JP4131088B2 - 回路基板の製造方法及び製造装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はレーザを用いた回路基板の製造方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
基板上に金属薄膜を形成しておき、パルス状レーザによって該金属薄膜の不要部分(非回路部分の少なくとも輪郭部)を除去した後、金属薄膜の回路部分にめっきを施して回路パターンを形成する回路基板の製造方法がある。立体成形回路基板(MID基板)用に開発された該製造方法では、QスイッチYAGレーザ等のパルス状レーザをガルバノミラー等の偏向手段を用いて基板上を走査させることで、上記金属薄膜の不要部分の除去を行う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、レーザを走査する場合の走査速度は、偏向手段による制限のために走査経路の直線部よりもコーナー部の方がどうしても遅くなる。このために一定時間間隔で照射するパルス状レーザでは、低速となるコーナー部での照射エネルギーが高速となる直線部での照射エネルギーよりも大きくなってしまうものであり、コーナー部では金属薄膜の除去だけでなく、基板そのものにダメージを与えてしまう。
【0004】
本発明はこのような点に鑑みなされたものであって、その目的とするところはパルス状レーザによる金属薄膜の除去処理を基板にダメージを与えることなく高速に行うことができる回路基板の製造方法を提供するにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
しかして本発明は、基板表面に形成した金属薄膜の不要部分をパルス状レーザで除去し、この後、金属薄膜上にめっきを施して回路パターンを作成する回路基板の製造方法において、パルス状レーザの走査速度が大であるところでは走査速度が小であるところよりも上記パルス状レーザのパルス幅を大きくして金属薄膜の不要部分の除去を行うことに特徴を有している。
【0006】
パルス状レーザの走査速度が大であるところでは走査速度が小であるところよりも上記パルス状レーザのパルス周波数を高くして金属薄膜の不要部分の除去を行うようにしてもよく、パルス状レーザの走査速度が大であるところでは走査速度が小であるところよりも上記パルス状レーザの走査回数を多くして金属薄膜の不要部分の除去を行うようにしてもよい。
【0007】
いずれにしても、走査速度が変わろうと、各部での照射積算エネルギーを等しくすることができるものであり、照射積算エネルギーが少なくて金属薄膜の除去が不十分であったり照射積算エネルギーが多すぎて基板にダメージを与えてしまうということがないものである。
【0008】
走査速度に関しては、パルス状レーザの走査用偏向手段の加減速特性と走査内容とから走査速度を演算するものとし、該演算速度に基づいてパルス状レーザを制御するのが好ましい。また、走査用偏向手段の加減速特性と走査内容とレーザ照射面の傾斜角度とから走査速度を演算するのが、尚、好ましい。
【0009】
走査回数を変化させる場合、走査に際してのレーザスポット照射開始点を前回の走査での同一位置に対する照射開始点からずらすとよい。
【0010】
パルス状レーザの照射面の表面粗さデータに基づいて表面粗さが大の部分についての単位面積当たりの照射エネルギーを大とする補正をパルス状レーザの制御について行ったり、パルス状レーザの焦点面に対するパルス状レーザの照射面位置ずれ量に基づいて位置ずれ量が大の部分についての照射エネルギーを大とする補正をパルス状レーザの制御について行うと、より好ましい結果を得ることができる。
【0011】
金属薄膜の除去状況を検出してパルス状レーザの制御の補正を行うようにしてもよく、この場合、金属薄膜の除去状況を加工面からのレーザの反射光を受光して検出したり、レーザの波長と異なる特定の波長の光による加工面からの反射光を受光して検出したりするのが好ましい。
【0012】
基板としてレーザによって特定波長光を放出する材料を添加したものを用いて、金属薄膜の除去状況を基板から放出される上記特定波長光を受光して検出するようにしてもよく、さらには基板として金属薄膜との間にレーザによって特定波長光を放出する材料からなる層を備えたものを用いて、金属薄膜の除去状況を基板から放出される上記特定波長光を受光して検出するようにしてもよい。
【0013】
そして本発明に係る回路基板の製造装置は、パルス状レーザを発振するレーザ発振器と、レーザの走査のための偏向手段2と、これらレーザ発振器1及び偏向手段2とを制御する制御手段とからなり、上記制御手段は走査用偏向手段の加減速特性と走査内容とから走査速度を演算する演算部を備えて、該演算部で導いた走査速度に基づいてパルス状レーザのパルス幅とパルス周波数と走査回数の少なくとも一つを変更するものであるとともに、該変更は、パルス状レーザの走査速度が大であるところでは走査速度が小であるところよりもパルス状レーザのパルス幅は大きく、パルス周波数は高く、走査回数は多くするものであることに特徴を有している。
【0014】
上記制御手段は、パルス状レーザの照射面の表面粗さデータに基づいて、表面粗さが大の部分についての単位面積当たりの照射エネルギーを大とする補正を行う補正部や、パルス状レーザの焦点面に対するパルス状レーザの照射面位置ずれ量に基づいて、位置ずれ量が大の部分についての照射エネルギーを大とする補正を行う補正部を備えたものが好ましい。
【0015】
金属薄膜の除去状況を検出する検出手段を備え、制御手段は上記検出手段の出力に応じてレーザ発振器を制御するものであってもよい。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下本発明を実施の形態の一例に基づいて詳述すると、図2は本発明において用いるレーザ照射装置を示しており、Qスイッチング素子を備えたQスイッチYAGレーザのようなパルス状レーザを発振するレーザ発振器1と、レーザの走査のためのガルバノミラー等からなる偏向手段2、集光レンズ3,そしてレーザ発振器1と偏向手段2とを制御するパーソナルコンピューターからなる制御手段4で構成されている。
【0017】
ここにおける制御手段4は、レーザ発振器1を作動させるとともに偏向手段2を作動させて所定の走査経路でレーザ走査を行うだけでなく、図3(a)に示すような偏向手段2の加減速特性と、図3(b)に示すような走査経路に関するCADデータに基づく走査内容とから、走査経路上の各部における走査速度を演算し、得られた走査速度に応じてレーザ発振器1が発振するパルス状レーザのパルス幅Pwを制御するもので、走査速度が大であるところにおいては、図1(c)に示すように大きなパルス幅Pw0とし、走査速度が小であるところにおいては図1(d)に示すように小さなパルス幅Pw1とする。走査速度が大であるところでは、図1(a)に示すようにパルス状レーザの単位面積S当たりのスポット照射回数が少なく、走査速度が小であるところでは図1(b)に示すようにパルス状レーザの単位面積S当たりのスポット照射回数が多くなるが、パルス幅Pwを走査速度に応じて変えることで、走査速度の大小にかかわらず、単位面積S当たりの照射積算エネルギーが等しくなるようにしているものである。
【0018】
ここにおいて、図4に示すように、ピークパワーPp、パルス幅PwのレーザをΔt間隔で照射する時、1パルス当たりの積算照射エネルギーはPp×Pwで現されるが、走査しながら照射する時、単位面積当たりの積算照射エネルギーは、パルス周波数、つまりはパルス照射間隔Δtによっても変化する。このために、走査速度に応じてパルス幅を変えるのではなく、パルス周波数を変えてもよい。つまり、走査速度が大であるところでは図5(c)に示すようにパルス周波数を高くし、走査速度が小であるところでは図5(d)に示すようにパルス周波数を低くして、走査速度が大であるところでの単位面積S当たりのスポット照射回数(図5(a)参照)と、走査速度が小であるところでの単位面積S当たりのスポット照射回数(図5(b)参照)とを等しくして、走査速度の大小にかかわらず、単位面積S当たりの照射積算エネルギーが等しくなるようにするのである。
【0019】
ところで、基板8が立体成形回路基板である場合、レーザを照射して金属薄膜を除去する部分が斜面となっていることがある。この時、走査経路における直線部が斜面を通っていると、斜面での実際上の走査速度は平面よりも速くなってしまう。このために、ここでは走査経路に関するCADデータに基づく走査内容から制御手段4は走査経路上の斜面の傾斜角度に応じて、実際上の走査速度を演算し、この走査速度に応じて図6に示すようにパルス幅Pwの変更、あるいは図7に示すようにパルス周波数の変更を行っている。たとえば、斜面の傾斜角度が60°であれば、斜面(区間ロ−ハ)での実際の走査速度は平面(区間イ−ロ,ハ−ニ)での走査速度の倍となることから、パルス幅Pwを倍(Pw1=2Pw0)としたり、パルス周波数を倍とすることで、単位面積S当たりの照射積算エネルギーが等しくなるようにしている。
【0020】
このほか、パルス状レーザによる金属薄膜の除去に関しては、基板8の表面粗さが大であると金属薄膜の除去性が低下するために、単位面積当たりの必要照射エネルギーが大きくなる。従って、制御手段4は表面粗さのデータ(予め測定したデータであってもレーザ加工中の測定データであってもよい)に基づいて、表面粗さが大であるところではパルス幅を大きく、もしくはパルス周波数を高くするようにしてある。ちなみに、図8は表面粗さが大となっている斜面でパルス幅Pwを大きくし、図9は表面粗さが大となっている斜面でパルス周波数を高くしたものを示している。
【0021】
加えるに、集光レンズ3で集光している光学系を有するものでは、図10あるいは図11に示すように、焦点面fにおいてレーザのエネルギー密度が最大となり、焦点面fから離れるにつれてスポット径が大きくなってエネルギー密度が低下する。そして、基板8が立体成形回路基板であれば、焦点面fに常に加工対象部が位置するとは限らない。このために、焦点面fからのずれ量(照射エネルギー密度)に応じて、図10に示すようにパルス幅Pwを変更したり、図11に示すようにパルス周波数を変更すると、単位面積当たりの照射積算エネルギーをさらに等しくすることができる。
【0022】
パルス状レーザのパルス周波数及びパルス幅は一定としたまま、走査速度が速い区間の走査回数を走査速度が遅い区間の走査回数よりも多くなるように走査してもよい。図12はこの場合を示しており、一度連続走査を行った後、走査速度が速い直線区間イ−ロ,ハ−ニについて、2度目の走査(照射)を行っている。もちろん、走査するところが斜面であるために実際上の走査速度が速くなる部分についても、図13に示すように走査回数を多くしている。加えて、表面粗さが大であるために必要照射エネルギーが大となっている区間に対して図14に示すように走査回数を多くしたり、さらには図15に示すように、焦点面fから離れるところに対して走査回数を多くするのが好ましい。
【0023】
なお、同じ区間を複数回走査するにあたっては、図16に示すように、レーザスポットの照射開始点S1を前回の照射開始点S0からずらせておくとよい。走査に際してレーザスポットが重なる部分と重ならない部分とが生じることによる走査経路上の各点での積算照射エネルギーを均等化することができる上に、図中Δ0,Δ1で示す非照射部の幅を小さくすることができる。
【0024】
このほか、基板上の金属薄膜の厚みが各部で均一でないこと等が原因で、単位面積当たりの照射積算エネルギーを走査速度にかかわらず一定となるようにしても金属薄膜の除去状態が各部で同一とならない状態が生じる。この点からすれば、図17に示すように、レーザによる加工(金属薄膜除去)状態を監視して、金属薄膜が除去されて基板表面が露出したか否かを検知することができるようにするとともに、検知状態に応じて上記の走査速度に応じたレーザ制御の補正を行うのが好ましい。
【0025】
金属薄膜の除去加工の状態を監視して基板8の表面が露出したかどうかは、例えば図18に示すように加工面からのレーザの反射光を光センサーやフォトダイオード等の受光手段6で受けることで検知することができる。
【0026】
図19に示すように、レーザ波長と異なる光を出力する光源60とレーザ反射光のカットフィルター66を設けて、光源60からの光の加工面における反射光を受光手段6で受光したり、基板8としてレーザ照射で特定波長光を放出する材料を添加するものを用いたり、図20に示すように基板8と金属薄膜との間にレーザ照射で特定波長光を放出する材料からなる中間層80を設けたものを用いたりすれば、より確実に基板表面の露出を検知することができる。
【0027】
また、図21に示すようにCCDカメラのような撮像手段61で加工面を撮影し、得られた画像70から画像処理にて加工幅Wを測定して、該加工幅Wから金属薄膜の除去量(除去幅)を検知するようにしてもよい。
【0028】
図22に示すように、受光手段6に変えて放射温度計64を設けて、加工面の輻射熱を放射温度計64で測定することで、基板8が露出するに至ったかどうかを検知するようにしてもよい。
【0029】
【発明の効果】
以上のように本発明においては、パルス状レーザの走査速度が大であるところでは走査速度が小であるところよりも上記パルス状レーザのパルス幅を大きくして金属薄膜の不要部分の除去を行うために、走査速度が変わろうと、各部での照射積算エネルギーを等しくすることができるものであり、照射積算エネルギーが少なくて金属薄膜の除去が不十分であったり照射積算エネルギーが多すぎて基板にダメージを与えてしまうということがなく、均質な回路基板を得ることができる。
【0030】
パルス状レーザの走査速度が大であるところでは走査速度が小であるところよりも上記パルス状レーザのパルス周波数を高くして金属薄膜の不要部分の除去を行うようにしても、やはり金属薄膜の除去が不十分であったり基板にダメージを与えてしまうということがなく、均質な回路基板を得ることができる。
【0031】
パルス状レーザの走査速度が大であるところでは走査速度が小であるところよりも上記パルス状レーザの走査回数を多くして金属薄膜の不要部分の除去を行うようにしてもよく、やはり金属薄膜の除去が不十分であったり基板にダメージを与えてしまうということがなく、均質な回路基板を得ることができる。
【0032】
走査速度に関しては、パルス状レーザの走査用偏向手段の加減速特性と走査内容とから走査速度を演算するものとし、該演算速度に基づいてパルス状レーザを制御すると、レーザの走査速度の測定を必要とすることなく均質な加工を行うことができる。
【0033】
走査回数を変化させる場合、走査に際してのレーザスポット照射開始点を前回の走査での同一位置に対する照射開始点からずらすことで、均質な幅で金属薄膜を除去することができる。
【0034】
パルス状レーザの照射面の表面粗さデータに基づいて表面粗さが大の部分についての単位面積当たりの照射エネルギーを大とする補正をパルス状レーザの制御について行ったり、パルス状レーザの焦点面に対するパルス状レーザの照射面位置ずれ量に基づいて位置ずれ量が大の部分についての照射エネルギーを大とする補正をパルス状レーザの制御について行うと、表面粗さや焦点面に対する位置ずれの影響を避けて均質な回路基板を得ることができる。
【0035】
金属薄膜の除去状況を検出してパルス状レーザの制御の補正を行えば、より確実に均質な回路基板を得ることができる。
【0036】
この場合、金属薄膜の除去状況を加工面からのレーザの反射光を受光して検出したり、レーザの波長と異なる特定の波長の光による加工面からの反射光を受光して検出したりすると、金属薄膜の除去状況検出を簡便に行うことができるが、基板としてレーザによって特定波長光を放出する材料を添加したものを用いて、金属薄膜の除去状況を基板から放出される上記特定波長光を受光して検出したり、基板として金属薄膜との間にレーザによって特定波長光を放出する材料からなる層を備えたものを用いて、金属薄膜の除去状況を基板から放出される上記特定波長光を受光して検出すれば、金属薄膜の除去状況を確実に検出することができる。
【0037】
そして本発明に係る回路基板の製造装置は、パルス状レーザを発振するレーザ発振器と、レーザの走査のための偏向手段2と、これらレーザ発振器1及び偏向手段2とを制御する制御手段とからなり、上記制御手段は走査用偏向手段の加減速特性と走査内容とから走査速度を演算する演算部を備えて、該演算部で導いた走査速度に基づいてパルス状レーザのパルス幅とパルス周波数と走査回数の少なくとも一つを変更するものであるとともに、該変更は、パルス状レーザの走査速度が大であるところでは走査速度が小であるところよりもパルス状レーザのパルス幅は大きく、パルス周波数は高く、走査回数は多くするものであるために、照射積算エネルギーが各部で等しいレーザ照射を行うことができ、均質な回路基板を得ることができる。
【0038】
上記制御手段が、パルス状レーザの照射面の表面粗さデータに基づいて、表面粗さが大の部分についての単位面積当たりの照射エネルギーを大とする補正を行う補正部や、パルス状レーザの焦点面に対するパルス状レーザの照射面位置ずれ量に基づいて、表面粗さが大の部分についての照射エネルギーを大とする補正を行う補正部を備えていると、より確実に均質な回路基板を製造することができる。
【0039】
金属薄膜の除去状況を検出する検出手段を備え、制御手段は上記検出手段の出力に応じてレーザ発振器を制御するものであっても、均質な回路基板を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の一例における動作を示すもので、(a)(c)は走査速度が大の部分についての説明図、(b)(d)は走査速度が小の部分についての説明図である。
【図2】同上の概略ブロック図である。
【図3】 (a)は偏向手段の加減速特性図、(b)は走査内容を示す図である。
【図4】 (a)(b)はパルス間隔(パルス周波数)とパルス幅の説明図である。
【図5】本発明の実施の形態の他例における動作を示すもので、(a)(c)は走査速度が大の部分についての説明図、(b)(d)は走査速度が小の部分についての説明図である。
【図6】更に他例における動作を示す説明図である。
【図7】別の例における動作を示す説明図である。
【図8】他例における動作を示す説明図である。
【図9】更に他例における動作を示す説明図である。
【図10】異なる例における動作を示す説明図である。
【図11】別の例における動作を示す説明図である。
【図12】本発明の実施の形態の別の例の説明図である。
【図13】同上の他例の動作説明図である。
【図14】同上の更に他例の動作説明図である。
【図15】同上の別の例の動作説明図である。
【図16】さらに他例の動作説明図である。
【図17】本発明の実施の形態のさらに別の例のフローチャートである。
【図18】他例のブロック図である。
【図19】更に他例のブロック図である。
【図20】異なる例のブロック図である。
【図21】別の例のブロック図である。
【図22】さらに別の例のブロック図である。
【符号の説明】
1 レーザ発振器
2 偏向手段
4 制御手段
8 基板
Claims (17)
- 基板表面に形成した金属薄膜の不要部分をパルス状レーザで除去し、この後、金属薄膜上にめっきを施して回路パターンを作成する回路基板の製造方法において、パルス状レーザの走査速度が大であるところでは走査速度が小であるところよりも上記パルス状レーザのパルス幅を大きくして金属薄膜の不要部分の除去を行うことを特徴とする回路基板の製造方法。
- 基板表面に形成した金属薄膜の不要部分をパルス状レーザで除去し、この後、金属薄膜上にめっきを施して回路パターンを作成する回路基板の製造方法において、パルス状レーザの走査速度が大であるところでは走査速度が小であるところよりも上記パルス状レーザのパルス周波数を高くして金属薄膜の不要部分の除去を行うことを特徴とする回路基板の製造方法。
- 基板表面に形成した金属薄膜の不要部分をパルス状レーザで除去し、この後、金属薄膜上にめっきを施して回路パターンを作成する回路基板の製造方法において、パルス状レーザの走査速度が大であるところでは走査速度が小であるところよりも上記パルス状レーザの走査回数を多くして金属薄膜の不要部分の除去を行うことを特徴とする回路基板の製造方法。
- パルス状レーザの走査用偏向手段の加減速特性と走査内容とから走査速度を演算し、該演算速度に基づいてパルス状レーザを制御することを特徴とする請求項1〜3のいずれかの項に記載の回路基板の製造方法。
- 走査用偏向手段の加減速特性と走査内容とレーザ照射面の傾斜角度とから走査速度を演算することを特徴とする請求項4記載の回路基板の製造方法。
- 走査に際してのレーザスポット照射開始点を前回の走査での同一位置に対する照射開始点からずらすことを特徴とする請求項3記載の回路基板の製造方法。
- パルス状レーザの照射面の表面粗さデータに基づいて表面粗さが大の部分についての単位面積当たりの照射エネルギーを大とする補正をパルス状レーザの制御について行うことを特徴とする請求項1〜6のいずれかの項に記載の回路基板の製造方法。
- パルス状レーザの焦点面に対するパルス状レーザの照射面位置ずれ量に基づいて位置ずれ量が大の部分についての照射エネルギーを大とする補正をパルス状レーザの制御について行うことを特徴とする請求項1〜7のいずれかの項に記載の回路基板の製造方法。
- 金属薄膜の除去状況を検出してパルス状レーザの制御の補正を行うことを特徴とする請求項1〜8のいずれかの項に記載の回路基板の製造方法。
- 金属薄膜の除去状況を加工面からのレーザの反射光を受光して検出することを特徴とする請求項9記載の回路基板の製造方法。
- 金属薄膜の除去状況をレーザの波長と異なる特定の波長の光による加工面からの反射光を受光して検出することを特徴とする請求項9記載の回路基板の製造方法。
- 基板としてレーザによって特定波長光を放出する材料を添加したものを用いて、金属薄膜の除去状況を基板から放出される上記特定波長光を受光して検出することを特徴とする請求項9記載の回路基板の製造方法。
- 基板として金属薄膜との間にレーザによって特定波長光を放出する材料からなる層を備えたものを用いて、金属薄膜の除去状況を基板から放出される上記特定波長光を受光して検出することを特徴とする請求項9記載の回路基板の製造方法。
- パルス状レーザを発振するレーザ発振器と、レーザの走査のための偏向手段と、これらレーザ発振器及び偏向手段とを制御する制御手段とからなり、上記制御手段は走査用偏向手段の加減速特性と走査内容とから走査速度を演算する演算部を備えて、該演算部で導いた走査速度に基づいてパルス状レーザのパルス幅とパルス周波数と走査回数の少なくとも一つを変更するものであるとともに、該変更は、パルス状レーザの走査速度が大であるところでは走査速度が小であるところよりもパルス状レーザのパルス幅は大きく、パルス周波数は高く、走査回数は多くするものであることを特徴とする回路基板の製造装置。
- 制御手段は、パルス状レーザの照射面の表面粗さデータに基づいて、表面粗さが大の部分についての単位面積当たりの照射エネルギーを大とする補正を行う補正部を備えていることを特徴とする請求項14記載の回路基板の製造装置。
- 制御手段は、パルス状レーザの焦点面に対するパルス状レーザの照射面位置ずれ量に基づいて、位置ずれ量が大の部分についての照射エネルギーを大とする補正を行う補正部を備えていることを特徴とする請求項14または15記載の回路基板の製造装置。
- 金属薄膜の除去状況を検出する検出手段を備えており、制御手段は上記検出手段の出力に応じてレーザ発振器を制御するものであることを特徴とする請求項14〜16のいずれかの項に記載の回路基板の製造装置。
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