JP4128810B2 - 基準受座の自在設定構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、フライス加工等において、ワークの基準高さ位置を決めるために使用される基準受座の自在設定構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
機械加工時に基準受座によりワークを3点支持してその基準高さ位置を決めることがおこなわれており、特開2002−46036号にはNC加工における例が示されている。図7は従来のフライス加工におけるワークaの設定構造を示し、作業台b上に置かれた治具板cに基準受座dをボルト止めし、この上にワークaを置いてクランプeにより固定した。この基準受座dは一般的に治具板c上へ所定距離を離して3個設置され、ワークaの所定基準位置を3点支持するようになっている。
【0003】
図8は治具板cに対する基準受座dの取付例であり、治具板cは予めワーク毎に専用で設けられ、基準受座dの取付部fを嵌合する位置決め穴gと、基準受座dを固定するボルトhのための通し穴kからなる複数の穴の一組とし、これをワークに応じて治具板c上に3ヶ所設けていた。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のような基準受座dを治具板cへ固定する構造の場合、ワークaの形状等が異なる毎に治具板cを交換し、基準受座dを固定し直さなければならず多くの手間を必要とした。このため、多品種少量生産の場合は特に作業効率が低下し、さらに多くの治具板cを製作するためのコストアップや、保管スペースの増大が生じる。
また、多少の穴位置を変更することにより、治具板cを複数のワークに対して共通使用できる場合であっても、不使用の穴にワークの切り粉が詰まり、その除去に手間がかかることになった。
このような問題は治具板cを不要にできれば解消することになる。そこで治具板cを不要にする基準受座の自在設定構造が望まれることになった。本願発明はこの要請を実現するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本願の基準受座の自在設定構造に係る請求項1は、ワークを作業台上へ基準高さで支持するために用いられる基準受座の設定構造において、前記基準受座を一端に取付けたアーム部材を設け、その他端を固定部として前記作業台側へ回動自在に取付け、前記固定部を中心とする前記アーム部材の回動により前記基準受座のセット位置を設定自由とし、所定のセット位置にて固定手段により回動不能に固定するとともに、前記固定手段は、前記固定部の回動中心軸上に設けられたハンドルの締め付け調整により、前記固定部を回動可能又は回動不能にし、前記アーム部材は、リンク軸により相対回動自在に連結された第1及び第2リンクを備え、このアーム部材の一端に前記基準受座を取付け、他端を前記固定部とし、第1及び第2リンクは同一平面内で前記リンク軸及び回動中心軸線の2軸を中心に回動自在であることを特徴とする。
【0006】
また、前記固定手段は、前記固定部の回動中心軸上に設けられたハンドルの締め付け調整により、前記固定部を回動可能又は回動不能にすることを特徴とする。
【0007】
さらに、前記アーム部材は、リンク軸により相対回動自在に連結された第1及び第2リンクを備え、このアーム部材を構成する第1リンクの一端に前記基準受座を取付け、他端に前記リンク軸を一体回動するように設け、このリンク軸を介して前記第1リンクの他端を前記第2リンクの一端と連結し、この第2リンクの他端を前記固定部とし、第1及び第2リンクは同一平面内で前記リンク軸及び回動中心軸線の2軸を中心に回動自在であ
前記固定手段は、前記ハンドル操作に連動して前記リンク軸を回動不能又は可能にすることにより前記第1及び第2リンクの相対回動を不能又は可能にする連動ロック機構を備えたことを特徴とする。
【0008】
請求項2は、上記請求項1において、前記連動ロック機構は一端が前記操作部材により押されるプッシュロッドと、一端が前記リンク軸の外周へ接触するロックピースと、これらプッシュロッド及びロックピースの各他端間に配置されてそれぞれを前記操作部材及び前記リンク軸側へ押すように付勢するスプリングとを有するロック部材を備え、
前記プッシュロッドの前記一端が前記操作部材により押し込まれたとき前記ロックピースの一端が前記リンク軸の外周へ押しつけられてリンク軸を回動不能にすることを特徴とする。
【0009】
請求項3は、ワークを作業台上へ基準高さで支持するために用いられる基準受座の設定構造において、
前記基準受座を一端に取付けたアーム部材を設け、その他端を固定部として前記作業台側へ回動自在に取付け、
前記固定部を中心とする前記アーム部材の回動により前記基準受座のセット位置を設定自由とし、所定のセット位置にて固定手段により回動不能に固定するとともに、
前記固定手段は、前記固定部の回動中心軸上に設けられたハンドルの締め付け調整により、前記固定部を回動可能又は回動不能にし、
前記アーム部材は、リンク軸により相対回動自在に連結された第1及び第2リンクを備え、このアーム部材の一端に前記基準受座を取付け、他端を前記固定部とし、第1及び第2リンクは同一平面内で前記リンク軸及び回動中心軸線の2軸を中心に回動自在であり、
前記固定手段は、前記ハンドル操作によって前記第1及び第2リンクの相対回動を不能又は可能にする連動ロック機構を備え、
この連動ロック機構は、前記ハンドル操作によって前記回動軸の軸方向へ移動する操作部材と、この操作部材に設けられたテーパー面の移動に連動して直交方向へ進退動することにより前記第1及び第2リンクの相対回動を不能又は可能にするロック部材を備えることを特徴とする。
【0010】
【発明の効果】
請求項1によれば、アーム部材の一端に基準受座を取付け、他端の固定部を作業台上へ回動自在に取付けるので、固定部を中心にアーム部材を回動させて基準受座を移動させ、固定手段で回動を不能にすることによりワークの所定基準位置へ迅速かつ簡単にセットすることができる。したがって、複数のワークに対して共通使用可能になるため汎用性が高くなる。そのため従来の治具板を省略できることになり、ワーク毎に専用の治具板を製作して基準受座をセットし直す手間が不要になって、多品種少量生産に適したものになる。また、治具板の不使用穴に切り粉が詰まることもないので、多くの手間が解消し、コストダウンが可能になった。
【0011】
また、固定手段を固定部の回動中心軸上に設けられたハンドルの締め付け調整により、固定部を回動可能又は回動不能にするようにしたので、固定手段を簡単に構成でき、基準受座のセット又は位置変更に特殊工具を用いず簡単に作業できる。
【0012】
そのうえ、アーム部材に、リンク軸により相対回動自在に連結された第1及び第2リンクを備え、このアーム部材の一端に基準受座を取付け、他端を固定部としたので、アーム部材をリンク軸にて屈曲自在にできる。このため基準受座のセット位置は、固定部を中心にアーム部材の最大長を半径とする回動範囲内の任意位置をとることができ、基準受座のセットにおける自由度が増す。
【0013】
請求項によれば、固定手段として、ハンドル操作によって第1及び第2リンクの相対回動を不能又は可能にする連動ロック機構を備えるので、固定部を固定するためにハンドルを締め付けると、連動ロック機構により同時に第1及び第2リンクを相対回動不能にロックする。逆にハンドルを弛めて固定部を回動自由にすれば、第1及び第2リンクの間も連動ロック機構により回動自由になる。したがって、アーム部材をリンクとしても、ハンドルだけの操作で第1及び第2リンクの動作も操作できるので作業効率が向上する。
【0014】
請求項によれば、連動ロック機構として、ハンドル操作によって移動する操作部材と、この操作部材に連動するロック部材を備え、ハンドルを締め付け又は弛めると、操作部材が回動軸の軸方向へ移動し、この操作部材に設けられたテーパー面の移動に連動してロック部材が直交方向へ進退動することにより、第1及び第2リンクの相対回動を不能又は可能にするようにした。したがって、連動ロック機構を比較的簡単な構造で実現できる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて一実施例を説明する。図1はフライス加工におけるワークの固定装置を示す平面図、図2は基準受座の自在設定構造の拡大断面図、図3はリンク軸部分の拡大断面図、図4は操作部材の動作を説明する図、図5は基準受座の取付構造を示す断面図、図6は応用例を示す図2と同様の図である。
【0016】
まず図1において、ワーク1を置く作業台2上に基準受座調節手段3がワーク1の4隅へ計4ヶ所配置されている。基準受座調節手段3は、リンクアーム4とその一端に固定された基準受座5と、他端の固定部6を締め付け操作するハンドル7を備える。リンクアーム4は第1リンク8と第2リンク9を連結ピン10にて相対回動自在に連結したものである。
【0017】
各基準受座調節手段3は、リンクアーム4を直線状の最大長さを半径として固定部6を中心に回動させたときに描かれる回動円Cの範囲内における任意位置で基準受座5をセット可能である。フライス加工におけるワーク1の基準高さを設定するため、ワーク1の下面を3点支持する場合は、4つの基準受座調節手段3のうちいずれか1つを遊ばせ、残りの3つを調整してワーク1の所定基準位置へセットする。但し、4つの基準受座調節手段3全部を使えば4点支持ができる。またさらに多くの基準受座調節手段3を設ければより多点支持が可能である。
【0018】
リンクアーム4はリンク軸10にて第1リンク8と第2リンク9が屈曲自在であり、固定手段によって所望の屈曲状態で固定できる。また、後述する連動ロック機構によってハンドル7の操作と連動し、第1リンク8と第2リンク9の相対回動を不能にする状態(これをロック状態という)と、フリーにするアンロック状態のいずれかにすることができる。固定部6はハンドル7によって締め付け固定でき、ハンドル7も固定手段の一部をなす。
【0019】
図1において、符号11は基準受座5のセット位置を決めるために作業台2の上方へ配置される位置決め用のマスタープレートであり、その周囲に形成された凹部12はワーク1毎に決まる所定の基準位置に設けられ、ここに基準受座5の基部側を嵌合することにより、基準受座5を位置決めする。
【0020】
なお、派生機種などの複数のワークに共用する場合は、予め複数機種分の凹部12を形成することによりマスタープレート11を複数機種に共用することができる。この場合は予め多数ワークに対応して設けられた複数の凹部12のうちから、対象とするワークに応じたものだけを選択して使用し、残りは不使用にすればよい。
【0021】
符号13はワーク1の中央を固定するセンタークランプ、14は両サイドを固定するサイドクランプ、15はワーク1の2つのコーナー部を位置決めするためのラフガイドである。
【0022】
図2は基準受座調節手段3の詳細構造を示し、第1リンク8は中実部材であり、その一端に基準受座取付ボス16が溶接で一体化され、他端には二股ボス17が溶接され、この二股ボス17の二股部に嵌合された第2リンク9の一端をリンク軸10にて連結する。なお、リンク軸10は二股ボス17とピン18で一体に結合され、リンク軸10と第1リンク8は一体に回動するようになっている。
【0023】
第2リンク9はパイプ部材であり、その他端は固定部6をなす筒状部材の側面へ溶接一体化されている。固定部6の側面には第2リンク9の中空部と連通する開口19が形成されている。第2リンク9の内部には連動ロック機構を構成するプッシュロッド20,スプリング21,ロックピース22が収容され、プッシュロッド20及びロックピース22は第2リンク9の軸方向へ移動自由になっている。
【0024】
プッシュロッド20の端部のうち、固定部6側の端部23は先端が球面状もしくはテーパー状等をなし、開口19内へ出入自在である。ロックピース22は、図3に示すようにリンク軸10側の端部24の先端面をリンク軸10の外周面と同程度の曲率をなす凹曲面25とし、スプリング21により凹曲面25をリンク軸10の外周面へ圧接させてリンク軸10とロックピース22の間、ひいては第1及び第2リンク8及び9間の相対回動を不能にする。また、スプリング21に抗してリンク軸10からロックピース22の凹曲面25を離せばリンク軸10とロックピース22の間、ひいては第1及び第2リンク8及び9間の相対回動を自在にする。
【0025】
ロックピース22の端部24は、端部24以外の本体部よりも軟質材料によって構成されている。本実施例では、鉄等の比較的硬い金属からなる硬質材製の本体部に対して銅材を端部24として取付けてある。一方、リンク軸10も鉄等の比較的硬い金属からなる硬質材製であり、その外周に端部24がスプリング21の圧縮時におけるバネ力で押し付けられると、大きな摩擦力によってリンク軸10と端部24の相対回動を不能にする。この摩擦力は十分に大きく、そのうえマスタープレート11へ基準受座5を取付けた状態で使用するため、通常作業で予想される範囲の力が基準受座5へ加わる程度では、リンク軸10と端部24の相対回動を生じないようになっている。
【0026】
二股ボス17は、第2リンク9の回動を許容するための開口部を略180°の範囲に形成してあり、第1及び第2リンク8及び9間の相対回動範囲を180°としている。但し、この回動範囲は任意に設定でき、より広範囲に回動させるには二股ボス17の開口範囲及び凹部25形成範囲をそれぞれ180°以上にすればよい。
【0027】
図2において、スプリング21はプッシュロッド20とロックピース22の間に配置され、圧縮時にプッシュロッド20及びロックピース22をそれぞれ第2リンク9の軸端へ向かって反対方向へ移動付勢する。スプリング21はコイルスプリングもしくはその他の種々な形式のものを使用可能である。
【0028】
スプリング21がフリー状態では、プッシュロッド20の端部23は開口19内へ入る。ロックピース22の端部24における先端面に設けた凹曲面25がリンク軸10の外周面へ当接される。この状態ではスプリング21のバネ力が弱いので、第1リンク8又は第2リンク9へ強めの力を加えれば、第1リンク8と一体にリンク軸10が回動することを許容する。
【0029】
一方、後述するようにプッシュロッド20を図の左方へ移動させてスプリング21を圧縮すると、ロックピース22の端部24における凹曲面25がリンク軸10の外周面へ圧接されてロック状態となり、第1リンク8と第2リンク9の相対回動が不能になる。
【0030】
固定部6の回動中心軸26は、その下端に形成されたネジ部27で作業台の基準プレート28へ締結され、ナット29で固定される。回動中心軸26の上端側は基準プレート28から上方へ突出し、その周囲に固定部6が外嵌され、この固定部6の内側に操作部材30が軸方向へ移動自在に外嵌される。
【0031】
図4に明らかなように、操作部材30は図の下端側が下方へ向かって先細り状をなすテーパー面31をなし、このテーパー面31が開口19と重なる下降位置とこれを開放してその上方となる上昇位置とへ移動可能になっている。このテーパー面31にはプッシュロッド20の端部23が接触するようになっており、図4に示す上昇位置になると、端部23が開口19から固定部6内へ突出することを許容する。
【0032】
一方、操作部材30が図2に示す下降位置になると、下降するテーパー面31に乗り上げた端部23が次第に開口19から第2リンク9内へ押し出され、テーパー面31が開口19と重なると、端部23が開口19内へ戻ることを阻止する。この状態ではプッシュロッド20が図の左方へ移動してスプリング21を圧縮するため、スプリング21はロックピース22の凹部25をリンク軸10の外周へ押し付け、リンク軸10が回動不能なロック状態になる。
【0033】
操作部材30の上下動はハンドル7の操作による。ハンドル7は首部32に形成された雌ネジ穴(図示省略)を回動中心軸26の上端に設けられたネジ部33(図4参照)へ被せてネジ止めされる。首部32の下端は固定部6並びに操作部材30の各上端へ当接している。ハンドル7を締め付けると、首部32が下降し、このとき固定部6の下端を基準プレート28上へ押し付けて回動不能に固定する。
【0034】
同時に、操作部材30を下方へ押し、テーパー面31へ押し付けられる端部23を介して働くスプリング21のバネ力に抗して操作部材30を下降させ、図2に示す下降位置にしてアーム部4をロック状態にする。すなわち、ハンドル操作により、固定部6と第1及び第2リンク間を同時に固定することになり、連動ロックの動作状態になる。
【0035】
逆に、ハンドル7を弛めると、固定部6の基準プレート28へ押し付ける力が消滅するため、固定部6を解放して回動可能にする。同時に、図4に示すように首部32が上昇するため、操作部材30は下方への押し付け力が解放され、スプリング21によって付勢されたプッシュロッド20の端部23がテーパー面31を押す。
【0036】
その結果、端部23による上方へ向かう分力を受けて操作部材30が上昇し、開口19を開放して、端部23が開口19から固定部6内へ侵入することを許容する。、端部23が固定部6内へ侵入すると、スプリング21の圧縮を開放し、ロックピース22の端部24は凹曲面25がリンク軸10の外周へ軽く当接するだけとなり、リンク軸10の回動を可能にする。したがって連動機構により固定部6と第1及び第2リンクの双方が同時にアンロック状態となる。
【0037】
図5に示すように、基準受座取付ボス16は、その軸心部上下方向に軸穴34が設けられ、この中に基準受座5の取付脚35が嵌合される。取付脚35の周囲には環状溝36が設けられ、基準受座取付ボス16の側部にネジ止めされたボールプランジャー37が係脱することによりワンタッチで着脱自在になっている。
【0038】
基準受座5はピン状をなし、中間部にフランジ38が設けられ、基準受座取付ボス16の上面へ当接してフランジ38よりも上側部分である基準ピン部39の上端が基準高さとなり、ワーク1に対する基準高さを決定する。また、ワークの変更により基準高さが異なる場合は、別に用意した基準ピン部39の寸法が異なる他の基準受座5をワンタッチ交換する。
【0039】
なお、基準ピン部39の基準プレート28上における水平方向位置は、基準ピン部39がマスタープレート11の凹部12へ嵌合して位置決めされる。基準受座5は高さが重要であり、その水平面方向位置はそれ程高精度を要求されないため、このマスタープレート11による位置決めで十分となる。
【0040】
次に、本実施例の作用を説明する。上述したように、リンクアーム4の一端に基準受座5を取付け、他端の固定部6を作業台2の基準プレート28上へ回動自在に取付けたので、固定部6を中心にリンクアーム4を回動させて基準受座5を移動させ、固定手段で回動を不能にすることによりワーク1の所定基準位置へ迅速かつ簡単にセットすることができる。
【0041】
したがって、複数のワークに対して共通使用可能になるため汎用性が高くなる。また、従来の治具板を省略できることになり、ワーク毎に専用の治具板を製作して基準受座をセットし直す手間が不要になって、多品種少量生産に適したものになる。また、治具板の不使用穴に切り粉が詰まることもないので、多くの手間が解消し、コストダウンが可能になった。
【0042】
さらに、固定手段を固定部6の回動中心軸26の上部に設けられたハンドル7の締め付け調整により、固定部6を回動可能又は回動不能にするようにしたので、固定手段を簡単に構成でき、基準受座5のセット又は位置変更に特殊工具を用いず簡単に作業できる。
【0043】
また、リンクアーム4を、リンク軸10により相対回動自在に連結された第1リンク8と第2リンク9としたので、リンクアーム4をリンク軸10にて屈曲自在にできる。このため基準受座5のセット位置は、固定部6を中心にリンクアーム4の最大長を半径とする回動範囲内の任意位置をとることができ、基準受座5のセットにおける自由度が増す。
【0044】
さらに、固定手段として、ハンドル操作によって第1及び第2リンク8,9の相対回動を不能又は可能にする連動ロック機構を備えるので、固定部6を固定するためにハンドル7を締め付けると、連動ロック機構により同時に第1及び第2リンク8,9を相対回動不能にロックする。逆にハンドル7を弛めて固定部6を回動自由にすれば、第1及び第2リンク8,9の間も連動ロック機構により回動自由になる。したがって、リンクアーム4を用いても、ハンドル7だけの操作で第1及び第2リンク8,9の動作も操作できるので作業効率が向上する。
【0045】
そのうえ、連動ロック機構として、操作部材30と、この操作部材30のテーパー面31の移動に連動するロック部材(プッシュロッド20、スプリング21及びロックピース22)を備えたので、連動ロック機構を比較的簡単な構造で実現できる。
【0046】
なお、本願発明は上記の各実施例に限定されるものではなく、発明の原理内において種々に変形や応用が可能である。例えば、連動ロック機構は、実施例に限らず公知の種々な連動ロック機構を利用できる。またフライス加工以外の種々な加工に利用できる。
【0047】
図6は応用例であり、図2においてマスタープレート11上へ可動テーパーピン40を設置した例である。この可動テーパーピン40はマスタープレート11上へ、支持ブロック41をボルト42で固定することにより取付けられ、可動テーパーピン40の上端は基準ピン部39よりもsだけ上方へ突出し、ワーク1の水平方向における位置決めをなす。したがって、可動テーパーピン40を併用すれば、面削り加工に加えて、穴加工も位置精度よくできることになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】フライス加工におけるワークの固定装置を示す平面図
【図2】基準受座調節手段の拡大断面図
【図3】リンク軸部分の拡大断面図
【図4】操作部材の動作を説明する図
【図5】基準受座の取付構造を示す断面図
【図6】応用例を示す図2と同様の図
【図7】従来のフライス加工におけるワークの設定構造を示す図
【図8】治具板に対する基準受座の取付を示す図
【符号の説明】
1:ワーク、2:作業台、3:基準受座調節手段、4:リンクアーム、5:基準受座、6:固定部、7:ハンドル、8:第1リンク、9:第2リンク、10:リンク軸、20:プッシュロッド、21:スプリング、22:ロックピース、25:凹曲面、26:回動中心軸、30:操作部材、31:テーパー部

Claims (3)

  1. ワークを作業台上へ基準高さで支持するために用いられる基準受座の設定構造において、
    前記基準受座を一端に取付けたアーム部材を設け、その他端を固定部として前記作業台側へ回動自在に取付け、
    前記固定部を中心とする前記アーム部材の回動により前記基準受座のセット位置を設定自由とし、所定のセット位置にて固定手段により回動不能に固定するとともに、
    前記固定手段は、前記固定部の回動中心軸上に設けられたハンドルの締め付け調整により、前記固定部を回動可能又は回動不能にし、
    前記アーム部材は、リンク軸により相対回動自在に連結された第1及び第2リンクを備え、このアーム部材を構成する第1リンクの一端に前記基準受座を取付け、他端に前記リンク軸を一体回動するように設け、このリンク軸を介して前記第1リンクの他端を前記第2リンクの一端と連結し、この第2リンクの他端を前記固定部とし、第1及び第2リンクは同一平面内で前記リンク軸及び回動中心軸線の2軸を中心に回動自在であ
    前記固定手段は、前記ハンドル操作に連動して前記リンク軸を回動不能又は可能にすることにより前記第1及び第2リンクの相対回動を不能又は可能にする連動ロック機構を備えたことを特徴とする基準受座の自在設定構造。
  2. 前記連動ロック機構は、一端が前記操作部材により押されるプッシュロッドと、一端が前記リンク軸の外周へ接触するロックピースと、これらプッシュロッド及びロックピースの各他端間に配置されてそれぞれを前記操作部材及び前記リンク軸側へ押すように付勢するスプリングとを有するロック部材を備え、
    前記プッシュロッドの前記一端が前記操作部材により押し込まれたとき前記ロックピースの一端が前記リンク軸の外周へ押しつけられてリンク軸を回動不能にすることを特徴とする請求項1に記載した基準受座の自在設定構造。
  3. ワークを作業台上へ基準高さで支持するために用いられる基準受座の設定構造において、
    前記基準受座を一端に取付けたアーム部材を設け、その他端を固定部として前記作業台側へ回動自在に取付け、
    前記固定部を中心とする前記アーム部材の回動により前記基準受座のセット位置を設定自由とし、所定のセット位置にて固定手段により回動不能に固定するとともに、
    前記固定手段は、前記固定部の回動中心軸上に設けられたハンドルの締め付け調整により、前記固定部を回動可能又は回動不能にし、
    前記アーム部材は、リンク軸により相対回動自在に連結された第1及び第2リンクを備え、このアーム部材の一端に前記基準受座を取付け、他端を前記固定部とし、第1及び第2リンクは同一平面内で前記リンク軸及び回動中心軸線の2軸を中心に回動自在であり、
    前記固定手段は、前記ハンドル操作によって前記第1及び第2リンクの相対回動を不能又は可能にする連動ロック機構を備え、
    前記連動ロック機構は、前記ハンドル操作によって前記回動軸の軸方向へ移動する操作部材と、この操作部材に設けられたテーパー面の移動に連動して直交方向へ進退動することにより前記第1及び第2リンクの相対回動を不能又は可能にするロック部材を備えることを特徴とする基準受座の自在設定構造。
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