JP4127672B2 - デジタル復調器及びデジタル復調方法 - Google Patents

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Description

本発明は、デジタル復調器及びデジタル復調方法に係り、特に位相雑音の影響を低減し、QAM信号を高精度に復調するためのデジタル復調器及びデジタル復調方法に関する。
従来、デジタル信号方式の一つであるQAM(Quadrature Amplitude Modulation)方式は、古くからマイクロ波無線通信の分野で利用されている伝送方式である。また、近年では、ケーブル伝送の分野でもデジタル放送の再送信やケーブルモデム等に利用されており、変調処理、復調処理の容易さから、正方配置の64QAM、256QAMが実用化されている。ここで、上述したQAM復調に用いられるデジタル復調器のブロック構成について図を用いて説明する。
図1は、従来のデジタル復調器のブロック構成の一例を示す図である。図1のデジタル復調器10は、チューナ11と、A/D変換部12と、準同期検波部13と、タイミング再生部14と、ロールオフフィルタ15と、搬送波再生部16と、判定帰還等化部17と、シンボル判定部18とを有するよう構成されている。
まず、チューナ11は、伝送信号を受信し、受信した伝送信号に含まれる周波数多重された多数のRF(Radio Frequency)信号の中から1つのRF信号を選択し、低い周波数のIF(Intermediate Frequency)信号に変換する。また、チューナ11は、IF信号に変換された信号をA/D変換部12に出力する。
A/D変換部12は、受信したIF信号をサンプリングしてアナログ信号からデジタル信号に変換する。また、A/D変換部12は、変換されたデジタル信号を準同期検波部13に出力する。準同期検波部13は、入力されたデジタル信号を固定周波数で直交検波し、同相成分(I成分)と直交成分(Q成分)とに分ける。つまり、ベースバンド信号からI成分とQ成分を抽出する準同期検波を行う。また、準同期検波部13は、抽出したI成分とQ成分とを有する信号をタイミング再生部14に出力する。
タイミング再生部14は、シンボルタイミングの回復を行う。ここで、A/D変換部12においては、非同期でデジタル信号にサンプリングされるため、タイミング再生部14において、再サンプリングを行いシンボルのタイミングの一番近い部分を取り出す。タイミング再生された信号は、ロールオフフィルタ15に出力される。
ロールオフフィルタ15は、準同期検波部13にて直交検波された信号をフィルタ等を用いてノイズを除去することで波形整形を行い、波形整形された信号を搬送波再生部16に出力する。搬送波再生部16は、整形された波形信号を用いて搬送波を再生し判定帰還等化部17に出力する。
また、判定帰還等化部17は、FIR(Finite Impulse Response)フィルタで用いられる数式の係数を適応的に制御して反射妨害を除去する波形等化処理を行う。判定帰還等化部17により波形等化処理された信号は、シンボル判定部18に出力される。シンボル判定部18は、入力される信号がどのシンボルに属しているかを判定し、判定結果のシンボルに基づいて復調信号を出力する。
ここで、熱雑音のようにI−Q平面上で等方性の雑音がある場合、受信信号(等化後の出力(soft−output))からどのシンボルが送信されたかを判定するシンボル判定回路について、I−Q平面におけるコンスタレーション・パターンの中で、受信信号に最も近いシンボルを出力するのが最適である。ここで、どのシンボルに属するかの判定閾領域が正方配置のQAMの場合、I方向、Q方向で独立に判定することが可能でデジタル復調処理が容易となる。
なお、I−Q平面におけるコンスタレーション・パターンとは、直交変調に対し,同相成分をx軸,直交成分をy軸として信号をxy平面上に表したものである。
また、上述したように周波数多重された多数のRF信号の中からチューナ11により1つのRF信号を選択する場合には、より低い周波数のIF信号に変換するが、このときチューナ11における位相雑音が問題になることがある。この位相雑音の影響により、シンボル判定部におけるシンボル誤り率が増加してしまう。
ここで、チューナにおける位相雑音の影響は、I−Q平面上の原点から離れたシンボルに対して、より大きく現れる。この対応として、従来では位相雑音に対して耐性のあるQAM信号の配置として、外周部でシンボル間隔が離れるような判定用閾領域を設けたQAM信号の配置手法が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
なお、特許文献1では、復号化の複雑さが低い64QAM信号配置として提案されており、復号の際の判定境界は、隣接するシンボルを結ぶ線の垂直2等分線で与えられるか、その線を矩形状に近似したもので境界設定されている。
特表平9−507373号公報
しかしながら、これまでの位相雑音に強いQAM伝送システムの構成は、送信側でQAM信号における判定閾領域の配置を工夫する方法であって、受信側での復調方法により改善されるものではなかった。
このため、チューナの位相雑音特性が改善された場合、シンボル判定を最適にするためには、送信側でQAM信号のシンボル配置を変更する必要がある。
本発明は、上述した課題に鑑みなされたものであり、送信側でのQAM信号のシンボル配置を変更することなく、受信側のシンボル判定を工夫することで、シンボル誤り率を低減させてデジタル復調の精度を向上させるためのデジタル復調器及びデジタル復調方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本件発明は、以下の特徴を有する課題を解決するための手段を採用している。
請求項1に記載された発明は、QAM信号を復調するためのデジタル復調器において、前記QAM信号を直交検波するための準同期検波部と、前記準同期検波部にて得られるI成分及びQ成分を有する信号のシンボルを判定するシンボル判定部とを有し、前記シンボル判定部は、予め設定される複数あるシンボルについて、位相雑音と熱雑音との和から分布形状を生成し、隣接するシンボルとの間で前記分布形状に基づいて閾値線を生成して、前記閾値線から得られるシンボル毎の判定閾領域により前記信号のシンボル判定を行うことを特徴とする。
請求項1記載の発明によれば、シンボルを判定する判定閾領域を位相雑音と熱雑音との和の分布形状に基づいて生成するため、シンボル誤り率を低減させデジタル復調の精度を向上させることができる。
請求項2に記載された発明は、前記シンボル判定部は、前記シンボルの分布形状と隣接するシンボルの分布形状を、予め設定される同一の楕円形状とすることを特徴とする。
請求項2記載の発明によれば、分布形状を同一の楕円形状とすることにより、判定閾領域を生成するための閾値線を容易で迅速に生成することができる。また、この楕円形状に基づいて閾値線を作成することにより、シンボル誤り率を低減させてデジタル復調の精度を向上させることができる。
請求項3に記載された発明は、前記シンボル判定部は、前記閾値線を、前記シンボルの分布形状と隣接するシンボルの分布形状との交点を通る直線とすることを特徴とする。
請求項3記載の発明によれば、判定閾領域を設定するための閾値線を容易で迅速に作成することができる。
請求項4に記載された発明は、QAM信号を復調するためのデジタル復調方法において、前記QAM信号を直交検波するための準同期検波段階と、前記準同期検波段階にて得られるI成分及びQ成分を有する信号のシンボルを判定するシンボル判定段階とを有し、前記シンボル判定段階は、予め設定される複数あるシンボルについて、位相雑音と熱雑音との和から分布形状を生成し、隣接するシンボルとの間で前記分布形状に基づいて閾値線を生成して、前記閾値線から得られるシンボル毎の判定閾領域により前記信号のシンボル判定を行うことを特徴とする。
請求項4記載の発明によれば、シンボルを判定する判定閾領域を位相雑音と熱雑音との和の分布形状に基づいて生成するため、シンボル誤り率を低減させデジタル復調の精度を向上させることができる。
本発明によれば、シンボル誤り率を低減させて高精度なデジタル復調を実現することができる。
<本発明の概要>
本発明は、隣接する2つのシンボルについて位相雑音と熱雑音との和の分布形状を同じ楕円と仮定して、直線の閾値線を取得し、それらの閾値線で囲まれる領域をQAM信号のシンボル判定閾値領域とすることで、従来の正方配置の判定閾領域を用いる場合と比べて、シンボル誤り率を改善することができる。以下に、上述した特徴を有する本発明におけるデジタル復調器及びデジタル復調方法を好適に実施した形態について、図面を用いて詳細に説明する。
<基本原理>
まず、本発明の実施形態の基本原理について説明する。誤り率がある程度の値以下である場合は、実際のシンボルと判定されたシンボルとは、隣接するシンボルである可能性が高い。したがって、隣接するシンボル分だけを考えれば良く、それ以上に離れたシンボル間の誤りは無視することができる。
そこで、まず2つのシンボルだけについて誤りを最小にするための閾値線を考える。各シンボルの揺らぎの分布は、熱雑音に由来する等方性の分布と位相雑音に由来する円周方向の揺らぎとの重畳積分で与えられる。このまま厳密に解析を行うと、非常に煩雑になるため、本実施例では以下に示す(a)〜(c)の近似を行うものとする。
(a)位相雑音をガウス分布とする。
(b)位相雑音が十分小さいと仮定して、熱雑音と位相雑音が重畳した雑音の分布形状を円弧状ではなく楕円状で近似するものとする。
(c)2つのシンボル(例えば、シンボルA及びB)は近接しており、位相雑音分布の向き及び大きさは、2つのシンボルで等しいものとする。具体的には、シンボルA及びBの中点にシンボルがあると仮定して算出した雑音の分布を、両方のシンボルに適用する。
ここで、上述の内容について図を用いて説明する。図2は、隣接するシンボルの位相雑音と熱雑音との分布の一例を示す図である。図2に示すように、I−Q平面におけるコンスタレーション・パターンとして、同相成分をx軸,直交成分をy軸として信号をxy平面上に隣接する2つのシンボル(シンボルA及びシンボルB)の分布が見られる。
ここで、図2に示す座標系(u,v)を以下のように定義する。シンボルAとシンボルBを結ぶ直線の中点を原点とし、u軸は、この点と元のxy平面の原点とを結ぶ直線とし、u軸の極性は、元の座標(x,y)の原点が負の方向に位置するよう設定する。また、v軸は、u軸に垂直な円周方向の直線であり、xy平面の原点から反時計周りを正とする。これにより、分布は以下に示す(1)式のような楕円(軸は、座標軸に平行)となる。また、元の原点は、図2に示す左下の位置になるため、円周方向は、この座標系ではv軸方向にあり、楕円は図2に示すような向きで形成される。
Figure 0004127672
ここで、f(u,v)は確率密度分布であり、(u,v)はシンボルの座標である。また、(1)式において、Nは、シンボルA又はシンボルBを示している。また、Qは、熱雑音と位相雑音の和を示し、Pは、熱雑音の大きさに対応した量を示しており、どちらのシンボルでも同じ値である。更に、閾値線は確率密度が同じ値、すなわち、f(u,v)=f(u,v)の解である。シンボルを結ぶ直線の中点が原点であることからシンボル間の座標差を(Δu,Δv)とすると、u=−u=Δu/2,v=−v=Δv/2となる。
これにより、(1)式は、(Δu/P)u+(Δv/Q)v=0となる。すなわち、座標(u,v)の原点を通る直線である。この直線は、楕円(u−Δu)/P+(v−Δv)/Q=λと、楕円(u+Δu)/P+(v+Δv)/Q=λとが交点を持つようにλを大きく選んだ場合における、交点を結ぶ直線としても得られる。
ここで、上述の内容について図を用いて説明する。図3は、隣接するシンボル間における閾値線の設定の様子を示す一例の図である。図3に示すように隣接する2つのシンボルに対して定義された楕円31及び楕円32があり、楕円31に対しては矢印aの方向、また、楕円32に対しては矢印b方向が、λを大きくした場合の楕円形状を示すものである。このとき、楕円31及び楕円32の交点を結ぶ直線が閾値線33となる。このようにして楕円の交点から閾値線を容易に得ることができる。
また、元の座標(x,y)と、上述の座標(u,v)の関係は、下記に示す(2)式で表される。
Figure 0004127672
ここで、
Figure 0004127672
であり、上述の(x,y)は、シンボルを結ぶ直線の中点の元の座標系での座標である。
また、このときの閾値線の式は、{Z―Z・D・{Z−Z}=0と表される。ここで、
Figure 0004127672
であって、位相雑音の寄与を熱雑音で規格化した値がαである。位相雑音の電力(=分散)は半径の2乗に比例することを考慮している。
このようにして、あるシンボルに対して閾値線をI−Q平面の軸方向で隣接するシンボル、及びI−Q平面の軸方向に対して45度方向に隣接するシンボルからなる合計8個のシンボルを得ることができ、それらの閾値線で囲まれた領域をそのシンボルの判定閾領域とする。
ここで、上述した内容について図を用いて説明する。図4は、本発明にて設定される判定閾領域の一例を示す図である。
図4は、I―Q平面上に設定されるシンボルに対応して本発明により定義された楕円41と、楕円41に隣接する合計8個のシンボルに対して、上述した位相雑音と熱雑音との和からなる分布形状を示す隣接楕円42−1〜42−8とを示している。ここで、図4に示すように、楕円41と隣接楕円42−1〜42−8の夫々との閾値線は閾値線43−1〜43−8となり、この閾値線43−1〜43−8の交点のうち、楕円41側にある線により囲まれた領域が本発明における判定閾領域となる(図4において、斜線部分)。
つまり、シンボル判定を行うある信号のシンボルが、図4における斜線部分にある場合、そのシンボルは、シンボル40と判定される。
なお、図4では、楕円41と隣接楕円42−1〜42−8との組み合わせ8個を1つの図に描いている。ここで、組み合わせ(41,42−1),(41,42−2),・・・,(41,42−8)の夫々の組については、2つの楕円は同一形状となるが、他の組の楕円形状とは異なる。つまり、楕円41は判定閾領域を設定する隣接楕円により楕円形状が異なるものとなる。
次に、上述に示した判定閾領域の設定を、サンプリング等により得られる全てのシンボルの夫々について行うことにより、判定閾領域を容易に求めることができる。また、この判定領域を用いてシンボル判定を行うことにより、シンボル誤り率を低減させてデジタル復調の精度を向上させることができる。
なお。I−Q平面上に位置付けられるシンボルのうち最外周のシンボルに対しては、隣接するシンボルがある部分についてのみ閾値線を決め、境界を適当に延長して領域を決定する。なお、判定閾領域を各シンボルに対して決めた場合、I−Q平面上に何れかのシンボルの判定領域にも属さない領域が存在するが、その部分は、何れのシンボルの判定領域としても誤り率に対する影響は小さいので、I−Q平面におけるコンスタレーション・パターンの中で受信信号に最も近いシンボルと判定することで対応することができる。
なお、受信機側での処理内容等の動作に併せて判定閾領域を設定する場合、判定領域を決めるパラメータαは、予め複数の値を用意しておき、誤り訂正前後の比較による誤り率の推定等により最適なものを選択することで対応することもできる。
<実施例>
ここで、上述に示した基本原理を適用したQAM復調器における判定領域について図を用いて説明する。まず、本発明におけるデジタル復調器の構成について図を用いて説明する。図5は、デジタル復調器のブロック構成の一例を示す図である。図5に示すデジタル復調器50は、チューナ11と、A/D変換部12と、準同期検波部13と、タイミング再生部14と、ロールオフフィルタ15と、搬送波再生部16と、判定帰還等化部17と、シンボル判定部58とを有するよう構成されている。なお、シンボル判定部58以外の各構成要素の動作は、図1に示した内容と同様である。
次に、シンボル判定部58の具体的な構成について図を用いて説明する。図6は、本発明におけるシンボル判定部58のブロック構成の一例を示す図である。図6に示すシンボル判定部58は、分布形状生成手段60と、閾値線生成手段61と、判定領域設定手段62と、記録手段63と、判定手段64とを有するよう構成されている。なお、分布形状生成手段60と、閾値線生成手段61と、判定領域設定手段62とを用いて判定閾領域を設定し、記録手段63に記録する手段までは、実際に信号が判定手段64に入力されるまでに行われる処理である。
まず、分布形状生成手段60には、予め蓄積された位相雑音と熱雑音とを含むサンプリングデータが入力され、更に、上述したように必要に応じて判定閾領域を設定することができるパラメータが入力される。
分布形状生成手段60は、上述した数式を用いて定義されるシンボルに対する楕円形状を生成し、生成した楕円形状データを閾値線生成手段61に出力する。閾値線生成手段61は、分布形状生成手段60から得られるシンボル毎の楕円形状に基づいて閾値線を生成する。これらの処理を具体的に示すと次のようになる。
まず、原点からなるべく遠いシンボルについて、サンプリングデータをそのシンボルに関するu軸、v軸の値として計測し、十分な数のデータを蓄積する。なお、このシンボルのデータ抽出には、従来の矩形領域判定法(シンボル間の垂直二等分線をシンボル間の閾値線をする方法)を用いて、そのシンボルのx軸、y軸の領域を設定し、該当するデータだけを通過させるようにすることで可能である。そして、夫々の軸がガウス分布であると仮定して、最小自乗法等により各軸のσ(標準偏差)を推定する。次に、「v軸のσ(楕円の長軸半径に相当)/u軸のσ(楕円の短軸半径に相当)」を求める。ここで、この値は(Q/P)に等しいため、上述した数4の式よりαが求まり、閾値線を生成することができる。このαを全てのシンボルの間の閾値線に適用する。
次に、閾値線生成手段61は、生成した閾値線に関する情報を判定閾領域設定手段62に出力する。判定閾領域設定手段62は、パラメータと閾値線との情報に基づいて上述したようにシンボルに対する判定値領域を設定し、記録手段63に出力する。
一方、判定手段64は、判定帰還等化部17から入力される信号に対して記録手段63を参照し、入力された信号がどのシンボルに該当するかを判定し、判定結果から復調信号を出力する。これにより、シンボルを判定する判定閾領域を位相雑音及び熱雑音の和の分布形状に基づいて生成するため、シンボル誤り率を低減させてデジタル復調の精度を向上させることができる。
次に、本発明を適用した場合におけるシンボル誤り率が改善された様子を図を用いて説明する。図7は、本発明を適用した1024QAM復調にて設定される判定領域の一例を示す図である。なお、図7は、コンスタレーションの左下のシンボルの座標を(−1,−1)とし、またα=2.9として、上述した式に適用させることで得られるシンボル判定領域を示した図である。
ここで、受信信号がどの判定領域に含まれるかは、例えば、I−Q平面上で各シンボルにおける判定領域の外周部の各頂点座標と、受信信号の座標とを用いて外積演算を行うことや、I−Q平面を量子化して上述の図6に示す記録手段に一旦記録しておき、記録された内容と比較すること等により実現することができる。
図8は、図7に示す判定領域を用いた場合のシンボル誤り率特性の改善効果を示す図である。具体的には図8は、本発明のシンボル判定領域を用いた場合と従来のシンボル毎の矩形領域のシンボル判定領域を用いた場合における1024QAMのシンボル誤り率の結果を示す図である。
なお、図8は、搬送波を1/f特性を持つ雑音により位相変調することで、模擬的に位相雑音を含む搬送波を発生させて、従来の判定領域の場合と比較したものである。
ここで、図8の横軸は、熱雑音に対する信号のレベルの比(CNR[dB]:Carrier to Noise Ratio dB)を示し、CNRの値が大きくなるほど熱雑音が小さくなる。また、縦軸は、シンボル誤り率(SER:Symbol Error Rate)を示している。更に、図8では、シンボルレートを5.274MHzとした場合に、10kHzオフセットで−92.5dBc/Hzの位相雑音を有する。
図8に示すように、本発明を適用して判定領域を設定することにより、位相雑音の条件によっては、シンボル誤り率が従来の手法と比較して1/2程度になることがわかる。これにより、高精度なデジタル復調を実現することができる。
上述したように本発明によれば、シンボル誤り率を低減させてデジタル復調の精度を向上させることができる。具体的には、多値QAM信号を復調するデジタル復調器において、隣接する2つのシンボルについて位相雑音と熱雑音との和の分布形状を同じ楕円と仮定して直線の閾値線を取得し、その閾値線を全てのシンボルの組合せから取得して、取得した閾値線で囲まれるQAM信号のシンボル判定閾領域とすることで、受信した伝送信号に含まれる位相雑音や、チューナ等で発生する位相雑音に対するシンボル誤り率を改善することができる。
以上本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形、変更が可能である。
従来のデジタル復調器のブロック構成の一例を示す図である。 隣接するシンボルの位相雑音と熱雑音との分布の一例を示す図である。 隣接するシンボル間における閾値線の設定の様子を示す一例の図である。 本発明にて設定される判定閾領域の一例を示す図である。 デジタル復調器のブロック構成の一例を示す図である。 本発明におけるシンボル判定部のブロック構成の一例を示す図である。 本発明を適用した1024QAM復調にて設定される判定領域の一例を示す図である。 図7に示す判定領域を用いた場合のシンボル誤り率特性の改善効果を示す図である。
符号の説明
10,50 デジタル復調器
11 チューナ
12 A/D変換部
13 準同期検波部
14 タイミング再生部
15 ロールオフフィルタ
16 搬送波再生部
17 判定帰還等化部
18,58 シンボル判定部
31,32、41 楕円
33,43 閾値線
42 隣接楕円
60 分布形状生成手段
61 閾値線生成手段
62 判定領域設定手段
63 記録手段
64 判定手段

Claims (4)

  1. QAM信号を復調するためのデジタル復調器において、
    前記QAM信号を直交検波するための準同期検波部と、
    前記準同期検波部にて得られるI成分及びQ成分を有する信号のシンボルを判定するシンボル判定部とを有し、
    前記シンボル判定部は、予め設定される複数あるシンボルについて、位相雑音と熱雑音との和から分布形状を生成し、隣接するシンボルとの間で前記分布形状に基づいて閾値線を生成して、前記閾値線から得られるシンボル毎の判定閾領域により前記信号のシンボル判定を行うことを特徴とするデジタル復調器。
  2. 前記シンボル判定部は、
    前記シンボルの分布形状と隣接するシンボルの分布形状を、予め設定される同一の楕円形状とすることを特徴とする請求項1に記載のデジタル復調器。
  3. 前記シンボル判定部は、
    前記閾値線を、前記シンボルの分布形状と隣接するシンボルの分布形状との交点を通る直線とすることを特徴とする請求項1又は2に記載のデジタル復調器。
  4. QAM信号を復調するためのデジタル復調方法において、
    前記QAM信号を直交検波するための準同期検波段階と、
    前記準同期検波段階にて得られるI成分及びQ成分を有する信号のシンボルを判定するシンボル判定段階とを有し、
    前記シンボル判定段階は、予め設定される複数あるシンボルについて、位相雑音と熱雑音との和から分布形状を生成し、隣接するシンボルとの間で前記分布形状に基づいて閾値線を生成して、前記閾値線から得られるシンボル毎の判定閾領域により前記信号のシンボル判定を行うことを特徴とするデジタル復調方法。
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