JP4127524B2 - イオン発生装置及びこれを備えた電気機器 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラスイオンとマイナスイオンを空間に放出することで、空気中に浮遊する細菌やカビ菌、有害物質などを分解することが可能なイオン発生素子、イオン発生装置、及びこれを備えた電気機器に関するものである。なお、上記の電気機器に該当する例としては、主に閉空間(家屋内、ビル内の一室、病院の病室や手術室、車内、飛行機内、船内、倉庫内、冷蔵庫の庫内等)で使用される空気調和機、除湿器、加湿器、空気清浄機、冷蔵庫、ファンヒータ、電子レンジ、洗濯乾燥機、掃除機、殺菌装置など、を挙げることができる。
【0002】
【従来の技術】
一般に、事務所や会議室など、換気の少ない密閉化された部屋では、室内の人数が多いと、呼吸により排出される二酸化炭素、タバコの煙、埃などの空気汚染物質が増加するため、人間をリラックスさせる効能を有するマイナスイオンが空気中から減少していく。特に、タバコの煙が存在すると、マイナスイオンは通常の1/2〜1/5程度にまで減少することがあった。そこで、空気中のマイナスイオンを補給するため、従来から種々のイオン発生装置が市販されている。
【0003】
しかしながら、従来の放電現象を利用したイオン発生装置は、主として負電位の直流高電圧方式でマイナスイオンを発生させるものであり、その目的はリラックス効果を訴求するものであった。そのため、このようなイオン発生装置では、空気中にマイナスイオンを補給することはできるものの、空気中の浮遊細菌等を積極的に除去することはできなかった。
【0004】
放電現象を利用したイオン発生電極の種類は、大きく2種類に区分される。その1つは、金属線や鋭角部を持った金属板や針などでその対向極は大地であったり、対地電位の金属板やグリッドなどが用いられ、空気が絶縁体の役割を果たすものである。もう1つは、固体誘電体を挟んだ放電電極と誘導電極を形成したものである。その特徴として、前者は空気を絶縁物としているために、後者と比較して、電極間の距離を広く取る必要があり、そのため、放電に必要な電圧は高く設定する必要がある。逆に、後者は、絶縁抵抗の高く、高誘電率を持つ絶縁体を間に挟んでいるため、電極間距離は狭く(薄く)することが可能で、そのため印加電圧を前者と比較して低く設定できる。
【0005】
当イオン発生装置では後者の方式を採用し、また放電電極と誘導電極との間に印加する波形を短時間のインパルスにし、人体に有害なオゾンの発生量を低減しつつ、プラスイオン、マイナスイオンを同等量放出する方式を見出した。
【0006】
イオン発生装置に関し、プラスイオン、マイナスイオンの両極性のイオンを放出する効果として、空気中にプラスイオンであるH+(H2O)mと、マイナスイオンであるO2 -(H2O)n(m、nは自然数でH2O分子が複数個付いていることを意味する)を略同等量発生させることにより、両イオンが空気中の浮遊カビ菌やウィルスの周りを取り囲み、その際に生成される活性種の水酸基ラジカル(・OH)の作用により、前記浮遊カビ菌等を不活化することが可能なイオン発生装置に関する発明を成した(例えば、特許文献1、2を参照)。
【0007】
なお、上記の発明については、出願人によって既に実用化され、実用機には、セラミックの誘電体を挟んで外側に放電電極、内側に誘導電極を配設した構造のイオン発生装置、及びこれを搭載した空気清浄機や空気調和機などがある。
【0008】
【特許文献1】
特開2003−47651号公報
【特許文献2】
特開2002−319472号公報
【特許文献3】
特開平7−43990号公報
【特許文献4】
特開平6−194931号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上記構成から成るイオン発生装置であれば、空気中の浮遊細菌等を積極的に除去できるので、室内環境を一層快適なものとすることが可能である。
【0010】
しかしながら、上記構成から成るイオン発生装置は、空気の汚れた環境(喫煙室内など)で長期間使用されると、放電面に汚染物質(タバコのヤニ粒子など)が付着し、放電が弱まってイオン放出量が低下する、という課題を有していた。
【0011】
なお、従来より、清掃部材などの機械的手段によって放電面の清掃を行う放電器や帯電装置等が開示・提案されているが(例えば、特許文献3、4を参照)、このような構成では、部品点数の増加や構造の複雑化が招かれるため、コスト面や装置規模縮小の観点から不利であった。
【0012】
本発明は、上記の問題点に鑑み、不必要なコストアップや装置規模拡大を招くことなく、放電面の汚染を防止することが可能なイオン発生装置及びこれを備えた電気機器を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明に係るイオン発生装置は、誘電体を挟んで2つの電極を対向させて成るイオン発生素子と、該イオン発生素子に接続され、前記イオン発生素子に対して所定の電圧印加を行う電圧印加回路と、を有して成り、前記両電極間に電圧を印加することで生じる放電によって周辺の空気をイオン化するイオン発生装置において、前記電圧印加回路は、所定量のイオンが発生するように前記イオン発生素子への電圧印加を行う通常運転と、該通常運転よりも前記イオン発生素子での放電強度及び/または放電頻度を高めて前記イオン発生素子の放電面に汚染物質の付着が低減されるように、及び/または付着した汚染物質が除去されるように前記イオン発生素子への電圧印加を行うクリーニング運転と、を切り換えて実行する手段を有する構成としている。
【0014】
具体的に述べると、前記電圧印加回路は、前記イオン発生素子に対して、前記通常運転時には、インパルス電圧を所定時間間隔で印加し、前記クリーニング運転時には、正弦波電圧を所定時間だけ印加する構成にするとよい。若しくは、前記通常運転時には、第1振幅のインパルス電圧を所定時間間隔で印加し、前記クリーニング運転時には、第1振幅よりも大きい第2振幅のインパルス電圧を所定時間間隔で所定時間だけ印加する構成にするとよい。または、前記通常運転時には、インパルス電圧を第1時間間隔で印加し、前記クリーニング運転時には、前記インパルス電圧を第1時間間隔よりも短い第2時間間隔で所定時間だけ印加する構成にするとよい。
【0015】
上記に挙げた各構成とすることにより、清掃部材等の機械的手段に依らずに放電面の汚染を防ぐことができるので、不必要なコストアップや装置規模拡大を招くことなく、イオン放出量の経時的な低下を抑えることが可能となる。
【0016】
また、上記構成から成るイオン発生装置は、通常運転の終了後、クリーニング運転を自動開始する構成にするとよい。或いは、通常運転中に所定時間間隔で行う構成にするとよい。このような構成とすることにより、放電部の放電面は、ユーザ操作に依ることなく、常に清浄な状態に保たれるため、イオン放出量の経時的な低減を未然に回避することが可能となる。
【0017】
また、上記構成から成るイオン発生装置は、イオン放出量を計測するイオンセンサを有し、前記通常運転時のイオン放出量が所定値を下回ったときにクリーニング運転を自動開始する構成にするとよい。或いは、装置周辺の臭い成分量(例えばタバコ臭成分の量)を計測する臭いセンサを有し、その検出量が所定値を上回ったとき、若しくは前記所定値を上回った累計時間が所定時間を超えたとき、クリーニング運転を自動開始する構成にするとよい。このような構成とすることにより、クリーニング運転の頻度を減らして消費電力を最小限に抑えつつ、放電部の放電面を必要十分な清浄状態に保つことが可能となる。
【0018】
また、上記構成から成るイオン発生装置は、外部操作を受け付ける入力部を有し、該入力部に所定操作が為されたとき、クリーニング運転を開始する構成にするとよい。このような構成とすることにより、ユーザ操作に応じて柔軟にクリーニング運転を実行することが可能となる。例えば、1回のクリーニング運転で放電部に付着した汚染物質を十分除去できなかった場合でも、ユーザ操作によってクリーニング運転を繰り返し、該汚染物質を完全に除去することが可能となる。
【0019】
また、上記構成から成るイオン発生装置は、空気調和機、除湿器、加湿器、空気清浄機、冷蔵庫、ファンヒータ、電子レンジ、洗濯乾燥機、掃除機、殺菌装置などの電気機器に搭載するとよい。このような電気機器であれば、機器本来の機能に加えて、搭載したイオン発生装置で空気の物性を変化させ、室内環境を所望の雰囲気状態とすることが可能となる。
【0020】
【発明の実施の形態】
図1は本発明に係るイオン発生装置の一実施形態を示す概略構成図であり、本図(a)、(b)は、それぞれイオン発生装置の平面図及び側面図を模式的に示している。
【0021】
本図に示すように、本発明に係るイオン発生装置は、イオンを発生するイオン発生素子10と、該イオン発生素子10に対して所定の電圧印加を行う電圧印加回路20と、を有して成る。
【0022】
イオン発生素子10は、誘電体11(上部誘電体11aと下部誘電体11b)と、放電部12(放電電極12a、誘導電極12b、放電電極接点12c、誘導電極接点12d、及び接続端子12e、12f)と、コーティング層13と、を有して成り、放電電極12a近傍にて放電を行うことにより、プラスイオン及びマイナスイオンを発生させる。
【0023】
誘電体11は、略直方体状(例えば、縦15[mm]×横37[mm]×厚み0.45[mm])の上部誘電体11aと下部誘電体11bとを貼り合わせて成る。誘電体11の材料として無機物を選択するのであれば、高純度アルミナ、結晶化ガラス、フォルステライト、ステアタイト等のセラミックを使用することができる。また、誘電体11の材料として有機物を選択するのであれば、耐酸化性に優れたポリイミドやガラスエポキシなどの樹脂が好適である。ただし、耐食性の面を考えれば、誘電体11の材料として無機物を選択する方が望ましく、さらに、成形性や後述する電極形成の容易性を考えれば、セラミックを用いて成形するのが好適である。
【0024】
また、放電電極12aと誘導電極12bとの間の絶縁抵抗は均一であることが望ましいため、誘電体11の材料としては、密度ばらつきが少なく、その絶縁率が均一であるものほど好適である。
【0025】
なお、誘電体11の形状は、略直方体状以外(円板状や楕円板状、多角形板状等)であってもよく、さらには円柱状であってもよいが、生産性を考えると、本実施形態のように平板状(円板状及び直方体状を含む)とするのが好適である。
【0026】
放電電極12aは、上部誘電体11aの表面に該上部誘電体11aと一体的に形成されている。放電電極12aの材料としては、例えばタングステンのように導電性を有するものであれば、特に制限なく使用することができるが、放電によって溶融等の変形を起こさないことが条件となる。
【0027】
本図に示すように、本実施形態の放電電極12aは、略正方形状の格子部(例えば、縦7.0[mm]×横7.0[mm]、線幅0.5[mm])を複数隣接させて成り、該格子部の内側に略三角形状の電界集中部を有する形状であるが、その形状はこれに限定されるものではなく、他形状(面状、格子状、線状など)としても構わない。ただし、電界集中を生じやすい形状にすれば、放電電極12aと誘導電極12bとの間に印加する電圧が低くても放電を生じさせることができるので、放電電極12aは、格子状や線状などの電界集中を生じやすい形状とすることが望ましい。
【0028】
誘導電極12bは、誘電体11の内部(上部誘電体11aと下部誘電体11bとの間)に形成されている。なお、本実施形態の誘導電極12bは、U字状(例えば、縦3.5[mm]×横23.5[mm]、線幅1.0[mm])に形成されており、放電電極12aの電界集中部と対向する位置に設けられている。誘導電極12bの材料としては、放電電極12aと同様、導電性を有するものであれば、特に制限なく使用することができる。
【0029】
また、誘導電極12bは、上部誘電体11aを挟んで、放電電極12aと平行に設けられている。このような配置とすることにより、放電電極12aと誘導電極12bの距離(以下、電極間距離と呼ぶ)を一定とすることができるので、両電極間の絶縁抵抗を均一化して放電状態を安定させ、プラスイオンとマイナスイオンを好適に発生させることが可能となる。なお、誘電体11を円柱状とした場合には、放電電極12aを円柱の外周表面に設けるとともに、誘導電極12bを軸状に設けることによって、前記電極間距離を一定とすることができる。
【0030】
放電電極接点12cは、放電電極12aと同一形成面(すなわち上部誘電体11aの表面)に設けられた接続端子12eを介して、放電電極12aと電気的に導通されている。従って、放電電極接点12cにリード線(例えば、銅線やアルミ線)の一端を接続し、該リード線の他端を電圧印加回路20に接続すれば、放電電極12aと電圧印加回路20を電気的に導通させることができる。
【0031】
誘導電極接点12dは、誘導電極12bと同一形成面(すなわち下部誘電体11bの表面)に設けられた接続端子12fを介して、誘導電極12bと電気的に導通されている。従って、誘導電極接点12dにリード線(例えば、銅線やアルミ線)の一端を接続し、該リード線の他端を電圧印加回路20に接続すれば、誘導電極12bと電圧印加回路20を電気的に導通させることができる。
【0032】
なお、本実施形態では、放電電極12aと誘導電極12bをいずれも電圧印加回路20に導通させた場合を例示したが、他の接続パターンとしては、放電電極12aを接地して誘導電極12bのみを電圧印加回路20に導通させるパターンや、誘導電極12bを接地して放電電極12aのみを電圧印加回路20に導通させるパターンが考えられる。
【0033】
上記の放電電極接点12c及び誘導電極接点12dは、リード線との接続の容易性から、誘電体11の表面であればいずれに設けてもよい。ただし、放電電極接点12cは、放電電極12aと同電位になる接点であり、誘導電極接点12dは、誘導電極12bと同電位になる接点であるため、安定した放電状態を得るためには、誘導電極12bと放電電極接点12cの距離や、放電電極12aと誘導電極接点12dの距離、並びに放電電極接点12cと誘導電極接点12dの距離について、各々が前記電極間距離より遠くなる位置に設けることが望ましい。
【0034】
さらに、放電電極接点12cと誘導電極接点12dは全て、誘電体11の表面であって放電電極12aが設けられた面(以下、誘電体11の上面と呼ぶ)以外の面に設けることが望ましい。このような構成であれば、誘電体11の上面に不要なリード線などが配設されないので、ファン(不図示)からの空気流が乱れにくく、発生したイオンを効率よく室内に放出することが可能となるからである。
【0035】
以上のことを考慮して、本実施形態のイオン発生装置10では、放電電極接点12c及び誘導電極接点12dがいずれも、誘電体11の上面に相対する面(以下、誘電体11の下面と呼ぶ)に設けられている。
【0036】
なお、本実施形態のイオン発生素子10において、放電電極接点12cと接続端子12e、及び誘導電極接点12dと接続端子12fはいずれも、放電電極12aと誘導電極12bに挟まれた対向領域の外側に形成されている。このような構成とすることにより、放電開始時に生じる放電ムラを回避して、安定した放電状態を得ることができるので、放電開始直後から安定した量のイオンを放出することが可能となる。
【0037】
続いて、電圧印加回路20の構成及び動作について詳細な説明を行う。電圧印加回路20は、放電部12でプラスイオン及びマイナスイオンを発生させるために、該放電部12を構成する放電電極12aと誘導電極12bとの間に、正、負の交流電圧を印加する回路であり、所定量のイオンが発生するようにイオン発生素子10への電圧印加を行う通常運転(以下これを第1の回路)と、該通常運転よりもイオン発生素子10での放電強度及び/または放電頻度を高めてイオン発生素子10の放電面に付着した汚染物質が除去されるようにイオン発生素子10への電圧印加を行うクリーニング運転(これを以下第2の回路)と、を切り換えて実行する手段を有することを特徴としている。
【0038】
まず、電圧印加回路20の第1実施例について説明する。図2は電圧印加回路20の第1実施形態を示す回路図である。本図に示すように、本実施形態の電圧印加回路20aは、入力電源201と、第1、第2スイッチングトランス202a、202bと、切換リレー203と、抵抗204a、204bと、ダイオード205a、205bと、コンデンサ206と、トランス駆動用スイッチング素子207と209、正弦波生成回路部208とを有して成る。
【0039】
入力電源201の一端は、切換リレー203の共通端子203aに接続されている。切換リレー203の一選択端子203bは、抵抗204aを介して、ダイオード205aのアノードに接続されており、他選択端子203cは、抵抗204bを介して、ダイオード205bのアノードに接続されている。
【0040】
第1の回路においてダイオード205aのカソードは、第1トランス202aの1次コイルLa1の一端とコンデンサ206の一端にそれぞれ接続されている。1次コイルLa1の他端は、トランス駆動用スイッチング素子207に接続されている。切換リレー203が選択端子203bに接続されるとき、入力電源201が交流商用電源の場合、入力電源201の電圧により、入力抵抗204aと整流ダイオード205aを介して、コンデンサ206に充電され、規定電圧以上になればトランス駆動用スイッチング素子207がオンして、トランス202aの1次側巻線La1に電圧印加される。その直後、コンデンサ206に充電されたエネルギーはトランス202aの1次側巻線202aとトランス駆動用スイッチング素子207を通じて放電され、コンデンサ211の電圧はゼロに戻り、再び充電がされ、規定周期で充放電を繰り返す。トランス駆動用スイッチング素子207は、上記の説明では無ゲート2端子サイリスタ(サイダック[新電元工業の製品])を採用した説明となっているが、若干異なる回路を用いて、サイリスタ(SCR)を用いてもよい。また、入力電源201は直流電源の場合であっても、上記と同様の動作が得られる回路とすれば、これを問わない。すなわち、当回路の1次側駆動回路としては、特に限定するものではなく、同様の動作が得られる回路であればよい。
【0041】
第2の回路においてダイオード205bのカソードは、第2トランス202bの1次コイルLb1の一端に接続されている。1次コイルLb1の他端は、トランス駆動用スイッチング素子209の出力端子に接続されている。また該正弦波生成回路部208の出力端は、トランス駆動用スイッチング素子209の入力端子に接続されている。切換リレー203が選択端子203cに接続されるとき、入力電源201が交流商用電源の場合、入力電源201の電圧により、入力抵抗204b、整流ダイオード205bを介して、正弦波生成回路部208を発振させ、トランス駆動用スイッチング素子207をスイッチングさせる。トランス駆動用スイッチング素子209は、上記の説明ではトランジスタを用いているが、これに限定するものではない。また、入力電源201は直流電源の場合であっても、上記と同様の動作が得られる回路とすれば、これを問わない。すなわち、当回路の1次側駆動回路としては、特に限定するものではなく、同様の動作が得られる回路であればよい。
【0042】
第1トランス202aの2次コイルLa2の両端は、第2トランス202bの2次コイルLb2の両端に互いに接続されており、その両端にはイオン発生素子12の放電電極の接点12cおよび誘導電極の接点12dが接続される。
【0043】
通常運転中で切換リレー203が選択端子203bに接続されるとき(すなわち第1の回路が選択されたとき)1次側回路の充放電を繰り返すことによって、放電部12を構成する放電電極接点12cと誘導電極接点12dとの間には、図3(a)に示した交流インパルス電圧(例えばpp[Peak-to-Peak]値:3.5[kV]、放電回数:120[回/s])が印加される。
【0044】
このとき、放電部12の近傍ではコロナ放電が生じて周辺の空気がイオン化され、空気中にプラスイオンH+(H2O)mとマイナスイオンO2 -(H2O)nを略同量放出させることにより、これらのイオンが空気中の浮遊カビ菌やウィルスの周りを取り囲み、その際生成される活性種の水酸基ラジカル(・OH)の作用により不活化することが可能となる。
【0045】
一方、電圧印加回路20aのクリーニング運転時で切換リレー203が選択端子203cに接続されるとき(すなわち第2の回路が選択されたとき)1次側回路のトランス駆動用スイッチング素子209がスイッチングし、正弦波生成回路部208により発振させることにより、一次側のエネルギーがトランスの2次巻線Lb2に伝達され、放電電極接点12cと誘導電極接点12dとの間に、図3(b)に示す交流正弦波電圧(例えば、pp値:4.0[kV]、周波数:22[kHz])が印加される。
【0046】
このとき、放電部12では、通常運転時よりも非常に強いコロナ放電が生じるので、放電面に付着していた汚染物質(タバコのヤニ粒子など)が除去される。例えば、1・の密閉された箱内で、タバコの煙が存在する汚染環境下での通常運転(3
時間)によって放電面にヤニ粒子を付着させた後、清浄環境下でクリーニング運転を行いながら、ヤニ粒子の除去状態を観察する実験(以下、クリーニング実験と呼ぶ)では、通常では、約3時間後から放電部周辺が除去され、広範囲に広がるのが6時間後であったのに対し、約5分間のクリーニング運転で放電部12周辺が除去され、1時間後には付着していたヤニ粒子をほぼ完全に除去することができた。
【0047】
ここで、上記した汚染物質(ここではタバコのヤニ粒子)の付着メカニズム並びに除去メカニズムについての説明を行う。
【0048】
まず、付着メカニズムについて考察する。空間に浮遊しているヤニ粒子は、それ自体電荷を殆ど持っていないことから、放電によって発生したイオンによって帯電させられ、分極によって発生した電界によって電極表面に引き寄せられて、付着したと考えられる。また、ヤニ粒子の付着箇所については、単純に電界強度の問題であると考えられる。電界強度の最大点(誘導電極12bと対向する放電電極12aの電界集中部先端)はプラズマ領域となっているので、一旦付着したヤニ粒子もすぐに除去されてしまったと考えられる。その周囲は電界集中部先端から遠ざかるにつれ電界強度は弱くなり、この部分の分極電荷により、帯電したヤニ粒子が付着することにより誘導電極にそった付着痕が見られる。すなわち放電を強弱や、周囲のヤニ粒子の濃度によって、「付着」か「除去」のいずれかが決定すると考えられる。
【0049】
続いて、除去メカニズムについて考察する。除去メカニズムとしては、物理的要因と化学的要因の2つが考えられる。前者は荷電粒子によるスパッタリングであり、後者はイオンによる化学分解である。ここで、密閉空間での実験結果や、前記電界集中部の相互間領域でヤニ粒子が除去されにくいことを鑑みると、除去メカニズムは物理的要因による可能性が高い。もし、化学的にヤニ粒子を分解しているのであれば、時間をかけることで全てのヤニ粒子を除去できるはずだが、実験ではそうならなかったからである。また、正弦波や高電圧(詳細は後述)の印加によって除去効率が上がったことについても、物理的要因によるとすれば、放電の強度や頻度が増してヤニ粒子を飛ばし易くなったと考えることができる。
【0050】
次に、電圧印加回路20の第2実施例について説明する。図4は電圧印加回路20の第2実施形態を示す回路図である。本図(a)に示すように、本実施形態の電圧印加回路20bは、入力電源211と、スイッチングトランス212と、開閉スイッチ213と、抵抗214a、214bと、ダイオード215と、コンデンサ216と、トランス駆動用スイッチング素子217と、を有して成る。
【0051】
入力電源211の一端は、抵抗214aが接続され、その両端に開閉スイッチ213が接続される。さらに抵抗214b、ダイオード215を介してスイッチングトランス212の1次巻線L1に接続される。スイッチングトランス212の1次巻線L1の他端にはトランス駆動用スイッチング素子217が接続され、入力電源211に接続される。コンデンサ216はスイッチングトランス211の1次巻線L1とトランス駆動用スイッチング素子217の直列接続に並列に挿入されている。具体的には、トランス駆動用スイッチング素子217はサイリスタ(SCR)などでその駆動回路218も付随する。スイッチングトランス212の2次コイルL2の一端は、放電部12の放電電極接点12cに接続されており、他端は放電部12の誘導電極接点12dに接続されている。
【0052】
上記構成から成る電圧印加回路20bの通常運転時には、開閉スイッチ213が開放される。このとき、入力電源211は抵抗214a、214bとコンデンサ216で決まる時定数決まるエネルギー量がコンデンサ216に充電され、トランス駆動用スイッチング素子217のオンによりトランス212の1次コイルL1に電流が流れて2次コイルL2にエネルギーが伝達され、放電部12に高圧パルス電圧が印加される。その直後、オフ状態となり、再びコンデンサ216の充電が開始される。
【0053】
上記の充放電を繰り返すことによって、放電部12を構成する放電電極接点12cと誘導電極接点12dとの間には、図5(a)に示した交流インパルス電圧(例えばpp値:3.5[kV]、放電回数:60[回/s])が印加される。このとき、放電部12の近傍ではコロナ放電が生じて周辺の空気がイオン化され、空気中にプラスイオンH+(H2O)mとマイナスイオンO2 -(H2O)nを略同量放出させることにより、これらのイオンが空気中の浮遊カビ菌やウィルスの周りを取り囲み、その際生成される活性種の水酸基ラジカル(・OH)の作用により不活化することが可能となる。
【0054】
一方、電圧印加回路20bのクリーニング運転時には、開閉スイッチ213が閉結されるので、入力電源211は、抵抗214bのみで電圧降下され、時定数は214bとコンデンサ216の積となり前述の場合より小さくなるため、コンデンサ216への充電が速くなり、多くのエネルギー量がコンデンサ216に充電される。従って、放電電極接点12cと誘導電極接点12dとの間には、図5(b)に示すように、通常運転時よりも大振幅の交流インパルス電圧(例えばpp値:6.6[kV]、放電回数:60[回/s])が印加されることになる。
【0055】
図4(b)に示す電圧印加回路20cには第2の実施例の別形態を記載する。電圧印加回路20bとほぼ同様の回路でトランス212の1次巻線の途中に端子を設け、その端子とトランス212の1次巻線の片端の間に開閉スイッチ213を配置する。
【0056】
このとき入力抵抗は214bのみとする。トランス駆動用スイッチング素子217は、具体的には無ゲート2端子サイリスタ(サイダック)とする。通常運転時は開閉スイッチ213が開放であり、入力電源211は、抵抗214bのみで電圧降下され、ダイオード215で半波整流された後、コンデンサ216に印加される。コンデンサ216の充電が進んで両端電圧が所定閾値に達すると、トランス駆動用スイッチング素子217がオン状態となり、コンデンサ216の充電電圧が放電される。従って、トランス212の1次コイルL1に電流が流れて2次コイルL2にエネルギーが伝達され、放電部12に高圧パルス電圧が印加される。その直後、サイダック217はオフ状態となり、再びコンデンサ216の充電が開始される。
【0057】
上記の充放電を繰り返すことによって、放電部12を構成する放電電極接点12cと誘導電極接点12dとの間には、図5(a)に示した交流インパルス電圧(例えばpp値:3.5[kV]、放電回数:120[回/s])が印加される。
【0058】
一方、電圧印加回路20cのクリーニング運転時には、開閉スイッチ213が閉結され、トランス212の巻数比を上げることになり、トランス212の2次側には、通常運転時よりも大振幅の交流インパルス電圧(例えばpp値:6.6[kV]、放電回数:120[回/s])が印加されることになる。
【0059】
大振幅の交流インパルス電圧を印加すると、放電部12では、通常運転時よりも強いコロナ放電が生じるので、放電面に付着していた汚染物質(ヤニ粒子等)が除去される。例えば前記クリーニング実験では、約2時間のクリーニング運転で放電部12に付着していたヤニ粒子をほぼ完全に除去することができた。
【0060】
次に、電圧印加回路20の第3実施例について説明する。図6は電圧印加回路20の第3実施形態を示す回路図である。本図に示すように、本実施形態の電圧印加回路20dは、入力電源231と、スイッチングトランス232と、開閉スイッチ233と、抵抗234と、ダイオード235と、コンデンサ236a、236bと、トランス駆動用スイッチング素子237(具体的には無ゲート2端子サイリスタ(サイダック)とする)と、を有して成る。
【0061】
入力電源231の一端は、抵抗234を介してダイオード235のアノードに接続されており、ダイオード235のカソードは、トランス232の1次巻線L1の一端とコンデンサ236a、236bの各一端にそれぞれ接続されている。1次巻線L1の他端は、トランス駆動用スイッチング素子237を通じ、入力電源231の他端に接続されている。コンデンサ236bの他端は、開閉スイッチ233を介してトランス1次巻線L1とトランス駆動用スイッチング素子237の直列接続の両端に接続される。コンデンサ236aもこれらと並列に接続されている。トランス232の2次コイルL2の一端は、放電部12の放電電極接点12cに接続され、他端は放電部12の誘導電極接点12dに接続されている。
【0062】
上記構成から成る電圧印加回路20dの通常運転時、開閉スイッチ233は閉結される。このとき、交流電源231の出力電圧は抵抗234で電圧降下され、ダイオード235で半波整流された後、コンデンサ236a、236bに印加される。コンデンサ236a、236bの充電が進んで両端電圧が所定閾値に達すると、トランス駆動用スイッチング素子237がオン状態となり、コンデンサ236a、236bの充電電圧が放電される。従って、トランス232の1次コイルL1に電流が流れて2次コイルL2にエネルギーが伝達され放電部12に高圧パルス電圧が印加される。その直後、トランス駆動用スイッチング素子237はオフ状態となり、再びコンデンサ236a、236bの充電が開始される。
【0063】
上記の充放電を繰り返すことによって、放電部12を構成する放電電極接点12cと誘導電極接点12dとの間には、図7(a)に示した交流インパルス電圧(例えばpp値:3.5[kV]、放電回数:120[回/s])が印加される。このとき、放電部12の近傍ではコロナ放電が生じて周辺空気がイオン化され、空気中にプラスイオンH+(H2O)mとマイナスイオンO2 -(H2O)nを略同量放出させることにより、これらのイオンが空気中の浮遊カビ菌やウィルスの周りを取り囲み、その際生成される活性種の水酸基ラジカル(・OH)の作用により不活化することが可能となる。
【0064】
一方、電圧印加回路20dのクリーニング運転時には、開閉スイッチ233が開放されるので、RC回路の時定数が小さくなり、半電源周期におけるトランス駆動用スイッチング素子237のオン回数が増加する。従って、放電電極接点12cと誘導電極接点12dとの間には、図7(b)に示す通り通常運転時より高周波の交流インパルス電圧(例えばpp値:3.5[kV]、放電回数:180[回/s])が印加されることになる。勿論回路定数の組み合わせで更に放電回数をあげてもよい。
【0065】
このとき、放電部12では、通常運転時よりも高頻度にコロナ放電が生じるので、放電面に付着していた汚染物質(タバコのヤニ粒子など)が除去される。3時間後の除去の状態を比較すると、通常運転では除去が始まった程度に対し、当実施例では放電部周辺が広い範囲で除去されている。
【0066】
なお、コンデンサ236a、236bと開閉スイッチ233に代えて、可変容量を用い、その容量値を動作モードに応じて制御する構成としても、上記と同様の動作を実現することが可能である。また、上記したRC回路の時定数切換制御を行うに際して、必要であれば抵抗234の抵抗値を可変制御することが可能な構成としておいてもよい。
【0067】
なお、上記各実施形態のイオン発生装置は、放電部12に交流電圧(交流正弦波電圧や交流インパルス電圧)を印加して放電を生じさせ、該放電によって放電面のクリーニングを行う構成であるため、クリーニング運転時にも、通常運転時と同様、プラスイオンとマイナスイオンが発生する。従って、放電面のクリーニングを行いながら、空気中の浮遊細菌等を除去することが可能となる。ただし、本発明の構成はこれに限定されるものではなく、放電部12に負電圧(負の正弦波電圧や負のインパルス電圧)を印加してクリーニング運転を行う構成としてもよい。このような構成とすることにより、クリーニング運転中は室内にマイナスイオンのみが放出されるため、放電面のクリーニングを行いながら、室内のリラクゼーション効果を高めることが可能となる。マイナスイオンの効果としては、一般的に家庭内の電気機器などでプラスイオン過多となった空間にマイナスイオンを多量に供給し、自然界での森の中のようなプラスとマイナスのイオンバランスのとれた状態にしたいときや、リラクゼーション効果を求めたりする場合に有効となることが知られている。
【0068】
また、本発明に係るイオン発生装置は、通常運転の終了後、クリーニング運転を自動開始する構成にするとよい。或いは、通常運転中に所定時間間隔で行う構成にするとよい。このような構成とすることにより、放電部12の放電面は、ユーザ操作に依ることなく、常に清浄な状態に保たれるため、イオン放出量の経時的な低減を未然に回避することが可能となる。
【0069】
また、本発明に係るイオン発生装置は、イオン放出量を計測するイオンセンサを有し、イオン放出量が所定値を下回ったときに、クリーニング運転を自動開始する構成にするとよい。或いは、装置周辺の臭い成分量(例えばタバコ臭成分の量)を計測する臭いセンサを有し、その検出量が所定値を上回ったとき、若しくは前記所定値を上回った累計時間が所定時間を超えたとき、クリーニング運転を自動開始する構成にするとよい。このような構成とすることにより、クリーニング運転の頻度を減らして消費電力を最小限に抑えつつ、放電部12の放電面を必要十分な清浄状態に保つことが可能となる。
【0070】
また、本発明に係るイオン発生装置は、外部操作を受け付ける入力部を有し、該入力部に所定操作が為されたとき、クリーニング運転を開始する構成にするとよい。このような構成とすることにより、ユーザ操作に応じて柔軟にクリーニング運転を実行することが可能となる。例えば、1回のクリーニング運転で放電部12に付着した汚染物質を十分除去できなかった場合でも、ユーザ操作によってクリーニング運転を繰り返し、該汚染物質を完全に除去することが可能となる。
【0071】
なお、上記各実施形態のイオン発生装置は、空気調和機、除湿器、加湿器、空気清浄機、冷蔵庫、ファンヒータ、電子レンジ、洗濯乾燥機、掃除機、殺菌装置などの電気機器に搭載するとよい。このような電気機器であれば、機器本来の機能に加えて、搭載したイオン発生装置で空気の物性を変化させ、室内環境を所望の雰囲気状態とすることが可能となる。
【0072】
【発明の効果】
上記したように、本発明に係るイオン発生装置、及びこれを備えた電気機器であれば、不必要なコストアップや装置規模拡大を招くことなく、放電面の汚染を防止することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るイオン発生装置の一実施形態を示す概略構成図である。
【図2】電圧印加回路20の第1実施形態を示す回路図である。
【図3】第1実施形態における放電部への印加電圧波形を示す図である。
【図4】電圧印加回路20の第2実施形態を示す回路図である。
【図5】第2実施形態における放電部への印加電圧波形を示す図である。
【図6】電圧印加回路20の第3実施形態を示す回路図である。
【図7】第3実施形態における放電部への印加電圧波形を示す図である。
【符号の説明】
10 イオン発生素子
11 誘電体
11a 上部誘電体
11b 下部誘電体
12 第1、第2放電部
12a 放電電極
12b 誘導電極
12c 放電電極接点
12d 誘導電極接点
12e、12f 接続端子
13 コーティング層
20(20a〜20d) 電圧印加回路
201、211、231 入力電源
202a〜b、212、232 スイッチングトランス
La1、Lb1、L1 1次コイル
La2、Lb1、L2 2次コイル
203 切換リレー
213、233 開閉スイッチ
203a 共通端子
203b〜c 選択端子
204a〜b、214a〜b、234 抵抗
205a〜b、215、235 ダイオード
206、216、236a〜b コンデンサ
207、209、217、237 トランス駆動用スイッチング素子
208 正弦波生成回路部
218 駆動回路

Claims (9)

  1. 誘電体を挟んで2つの電極を対向させて成るイオン発生素子と、該イオン発生素子に接続され、前記イオン発生素子に対して電圧印加を行う電圧印加回路と、を有して成り、前記両電極間に電圧を印加することで生じる放電によって周辺の空気をイオン化するイオン発生装置において、
    前記電圧印加回路は、所定量のイオンが発生するように前記イオン発生素子への電圧印加を行う通常運転と、該通常運転よりも前記イオン発生素子での放電強度及び/または放電頻度を高めて前記イオン発生素子の放電面に汚染物質の付着が低減されるように、及び/または付着した汚染物質が除去されるように前記イオン発生素子への電圧印加を行うクリーニング運転と、を切り換えて実行する手段を有し、
    前記電圧印加回路は、前記イオン発生素子に対して、前記通常運転時には、インパルス電圧を所定時間間隔で印加し、前記クリーニング運転時には、正弦波電圧を所定時間だけ印加することを特徴とするイオン発生装置。
  2. 誘電体を挟んで2つの電極を対向させて成るイオン発生素子と、該イオン発生素子に接続され、前記イオン発生素子に対して電圧印加を行う電圧印加回路と、を有して成り、前記両電極間に電圧を印加することで生じる放電によって周辺の空気をイオン化するイオン発生装置において、
    前記電圧印加回路は、所定量のイオンが発生するように前記イオン発生素子への電圧印加を行う通常運転と、該通常運転よりも前記イオン発生素子での放電強度及び/または放電頻度を高めて前記イオン発生素子の放電面に汚染物質の付着が低減されるように、及び/または付着した汚染物質が除去されるように前記イオン発生素子への電圧印加を行うクリーニング運転と、を切り換えて実行する手段を有し、
    前記電圧印加回路は、前記イオン発生素子に対して、前記通常運転時には、第1振幅のインパルス電圧を所定時間間隔で印加し、前記クリーニング運転時には、第1振幅よりも大きい第2振幅のインパルス電圧を所定時間間隔で所定時間だけ印加することを特徴とするイオン発生装置。
  3. 誘電体を挟んで2つの電極を対向させて成るイオン発生素子と、該イオン発生素子に接続され、前記イオン発生素子に対して電圧印加を行う電圧印加回路と、を有して成り、前記両電極間に電圧を印加することで生じる放電によって周辺の空気をイオン化するイオン発生装置において、
    前記電圧印加回路は、所定量のイオンが発生するように前記イオン発生素子への電圧印加を行う通常運転と、該通常運転よりも前記イオン発生素子での放電強度及び/または放電頻度を高めて前記イオン発生素子の放電面に汚染物質の付着が低減されるように、及び/または付着した汚染物質が除去されるように前記イオン発生素子への電圧印加を行うクリーニング運転と、を切り換えて実行する手段を有し、
    前記電圧印加回路は、前記イオン発生素子に対して、前記通常運転時には、インパルス電圧を第1時間間隔で印加し、前記クリーニング運転時には、前記インパルス電圧を第1時間間隔よりも短い第2時間間隔で所定時間だけ印加することを特徴とするイオン発生装置。
  4. 前記通常運転の終了後、前記クリーニング運転を自動開始することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載のイオン発生装置。
  5. 前記通常運転中、前記クリーニング運転を所定時間間隔で行うことを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれかに記載のイオン発生装置。
  6. イオン放出量を計測するイオンセンサを有し、前記通常運転時のイオン放出量が所定値を下回ったとき、前記クリーニング運転を自動開始することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれかに記載のイオン発生装置。
  7. 装置周辺の臭い成分量を計測する臭いセンサを有し、その検出量が所定値を上回ったとき、若しくは該所定値を上回った累計時間が所定時間を超えたとき、前記クリーニング運転を自動開始することを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれかに記載のイオン発生装置。
  8. 外部操作を受け付ける入力部を有し、該入力部に所定操作が為されたとき、前記クリーニング運転を開始することを特徴とする請求項1〜請求項7のいずれかに記載のイオン発生装置。
  9. 請求項1〜請求項8のいずれかに記載のイオン発生装置を備えて成ることを特徴とする電気機器。
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