JP2004082473A - 画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】記録媒体に対して利便性の高い画像を形成する。
【解決手段】原稿を読み取って読取手段より出力された画像情報に基づいて、原稿上のマークで指定された所定領域を認識する領域認識手段と、領域認識手段により認識された所定領域内のテキスト情報を認識する情報認識手段と、情報認識手段により認識されたテキスト情報に基づいて、テキストを記録媒体に形成するテキスト形成手段とを備える画像形成装置である。テキストが形成される記録媒体の寸法を認識する記録媒体認識手段を備える。記録媒体認識手段により認識された記録媒体の寸法に基づいて、テキスト形成手段によって形成されるテキストの形態を変更する形態変更手段を備える。形態変更手段は、テキストが記録媒体に対して所定方向に形成されるようにテキストの形成方向を変更する。
【選択図】 図2
【解決手段】原稿を読み取って読取手段より出力された画像情報に基づいて、原稿上のマークで指定された所定領域を認識する領域認識手段と、領域認識手段により認識された所定領域内のテキスト情報を認識する情報認識手段と、情報認識手段により認識されたテキスト情報に基づいて、テキストを記録媒体に形成するテキスト形成手段とを備える画像形成装置である。テキストが形成される記録媒体の寸法を認識する記録媒体認識手段を備える。記録媒体認識手段により認識された記録媒体の寸法に基づいて、テキスト形成手段によって形成されるテキストの形態を変更する形態変更手段を備える。形態変更手段は、テキストが記録媒体に対して所定方向に形成されるようにテキストの形成方向を変更する。
【選択図】 図2
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、業務において作成され客先に送付される文書(以下、「業務文書」という。)として、商取引における見積書や注文書、展示会やイベントの招待状等が知られている。
そして、上記業務文書の発行業務においては、オフィス等にて、原稿を光学走査することで画像データを読み取り、この読み取った画像データを印刷出力する、いわゆる複写を行う画像形成装置が活用されている。
【0003】
ここで、上記業務文書のうち、代表して見積書の発行業務にかかる一般的な業務手順を示す。
見積書の発行業務においては、見積書をワープロや手書きにて作成し、作成された見積書を郵送、FAX、電子メールにおける添付ファイル等の送付手段のいずれか一つ、若しくは複数を用いて客先に送付する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記業務のうち、業務文書を客先に送付する業務、特に、郵送にて客先に送付する場合、この業務における事務作業は、作業者による手作業に依存する割合が大きく、装置による自動化が遅れているのが現状である。
例えば、業務文書が手書きで作成された文書である場合、宛名がデータ化されていないことがあり、作成された業務文書が封入される封筒への宛名書きが手書きで行われることになる。また、業務文書の中には宛名が記載されているものがあり、この場合には、作業者は封筒への宛名書きを重複して行わなければならなかった。
【0005】
そこで、業務文書に記載された宛名を読み取って、読み取られた宛名の画像情報に基づく画像を封筒に形成することで封筒への宛名書きを行う画像形成装置が近年開発されている。しかしながら、封筒は、その種類によって封筒の形状及び寸法が異なっているにもかかわらず、前記画像形成装置は、読み取った宛名を略同形状でそのまま画像形成するようになっているため、以下に示すような不都合が生じている。
すなわち、例えば宛名書きされる封筒が縦長形状である場合には、縦長形状の封筒に対して縦書きで宛名書きを行うのが一般的となっているにもかかわらず、業務文書に横書きで宛名が記載されていると、横書きで前記縦長形状の封筒に対して宛名書きを行うこととなり、宛名の見栄えが悪くなっていた。また、封筒が横長形状であり、業務文書に縦書きで宛名が記載されている場合にも、上記と同様の問題が生じていた。
さらに、例えば封筒の表面に宛名書きされた場合に、宛名の寸法が封筒の表面の面積に対して必要以上に大きくなると、宛名の見栄えが悪くなるといった問題がある一方で、前記宛名の寸法が前記封筒の表面の面積に対して必要以上に小さくなると、宛名の見栄えが悪くなるだけでなく、宛名を読みにくくなるために宛名としての機能を果たさなくなる虞もあった。
【0006】
また、近年、郵便局における郵便物処理業務の合理化を図るために、新郵便番号制の導入に伴って、カスタマバーコードが印刷された郵便物に対して料金減額制度が適用されることとなった。すなわち、カスタマバーコードが印刷されている郵便物は、郵便局における配達準備作業の機械化の推進に寄与することから、郵便料金が減額されるようになっている。
そのため、宛先からカスタマバーコードを作成して印刷するプリンタが近年開発されている。しかしながら、前記プリンタにおいてカスタマバーコードを印刷するためには、作業者は、所定の入力装置を用いて、ソフトウェアの住所録等に宛先を予め入力する必要があり、その作業が煩雑となっていた。
【0007】
なお、特開平6−187335号公報に開示されているように、複数の宛先にマークが付けられた原稿を読み取って、それぞれの宛先にマークが付けられた複数の文書を得る文書編集装置も提案されている。しかしながら、この文書編集装置は、各宛先に対応する封筒への宛名書きに利用されるものではないため、利便性の高い封筒への宛名書きの自動化が待たれている。
【0008】
本発明の課題は、画像形成装置において、記録媒体に対して利便性の高い画像を形成させることである。
すなわち、第1の発明は、見栄えが良い宛名を形成することを課題としている。また、第2の発明は、宛名に加え宛先に関連した郵便処理用バーコードを形成することを課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、
原稿を読み取って画像情報を出力する読取手段と、前記読取手段より出力された前記画像情報に基づいて、前記原稿上のマークで指定された所定領域を認識する領域認識手段と、前記領域認識手段により認識された前記所定領域内のテキスト情報を認識する情報認識手段と、前記情報認識手段により認識された前記テキスト情報に基づいて、テキストを記録媒体に形成するテキスト形成手段とを備える画像形成装置において、
前記テキストが形成される前記記録媒体の寸法を認識する記録媒体認識手段と、
前記記録媒体認識手段により認識された前記記録媒体の寸法に基づいて、前記テキスト形成手段によって形成されるテキストの形態を変更する形態変更手段とを備え、
前記形態変更手段は、前記テキストが前記記録媒体に対して所定方向に形成されるように前記テキストの形成方向を変更することを特徴としている。
【0010】
請求項1に記載の発明によれば、原稿上のマークで指定された所定領域内のテキスト情報に基づいて、テキストを記録媒体に形成するテキスト形成手段が備えられる。また、テキストが形成される記録媒体の寸法を認識する記録媒体認識手段が備えられる。さらに、記録媒体認識手段により認識された記録媒体の寸法に基づいて、テキスト形成手段によって形成されるテキストの形態を変更する形態変更手段が備えられる。そして、形態変更手段によって、テキストが記録媒体に対して所定方向に形成されるようにテキストの形成方向が変更される。これにより、原稿上の所定領域がマークで指定されることで、所定領域内のテキスト情報に基づきテキストが記録媒体に形成され、この場合に、前記記録媒体の寸法が変更されると、変更された記録媒体の寸法に基づき、この記録媒体の形状に応じてテキストの形成方向を変更することになる。例えば、「宛名」が記載されている書類上の「宛名」の部分がマークで指定されることで、「宛名」の記録媒体への形成が行われることになるが、この場合に、「宛名」が形成される記録媒体の寸法が変更されると、変更された記録媒体の形状に応じて「宛名」の形成方向を変更する。すなわち、例えば「宛名」の形成方向を、「宛名」が形成される記録媒体が縦長形状である場合には、「宛名」を縦書きで形成するように変更し、一方記録媒体が横長形状である場合には、「宛名」を横書きで形成するように変更することになる。
よって、「宛名」の形成方向の変更結果に従って「宛名」を記録媒体に対し画像形成することになるため、見栄えが良い「宛名」を形成できる。このように、記録媒体に対して利便性の高い画像を形成できる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、
前記形態変更手段は、前記テキストが所定の寸法となるように前記テキストの寸法を変更することを特徴としている。
【0012】
請求項2に記載の発明によれば、形態変更手段によって、テキストが所定の寸法となるようにテキストの寸法が変更される。すなわち、テキストが形成される記録媒体の寸法に基づき、この記録媒体の寸法に応じてテキストの寸法を変更することになる。これにより、テキストを記録媒体に形成した場合に、記録媒体の表面の面積に対してテキストの寸法が必要以上に大きくなったり、小さくなったりすることがないようにテキストの寸法を変更する。従って、例えば「宛名」が形成される記録媒体の寸法に応じて、記録媒体の表面の面積に対し「宛名」の寸法が必要以上に大きくも小さくもなく、見栄えの良い「宛名」を形成できる。その結果、例えば郵便物を配達する配達員は「宛名」を読み易くなり、宛名としての機能が十分効果的に果たされることになる。
【0013】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の画像形成装置において、
前記形態変更手段による前記テキストの寸法の変更は、前記テキストを構成する文字や記号の寸法及び前記文字や記号の隣合うものどうしの間隔を変更することにより行われることを特徴としている。
【0014】
請求項3に記載の発明によれば、形態変更手段によるテキストの寸法の変更は、テキストを構成する文字や記号の寸法及び文字や記号の隣合うものどうしの間隔を変更することにより行われる。つまり、テキストの寸法の変更は、テキスト全体をただ単に拡大したり縮小したりするのではなく、テキストを構成する文字や記号の寸法及び文字や記号の隣合うものどうしの間隔を変更することにより行われることになる。従って、例えば「宛名」全体を単に拡大したり縮小したりして「宛名」を記録媒体に形成したものに比べて、より見栄えの良く、且つ配達員にとって読み易い「宛名」を形成できる。
【0015】
請求項4に記載の発明は、
原稿を読み取って画像情報を出力する読取手段と、前記読取手段より出力された前記画像情報に基づいて、前記原稿上のマークで指定された所定領域を認識する領域認識手段と、前記領域認識手段により認識された前記所定領域内のテキスト情報を認識する情報認識手段と、前記情報認識手段により認識された前記テキスト情報に基づいて、テキストを記録媒体に形成するテキスト形成手段とを備える画像形成装置において、
前記テキスト情報のうち宛先に関わるテキスト情報に基づいて、郵便処理用バーコードを作成するバーコード作成手段と、
前記バーコード作成手段により作成された前記郵便処理用バーコードを、前記テキスト形成手段により前記テキストが形成される前記記録媒体に対して形成するバーコード形成手段とを備えることを特徴としている。
【0016】
請求項4に記載の発明によれば、原稿上のマークで指定された所定領域内のテキスト情報に基づいて、テキストを記録媒体に形成するテキスト形成手段が備えられる。また、テキスト情報のうち宛先に関わるテキスト情報に基づいて、郵便処理用バーコードを作成するバーコード作成手段が備えられる。さらに、バーコード作成手段により作成された郵便処理用バーコードを、テキスト形成手段によりテキストが形成される記録媒体に対して形成するバーコード形成手段が備えられる。これにより、原稿上の所定領域がマークで指定されることで、所定領域内のテキスト情報に基づきテキストが記録媒体に形成される際に、バーコード作成手段によって、テキスト情報のうち宛先に関わるテキスト情報に基づいて、郵便処理用バーコードが作成され、バーコード形成手段によって、前記郵便処理用バーコードがテキスト形成手段によりテキストが形成される記録媒体に対して形成されることになる。例えば、「宛名」が記載されている書類上の「宛名」の部分がマークで指定されることで、「宛名」の記録媒体への形成が行われることになるが、この場合に、「宛名」に含まれる「宛先」に関わるテキスト情報に基づいて、郵便処理用バーコードを作成し、この郵便処理用バーコードを前記「宛名」が形成される記録媒体に対して形成する。
従って、郵便処理用バーコードを記録媒体に形成するために、作業者は、所定の入力装置を用いて郵便処理用バーコードの基となる「宛先」を予め入力する必要がなくなり、「宛名」が記載されている書類上の「宛名」の部分がマークで指定されるだけで、「宛名」とともに「宛先」に関連した郵便処理用バーコードを形成できる。このように、記録媒体に対して利便性の高い画像を形成できる。
【0017】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の画像形成装置において、
前記バーコード作成手段は、画像形成装置の仕向地域に応じた前記郵便処理用バーコードを作成することを特徴としている。
【0018】
請求項5に記載の発明によれば、バーコード作成手段によって、画像形成装置の仕向地域に応じた郵便処理用バーコードが作成される。すなわち、郵便処理用バーコードは、各国若しくは各地域によってそれぞれ所定規格のバーコードが使用されているが、バーコード作成手段は、画像形成装置の仕向地域に応じた郵便処理用バーコードを作成するので、郵便処理用バーコードを画像形成装置の仕向地域で使用されている規格のバーコードに対応できる。
【0019】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記情報認識手段は、
前記テキスト情報に基づいて、前記テキストを構成する文字や記号の並び方向を認識する並び方向認識手段を備え、
前記並び方向認識手段により認識された前記文字や記号の並び方向に基づいて、前記テキストを行単位若しくは列単位で認識することを特徴としている。
【0020】
請求項6に記載の発明によれば、情報認識手段は、テキスト情報に基づいて、テキストを構成する文字や記号の並び方向を認識する並び方向認識手段が備えられる。そして、情報認識手段によって、並び方向認識手段により認識された文字や記号の並び方向に基づいて、テキストを行単位若しくは列単位で認識される。すなわち、原稿上にて複数行若しくは複数列に亘って形成されたテキストがマークで指定される場合には、テキストを構成する文字や記号の並び方向を認識して、テキストを行単位若しくは列単位で認識する必要がある。例えば、「宛名」が記載されている書類において、「宛名」は「宛先」と「受取人名」とに分けられて複数行若しくは複数列に亘って記載されるのが一般的となっている。また、「宛先」の部分は、「郵便番号」と「住所」とにさらに分けられているのも一般的である。さらに、「受取人名」の部分は、受取人自身が各種団体に所属している場合には、「団体名」と「所属部署名」と「本人名」とに分けられることになる。従い、「宛名」を構成する文字や記号の並び方向を認識して、「宛名」を行単位若しくは列単位で認識することによって、「宛名」の記録媒体への形成を行う場合に、形態を変更して「宛名」を形成したり「宛先」に基づいて郵便処理用バーコードを形成したりすることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明について、図面を用いて具体的な態様を説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
【0022】
[第1の実施の形態]
図1は、本発明が適用された第1の実施の形態として例示する画像形成装置の正面図であり、図2は、画像形成装置の主要な構成を示す機能ブロック図である。
【0023】
第1の実施の形態の画像形成装置100は、「宛名」が画像形成(以下、「宛名書き」という。)される封筒(図3参照)Eのサイズ(寸法)に基づいて、「宛名」の形成方向及びサイズを変更する場合についてのものである。
以下の説明では、原稿として原稿書類「見積書」P(図4参照)を採用し、記録媒体として封筒Eを採用している。
【0024】
図1に示すように、画像形成装置100は、スキャナカバー2aと、画像読取部(読取手段)2と、第2画像形成部42を有するプリント部4と、後処理手段5と、操作入力部7を有する表示部6とを備え、さらに、図1には図示しないが、図2の機能ブロック図に示すように情報処理又は記憶を行うものとして、制御手段1と、画像処理部3と、RAM8と、記憶部9とを備えて構成される。
なお、制御手段1と、画像読取部2と、画像処理部3と、プリント部4と、後処理手段5と、表示部6と、RAM8と、記憶部9とはバスにより接続されている。
【0025】
制御手段1は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等から構成され、記憶部9に記憶されている各種プログラムに基づいて、画像形成装置100の各部を集中制御する。
具体的には、制御手段1は、操作入力部7から入力される信号に応答して、記憶部9に記憶されているプログラムを読み出してRAM8に一時記憶し、係るプログラムに基づく各種処理を実行して、画像形成装置100の各部を機能させる。その際に、制御手段1は、RAM8内の作業領域内に各種処理結果を格納させ、必要に応じて表示部6にその処理結果を表示させる。
【0026】
また、制御手段1は、封筒認識手段1Aや、形態変更手段1Bとして機能する。
封筒認識手段1Aは、プリント部4の封筒検知手段423の検知結果に基づいて、プリント部4の第2画像形成部42にて画像形成される封筒サイズを認識する。具体的には、封筒認識手段1Aは、反射センサ(図10参照)427から出力され入力されたセンサ信号に基づき封筒Eの供給方向(図10参照)Fに沿った長さを認識し、且つ抵抗値測定手段(図10参照)425の測定結果に基づき封筒Eの直交方向(図10参照)Hに沿った長さを認識することにより、封筒Eの縦、横のサイズを認識する。そして、封筒認識手段1Aは、記憶部9の封筒規格データに基づいて、認識された封筒サイズに対応する封筒Eの呼び名(以下、「呼称」という。)やサイズ等に関する封筒データを獲得して、RAM8内の封筒情報格納領域に格納する。
なお、封筒認識手段1Aの機能は、集積回路からなる中央処理装置(CPU)によって封筒認識プログラムが実行されることにより実現される。
【0027】
形態変更手段1Bは、封筒認識手段1Aにより認識された封筒サイズに基づいて、第2画像形成部42によってテキストが形成されるテキストの形態を変更する。具体的には、形態変更手段1Bは、RAM8内の宛名情報格納領域に格納されたテキストデータを抽出して、「宛名」が封筒Eに対して所定方向に形成されるように「宛名」の形成方向を変更したり、「宛名」が所定サイズとなるように「宛名」のサイズを変更したりする。
なお、形態変更手段1Bの機能は、集積回路からなる中央処理装置によって形態変更プログラムが実行されることにより実現される。
【0028】
スキャナカバー2aは、装置本体100Aの上部に開閉自在に設けられている(なお、図1では、スキャナカバー2aを閉じた状態が示されている)。また、スキャナカバー2a内には、原稿書類「見積書」Pを原稿台ガラス(図示略)上に搬送可能な紙送り機構が設けられている。
【0029】
画像読取部2は、例えば、上面が原稿読取面となっている原稿台ガラスの下側に設けられ、光源、レンズ、CCD(Charge Coupled Device)、A/D変換部等により構成されている。
そして、画像読取部2は、原稿台ガラス上に載置された原稿書類「見積書」Pへ光源から照明走査し、この反射光をCCDにより読み取って電気信号(アナログ信号)に変換し、この電気信号をA/D変換部によりデジタル画像データ(画像情報;以下「画像データ」という。)に変換する。
なお、画像データは、A/D変換部よりRAM8に出力され、このRAM8内にて原稿書類「見積書」P毎に格納される。
【0030】
また、画像読取部2は、原稿書類「見積書」P自体の色である白色及び原稿書類「見積書」P上の画像を構成する黒色とは異なる色のうち、少なくとも宛名情報領域Dをマーキングするマーカーペンの色である赤色を認識可能となっている。
【0031】
画像処理部3には、領域認識手段3Aと、情報認識手段3Bとが含まれている。
領域認識手段3Aは、RAM8に格納された原稿書類「見積書」P毎の画像データに対して、操作入力部7からの入力指示に従って、原稿書類「見積書」P上のマーカーペンによって閉ループとなるように指定された宛名情報領域Dを認識する。
なお、領域認識手段3Aの機能は、集積回路からなる中央処理装置によって領域認識プログラムが実行されることにより実現される。
【0032】
情報認識手段3Bは、領域認識手段3Aに認識された宛名情報領域D内のテキストデータを認識する。すなわち、情報認識手段3Bは、OCR(Optical Character Reader)等による文字認識機能を有しており、画像として読み取ったテキストをOCRソフトにより解析して、テキストデータに変換可能となっている。また、情報認識手段3Bは、認識したテキストデータに基づいて、テキストを構成する文字や記号の並び方向を認識する並び方向認識手段3Cとして機能する。
なお、情報認識手段3Bの機能は、集積回路からなる中央処理装置によって情報認識プログラムが実行されることにより実現される。
【0033】
プリント部4は、第1画像形成部41と、第2画像形成部42とを備えている。
第1画像形成部41は、画像読取部2の下側に設けられている。また、第1画像形成部41は、送付書類「見積書」(図示略)の作成が指示された場合に、画像読取部2より出力された画像データからマーカーペンによる閉ループに対応する部分が消去された画像データに基づいて、給紙部411より供給される所定の記録紙に対して電子写真方式で印刷を行うことにより、前記マーカーペンによる閉ループが消去された送付書類「見積書」を作成する。
【0034】
第2画像形成部42は、装置本体100Aの図1における左側に配された後処理ユニット100Bの上部に設けられ、印刷部421と、封筒供給部422と、封筒検知手段423とを備えている。
印刷部421は、宛名情報格納領域に格納されている宛名情報領域D内のテキストデータに基づいて、封筒供給部422より供給される封筒Eの表面の所定位置に「宛名」をインクジェット方式で画像形成することにより、封筒Eへの「宛名書き」を行う(詳細後述)。
このように、第2画像形成部42は、封筒Eにテキストを形成するテキスト形成手段として機能する。
【0035】
封筒供給部422は、例えば、複数種類の封筒(詳細後述)Eのうちいずれか一種類の封筒Eを複数枚重ね合わせた状態で載置可能となっており、印刷部421による印刷動作にタイミングを合わせて例えば一枚ずつ印刷部421に供給する。
封筒検知手段423は、例えば複写機の手差しユニット等に備えられる公知のものであり、封筒供給部422より供給される封筒Eを検知して、検知結果を封筒認識手段1Aに出力する。
【0036】
ここで、封筒検知手段423による封筒Eの検知について、図10を参照して具体的に説明する。
図10は、封筒供給部422を示す平面図である。
図10に示すように、封筒供給部422は、封筒Eを下側から支持するとともに、封筒Eの供給方向Fに直交する方向(以下、「直交方向」という。)Hに沿った両端部を両端支持部424、424にて支持している。
なお、図10において、封筒Eは、その供給方向Fに沿った先端部が封筒供給部422の図示しない先端当接部に当接されて、封筒Eの先端が揃えられた状態で封筒供給部422に載置されている。また、封筒供給部422には、例えば封筒Eの先端部が先端当接部に当接されているか否かを検知することで封筒Eの有無を検知する先端検知手段(図示略)が備えられている。
【0037】
両端支持部424は、ガイド426に沿って直交方向Hに移動自在に構成されており、供給される封筒Eの種類に応じて移動位置を調節可能となっている。
また、両端支持部424のいずれか一方には、両端支持部424の直交方向Hに沿った移動位置に基づき予め設定された抵抗値を測定する抵抗値測定手段425が設けられている。この抵抗値測定手段425によって測定される抵抗値は、両端支持部424の直交方向Hへの移動に連動して変化する。すなわち、抵抗値測定手段425により測定される可変抵抗値は、両端支持部424の位置に基づいて設定されていることから、封筒Eの直交方向Hに沿った長さに対応することとなる。なお、測定された可変抵抗値は、封筒認識手段1Aに対して出力される。
また、封筒供給部424には、封筒Eの下側に位置するように供給方向Fに沿って反射センサ427が設けられている。この反射センサ427は、その上側に位置する封筒Eの供給方向Fに沿った後端部を検知して、その検知結果をセンサ信号として封筒認識手段1Aに対して出力する。すなわち、反射センサ427は、封筒Eの供給方向Fに沿った長さを検知するため、封筒Eの種類に応じて反射センサ427から出力されるセンサ信号が異なることになる。
このように、抵抗値測定手段425と反射センサ427とによって、封筒検知手段423が構成されている。
【0038】
後処理手段5は、第2画像形成部42の下側にて後処理ユニット100Bに設けられている。また、後処理手段5は、折り処理プログラムが実行された場合に、封筒Eに第1画像形成部41によって画像形成された送付書類「見積書」を封入可能となるように送付書類「見積書」を所定回数折り畳む折り処理等の後処理を行う。その後、後処理手段5は、後処理された送付書類「見積書」を第2画像形成部によって「宛名書き」が行われた封筒Eに封入して封緘する。
【0039】
表示部6は、原稿台ガラスよりも手前側に設けられている。また、表示部6は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)等により構成され、制御手段1から入力される表示信号の指示に従って、画面上に各種操作メニュー(詳細後述)や各種操作キーや画像の状態表示を行う。
【0040】
また、表示部6は、操作入力部7が一体的に構成されている。操作入力部7は、透明電極が格子状に配置された感圧式(抵抗膜圧式)のタッチパネル等により構成されるが、視認性の観点から光の透過率が高いものが望ましい。操作入力部7は、手指や専用のタッチペン等で押された力点のXY座標を電圧値で検出し、検出された位置信号を操作信号として制御手段1に出力する。また、操作入力部7は、数字キーや、各種設定を切り換える機能キー等の各種操作キーを備えている。
【0041】
RAM8(Random Access Memory)は、制御手段1により実行制御される各種処理において、記憶部9から読み出されたプログラム、入力若しくは出力データ、並びにパラメータ等の一時的な格納領域を形成する。具体的には、RAM8は、認識された封筒サイズに対応する封筒Eの呼称やサイズ等に関する封筒データを格納する封筒情報格納領域や、情報認識手段3Bによって獲得された文字列を構成する文字や記号の各々をグループG毎に文字フォント情報として格納する文字フォント情報格納領域や、情報認識手段3Bによって抽出された宛名情報領域D内のテキストデータを格納する宛名情報格納領域等を形成している。
【0042】
記憶部9は、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−OnlyMemory)やフラッシュメモリ(Flash Memory)等の不揮発性の半導体メモリにより構成されている。
また、記憶部9は、画像形成装置100で実行可能なシステムプログラムや、原稿書類「見積書」Pの宛名情報領域D内のテキストデータを抽出して封筒Eの表面に「宛名書き」を行う宛名書きプログラム等を記憶するとともに、日本工業規格等の規格に準拠した各封筒Eの呼称及びサイズ等に関する封筒規格データや、「宛名」を構成する文字や記号のフォントサイズに関するサイズデータや、「宛名」を画像形成する際の文字や記号のフォントサイズの変更に伴って、文字や記号の隣合うものどうし及び隣合うグループGどうしの間隔の調整に関する間隔データ等の各種処理プログラムの実行に必要な諸データ等を記憶する。
【0043】
さらに、記憶部9は、都道府県名や都市名や区名や群名や町村名等の地名をデータベースとして格納した住所録データベース等を記憶する。
【0044】
次に、画像形成装置100において、「宛名書き」が行われる封筒Eについて図3を参照して説明する。
図3(a)は、第2画像形成部42によって「宛名書き」が行われる封筒Eを正面から見た図であり、図3(b)は、封筒Eのサイズの測定基準を示す図である。
【0045】
画像形成装置100の第2画像形成部42において、「宛名書き」が行われる封筒Eは、図3(a)に示す、呼称が長形4号の封筒(長4)、呼称が長形3号の封筒(長3)、呼称が角形1号の封筒(角1)、呼称が角形2号の封筒(角2)、呼称が角形3号の封筒(角3)の他、呼称が洋形2号の封筒、呼称が洋形4号の封筒、呼称が洋形6号の封筒となっている。
ここで、長形、角形、洋形とは、日本工業規格(JIS)において縦横の長さにより分類されるものである。長形とは、縦の長さが横の長さの2倍程度ある封筒Eが分類されるものであり、角形とは、長形よりも横の比率が大きい形状の封筒Eが分類されるものであり、洋形とは、「招待状」や「案内状」の送付などでよく使われる「フォーマル」の印象のつよい形状の封筒Eが分類されるものである。
【0046】
これら封筒Eは、図3(b)に示すように、封筒Eの短辺が幅(横)Wとされ、封筒Eの長辺が天地(縦)Lとされる。なお、封筒Eの天地Lは、封筒Eのフラップ(封緘のために設けられた折り返し部分)を折り返した状態で測定された長さLであり、フラップを折り返していない状態で測定された長さNではない(図3(b)参照)。
各封筒Eの寸法(横×縦;単位mm)は、図3(a)に示すように、長形3号封筒が「120×235」であり、長形4号封筒が「92×205」であり、角形1号封筒が「270×382」であり、角形2号封筒が「240×332」であり、角形3号封筒が「216×277」である。なお、図示は省略するが、洋形2号封筒が「162×114」であり、洋形4号封筒が「235×105」であり、洋形6号封筒が「190×98」である。
つまり、呼称が長形及び角形の封筒Eは、縦長形状の封筒E(図6(b)参照)となっており、また呼称が洋形の封筒Eは、横長形状の封筒(図6(a)参照)Eとなっている。
【0047】
また、上記された封筒Eのうち、長形3号封筒と、長形4号封筒と、洋形2号封筒と、洋形4号封筒と、洋形6号封筒が定形郵便物となっている一方で、角形1号封筒と、角形2号封筒と、角形3号封筒が定形外郵便物となっている。
ここで、郵便規則における定形郵便物の寸法の規定は、短辺が90〜120mm、長辺が140〜235mmの長方形で、厚さが10mm以内となっている。また、重量が50g以上となっても定形外郵便物として取り扱われることになる。定形外郵便物の規定としては、定形郵便物の規定に合わない物は、すべて定形外郵便物となるが、定形外であっても以下の範囲内のもの(その他は小包扱い)は通常郵便物として扱われる。
(a)最大の寸法:長さ600mm以内、長さ+幅+厚さ=900mm
(b)最少の寸法:90mm×140mm(円筒形の場合;直径30mm×長さ140mm)
【0048】
次に、画像形成装置100において、封筒Eに対して「宛名書き」を行う際に実行可能な各種機能について説明する。
ここで、図4は、宛名情報領域Dがマーキングされた原稿書類「見積書」Pを正面から見た図であり、図5は、原稿書類「見積書」Pの宛名情報領域Dのテキストデータに対応する「宛名」を示す図であり、図6は、第2画像形成部42により「宛名」が形成された封筒Eを正面から見た図のうち、図6(a)が、洋形の封筒Eを示す図であり、図6(b)が、長形若しくは角形の封筒Eを示す図である。
【0049】
ユーザによって、操作入力部7が操作されて「応用機能」メニューが選択され、この「応用機能」メニューの中から、「封筒宛名書き」に関するメニューが選択されると、以下に示す5つの機能メニューが表示部6に表示される。
機能1:「封筒宛名書き」
機能2:「封筒宛名書き・送付書類作成」
機能3:「封筒宛名書きスタンプ・送付書類作成」
機能4:「封筒宛名書き・送付書類作成・封入封緘」
機能5:「封筒宛名書きスタンプ・送付書類作成・封入封緘」
【0050】
このうち、機能1がユーザにより選択されると、宛名書きプログラムを実行して、原稿書類「見積書」P上の宛名情報領域D内の画像データを抽出して、封筒Eの表面に「宛名書き」を行う。
機能2がユーザにより選択されると、機能1が選択されることで実行される機能に加え、送付書類作成プログラムを実行して、客先に送付される送付書類「見積書」を作成する。
機能3がユーザにより選択されると、機能2が選択されることで実行される機能に加え、スタンプ形成プログラムを実行して、マーカーペンにより指定された原稿書類「見積書」P上のスタンプ情報領域(図示略)内のテキストデータを抽出して、封筒Eの表面に「スタンプ」を形成する。なお、「スタンプ」の形成は、封筒内容物のタイトルの形成等に用いられる。
機能4がユーザにより選択されると、機能2が選択されることで実行される機能に加え、封入封緘プログラムを実行して、送付書類「見積書」を「宛名書き」された封筒Eに封入して封緘する。
機能5がユーザにより選択されると、機能3が選択されることで実行される機能に加え、封入封緘プログラムを実行して、送付書類「見積書」を「宛名書き」された封筒Eに封入して封緘する。
なお、機能4及び機能5においては、封入封緘プログラムを実行する前に、送付書類「見積書」をそのままでは封筒Eに封緘できないと判定した場合には、折り処理プログラムを実行して、送付書類「見積書」に対して所定の折り処理を行う。
【0051】
次に、上記各種機能のうち機能1が選択された際に、画像形成装置100において実行される動作について説明する。
【0052】
図4に示す原稿書類「見積書」Pは、例えばワープロ又は手書き等により作成される。そして、原稿書類「見積書」Pの上部左側に記載されている「宛名」の部分が赤色のマーカーペンで閉ループとなるようにマーキングされる(指定される)。ここで、「宛名」の部分は、客先(依頼主)の「郵便番号」及び「住所」からなる「宛先」が記載された部分と、「会社名」、「所属部署名」及び「担当者名」からなる「受取人名」が記載された部分とからなっている。
その後、原稿書類「見積書」Pは原稿台ガラス上に載置される。
【0053】
そして、封筒供給部422に、原稿書類「見積書」Pの宛名情報領域Dから抽出されるテキストデータに基づき「宛名書き」が行われる所定サイズの封筒Eが載置される。このとき、載置された封筒Eは封筒検知手段423により検知されて、その検知結果が封筒認識手段1に出力される。
次に、封筒認識手段1は、封筒検知手段423の検知結果に基づいて、封筒サイズを認識するとともに、このサイズに対応する封筒Eに関する封筒データを獲得して、封筒情報格納領域に格納する。
【0054】
その後、操作入力部7がユーザにより操作されることによって表示部6に表示される5つの機能メニューのうち、機能1が選択されると、制御手段1は、表示部6を制御して、封筒情報格納領域に格納されている封筒データに基づき、封筒供給部422に載置されている封筒Eの呼称を表示するとともに、この封筒Eの表面に「宛名書き」を実行しても良いかどうかをユーザに問い合わせるための問い合わせ画面(図示略)を表示する。
そして、「宛名書き」の実行がユーザによって操作入力部7が操作されることで指示されると、制御手段1は、画像読取部2を制御して、原稿書類「見積書」Pを読み取り、変換された画像データをRAM8に格納する。
【0055】
その後、制御手段1は、宛名書きプログラムを実行して、領域認識手段3Aを制御することで、RAM8に格納されている画像データから、原稿書類「見積書」P上のマーカーペンによって閉ループとなるように指定された宛名情報領域Dを認識する。そして、制御手段1は、情報認識手段3Bを制御して、宛名情報領域D内の「宛名」に対応するテキストデータを認識する。
【0056】
ここで、情報認識手段3Cによる「宛名」を構成する文字や記号の認識について、詳細に説明する。
先ず、情報認識手段3Bは、宛名情報領域D内のテキストデータを抽出すると、抽出したテキストデータに基づき、「宛名」を構成する文字や記号を行単位で獲得する。すなわち、図5に示すように、宛名情報領域D内のテキストデータに対応する「宛名」は、
「〒154−0023
世田谷区若林3−16−4
(株)○×△商事
営業部企画販売第1グループ
### ## 様」
となっており、漢字、片仮名等の文字、及び数字、郵便番号を表すマーク「〒」、株式会社を表すマーク「(株)」等の記号から構成されている。この場合、情報認識手段3Bは、最も上側の行に記載されている文字や記号からなる列(以下、「文字列」という。)「〒154−0023」をグループG1として獲得し、その下の行の文字列「世田谷区若林3−16−4」をグループG2として獲得し、その下の行の文字列「(株)○×△商事」をグループG3として獲得し、その下の行の文字列「営業部企画販売第1グループ」をグループG4として獲得し、その下の行、すなわち最も下側の行の文字列「### ## 様」をグループG5として獲得する。
なお、マーク「○」、「×」、「△」、「♯」の各々は、任意の文字若しくは記号に対応している。
【0057】
そして、情報認識手段3Bは、獲得したグループG毎に、文字列を構成する文字及び記号を1つずつさらに獲得し直す。
すなわち、情報認識手段3Bは、グループG1を構成する記号として、「〒」、「1」、「5」、「4」、「−(ハイフン)」、「0」、「0」、「2」、「3」を獲得し、グループG2を構成する文字及び記号として、「世」、「田」、「谷」、「区」、「若」、「林」、「3」、「−」、「1」、「6」、「−」、「4」を獲得し、グループG3を構成する文字及び記号として、「(株)」、「○」、「×」、「△」、「商」、「事」を獲得し、グループG4を構成する文字及び記号として、「営」、「業」、「部」、「企」、「画」、「販」、「売」、「第」、「1」、「グ」、「ル」、「ー」、「プ」を獲得し、グループG5を構成する文字及び記号として、「#」、「#」、「#」、「 (空白)」、「#」、「#」、「 」、「様」を獲得する。
その後、情報認識手段3Bは、獲得した文字列を構成する文字や記号の各々を文字認識し、文字フォント情報としてグループG毎に、文字フォント情報格納領域に一旦格納する。
【0058】
次に、並び方向認識手段3Cは、情報認識手段3Bによって文字フォント情報格納領域に格納された文字フォント情報のうち、グループG1及びグループG2に対応する文字フォント情報を抽出して、グループG1及びグループG2を構成する文字や記号の並び方向を認識する。
具体的には、並び方向認識手段3Cは、グループG1において、郵便番号マーク「〒」と、このマーク「〒」に続けられた「数字」及び「ハイフン」の連続性に基づいて、グループG1を構成する記号が横並びで形成されていることを認識する。さらに、並び方向認識手段3Cは、グループG2において、住所録データベースに基づき、都道府県名や都市名や区名や群名や町村名等の地名を認識することにより、グループG2を構成する文字及び記号が横並びで形成されていることを認識する。
これにより、並び方向認識手段3Cは、原稿書類「見積書」P上にて「宛名」が横書きで形成されていることを認識する。
【0059】
このようにして、情報認識手段3Bは、グループG1〜G5として獲得した文字列が、「宛名」を封筒Eに画像形成する際の各行の文字列であると確定する。その後、情報認識手段3Bは、「宛名」を構成する文字や記号に対応するテキストデータを、グループG毎に宛名情報格納領域に格納する。
【0060】
次に、形態変更手段1Bは、宛名情報格納領域に格納されたテキストデータを抽出して、封筒情報格納領域に格納された封筒データに基づき、「宛名」の形成方向を変更したり、画像形成する際の「宛名」のサイズを変更したりする。
具体的には、形態変更手段1Bは、封筒Eが図6(a)に示すような洋形の封筒Eである場合には、「宛名」の形成方向を変更せずに、封筒Eが図6(b)に示すような長形若しくは角形の封筒Eである場合には、「宛名」の形成方向を「宛名」を縦書きで形成するように変更する。さらに、形態変更手段1Bは、封筒Eの表面上の画像形成領域に適当なサイズの「宛名」が画像形成されるように、サイズデータに基づき「宛名」を構成する各文字や記号に所定の変倍処理を施すことで各文字や記号のフォントサイズを変更するとともに、間隔データに基づき文字や記号の隣合うものどうし及び隣合うグループGどうしの間隔を調整する。そして、形態変更手段1Bは、「宛名」の形態が変更されたテキストデータを再び宛名情報格納領域に格納する。
【0061】
その後、制御手段1は、第2画像形成部42を制御して、「宛名」の形態が変更されたテキストデータに基づいて、封筒供給部422より供給された封筒Eに対して、その表面の所定位置に「宛名」を画像形成することで「宛名書き」を行う。ここで、図6(a)に示すように、封筒Eが横長形状の洋形の封筒Eである場合には、「宛名」を構成するグループG1〜G5の文字列が、封筒Eの表面にて上から下に順に位置するように各々横並びで画像形成される。また、図6(b)に示すように、封筒Eが縦長形状の長形若しくは角形の封筒Eである場合には、「宛名」を構成するグループG1〜G5の文字列のうち、グループG1の文字列が封筒Eの表面の上部に横並びで画像形成され、グループG2〜G5の文字列が封筒Eの表面にて右から左に順に位置するように各々縦並びで画像形成される。
【0062】
その後、「宛名」が画像形成された封筒Eは、所定の搬送機構により排出部(図1参照)10から排出される。
【0063】
以上のように、第1の実施の形態の画像形成装置100によれば、原稿書類「見積書」P上の「宛名」の部分をマーカーペンで指定することで、「宛名」の封筒Eへの画像形成が行われることになるが、この場合に、「宛名」を構成する文字や記号の並び方向を認識して、「宛名」を行単位で認識することができるので、「宛名」が画像形成される封筒Eのサイズが変更されても、変更された封筒Eの形状に応じて「宛名」の形成方向を変更できる。具体的には、「宛名」が形成される封筒Eが横長形状の封筒Eである場合には、「宛名」の形成方向を変更せずに、封筒Eが縦長形状の封筒Eである場合には、「宛名」の形成方向を「宛名」を縦書きで形成するように変更することができる。
よって、「宛名」の形成方向の変更結果に従って「宛名」を封筒Eに対し画像形成することになるため、見栄えが良い「宛名」を画像形成することができる。
【0064】
また、「宛名」が画像形成される封筒Eのサイズに基づき、この封筒Eのサイズに応じて「宛名」のサイズを変更することができるので、「宛名」が形成される封筒Eのサイズに応じて、封筒Eの表面の面積に対し「宛名」のサイズが必要以上に大きくも小さくもなく、見栄えの良い「宛名」を形成できる。その結果、例えば封筒Eを配達する配達員は「宛名」を読み易くなり、宛名としての機能が十分効果的に果たされる。
このとき、「宛名」のサイズの変更を、「宛名」全体をただ単に拡大したり縮小したりするのではなく、「宛名」を構成する文字や記号のフォントサイズ及び文字や記号の隣合うものどうし及び隣合うグループGどうしの間隔を変更することにより行われるので、「宛名」全体を単に拡大したり縮小したりして「宛名」を封筒Eに画像形成したものに比べて、より見栄えの良く、且つ配達員にとって読み易い「宛名」を形成できる。
【0065】
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態の画像形成装置について、図7を参照して説明する。図7は、第2の実施の形態として例示する画像形成装置200の主要な構成を示す機能ブロック図である。
【0066】
図7に示す画像形成装置200は、原稿書類「見積書」P上の「宛名」のうち「宛先」に関わるテキストデータに基づいて、カスタマバーコード(図8参照)Bを作成し、作成されたカスタマバーコードBを「宛名」とともに封筒Eに画像形成する場合についてのものである。
【0067】
すなわち、画像形成装置200に備わる制御手段1は、バーコード作成手段(図7参照)1Cとして機能する。このバーコード作成手段1Cは、RAM208内の宛名情報格納領域に格納されたテキストデータのうち、「宛先」に関わるテキストデータに基づいて、4ステート3バー方式からなるカスタマバーコードBを作成する。
なお、バーコード作成手段1Cの機能は、集積回路からなる中央処理装置によってバーコード作成プログラムが実行されることにより実現される。
【0068】
また、第2画像形成部242は、バーコード作成手段1Cにより作成されたカスタマバーコードBを、「宛名」が画像形成される封筒Eと同じ封筒Eに対して画像形成する。ここで、第2画像形成部242は、封筒Eに対してカスタマバーコードBを画像形成するバーコード形成手段として機能する。
なお、カスタマバーコードBの作成の際に使用されるスタートコード(STC)、ストップコード(SPC)、チェックデジット(CD)、制御コード(CC4)等のカスタマバーコードBの作成に関するバーコード作成データや、作成されたカスタマバーコードBを封筒Eの表面に画像形成するバーコード形成プログラム等は、各々記憶部209に記憶されている。
【0069】
次に、画像形成装置200において、封筒Eに対してカスタマバーコードBを画像形成する際の動作について説明する。
ここで、図7は、第2画像形成部242により「宛名」及びカスタマバーコードBが画像形成された封筒Eを正面から見た図である。
【0070】
画像形成装置200は、「封筒宛名書き」に関するメニューの中に、上記した画像形成装置100に備わる5つの機能メニューに加えて、「カスタマバーコード」の形成を行う機能を備えている。
そして、ユーザによって、操作入力部7が操作されて「封筒宛名書き」に関するメニューの中から「カスタマバーコード」の形成を行う機能が選択された場合に、情報認識手段3Bによって「宛名」の並び方向が認識された後において、バーコード作成手段1Cがバーコード形成プログラムを読み出して実行する。
【0071】
先ず、バーコード作成手段1Cは、宛名情報格納領域に格納されているテキストデータのうち、「新郵便番号」の部分を構成するグループG1(図5参照)及び「住所」の部分を構成するグループG2(図5参照)に関わるテキストデータを抽出する。すなわち、バーコード作成手段1Cは、グループG1として、文字列「〒154−0023」を抽出し、グループG2として、文字列「世田谷区若林3−16―4」を抽出する。
【0072】
次に、バーコード作成手段1Cは、グループG1を構成する記号のうち郵便番号マーク「〒」を消去した後、グループG1の新郵便番号を表す「数字」及び「ハイフン(−)」の部分「154−0023」と、グループG2の住所表示番号を表す「数字」及び「ハイフン」の部分「3−16−4」とを「ハイフン」で連結させた配列「154−0023−3−16−4」を作成する。
そして、バーコード作成手段1Cは、作成された配列「154−0023−3−16−4」のうち、新郵便番号の頭から数えて4桁目の「ハイフン」と新郵便番号と住所表示番号とを連結させている「ハイフン」を消去した配列「15400233−16−4」を作成する。
【0073】
そして、バーコード作成手段1Cは、配列「15400233−16−4」のうち、住所表示番号を表す「数字」及び「ハイフン」の部分「3−16−4」が総数13個の「数字」若しくは「ハイフン」によって構成されていないと判断した場合に、配列「3−16−4」に続けて制御コードである「CC4」を総数13個となるまで充足していく。これによって、配列「15400233−16−4 CC4 CC4 CC4 CC4 CC4 CC4 CC4」が作成される。
【0074】
その後、バーコード作成手段1Cは、配列「15400233−16−4 CC4 CC4 CC4 CC4 CC4 CC4 CC4」に対し、バーコード作成データに基づいて、スタートコード(STC)、ストップコード(SPC)、チェックデジット(CD)を所定位置に付加することで、カスタマバーコードBのもととなる配列を作成する。
ここで、チェックデジットは、前記配列を構成する各「数字」の和が19の倍数となるように作成される。この場合に、「ハイフン」を数字の「10」として扱い、「CC4」を数字の「14」として扱う。従い、前記「数字」の和は、「1+5+4+0+0+2+3+3+10+1+6+10+4+14+14+14+14+14+14+14=147」となっており、「147」より大きい数のうち、直近の19の倍数となる数、すなわち「152」から「147」を減算した値「5」がチェックデジットとなる。
これにより、バーコード作成手段1Cによって、カスタマバーコードBのもととなる配列「STC 15400233−16−4 CC4 CC4 CC4 CC4 CC4 CC4 CC4 5 SPC」が作成される。なお、作成された配列「STC 15400233−16−4 CC4 CC4 CC4 CC4 CC4 CC4 CC4 5 SPC」は、RAM208内のバーコード格納領域に一旦格納される。
【0075】
その後、制御手段1の制御下で、第2画像形成部242が封筒Eに対して「宛名」を画像形成する際に、「宛先」に対応するカスタマバーコードBを「宛名」とともに画像形成する。具体的には、バーコード作成手段1Cは、バーコード格納領域に格納された配列「STC 15400233−16−4 CC4 CC4 CC4 CC4 CC4 CC4 CC4 5 SPC」を抽出し、バーコード作成データに基づいて前記配列を4ステート3バー方式のカスタマバーコードBとなるようにバーコード化する。そして、バーコード化されたカスタマバーコードBを「宛名」とともに、第2画像形成部242が封筒Eに所定のサイズで画像形成する。ここで、図8に示すように、封筒Eが横長形状の洋形の封筒Eである場合、第2画像形成部242は、カスタマバーコードBを封筒Eの表面にて「宛名」よりも下側に位置するように画像形成する。
【0076】
以上のように、第2の実施の形態の画像形成装置200によれば、原稿書類「見積書」P上の「宛名」の部分をマーカーペンで指定することで、「宛名」の封筒Eへの画像形成が行われることになるが、この場合に、「宛名」のうち「宛先」に関わるテキストデータに基づいて、カスタマバーコードBを作成し、このカスタマバーコードBを「宛名」とともに封筒Eに対して画像形成することができる。従って、カスタマバーコードBを封筒Eに画像形成するために、ユーザは、所定の入力装置を用いてカスタマバーコードBの基になる「宛先」を予め入力する必要がなくなり、「宛名」が記載されている原稿書類「見積書」P上の「宛名」の部分をマーカーペンで指定するだけで、「宛名」とともに「宛先」に関連したカスタマバーコードBを画像形成できる。
【0077】
なお、上記第2の実施の形態では、バーコード作成手段1Cは、4ステート3バー方式のカスタマバーコードBを作成するようにしたが、これに限られるものではなく、画像形成装置200の仕向地域に応じた所定規格の郵便処理用バーコードを作成するようにしても良い。すなわち、郵便処理用バーコードは、各国若しくは各地域によってそれぞれ所定規格のバーコードが使用されているが、記憶部209に記憶されるバーコード作成データ及び住所録データベースが、画像形成装置の仕向地域に応じた仕様に書き換えられることにより、画像形成装置の仕向地域で使用されている規格のバーコードに対応できる。具体的には、図9に示すように、画像形成装置の仕向地域が英国である場合には、英国で使用されている郵便処理用バーコードであるドット方式のバーコード(若しくは検討中の4ステートコード方式のバーコード)を作成し、画像形成装置の仕向地域が欧州各国である場合には、欧州各国で使用される郵便処理用バーコードであるバー・ノーバー方式のバーコードを作成し、画像形成装置の仕向地域が米国である場合には、米国で使用される郵便処理用バーコードであるポストネット方式のバーコードを作成するようになっている。
【0078】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
例えば、本発明の実施の形態では、並び方向認識手段3Cによって、「宛名」を構成する文字や記号を行単位で抽出して、認識するようにしたが、これに限られるものではなく、原稿書類「見積書」P上に縦書きで「宛名」が形成されている場合には、「宛名」を構成する文字や記号を列単位で抽出して認識するようにしても良い。
【0079】
また、本発明の実施の形態では、記録媒体として封筒Eを例示したが、これに限られるものではなく原稿書類「見積書」Pから読み取られたテキストデータに基づいてテキストを画像形成可能な記録媒体であれば如何なる記録媒体であっても良い。さらに、封筒Eとして、長形3号封筒、長形4号封筒、角形1号封筒、角形2号封筒、角形3号封筒、洋形2号封筒、洋形4号封筒、洋形6号封筒を例示したが、これに限られるものではなく、原稿書類「見積書」P上に記載されている「宛名」を表面に画像形成することが可能であれば如何なるサイズの封筒Eであっても良い。
加えて、本発明の実施の形態では、封筒規格データを基にして認識された封筒Eの種類に基づき、形態変更手段1Bによる「宛名」の形態を変更するようにしたが、これに限られるものではなく、例えば、封筒Eが日本工業規格等の規格により分類されない規格外の封筒Eである場合等には、封筒規格データに封筒Eのサイズに関する情報が含まれていないため、封筒検知手段423によって検知された封筒サイズに基づいて、形態変更手段1Bによる「宛名」の形態の変更を行うようにしても良い。
【0080】
また、本発明の実施の形態では、封筒Eに対して「宛名」が形成される際に、基になる原稿書類として原稿書類「見積書」Pを例示したが、これに限られるものではなく、「宛名」が記載されている原稿書類であれば如何なるものであっても良く、例えば、「請求書」、「注文書」又は展示会やイベント等の「招待状」等であっても良い。
加えて、本発明の実施の形態では、画像読取部2にて原稿書類「見積書」Pを読み取る際に、読み取られる原稿書類「見積書」Pを原稿台ガラス上に載置するようにしたが、これに限られるものではない。例えば、原稿書類「見積書」Pを紙送り機構にセットし、この紙送り機構によって、セットされた原稿書類「見積書」Pを原稿台ガラス上に順次搬送するようにしても良い。
【0081】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、原稿上の所定領域がマークで指定されることで、所定領域内のテキスト情報に基づきテキストが記録媒体に形成され、この場合に、記録媒体の寸法が変更されると、変更された記録媒体の寸法に基づき、この記録媒体の形状に応じてテキストの形成方向を変更することができる。例えば、「宛名」が記載されている書類上の「宛名」の部分がマークで指定されることで、「宛名」の記録媒体への形成が行われることになるが、この場合に、「宛名」が形成される記録媒体の寸法が変更されると、変更された記録媒体の形状に応じて「宛名」の形成方向を変更できる。
よって、「宛名」の形成方向の変更結果に従って「宛名」を記録媒体に対し画像形成することになるため、見栄えが良い「宛名」を形成することができる。このように、記録媒体に対して利便性の高い画像を形成できる。
【0082】
請求項2に記載の発明によれば、テキストが形成される記録媒体の寸法に基づき、この記録媒体の寸法に応じてテキストの寸法を変更するので、テキストを記録媒体に形成した場合に、記録媒体の表面の面積に対してテキストの寸法が必要以上に大きくなったり、小さくなったりすることがないようにテキストの寸法を変更することができる。従って、例えば「宛名」が形成される記録媒体の寸法に応じて、記録媒体の表面の面積に対し「宛名」の寸法が必要以上に大きくも小さくもない見栄えの良い「宛名」を形成できる。その結果、例えば郵便物を配達する配達員は「宛名」を読み易くなり、宛名としての機能が十分効果的に果たされる。
【0083】
請求項3に記載の発明によれば、テキストの寸法の変更は、テキスト全体をただ単に拡大したり縮小したりするのではなく、テキストを構成する文字や記号の寸法及び文字や記号の隣合うものどうしの間隔を変更することにより行われるので、例えば「宛名」全体を単に拡大したり縮小したりして「宛名」を記録媒体に形成したものに比べて、より見栄えの良く、且つ配達員にとって読み易い「宛名」を形成することができる。
【0084】
請求項4に記載の発明によれば、原稿上の所定領域がマークで指定されることで、所定領域内のテキスト情報に基づきテキストが記録媒体に形成される際に、バーコード作成手段が、テキスト情報のうち宛先に関わるテキスト情報に基づいて、郵便処理用バーコードを作成して、バーコード形成手段が、前記郵便処理用バーコードをテキスト形成手段によりテキストが形成される記録媒体に対して形成することができる。例えば、「宛名」が記載されている書類上の「宛名」の部分がマークで指定されることで、「宛名」の記録媒体への形成が行われることになるが、この場合に、「宛名」に含まれる「宛先」に関わるテキスト情報に基づいて、郵便処理用バーコードを作成し、この郵便処理用バーコードを前記「宛名」が形成される記録媒体に対して形成することができる。
従って、郵便処理用バーコードを記録媒体に形成するために、作業者は、所定の入力装置を用いて郵便処理用バーコードの基になる「宛先」を予め入力する必要がなくなり、「宛名」が記載されている書類上の「宛名」の部分がマークで指定されるだけで、「宛名」とともに「宛先」に関連した郵便処理用バーコードを形成することができる。このように、記録媒体に対して利便性の高い画像を形成できる。
【0085】
請求項5に記載の発明によれば、バーコード作成手段は、画像形成装置の仕向地域に応じた郵便処理用バーコードを作成するので、郵便処理用バーコードを画像形成装置の仕向地域で使用されている規格のバーコードに対応させることができる。
【0086】
請求項6に記載の発明によれば、原稿上にて複数行若しくは複数列に亘って形成されたテキストがマークで指定される場合にも、テキストを構成する文字や記号の並び方向を認識して、テキストを行単位若しくは列単位で認識することができる。従い、「宛名」を構成する文字や記号の並び方向を認識して、「宛名」を行単位若しくは列単位で認識することによって、「宛名」の記録媒体への形成を行う場合に、形態を変更して「宛名」を形成したり「宛先」に基づいて郵便処理用バーコードを形成したりすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された第1の実施の形態として例示する画像形成装置の正面図である。
【図2】図1の画像形成装置の主要な構成を示す機能ブロック図である。
【図3】図1の画像形成装置に備わる第2画像形成部により画像が形成される封筒を正面から見た図である。
【図4】図1の画像形成装置に備わる画像読取部により読み取られる原稿書類を正面から見た図である。
【図5】図1の画像形成装置に備わる情報認識手段により認識された原稿書類の宛名情報領域のテキストデータに対応するテキストを示す図である。
【図6】図1の画像形成装置に備わる第2画像形成部により画像が形成された封筒を正面から見た図である。
【図7】本発明が適用された第2の実施の形態として例示する画像形成装置の主要な構成を示す機能ブロック図である。
【図8】図7の画像形成装置に備わる第2画像形成部により画像が形成された封筒を正
面から見た図である。
【図9】
図7の画像形成装置において、各国及び各地域に応じた郵便処理用バーコード
のコード名、概要、コードイメージの対応関係を示す図である。
【図10】
図1の画像形成装置に備わる封筒供給部を示す平面図である。
【符号の説明】
100、200 画像形成装置
1 制御手段
1A 封筒認識手段(記録媒体認識手段)
1B 形態変更手段
1C バーコード作成手段
2 画像読取部(読取手段)
3 画像処理部
3A 領域認識手段
3B 情報認識手段
3C 並び方向認識手段
4 プリント部
42 第2画像形成部(テキスト形成手段)
242 第2画像形成部(バーコード形成手段)
B カスタマバーコード(郵便処理用バーコード)
D 宛名情報領域(所定領域)
E 封筒(記録媒体)
G1〜G5 グループ(行)
P 原稿書類「見積書」(原稿)
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的に、業務において作成され客先に送付される文書(以下、「業務文書」という。)として、商取引における見積書や注文書、展示会やイベントの招待状等が知られている。
そして、上記業務文書の発行業務においては、オフィス等にて、原稿を光学走査することで画像データを読み取り、この読み取った画像データを印刷出力する、いわゆる複写を行う画像形成装置が活用されている。
【0003】
ここで、上記業務文書のうち、代表して見積書の発行業務にかかる一般的な業務手順を示す。
見積書の発行業務においては、見積書をワープロや手書きにて作成し、作成された見積書を郵送、FAX、電子メールにおける添付ファイル等の送付手段のいずれか一つ、若しくは複数を用いて客先に送付する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記業務のうち、業務文書を客先に送付する業務、特に、郵送にて客先に送付する場合、この業務における事務作業は、作業者による手作業に依存する割合が大きく、装置による自動化が遅れているのが現状である。
例えば、業務文書が手書きで作成された文書である場合、宛名がデータ化されていないことがあり、作成された業務文書が封入される封筒への宛名書きが手書きで行われることになる。また、業務文書の中には宛名が記載されているものがあり、この場合には、作業者は封筒への宛名書きを重複して行わなければならなかった。
【0005】
そこで、業務文書に記載された宛名を読み取って、読み取られた宛名の画像情報に基づく画像を封筒に形成することで封筒への宛名書きを行う画像形成装置が近年開発されている。しかしながら、封筒は、その種類によって封筒の形状及び寸法が異なっているにもかかわらず、前記画像形成装置は、読み取った宛名を略同形状でそのまま画像形成するようになっているため、以下に示すような不都合が生じている。
すなわち、例えば宛名書きされる封筒が縦長形状である場合には、縦長形状の封筒に対して縦書きで宛名書きを行うのが一般的となっているにもかかわらず、業務文書に横書きで宛名が記載されていると、横書きで前記縦長形状の封筒に対して宛名書きを行うこととなり、宛名の見栄えが悪くなっていた。また、封筒が横長形状であり、業務文書に縦書きで宛名が記載されている場合にも、上記と同様の問題が生じていた。
さらに、例えば封筒の表面に宛名書きされた場合に、宛名の寸法が封筒の表面の面積に対して必要以上に大きくなると、宛名の見栄えが悪くなるといった問題がある一方で、前記宛名の寸法が前記封筒の表面の面積に対して必要以上に小さくなると、宛名の見栄えが悪くなるだけでなく、宛名を読みにくくなるために宛名としての機能を果たさなくなる虞もあった。
【0006】
また、近年、郵便局における郵便物処理業務の合理化を図るために、新郵便番号制の導入に伴って、カスタマバーコードが印刷された郵便物に対して料金減額制度が適用されることとなった。すなわち、カスタマバーコードが印刷されている郵便物は、郵便局における配達準備作業の機械化の推進に寄与することから、郵便料金が減額されるようになっている。
そのため、宛先からカスタマバーコードを作成して印刷するプリンタが近年開発されている。しかしながら、前記プリンタにおいてカスタマバーコードを印刷するためには、作業者は、所定の入力装置を用いて、ソフトウェアの住所録等に宛先を予め入力する必要があり、その作業が煩雑となっていた。
【0007】
なお、特開平6−187335号公報に開示されているように、複数の宛先にマークが付けられた原稿を読み取って、それぞれの宛先にマークが付けられた複数の文書を得る文書編集装置も提案されている。しかしながら、この文書編集装置は、各宛先に対応する封筒への宛名書きに利用されるものではないため、利便性の高い封筒への宛名書きの自動化が待たれている。
【0008】
本発明の課題は、画像形成装置において、記録媒体に対して利便性の高い画像を形成させることである。
すなわち、第1の発明は、見栄えが良い宛名を形成することを課題としている。また、第2の発明は、宛名に加え宛先に関連した郵便処理用バーコードを形成することを課題としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明は、
原稿を読み取って画像情報を出力する読取手段と、前記読取手段より出力された前記画像情報に基づいて、前記原稿上のマークで指定された所定領域を認識する領域認識手段と、前記領域認識手段により認識された前記所定領域内のテキスト情報を認識する情報認識手段と、前記情報認識手段により認識された前記テキスト情報に基づいて、テキストを記録媒体に形成するテキスト形成手段とを備える画像形成装置において、
前記テキストが形成される前記記録媒体の寸法を認識する記録媒体認識手段と、
前記記録媒体認識手段により認識された前記記録媒体の寸法に基づいて、前記テキスト形成手段によって形成されるテキストの形態を変更する形態変更手段とを備え、
前記形態変更手段は、前記テキストが前記記録媒体に対して所定方向に形成されるように前記テキストの形成方向を変更することを特徴としている。
【0010】
請求項1に記載の発明によれば、原稿上のマークで指定された所定領域内のテキスト情報に基づいて、テキストを記録媒体に形成するテキスト形成手段が備えられる。また、テキストが形成される記録媒体の寸法を認識する記録媒体認識手段が備えられる。さらに、記録媒体認識手段により認識された記録媒体の寸法に基づいて、テキスト形成手段によって形成されるテキストの形態を変更する形態変更手段が備えられる。そして、形態変更手段によって、テキストが記録媒体に対して所定方向に形成されるようにテキストの形成方向が変更される。これにより、原稿上の所定領域がマークで指定されることで、所定領域内のテキスト情報に基づきテキストが記録媒体に形成され、この場合に、前記記録媒体の寸法が変更されると、変更された記録媒体の寸法に基づき、この記録媒体の形状に応じてテキストの形成方向を変更することになる。例えば、「宛名」が記載されている書類上の「宛名」の部分がマークで指定されることで、「宛名」の記録媒体への形成が行われることになるが、この場合に、「宛名」が形成される記録媒体の寸法が変更されると、変更された記録媒体の形状に応じて「宛名」の形成方向を変更する。すなわち、例えば「宛名」の形成方向を、「宛名」が形成される記録媒体が縦長形状である場合には、「宛名」を縦書きで形成するように変更し、一方記録媒体が横長形状である場合には、「宛名」を横書きで形成するように変更することになる。
よって、「宛名」の形成方向の変更結果に従って「宛名」を記録媒体に対し画像形成することになるため、見栄えが良い「宛名」を形成できる。このように、記録媒体に対して利便性の高い画像を形成できる。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、
前記形態変更手段は、前記テキストが所定の寸法となるように前記テキストの寸法を変更することを特徴としている。
【0012】
請求項2に記載の発明によれば、形態変更手段によって、テキストが所定の寸法となるようにテキストの寸法が変更される。すなわち、テキストが形成される記録媒体の寸法に基づき、この記録媒体の寸法に応じてテキストの寸法を変更することになる。これにより、テキストを記録媒体に形成した場合に、記録媒体の表面の面積に対してテキストの寸法が必要以上に大きくなったり、小さくなったりすることがないようにテキストの寸法を変更する。従って、例えば「宛名」が形成される記録媒体の寸法に応じて、記録媒体の表面の面積に対し「宛名」の寸法が必要以上に大きくも小さくもなく、見栄えの良い「宛名」を形成できる。その結果、例えば郵便物を配達する配達員は「宛名」を読み易くなり、宛名としての機能が十分効果的に果たされることになる。
【0013】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の画像形成装置において、
前記形態変更手段による前記テキストの寸法の変更は、前記テキストを構成する文字や記号の寸法及び前記文字や記号の隣合うものどうしの間隔を変更することにより行われることを特徴としている。
【0014】
請求項3に記載の発明によれば、形態変更手段によるテキストの寸法の変更は、テキストを構成する文字や記号の寸法及び文字や記号の隣合うものどうしの間隔を変更することにより行われる。つまり、テキストの寸法の変更は、テキスト全体をただ単に拡大したり縮小したりするのではなく、テキストを構成する文字や記号の寸法及び文字や記号の隣合うものどうしの間隔を変更することにより行われることになる。従って、例えば「宛名」全体を単に拡大したり縮小したりして「宛名」を記録媒体に形成したものに比べて、より見栄えの良く、且つ配達員にとって読み易い「宛名」を形成できる。
【0015】
請求項4に記載の発明は、
原稿を読み取って画像情報を出力する読取手段と、前記読取手段より出力された前記画像情報に基づいて、前記原稿上のマークで指定された所定領域を認識する領域認識手段と、前記領域認識手段により認識された前記所定領域内のテキスト情報を認識する情報認識手段と、前記情報認識手段により認識された前記テキスト情報に基づいて、テキストを記録媒体に形成するテキスト形成手段とを備える画像形成装置において、
前記テキスト情報のうち宛先に関わるテキスト情報に基づいて、郵便処理用バーコードを作成するバーコード作成手段と、
前記バーコード作成手段により作成された前記郵便処理用バーコードを、前記テキスト形成手段により前記テキストが形成される前記記録媒体に対して形成するバーコード形成手段とを備えることを特徴としている。
【0016】
請求項4に記載の発明によれば、原稿上のマークで指定された所定領域内のテキスト情報に基づいて、テキストを記録媒体に形成するテキスト形成手段が備えられる。また、テキスト情報のうち宛先に関わるテキスト情報に基づいて、郵便処理用バーコードを作成するバーコード作成手段が備えられる。さらに、バーコード作成手段により作成された郵便処理用バーコードを、テキスト形成手段によりテキストが形成される記録媒体に対して形成するバーコード形成手段が備えられる。これにより、原稿上の所定領域がマークで指定されることで、所定領域内のテキスト情報に基づきテキストが記録媒体に形成される際に、バーコード作成手段によって、テキスト情報のうち宛先に関わるテキスト情報に基づいて、郵便処理用バーコードが作成され、バーコード形成手段によって、前記郵便処理用バーコードがテキスト形成手段によりテキストが形成される記録媒体に対して形成されることになる。例えば、「宛名」が記載されている書類上の「宛名」の部分がマークで指定されることで、「宛名」の記録媒体への形成が行われることになるが、この場合に、「宛名」に含まれる「宛先」に関わるテキスト情報に基づいて、郵便処理用バーコードを作成し、この郵便処理用バーコードを前記「宛名」が形成される記録媒体に対して形成する。
従って、郵便処理用バーコードを記録媒体に形成するために、作業者は、所定の入力装置を用いて郵便処理用バーコードの基となる「宛先」を予め入力する必要がなくなり、「宛名」が記載されている書類上の「宛名」の部分がマークで指定されるだけで、「宛名」とともに「宛先」に関連した郵便処理用バーコードを形成できる。このように、記録媒体に対して利便性の高い画像を形成できる。
【0017】
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の画像形成装置において、
前記バーコード作成手段は、画像形成装置の仕向地域に応じた前記郵便処理用バーコードを作成することを特徴としている。
【0018】
請求項5に記載の発明によれば、バーコード作成手段によって、画像形成装置の仕向地域に応じた郵便処理用バーコードが作成される。すなわち、郵便処理用バーコードは、各国若しくは各地域によってそれぞれ所定規格のバーコードが使用されているが、バーコード作成手段は、画像形成装置の仕向地域に応じた郵便処理用バーコードを作成するので、郵便処理用バーコードを画像形成装置の仕向地域で使用されている規格のバーコードに対応できる。
【0019】
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記情報認識手段は、
前記テキスト情報に基づいて、前記テキストを構成する文字や記号の並び方向を認識する並び方向認識手段を備え、
前記並び方向認識手段により認識された前記文字や記号の並び方向に基づいて、前記テキストを行単位若しくは列単位で認識することを特徴としている。
【0020】
請求項6に記載の発明によれば、情報認識手段は、テキスト情報に基づいて、テキストを構成する文字や記号の並び方向を認識する並び方向認識手段が備えられる。そして、情報認識手段によって、並び方向認識手段により認識された文字や記号の並び方向に基づいて、テキストを行単位若しくは列単位で認識される。すなわち、原稿上にて複数行若しくは複数列に亘って形成されたテキストがマークで指定される場合には、テキストを構成する文字や記号の並び方向を認識して、テキストを行単位若しくは列単位で認識する必要がある。例えば、「宛名」が記載されている書類において、「宛名」は「宛先」と「受取人名」とに分けられて複数行若しくは複数列に亘って記載されるのが一般的となっている。また、「宛先」の部分は、「郵便番号」と「住所」とにさらに分けられているのも一般的である。さらに、「受取人名」の部分は、受取人自身が各種団体に所属している場合には、「団体名」と「所属部署名」と「本人名」とに分けられることになる。従い、「宛名」を構成する文字や記号の並び方向を認識して、「宛名」を行単位若しくは列単位で認識することによって、「宛名」の記録媒体への形成を行う場合に、形態を変更して「宛名」を形成したり「宛先」に基づいて郵便処理用バーコードを形成したりすることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明について、図面を用いて具体的な態様を説明する。ただし、発明の範囲は、図示例に限定されない。
【0022】
[第1の実施の形態]
図1は、本発明が適用された第1の実施の形態として例示する画像形成装置の正面図であり、図2は、画像形成装置の主要な構成を示す機能ブロック図である。
【0023】
第1の実施の形態の画像形成装置100は、「宛名」が画像形成(以下、「宛名書き」という。)される封筒(図3参照)Eのサイズ(寸法)に基づいて、「宛名」の形成方向及びサイズを変更する場合についてのものである。
以下の説明では、原稿として原稿書類「見積書」P(図4参照)を採用し、記録媒体として封筒Eを採用している。
【0024】
図1に示すように、画像形成装置100は、スキャナカバー2aと、画像読取部(読取手段)2と、第2画像形成部42を有するプリント部4と、後処理手段5と、操作入力部7を有する表示部6とを備え、さらに、図1には図示しないが、図2の機能ブロック図に示すように情報処理又は記憶を行うものとして、制御手段1と、画像処理部3と、RAM8と、記憶部9とを備えて構成される。
なお、制御手段1と、画像読取部2と、画像処理部3と、プリント部4と、後処理手段5と、表示部6と、RAM8と、記憶部9とはバスにより接続されている。
【0025】
制御手段1は、例えば、CPU(Central Processing Unit)等から構成され、記憶部9に記憶されている各種プログラムに基づいて、画像形成装置100の各部を集中制御する。
具体的には、制御手段1は、操作入力部7から入力される信号に応答して、記憶部9に記憶されているプログラムを読み出してRAM8に一時記憶し、係るプログラムに基づく各種処理を実行して、画像形成装置100の各部を機能させる。その際に、制御手段1は、RAM8内の作業領域内に各種処理結果を格納させ、必要に応じて表示部6にその処理結果を表示させる。
【0026】
また、制御手段1は、封筒認識手段1Aや、形態変更手段1Bとして機能する。
封筒認識手段1Aは、プリント部4の封筒検知手段423の検知結果に基づいて、プリント部4の第2画像形成部42にて画像形成される封筒サイズを認識する。具体的には、封筒認識手段1Aは、反射センサ(図10参照)427から出力され入力されたセンサ信号に基づき封筒Eの供給方向(図10参照)Fに沿った長さを認識し、且つ抵抗値測定手段(図10参照)425の測定結果に基づき封筒Eの直交方向(図10参照)Hに沿った長さを認識することにより、封筒Eの縦、横のサイズを認識する。そして、封筒認識手段1Aは、記憶部9の封筒規格データに基づいて、認識された封筒サイズに対応する封筒Eの呼び名(以下、「呼称」という。)やサイズ等に関する封筒データを獲得して、RAM8内の封筒情報格納領域に格納する。
なお、封筒認識手段1Aの機能は、集積回路からなる中央処理装置(CPU)によって封筒認識プログラムが実行されることにより実現される。
【0027】
形態変更手段1Bは、封筒認識手段1Aにより認識された封筒サイズに基づいて、第2画像形成部42によってテキストが形成されるテキストの形態を変更する。具体的には、形態変更手段1Bは、RAM8内の宛名情報格納領域に格納されたテキストデータを抽出して、「宛名」が封筒Eに対して所定方向に形成されるように「宛名」の形成方向を変更したり、「宛名」が所定サイズとなるように「宛名」のサイズを変更したりする。
なお、形態変更手段1Bの機能は、集積回路からなる中央処理装置によって形態変更プログラムが実行されることにより実現される。
【0028】
スキャナカバー2aは、装置本体100Aの上部に開閉自在に設けられている(なお、図1では、スキャナカバー2aを閉じた状態が示されている)。また、スキャナカバー2a内には、原稿書類「見積書」Pを原稿台ガラス(図示略)上に搬送可能な紙送り機構が設けられている。
【0029】
画像読取部2は、例えば、上面が原稿読取面となっている原稿台ガラスの下側に設けられ、光源、レンズ、CCD(Charge Coupled Device)、A/D変換部等により構成されている。
そして、画像読取部2は、原稿台ガラス上に載置された原稿書類「見積書」Pへ光源から照明走査し、この反射光をCCDにより読み取って電気信号(アナログ信号)に変換し、この電気信号をA/D変換部によりデジタル画像データ(画像情報;以下「画像データ」という。)に変換する。
なお、画像データは、A/D変換部よりRAM8に出力され、このRAM8内にて原稿書類「見積書」P毎に格納される。
【0030】
また、画像読取部2は、原稿書類「見積書」P自体の色である白色及び原稿書類「見積書」P上の画像を構成する黒色とは異なる色のうち、少なくとも宛名情報領域Dをマーキングするマーカーペンの色である赤色を認識可能となっている。
【0031】
画像処理部3には、領域認識手段3Aと、情報認識手段3Bとが含まれている。
領域認識手段3Aは、RAM8に格納された原稿書類「見積書」P毎の画像データに対して、操作入力部7からの入力指示に従って、原稿書類「見積書」P上のマーカーペンによって閉ループとなるように指定された宛名情報領域Dを認識する。
なお、領域認識手段3Aの機能は、集積回路からなる中央処理装置によって領域認識プログラムが実行されることにより実現される。
【0032】
情報認識手段3Bは、領域認識手段3Aに認識された宛名情報領域D内のテキストデータを認識する。すなわち、情報認識手段3Bは、OCR(Optical Character Reader)等による文字認識機能を有しており、画像として読み取ったテキストをOCRソフトにより解析して、テキストデータに変換可能となっている。また、情報認識手段3Bは、認識したテキストデータに基づいて、テキストを構成する文字や記号の並び方向を認識する並び方向認識手段3Cとして機能する。
なお、情報認識手段3Bの機能は、集積回路からなる中央処理装置によって情報認識プログラムが実行されることにより実現される。
【0033】
プリント部4は、第1画像形成部41と、第2画像形成部42とを備えている。
第1画像形成部41は、画像読取部2の下側に設けられている。また、第1画像形成部41は、送付書類「見積書」(図示略)の作成が指示された場合に、画像読取部2より出力された画像データからマーカーペンによる閉ループに対応する部分が消去された画像データに基づいて、給紙部411より供給される所定の記録紙に対して電子写真方式で印刷を行うことにより、前記マーカーペンによる閉ループが消去された送付書類「見積書」を作成する。
【0034】
第2画像形成部42は、装置本体100Aの図1における左側に配された後処理ユニット100Bの上部に設けられ、印刷部421と、封筒供給部422と、封筒検知手段423とを備えている。
印刷部421は、宛名情報格納領域に格納されている宛名情報領域D内のテキストデータに基づいて、封筒供給部422より供給される封筒Eの表面の所定位置に「宛名」をインクジェット方式で画像形成することにより、封筒Eへの「宛名書き」を行う(詳細後述)。
このように、第2画像形成部42は、封筒Eにテキストを形成するテキスト形成手段として機能する。
【0035】
封筒供給部422は、例えば、複数種類の封筒(詳細後述)Eのうちいずれか一種類の封筒Eを複数枚重ね合わせた状態で載置可能となっており、印刷部421による印刷動作にタイミングを合わせて例えば一枚ずつ印刷部421に供給する。
封筒検知手段423は、例えば複写機の手差しユニット等に備えられる公知のものであり、封筒供給部422より供給される封筒Eを検知して、検知結果を封筒認識手段1Aに出力する。
【0036】
ここで、封筒検知手段423による封筒Eの検知について、図10を参照して具体的に説明する。
図10は、封筒供給部422を示す平面図である。
図10に示すように、封筒供給部422は、封筒Eを下側から支持するとともに、封筒Eの供給方向Fに直交する方向(以下、「直交方向」という。)Hに沿った両端部を両端支持部424、424にて支持している。
なお、図10において、封筒Eは、その供給方向Fに沿った先端部が封筒供給部422の図示しない先端当接部に当接されて、封筒Eの先端が揃えられた状態で封筒供給部422に載置されている。また、封筒供給部422には、例えば封筒Eの先端部が先端当接部に当接されているか否かを検知することで封筒Eの有無を検知する先端検知手段(図示略)が備えられている。
【0037】
両端支持部424は、ガイド426に沿って直交方向Hに移動自在に構成されており、供給される封筒Eの種類に応じて移動位置を調節可能となっている。
また、両端支持部424のいずれか一方には、両端支持部424の直交方向Hに沿った移動位置に基づき予め設定された抵抗値を測定する抵抗値測定手段425が設けられている。この抵抗値測定手段425によって測定される抵抗値は、両端支持部424の直交方向Hへの移動に連動して変化する。すなわち、抵抗値測定手段425により測定される可変抵抗値は、両端支持部424の位置に基づいて設定されていることから、封筒Eの直交方向Hに沿った長さに対応することとなる。なお、測定された可変抵抗値は、封筒認識手段1Aに対して出力される。
また、封筒供給部424には、封筒Eの下側に位置するように供給方向Fに沿って反射センサ427が設けられている。この反射センサ427は、その上側に位置する封筒Eの供給方向Fに沿った後端部を検知して、その検知結果をセンサ信号として封筒認識手段1Aに対して出力する。すなわち、反射センサ427は、封筒Eの供給方向Fに沿った長さを検知するため、封筒Eの種類に応じて反射センサ427から出力されるセンサ信号が異なることになる。
このように、抵抗値測定手段425と反射センサ427とによって、封筒検知手段423が構成されている。
【0038】
後処理手段5は、第2画像形成部42の下側にて後処理ユニット100Bに設けられている。また、後処理手段5は、折り処理プログラムが実行された場合に、封筒Eに第1画像形成部41によって画像形成された送付書類「見積書」を封入可能となるように送付書類「見積書」を所定回数折り畳む折り処理等の後処理を行う。その後、後処理手段5は、後処理された送付書類「見積書」を第2画像形成部によって「宛名書き」が行われた封筒Eに封入して封緘する。
【0039】
表示部6は、原稿台ガラスよりも手前側に設けられている。また、表示部6は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)等により構成され、制御手段1から入力される表示信号の指示に従って、画面上に各種操作メニュー(詳細後述)や各種操作キーや画像の状態表示を行う。
【0040】
また、表示部6は、操作入力部7が一体的に構成されている。操作入力部7は、透明電極が格子状に配置された感圧式(抵抗膜圧式)のタッチパネル等により構成されるが、視認性の観点から光の透過率が高いものが望ましい。操作入力部7は、手指や専用のタッチペン等で押された力点のXY座標を電圧値で検出し、検出された位置信号を操作信号として制御手段1に出力する。また、操作入力部7は、数字キーや、各種設定を切り換える機能キー等の各種操作キーを備えている。
【0041】
RAM8(Random Access Memory)は、制御手段1により実行制御される各種処理において、記憶部9から読み出されたプログラム、入力若しくは出力データ、並びにパラメータ等の一時的な格納領域を形成する。具体的には、RAM8は、認識された封筒サイズに対応する封筒Eの呼称やサイズ等に関する封筒データを格納する封筒情報格納領域や、情報認識手段3Bによって獲得された文字列を構成する文字や記号の各々をグループG毎に文字フォント情報として格納する文字フォント情報格納領域や、情報認識手段3Bによって抽出された宛名情報領域D内のテキストデータを格納する宛名情報格納領域等を形成している。
【0042】
記憶部9は、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read−OnlyMemory)やフラッシュメモリ(Flash Memory)等の不揮発性の半導体メモリにより構成されている。
また、記憶部9は、画像形成装置100で実行可能なシステムプログラムや、原稿書類「見積書」Pの宛名情報領域D内のテキストデータを抽出して封筒Eの表面に「宛名書き」を行う宛名書きプログラム等を記憶するとともに、日本工業規格等の規格に準拠した各封筒Eの呼称及びサイズ等に関する封筒規格データや、「宛名」を構成する文字や記号のフォントサイズに関するサイズデータや、「宛名」を画像形成する際の文字や記号のフォントサイズの変更に伴って、文字や記号の隣合うものどうし及び隣合うグループGどうしの間隔の調整に関する間隔データ等の各種処理プログラムの実行に必要な諸データ等を記憶する。
【0043】
さらに、記憶部9は、都道府県名や都市名や区名や群名や町村名等の地名をデータベースとして格納した住所録データベース等を記憶する。
【0044】
次に、画像形成装置100において、「宛名書き」が行われる封筒Eについて図3を参照して説明する。
図3(a)は、第2画像形成部42によって「宛名書き」が行われる封筒Eを正面から見た図であり、図3(b)は、封筒Eのサイズの測定基準を示す図である。
【0045】
画像形成装置100の第2画像形成部42において、「宛名書き」が行われる封筒Eは、図3(a)に示す、呼称が長形4号の封筒(長4)、呼称が長形3号の封筒(長3)、呼称が角形1号の封筒(角1)、呼称が角形2号の封筒(角2)、呼称が角形3号の封筒(角3)の他、呼称が洋形2号の封筒、呼称が洋形4号の封筒、呼称が洋形6号の封筒となっている。
ここで、長形、角形、洋形とは、日本工業規格(JIS)において縦横の長さにより分類されるものである。長形とは、縦の長さが横の長さの2倍程度ある封筒Eが分類されるものであり、角形とは、長形よりも横の比率が大きい形状の封筒Eが分類されるものであり、洋形とは、「招待状」や「案内状」の送付などでよく使われる「フォーマル」の印象のつよい形状の封筒Eが分類されるものである。
【0046】
これら封筒Eは、図3(b)に示すように、封筒Eの短辺が幅(横)Wとされ、封筒Eの長辺が天地(縦)Lとされる。なお、封筒Eの天地Lは、封筒Eのフラップ(封緘のために設けられた折り返し部分)を折り返した状態で測定された長さLであり、フラップを折り返していない状態で測定された長さNではない(図3(b)参照)。
各封筒Eの寸法(横×縦;単位mm)は、図3(a)に示すように、長形3号封筒が「120×235」であり、長形4号封筒が「92×205」であり、角形1号封筒が「270×382」であり、角形2号封筒が「240×332」であり、角形3号封筒が「216×277」である。なお、図示は省略するが、洋形2号封筒が「162×114」であり、洋形4号封筒が「235×105」であり、洋形6号封筒が「190×98」である。
つまり、呼称が長形及び角形の封筒Eは、縦長形状の封筒E(図6(b)参照)となっており、また呼称が洋形の封筒Eは、横長形状の封筒(図6(a)参照)Eとなっている。
【0047】
また、上記された封筒Eのうち、長形3号封筒と、長形4号封筒と、洋形2号封筒と、洋形4号封筒と、洋形6号封筒が定形郵便物となっている一方で、角形1号封筒と、角形2号封筒と、角形3号封筒が定形外郵便物となっている。
ここで、郵便規則における定形郵便物の寸法の規定は、短辺が90〜120mm、長辺が140〜235mmの長方形で、厚さが10mm以内となっている。また、重量が50g以上となっても定形外郵便物として取り扱われることになる。定形外郵便物の規定としては、定形郵便物の規定に合わない物は、すべて定形外郵便物となるが、定形外であっても以下の範囲内のもの(その他は小包扱い)は通常郵便物として扱われる。
(a)最大の寸法:長さ600mm以内、長さ+幅+厚さ=900mm
(b)最少の寸法:90mm×140mm(円筒形の場合;直径30mm×長さ140mm)
【0048】
次に、画像形成装置100において、封筒Eに対して「宛名書き」を行う際に実行可能な各種機能について説明する。
ここで、図4は、宛名情報領域Dがマーキングされた原稿書類「見積書」Pを正面から見た図であり、図5は、原稿書類「見積書」Pの宛名情報領域Dのテキストデータに対応する「宛名」を示す図であり、図6は、第2画像形成部42により「宛名」が形成された封筒Eを正面から見た図のうち、図6(a)が、洋形の封筒Eを示す図であり、図6(b)が、長形若しくは角形の封筒Eを示す図である。
【0049】
ユーザによって、操作入力部7が操作されて「応用機能」メニューが選択され、この「応用機能」メニューの中から、「封筒宛名書き」に関するメニューが選択されると、以下に示す5つの機能メニューが表示部6に表示される。
機能1:「封筒宛名書き」
機能2:「封筒宛名書き・送付書類作成」
機能3:「封筒宛名書きスタンプ・送付書類作成」
機能4:「封筒宛名書き・送付書類作成・封入封緘」
機能5:「封筒宛名書きスタンプ・送付書類作成・封入封緘」
【0050】
このうち、機能1がユーザにより選択されると、宛名書きプログラムを実行して、原稿書類「見積書」P上の宛名情報領域D内の画像データを抽出して、封筒Eの表面に「宛名書き」を行う。
機能2がユーザにより選択されると、機能1が選択されることで実行される機能に加え、送付書類作成プログラムを実行して、客先に送付される送付書類「見積書」を作成する。
機能3がユーザにより選択されると、機能2が選択されることで実行される機能に加え、スタンプ形成プログラムを実行して、マーカーペンにより指定された原稿書類「見積書」P上のスタンプ情報領域(図示略)内のテキストデータを抽出して、封筒Eの表面に「スタンプ」を形成する。なお、「スタンプ」の形成は、封筒内容物のタイトルの形成等に用いられる。
機能4がユーザにより選択されると、機能2が選択されることで実行される機能に加え、封入封緘プログラムを実行して、送付書類「見積書」を「宛名書き」された封筒Eに封入して封緘する。
機能5がユーザにより選択されると、機能3が選択されることで実行される機能に加え、封入封緘プログラムを実行して、送付書類「見積書」を「宛名書き」された封筒Eに封入して封緘する。
なお、機能4及び機能5においては、封入封緘プログラムを実行する前に、送付書類「見積書」をそのままでは封筒Eに封緘できないと判定した場合には、折り処理プログラムを実行して、送付書類「見積書」に対して所定の折り処理を行う。
【0051】
次に、上記各種機能のうち機能1が選択された際に、画像形成装置100において実行される動作について説明する。
【0052】
図4に示す原稿書類「見積書」Pは、例えばワープロ又は手書き等により作成される。そして、原稿書類「見積書」Pの上部左側に記載されている「宛名」の部分が赤色のマーカーペンで閉ループとなるようにマーキングされる(指定される)。ここで、「宛名」の部分は、客先(依頼主)の「郵便番号」及び「住所」からなる「宛先」が記載された部分と、「会社名」、「所属部署名」及び「担当者名」からなる「受取人名」が記載された部分とからなっている。
その後、原稿書類「見積書」Pは原稿台ガラス上に載置される。
【0053】
そして、封筒供給部422に、原稿書類「見積書」Pの宛名情報領域Dから抽出されるテキストデータに基づき「宛名書き」が行われる所定サイズの封筒Eが載置される。このとき、載置された封筒Eは封筒検知手段423により検知されて、その検知結果が封筒認識手段1に出力される。
次に、封筒認識手段1は、封筒検知手段423の検知結果に基づいて、封筒サイズを認識するとともに、このサイズに対応する封筒Eに関する封筒データを獲得して、封筒情報格納領域に格納する。
【0054】
その後、操作入力部7がユーザにより操作されることによって表示部6に表示される5つの機能メニューのうち、機能1が選択されると、制御手段1は、表示部6を制御して、封筒情報格納領域に格納されている封筒データに基づき、封筒供給部422に載置されている封筒Eの呼称を表示するとともに、この封筒Eの表面に「宛名書き」を実行しても良いかどうかをユーザに問い合わせるための問い合わせ画面(図示略)を表示する。
そして、「宛名書き」の実行がユーザによって操作入力部7が操作されることで指示されると、制御手段1は、画像読取部2を制御して、原稿書類「見積書」Pを読み取り、変換された画像データをRAM8に格納する。
【0055】
その後、制御手段1は、宛名書きプログラムを実行して、領域認識手段3Aを制御することで、RAM8に格納されている画像データから、原稿書類「見積書」P上のマーカーペンによって閉ループとなるように指定された宛名情報領域Dを認識する。そして、制御手段1は、情報認識手段3Bを制御して、宛名情報領域D内の「宛名」に対応するテキストデータを認識する。
【0056】
ここで、情報認識手段3Cによる「宛名」を構成する文字や記号の認識について、詳細に説明する。
先ず、情報認識手段3Bは、宛名情報領域D内のテキストデータを抽出すると、抽出したテキストデータに基づき、「宛名」を構成する文字や記号を行単位で獲得する。すなわち、図5に示すように、宛名情報領域D内のテキストデータに対応する「宛名」は、
「〒154−0023
世田谷区若林3−16−4
(株)○×△商事
営業部企画販売第1グループ
### ## 様」
となっており、漢字、片仮名等の文字、及び数字、郵便番号を表すマーク「〒」、株式会社を表すマーク「(株)」等の記号から構成されている。この場合、情報認識手段3Bは、最も上側の行に記載されている文字や記号からなる列(以下、「文字列」という。)「〒154−0023」をグループG1として獲得し、その下の行の文字列「世田谷区若林3−16−4」をグループG2として獲得し、その下の行の文字列「(株)○×△商事」をグループG3として獲得し、その下の行の文字列「営業部企画販売第1グループ」をグループG4として獲得し、その下の行、すなわち最も下側の行の文字列「### ## 様」をグループG5として獲得する。
なお、マーク「○」、「×」、「△」、「♯」の各々は、任意の文字若しくは記号に対応している。
【0057】
そして、情報認識手段3Bは、獲得したグループG毎に、文字列を構成する文字及び記号を1つずつさらに獲得し直す。
すなわち、情報認識手段3Bは、グループG1を構成する記号として、「〒」、「1」、「5」、「4」、「−(ハイフン)」、「0」、「0」、「2」、「3」を獲得し、グループG2を構成する文字及び記号として、「世」、「田」、「谷」、「区」、「若」、「林」、「3」、「−」、「1」、「6」、「−」、「4」を獲得し、グループG3を構成する文字及び記号として、「(株)」、「○」、「×」、「△」、「商」、「事」を獲得し、グループG4を構成する文字及び記号として、「営」、「業」、「部」、「企」、「画」、「販」、「売」、「第」、「1」、「グ」、「ル」、「ー」、「プ」を獲得し、グループG5を構成する文字及び記号として、「#」、「#」、「#」、「 (空白)」、「#」、「#」、「 」、「様」を獲得する。
その後、情報認識手段3Bは、獲得した文字列を構成する文字や記号の各々を文字認識し、文字フォント情報としてグループG毎に、文字フォント情報格納領域に一旦格納する。
【0058】
次に、並び方向認識手段3Cは、情報認識手段3Bによって文字フォント情報格納領域に格納された文字フォント情報のうち、グループG1及びグループG2に対応する文字フォント情報を抽出して、グループG1及びグループG2を構成する文字や記号の並び方向を認識する。
具体的には、並び方向認識手段3Cは、グループG1において、郵便番号マーク「〒」と、このマーク「〒」に続けられた「数字」及び「ハイフン」の連続性に基づいて、グループG1を構成する記号が横並びで形成されていることを認識する。さらに、並び方向認識手段3Cは、グループG2において、住所録データベースに基づき、都道府県名や都市名や区名や群名や町村名等の地名を認識することにより、グループG2を構成する文字及び記号が横並びで形成されていることを認識する。
これにより、並び方向認識手段3Cは、原稿書類「見積書」P上にて「宛名」が横書きで形成されていることを認識する。
【0059】
このようにして、情報認識手段3Bは、グループG1〜G5として獲得した文字列が、「宛名」を封筒Eに画像形成する際の各行の文字列であると確定する。その後、情報認識手段3Bは、「宛名」を構成する文字や記号に対応するテキストデータを、グループG毎に宛名情報格納領域に格納する。
【0060】
次に、形態変更手段1Bは、宛名情報格納領域に格納されたテキストデータを抽出して、封筒情報格納領域に格納された封筒データに基づき、「宛名」の形成方向を変更したり、画像形成する際の「宛名」のサイズを変更したりする。
具体的には、形態変更手段1Bは、封筒Eが図6(a)に示すような洋形の封筒Eである場合には、「宛名」の形成方向を変更せずに、封筒Eが図6(b)に示すような長形若しくは角形の封筒Eである場合には、「宛名」の形成方向を「宛名」を縦書きで形成するように変更する。さらに、形態変更手段1Bは、封筒Eの表面上の画像形成領域に適当なサイズの「宛名」が画像形成されるように、サイズデータに基づき「宛名」を構成する各文字や記号に所定の変倍処理を施すことで各文字や記号のフォントサイズを変更するとともに、間隔データに基づき文字や記号の隣合うものどうし及び隣合うグループGどうしの間隔を調整する。そして、形態変更手段1Bは、「宛名」の形態が変更されたテキストデータを再び宛名情報格納領域に格納する。
【0061】
その後、制御手段1は、第2画像形成部42を制御して、「宛名」の形態が変更されたテキストデータに基づいて、封筒供給部422より供給された封筒Eに対して、その表面の所定位置に「宛名」を画像形成することで「宛名書き」を行う。ここで、図6(a)に示すように、封筒Eが横長形状の洋形の封筒Eである場合には、「宛名」を構成するグループG1〜G5の文字列が、封筒Eの表面にて上から下に順に位置するように各々横並びで画像形成される。また、図6(b)に示すように、封筒Eが縦長形状の長形若しくは角形の封筒Eである場合には、「宛名」を構成するグループG1〜G5の文字列のうち、グループG1の文字列が封筒Eの表面の上部に横並びで画像形成され、グループG2〜G5の文字列が封筒Eの表面にて右から左に順に位置するように各々縦並びで画像形成される。
【0062】
その後、「宛名」が画像形成された封筒Eは、所定の搬送機構により排出部(図1参照)10から排出される。
【0063】
以上のように、第1の実施の形態の画像形成装置100によれば、原稿書類「見積書」P上の「宛名」の部分をマーカーペンで指定することで、「宛名」の封筒Eへの画像形成が行われることになるが、この場合に、「宛名」を構成する文字や記号の並び方向を認識して、「宛名」を行単位で認識することができるので、「宛名」が画像形成される封筒Eのサイズが変更されても、変更された封筒Eの形状に応じて「宛名」の形成方向を変更できる。具体的には、「宛名」が形成される封筒Eが横長形状の封筒Eである場合には、「宛名」の形成方向を変更せずに、封筒Eが縦長形状の封筒Eである場合には、「宛名」の形成方向を「宛名」を縦書きで形成するように変更することができる。
よって、「宛名」の形成方向の変更結果に従って「宛名」を封筒Eに対し画像形成することになるため、見栄えが良い「宛名」を画像形成することができる。
【0064】
また、「宛名」が画像形成される封筒Eのサイズに基づき、この封筒Eのサイズに応じて「宛名」のサイズを変更することができるので、「宛名」が形成される封筒Eのサイズに応じて、封筒Eの表面の面積に対し「宛名」のサイズが必要以上に大きくも小さくもなく、見栄えの良い「宛名」を形成できる。その結果、例えば封筒Eを配達する配達員は「宛名」を読み易くなり、宛名としての機能が十分効果的に果たされる。
このとき、「宛名」のサイズの変更を、「宛名」全体をただ単に拡大したり縮小したりするのではなく、「宛名」を構成する文字や記号のフォントサイズ及び文字や記号の隣合うものどうし及び隣合うグループGどうしの間隔を変更することにより行われるので、「宛名」全体を単に拡大したり縮小したりして「宛名」を封筒Eに画像形成したものに比べて、より見栄えの良く、且つ配達員にとって読み易い「宛名」を形成できる。
【0065】
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態の画像形成装置について、図7を参照して説明する。図7は、第2の実施の形態として例示する画像形成装置200の主要な構成を示す機能ブロック図である。
【0066】
図7に示す画像形成装置200は、原稿書類「見積書」P上の「宛名」のうち「宛先」に関わるテキストデータに基づいて、カスタマバーコード(図8参照)Bを作成し、作成されたカスタマバーコードBを「宛名」とともに封筒Eに画像形成する場合についてのものである。
【0067】
すなわち、画像形成装置200に備わる制御手段1は、バーコード作成手段(図7参照)1Cとして機能する。このバーコード作成手段1Cは、RAM208内の宛名情報格納領域に格納されたテキストデータのうち、「宛先」に関わるテキストデータに基づいて、4ステート3バー方式からなるカスタマバーコードBを作成する。
なお、バーコード作成手段1Cの機能は、集積回路からなる中央処理装置によってバーコード作成プログラムが実行されることにより実現される。
【0068】
また、第2画像形成部242は、バーコード作成手段1Cにより作成されたカスタマバーコードBを、「宛名」が画像形成される封筒Eと同じ封筒Eに対して画像形成する。ここで、第2画像形成部242は、封筒Eに対してカスタマバーコードBを画像形成するバーコード形成手段として機能する。
なお、カスタマバーコードBの作成の際に使用されるスタートコード(STC)、ストップコード(SPC)、チェックデジット(CD)、制御コード(CC4)等のカスタマバーコードBの作成に関するバーコード作成データや、作成されたカスタマバーコードBを封筒Eの表面に画像形成するバーコード形成プログラム等は、各々記憶部209に記憶されている。
【0069】
次に、画像形成装置200において、封筒Eに対してカスタマバーコードBを画像形成する際の動作について説明する。
ここで、図7は、第2画像形成部242により「宛名」及びカスタマバーコードBが画像形成された封筒Eを正面から見た図である。
【0070】
画像形成装置200は、「封筒宛名書き」に関するメニューの中に、上記した画像形成装置100に備わる5つの機能メニューに加えて、「カスタマバーコード」の形成を行う機能を備えている。
そして、ユーザによって、操作入力部7が操作されて「封筒宛名書き」に関するメニューの中から「カスタマバーコード」の形成を行う機能が選択された場合に、情報認識手段3Bによって「宛名」の並び方向が認識された後において、バーコード作成手段1Cがバーコード形成プログラムを読み出して実行する。
【0071】
先ず、バーコード作成手段1Cは、宛名情報格納領域に格納されているテキストデータのうち、「新郵便番号」の部分を構成するグループG1(図5参照)及び「住所」の部分を構成するグループG2(図5参照)に関わるテキストデータを抽出する。すなわち、バーコード作成手段1Cは、グループG1として、文字列「〒154−0023」を抽出し、グループG2として、文字列「世田谷区若林3−16―4」を抽出する。
【0072】
次に、バーコード作成手段1Cは、グループG1を構成する記号のうち郵便番号マーク「〒」を消去した後、グループG1の新郵便番号を表す「数字」及び「ハイフン(−)」の部分「154−0023」と、グループG2の住所表示番号を表す「数字」及び「ハイフン」の部分「3−16−4」とを「ハイフン」で連結させた配列「154−0023−3−16−4」を作成する。
そして、バーコード作成手段1Cは、作成された配列「154−0023−3−16−4」のうち、新郵便番号の頭から数えて4桁目の「ハイフン」と新郵便番号と住所表示番号とを連結させている「ハイフン」を消去した配列「15400233−16−4」を作成する。
【0073】
そして、バーコード作成手段1Cは、配列「15400233−16−4」のうち、住所表示番号を表す「数字」及び「ハイフン」の部分「3−16−4」が総数13個の「数字」若しくは「ハイフン」によって構成されていないと判断した場合に、配列「3−16−4」に続けて制御コードである「CC4」を総数13個となるまで充足していく。これによって、配列「15400233−16−4 CC4 CC4 CC4 CC4 CC4 CC4 CC4」が作成される。
【0074】
その後、バーコード作成手段1Cは、配列「15400233−16−4 CC4 CC4 CC4 CC4 CC4 CC4 CC4」に対し、バーコード作成データに基づいて、スタートコード(STC)、ストップコード(SPC)、チェックデジット(CD)を所定位置に付加することで、カスタマバーコードBのもととなる配列を作成する。
ここで、チェックデジットは、前記配列を構成する各「数字」の和が19の倍数となるように作成される。この場合に、「ハイフン」を数字の「10」として扱い、「CC4」を数字の「14」として扱う。従い、前記「数字」の和は、「1+5+4+0+0+2+3+3+10+1+6+10+4+14+14+14+14+14+14+14=147」となっており、「147」より大きい数のうち、直近の19の倍数となる数、すなわち「152」から「147」を減算した値「5」がチェックデジットとなる。
これにより、バーコード作成手段1Cによって、カスタマバーコードBのもととなる配列「STC 15400233−16−4 CC4 CC4 CC4 CC4 CC4 CC4 CC4 5 SPC」が作成される。なお、作成された配列「STC 15400233−16−4 CC4 CC4 CC4 CC4 CC4 CC4 CC4 5 SPC」は、RAM208内のバーコード格納領域に一旦格納される。
【0075】
その後、制御手段1の制御下で、第2画像形成部242が封筒Eに対して「宛名」を画像形成する際に、「宛先」に対応するカスタマバーコードBを「宛名」とともに画像形成する。具体的には、バーコード作成手段1Cは、バーコード格納領域に格納された配列「STC 15400233−16−4 CC4 CC4 CC4 CC4 CC4 CC4 CC4 5 SPC」を抽出し、バーコード作成データに基づいて前記配列を4ステート3バー方式のカスタマバーコードBとなるようにバーコード化する。そして、バーコード化されたカスタマバーコードBを「宛名」とともに、第2画像形成部242が封筒Eに所定のサイズで画像形成する。ここで、図8に示すように、封筒Eが横長形状の洋形の封筒Eである場合、第2画像形成部242は、カスタマバーコードBを封筒Eの表面にて「宛名」よりも下側に位置するように画像形成する。
【0076】
以上のように、第2の実施の形態の画像形成装置200によれば、原稿書類「見積書」P上の「宛名」の部分をマーカーペンで指定することで、「宛名」の封筒Eへの画像形成が行われることになるが、この場合に、「宛名」のうち「宛先」に関わるテキストデータに基づいて、カスタマバーコードBを作成し、このカスタマバーコードBを「宛名」とともに封筒Eに対して画像形成することができる。従って、カスタマバーコードBを封筒Eに画像形成するために、ユーザは、所定の入力装置を用いてカスタマバーコードBの基になる「宛先」を予め入力する必要がなくなり、「宛名」が記載されている原稿書類「見積書」P上の「宛名」の部分をマーカーペンで指定するだけで、「宛名」とともに「宛先」に関連したカスタマバーコードBを画像形成できる。
【0077】
なお、上記第2の実施の形態では、バーコード作成手段1Cは、4ステート3バー方式のカスタマバーコードBを作成するようにしたが、これに限られるものではなく、画像形成装置200の仕向地域に応じた所定規格の郵便処理用バーコードを作成するようにしても良い。すなわち、郵便処理用バーコードは、各国若しくは各地域によってそれぞれ所定規格のバーコードが使用されているが、記憶部209に記憶されるバーコード作成データ及び住所録データベースが、画像形成装置の仕向地域に応じた仕様に書き換えられることにより、画像形成装置の仕向地域で使用されている規格のバーコードに対応できる。具体的には、図9に示すように、画像形成装置の仕向地域が英国である場合には、英国で使用されている郵便処理用バーコードであるドット方式のバーコード(若しくは検討中の4ステートコード方式のバーコード)を作成し、画像形成装置の仕向地域が欧州各国である場合には、欧州各国で使用される郵便処理用バーコードであるバー・ノーバー方式のバーコードを作成し、画像形成装置の仕向地域が米国である場合には、米国で使用される郵便処理用バーコードであるポストネット方式のバーコードを作成するようになっている。
【0078】
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、種々の改良並びに設計の変更を行っても良い。
例えば、本発明の実施の形態では、並び方向認識手段3Cによって、「宛名」を構成する文字や記号を行単位で抽出して、認識するようにしたが、これに限られるものではなく、原稿書類「見積書」P上に縦書きで「宛名」が形成されている場合には、「宛名」を構成する文字や記号を列単位で抽出して認識するようにしても良い。
【0079】
また、本発明の実施の形態では、記録媒体として封筒Eを例示したが、これに限られるものではなく原稿書類「見積書」Pから読み取られたテキストデータに基づいてテキストを画像形成可能な記録媒体であれば如何なる記録媒体であっても良い。さらに、封筒Eとして、長形3号封筒、長形4号封筒、角形1号封筒、角形2号封筒、角形3号封筒、洋形2号封筒、洋形4号封筒、洋形6号封筒を例示したが、これに限られるものではなく、原稿書類「見積書」P上に記載されている「宛名」を表面に画像形成することが可能であれば如何なるサイズの封筒Eであっても良い。
加えて、本発明の実施の形態では、封筒規格データを基にして認識された封筒Eの種類に基づき、形態変更手段1Bによる「宛名」の形態を変更するようにしたが、これに限られるものではなく、例えば、封筒Eが日本工業規格等の規格により分類されない規格外の封筒Eである場合等には、封筒規格データに封筒Eのサイズに関する情報が含まれていないため、封筒検知手段423によって検知された封筒サイズに基づいて、形態変更手段1Bによる「宛名」の形態の変更を行うようにしても良い。
【0080】
また、本発明の実施の形態では、封筒Eに対して「宛名」が形成される際に、基になる原稿書類として原稿書類「見積書」Pを例示したが、これに限られるものではなく、「宛名」が記載されている原稿書類であれば如何なるものであっても良く、例えば、「請求書」、「注文書」又は展示会やイベント等の「招待状」等であっても良い。
加えて、本発明の実施の形態では、画像読取部2にて原稿書類「見積書」Pを読み取る際に、読み取られる原稿書類「見積書」Pを原稿台ガラス上に載置するようにしたが、これに限られるものではない。例えば、原稿書類「見積書」Pを紙送り機構にセットし、この紙送り機構によって、セットされた原稿書類「見積書」Pを原稿台ガラス上に順次搬送するようにしても良い。
【0081】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明によれば、原稿上の所定領域がマークで指定されることで、所定領域内のテキスト情報に基づきテキストが記録媒体に形成され、この場合に、記録媒体の寸法が変更されると、変更された記録媒体の寸法に基づき、この記録媒体の形状に応じてテキストの形成方向を変更することができる。例えば、「宛名」が記載されている書類上の「宛名」の部分がマークで指定されることで、「宛名」の記録媒体への形成が行われることになるが、この場合に、「宛名」が形成される記録媒体の寸法が変更されると、変更された記録媒体の形状に応じて「宛名」の形成方向を変更できる。
よって、「宛名」の形成方向の変更結果に従って「宛名」を記録媒体に対し画像形成することになるため、見栄えが良い「宛名」を形成することができる。このように、記録媒体に対して利便性の高い画像を形成できる。
【0082】
請求項2に記載の発明によれば、テキストが形成される記録媒体の寸法に基づき、この記録媒体の寸法に応じてテキストの寸法を変更するので、テキストを記録媒体に形成した場合に、記録媒体の表面の面積に対してテキストの寸法が必要以上に大きくなったり、小さくなったりすることがないようにテキストの寸法を変更することができる。従って、例えば「宛名」が形成される記録媒体の寸法に応じて、記録媒体の表面の面積に対し「宛名」の寸法が必要以上に大きくも小さくもない見栄えの良い「宛名」を形成できる。その結果、例えば郵便物を配達する配達員は「宛名」を読み易くなり、宛名としての機能が十分効果的に果たされる。
【0083】
請求項3に記載の発明によれば、テキストの寸法の変更は、テキスト全体をただ単に拡大したり縮小したりするのではなく、テキストを構成する文字や記号の寸法及び文字や記号の隣合うものどうしの間隔を変更することにより行われるので、例えば「宛名」全体を単に拡大したり縮小したりして「宛名」を記録媒体に形成したものに比べて、より見栄えの良く、且つ配達員にとって読み易い「宛名」を形成することができる。
【0084】
請求項4に記載の発明によれば、原稿上の所定領域がマークで指定されることで、所定領域内のテキスト情報に基づきテキストが記録媒体に形成される際に、バーコード作成手段が、テキスト情報のうち宛先に関わるテキスト情報に基づいて、郵便処理用バーコードを作成して、バーコード形成手段が、前記郵便処理用バーコードをテキスト形成手段によりテキストが形成される記録媒体に対して形成することができる。例えば、「宛名」が記載されている書類上の「宛名」の部分がマークで指定されることで、「宛名」の記録媒体への形成が行われることになるが、この場合に、「宛名」に含まれる「宛先」に関わるテキスト情報に基づいて、郵便処理用バーコードを作成し、この郵便処理用バーコードを前記「宛名」が形成される記録媒体に対して形成することができる。
従って、郵便処理用バーコードを記録媒体に形成するために、作業者は、所定の入力装置を用いて郵便処理用バーコードの基になる「宛先」を予め入力する必要がなくなり、「宛名」が記載されている書類上の「宛名」の部分がマークで指定されるだけで、「宛名」とともに「宛先」に関連した郵便処理用バーコードを形成することができる。このように、記録媒体に対して利便性の高い画像を形成できる。
【0085】
請求項5に記載の発明によれば、バーコード作成手段は、画像形成装置の仕向地域に応じた郵便処理用バーコードを作成するので、郵便処理用バーコードを画像形成装置の仕向地域で使用されている規格のバーコードに対応させることができる。
【0086】
請求項6に記載の発明によれば、原稿上にて複数行若しくは複数列に亘って形成されたテキストがマークで指定される場合にも、テキストを構成する文字や記号の並び方向を認識して、テキストを行単位若しくは列単位で認識することができる。従い、「宛名」を構成する文字や記号の並び方向を認識して、「宛名」を行単位若しくは列単位で認識することによって、「宛名」の記録媒体への形成を行う場合に、形態を変更して「宛名」を形成したり「宛先」に基づいて郵便処理用バーコードを形成したりすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用された第1の実施の形態として例示する画像形成装置の正面図である。
【図2】図1の画像形成装置の主要な構成を示す機能ブロック図である。
【図3】図1の画像形成装置に備わる第2画像形成部により画像が形成される封筒を正面から見た図である。
【図4】図1の画像形成装置に備わる画像読取部により読み取られる原稿書類を正面から見た図である。
【図5】図1の画像形成装置に備わる情報認識手段により認識された原稿書類の宛名情報領域のテキストデータに対応するテキストを示す図である。
【図6】図1の画像形成装置に備わる第2画像形成部により画像が形成された封筒を正面から見た図である。
【図7】本発明が適用された第2の実施の形態として例示する画像形成装置の主要な構成を示す機能ブロック図である。
【図8】図7の画像形成装置に備わる第2画像形成部により画像が形成された封筒を正
面から見た図である。
【図9】
図7の画像形成装置において、各国及び各地域に応じた郵便処理用バーコード
のコード名、概要、コードイメージの対応関係を示す図である。
【図10】
図1の画像形成装置に備わる封筒供給部を示す平面図である。
【符号の説明】
100、200 画像形成装置
1 制御手段
1A 封筒認識手段(記録媒体認識手段)
1B 形態変更手段
1C バーコード作成手段
2 画像読取部(読取手段)
3 画像処理部
3A 領域認識手段
3B 情報認識手段
3C 並び方向認識手段
4 プリント部
42 第2画像形成部(テキスト形成手段)
242 第2画像形成部(バーコード形成手段)
B カスタマバーコード(郵便処理用バーコード)
D 宛名情報領域(所定領域)
E 封筒(記録媒体)
G1〜G5 グループ(行)
P 原稿書類「見積書」(原稿)
Claims (6)
- 原稿を読み取って画像情報を出力する読取手段と、前記読取手段より出力された前記画像情報に基づいて、前記原稿上のマークで指定された所定領域を認識する領域認識手段と、前記領域認識手段により認識された前記所定領域内のテキスト情報を認識する情報認識手段と、前記情報認識手段により認識された前記テキスト情報に基づいて、テキストを記録媒体に形成するテキスト形成手段とを備える画像形成装置において、
前記テキストが形成される前記記録媒体の寸法を認識する記録媒体認識手段と、
前記記録媒体認識手段により認識された前記記録媒体の寸法に基づいて、前記テキスト形成手段によって形成されるテキストの形態を変更する形態変更手段とを備え、
前記形態変更手段は、前記テキストが前記記録媒体に対して所定方向に形成されるように前記テキストの形成方向を変更することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1に記載の画像形成装置において、
前記形態変更手段は、前記テキストが所定の寸法となるように前記テキストの寸法を変更することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項2に記載の画像形成装置において、
前記形態変更手段による前記テキストの寸法の変更は、前記テキストを構成する文字や記号の寸法及び前記文字や記号の隣合うものどうしの間隔を変更することにより行われることを特徴とする画像形成装置。 - 原稿を読み取って画像情報を出力する読取手段と、前記読取手段より出力された前記画像情報に基づいて、前記原稿上のマークで指定された所定領域を認識する領域認識手段と、前記領域認識手段により認識された前記所定領域内のテキスト情報を認識する情報認識手段と、前記情報認識手段により認識された前記テキスト情報に基づいて、テキストを記録媒体に形成するテキスト形成手段とを備える画像形成装置において、
前記テキスト情報のうち宛先に関わるテキスト情報に基づいて、郵便処理用バーコードを作成するバーコード作成手段と、
前記バーコード作成手段により作成された前記郵便処理用バーコードを、前記テキスト形成手段により前記テキストが形成される前記記録媒体に対して形成するバーコード形成手段とを備えることを特徴とする画像形成装置。 - 請求項4に記載の画像形成装置において、
前記バーコード作成手段は、画像形成装置の仕向地域に応じた前記郵便処理用バーコードを作成することを特徴とする画像形成装置。 - 請求項1〜5のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記情報認識手段は、
前記テキスト情報に基づいて、前記テキストを構成する文字や記号の並び方向を認識する並び方向認識手段を備え、
前記並び方向認識手段により認識された前記文字や記号の並び方向に基づいて、前記テキストを行単位若しくは列単位で認識することを特徴とする画像形成装置。
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-
2002
- 2002-08-26 JP JP2002245523A patent/JP2004082473A/ja active Pending
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