JP4131135B2 - 画像形成装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、業務において作成され客先に送付される文書(以下、「業務文書」という。)として、商取引における見積書や注文書、展示会やイベントの招待状等が知られている。
そして、上記業務文書の発行業務においては、オフィス等にて、原稿を光学走査することで画像データを読み取り、この読み取った画像データを印刷出力する、いわゆる複写を行う画像形成装置が活用されている。
【0003】
ここで、上記業務文書のうち、代表して見積書の発行業務にかかる一般的な業務手順を示す。
見積書の発行業務においては、先ず、見積書をワープロや手書きにて作成し、作成された見積書を郵送、FAX、電子メールにおける添付ファイル等の送付手段のいずれか一つ、若しくは複数を用いて客先に送付する。その後、客先からの問い合わせ等に備えるために、送付した見積書の控えを上記画像形成装置を用いて作成し、それを手元に保管する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記業務のうち、業務文書を客先に送付する業務、特に、郵送にて客先に送付する場合、この業務における事務作業は、作業者による手作業に依存する割合が大きく、装置による自動化が遅れているのが現状である。
例えば、宛名書きされた封筒に業務文書を封入する際に、業務文書の寸法が封筒の寸法よりも大きい場合等には、封筒に封入可能となるようにこの封筒の寸法よりも小さい寸法に業務文書を折り畳む必要がある。そこで、複写された業務文書を折り畳む等の後処理を行う後処理装置を備えた画像形成装置も近年開発されている。しかしながら、作業者は、後処理装置による業務文書の後処理の内容を、業務文書及び封筒の寸法から予想して設定する必要があり、その作業が煩雑となっていた。
【0005】
また、業務文書が手書きで作成された文書である場合、宛名がデータ化されていないことがあり、作成された業務文書が封入される封筒への宛名書きが手作業で行われることになる。特に、取り扱う商品が多品種に亘る商社等においては、封筒への宛名書きが手作業となっている。しかしながら、業務文書の中には宛名が記載されているものがある。それにもかかわらず、作業者は封筒への宛名書きを重複して行わなければならなかった。
【0006】
なお、特開平6−187335号公報に開示されているように、複数の宛先にマークが付けられた原稿を読み取って、それぞれの宛先にマークが付けられた複数の文書を得る文書編集装置も提案されている。しかしながら、この文書編集装置は、各宛先に対応する封筒への宛名書きに利用されるものではないため、利便性の高い封筒への宛名書きの自動化が待たれている。
【0007】
本発明の課題は、封筒への記録媒体の封入を容易に行うことができ、記録媒体の後処理にかかる作業者の負担を軽減できる画像形成装置を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、原稿を読み取って画像情報を出力する読取手段と、前記読取手段より出力された前記画像情報に基づいて、前記原稿の画像を記録媒体に形成する画像形成手段と、前記画像形成手段により画像が形成された前記記録媒体に対して後処理を行う後処理手段とを備える画像形成装置であって、
前記画像が形成された前記記録媒体が封入される封筒を供給する封筒供給手段と、
前記封筒供給手段より供給される前記封筒の寸法を認識する封筒認識手段と、
前記封筒認識手段により認識された前記封筒の寸法と前記記録媒体の寸法とに基づき、前記記録媒体を前記封筒に封入可能か否かを判定する判定手段と、
前記読取手段より出力された前記画像情報に基づいて、前記原稿上のマークで指定された所定領域を認識する領域認識手段と、
前記領域認識手段により認識された前記所定領域内の画像情報を認識する情報認識手段と、
前記封筒供給手段により供給される前記封筒に、前記情報認識手段により認識された前記原稿の所定領域内の画像情報に基づいて、画像を形成する封筒画像形成手段と、を備え、
前記後処理手段は、前記判定手段が前記記録媒体を前記封筒に封入不可と判定した場合に、前記封筒に前記記録媒体を封入可能となるように前記記録媒体の折り処理を行うことを特徴としている。
【0009】
請求項1に記載の発明によれば、読取手段より出力された画像情報に基づいて、画像形成手段により画像が形成された記録媒体が封入される封筒を供給する封筒供給手段が備えられる。また、封筒供給手段より供給され、且つ封筒認識手段により認識された封筒の寸法と記録媒体の寸法とに基づき、記録媒体を封筒に封入可能か否かを判定する判定手段が備えられる。そして、後処理手段によって、判定手段が記録媒体を封筒に封入不可と判定した場合に、封筒に記録媒体を封入可能となるように記録媒体の折り処理が行われる。すなわち、従来のように、作業者が封筒の寸法からこの封筒に封入される記録媒体の後処理の内容を予想して設定するといったことがなく、記録媒体を封筒供給手段より供給される封筒に封入可能となるように、後処理手段によって所定の折り処理が記録媒体に対して行われることになる。従って、封筒への記録媒体の封入が容易になり、記録媒体の後処理にかかる作業者の負担が軽減される。
また、読取手段より出力された画像情報に基づいて、原稿上のマークで指定された所定領域を認識する領域認識手段と、領域認識手段により認識された所定領域内の画像情報を認識する情報認識手段とが備えられる。さらに、封筒供給手段により供給される封筒に、情報認識手段により認識された所定領域内の画像情報に基づいて、画像を形成する画像形成手段が備えられる。これにより、原稿上のマークで指定された所定領域内の画像情報が情報認識手段によって認識され、認識された画像情報に基づいて、画像が封筒上に画像形成手段によって形成される。すなわち、封筒に封入される封筒内容物上の情報の一部が封筒上に画像形成されることになり、例えば、相手先に送付される書類若しくは控えとして手元に保管される書類上の「宛名」が記載されている部分をマークで指定することで、「宛名」の封筒への形成(以下、「宛名書き」という。)が行われる。従って、封筒への「宛名書き」が容易に行われることになる。
【0010】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、
前記後処理手段は、前記原稿の画像が形成された記録媒体を前記原稿の所定領域内の画像情報に基づく画像が形成された封筒に封入することを特徴としている。
【0011】
請求項2に記載の発明によれば、後処理手段によって、原稿の画像が形成された記録媒体が原稿の所定領域内の画像情報に基づく画像が形成された封筒に封入されるので、作業者が記録媒体の封筒への封入を手作業で行う必要がなくなり、記録媒体の後処理にかかる作業者の負担が軽減されることになる。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、
前記後処理手段は、前記原稿の画像が形成された記録媒体を前記原稿の所定領域内の画像情報に基づく画像が形成された封筒に封入して封緘することを特徴としている。
【0013】
請求項3に記載の発明によれば、後処理手段によって、原稿の画像が形成された記録媒体を原稿の所定領域内の画像情報に基づく画像が形成された封筒に封入されて封緘されるので、作業者が記録媒体の封筒への封入及び封緘を手作業で行う必要がなくなり、記録媒体の後処理にかかる作業者の負担がさらに軽減されることになる。
【0014】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記所定領域内の画像情報は、前記原稿に記載された宛名の情報であり、
前記封筒画像形成手段は、当該宛名の情報に基づく画像を封筒に形成することを特徴としている。
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の画像形成装置において、
前記情報認識手段は、さらに、所定領域内の画像情報として前記宛名の情報とは異なる他情報を認識し、
前記封筒画像形成手段は、前記宛名の情報に基づく画像と前記他情報に基づく画像を封筒に形成することを特徴としている。
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の画像形成装置において、
前記封筒画像形成手段は、前記宛名の情報に基づく画像と前記他情報に基づく画像をそれぞれ異なる色で封筒に形成することを特徴としている。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明について、図面を用いて具体的な態様を説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
図1は、本発明が適用された一実施の形態として例示される画像形成装置の正面図であり、図2は、画像形成装置の主要な構成を示す機能ブロック図である。
【0017】
本実施の形態の画像形成装置100は、客先に送付される書類(以下、「送付書類」という。)「見積書」P2(図10参照)が画像形成される記録紙P(図10参照)を、「宛名」が形成(以下、「宛名書き」という。)される封筒E(図9参照)に封入できないと判定した場合に、封筒Eに送付書類「見積書」P2を封入可能となるように送付書類「見積書」P2に折り処理を行うものである。
以下の説明では、原稿として、送付書類「見積書」P2の控え(以下、「控え書類」という。)「見積書(控え)」P1(図6参照)を採用している。また、記録媒体として、記録紙Pを採用し、第1画像形成部(後述)1Aにより画像が形成された記録媒体として、送付書類「見積書」P2を採用している。
【0018】
図1に示すように、画像形成装置100は、スキャナカバー2aと、画像読取部(読取手段)2と、第1画像形成部41及び第2画像形成部42を有するプリント部4と、後処理手段5と、操作入力部7を有する表示部6とを備え、さらに、図1には図示しないが、図2の機能ブロック図に示すように情報処理又は記憶を行うものとして、制御手段1と、画像処理部3と、RAM8と、記憶部9とを備えて構成される。
なお、制御手段1と、画像読取部2と、画像処理部3と、プリント部4と、後処理手段5と、表示部6と、RAM8と、記憶部9とはバスにより接続されている。
【0019】
制御手段1は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等から構成され、記憶部9に記憶されている各種プログラムに基づいて、画像形成装置100の各部を集中制御する。
具体的には、制御手段1は、操作入力部7から入力される信号に応答して、記憶部9に記憶されているプログラムを読み出してRAM8に一時記憶し、係るプログラムに基づく各種処理を実行して、画像形成装置100の各部を機能させる。その際に、制御手段1は、RAM8内の作業領域内に各種処理結果を格納するとともに、必要に応じて表示部6にその処理結果を表示させる。
【0020】
また、制御手段1は、封筒認識手段1Aや、判定手段1Bとして機能する。
封筒認識手段1Aは、プリント部4の封筒検知手段(後述)423の検知結果に基づいて、プリント部4の第2画像形成部42にて画像形成される封筒サイズ(寸法)を認識する。具体的には、封筒認識手段1Aは、封筒検知手段423の検知結果に基づき封筒サイズを認識するとともに、記憶部9の封筒規格データに基づいて、認識された封筒サイズに対応する封筒Eの呼び名(以下、「呼称」という。)やサイズ等に関する封筒データを獲得して、RAM8内の封筒情報格納領域に格納する。
なお、封筒認識手段1Aの機能は、集積回路からなる中央処理装置(CPU)によって封筒認識プログラムが実行されることにより実現される。
【0021】
判定手段1Bは、封筒認識手段1Aに認識された封筒サイズと記録紙サイズとに基づき、記録紙Pを封筒Eに封入可能か否かを判定する。具体的には、判定手段は、プリント部4の第1画像形成部(後述)41により画像形成される記録紙Pのサイズを記録紙データから獲得するとともに封筒情報格納領域内に格納された封筒データから封筒サイズを獲得して、封筒サイズと記録紙サイズとを比較することで、記録紙Pを封筒Eに封入可能か否かを判定する。
ここで、封筒サイズと記録紙サイズの比較は、封筒E及び記録紙Pの横(後述)の長さどうし、封筒E及び記録紙Pの縦(後述)の長さどうしの比較によって行われる。
なお、判定手段1Bの機能は、集積回路からなる中央処理装置によって判定プログラムが実行されることにより実現される。
【0022】
スキャナカバー2aは、装置本体100Aの上部に開閉自在に設けられている(なお、図1では、スキャナカバー2aを閉じた状態が示されている)。また、スキャナカバー2a内には、控え書類「見積書(控え)」P1を原稿台ガラス(図示略)上に搬送可能な紙送り機構が設けられている。
【0023】
画像読取部2は、例えば、上面が原稿読取面となっている原稿台ガラスの下側に設けられ、光源、レンズ、CCD(Charge Coupled Device)、A/D変換部等により構成されている。
そして、画像読取部2は、原稿台ガラス上に載置された控え書類「見積書(控え)」P1へ光源から照明走査し、この反射光をCCDにより読み取って電気信号(アナログ信号)に変換し、この電気信号をA/D変換部によりデジタル画像データ(画像情報;以下「画像データ」という。)に変換する。
なお、画像データは、A/D変換部よりRAM8に出力され、このRAM8内にて控え書類「見積書(控え)」P1毎に格納される。
【0024】
また、画像読取部2は、控え書類「見積書(控え)」P1上の画像を構成する黒色及び記録媒体P自体の色である白色とは異なる色のうち、少なくともスタンプ情報領域D1及び宛名情報領域D2をマーキングするマーカーペンの色である、赤色及び青色を認識可能となっている。
【0025】
なお、画像読取部2は、OCR(Optical Character Reader)による文字認識機能を有しており、画像として読み取った文字をOCRソフトにより解析し、テキストデータに変換可能となっている。
【0026】
画像処理部3には、領域認識手段3Aと、情報認識手段3Bと、マーク消去手段3Cが含まれている。
領域認識手段3Aは、RAM8に格納された控え書類「見積書(控え)」P1毎の画像データに対して、操作入力部7からの入力指示に従って、控え書類「見積書(控え)」P1上のマーカーペンによって閉ループとなるように指定された特定の画像処理領域(所定領域)D(図7参照)を認識可能となっている。具体的には、領域認識手段3Aは、控え書類「見積書(控え)」P1上の青色のマーカーペンで指定されたスタンプ情報領域D1と、赤色のマーカーペンで指定された宛名情報領域D2とを認識する。
なお、領域認識手段3Aの機能は、集積回路からなる中央処理装置によって領域認識プログラムが実行されることにより実現される。
【0027】
また、情報認識手段3Bは、領域認識手段3Aに認識された画像処理領域D内の画像データを認識する。具体的には、情報認識手段3Bは、スタンプ情報領域D1及び宛名情報領域D2内の画像データを抽出して、RAM8内のスタンプ情報格納領域及び宛名情報格納領域に格納する。
なお、情報認識手段3Bの機能は、集積回路からなる中央処理装置によって情報認識プログラムが実行されることにより実現される。
【0028】
マーク消去手段3Cは、画像読取部2より出力された画像データからマーカーペンによる閉ループに対応する部分を消去する。具体的には、マーク消去手段3Cは、RAM8に格納された控え書類「見積書(控え)」P1毎の画像データに基づいて、この画像データから前記マーカーペンによる閉ループに対応する部分を消去した画像データを作成して、RAM8内の画像データ格納領域に格納する。
なお、マーク消去手段3Cの機能は、集積回路からなる中央処理装置によってマーク消去プログラムが実行されることにより実現される。
【0029】
プリント部4は、第1画像形成部41と、第2画像形成部42とを備えている。
第1画像形成部41は、画像読取部2の下側に設けられている。また、第1画像形成部41は、マーク消去手段3Cによりマーカーペンによる閉ループに対応する部分が消去された画像データに基づいて、給紙部411より供給される所定の記録紙Pに対して電子写真方式で印刷を行うことにより、送付書類「見積書」P2を作成する。このように、第1画像形成部41は、記録紙Pに画像を形成する画像形成手段として機能する。
給紙部411は、制御手段1から指示される用紙トレイ41a,…から日本工業規格に準拠した記録紙P(詳細後述)を取り出して、第1画像形成部41に供給可能となっている。
【0030】
第2画像形成部42は、装置本体100Aの図1における左側に配された後処理ユニット100Bの上部に設けられ、印刷部421と、封筒供給部(封筒供給手段)422と、封筒検知手段423とを備えている。
印刷部421は、スタンプ情報格納領域及び宛名情報格納領域に格納されているスタンプ情報領域D1及び宛名情報領域D2内の画像データに基づいて、封筒供給部422より供給される封筒Eの表面の所定位置に「スタンプ」及び「宛名」をインクジェット方式で画像形成することにより、封筒Eへの「スタンプ形成」及び「宛名書き」を行う(詳細後述)。
このように、第2画像形成部42は、封筒Eに画像を形成する画像形成手段として機能する。
【0031】
封筒供給部422は、例えば、複数種類の封筒(詳細後述)Eのうちいずれか一種類の封筒Eを複数枚重ね合わせた状態で載置可能となっており、印刷部421による印刷動作にタイミングを合わせて例えば一枚ずつ印刷部421に供給する。
封筒検知手段423は、封筒供給部422より供給される封筒Eを検知して、検知結果を封筒認識手段1Aに出力する。
なお、第2画像形成部42は、少なくとも前記「スタンプ」及び「宛名」を互いに異なる色で画像形成するようになっている。
【0032】
後処理手段5は、第2画像形成部42の下側に設けられ、折り処理部51と、封入封緘部52とを備えている。
折り処理部51は、判定手段1Bが、送付書類「見積書」P2が画像形成される記録紙Pを封筒Eに封入不可と判定した場合に、制御手段1の制御下で折り処理プログラムが実行されることで、封筒Eに第1画像形成部41によって画像形成された送付書類「見積書」P2を封入可能となるように送付書類「見積書」P2を所定回数折り畳む折り処理を行う(図5参照;詳細後述)。
封入封緘部52は、送付書類「見積書」P2を「宛名書き」が行われた封筒Eに封入して封緘するためのものであり、周知の封入封緘機構により構成されている。
【0033】
表示部6は、原稿台ガラスよりも手前側に設けられている。また、表示部6は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)等により構成され、制御手段1から入力される表示信号の指示に従って、画面上に各種操作メニュー(詳細後述)や各種操作キーや画像の状態表示を行う。
【0034】
また、表示部6は、操作入力部7が一体的に構成されている。操作入力部7は、透明電極が格子状に配置された感圧式(抵抗膜圧式)のタッチパネル等により構成されるが、視認性の観点から光の透過率が高いものが望ましい。操作入力部7は、手指や専用のタッチペン等で押された力点のXY座標を電圧値で検出し、検出された位置信号を操作信号として制御手段1に出力する。また、操作入力部7は、数字キーや、各種設定を切り換える機能キー等の各種操作キーを備えている。
【0035】
RAM8(Random Access Memory)は、制御手段1により実行制御される各種処理において、記憶部9から読み出されたプログラム、入力若しくは出力データ、並びにパラメータ等の一時的な格納領域を形成する。具体的には、RAM8は、認識された封筒サイズに対応する封筒Eの呼称やサイズ等に関する封筒データを格納する封筒情報格納領域や、情報認識手段3Bによって抽出されたスタンプ情報領域D1内の画像データを格納するスタンプ情報格納領域や、情報認識手段3Bによって抽出された宛名情報領域D2内の画像データを格納する宛名情報格納領域や、画像読取部2に読み取られた画像データからマーカーペンによる閉ループに対応する部分が消去された画像データを格納する画像データ格納領域等を形成している。
【0036】
記憶部9は、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)等の不揮発性の半導体メモリにより構成されている。
また、記憶部9は、画像形成装置100で実行可能なシステムプログラムや、控え書類「見積書(控え)」P1の宛名情報領域D2内の画像データを抽出して封筒Eの表面に宛名書きを行う宛名書きプログラムや、控え書類「見積書(控え)」P1上のスタンプ情報領域D1内の画像データ抽出して封筒Eの表面にスタンプ情報を形成するスタンプ形成プログラムや、画像読取部2に読み取られた画像データから青色及び赤色マーカーペンによる閉ループに対応する部分を消去した画像データに基づいて送付書類「見積書」P2を作成する送付書類作成プログラムや、折り処理データ及び条件データに基づいて折り処理の内容を設定する折り処理設定プログラムや、送付書類「見積書」P2を所定回数折り畳む折り処理を行う折り処理プログラムや、送付書類「見積書」P2を「宛名書き」された封筒Eに封入して封緘する封入封緘プログラム等を記憶する。
【0037】
さらに、記憶部9は、日本工業規格等の規格に準拠した各封筒Eの呼称及びサイズ等に関する封筒規格データや、日本工業規格に準拠したA列及びB列の各記録紙Pの呼び名及びサイズ等に関する記録紙データや、折り処理の種類及びその内容に関する折り処理データや、折り処理の設定条件に関する条件データ等の各種処理プログラムの実行に必要な諸データ等を記憶する。
【0038】
次に、画像形成装置100において、送付書類「見積書」P2が封入される封筒E及び送付書類「見積書」P2が画像形成される記録紙Pについて説明する。
ここで、図3(a)は、封入封緘部52により送付書類「見積書」P2が封入される封筒Eを正面から見た図であり、図3(b)は、封筒Eのサイズの測定基準を示す図であり、図4は、封入封緘部52により送付書類「見積書」P2が封入される各封筒Eの呼称と寸法とJIS規格準拠性と郵便規則性とを示す図である。
【0039】
図4に示すように、画像形成装置100の封入封緘部52において、送付書類「見積書」P2を封入可能な封筒Eは、呼称が長形3号の封筒、呼称が長形4号の封筒、呼称が角形1号の封筒、呼称が角形2号の封筒、呼称が角形3号の封筒、呼称が洋形2号の封筒、呼称が洋形4号の封筒、呼称が洋形6号の封筒となっている。
ここで、長形、角形、洋形とは、日本工業規格(JIS)において縦横の長さにより分類されるものである。長形とは、縦の長さが横の長さの2倍程度ある封筒Eが分類されるものであり、角形とは、長形よりも横の比率が大きい形状の封筒Eが分類されるものであり、洋形とは、「招待状」や「案内状」の送付などでよく使われる「フォーマル」の印象のつよい形状の封筒Eが分類されるものである。
【0040】
これら封筒Eは、図3(b)に示すように、封筒Eの短辺が幅(横)Wとされ、封筒Eの長辺が天地(縦)Lとされる。なお、封筒Eの天地Lは、封筒Eのフラップ(封緘のために設けられた折り返し部分)を折り返した状態で測定された長さLであり、フラップを折り返していない状態で測定された長さNではない(図3(b)参照)。
各封筒Eの寸法(横×縦;単位mm)は、図3(a)及び図4に示すように、長形3号封筒が「120×235」であり、長形4号封筒が「92×205」であり、角形1号封筒が「270×382」であり、角形2号封筒が「240×332」であり、角形3号封筒が「216×277」であり、洋形2号封筒が「114×162」であり、洋形4号封筒が「105×235」であり、洋形6号封筒が「98×190」である。
【0041】
なお、図4におけるJIS規格準拠性とは、日本工業規格に準拠しているか否かを表すものであり、日本工業規格に準拠しているものを「○」で示している。従い、上記封筒Eのうち、角形1号封筒は日本工業規格に準拠していない封筒Eとなっている。
また、図4における郵便規則性とは、郵便規則における定形郵便物であるか否かを表すものであり、定形郵便物を「内」で示し、定形外郵便物を「外」で示している。従い、長形3号封筒と、長形4号封筒と、洋形2号封筒と、洋形4号封筒と、洋形6号封筒が定形郵便物となっている一方で、角形1号封筒と、角形2号封筒と、角形3号封筒が定形外郵便物となっている。
なお、郵便規則における定形郵便物の寸法の規定としては、短辺が90〜120mm、長辺が140〜235mmの長方形で、厚さが10mm以内となっている。また、重量が50g以上となっても定形外郵便物として取り扱われることになる。定形外郵便物の規定としては、定形郵便物の規定に合わない物は、すべて定形外郵便物となるが、定形外であっても以下の範囲内のもの(その他は小包扱い)は通常郵便物として扱われる。
(a)最大の寸法:長さ600mm以内、長さ+幅+厚さ=900mm
(b)最少の寸法:90mm×140mm(円筒形の場合;直径30mm×長さ140mm)
【0042】
一方、記録紙Pは、本実施の形態の画像形成装置において、日本工業規格に準拠したA列及びB列の記録紙Pとなっている。
A列の記録紙Pとして、A列3番の記録紙(以下、「A3記録紙」という。)と、A列4番の記録紙(以下、「A4記録紙」という。)を使用可能となっている。
また、B列の記録紙Pとして、B列4番の記録紙(以下、「B4記録紙」という。)と、B列5番の記録紙(以下、「B5記録紙」という。)を使用可能となっている。
【0043】
各記録紙Pの寸法(短辺(横)×長辺(縦);単位mm)は、具体的には、A3記録紙が「297×420」であり、A4記録紙が「210×297」であり、B4記録紙が「257×364」であり、B5記録紙が「182×257」である。
【0044】
次に、画像形成装置100において、送付書類「見積書」P2が画像形成される各記録紙Pの折り処理の内容と適用封筒サイズについて説明する。
ここで、図5は、折り処理部51による各記録紙Pの折り処理内容と適用封筒サイズとを示す図であり、このうち、図5(a)は、A列の記録紙Pを示し、図5(b)は、B列の記録紙Pを示している。
【0045】
折り処理としては、小冊子処理や、ヨコ3つ折りや、タテ・ヨコ4つ折りや、ヨコ4つ折り等が挙げられる。
小冊子処理とは、送付書類「見積書」P2をその短辺どうしが重なり合うように短辺と略平行に2つ折りにしたり、所定枚数の重ね合わされた送付書類「見積書」P2をその長辺に沿った略中央でステープラ等により綴じ合わせた後で、前記略中央で2つ折りにしたりすることで小冊子状とするものである。
ヨコ3つ折りとは、送付書類「見積書」P2をその長辺に沿った異なる2点を通るように短辺と略平行に3つ折りにするものである。
タテ・ヨコ4つ折りとは、送付書類「見積書」P2をその短辺どうしが重なり合うように短辺と略平行に2つ折りにした後で、折り畳まれることで短辺となった辺どうしが重なり合うようにこの辺と略平行に2つ折りにするものである。
ヨコ4つ折りとは、送付書類「見積書」P2をその短辺どうしが重なり合うように短辺と略平行に2つ折りにした後で、折り畳まれることで長辺となった辺どうしが重なり合うようにこの辺と略平行に2つ折りにするものである。
なお、ヨコ3つ折り、タテ・ヨコ4つ折り及びヨコ4つ折りは、一枚の送付書類「見積書」P2でも、この送付書類「見積書」P2を折り処理可能な範囲内において所定枚数重ねた状態でも行うことが可能となっている。
【0046】
図5(a)に示すように、A列の記録紙Pのうち、A3記録紙は、角形2号封筒に対しては折り処理として小冊子処理が施されることで封入可能となり、A4記録紙は、角形2号封筒に対しては折り処理が施されずとも封入可能であり、長形3号封筒又は洋形4号封筒に対しては折り処理としてヨコ3つ折りが施されることで封入可能となり、洋形2号封筒に対しては折り処理としてタテ・ヨコ4つ折りが施されることで封入可能となっている。
【0047】
図5(b)に示すように、B列の記録紙Pのうち、B4記録紙は、角形1号封筒に対しては折り処理が施されずとも封入可能であり、角形3号封筒に対しては折り処理として小冊子処理が施されることで封入可能となり、B5記録紙は、角形3号封筒に対しては折り処理が施されずとも封入可能であり、洋形4号封筒に対しては折り処理としてヨコ3つ折りが施されることで封入可能となり、長形4号封筒に対しては折り処理としてヨコ4つ折りが施されることで封入可能となっている。
【0048】
次に、画像形成装置100において、送付書類「見積書」P2の作成の際に実行可能な各種機能について説明する。
ここで、図6は、控え書類「見積書(控え)」P1を正面から見た図であり、図7は、情報認識手段3Bに抽出される画像処理領域Dがマーキングされた控え書類「見積書(控え)」P1を正面から見た図であり、図8は、情報認識手段3Bに抽出された控え書類「見積書(控え)」P1の画像処理領域Dの画像データに対応する画像のうち、図8(a)は、スタンプ情報領域D1の画像データの画像「見積書」を示す図であり、図8(b)は、宛名情報領域D2の画像データの画像「宛名」を示す図であり、図9は、第2画像形成部42により画像が形成された封筒Eを正面から見た図であり、図10は、第1画像形成部41により画像が形成された送付書類「見積書」P2を正面から見た図である。
【0049】
ユーザによって、操作入力部7が操作されて「応用機能」メニューが選択され、この「応用機能」メニューの中から、「封筒E宛名書き」に関するメニューが選択されると、以下に示す5つの機能メニューが表示部6に表示される。
機能1:「封筒宛名書き」
機能2:「封筒宛名書き・送付書類作成」
機能3:「封筒宛名書きスタンプ・送付書類作成」
機能4:「封筒宛名書き・送付書類作成・封入封緘」
機能5:「封筒宛名書きスタンプ・送付書類作成・封入封緘」
【0050】
このうち、機能1がユーザにより選択されると、宛名書きプログラムを実行して、控え書類「見積書(控え)」P1(図6参照)上の宛名情報領域D2内の画像データを抽出して、封筒Eの表面に「宛名書き」を行う(図9参照)。
機能2がユーザにより選択されると、機能1が選択されることで実行される機能に加え、送付書類作成プログラムを実行して、客先に送付される送付書類「見積書」P2を作成する。
機能3がユーザにより選択されると、機能2が選択されることで実行される機能に加え、スタンプ形成プログラムを実行して、控え書類「見積書(控え)」P1上のスタンプ情報領域D1内の画像データを抽出して、封筒Eの表面に「スタンプ」を形成する(図9参照)。
機能4がユーザにより選択されると、機能2が選択されることで実行される機能に加え、封入封緘プログラムを実行して、送付書類「見積書」P2を「宛名書き」された封筒Eに封入して封緘する。
機能5がユーザにより選択されると、機能3が選択されることで実行される機能に加え、封入封緘プログラムを実行して、送付書類「見積書」P2を「宛名書き」された封筒Eに封入して封緘する。
なお、機能4及び機能5においては、封入封緘プログラムを実行する前に、送付書類「見積書」P2をそのままでは封筒Eに封緘できないと判定した場合には、折り処理プログラムを実行して、送付書類「見積書」P2に対して所定の折り処理を行う。
【0051】
次に、上記各種機能のうち機能5が選択された際に、画像形成装置100において実行される動作について説明する。
【0052】
先ず、図6に示される控え書類「見積書(控え)」P1は、例えばワープロ又は手書き等により作成される。
そして、図7に示すように、控え書類「見積書(控え)」P1の上部に記載されている「御見積書(控)」のうち「見積書」の部分が青色のマーカーペンで閉ループとなるようにマーキングされる(指定される)。さらに、この控え書類「見積書(控え)」P1に記載されている「宛名」の部分が赤色のマーカーペンで閉ループとなるようにマーキングされる(指定される)。ここで、「宛名」の部分とは、客先(依頼主)の郵便番号、住所、会社名、部署名、担当者名が記載された部分である。
その後、控え書類「見積書(控え)」P1は原稿台ガラス上に載置される。
【0053】
そして、封筒供給部422に、控え書類「見積書(控え)」P1から作成される送付書類「見積書」P2が封入される所定サイズの封筒Eが載置される。このとき、載置された封筒Eは封筒検知手段423により検知されて、その検知結果が封筒認識手段1に出力される。
次に、封筒認識手段1は、封筒検知手段423の検知結果に基づいて、封筒サイズを認識するとともに、このサイズに対応する封筒Eに関する封筒データを獲得して、封筒情報格納領域に格納する。
【0054】
その後、操作入力部7がユーザにより操作されることによって表示部6に表示される5つの機能メニューのうち、機能5が選択されると、制御手段1は、表示部6を制御して、送付書類「見積書」P2が画像形成される記録紙Pの種類を指定可能な指定画面を表示する。
そして、操作入力部7が操作されることにより記録紙Pが指定されると、判定手段1Bは、記録紙データから記録紙サイズを獲得するとともに封筒情報格納領域に格納された封筒データから封筒サイズを獲得して、封筒サイズと記録紙サイズとを比較することにより、記録紙Pを封筒Eに封入可能か否かを判定する。
ここで、判定手段1Bが記録紙Pをそのままでは封筒Eに封入できないと判定した場合には、制御手段1は、折り処理設定プログラムを実行して、折り処理データ及び条件データに基づき、折り処理の設定条件を満たす所定の折り処理を実行するように設定する。
なお、折り処理の設定条件としては、例えば、記録紙Pの枚数が2枚以上である場合等に、折り処理が行われると記録紙Pの厚みが大きくなることに起因して記録紙Pの種類や封筒Eの種類が制限されるため、記録紙Pに折り処理が行われた後の厚みや画像形成される記録紙サイズ等が挙げられる。
【0055】
そして、制御手段1は、表示部6を制御して、設定された折り処理の内容を表示するとともに、設定された折り処理を実行しても良いかどうかをユーザに問い合わせるための問い合わせ画面を表示する。
一方で、制御手段1は、記録紙Pに対して如何なる折り処理を行っても封筒供給部422に載置されている封筒Eには封入できないと判定した場合には、表示部6を制御して、折り処理を設定不可能であることを示す画面を表示するとともに、画像形成される記録紙Pの変更又は封筒Eの変更を促す画面を表示する。
【0056】
設定された折り処理の実行がユーザによって操作入力部7が操作されることで指示されると、制御手段1は、画像読取部2を制御して、控え書類「見積書(控え)」P1を読み取り、変換された画像データをRAM8に格納する。
【0057】
その後、制御手段1は、宛名書きプログラムを実行して、画像処理部3により、RAM8に格納されている画像データから、控え書類「見積書(控え)」P1上の宛名情報領域D2内の「宛名」(図8(b)参照)に対応する画像データを抽出して、この画像データを宛名情報格納領域に格納する。さらに、制御手段1は、スタンプ形成プログラムを実行して、画像処理部3により、控え書類「見積書(控え)」P1上のスタンプ情報領域D1内の「見積書」の部分(図8(a)参照)に対応する画像データを抽出して、この画像データをスタンプ情報格納領域に格納する。
【0058】
そして、制御手段1は、第2画像形成部42を制御して、宛名情報格納領域に格納された画像データに基づいて、封筒供給部422より供給された封筒Eに対して、その表面の略中央に「宛名」を画像形成することで「宛名書き」を行う(図9参照)。このとき、第2画像形成部42は、「宛名」を黒色で画像形成する。
なお、「宛名」が形成される向きは、例えば、封筒Eの長辺に対して平行となる向きや、この長辺に直交する向き等に、封筒Eの種類に応じて変更可能とされても良い。さらに、「宛名」の大きさは、封筒Eの種類に応じて所定の変倍処理が施されることにより変更可能とされても良い。
【0059】
さらに、制御手段1は、第2画像形成部42を制御して、スタンプ情報格納領域に格納された画像データに基づいて、封筒Eの表面の下部やや右よりの位置への「スタンプ」の形成を行う。具体的には、制御手段1は、封書内容物のタイトルを示した「見積書」に「在中」という文字を加えた画像データを作成し、この画像データに基づき、第2画像形成部42を制御して、前記画像が形成された「宛名」とは異なる色、赤色で「見積書在中」(スタンプ)を画像形成する(図9参照)。
そして、「宛名書き」及び「スタンプ」の形成が行われた封筒Eは、封入封緘部52に送られる。
なお、図9では、封筒Eの下部の左隅に、差出人名及びその住所が予め印刷されている。
【0060】
また、制御手段1は、送付書類作成プログラムを実行して、画像処理部3により、画像読取部2より出力されRAM8に格納されている画像データから青色及び赤色のマーカーペンによる閉ループに対応する部分を消去するとともに、控え書類「見積書(控え)」P1上の「御見積書(控)」のうち「御」及び「(控)」の部分を消去した画像データを作成して、この画像データを画像データ格納領域に格納する。
そして、制御手段1は、第1画像形成部41を制御して、画像データ格納領域に格納された画像データに基づいて、客先に送付される送付書類「見積書」P2(図7参照)を作成する。その後、作成された送付書類「見積書」P2は、折り処理部51に送られる。
【0061】
そして、制御手段1は、折り処理プログラムを実行することにより、折り処理部51を制御して、送付書類「見積書」P2に対して前記設定された所定の折り処理を行う。その後、折り処理された送付書類「見積書」P2は、封入封緘部52に送られる。
【0062】
次に、制御手段1は、封入封緘プログラムを実行することにより、封入封緘部52を制御して、折り処理された送付書類「見積書」P2を「宛名書き」及び「スタンプ」の形成が行われた封筒Eに封入して封緘する。
その後、送付書類「見積書」P2が封入され封緘された封筒Eは、所定の搬送機構により排出部(図1参照)10から排出される。
【0063】
以上のように、本実施の形態の画像形成装置100によれば、判定手段1Bが、送付書類「見積書」P2が画像形成される記録紙Pを封筒供給部422より供給される封筒Eに封入できないと判定した場合に、第2画像形成部42によって「宛名書き」が行われた封筒Eに第1画像形成部41によって画像形成された送付書類「見積書」P2を封入可能となるように、所定の折り処理を送付書類「見積書」P2に対して行うことができる。これにより、従来のように、ユーザが封筒Eの寸法からこの封筒Eに封入される送付書類「見積書」P2の後処理の内容を予想して設定するといったことがなくなり、送付書類「見積書」P2の折り処理にかかる作業者の負担を軽減できる。
さらに、封入封緘部52が、折り処理が行われた送付書類「見積書」P2を「宛名書き」が行われた封筒Eに封入して封緘するので、ユーザが記録紙Pの封筒Eへの封入及び封緘を手作業で行う必要がなくなる。
従って、「宛名書き」が行われた封筒Eに封入される送付書類「見積書」P2の折り処理以降に行われる処理を自動化することで、送付書類「見積書」P2の前記封筒Eへの封入及び封緘を容易にすることができ、送付書類「見積書」P2の後処理にかかる作業者の負担を軽減できる。
【0064】
また、控え書類「見積書(控え)」P1上の「宛名」及び「スタンプ情報」が記載されている部分をマーカーペンで閉ループとなるように指定することで、封筒P3への「宛名書き」及び「スタンプ」の形成を行うことができるとともに、「宛名」及び「スタンプ」を指定するマーカーペンによる閉ループの部分が消去された画像、すなわち「宛名」に対応する客先に送付される送付書類「見積書」P2の形成を行うことができる。
このように、画像形成装置100は、控え書類「見積書(控え)」を読み取って、送付書類「見積書」P2を作成するとともに封筒Eの表面に「宛名書き」をし、作成された送付書類「見積書」P2に対して所定の折り処理を行った後で、この送付書類「見積書」P2を封筒Eに封入して封緘することにより、送付書類「見積書」P2の送付における処理をほぼ自動化することができる。従って、送付書類「見積書」P2の送付にかかるユーザの負担を軽減できる。
【0065】
さらに、封筒供給部422に送付書類「見積書」P2が封入される所定サイズの封筒Eが載置されるだけで、この封筒Eに封入可能となるように送付書類「見積書」P2に対して所定の折り処理が行われるので、封筒の種類や封筒サイズ等をユーザが操作入力部7等を操作することで入力する必要がなくなる。
【0066】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
例えば、記録媒体として、A3及びA4記録紙P、B4及びB5記録紙Pを例示したが、これに限られるものではなく控え書類「見積書(控え)」P1から読み取られた画像データに基づいて画像を形成可能な記録媒体であれば如何なる記録媒体であっても良い。
また、封筒Eとして、長形3号封筒、長形4号封筒、角形1号封筒、角形2号封筒、角形3号封筒、洋形2号封筒、洋形4号封筒、洋形6号封筒を例示したが、これに限られるものではなく、折り処理が行われた記録紙Pを封入可能であれば如何なる封筒Eであっても良い。例えば、長形1号封筒や、長形2号封筒や、長形30号封筒や、長形40号封筒や、角形0号封筒や、角形20号封筒や、角形A4号封筒や、角形4号封筒や、角形5号封筒や、角形6号封筒や、角形7号封筒や、角形8号封筒(一般的な給料袋用)や、洋形1号封筒や、洋形3号封筒や、洋形5号封筒や、洋形7号封筒や、東京型等であっても良い。
さらに、折り処理として、小冊子処理、ヨコ3つ折り、タテ・ヨコ4つ折り、ヨコ4つ折りを例示したが、これに限られるものではなく、所定の封筒Eに対して記録紙Pを封入可能となるように折り畳むことが可能であれば如何なる折り処理であっても良い。
【0067】
また、上記実施の形態では、折り処理部51による折り処理が行われた送付書類「見積書」P2を「宛名書き」が行われた封筒Eに封入して封緘する封入封緘部52を備えるようにしたが、これに限られるものではなく、送付書類「見積書」P2を封入する封入手段のみを備えるようにしても良い。これにより、ユーザが記録紙Pの封筒Eへの封入を手作業で行う必要がなくなり、ユーザの負担が軽減されることになる。さらに、封入手段による封入処理の後に、封筒Eに封入された内容物の目視による確認をすることが可能となる一方で、新たに封入される内容物が生じた場合にも、封筒Eが封緘されていないために、封緘を解いて内容物を封入した後で封緘を再度行うといったことがなく、対応処理を適切に行うことが可能となる。
【0068】
さらに、上記実施の形態では、予め控え書類「見積書(控え)」P1を作成しておき、この控え書類「見積書(控え)」P1を用いて、送付書類「見積書」P2を作成するとともに封筒Eに「宛名書き」を行うようにしたが、これに限られるものではなく、例えば、控え書類「見積書(控え)」P1の代わりに予め送付書類「見積書」P2を作成しておいても良い。そして、この送付書類「見積書」P2を用いて、控え書類「見積書(控え)」P1を作成して封筒Eへの「宛名書き」及び「スタンプ」の形成を行うようにしても良い。
また、上記実施の形態では、画像形成装置100により作成される書類として「見積書」を例示したが、これに限られるものではなく、客先に送付される書類であれば如何なるものであっても良く、例えば、「請求書」、「注文書」又は展示会やイベント等の「招待状」等であっても良い。
加えて、上記実施の形態では、画像読取部2にて控え書類「見積書(控え)」P1を読み取る際に、読み取られる控え書類「見積書(控え)」P1を原稿台ガラス上に載置するようにしたが、これに限られるものではない。例えば、控え書類「見積書(控え)」P1を紙送り機構にセットし、この紙送り機構によって、セットされた控え書類「見積書(控え)」P1を原稿台ガラス上に順次搬送するようにしても良い。
【0069】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、記録媒体を封筒供給手段より供給される封筒に封入可能となるように、後処理手段が所定の折り処理を記録媒体に対して行うことができるので、従来のように、作業者が封筒の寸法からこの封筒に封入される記録媒体の後処理の内容を予想して設定するといったことがなくなる。従って、封筒への記録媒体の封入を容易にすることができ、記録媒体の後処理にかかる作業者の負担を軽減できる。
また、情報認識手段が原稿上のマークで指定された所定領域内の画像情報を認識し、認識された画像情報に基づいて、画像形成手段が画像を封筒上に形成する。すなわち、封筒に封入される封筒内容物上の情報の一部が封筒上に画像形成されるので、例えば、相手先に送付される書類若しくは控えとして手元に保管される書類上の「宛名」が記載されている部分をマークで指定することで、画像形成手段によって「宛名」の封筒への形成(以下、「宛名書き」という。)を行うことができる。従って、封筒への「宛名書き」を容易に行うことができる。
【0070】
請求項2に記載の発明によれば、後処理手段は、原稿の画像が形成された記録媒体を原稿の所定領域内の画像情報に基づく画像が形成された封筒に封入するので、作業者が記録媒体の封筒への封入を手作業で行う必要がなくなり、記録媒体の後処理にかかる作業者の負担を軽減できる。
【0071】
請求項3に記載の発明によれば、後処理手段は、原稿の画像が形成された記録媒体を原稿の所定領域内の画像情報に基づく画像が形成された封筒に封入して封緘するので、作業者が記録媒体の封筒への封入及び封緘を手作業で行う必要がなくなり、記録媒体の後処理にかかる作業者の負担をさらに軽減できる。
【0072】
請求項4に記載の発明によれば、情報認識手段により認識された宛名の情報に基づく画像を封筒に形成することができ、請求項1〜3のいずれか一項に記載の発明と同様の効果を得ることができる。
また、請求項5に記載の発明によれば、情報認識手段により認識された宛名の情報に基づく画像と他情報に基づく画像を封筒に形成することができ、請求項4に記載の発明と同様の効果を得ることができる。
また、請求項6に記載の発明によれば、宛名の情報に基づく画像と他情報をそれぞれ異なる色で封筒に形成することができ、請求項5に記載の発明と同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された一実施の形態として例示される画像形成装置の正面図である。
【図2】図1の画像形成装置の主要な構成を示す機能ブロック図である。
【図3】図1の画像形成装置に備わる封入封緘部により送付書類が封入される封筒を正面から見た図である。
【図4】図1の画像形成装置に備わる封入封緘部により送付書類が封入される各封筒の呼称と寸法とJIS規格準拠性と郵便規則性とを示す図である。
【図5】図1の画像形成装置に備わる折り処理部による各記録紙サイズの折り処理内容と適用封筒サイズとを示す図である。
【図6】図1の画像形成装置に備わる画像読取部に読み取られる控え書類を正面から見た図である。
【図7】図1の画像形成装置に備わる領域認識手段に抽出される画像処理領域がマーキングされた控え書類を正面から見た図である。
【図8】図1の画像形成装置に備わる領域認識手段に抽出された控え書類の画像処理領域の画像データに対応する画像を示す図である。
【図9】図1の画像形成装置に備わる第2画像形成部により画像が形成された封筒を正面から見た図である。
【図10】図1の画像形成装置に備わる第1画像形成部により画像が形成された送付書類を正面から見た図である。
【符号の説明】
100 画像形成装置
1 制御手段
1A 封筒認識手段
1B 判定手段
2 画像読取部(読取手段)
3 画像処理部
3A 領域認識手段
3B 情報認識手段
4 プリント部
41 第1画像形成部(画像形成手段)
42 第2画像形成部(画像形成手段)
422 封筒供給部(封筒供給手段)
423 封筒検知手段
5 後処理手段
51 折り処理部
52 封入封緘部
D1 宛名情報領域(所定領域)
D2 スタンプ情報領域(所定領域)
E 封筒
P 記録紙(記録媒体)
P1 控え書類「見積書(控え)」(原稿)
P2 送付書類「見積書」(記録媒体)
Claims (6)
- 原稿を読み取って画像情報を出力する読取手段と、前記読取手段より出力された前記画像情報に基づいて、前記原稿の画像を記録媒体に形成する画像形成手段と、前記画像形成手段により画像が形成された前記記録媒体に対して後処理を行う後処理手段とを備える画像形成装置であって、
前記画像が形成された前記記録媒体が封入される封筒を供給する封筒供給手段と、
前記封筒供給手段より供給される前記封筒の寸法を認識する封筒認識手段と、
前記封筒認識手段により認識された前記封筒の寸法と前記記録媒体の寸法とに基づき、前記記録媒体を前記封筒に封入可能か否かを判定する判定手段と、
前記読取手段より出力された前記画像情報に基づいて、前記原稿上のマークで指定された所定領域を認識する領域認識手段と、
前記領域認識手段により認識された前記所定領域内の画像情報を認識する情報認識手段と、
前記封筒供給手段により供給される前記封筒に、前記情報認識手段により認識された前記原稿の所定領域内の画像情報に基づいて、画像を形成する封筒画像形成手段と、を備え、
前記後処理手段は、前記判定手段が前記記録媒体を前記封筒に封入不可と判定した場合に、前記封筒に前記記録媒体を封入可能となるように前記記録媒体の折り処理を行うことを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1に記載の画像形成装置において、
前記後処理手段は、前記原稿の画像が形成された記録媒体を前記原稿の所定領域内の画像情報に基づく画像が形成された封筒に封入することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1に記載の画像形成装置において、
前記後処理手段は、前記原稿の画像が形成された記録媒体を前記原稿の所定領域内の画像情報に基づく画像が形成された封筒に封入して封緘することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1〜3のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記所定領域内の画像情報は、前記原稿に記載された宛名の情報であり、
前記封筒画像形成手段は、当該宛名の情報に基づく画像を封筒に形成することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項4に記載の画像形成装置において、
前記情報認識手段は、さらに、所定領域内の画像情報として前記宛名の情報とは異なる他情報を認識し、
前記封筒画像形成手段は、前記宛名の情報に基づく画像と前記他情報に基づく画像を封筒に形成することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項5に記載の画像形成装置において、
前記封筒画像形成手段は、前記宛名の情報に基づく画像と前記他情報に基づく画像をそれぞれ異なる色で封筒に形成することを特徴とする画像形成装置。
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