JP4129705B2 - プレキャストコンクリート部材用止栓 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はモルタル等のグラウトを充填する方式の鉄筋継手を備えたプレキャストコンクリート部材に関するものである。さらに詳しく述べると、鉄筋継手の排気口に連通するプレキャストコンクリート部材の排気連通管を封止する止栓に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
プレキャストコンクリート部材に埋め込まれた鉄筋継手にモルタルが注入されると、内部の空気はモルタルに押されて排気口からプレキャストコンクリート部材の排気連通管を通り外へ抜ける。その空気の後から注入されたモルタルが排気口からプレキャストコンクリート部材の排気連通管へ排出されてくる。従来は、このモルタルの排出状態を目視してモルタルの充填を確認し、ついで、モルタルの溢出を防止するため、プレキャストコンクリート部材の連通管にゴム製の止栓をはめ込んでいた。しかし、モルタル排出状態を目視してモルタル充填を確認することは困難であり、プレキャストコンクリート部材の連通管からモルタルが溢出して周囲を汚したり、逆にモルタルが逆流して、鉄筋内のモルタル充填が不十分になったりすることが多かった。このため、モルタルの溢出に備えてプレキャストコンクリート部材の部位とその下の床をフィルムで養生しなければならないが、そのための手間と材料が施工コストを増大させていた。
【0003】
モルタル充填の目視確認を容易にする止栓として、特開平9−209506号に、止栓の軸心に貫通孔を設け、その貫通孔に軸体を通し、その軸体の内端に受圧板を外端に抜け止め板を設け、排出しようとするモルタルが受圧板を介して軸体を押し出すことにより、モルタル充填を確認することが提案されている。しかし、この止栓は、貫通孔と軸体の嵌合がきついと空気が抜けにくいため、モルタルが逆流し、ゆるいと、モルタルが漏出するおそれがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記問題を解決することを課題とするものであり、その目的とするところは、モルタル充填状態の目視確認が容易であり、かつモルタルの逆流を未然に防止することが可能であり、かつ周囲がモルタルの漏出により汚されるおそれのない止栓を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前記課題を達成するため、本発明が採用する手段は、鉄筋継手の排気口に連通するプレキャストコンクリート部材の連通管に装着する止栓を、その連通管に密に挿入することができる透明なパイプと、そのパイプに後端から密にかつ深くも浅くも挿入することができる栓体から構成し、そのパイプの上部に排気孔を設け、栓体を浅く挿入したときは、その排気孔が開放され、深く挿入したときは、その排気孔が封止されるようにしたことにある。
【0006】
パイプは比較的硬い合成樹脂製、栓体は比較的軟質な弾性に富む合成樹脂製又はゴム製とすることが好ましい。
【0007】
【発明の実施の形態】
本発明を図面に示す実施例に基づいて説明する。
図1は本発明の一実施例の止栓を設けたプレキャストコンクリート部材の要部断面図、図2及び図3は図1の止栓の排気孔を開放した状態及び封止した状態を示す拡大図である。
【0008】
図1に示すように、プレキャストコンクリート部材8に埋設した鉄筋継手5の排気口6及びモルタル注入口7は、プレキャストコンクリート部材8の側面に開口する排気連通管9及びモルタル注入連通管10にそれぞれ連通する。プレキャストコンクリート部材8の排気連通管9には、止栓1が挿入される。
鉄筋継手5の上半部にはプレキャストコンクリート部材8の鉄筋11の下端部が挿入され、下半部には別のプレキャストコンクリート部材13から突出する鉄筋12の上端部が挿入される。鉄筋継手5内の2つの鉄筋11、12の上端部と下端部は、プレキャストコンクリート部材8のモルタル注入連通管10又は2つのプレキャストコンクリート部材8、13の間の目地から鉄筋継手5の内部に注入されるモルタルを介して接合する。
【0009】
図2及び図3に示すように、止栓1はプレキャストコンクリート部材8の排気連通管8に前半部をぴったり挿入したパイプ2と、そのパイプ2に後端から挿入した栓体3とからなる。パイプ2は透明の比較的硬い合成樹脂製であり、上部に排気孔4を有する。栓体3は比較的軟質な弾性に富む合成樹脂製又はゴム製であり、パイプ2にぴったりと浅くも深くもはめ込むことができる。栓体3をパイプ2に浅くはめ込んだときは、図2に示すように、パイプ2の排気孔4は開放されるが、深く押し込むと、図3に示すように、パイプ2の排気孔4は栓体3により封止される。
【0010】
次に止栓1の作用について説明する。
モルタルを鉄筋継手に注入するとき、図2に示すように、始め、栓体3はパイプ2に浅くはめ込み、排気孔4を開放する。モルタルが鉄筋継手内に充填されるにつれて、内部の空気は鉄筋継手の排気口からプレキャストコンクリート部材8の排気連通管9をとおり、パイプ2の排気孔4から外へ出る。したがって、空気が抜けないために生ずるモルタルの逆流は未然に防止される。
【0011】
空気の後からモルタルが排気口から排気連通管9へ排出してくる。このモルタルの排出は透明なパイプ2を通して容易に目視確認することができる。透明なパイプ2を通して排出してきたモルタルがパイプ2の排気孔4に達したことを目視で確認したとき、図3に示すように、栓体3を深く押し込んで排気孔4を封止し、モルタルの排気孔4からの漏出を防止する。したがって、プレキャストコンクリート部材8の施工部位及びその下の床等をフィルムで養生する必要はない。
【0012】
【発明の効果】
上記のとおり、本発明の止栓は、排気孔を備えた透明なパイプと、そのパイプに後端から押し込んだ栓体とからなり、次のような優れた効果を奏する。
1.モルタルの充填状態を容易に目視確認することができる。
2.パイプの排気孔によりモルタルの逆流を防止することができる。
3.モルタルの充填を確認して栓体を深く押し込んでパイプの排気孔を封止することにより、モルタルの漏出を防止することができる。
4.施工部位及び床面の漏出モルタルによる汚れ、しみがなくなり、これにより養生も清掃も不要となり、コストが低減する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を備えたプレキャストコンクリート部材の要部断面図、
【図2】図1の止栓の拡大図であり、排気孔を開放した状態を示す。
【図3】図1の止栓の拡大図であり、排気孔を封止した状態を示す。
【符号の説明】
1:止栓
2:パイプ
3:栓体
4:排気孔
5:鉄筋継手
6:排気口
7:モルタル注入口
8:プレキャストコンクリート部材
9:排気連通管
10:モルタル注入連通管
11、12:鉄筋
13:プレキャストコンクリート部材
Claims (2)
- プレキャストコンクリート部材(8)内の鉄筋継手(5)の排気口(6)に連通する排気連通管(9)に設ける止栓(1)であって、前記止栓は前記排気連通管に前端部が密に挿入される透明なパイプ(2)と、前記パイプに後端から密に挿入される栓体(3)とからなり、前記パイプは上部に排気孔(4)を備え、前記栓体は前記パイプに浅く挿入されると前記排気孔を開放し、深く挿入されると前記排気孔を封止することを特徴とするプレキャストコンクリート部材用止栓。
- パイプ(2)は比較的硬質な合成樹脂製であり、栓体(3)は弾性に富む合成樹脂製又はゴム製であることを特徴とする請求項1記載のプレキャストコンクリート部材用止栓。
Priority Applications (1)
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JP04282799A JP4129705B2 (ja) | 1999-02-22 | 1999-02-22 | プレキャストコンクリート部材用止栓 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP04282799A JP4129705B2 (ja) | 1999-02-22 | 1999-02-22 | プレキャストコンクリート部材用止栓 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
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Family
ID=12646807
Family Applications (1)
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JP04282799A Expired - Lifetime JP4129705B2 (ja) | 1999-02-22 | 1999-02-22 | プレキャストコンクリート部材用止栓 |
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- 1999-02-22 JP JP04282799A patent/JP4129705B2/ja not_active Expired - Lifetime
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