JP4127786B2 - テーブル等の上下支柱連結構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブラケットを介して天板を支える下部支柱と、この下部支柱に連接した下部支柱と同一構造の上部支柱とを備えたテーブル等の上下支柱連結構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、テーブルや机等の天板支持脚に支持脚を連結して脚部を上方に延長させ、その延長支持脚に棚等を取り付けて利用形態の向上を図ったものが知られている。そして支持脚同士の接続として、支持脚の中心部にロングボルトを挿入して接続する方法があるが、支持脚に挿入孔を形成しなければならず、しかも配線等を支持脚の中に通そうとする場合はロングボルトが邪魔になり、配線挿通用支柱としては不向きであった。また下部支持脚の上端部にねじ孔又は雄ねじ部を形成し、上部支持脚の下端にそれに対応して雄ねじ部又はねじ孔を形成して螺合する方法もあるが、回転させながらねじ込むので回転最終位置が特定されず、断面が円形の支持脚以外は上下の支持脚の外形形状がずれてしまう恐れがあった。
【0003】
そこで上述の連結手段に代えて、上部支柱を下部机脚に立設したコ字状の垂直部材に嵌挿させて所定位置でボルト留めしたもの(特許文献1参照)や、下部後脚に上棚の支柱を側面同士オーバラップさせてボルト留めしたもの(特許文献2参照)がテーブル脚連結手段として採用されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−164741号公報(第2―3頁、段落0011、0016、図2)
【特許文献2】
特開平10−243827号公報(第2頁、段落0016、図5)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記特許文献1に記載のものは、下部机脚の他にコ字状の垂直部材を立設しなければならず、構造が複雑でコスト高であった。また、特許文献2に記載のものは、支柱が上下でずれてしまい見栄えが良くないばかりでなく、オーバラップさせる分だけ上方の支柱の丈を長いものとしなければならなかった。しかも何れの特許文献に記載の支柱も、配線通路を設けることについては何ら考慮されておらず、また天板支持用ブラケットの支柱との接続は支柱連結とは別個に行なっており、組み付け作業が煩雑であった。
【0006】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたもので、配線通路が形成された上下支柱をオーバラップさせることなく天板支持用ブラケットを組み付けながら確実かつ容易に一体連結できるテーブル等の上下支柱連結構造を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のテーブル等の上下支柱連結構造は、ブラケットを介して天板を支える下部支柱と、該下部支柱に連接した下部支柱と同一構造の上部支柱とを備えたテーブル等の上下支柱連結構造であって、前記支柱は、周面の一部が上下方向に開口する脚柱と、該脚柱内に上下方向に沿って設けられる配線収納溝とが一体に形成されたもので、前記開口が着脱自在なカバー体により閉塞可能であり、前記配線収納溝とカバー体とで配線が収納可能な空間が形成されると共に、前記下部支柱の頂部に形成した雌ねじに螺合する雄ねじを介して螺着した前記ブラケットに、前記上部支柱の底部に形成した雌ねじに螺合する雄ねじを介して螺着した連結部材を上部支柱開口側から螺着したことを特徴としている。
この特徴によれば、カバー体の着脱により支柱内に容易に配線可能であり、上部支柱開口側から天板を支えるブラケットと前記上部支柱底部の連結部材を螺着できるので、上下支柱を確実かつ容易に一体連結できる。
【0008】
本発明のテーブル等の脚構造において、前記支柱は天板外周より外側にオフセットされた位置に配置されていることが好ましい。
このようにすれば、上下支柱を天板に対して外側になるように立設しているので、天板の構造に左右されることなく容易に組み付けできる。
【0009】
本発明のテーブル等の脚構造において、前記ブラケットと連結部材は面接合状態で対接していることが好ましい。
このようにすれば、上下支柱の組付けが容易で、両支柱の外形状が位置ずれした状態で接続されてしまう恐れがない。
【0010】
本発明のテーブル等の脚構造において、前記支柱に架台を装架してあることが好ましい。
このようにすれば、テーブル上部にも棚や、配線ボックス等を備え付けることができ、利用形態の広いテーブルを提供できる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明の一実施形態に係る上下支柱連結構造が採用された一対の天板支持脚によって天板を支持した状態を示すテーブルの全体斜視図である。
【0012】
符号1はテーブルであって、このテーブル1は、天板2と、この天板2の一側端に配置された一対の天板支持脚4a、4b(以下支持脚と称する)と、天板2の他側端に配置された一対の長尺天板支持脚10A、10B(以下長尺支持脚と称する)とから構成されている。
【0013】
そして、一対の支持脚4a、4bの対向する内側面には、取付け金具6(図3,4参照)によりビスを介して天板2の端部形状に対して所定間隙G離れて幕板8が止着されている。
【0014】
また、長尺支持脚10A、10Bは、下部支柱10a、10bと、これら下部支柱10a、10b上に連結部J1、J2を介して連結される上部支柱10a′、10b′とから成り、下部支柱10a、10bの上端には、内側に向けて天板を支持するブラケット5(図2参照)が突設している。
【0015】
これら支持脚4a、4bないし長尺支持脚10A、10Bは、天板2の横幅より外側のオフセットされた位置に隣接して立脚しており、天板2は、支持脚4a、4b並びに下部支柱10a、10bのそれぞれの上端に内側に向けて突設したブラケット5の上面に止着支持されている。
【0016】
一対の長尺支持脚10A、10Bの下部支柱10a、10b並びに上部支柱10a′、10b′の対向する内側面には、幕板12取付け用の取付け金具6(図3、4参照)がそれぞれ取付けられており、これら取付け金具6に図示しないビスを介して幕板12が止着されている。
【0017】
この幕板12は、図1に示すように天板2一端側外周の円弧に沿って平面視円弧状に湾曲した断面形状であって、一対の長尺支持脚10A、10B下端から上端までを覆う高さで形成されている。
【0018】
湾曲状の幕板12は天板2の一端側外周形状に対して所定の開口が形成されるように所定間隙離れて配置され、この開口部は配線コード等の通過空間として使用することができるようになっている。
【0019】
また、天板2上方の湾曲状幕板12の内側面ないし一対の上部支柱10a′、10b′間には、小物収納具や棚板等として構成される架台13が装架されており、これにより、利用価値の少ないテーブル1端部の空間を利用形態が豊富なテーブル1として提供することができる。
【0020】
次に、長尺支持脚10A、10Bの連結部J1、J2における上下支柱連結構造に付き図2〜図4を参照して説明する。
【0021】
図2は上下支柱連結構造を示す分解斜視図、図3は連結部において上下支柱が切り離された状態を示す部分斜視図であり、図4は連結部において上下支柱が連結された状態を示す部分斜視図である。尚、左右の長尺支持脚10A、10Bは、同一構造で構成されているため、一方の長尺支持脚10Aに付いて説明し、他方の説明を省略する。
【0022】
図2において、長尺支持脚10Aの連結部J1における上下支柱10a、10a′は同一構造であって(下部支柱のみ断面形状が明示されている)、楕円形状の断面を有し扁平な片側側面の一部を長軸方向(上下方向)に沿って開口し、その開口の両端縁から内方に向けて延設する一対の取付け面14a、14bが形成された管状の脚柱10と、仕切板11に凹設され上下方向に連なる円弧状の配線収納溝Hと、この取付け面14a、14bの内端縁にそれぞれ突設した一対の突条リブ15a、15bとから構成されている。
【0023】
なお、本実施例で用いられている支柱は、軽量化の目的で、管状の脚柱10と配線収納溝Hが形成されている仕切板11とが一体に成形(例えば押し出し成形)されたものを使用しているが、特にこれに限定されるものではない。
【0024】
配線収納溝Hには、一対の上下方向に延びる凹状の係止部16a、16bが形成され、これら係止部16a、16bにはカバー体18が係止されるようになっている。そしてこの配線収納溝Hとカバー体18で配線空間が形成される。
【0025】
このカバー体18は、脚柱10に形成される一対の取付け面14a、14bの開口を閉塞するものであって、横幅が取付け面14a、14b両端縁間の寸法より若干狭い寸法で形成されており、脚柱10の外周形状に連続する楕円の一部となる円弧状に形成され、各上下支柱10a、10a′の脚柱10全長と略同一長さに形成されている。
【0026】
更にカバー体18の湾曲内面には、先端に外方を向く係止部となる係止突起20a、20b(図4参照)を形成した一対のリブ20が長手方向に沿って突出し、対向する凹状の係止部16a、16bに弾力的に係合するよう形成されている。
【0027】
また下部支柱10aの脚柱10上端には、所定位置にねじ孔H1が形成されているブラケット5の一端側に形成したトップカバーTCが、ボルトB1、B2を介して雌ねじX1に螺合することで取付けられるようになっており、ブラケット5の他端側は天板2を止着支持するためのボルト孔が形成されている。
【0028】
一方、上部支柱10a′の脚柱10下端には、連結部材としてのエンドカバーECがボルトB3、B4を介してトップカバーTCと同様に取付けられており、エンドカバーECには、上記トップカバーTCのねじ孔H1に対応する位置に取付け孔H2が形成されている。
【0029】
下部支柱10aの上端と上部支柱10a′の下端を連結するに際し、図3に示すように、下部支柱10a上端のトップカバーTC頂部に上部支柱10a′下端のエンドカバーEC底部を面接合状態で対接させる。面接合であるので上下支柱の外形形状を正確に合わせて螺合することができる。また、トップカバーTCとエンドカバーECの対接面にダボとダボ穴を設けて両者を位置決めした状態でボルト締めしてもよい。
【0030】
次いで、図3に示すように、カバー体18を離脱した状態で上部支柱10a′の開口よりボルトB5を取付け孔H2に挿通し、トップカバーTCのねじ孔H1に螺着することで上下支柱10a、10a′が連結される。その後カバー体18を取り付けて,図4に示すように、長尺支持脚10Aを有するテーブルが構築される。なお、上部支柱10a′の頂部には図示しないがキャップを取り付ける。
【0031】
従って、上記のように構成された上下支柱連結構造によれば、カバー体18の着脱により下部支柱10aないし上部支柱10a′内の配線収納溝Hに容易に配線可能であり、上部支柱10a′の開口側から天板2を支えるブラケット5のトップカバーTCと、上部支柱10a′下端の連結部材となるエンドカバーECをボルトB5により螺着できるので、上下支柱10a、10a′を確実かつ容易に一体連結できる。
【0032】
また、一対の支持脚4a、4b及び長尺支持脚10A、10Bは、天板2の外周より外側にオフセットされた位置に立設しているので、天板2の構造に左右されることなく容易に組み付けできる。
【0033】
更に、ブラケット5のトップカバーTCとエンドカバーECが面接合状態で対接しているので、上下支柱10a、10a′の組付けが容易で、両支柱10a、10a′の外形状が位置ずれした状態で接続されてしまう恐れがない。
【0034】
そして、上部支柱10a′に棚13や配線ボックス等の架台を装架できるので、利用形態の広いテーブルを提供することができる。
【0035】
【発明の効果】
本発明は以下の効果を奏する。
【0036】
(a)請求項1項の発明によれば、カバー体の着脱により支柱内に容易に配線可能であり、上部支柱開口側から天板を支えるブラケットと前記上部支柱底部の連結部材を螺着できるので、上下支柱を確実かつ容易に一体連結できる。
【0037】
(b)請求項2項の発明によれば、上下支柱を天板に対して外側になるように立設しているので、天板の構造に左右されることなく容易に組み付けできる。
【0038】
(c)請求項3項の発明によれば、上下支柱の組付けが容易で、両支柱の外形状が位置ずれした状態で接続されてしまう恐れがない。
【0039】
(d)請求項4項の発明によれば、テーブル上部にも棚や、配線ボックス等を備え付けることができ、利用形態の広いテーブルを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る上下支柱連結構造が採用された一対の天板支持脚によって天板を支持した状態を示すテーブルの全体斜視図である。
【図2】上下支柱連結構造を示す分解斜視図である。
【図3】連結部において上下支柱が切り離された状態を示す部分斜視図である。
【図4】連結部において上下支柱が連結された状態を示す部分斜視図である。
【符号の説明】
1 テーブル
2 天板
4a、4b 天板支持脚(支持脚)
5 ブラケット
6 取付け金具
8 幕板
10 脚柱
10A、10B 長尺天板支持脚(長尺支持脚)
10a、10b 下部支柱
10a′、10b′ 上部支柱
11 仕切板
12 幕板
13 棚
14a、14b 取付け面
15a、15b 突条リブ
16a、16b 係止部
18 カバー体
20 リブ
20a、20b 係止突起
B1〜B5 ボルト
EC エンドカバー
G 所定間隙
H 配線収納溝
H1 ねじ孔
H2 取付け孔
J1、J2 連結部
TC トップカバー

Claims (4)

  1. ブラケットを介して天板を支える下部支柱と、該下部支柱に連接した下部支柱と同一構造の上部支柱とを備えたテーブル等の上下支柱連結構造であって、前記支柱は、周面の一部が上下方向に開口する脚柱と、該脚柱内に上下方向に沿って設けられる配線収納溝とが一体に形成されたもので、前記開口が着脱自在なカバー体により閉塞可能であり、前記配線収納溝とカバー体とで配線が収納可能な空間が形成されると共に、前記下部支柱の頂部に形成した雌ねじに螺合する雄ねじを介して螺着した前記ブラケットに、前記上部支柱の底部に形成した雌ねじに螺合する雄ねじを介して螺着した連結部材を上部支柱開口側から螺着したことを特徴とするテーブル等の上下支柱連結構造。
  2. 前記支柱は天板外周より外側にオフセットされた位置に配置されている請求項1に記載のテーブル等の上下支柱連結構造。
  3. 前記ブラケットと連結部材は面接合状態で対接している請求項1または2に記載のテーブル等の上下支柱連結構造。
  4. 前記支柱に架台を装架した請求項1ないし3の何れかに記載のテーブル等の上下支柱連結構造。
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