JP6849382B2 - レーザ加工方法及びレーザ加工装置 - Google Patents

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Description

本発明は、レーザ加工方法及びレーザ加工装置に関する。
従来、被加工物の被加工面にレーザ光を照射して被加工面を加工するレーザ加工方法がある(例えば、特許文献1)。レーザ加工方法は、例えば、レーザ光により被加工面を溶融させ表面張力の作用により被加工面を平坦化する。
特開2008−119735号公報
しかしながら、従来例に係るレーザ加工方法は、被加工面を平坦化する場合に、熱影響により被加工物が変形する等の加工痕が生じるおそれがある。
そこで、本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、被加工物が受ける熱影響を抑制した上で被加工面を平坦化することができるレーザ加工方法及びレーザ加工装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るレーザ加工方法は、凹凸を有する第一被加工面に第一レーザ光を照射して前記第一被加工面の凸部を切削し、前記第一被加工面の凸部よりも低い凸部を有する第二被加工面を形成する切削工程と、前記切削工程の後、前記第二被加工面に前記第一レーザ光とは異なる第二レーザ光を照射して前記第二被加工面の凸部を溶融し前記第二被加工面を平坦化した加工平坦面を形成する溶融工程と、を有し、前記第一レーザ光は、前記第一被加工面に照射された部分の径であるスポット径が前記第二レーザ光のスポット径よりも小さいことを特徴とする。
また、上記レーザ加工方法において、前記第一レーザ光は、一定の繰り返し周波数で発振される第一パルスレーザ光を含み、前記第二レーザ光は、一定の繰り返し周波数で発振される第二パルスレーザ光、又は、一定の出力を連続して発振する連続波レーザ光からなり、前記第一パルスレーザ光は、前記第二レーザ光よりもレーザ強度のピーク値が高いことが好ましい。
また、上記レーザ加工方法において、前記切削工程は、前記第一レーザ光により前記第一被加工面の凸部を非熱的に切削するアブレーション加工を実施する工程であることが好ましい。
また、上記レーザ加工方法において、前記第二レーザ光のスポット径は、前記第二被加工面の隣接する凸部の間隔よりも大きいことが好ましい。
また、本発明に係るレーザ加工装置は、凹凸を有する第一被加工面に、第一レーザ光と、前記第一レーザ光とは異なる第二レーザ光とを照射するレーザ光照射部と、前記レーザ光照射部を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記レーザ光照射部を制御し、前記第一レーザ光により第一被加工面の凸部を切削し前記第一被加工面の凸部よりも低い凸部を有する第二被加工面を形成し、前記第二レーザ光により前記第二被加工面の凸部を溶融し前記第二被加工面を平坦化した加工平坦面を形成し、前記第一レーザ光は、前記第一被加工面に照射された部分の径であるスポット径が前記第二レーザ光のスポット径よりも小さいことを特徴とする。
本発明に係るレーザ加工方法及びレーザ加工装置は、第一レーザ光により第一被加工面の凸部を切削し第一被加工面の凸部よりも低い凸部を有する第二被加工面を形成し、第二レーザ光により第二被加工面の凸部を溶融し第二被加工面を平坦化した加工平坦面を形成することにより、被加工物が受ける熱影響を抑制した上で被加工面を平坦化することができる。
図1は、実施形態に係るレーザ加工装置の構成例を示すブロック図である。 図2は、実施形態に係るアブレーション工程を示す模式図である。 図3は、実施形態に係るアブレーション工程のレーザ強度分布を示す図である。 図4は、実施形態に係る溶融工程を示す模式図である。 図5は、実施形態に係る溶融工程のレーザ強度分布を示す図である。 図6は、実施形態に係る加工平坦面の形成例を示す模式図である。 図7は、実施形態に係るレーザ加工方法を示すフローチャートである。
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、本発明の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
〔実施形態〕
実施形態に係るレーザ加工方法及びレーザ加工装置について説明する。レーザ加工方法は、被加工物Wの被加工面Waにパルスレーザ光LBを照射して被加工面Waを加工する方法である。レーザ加工方法は、切削工程としてのアブレーション工程と、溶融工程とを有する。アブレーション工程は、凹凸を有する被加工面Waにパルスレーザ光LBを照射して凸部P1を切削する工程である。溶融工程は、アブレーション工程後、被加工面Waに残った凸部P2にパルスレーザ光LBを照射し当該凸部P2を溶融して被加工面Waを平坦(平滑)化する工程である。ここで、被加工物Wは、例えば、金属素材等から形成される。以下、レーザ加工方法及びレーザ加工装置について詳細に説明する。
なお、以下の説明では、第一方向(X方向)と第二方向(Y方向)と第三方向(Z方向)とは、それぞれ直交する方向である。第一方向と第二方向とは、後述する被加工物Wを載置する載置面81b上で直交する方向である。第三方向は、載置面81bに直交する方向である。なお、第一方向と前記第二方向とは、典型的には、被加工物Wの厚み方向に直交する面を仮想平面とした場合、当該仮想平面上で直交する方向となり、第三方向は、仮想平面に直交する方向となる。
レーザ加工装置1は、レーザ加工方法を実施するための装置であり、パルスレーザ光LBを被加工物Wに照射して当該被加工物Wを加工する。レーザ加工装置1は、例えば、パルスレーザ光LBの焦点を固定し当該パルスレーザ光LBを被加工物Wの被加工面Waに集光して加工する。レーザ加工装置1は、図1に示すように、レーザ光照射部10と、シャッター20と、アッテネータ30と、ビームエキスパンダ40と、ビーム伝送光学系50と、落射光学系60と、対物レンズ70と、駆動部80と、ランプ照明90と、カメラ100と、制御部110とを備える。
レーザ光照射部10は、パルス状の出力(パルスレーザ光)を一定の繰り返し周波数で発振するレーザ光発振器である。例えば、レーザ光照射部10は、パルス幅可変光源をシード光源に用いた主発振器出力増幅器(MOPA;Master Oscillator Power Amplifier)である。レーザ光照射部10は、MOPAを用いた場合、パルスレーザ光LBの出力特性の一例は次の通りである。すなわち、パルスレーザ光LBの動作波長は、1030nm±1nm程度であり、繰り返し周波数は、1kHz〜1MHz程度であり、パルス幅は、50ps〜1μs程度であり、出力パワーは、10W程度以上であり、偏波は、直線であり、ビーム品質であるスクエア(M)は、1.4未満であり、真円度は、80%超過である。レーザ光照射部10は、パルスレーザ光LBをシャッター20に出力(出射)する。なお、パルス幅とは、パルスレーザ光LBのピークパワーの半分の地点におけるパルス立ち上がりと立ち下がりの時間間隔である。
シャッター20は、パルスレーザ光LBの透過と遮断とを切り替えるものである。シャッター20は、レーザ光照射部10とアッテネータ30との間に設置され、レーザ光照射部10から出力されたパルスレーザ光LBを透過又は遮断する。シャッター20は、透過したパルスレーザ光LBをアッテネータ30に出力する。
アッテネータ30は、パルスレーザ光LBの強度を調整する減衰器である。アッテネータ30は、シャッター20とビームエキスパンダ40との間に設置され、シャッター20から出力されたパルスレーザ光LBの強度を調整してビームエキスパンダ40に出力する。
ビームエキスパンダ40は、パルスレーザ光LBのビーム径を広げるものである。ビームエキスパンダ40は、アッテネータ30とビーム伝送光学系50との間に設置され、アッテネータ30から出力されたパルスレーザ光LBのビーム径を広げてビーム伝送光学系50に出力する。
ビーム伝送光学系50は、パルスレーザ光LBを導光する導光ミラー等から構成される光学系である。ビーム伝送光学系50は、ビームエキスパンダ40と落射光学系60との間に設置され、ビームエキスパンダ40から出力されたパルスレーザ光LBを導光して落射光学系60に出力する。
落射光学系60は、パルスレーザ光LBが進行する方向を変更する方向変更ミラー等から構成される光学系である。落射光学系60は、ビーム伝送光学系50と対物レンズ70との間に設置され、ビーム伝送光学系50から出力されたパルスレーザ光LBの進行方向を変更して対物レンズ70に出力する。
対物レンズ70は、パルスレーザ光LBを集光して被加工物Wの被加工面Waにパルスレーザ光LBを照射するものである。対物レンズ70は、落射光学系60と駆動部80との間に設置され、落射光学系60から出力されたパルスレーザ光LBを集光し、駆動部80に載置された被加工物Wの被加工面Waにパルスレーザ光LBを照射する。
駆動部80は、被加工物Wを保持すると共に対物レンズ70に対して被加工物Wを相対移動させるものである。駆動部80は、XY軸駆動部81と、Z軸駆動部82とを備える。XY軸駆動部81は、平板状の載置台81aと、図示しない固定部と、ボールネジ等から構成される図示しないXY軸駆動機構とを備える。XY軸駆動部81は、固定部により被加工物Wを載置台81aの載置面81bに固定し、XY軸駆動機構により対物レンズ70に対して被加工物WをX方向又はY方向に相対移動させる。Z軸駆動部82は、ボールネジ等から構成される図示しないZ軸駆動機構を備え、Z軸駆動機構により対物レンズ70に対して被加工物WをZ方向に相対移動させる。
ランプ照明90は、被加工物Wを照明により照らすものである。ランプ照明90は、例えば、駆動部80の載置面81bに対向して設置され、載置面81bに載置された被加工物Wに照明を照らす。
カメラ100は、被加工物Wを撮像するものである。カメラ100は、駆動部80の載置面81bに対向して設置され、載置面81bに載置された被加工物Wの被加工面Waの凹凸を撮像する。カメラ100は、撮像した画像を制御部110に出力する。
制御部110は、レーザ加工装置1を制御するものである。制御部110は、CPU、記憶部を構成するROM、RAM及びインターフェースを含む周知のマイクロコンピュータを主体とする電子回路を含んで構成される。制御部110は、レーザ光照射部10及びシャッター20等の光学系を制御し、パルスレーザ光LBの出力を調整する。
次に、図2〜図5を参照してレーザ加工装置1によるアブレーション加工について説明する。ここで、アブレーション加工とは、パルスレーザ光LBが照射された部分が瞬時に蒸発、飛散することで行われる除去加工である。アブレーション加工は、加工部が瞬時に蒸発、飛散し除去されるため、加工部周辺への熱影響が少なく熱損傷の少ない非熱加工である。レーザ加工装置1は、アブレーション加工では、パルス幅がピコ秒オーダーの短パルス幅である第一パルスレーザ光LB1(第一レーザ光)を用いる。ここで、第一パルスレーザ光LB1は、後述する溶融加工で用いる第二パルスレーザ光LB2(第二レーザ光)よりもレーザ強度のピーク値が高く、かつ、第二パルスレーザ光LB2よりもパルス幅が短い(図3、図5参照)。例えば、第一パルスレーザ光LB1のレーザ強度のピーク値は、第一被加工面W1aの凸部P1の最大の高さに相当する加工深さを得ることが可能な光エネルギー密度である。第一被加工面W1aの凸部P1は、第一被加工面W1aの最も深い部分(凹部Qの底)を基準位置とした場合、Z方向に沿って突出している部分である(図2参照)。第一パルスレーザ光LB1は、第一被加工面W1aに照射された部分の径であるスポット径r1が第二パルスレーザ光LB2のスポット径r2よりも小さい(図2、図4参照)。なお、アブレーション加工は、被加工物Wの酸化(酸化被膜の生成)の抑制とデブリ除去のため不活性ガス(例えば、アルゴン(Ar)、窒素ガス(N2))噴流下で第一パルスレーザ光LB1の照射が行われる。これにより、アブレーション加工は、被加工物Wの酸化によって所望の物性が得られなくなることや、第一パルスレーザ光LB1の吸収率が大きく変動することを回避することができる。
レーザ加工装置1は、第一被加工面W1aに第一パルスレーザ光LB1を照射して第一被加工面W1aの凸部P1を切削し、第一被加工面W1aの凸部P1よりも低い凸部P2を有する第二被加工面W2aを形成する(図4参照)。つまり、レーザ加工装置1は、第一被加工面W1aに第一パルスレーザ光LB1を照射し第一被加工面W1aの凸部P1を瞬時に蒸発、飛散することで第一被加工面W1aの凸部P1を切削して第二被加工面W2aを形成する。レーザ加工装置1は、アブレーション加工により第一被加工面W1aの表面粗さ(凹凸)Raを例えば0.2μm〜0.5μmまで低減させた第二被加工面W2aを形成する。ここで、表面粗さRaは、公知の数式により求められた値であり、一例として算術平均粗さであるがこれ以外でもよい。
次に、レーザ加工装置1による溶融加工について説明する。レーザ加工装置1は、アブレーション加工で用いる第一パルスレーザ光LB1よりもレーザ強度のピーク値が低く、かつ、第一パルスレーザ光LB1よりもパルス幅が長い第二パルスレーザ光LB2を用いる。例えば、第二パルスレーザ光LB2のレーザ強度のピーク値は、加工深さ方向(Z方向)への加工影響が第一パルスレーザ光LB1より小さく第二被加工面W2aの凸部P2を溶融することが可能な光エネルギー密度である。また、第二パルスレーザ光LB2のパルス幅は、ピコ秒〜ナノ秒オーダーのパルス幅である。第二パルスレーザ光LB2のスポット径r2は、第一パルスレーザ光LB1のスポット径r1よりも大きい。また、第二パルスレーザ光LB2のスポット径r2は、第二被加工面W2aの隣接する凸部P2の間隔よりも大きいことが好ましい。これは、加工時間を低減できるほか、第二被加工面W2aの隣接する凸部P2と当該凸部P2の間の凹部とに第二パルスレーザ光LB2の加工スポットが及ぶことにより表面張力を得やすくうねりを除去できるため、長周期の凹凸成分に対して効率的に平滑化ができる。レーザ加工装置1は、第二被加工面W2aに第二パルスレーザ光LB2を照射して第二被加工面W2aの凸部P2を溶融し第二被加工面W2aを平坦化した加工平坦面W3を形成する(図6参照)。つまり、レーザ加工装置1は、第二被加工面W2aに第二パルスレーザ光LB2を照射し、第二被加工面(極表面)W2aの凸部P2を溶融して液状化し表面張力により第二被加工面W2aを平坦化した加工平坦面W3を形成する。レーザ加工装置1は、溶融加工により第二被加工面W2aの表面粗さ(凹凸)Raを0.1μm以下まで低減させて平坦化する。なお、溶融加工は、被加工物Wの酸化(酸化被膜の生成)の抑制とデブリ除去のため不活性ガス(例えば、アルゴン(Ar)、窒素ガス(N2))噴流下で第二パルスレーザ光LB2の照射が行われる。これにより、溶融加工は、被加工物Wの酸化によって所望の物性が得られなくなることや、第二パルスレーザ光LB2の吸収率が大きく変動することを回避することができる。
次に、図7を参照してレーザ加工装置1の動作例について説明する。レーザ加工装置1は、作業者により予め加工条件が設定される(ステップS1)。ここで、加工条件は、例えば、パルスレーザ光LBのエネルギー密度、走査時のスポット径r1、r2の重なり、繰り返し照射数、加工時間等である。これらの加工条件は、被加工物Wの材質や被加工面Waの凹凸の粗さ等に基づいて、予め実験で求めておく。
レーザ加工装置1は、加工条件が設定された後、アブレーション工程を実施する(ステップS2)。レーザ加工装置1は、駆動部80の載置台81aに載置された被加工物Wを駆動部80に固定し被加工物Wを加工開始位置に移動する。そして、レーザ加工装置1は、カメラ100により被加工物Wの第一被加工面W1aの凹凸を撮像し、撮像した画像に基づいてXY軸駆動部81によりX方向又はY方向に被加工物Wを移動させ、第一被加工面W1aの凸部P1に対して第一パルスレーザ光LB1を照射して走査しながら当該凸部P1を切削する。また、レーザ加工装置1は、カメラ100により被加工物Wの第一被加工面W1aの凹凸を撮像し、撮像した画像に基づいてZ軸駆動部82によりZ方向に被加工物Wを移動させ、第一被加工面W1aの切削量に応じて被加工物Wを所望の高さに設定する。レーザ加工装置1は、非熱加工であるアブレーション加工を行うことにより、被加工物Wの加工部周辺への熱影響を抑制することができる。
次に、レーザ加工装置1は、第一被加工面W1aの全域に渡ってアブレーション加工が終了したか否かを判定する(ステップS3)。レーザ加工装置1は、第一被加工面W1aの全域に渡ってアブレーション加工が終了したと判定すると(ステップS3;Yes)、溶融工程を実施する(ステップS4)。例えば、レーザ加工装置1は、カメラ100により被加工物Wの第二被加工面W2aの凹凸を撮像し、撮像した画像に基づいてXY軸駆動部81によりX方向又はY方向に被加工物Wを移動させ、第二被加工面W2aの凸部P2に対して第二パルスレーザ光LB2を照射して当該凸部P2を溶融する。また、レーザ加工装置1は、カメラ100により被加工物Wの第二被加工面W2aの凹凸を撮像し、撮像した画像に基づいてZ軸駆動部82によりZ方向に被加工物Wを移動させ、第二被加工面W2aの溶融量に応じて被加工物Wを所望の高さに設定する。次に、レーザ加工装置1は、第二被加工面W2aの全域に渡って溶融加工が終了したか否かを判定する(ステップS5)。レーザ加工装置1は、第二被加工面W2aの全域に渡って溶融加工が終了したと判定すると(ステップS5;Yes)、加工処理を終了する。
なお、上述のステップS3で、レーザ加工装置1は、第一被加工面W1aの全域に渡ってアブレーション加工が終了していないと判定すると(ステップS3;No)、ステップS2に戻ってアブレーション加工を継続する。また、上述のステップS5で、レーザ加工装置1は、第二被加工面W2aの全域に渡って溶融加工が終了していないと判定すると(ステップS5;No)、ステップS4に戻って溶融加工を継続する。
以上のように、実施形態に係るレーザ加工方法は、凹凸を有する第一被加工面W1aに第一パルスレーザ光LB1を照射して第一被加工面W1aの凸部P1を切削し、第一被加工面W1aの凸部P1よりも低い凸部P2を有する第二被加工面W2aを形成する切削工程と、切削工程の後、第二被加工面W2aに第一パルスレーザ光LB1とは異なる第二パルスレーザ光LB2を照射して第二被加工面W2aの凸部P2を極表面のみ溶融し第二被加工面W2aを平坦化した加工平坦面W3を形成する溶融工程とを有する。また、レーザ加工装置1は、非熱加工を行うアブレーション工程と第二被加工面2aの極表面のみを溶融する溶融工程とを実施する装置である。レーザ加工方法及びレーザ加工装置1は、非熱加工であるアブレーション工程で第一被加工面W1aの凸部P1を切削し第一被加工面W1aよりも表面が滑らかな第二被加工面W2aを形成する。これにより、レーザ加工方法及びレーザ加工装置1は、従来のように溶融加工のみで平坦化する場合と比較して、アブレーション工程で表面を滑らかにするので被加工物Wに対する熱影響を抑制することができる。従って、レーザ加工方法及びレーザ加工装置1は、熱影響により被加工物Wが変形、うねり、変質、変色等による加工痕が生じることを抑制できる。また、レーザ加工方法及びレーザ加工装置1は、従来のように手研磨を実施することなく自動で表面粗さ(凹凸)Raを0.1μm以下まで低減することができる。これにより、レーザ加工方法及びレーザ加工装置1は、被加工面Waを平坦化して鏡面加工を実施することができる。また、レーザ加工方法及びレーザ加工装置1は、隣接する凸部P1の間隔が広い被加工物Wにおいても、低周波なうねりの成分を抑制した平坦化加工を実施することができる。
また、レーザ加工方法において、第一パルスレーザ光LB1は、第二パルスレーザ光LB2よりもレーザ強度のピーク値が高く、かつ、パルス幅が短い。アブレーション加工により、レーザ加工方法は、第一被加工面W1aの凸部P1を被加工物Wの深さ方向に対する熱影響を抑えて切削加工することができる。
また、レーザ加工方法において、第一パルスレーザ光LB1は、第一被加工面W1aに照射された部分の径であるスポット径r1が第二パルスレーザ光LB2のスポット径r2よりも小さい。これにより、レーザ加工方法は、アブレーション工程において第一被加工面W1aの凹凸を所望の表面粗さ(Ra=0.2μm〜0.5μm)まで低減させることができる。また、レーザ加工方法は、溶融工程において第二パルスレーザ光LB2のスポット径r2が第一パルスレーザ光LB1のスポット径r1よりも大きく第二被加工面W2aの隣接する凸部P2の間隔よりも大きいので、加工時間を低減できるほか、第二被加工面W2aの隣接する凸部P2と当該凸部P2の間の凹部とに第二パルスレーザ光LB2の加工スポットが及ぶことにより表面張力を得やすくうねりを除去できるため、長周期の凹凸成分に対して効率的に平滑化することができる。また、レーザ加工方法は、溶融工程において表面張力を得やすくうねりを除去することができる。
また、レーザ加工方法において、切削工程は、第一パルスレーザ光LB1により第一被加工面W1aの凸部P1を切削するアブレーション加工を実施する工程であり、溶融加工は、第二パルスレーザ光LB2により第二被加工面W2aの極表面のみを溶融する。これにより、レーザ加工方法は、被加工物Wに対する熱影響を抑制することができる。
〔変形例〕
第二パルスレーザ光LB2は、一定の出力を連続して発振する連続波レーザ光でもよい。
また、第一パルスレーザ光LB1及び第二パルスレーザ光LB2は、ライン状に照射するビームを形成してもよい。これにより、第一パルスレーザ光LB1及び第二パルスレーザ光LB2は、点状のビームと比較して広範囲に照射することができるので加工時間(タクトタイム)を削減することができる。
1 レーザ加工装置
10 レーザ光照射部
110 制御部
LB パルスレーザ光(第一レーザ光、第二レーザ光)
LB1 第一パルスレーザ光(第一レーザ光)
LB2 第二パルスレーザ光(第二レーザ光)
P1、P2 凸部
Q 凹部
r1、r2 スポット径
W 被加工物
Wa 被加工面
W1a 第一被加工面
W2a 第二被加工面
W3 加工平坦面

Claims (5)

  1. 凹凸を有する第一被加工面に第一レーザ光を照射して前記第一被加工面の凸部を切削し、前記第一被加工面の凸部よりも低い凸部を有する第二被加工面を形成する切削工程と、
    前記切削工程の後、前記第二被加工面に前記第一レーザ光とは異なる第二レーザ光を照射して前記第二被加工面の凸部を溶融し前記第二被加工面を平坦化した加工平坦面を形成する溶融工程と、を有し、
    前記第一レーザ光は、前記第一被加工面に照射された部分の径であるスポット径が前記第二レーザ光のスポット径よりも小さいことを特徴とするレーザ加工方法。
  2. 前記第一レーザ光は、
    一定の繰り返し周波数で発振される第一パルスレーザ光を含み、
    前記第二レーザ光は、
    一定の繰り返し周波数で発振される第二パルスレーザ光、又は、一定の出力を連続して発振する連続波レーザ光からなり、
    前記第一パルスレーザ光は、
    前記第二レーザ光よりもレーザ強度のピーク値が高い請求項1に記載のレーザ加工方法。
  3. 前記切削工程は、
    前記第一レーザ光により前記第一被加工面の凸部を切削するアブレーション加工を実施する工程である請求項1又は2に記載のレーザ加工方法。
  4. 前記第二レーザ光のスポット径は、前記第二被加工面の隣接する凸部の間隔よりも大きい請求項1〜3のいずれか1項に記載のレーザ加工方法。
  5. 凹凸を有する第一被加工面に、第一レーザ光と、前記第一レーザ光とは異なる第二レーザ光とを照射するレーザ光照射部と、
    前記レーザ光照射部を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記レーザ光照射部を制御し、前記第一レーザ光により第一被加工面の凸部を切削し前記第一被加工面の凸部よりも低い凸部を有する第二被加工面を形成し、
    前記第二レーザ光により前記第二被加工面の凸部を溶融し前記第二被加工面を平坦化した加工平坦面を形成し、
    前記第一レーザ光は、前記第一被加工面に照射された部分の径であるスポット径が前記第二レーザ光のスポット径よりも小さいことを特徴とするレーザ加工装置。
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