは0.6μmである(図2(f))。
第2半導体層5に、分割溝41の分割溝31側とは反対側の内壁に沿って分割溝41に倣うようにレーザビーム6を照射して、レーザビーム6を照射した部分の第2半導体層5内部から大量の水素を急激に放出させ、放出された水素によって分割溝41上の第2半導体層5、並びに分割溝41内の第2半導体、残留物4a及び溶融だれ4bを飛散して除去して、第2半導体層5を前記段数の短冊状に分割する(図2(g))。
【0022】
以上のような光起電力装置の製造方法は、分割溝41内の残留物4a及び溶融だれ4bを飛散して除去することができ、また、新たな残留物又は溶融だれを発生させることがないため、分割溝41の加工不良を防ぐことができる。
また、残留物4a、溶融だれ4bが透明導電膜2と電極膜4とに接触して短絡することを防いで、各光起電力素子の開放電圧のバラツキを防止することができる。
【0023】
なお、分割溝41内にレーザビーム6を照射するとき、前記内壁に隣接する電極膜4及び第1半導体層3にもレーザビーム6を照射して、該電極膜4及び第1半導体層3を構成している導電体及び第1半導体を飛散して除去しても良い。その場合、前記内壁に付着している溶融だれ4bを完全に除去することができ、また、新たな残留物又は溶融だれを発生させることがない。
また、分割溝41の分割溝31側の内壁に第2半導体、残留物4a又は溶融だれ4bが残留している場合であっても、光起電力素子が短絡を起こすことがないため、問題にはならない。
【0024】
図3は、本発明の光起電力装置の各光起電力素子の開放電圧を示すグラフである。前記光機電力装置は、本発明の光起電力装置の製造法を用いて37段の光起電力素子を形成してある。
横軸は1〜37までの光起電力素子の段番号、縦軸は各光起電力素子が出力する開放電圧(V)であり、図中のプロットは1万ルクス蛍光灯下で夫々の光起電力素子が出力する低照度開放電圧の値を表わしている。また、実線はレーザビームによる分割形成を必要としないリファレンスの1cm角シングルセルの低照度開放電圧を表わしている。
【0025】
図より、各光起電力素子は、一定(1.2V)の開放電圧を出力しているシングルセル同様に、略一定(約1.2V)の開放電圧を出力しており、光起電力素子の短絡が防止されていることがわかる。
即ち、本発明の光起電力装置は、残留物4a、溶融だれ4bの付着による加工不良がないため各光起電力素子が短絡しておらず、一定の開放電圧が得られる光起電力装置である。
【0026】
【発明の効果】
本発明の光起電力装置の製造方法によれば、第1半導体層及び電極膜を分割する分割溝を含んで前記電極膜上に、第1半導体よりも水素含有率が高い第2半導体を用いてなる第2半導体層を形成し、次いで、前記分割溝内及び該分割溝上の第2半導体層を除去すべく該第2半導体層にエネルギービームを前記分割溝に倣うようにして照射している。従って、第1半導体層中の水素の絶対量が少なく、このため第1半導体層若しくは電極膜の残留物又は電極膜の溶融だれが分割溝内に残留した場合であっても、第2半導体層から放出される水素によって前記残留物又は溶融だれを飛散して除去することができるので、加工不良を改善することができる。
【0027】
また、分割溝内及び分割溝上の第2半導体層にエネルギービームを照射するときに、エネルギービームを、少なくとも分割溝の第1半導体層分割溝側とは反対側の内壁に沿うように照射するので、該内壁に付着した残留物又は溶融だれを完全に除去することができ、隣接する光起電力素子間の電極膜と透明導電膜との短絡を抑制することができる。
また、第1半導体層に形成された電極膜に第2半導体層を形成するとき、該第2半導体層の厚さを第1半導体層より厚くすることにより、第2半導体層に含まれる水素の絶対量を増大し、電極膜を構成する導電体をより確実に飛散して除去するため、加工不良を防いで光起電力素子の短絡を防止することができる。
【0028】
更に、分割溝を有する電極膜及び第1半導体層に、分割溝に倣うようにして分割されている第2半導体層を積層してあることにより、第2半導体層を形成し、第2半導体層を分割溝に倣うようにして分割する過程で、第2半導体層に含まれる大量の水素が、光起電力素子の短絡の原因となる残留物、溶融だれ等を飛散して除去し、また、残留物、溶融だれ等の発生を防ぐため、残留物、溶融だれ等の付着による加工不良がなく、各光起電力素子が短絡しておらず一定の開放電圧が得られる等、本発明は優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光起電力装置の製造方法の説明図である。
【図2】本発明の光起電力装置の製造方法の説明図である。
【図3】本発明の光起電力装置の各光起電力素子の開放電圧を示すグラフである。
【図4】従来の光起電力装置の製造方法の説明図である。
【図5】従来の光起電力装置の製造方法の説明図である。
【図6】従来の光起電力装置の各光起電力素子の開放電圧を示すグラフである。
【符号の説明】
1 透光板
2 透明導電膜
21 分割溝
3 第1半導体層
31 分割溝
4 電極膜
41 分割溝
5 第2半導体層
6 レーザビーム
Claims (4)
- 絶縁性表面を有する透光板の一面に、透明導電膜分割溝によって互いに分割された複数の透明導電膜を形成し、前記透明導電膜分割溝を含んで前記透明導電膜上に、前記透明導電膜分割溝と隣り合って設けられた第1半導体層分割溝によって互いに分割されてなり、水素を含有する第1半導体を用いてなる複数の第1半導体層を形成し、前記第1半導体層分割溝を含んで前記第1半導体層上に電極膜を形成し、前記第1半導体層分割溝に対する前記透明導電膜分割溝側とは反対側に、前記第1半導体層分割溝に隣り合って前記電極膜及び前記第1半導体層を分割する分割溝をエネルギービームを用いて形成する光起電力装置の製造方法において、
前記分割溝を含んで前記電極膜上に、前記第1半導体より水素の含有率が高い第2半導体を用いてなる第2半導体層を形成し、次いで、前記分割溝内及び該分割溝上の前記第2半導体層を除去すべく該第2半導体層にエネルギービームを前記分割溝に倣うようにして照射することを特徴とする光起電力装置の製造方法。 - 前記第2半導体層に前記エネルギービームを照射するとき、該エネルギービームを、少なくとも前記分割溝の前記第1半導体層分割溝側とは反対側の内壁に沿うように照射することを特徴とする請求項1に記載の光起電力装置の製造方法。
- 前記第2半導体層を、前記第1半導体層より厚く形成することを特徴とする請求項1又は2に記載の光起電力装置の製造方法。
- 透光板の一面に、透明導電膜、水素を含有する第1半導体を用いてなる第1半導体層、及び電極膜を積層してあり、前記透明導電膜は透明導電膜分割溝を有し、該透明導電膜分割溝には前記第1半導体が充填され、前記第1半導体層は前記透明導電膜分割溝に隣り合う第1半導体層分割溝を有し、該第1半導体層分割溝には前記電極膜を構成する導電体が充填され、前記電極膜及び前記第1半導体層は、前記第1半導体層分割溝に隣り合う分割溝を、前記第1半導体層分割溝に対する前記透明導電膜分割溝側の反対側に有する光起電力装置において、
前記電極膜上に、前記第1半導体より水素の含有率が高い第2半導体を用いてなる第2半導体層が積層してあり、該第2半導体層は前記分割溝に倣うようにして分割してあることを特徴とする光起電力装置。
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