JP4130257B2 - 財布 - Google Patents

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Description

【0001】
【技術分野】
本願発明は、がま口タイプの財布に関する。なお、本願明細書でいうがま口とは、可撓性シート部材によって形成された財布本体部分の開口縁部に一対の口金を取付けた構造の財布を意味する。
【0002】
【背景技術】
従来、この種の財布としては、がま口(外がま口)の内部に、それよりも小さなサイズのがま口(内がま口)をさらに設けた二重がま口構造のものがある。このような構造の財布では、小銭などを収納するための収納部の数を多くできるため、便利である。また、内がま口については、常時はその開口部が閉じた状態にしておくことができるために、外がま口を開けたときに、内がま口に収容されている小銭や小物類が財布の外へ不用意に散乱しないようにできるといった利点も得られる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の二重がま口構造の財布では、次のような不具合を生じていた。
【0004】
すなわち、近年では、ショッピングなどに際して、クレジットカードやプリペイドカードなどの各種のカードが多用されるに至っている。このようなカードは、財布に収納して携帯できれば便利である。ところが、従来の二重がま口構造の財布は、単に、小銭類を複数の収納部に収納できるにように構成されていたに過ぎず、カードを小銭類と区別して適切に収納することができなかった。したがって、従来では、カードの取り扱いに際して不便を生じていた。
【0005】
従来、二重がま口構造を有しない他の種類の財布においては、カードを収納するための専用の収納部を設けたものが種々提案されている。そこで、本願発明者は、二重がま口構造の財布においても、そのような財布と同様に、カード用の収納部を設けることを着想した。ところが、二重がま口構造の財布にカード用の収納部を設ける場合、これに起因して財布の製造コストが大幅に上昇しないようにすることが要請される。また、がま口構造の財布は、二重がま口構造の財布に限らず、一般には口金以外のシート部分が柔らかく、このシート部分を大きく撓ませながらこの財布の開口部を大きく開口させることによって、小銭などの取り出し容易に行うことができる点に大きな特長がある。さらには、財布の開口部を開口させた状態において、財布のシート部分を大きく押し広げたり、あるいはその底部を上方へ押し上げることなどによっても、小銭類の取り出しを容易に行うこともできる。したがって、二重がま口構造の財布にカードを収納させる場合には、そのような利点を損なわないようにする必要もある。
【0006】
本願発明は、このような事情のもとで考え出されたものであって、二重がま口構造の財布本来の使い勝手を大きく損なうようなことなく、さらにはその製造コストを大幅に上昇させるといった不具合も生じさせないようにして、二重がま口構造の財布の利便性を高めることをその課題としている。
【0007】
【発明の開示】
上記の課題を解決するため、本願発明では、次の技術的手段を講じている。
【0008】
本願発明は、外がま口の内部に内がま口が設けられた二重がま口構造を有しており、かつ上記内がま口は、収納部を形成するように互いに対向する可撓性を備えた一対のシート片と、これら一対のシート片のそれぞれに取付けられた口金とを有している財布であって、上記一対のシート片の少なくとも一方には、ポケット用シート片が重ね合わされているとともに、このポケット用シート片の両側縁部が上記口金によって上記シート片に挟み付けられていることにより、上記ポケット用シート片と上記シート片との間に上部開口状のポケット収納部が設けられていることを特徴としている。
【0009】
本願発明においては、次のような効果が得られる。
【0010】
第1に、本願発明では、ポケット収納部にクレジットカードなどのカード類を収納することが可能であり、カード類を上記ポケット収納部以外の部分に収納されている小銭類などとは明確に区別した状態で財布内に収納することができる。したがって、カード類を取り扱うのに便利となる。
【0011】
第2に、本願発明では、内がま口のシート片を利用してポケット収納部を設けた構成であるために、このポケット収納部にカード類を収納したときに、外がま口のシート部分が突っ張らないようにできる。すなわち、仮に、本願発明とは異なり、外がま口のシート部分にポケット収納部を設けたのでは、そのポケット収納部にカード類を収納させたときに外がま口のシート部分が突っ張った状態となり、これではそのシート部分を大きく撓ませて外がま口を大きく開口させることが困難となる虞れがある。さらには、外がま口の内部に収納されている小銭類を取り出すときにこの外がま口のシート部分を大きく押し広げたり、あるいはその底部を押し上げるといったことができなくなる虞れもある。このような事態を生じたのでは、外がま口は内がま口よりも外部に位置し、いわば財布の本体をなす部分であるために、補助的な収納部としての役割を果たす内がま口のシート片が突っ張ってしまう場合とは異なり、がま口構造を有する財布本来の使い勝手の良さが大きく損なわれてしまう。さらには、外がま口を大きく開口させることが困難になると、その内部の内がま口の使い勝手も悪くなってしまう。ところが、本願発明では、そのような不当な事態を適切に防止することができ、がま口構造を有する財布が本来的にもつ使い勝手の良さを損なわないようにできる。
【0012】
第3に、本願発明では、ポケット用シート片の両側縁部を内がま口のシート片に接合する手段として、これらの部分を内がま口の口金を利用して挟み付けた構造としているために、上記シート片に対するポケット用シート片の接合を強固なものとし、それらが容易に剥離しないようにできる。また、上記口金は、もともとは、シート片の所定箇所を挟み付けるようにしてそのシート片に取付けられるのが一般的であるから、上記ポケット用シート片の両側縁部を上記シート片に接合する作業は、上記シート片に上記口金を取付ける作業工程において同時に行うことができる。したがって、ポケット収納部を製造するための作業工程数が大幅に増加するようなことも無くすことができ、財布の製造コストの上昇を極力防止することができるという効果も得られる。
【0013】
本願発明の好ましい実施の形態では、上記ポケット収納部は、上記一対のシート片の一方にのみ設けられており、かつ上記一対のシート片の他方は、上記一方よりも大きく撓むように上記一方よりも大きなサイズに形成されている構成とすることができる。
【0014】
このような構成によれば、内がま口の内部から小銭などを取り出し易くでき、より便利となる。すなわち、内がま口の一対のシート片の一方にポケット収納部を設けた構成にすると、このポケット収納部にカード類を収納したときに、その一方のシート片が突っ張った状態となる。したがって、本来ならば、その一方のシート片を大きく撓ませることができないことに起因して、内がま口を大きく開口させることができなくなったり、あるいは上記一方のシート片を大きく押し広げるようなことができなくなり、内がま口の内部から小銭などを取り出すのに不便を生じる虞れがある。ところが、上記構成によれば、上記一対のシート片の他方は、大きく撓ませることが可能であるために、上記一方のシート片の撓み不足をこの他方のシート片の撓みによって適切に補うことができ、内がま口を大きく開口させたり、あるいは上記他方のシート片を大きく押し広げるなどして、内がま口の内部から小銭などを簡単に取り出すことが可能となるのである。
【0015】
本願発明のその他の特徴および利点は、次の発明の実施の形態の説明から、より明らかになるであろう。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の好ましい実施の形態について、図面を参照しつつ具体的に説明する。
【0017】
図1は、本願発明に係る財布の一例を示す斜視図である。図2は、図1のII−II断面図である。図3は、図1のIII −III 断面図である。図4は、図1に示す財布を製造する段階においてシート片に口金が取付けられていない状態を示す斜視図である。図5は、図1に示す財布の使用状態の一例を示す断面図である。
【0018】
図1において、この財布Aは、外がま口1、内がま口2、およびカードCが収納可能なポケット収納部3を具備して構成されている。
【0019】
上記外がま口1は、既存の一般のがま口と略同様な構成であり、シート部10と、一対の口金11a,11bとを具備して構成されている。上記シート部10は、相互に対向する一対のシート片12a,12bどうしを一部縫着することによって、全体が上部開口状の袋状に形成されたものである。上記シート片12a,12bは、可撓性を有しており、その具体的な材質としては、牛皮、馬皮などの皮革類、合成皮革類、布などの種々の材料を用いることが可能であり、その材質はとくに限定されるものではない。図2によく表れているように、上記シート片12a,12bとしては、表皮材12a',12b'と内装材12a",12b"とを重ね合わせたものが適用されている。このような構成によれば、上記表皮材12a',12b'によって財布Aのデザイン性を高め、あるいは高級感を醸し出すことができるとともに、上記内装材12a",12b"の存在によってシート部10を丈夫なものにできる。ただし、本願発明では、このような構成に限定されない。
【0020】
図1によく表れているように、上記一対の口金11a,11bのそれぞれは、正面視または平面視において略コ字状の形態を有しており、上記シート部10の開口周縁部に取付けられている。より具体的には、上記一対の口金11a,11bの長手方向の各所は、図2によく表れているように、断面略U字状の溝型形状を有しており、この溝型形状部分が上記シート片12a,12bの互いに縫着されていない端縁部分を挟み付けるようにかしめられている。図示説明は省略するが、上記口金11a,11bの溝型形状部分をかしめる場合に、その溝型形状部分の内部に予め紐状部材などの適当な厚みをもった可撓性部材を挿入しておき、この可撓性部材と一緒にシート片12a,12bの所定箇所をその両面側から挟み付けるようにすれば、上記溝型形状部分をさほど薄肉偏平状態にかしめなくてもシート片12a,12bに対する口金11a,11bの取付けを確実なものにでき、好ましい。これは、後述する内がま口2の口金21a,21bをかしめる場合についても同様である。上記一対の口金11a,11bは、それらの基端部が2本の軸4,4を介して互いに連結されていることによって、上記軸4,4を中心として矢印N1方向に回動可能である。このため、上記外がま口1の開口部14は開閉自在である。上記一対の口金11a,11bには、これらの口金11a,11bを閉じ合わせたときにその閉じ合わせ状態を維持しておくための互いに係合可能な一対の係合用突起15a,15bが設けられている。
【0021】
上記内がま口2は、その全体のサイズが上記外がま口1よりも小さく形成されたものであり、上記外がま口1の内部に設けられている。したがって、上記外がま口1の内部には、上記内がま口2の両側方に位置する2つの収納部16a,16bが形成されている。上記内がま口2は、シート部20と一対の口金21a,21bとを具備して構成されている。上記シート部20は、互いに対向する一対のシート片22a,22bどうしを一部縫着するとともに、それら一対のシート片22a,22bの下部を上記外がま口1の内装材12a",12b"の一側縁に縫着した構成を有しており、上記一対のシート片22a,22bの間に収納部25を形成した上部開口状の袋状である。
【0022】
図4によく表れているように、上記シート片22aは、適当な横幅Saを有する正面視略矩形状に形成されている。これに対し、上記シート片22bは、その先端縁部22b'については上記横幅Saと略同一幅に形成されているものの、その両側縁部22b",22b"は上記先端縁部22b'よりも適当な寸法Sbだけ幅方向外方に向けて突出しており、その最大の横幅Scが上記シート片22aの横幅Saよりも大きくなるように形成されている。上記一対のシート片22a,22bの高さ方向の幅は略同一寸法である。
【0023】
上記シート片22a,22bは、いずれも可撓性を有しており、その具体的な材料としては、たとえば上記内装材12a",12b"と同材質、またはそれに近い材質のものが用いられている。ただし、本実施形態では、上記シート片22bはシート片22aよりも軟質とされている。上記シート片22bをシート片22aよりも軟質にする手段としては、たとえばこれら一対のシート片22a,22bを基本的には同一の材質で形成した上で、一方のシート片22aには綿布などの他の布地を重ね合わせたり、縫い込んだりする手段を用いることができる。むろん、このような手段に代えて、上記シート片22bの材質をシート片22aよりも軟質とする手段、あるいは上記一対のシート片22a,22bの材質を同一にしつつ、シート片22bの方がシート片22aよりも厚みが小さいものとする手段などを適用することもできる。
【0024】
図1において、上記一対の口金21a,21bは、基本的には、上記外がま口1の口金11a,11bと略同様な構成のものである。これら一対の口金21a,21bは、上記収納部25の開口周縁部となる上記シート片22a,22bの先端縁部22a',22b'の全長域と両側縁部22a",22a",22b",22b"のそれぞれの上部領域とにわたって取付けられている。上記一対の口金21a,21bの長手方向の各所も、断面略U字状の溝型形状を有しており、この溝型形状部分が上記一対のシート片22a,22bの所定位置を挟み付けるようにかしめられている。上記口金21a,21bのそれぞれのサイズは互いに同一または略同一である。これに対し、上記シート片22bは、図4において説明したとおり、シート片22aよりも横幅が広いサイズに形成されている。したがって、上記一対の口金21a,21bに支持された一対のシート片22a,22bは、一方のシート片22aよりも他方のシート片22bの方が余裕代が大きく、より大きく撓ませることができるようになっている。
【0025】
上記一対の口金21a,21bは、それらの基端部が上記2本の軸4,4を介して互いに連結されていることによって上記軸4,4を中心として矢印N2方向に回動可能である。このため、上記収納部25の開口部24は開閉自在である。上記口金21a,21bは、上記軸4,4を介して外がま口1の口金11a,11bと連結されており、これにより外がま口1の内部における内がま口2の位置決めが図られている。上記一対の口金21a,21bにも、一対の係合用突起26a,26bが設けられており、これら一対の口金21a,21bを閉じ合わせたときにその閉じ合わせ状態を維持できるように構成されている。
【0026】
上記ポケット収納部3は、上記内がま口2のシート片22aの外面とこの外面に重ね合わされたポケット用シート片30との間に形成された上部開口状の収納部である。上記ポケット用シート片30は、たとえば上記シート片22aと略同様な横幅であるとともに、上記シート片22aよりも縦幅が小さな正面視矩形状を有しており、可撓性部材からなる。このポケット用シート片30の具体的な材料としては、たとえば上記シート片22aと同一のものが適用されている。もちろん、本願発明では、上記ポケット用シート片30をシート片22aとは異なる材質としてもかまわない。
【0027】
上記ポケット用シート片30の両側縁部30a,30aの上部は、図3によく表れているように、上記口金21aの断面略U字状の溝型形状部分によって上記シート片22aの側縁部22a",22a"に挟み付けられている。図1において、上記両側縁部30a,30のうち、上記口金21aによってシート片22aに挟み付けられた部分よりも下方の部分は、たとえば両面テープや接着剤(図示略)を介して上記シート片22aと接着されている。むろん、本願発明では、上記口金21aによって挟み付けられている部分についても、両面テープや接着剤を用いて予備的に接着していてもかまわない。さらに、両面接着テープや接着剤を用いる手段に代えて、縫い糸を用いて縫着する手段を適用することもできる。上記ポケット用シート片30の下部は、図2によく表れているように、上記一対のシート片22a,22bの下部に重ね合わされて外がま口1の内装材12a",12b"の一側縁に縫着され、閉塞状態とされている。
【0028】
上記ポケット収納部3は、たとえば横85mm×縦54mm程度の一般のクレジットカードのサイズであるカードCを収納可能なサイズに形成されている。ただし、上記ポケット収納部3は、上記カードCの全体を収納し得る深さには形成されていない。上記ポケット収納部3は、たとえば図2に示すように、上記カードCをこのポケット収納部3の底部まで突っ込んだ場合には、上記カードCの上部が10mm〜12mm程度だけこのポケット収納部3よりも上方へ突出する深さに形成されている。
【0029】
次に、上記財布Aの使用例ならびに作用について説明する。
【0030】
まず、上記財布Aでは、外がま口1内の2つの収納部16a,16bや内がま口2の収納部25に小銭やその他の小物類を分別して収納できるのに加え、ポケット収納部3にはカードCを収納することもできる。したがって、小銭やその他の小物類とカードCとを適切に区分したかたちで一纏めにして収納することができ、便利となる。
【0031】
上記ポケット収納部3にカードCを収納したときには、ポケット用シート片30やシート片22aがカードCの存在によって突っ張ってしまう。このようにシート片22aが突っ張ってしまうと、内がま口2の開口部24を開口させるときに、上記シート片22aを大きく折り曲げた状態に撓ませることができず、本来ならば、上記開口部24を大きく開口させることが困難となる。ところが、上記財布Aでは、内がま口2の他方のシート片22bが、上記シート片22aよりも大きく撓むように形成されているために、このシート片22bを大きく撓ませることによって、上記開口部24を大きく開口させることができる。また、上記シート片22bを大きく押し広げたり、押し上げたりすることもできる。したがって、収納部25内の小銭類を簡単に取り出すことが可能となり、カードCを収納することに起因して内がま口2の収納部25から小銭類を取り出すことが困難となるような不具合はない。
【0032】
とくに、本実施形態では、上記シート片22bをシート片22aよりも軟質にしているために、上記シート片22bをより簡単に大きく撓ませることができ、その使い勝手を一層良好にできる利点が得られる。また、上記シート片22aについては、適度に腰がある状態にできるために、ポケット収納部3に収納されたカードCの起立保持も適切に行えることとなる。むろん、上記財布Aは、外がま口1のシート片12a,12bにポケット収納部を設けた構成ではないために、それらシート片12a,12bがカードCの存在によって突っ張ってしまうようなこともない。したがって、外がま口1の2つの収納部16a,16bに収納されている小銭類を取り出すときにも、この外がま口1の開口部を大きく開口させてから、上記シート片12a,12bを大きく押し広げたり、あるいは上方へ持ち上げるなどして、小銭類の取り出しを簡単に行うことができるのである。
【0033】
上記財布Aでは、ポケット収納部3からカードCを取り出す作業は、たとえば図5に示すようにして行うこともできる。すなわち、まず外がま口1を開けた状態において、そのシート部10の底部を手で上方へ押圧する。すると、このシート部10を介してカードCの下端縁が上方へ押圧され、このカードCがポケット収納部3の上方へ大きく突出することとなる。このようにすれば、このカードCの上部を簡単に摘まむことができる。カードCの全体がポケット収納部3内の奥深い位置に収納されている場合には、シート部10の底部を上方へ押圧してもそのカードCをスムーズに上昇させることは難しいが、上記財布Aでは、カードCの上部が10mm〜12mm程度だけ突出した状態にポケット収納部3に収納しておくことができるために、上記のような手順でカードCをポケット収納部3の上方へスムーズに押し上げることができ、カードCの取り出しが簡単に行えるのである。
【0034】
上記財布Aは、既存の二重がま口構造の財布と比較すると、その構成部材として、ポケット用シート片30が余分に必要である。ところが、このポケット用シート片30の両側縁部30a,30aの上部は、口金21aを利用してシート片22aに接合されている。その一方、上記口金21aは、もともとシート片22aに取付けられるものである。したがって、上記シート片22aに対して上記両側縁部30a,30aの上部を接合するための作業は、口金21aをシート片22aに取付ける作業工程において同時に行えることとなる。また、上記ポケット用シート片30の下部は、外がま口1の内装材12a",12b"に縫着されているが、その逢着作業は、シート片22a,22bを上記内装材12a",12b"に縫着する作業工程において同時に行うことができる。したがって、上記財布Aを製造するための工程としては、既存の二重がま口構造の財布を製造する場合と比較すると、実質的には、ポケット用シート片30の両側縁部30a,30aの一部を両面テープまたは接着剤を用いてシート片22aに接着する工程が新たに追加されているに過ぎない。したがって、上記財布Aの製造コストが高価になることも極力防止することができる。
【0035】
上記ポケット収納部3は、そのポケット用シート片30の両側縁部30a,30aの上部に対して最も大きな力が作用し易い構造となっている。ところが、上記両側縁部30a,30aの上部は金属製の口金21aをかしめることによってシート片22aに接合されているために、その接合を確実かつ強固なものにすることができる。したがって、上記両側縁部30a,30bがシート片22aから容易に剥離するようなことも防止できる。上記両側縁部30a,30aの下部は、両面テープまたは接着剤によってシート片22aに接着されているが、この部分にはさほど大きな力は作用し難く、またポケット用シート片30に作用する力の大半を上記口金21aをかしめた部分によって受けることができるために、この部分が容易に剥離するようなことはない。
【0036】
なお、本願発明に係る財布の具体的な構成は、決して上記実施形態に限定されない。
【0037】
上記実施形態では、内がま口2の一対のシート片22a,22bの一方側にのみポケット収納部3を設けているが、本願発明はこれに限定されない。本願発明では、一対のシート片22a,22bのそれぞれにポケット収納部を設けるようにしてもかまわない。ただし、その場合にはシート片22a,22bのそれぞれがカードの存在によって突っ張ってしまう現象を生じ、内がま口2の内部から小銭などを取り出し難くなる虞れがある。したがって、実際上は、ポケット収納部を一対のシート片のいずれか一方のみに設けることが好ましい。
【0038】
また、上記実施形態では、内がま口2のシート片22bをシート片22aよりも横幅が大きいサイズとすることによって、上記シート片22bを大きく撓ませることができるようにしたが、やはり本発明はこれに限定されない。本願発明では、たとえばシート片22a,22bの横幅は略同一寸法にしつつ、シート片22bの縦幅をシート片22aの縦幅よりも大きくすることによって、上記シート片22bを大きく撓ませることができるようにしてもかまわない。むろん、縦幅と横幅との双方を大きくしてもかまわない。
【0039】
その他、本願発明に係る財布の各部の具体的な構成は、種々に設計変更自在である。本願発明は、たとえば複数枚のポケット用シート片を内がま口のシート片に重ね合わせることによって、1つのシート片の側方に複数のポケット収納部を並べて設けた構成としてもかまわない。また、内がま口の一対のシート片は、必ずしも互いに別体に形成されたシート部材によって構成されている必要もなく、たとえば1枚のシート部材を折り返すなどして同一部材によって構成されていてもかまわない。同様に、ポケット収納部を構成する内がま口のシート片とこれに重なり合うポケット用シート片とが、同一部材によって構成されていてもかまわない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明に係る財布の一例を示す斜視図である。
【図2】図1のII−II断面図である。
【図3】図1のIII −III 断面図である。
【図4】図1に示す財布を製造する段階においてシート片に口金が取付けられていない状態を示す斜視図である。
【図5】図1に示す財布の使用状態の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
A 財布
C カード
1 外がま口
2 内がま口
3 ポケット収納部
21a,21b 口金(内がま口の)
22a,22b シート片(内がま口の)
25 収納部(内がま口の)
30 ポケット用シート片
30a 側縁部(ポケット用シート片の)

Claims (1)

  1. 外がま口の内部に内がま口が設けられた二重がま口構造を有しており、かつ上記内がま口は、収納部を形成するように互いに対向する可撓性を備えた一対のシート片と、これら一対のシート片のそれぞれに取付けられた口金とを有している財布であって、
    上記一対のシート片の一方にポケット用シート片を重ね合わせることにより上部開口状のポケット収納部が設けられており、上記一対のシート片の他方は、上記一方よりも大きく撓むようにこの一方よりも大きなサイズに形成されていることを特徴とする、財布。
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