JP4128712B2 - 動力伝達装置及びその組付方法 - Google Patents

動力伝達装置及びその組付方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動二輪車などにおいて、エンジンのクランクシャフトからタイヤハブとの間に、無段変速プーリ装置及び減速ギア装置を設けて、エンジンの駆動力を適宜可変速してタイヤに伝達するための装置を簡易,迅速且つ効率的な作業にて装着することができる動力伝達装置及びその組付方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、自動二輪車などにおいて、エンジンからタイヤの間に、無段変速プーリ装置及び減速ギア装置を設けて、エンジンの駆動力を適宜可変速してタイヤに伝達しているものがある。そのために、エンジン,無段変速プーリ装置,減速ギア装置と、それぞれの装置が構成単位(モジュール)化されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図24に示すように、エンジン側のクランクシャフト〔出力軸(イ)〕,無段変速プーリ装置〔原動プーリ(ロ),従動プーリ(ハ),ベルト(ニ)〕,減速ギア装置(ホ)及びそのハウジング本体(ヘ),ハウジングカバー(ト)等の構成部材が、たとえそれぞれの装置としてモジュール化されていたとしても、その装置のモジュール化のままで二輪車本体に組付けることが困難の為、一方の装置に設けられた連結構成部品に他方の装置の構成部品を組付けなければならないので、組付性を向上させることが難しく、生産性の向上や製造コストを低減させることができなかった。
【0004】
具体的には、エンジンのクランクシャフトと連結する無段変速プーリ装置の場合、そのクランクシャフトに対して変速プーリ装置の構成部品を組付けた後、無段変速プーリ装置のモジュール化を構成するカバーを取付けなければならない。すなわち、モジュール化されている無段変速プーリ装置は、エンジンとの組付けにおいて、そのモジュール化されているままで組付けられず、その構成部品がエンジンのクランクシャフトに組み付けられて、無段変速プーリ装置というモジュールが組立完了するというものであった。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そこで、発明者は、上記課題を解決すべく、鋭意,研究を重ねた結果、本発明を、固定プーリ半体と、外周に円筒状外周部を形成した可動プーリ半体と、該可動プーリ半体を前記固定プーリ半体側に近接させるランププレート及びウエイトローラとから構成され、且つクランクシャフトに形成されたアウタースプラインと係合するインナースプラインを有する動力側変速プーリと、該動力側変速プーリとベルトを介して動力伝達される従動側変速プーリと、内面側に前記可動プーリ半体の円筒状外周部を遊挿可能で、且つその円筒状外周部を包囲状に支持する包囲壁面部と,該包囲壁面部の略中心箇所に位置し、外面側から内面側に前記クランクシャフトが貫通する貫通孔とから構成される収納案内部を有する連結体と、前記連結体の内面側を被覆して連結体とで無段変速プーリ装置のハウジングを構成するカバー体とからなり、前記固定プーリ半体を、前記連結体に固着される支持部材を介して前記連結体と、前記カバー体とによる前記ハウジング内に回転自在に支持固定し、前記連結体に前記動力側変速プーリと従動側変速プーリとが装着されてなる動力伝達装置及びその組付方法等としたことにより、エンジンとタイヤ間に設けられる無段変速プーリ装置及び減速ギア装置の動力伝達装置を構成単位(モジュール)化したままで、容易に組付け可能とする動力伝達装置を提供して、組付性を向上させ、生産性の向上及び製造コストの低減が実現きるようにする。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。まず、本発明における装置の構成は、図1,図4等に示すように、主に、連結体A,動力側変速プーリB,カバー体E,従動側変速プーリC等とから構成される。その連結体Aには、無段変速プーリ装置が装着され、これらの部材が集合して構成されることによるモジュールとして、二輪車のエンジン箇所に設けられたクランクシャフト22と,タイヤハブ25との間に装着される。また、カバー体Eは、前記連結体Aの内面側1aの開口箇所を覆う(被覆する)役目をなすものである。そして、連結体Aとカバー体Eとで前記無段変速プーリ装置が内装されるハウジングが構成されるものである(図1参照)。
【0007】
上記無段変速プーリ装置は、主に動力側変速プーリBと,従動側変速プーリCと,両変速プーリに巻き掛けられるベルト20等から構成されている(図1,図4等参照)。また、減速ギア装置Fには、タイヤハブ25に直結する車軸が装着されており、その減速ギア装置Fが従動側変速プーリCと連結し、二輪車のタイヤに回転力を伝達する。
【0008】
その連結体Aと前記無段変速プーリ装置、或いはその連結体Aにカバー体Eを装着し、或いは前記無段変速プーリ装置に後述する減速ギア装置Fとを加えてそれぞれ一つの構成単位とし、動力伝達装置が構成される。そして、上述したように、該動力伝達装置を二輪車側に装着するものとしたものである(図20乃至図24参照)。
【0009】
その連結体Aは、ケース本体部1に前記動力側変速プーリBを装着するための収納案内部2が形成されている(図2,図3参照)。該収納案内部2は、包囲壁面部2a及び貫通孔2bから構成されている(図5参照)。その包囲壁面部2aは、略円周状内壁面に形成されており、動力側変速プーリBにおける可動プーリ半体5の円筒状外周部5dが収納され、連結体Aに所定位置に支持固定されるものである(図6参照)。
【0010】
その収納案内部2により動力側変速プーリBの可動プーリ半体5が連結体A内において所定の位置に支持されることができる。その収納案内部2には、その直径の中心箇所に連結体Aを二輪車のクランクシャフト22に装着するための貫通孔2bが形成されており、該貫通孔2bから前記クランクシャフト22を遊挿し、前記動力側変速プーリBのインナースプラインSiに挿入することができる(図3参照)。
【0011】
その収納案内部2の具体的な形状は、前記可動プーリ半体5に形成された(後述する)円筒状外周部5dを包囲状に支持する包囲壁面部2aが形成されている(図5,図6参照)。該包囲壁面部2aは、連続形成された円周壁面としてもよいし、或いは円弧状の壁面が適宜の間隔をおいて断続的に集合形成されたものであっても構わない。また、連結体Aの内面側1aに形成された補強用のリブが包囲壁面部2aを兼ねるようにして形成されることもある。
【0012】
次に、無段変速プーリ装置における動力側変速プーリBは、主に可動プーリ半体5,固定プーリ半体6,ランププレート7及びウエイトローラ8とから構成されている(図2,図3等参照)。その可動プーリ半体5と固定プーリ半体6とが対向して一組のプーリを構成する。その可動プーリ半体5は、略偏平円錐形状のベルト当接板5a及びボス部5bとから形成されている。また、同様に固定プーリ半体6は、略偏平円錐形状のベルト当接板6a及びボス部6bとから形成されている(図5参照)。
【0013】
そのベルト当接板5aとベルト当接板6aとは、それぞれベルト20と当接するベルト当接傾斜面5a1 及びベルト当接傾斜面6a1 を有し、両方のベルト当接傾斜面5a1 とベルト当接傾斜面6a1 とが対向し、両面はそれぞれ同一傾斜となっている(図5参照)。その固定プーリ半体6のボス部6bには、前記ベルト当接板6aの背面側より突出する背面側ボス部6b2 が形成されている。該背面側ボス部6b2 には、クラッチ用噛合部6cが形成され、後述するスターター部Dのクラッチ機構部と噛み合うことができる構造となっている。
【0014】
そのベルト当接傾斜面5a1 とベルト当接傾斜面6a1 とが対向することで断面略V字形状を構成し、前記ベルト当接板5aとベルト当接板6aとが断面略V字形状のベルト20が挟持しつつ、巻き掛けられるようになっている。その可動プーリ半体5が軸方向に沿って移動し、その固定プーリ半体6と可動プーリ半体5とが近接したり離間したりすることにより前記ベルト当接傾斜面5a1 とベルト当接傾斜面6a1 との間隔が可変式構造となる。
【0015】
上記動力側変速プーリBは、その可動プーリ半体5及び固定プーリ半体6等の形状,構造等により複数のタイプが存在する。その第1タイプは、固定プーリ半体6のボス部6bにおいて、前記ベルト当接傾斜面6a1 側から突出した表面側ボス部6b1 が形成されている。該表面側ボス部6b1 のボス孔の内周面側には、軸方向に沿ってインナースプラインSiが形成されている(図9,図10参照)。
【0016】
また、その表面側ボス部6b1 は前記可動プーリ半体5のボス部5bの貫通孔に挿入し、前記可動プーリ半体5がその表面側ボス部6b1 の外周面を軸方向に沿って摺動自在となる構成であり、その可動プーリ半体5が固定プーリ半体6に近接及び離間自在となっている(図10参照)。
【0017】
その可動プーリ半体5のボス部5bの内周側面には、摺動が容易となる摺動部材10が装着され、固定プーリ半体6の表面側ボス部6b1 を可動プーリ半体5の摺動性を良好となるようにすることができる(図10参照)。該摺動部材10は、合成樹脂又は金属等から形成され、摺動性の良好なる部材が選定される。
【0018】
さらに、固定プーリ半体6の表面側ボス部6b1 の軸端で且つ前記可動プーリ半体5の背面側に位置するようにしてランププレート7が固着される。該ランププレート7の中心部には貫通孔7aが形成され、表面側ボス部6b1 の軸端部の段差により形成された小径端部6dが形成され、該小径端部6dには外螺子が形成され、該小径端部6dに装着されたランププレート7がリング状ナット等のロック部材30を介して固着されるものである(図10参照)。
【0019】
そのランププレート7には、前述したように貫通孔7aが形成された中心部の周囲に複数の傾斜板片7b,7b,…が略放射状に形成され、該傾斜板片7bと可動プーリ半体5のベルト当接板5aの裏面側との間にウエイトローラ8が配置されている〔図8(A)参照〕。
【0020】
そして、ランププレート7は、可動プーリ半体5とともに回転するように係止部7cが形成されており、可動プーリ半体5の裏面側に形成されたリブ5cに遊挿状態且つ軸方向に沿ってのみ移動可能に係止されているものである。これによって、可動プーリ半体5とランププレート7とは、ともに回転する構造となっている。その可動プーリ半体5の裏面側とそれぞれの傾斜板片7b,7b,…との間にウエイトローラ8,8,…が非固定状態に配置されている。
【0021】
その固定プーリ半体6と可動プーリ半体5との回転速度が増加するに従い、前記ウエイトローラ8がその遠心力により、外径方向に沿って移動し、これによってウエイトローラ8が可動プーリ半体5を軸方向に沿って移動させ、固定プーリ半体6側に押し付ける作用を行うものである〔図8(B)参照〕。
【0022】
また、可動プーリ半体5及び固定プーリ半体6の回転速度が下がりはじめると、その遠心力も小さくなり、ウエイトローラ8は可動プーリ半体5のボス部5b側に近接することとなる。そして、前記固定プーリ半体6と可動プーリ半体5との距離が変化することで巻掛けられているベルト20の係合する径の大きさを変えることができる。
【0023】
このようにして、前記可動プーリ半体5のベルト当接板5aと固定プーリ半体6のベルト当接板6aとの間隔が回転速度に伴い変化することで、その可動プーリ半体5と固定プーリ半体6に巻き掛けられたベルト20の支持直径が変化することにより、変速することができる。
【0024】
その可動プーリ半体5には、ベルト当接板5aの周囲から、該ベルト当接板5aの背面側に沿って円周状の円筒状外周部5dが形成されている(図6参照)。該円筒状外周部5dは、偏平円筒形状をなしており、前記収納案内部2の包囲壁面部2a内に収納される構造となっている(図3,図5,図7等参照)。また、前記円筒状外周部5dは、ベルト当接板5aの外径と同一の外径に形成されたり、或いはベルト当接板5aの外径よりも僅かに小さく形成されることもあるし、ベルト当接板5aの外径よりも僅かに大きく形成されることもある。
【0025】
また、上記円筒状外周部5dの外径は、前記収納案内部2の包囲壁面部2aの内径よりも小さいものであるが、その収納案内部2と円筒状外周部5dとの間に生じる隙間は小さいことが好ましい。即ち、包囲壁面部2a内で可動プーリ半体5がクランクシャフト22に未装着で軸支されない状態の可動プーリ半体5の収納案内部2内での倒れ幅を最小限にするものである。具体的には、その隙間は2ミリ程度が望ましいが、これに限定されることなく、適宜最適な隙間を設定することができることは勿論である。
【0026】
次に、動力側変速プーリBの第2タイプとしては、前記固定プーリ半体6のボス部6bの表面側ボス部6b1 が形成されないものであり、その表面側ボス部6b1 の代わりに、固定プーリ半体6とは別部材としたスリーブ部材9が使用されるものである(図2,図5等参照)。
【0027】
該スリーブ部材9の内周側面には、前記クランクシャフト22のアウタースプラインSoに係合するインナースプラインSiが形成されており、スリーブ部材9は、そのクランクシャフト22のアウタースプラインSoと係合し、クランクシャフト22とともに回転するようになっている(図3,図5参照)。
【0028】
そのスリーブ部材9の内周には、インジェクション用溝9bがその円周方向に形成され、スリーブ部材9がクランクシャフト22のアウタースプラインSoと係止した状態で、そのインジェクション用溝9bに溶融した合成樹脂が注入され、該合成樹脂が硬化したインジェクションrによりスリーブ部材9を固定し、そのガタツキを防止するものである。
【0029】
そのスリーブ部材9の軸方向一端側に固定プーリ半体6が固着され、そのスリーブ部材9が可動プーリ半体5のボス部5bに挿入し、前記可動プーリ半体5がスリーブ部材9の軸方向に沿って摺動自在なる構造となっている。そして、可動プーリ半体5のボス部5bとスリーブ部材9との間には、前述したようにに、摺動部材10が装着され、可動プーリ半体5の摺動性を良好にしている(図5参照)。
【0030】
また、ランププレート7は、スリーブ部材9の軸方向端部で且つ可動プーリ半体5のベルト当接板5aの背面側に位置して固着されている(図2,図3等参照)。そのランププレート7は、前述したように、リング状ナット等のロック部材30を介して固着されたり(図9,図10参照)、或いは溶接手段により固着される(図2,図3参照)。
【0031】
次に、動力側変速プーリBの第3タイプとしては、前記ランププレート7が前記スリーブ部材9又は固定プーリ半体6のボス部6bに固着されないもので、前記クランクシャフト22側に形成された軸段差部と,スリーブ部材9或いはボス部6bとの間に挟持される構造としたものである(図11,図12参照)。また、ランププレート7とクランクシャフト22の軸段差部との間にはカラー部材32が必要に応じて装着されている。
【0032】
次に、上記の第1乃至第3タイプの動力側変速プーリBにおいて、固定プーリ半体6が支持部材11を介して連結体Aとカバー体Eとによるハウジング内に回動自在に支持固定される。具体的には、支持部材11には、軸受12が挿入される軸受固定部11aが形成され、該軸受固定部11aの周囲には、放射状に複数の固定用腕部11b,11b,…が形成されている(図6参照)。
【0033】
上記軸受12は、固定プーリ半体6のボス部6b(背面側ボス部6b2 )を軸支するものであり、その軸受12が支持部材11の軸支用貫通孔11cに挿入状態に支持されることにより、動力側変速プーリBは、可動プーリ半体5の円筒状外周部5dが遊挿状態で前記収納案内部2により支持され、固定プーリ半体6が支持部材11及び軸受12によって回転自在に支持固定される(図7参照)。
【0034】
ここで、固定プーリ半体6が回転自在に支持固定される状態とは、固定プーリ半体6の回転中心が所定位置に固定された状態で、前述したように軸受12を介して支持されることをいう。その軸受12は、玉軸受,又は金属,合成樹脂等から形成されるブッシュ等の滑り軸受等が使用される。
【0035】
また、連結体A側には、収納案内部2の周囲で且つ前記固定用腕部11bに対応して被固定部3,3,…が形成されている。その固定用腕部11bには、固定用貫通孔11b1 が形成されている。また、前記被固定部3,3,…には、螺子孔3aが形成されている(図5,図10等参照)。そして、支持部材11の固定用腕部11b,11b,…が前記被固定部3,3,…に配置され、ボルトによって固着される。このように、前記支持部材11を介して動力側変速プーリBが連結体A側に装着されることにより、該連結体Aのみで、動力側変速プーリBを支持固定することができる(図4参照)。
【0036】
前記カバー体Eには、スターター部Dが組付けられている。該スターター部Dは、始動軸13に始動用歯車14が装着されており、クラッチ15には被始動用歯車15a及びクラッチ歯15bが形成されている。そして、前記クラッチ15がカバー体Eに回転自在に軸支され、且つそのクラッチ15にはスタータースプリング16が装着されている(図2乃至図4参照)。
【0037】
そして、常時はクラッチ15のクラッチ歯15bと前記固定プーリ半体6側のクラッチ用噛合部6cとが離間状態であり、前記スターターペダルを介して回転する始動軸13とともに始動用歯車14が回転する。次に、該始動用歯車14を介してクラッチ15が回転する。
【0038】
該クラッチ15が回転すると、前記スタータースプリング16が作動して、固定プーリ半体6側のクラッチ用噛合部6cとクラッチ歯15bとが噛み合い、固定プーリ半体6からクランクシャフト22に回転を与えてエンジンを始動させることができる。
【0039】
次に、本発明の第2実施形態としては、支持部材11がカバー体E側に装着されたものである(図13乃至図17参照)。該実施形態では、カバー体E側に被固定部3,3,…が形成されている(図16参照)。前記支持部材11は、ボルト等の固着具31を介してカバー体E側に固着されるものである。該実施形態では、動力側変速プーリBは、連結体Aのみで支持固定されるものではなく、該連結体Aにカバー体Eが装着されて構成されたハウジング内部でその動力側変速プーリBが固定されるものである。
【0040】
次に、従動側変速プーリCは、前記動力側変速プーリBと同様に従動側可動プーリ半体17と従動側固定プーリ半体18とから構成され、前記動力側変速プーリBと同様に、従動側固定プーリ半体18に対して従動側可動プーリ半体17が近接,離間する構造となっている。
【0041】
その支持部材11には、固定プーリ半体6を軸支するための軸受12が装着されない実施例も存在する。即ち、支持部材11には軸受12を装着するための軸受固定部11aが存在せず、支持部材11の中心箇所には前記固定プーリ半体6のボス部6b(背面側ボス部6b2 )を軸支するための軸支用貫通孔11cのみが形成されたものである(図18,図19等参照)。
【0042】
その軸支用貫通孔11cは、固定プーリ半体6のボス部6b(背面側ボス部6b2 )が遊挿できる程度、即ち余裕を持って挿通することができる程度の直径となっており、固定プーリ半体6を回転自在に支持するものであり、前述した支持部材11に軸受12を装着して固定プーリ半体6を支持固定する構造に対して、より一層簡易な支持状態である。図18に示されたものは、支持部材11が連結体A側に固着されたものである。図19に示されたものは、支持部材11がカバー体E側に固着されたものである。
【0043】
次に、従動側可動プーリ半体17と従動側固定プーリ半体18とから構成される従動側変速プーリCには、その回転運動とともに回転する出力軸19が設けられている。また、従動側変速プーリCと連結する減速ギア装置Fは、ギアを数段に噛合わせてタイヤハブ25に連結固定されるものである。その減速ギア装置Fには、タイヤハブ25に直結するタイヤ駆動軸21が装着されている。該出力軸19の回転が減速ギア装置Fより伝達され減速ギア装置Fに装着されたタイヤ駆動軸21に回転が伝達される(図1,図4等参照)。
【0044】
次に、二輪車において、エンジンとタイヤとは、平面より見て縦列に配置され、その側部側に動力側変速プーリBと従動側変速プーリCとが装着された連結体Aが設けられ、該連結体Aがベースとなって無段変速プーリ装置が構成される。エンジンのクランクシャフト22は、側部側に突出して、無段変速プーリ装置の取付部分を構成する。前記エンジン側の変速プーリのベルト係合径の変化に応じて、ベルト20により軸方向に移動し、タイヤ側の変速プーリのベルト係合径を変化させる。
【0045】
次に、本発明における動力伝達装置を実際に二輪車に装着する組付方法について以下に説明する。まず、方法には、4つのパターンが存在する。その組付方法の第1パターンについては、連結体Aに動力側変速プーリBと従動側変速プーリCがそれぞれ装着される。その動力側変速プーリBの固定プーリ半体6は、連結体Aに支持部材11で支持固定される(図20参照)。
【0046】
タイヤハブ25側には、予め減速ギア装置Fが組み込まれている。そして、連結体Aの動力側変速プーリBをエンジンのクランクシャフト22に接続させ、タイヤハブ25側の減速ギア装置Fには、従動側変速プーリCが装着される。動力側変速プーリBにクランクシャフト22を装着するときには、連結体Aの外面側1bから内面側1aに貫通する貫通孔2bからクランクシャフト22を挿通させる。
【0047】
その貫通孔2bは、包囲壁面部2a内に形成されており、該包囲壁面部2a内に可動プーリ半体5が収納されているので、クランクシャフト22は可動プーリ半体5の(ボス部5bの)挿通孔から挿通し、固定プーリ半体6箇所まで貫通するものである。そのクランクシャフト22には、アウタースプラインSoが設けられている。
【0048】
また、動力側変速プーリBにはインナースプラインSiが設けられ、クランクシャフト22を動力側変速プーリBに装着する際には、アウタースプラインSoとインナースプラインSiとを係合させる。そして、前記連結体Aには、カバー体Eを被せてハウジングが構成されるものである。
【0049】
即ち、連結体Aを二輪車に装着する工程は、連結体Aをクランクシャフト22及び減速ギア装置Fに装着する第1工程▲1▼と、その連結体Aにカバー体Eを装着する第2工程▲2▼の2の工程である。該パターンでは、減速ギア装置Fは、予めタイヤハブ25に装着されたもので、たとえば、減速ギア装置Fのみを別のメーカー等のものや所望の減速ギア装置等を使用する選択肢が採用される。
【0050】
次に、組付方法の第2パターンを説明する(図21参照)。該パターンでは、前記第1パターンに示された連結体A側に減速ギア装置Fが組み込まれたものであり、二輪車側のタイヤハブ25にはその減速ギア装置Fは装着されていない。このパターンでは、エンジンのクランクシャフト22と接合する動力側変速プーリBから、減速ギア装置Fのタイヤ駆動軸21までが、一体モジュール化されたものである。
【0051】
該パターンでは、固定プーリ半体6を支持固定する支持部材11は、連結体A側に固着するタイプが採用される。そして、該連結体Aを二輪車に装着した後にカバー体Eが連結体Aに被せられハウジングが構成される。このパターンにおける工程も前記第1パターンと同様に、2つの工程からなっている。このパターンでは、連結体Aを二輪車に装着した状態で、動力側変速プーリBと従動側変速プーリC及びベルト20の張り具合等が適宜,微調整することができるようになっている。
【0052】
次に、組付方法の第3パターンを説明する(図22参照)。該パターンでは、前記第1パターンにカバー体Eを被せてハウジングを構成させたタイプで、カバー体Eには前記減速ギア装置Fは装着されていない。即ち、動力側変速プーリBと従動側変速プーリCとを連結体Aとカバー体Eとによるハウジングにて一体的にモジュール化したものである。該パターンでは、前記支持部材11を連結体A又はカバー体Eのいずれか所望の方に固着することができる。このパターンでは、工程はタイヤハブ25に減速ギア装置Fが装着されていることを前提として1回の工程で完了する。
【0053】
次に、組付方法の第4パターンを説明する(図24参照)。該パターンでは、前記第1パターンにカバー体Eを被せてハウジング化し、さらにそのハウジングの連結体A側に減速ギア装置Fが装着されたものである。即ち、動力側変速プーリBと従動側変速プーリCと減速ギア装置Fとをハウジングにて一体的にモジュール化したものである。該パターンでは、動力伝達装置を1箇所で組み立てておくことができ、且つ二輪車への装着が最も簡易且つ迅速に行われるものであり、作業工程を最小限に抑えることができる。
【0054】
【本発明の効果】
請求項1の発明は、固定プーリ半体6と、外周に円筒状外周部5dを形成した可動プーリ半体5と、該可動プーリ半体5を前記固定プーリ半体6側に近接させるランププレート7及びウエイトローラ8とから構成され、且つクランクシャフト22に形成されたアウタースプラインSoと係合するインナースプラインSiを有する動力側変速プーリBと、該動力側変速プーリBとベルト20を介して動力伝達される従動側変速プーリCと、内面側1aに前記可動プーリ半体5の円筒状外周部5dを遊挿可能で、且つその円筒状外周部5dを包囲状に支持する包囲壁面部2aと,該包囲壁面部2aの略中心箇所に位置し、外面側1bから内面側1aに前記クランクシャフト22が貫通する貫通孔22とから構成される収納案内部2を有する連結体Aと、前記連結体Aの内面側1aを被覆して連結体Aとで無段変速プーリ装置のハウジングを構成するカバー体Eとからなり、前記固定プーリ半体6を、前記連結体Aに固着される支持部材11を介して前記連結体Aと、前記カバー体Eとによる前記ハウジング内に回転自在に支持固定し、前記連結体Aに前記動力側変速プーリBと従動側変速プーリCとが装着されてなる動力伝達装置としたことにより、まず、第1に動力伝達装置を動力側変速プーリBと従動側変速プーリCとの構成単位(モジュール)化した状態で、二輪車にエンジン及びタイヤハブ25に、簡易且つ迅速に装着することができ、従来には見られない組付性の向上と、生産性の向上が図れ、製造コストの低減を図ることができる。
【0055】
上記効果を詳述すると、まず連結体A側には、その内面側1aに前記可動プーリ半体5を支持するための収納案内部2が形成されている。さらに固定プーリ半体6側は、支持部材11により、回転自在に連結体Aに支持されている。従って、動力伝達装置が二輪車に未装着状態、即ち、動力側変速プーリBにクランクシャフト22が挿入されていない状態でも、動力側変速プーリBは、前記収納案内部2と支持部材11とを介して連結体Aの所定の位置に支持されている。
【0056】
それゆえに、その動力側変速プーリBのクランクシャフト22が挿入する貫通孔の軸芯は、略定位置を維持することができ、前記連結体Aをクランクシャフト22とタイヤハブ25側に配置し、軸と孔(クランクシャフト22と動力側変速プーリBの挿通孔)とを合わせるために、前記連結体Aを上下左右に振るようにして、クランクシャフト22と位置が合えば、クランクシャフト22は動力側変速プーリBの挿通孔に挿通させることができる。上記操作は比較的容易に行うことができ、作業効率及び生産性を向上させることができるものである。
【0058】
前記連結体A側には、その内面側1aに前記可動プーリ半体5を支持するための収納案内部2が形成されている。その収納案内部2の包囲壁面部2a内に可動プーリ半体5が遊挿され、さらに固定プーリ半体6側は、その回転中心が振れることがない支持部材11により、回転自在に支持固定されるものである。これによって、可動プーリ半体5は、収納案内部2により比較的安定した支持状態を得ることができる。
【0059】
従って、動力伝達装置が二輪車に未装着状態、即ち、動力側変速プーリBにクランクシャフト22が挿入されていない状態において、動力側変速プーリBは、前記収納案内部2と支持部材11とを介して連結体Aの所定の位置で支持されている。
【0060】
即ち、収納案内部2と支持部材11とが動力側変速プーリBを略軸支する役目をなし、連結体Aでの動力側変速プーリBの軸方向に対する倒れ幅を比較的小さくすることができる。これによって、動力側変速プーリBにおける前記クランクシャフト22が挿通する挿通孔の中心位置は、ガタ付きが生じる程度に抑えられる。
【0061】
それゆえに、その動力側変速プーリBのクランクシャフト22が挿入する貫通孔の軸芯がずれることなく、前記連結体Aをクランクシャフト22とタイヤハブ25側に配置し、軸と孔(クランクシャフト22と動力側変速プーリBの挿通孔)とを合わせるために、前記連結体Aを上下左右に振るような操作要領で、クランクシャフト22を動力側変速プーリBの挿通孔に挿通させることができる。
【0062】
また、従動側変速プーリCもタイヤに減速ギア装置Fを介して容易に装着させることができるものである。このように、連結体Aに少なくとも動力側変速プーリBと従動側変速プーリCとが装着され、一体化されることにより、作業効率及び生産性を向上させることができるものである。
【0064】
可動プーリ半体5の外周には、円筒状外周部5dが形成されている。そして、連結体A側には、その内面側1aに前記可動プーリ半体5を支持するための収納案内部2が形成されている。該収納案内部2は、前記円筒状外周部5dが遊挿可能で,且つその円筒状外周部5dを包囲状に支持することができる包囲壁面部2aと、該包囲壁面部2aの略中心箇所に形成され,外面側1bから内面側1aに前記クランクシャフト22が貫通することができる貫通孔2bが形成されている。
【0065】
その収納案内部2の包囲壁面部2a内に可動プーリ半体5の円筒状外周部5dが挿入されることで、可動プーリ半体5は、収納案内部2により極めて安定的な支持状態となる。さらに、固定プーリ半体6側は、連結体A側に装着された支持部材11により、回転中心が一定となるように回転自在に支持固定されるものである。
【0066】
従って、動力伝達装置を二輪車に未装着状態、即ち、動力側変速プーリBにクランクシャフト22が挿入されていない状態において、動力側変速プーリBは、前記収納案内部2と支持部材11とを介して連結体Aの所定の位置で、あたかも、軸支されたごとく支持固定されている。
【0067】
即ち、収納案内部2と支持部材11とが動力側変速プーリBを回転自在に軸支する役目をなし、連結体Aでの動力側変速プーリBの軸方向に対する倒れ幅を極めて最小限に抑えることができる。これによって、動力側変速プーリBにおける前記クランクシャフト22が挿通する挿通孔の中心位置は、ほとんどガタ付きが生ずることがない。
【0068】
それゆえに、その動力側変速プーリBのクランクシャフト22が挿入する貫通孔の軸芯が略定位置を維持することができ、前記連結体Aをクランクシャフト22とタイヤハブ25側に配置し、軸と孔(クランクシャフト22と動力側変速プーリBの挿通孔)とを合わせるために、前記連結体Aを上下左右にほんの僅か振る程度の極めて簡単な操作要領で、クランクシャフト22を動力側変速プーリBの挿通孔に挿通させることができる。
【0069】
また、従動側変速プーリCもタイヤに減速ギア装置Fを介して容易に装着させることができるものである。このように、連結体Aに少なくとも動力側変速プーリBと従動側変速プーリCとが装着され、一体化されることにより、作業効率及び生産性を向上させることができるものである。
【0070】
また、カバー体Eが前記連結体Aの内面側1aを被覆し、その連結体Aとで無段変速プーリ装置のハウジングを構成するものとしたので、動力伝達装置を工場にて製造し、これを別の二輪車の製造工場等に搬送する場合に、ハウジング内に装着された部品を紛失する等の不都合な事態を防止することができ、輸送等に極めて便利とすることができる。
【0071】
また、前記連結体Aの外面側1bに装着し、前記従動側変速プーリCと連結し、タイヤハブ25に装着可能な減速ギア装置Fを設けてなる動力伝達装置とすることによれば、動力伝達装置には、エンジンのクランクシャフト22及びタイヤハブ25に装着するための略全ての部材を備えたものにすることができる。これによって、最も工程が少なく且つ作業が簡単で、効率的なものにできる。
【0072】
また、前記動力側変速プーリBは、固定プーリ半体6から突出するボス部6bの内周面側に前記クランクシャフト22のアウタースプラインSoと係合するインナースプラインSiが形成され、前記ボス部6bの表面側ボス部6b1 には可動プーリ半体5が軸方向に摺動自在とし、前記ランププレート7は、前記表面側ボス部6b1 の軸端箇所に固着することによれば、動力側変速プーリBを構成する部材を最小限にすることができ、動力伝達装置の組立作業を簡単なものにすることができる。
【0073】
また、前記動力側変速プーリBは、内周面にインナースプラインSiが形成されたスリーブ部材9が設けられ、該スリーブ部材9の軸端に前記固定プーリ半体6が固定され,且つ前記可動プーリ半体5はスリーブ部材9を軸方向に摺動自在とし、前記ランププレート7は、前記スリーブ部材9の軸端箇所に固着することによれば、前述と同様に動力側変速プーリBの構成部材を極めて少なくすることができるものである。
【0074】
更に、固定プーリ半体6と,外周に円筒状外周部5dを形成した可動プーリ半体5と,該可動プーリ半体5を前記固定プーリ半体6側に近接させるランププレート7及びウエイトローラ8とから構成され,且つクランクシャフト22に形成されたアウタースプラインSoと係合するインナースプラインSiを有する動力側変速プーリBと、前記動力側変速プーリBとベルト20を介して動力伝達される従動側変速プーリCと、内面側1aに前記可動プーリ半体5の円筒状外周部5dを遊挿可能で,且つその円筒状外周部5dを包囲状に支持する包囲壁面部2aと,該包囲壁面部2aの略中心箇所に位置し,外面側1bから内面側1aに前記クランクシャフト22が貫通する貫通孔2bとから構成される収納案内部2を有する連結体Aと、前記内面側1aを被覆して連結体Aとともにハウジングを構成するカバー体Eと、前記固定プーリ半体6をカバー体E側にて回転自在に支持固定する支持部材11とからなり、前記連結体Aとカバー体Eによるハウジング内に前記動力側変速プーリBと従動側変速プーリCとがベルト20で巻き掛けされて装着することによれば、連結体Aとカバー体Eとでハウジングを構成し、その内部に無段変速プーリ装置が装着されたもので、動力伝達装置が略一体的にモジュール化されたことにより、二輪車のエンジン及びタイヤハブ25への装着が簡単にできるものである。
【0075】
更に、前記連結体Aの外面側1bに装着し、前記従動側変速プーリCと連結し、タイヤハブ25に装着可能な減速ギア装置Fを設けることによれば、連結体Aとカバー体Eとからなるハウジングに減速ギア装置Fが設けられることで、動力伝達装置を一体的にモジュール化させることができ、二輪車への装着を最も簡単にすることができる。
【0076】
次に、請求項2の発明は、固定プーリ半体6と、外周に円筒状外周部5dを形成した可動プーリ半体5と、該可動プーリ半体5を前記固定プーリ半体6側に近接させるランププレート7及びウエイトローラ8とから構成し、且つクランクシャフト22に形成したアウタースプラインSoと係合するインナースプラインSiを有する動力側変速プーリBと、前記動力側変速プーリBとベルトを介して動力伝達する従動側変速プーリCと、内面側に前記可動プーリ半体5の円筒状外周部5dを遊挿可能で、且つその円筒状外周部5dを包囲状に支持する包囲壁面部2aと、該包囲壁面部2aの略中心箇所に位置し、外面側1bから内面側1aに前記クランクシャフト22が貫通する貫通孔2bとから構成された収納案内部2を有する連結体Aと、前記内面側1aを被覆して連結体Aとともにハウジングを構成するカバー体Eと、前記固定プーリ半体6を前記連結体Aと前記カバー体Eとによるハウジング内で前記連結体A又は前記カバー体Eに回動自在に支持固定する支持部材11とからなり、前記連結体Aにベルト20が巻き掛けられた動力側変速プーリBと従動側変速プーリCとを装着した状態で、前記連結体Aの内面側にカバー体Eを装着して、動力側変速プーリBをクランクシャフト22に装着し、従動側変速プーリCがタイヤハブ25側に装着してなる動力伝達装置の組付方法としたことにより、連結体Aを二輪車に装着した次の工程でカバー体Eを連結体Aに被せるので、連結体Aを二輪車に装着した状態ではカバー体Eが未装着なので連結体A内部を確認することができ、たとえばベルト20の張り具合等の内部の微調整が簡単にできるものである。
【0077】
また、前記連結体Aの外面側1bには、従動側変速プーリCと連結する減速ギア装置Fを装着した状態で、タイヤハブ25側に装着すれば、タイヤハブ25には、連結体A側に装着された減速ギア装置Fを直接に装着することができ、作業をより一層簡単にすることができる。
【0078】
また、前記連結体Aの内面側1aにはカバー体Eを装着した状態で動力側変速プーリBをクランクシャフト22に装着し、従動側変速プーリCがタイヤハブ25側に装着した減速ギア装置Fに装着すれば、連結体Aとカバー体Eとでハウジングを構成し、略一体的にモジュール化としたことで、これを別の工場に輸送する等の工程までを含めて効率化させることができる。
【0079】
更に、前記連結体Aの内面側1aにカバー体Eを装着し、且つ外面側1bには従動側変速プーリCと連結する減速ギア装置Fを装着した状態で、クランクシャフト22及びタイヤハブ25側にそれぞれ装着すれば、連結体Aとカバー体Eとでハウジングを構成し、さらに連結体A側に減速ギア装置Fを装着してモジュール化としたことで、二輪車に対して最も簡易且つ迅速に装着することができ作業効率を最も良好にしたものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の断面図
【図2】ハウジング内に装着された動力側変速プーリ側にクランクシャフトを挿通した状態の要部断面図
【図3】本発明の動力側変速プーリ側にクランクシャフトが外された状態の要部断面図
【図4】本発明において連結体とカバー体と減速ギア装置とを分離した状態の断面図
【図5】連結体と動力側変速プーリと支持部材を分離した状態の断面図
【図6】動力側変速プーリと収納案内部と支持部材とを分離した状態の斜視図
【図7】動力側変速プーリが収納案内部と支持部材とで略軸支状態となった断面図
【図8】(A)は可動プーリ半体とランププレートとウエイトローラとを示す一部断面にした背面図
(B)はランププレートとウエイトローラとの動作を示す要部断面図
可動プーリ半体の背面側にウエイトローラが装着された状態図
【図9】ハウジング内に装着された別の実施例の動力側変速プーリにクランクシャフトが挿通した状態の断面図
【図10】図9の実施例の動力側変速プーリと連結体とを分離した断面図
【図11】ハウジング内に装着されたさらに別の実施例の動力側変速プーリにクランクシャフトが挿通した状態の断面図
【図12】図11の実施例の動力側変速プーリと連結体とを分離した断面図
【図13】本発明の第2実施形態の断面図
【図14】第2実施形態において連結体とカバー体と減速ギア装置とを分離した状態の断面図
【図15】第2実施形態において動力側変速プーリからクランクシャフトを外した状態の断面図
【図16】第2実施形態において連結体と支持部材とカバー体とを分離した状態の断面図
【図17】第2実施形態において動力側変速プーリからクランクシャフトを外した状態の断面図
【図18】本発明の第1実施形態において軸受を装着しない支持部材のみで動力側変速プーリを支持した実施例の断面図
【図19】本発明の第2実施形態において軸受を装着しない支持部材のみで動力側変速プーリを支持した実施例の断面図
【図20】組付方法の第1パターンの工程を示す略示図
【図21】組付方法の第2パターンの工程を示す略示図
【図22】組付方法の第3パターンの工程を示す略示図
【図23】組付方法の第4パターンの工程を示す略示図
【図24】従来工程の略示図
【符号の説明】
A…連結体
B…動力側変速プーリ
C…従動側変速プーリ
E…カバー体
F…減速ギア装置
1a…内面側
1b…外面側
2…収納案内部
2a…包囲壁面部
2b…貫通孔
5…可動プーリ半体
5d…円筒状外周部
6…固定プーリ半体
6b1 …表面側ボス部
6b…ボス部
7…ランププレート
8…ウエイトローラ
9…スリーブ部材
11…支持部材
20…ベルト
22…クランクシャフト
25…タイヤハブ
So…アウタースプライン
Si…インナースプライン

Claims (2)

  1. 固定プーリ半体と、外周に円筒状外周部を形成した可動プーリ半体と、該可動プーリ半体を前記固定プーリ半体側に近接させるランププレート及びウエイトローラとから構成され、且つクランクシャフトに形成されたアウタースプラインと係合するインナースプラインを有する動力側変速プーリと、該動力側変速プーリとベルトを介して動力伝達される従動側変速プーリと、内面側に前記可動プーリ半体の円筒状外周部を遊挿可能で、且つその円筒状外周部を包囲状に支持する包囲壁面部と,該包囲壁面部の略中心箇所に位置し、外面側から内面側に前記クランクシャフトが貫通する貫通孔とから構成される収納案内部を有する連結体と、前記連結体の内面側を被覆して連結体とで無段変速プーリ装置のハウジングを構成するカバー体とからなり、前記固定プーリ半体を、前記連結体に固着される支持部材を介して前記連結体と、前記カバー体とによる前記ハウジング内に回転自在に支持固定し、前記連結体に前記動力側変速プーリと従動側変速プーリとが装着されてなることを特徴とする動力伝達装置。
  2. 固定プーリ半体と、外周に円筒状外周部を形成した可動プーリ半体と、該可動プーリ半体を前記固定プーリ半体側に近接させるランププレート及びウエイトローラとから構成し、且つクランクシャフトに形成したアウタースプラインと係合するインナースプラインを有する動力側変速プーリと、前記動力側変速プーリとベルトを介して動力伝達する従動側変速プーリと、内面側に前記可動プーリ半体の円筒状外周部を遊挿可能で、且つその円筒状外周部を包囲状に支持する包囲壁面部と、該包囲壁面部の略中心箇所に位置し、外面側から内面側に前記クランクシャフトが貫通する貫通孔とから構成された収納案内部を有する連結体と、前記内面側を被覆して連結体とともにハウジングを構成するカバー体と、前記固定プーリ半体を前記連結体と前記カバー体とによるハウジング内で前記連結体又は前記カバー体に回動自在に支持固定する支持部材とからなり、前記連結体にベルトが巻き掛けられた動力側変速プーリと従動側変速プーリとを装着した状態で、前記連結体の内面側にカバー体を装着して、動力側変速プーリをクランクシャフトに装着し、従動側変速プーリがタイヤハブ側に装着してなることを特徴とする動力伝達装置の組付方法。
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