JP4126134B2 - ハンドオフ制御方法及び移動局 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、ハンドオフ制御方法及び移動局に係り、サービスエリア境界を複数の基地局で覆う場合(複数ゾーン構成)において効率的なハンドオフを実現する移動体通信システムにおけるハンドオフ制御方法及び移動局に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の移動体通信システムでは、移動局が通信中に各基地局の電界強度を測定し、電界強度がしきい値を超えたことを検出した場合、直ちにハンドオフ要求を行い、ハンドオフを実施していたのが現状である。
また、CDMA方式等の携帯自動車電話システムにおいても、ある基地局(セクタ)からのパイロット強度がしきい値を超えた場合に、直ちに移動局がそのパイロットのパイロット強度を示したパイロット強度報告を送信し、ハンドオフを促す手段がとられている。そして、基地局は、あるパイロットのパイロット強度がしきい値を超えたという報告を受けると、そのパイロットを通信中状態に移行し、ハンドオフを実施するように指示するのが現状である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
従来までの一般的な移動体通信システムにおけるハンドオフ制御方法を用いた場合、サービスエリアの境界付近を移動局が移動するとき、基地局から受信する電界強度の変化により、移動局においてハンドオフプロセスが過剰に発生する可能性があり、この場合、システムに負荷がかかることになってしまう。
また、一般に、CDMA方式の携帯自動車電話システムの特徴であるソフトハンドオフは、移動局が複数の基地局と無線リンクを同時に確立して通信することで、ハンドオフ時の瞬断を防ぎ、無線品質を保つ目的で実施されるものである。しかしながら、このソフトハンドオフは、移動局においてパイロット強度がしきい値を超えるのを契機に実施されるため、ソフトハンドオフの過剰実施により、無線資源及び基地局と基地局制御装置間の地上回線資源等を必要以上に使用してしまうことになる。
【0004】
本発明は、以上の点に鑑み、特に、移動局において測定電界強度がしきい値を超えた場合に、移動局が、移動局のルート情報及び周辺基地局のサービスエリア情報等を用いて、現在通信中の基地局と電界強度がしきい値を超えたパイロットを送信している基地局との間におけるハンドオフの有効性がないと判断した場合、ハンドオフ要求を基地局に送信しないようにした。そして、本発明は、このような構成により、過剰なハンドオフの実施を防ぐことを目的とする。また、本発明は、無線資源及び基地局と基地局制御装置間の地上回線資源等を有効に利用した効率的なハンドオフを行うことを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の解決手段によると、
各サービスエリアをカバーする複数の基地局と、移動局からハンドオフ要求を受信したとき移動局と通信している基地局を他の基地局へ切替える基地局制御装置を備えた移動体通信システムにおけるハンドオフ制御方法であって、
移動局の移動経路を表すルート情報と、移動経路の周辺地域を細分化した各区域をサービスエリアとしてカバーする基地局を表すサービスエリア情報とにより、移動局が現在位置から目的地までに通過する各区域をカバーする基地局を表す基地局情報を作成し、
移動局がある基地局と通信中に周辺の他の基地局の電界強度を測定して、測定された電界強度がしきい値を超えた基地局があった場合、前記基地局情報データベースに基づいて、ハンドオフが過度に実施されないようにハンドオフの実施が有効か否かを判断し、
ハンドオフの実施が有効であると判断した場合、移動局がハンドオフ要求を基地局制御装置に送信するようにしたハンドオフ制御方法を提供する。
【0006】
また、本発明は、
複数の基地局でパイロットオフセットが異なるパイロットチャネルを常時送信するCDMA方式の移動体通信システムにおけるハンドオフ制御方法であって、サービスエリア情報として、基地局とパイロットオフセットとの対応テーブルを含み、移動局が上りトラフィックチャネルを送信する際に、ハンドオフを実施する基地局のパイロットオフセットを送信し、
基地局制御装置では、受信したパイロットオフセットから対応した基地局を判別し、該当基地局の下りトラフィックチャネルの周波数とフレームオフセットを予約することを特徴とする。
【0007】
本発明の第2の解決手段によると、
各サービスエリアをカバーする複数の基地局と、移動局からハンドオフ要求を受信したとき移動局と通信している基地局を他の基地局へ切替える基地局制御装置を備えた移動体通信システムにおける移動局であって、
移動局の移動経路を表すルート情報を記憶するルート情報格納部と、
移動経路の周辺地域を細分化した各区域をサービスエリアとしてカバーする基地局を表すサービスエリア情報を記憶するサービスエリア情報データベースと、前記ルート情報格納部及びサービスエリア情報データベースにより、移動局が現在位置から目的地までに通過する各区域をカバーする基地局を表す基地局情報を記憶する基地局情報データベースと、
移動局がある基地局と通信中に周辺の他の基地局の電界強度を測定して、測定された電界強度がしきい値を超えた基地局があった場合、前記基地局情報データベースに基づいて、ハンドオフが過度に実施されないようにハンドオフの実施が有効か否かを判断し、ハンドオフの実施が有効であると判断した場合、ハンドオフ要求を基地局制御装置に送信するように制御するハンドオフ有効性判断部
を備えた移動局を提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明について、特にCDMA方式携帯自動車電話システムにおける実施の形態を例に、図面を参照して説明する。本発明は、このようなシステムに限らずハンドオフを行う適宜の移動体通信システム・無線通信システムに適用することができる。
【0009】
図1は、本発明における移動局の構成図である。
移動局は、カーナビゲーションシステム102、サービスエリア情報データベース103、基地局情報データベース104、送信部105、受信部106、送受信制御部107、パイロット強度受信部108、ハンドオフ有効性判断部109を備える。
【0010】
カーナビゲーションシステム102は、GPS受信機を含み、ユーザが移動する目的地を入力することにより決定されるルート情報を求め、ルート情報格納部101に格納する。サービスエリア情報データベース103は、各基地局がカバーするサービスエリアに関する情報を記憶する。なお、サービスエリア情報データベース103でサービスエリア情報を保持するかわりに、移動局に、部分的な基地局サービスエリア情報を基地局制御装置等の他の装置から受信する手段と、一時的に保持する手段を備え、基地局のサービスエリア情報を得る又は更新するようにしてもよい。基地局情報データベース104は、移動局の移動するルートにおいて追加しきい値(T_ADD)を超える強度のパイロットを送信する基地局の情報を保持する。基地局情報データベース104は、ルート情報格納部101及びサービスエリア情報データベース103に基づき、移動するルート上の各区域をサービスエリアとして各々カバーする基地局を記憶する。これら、ルート情報格納部101、サービスエリア情報データベース103及び基地局情報データベース104について、詳細は後述する。
【0011】
送信部105は、基地局へデータを送信し、受信部106は、基地局からデータを受信する。送受信制御部107は、送信部105及び受信部106を制御する。パイロット強度受信部108は、周辺の基地局からのパイロット強度を常時受信測定する。
ハンドオフ有効性判断部109は、基地局情報データベース104の内容及びパイロット強度受信部108で測定されたパイロット強度から、ハンドオフの有効性を判断する。ハンドオフ有効性判断部109は、基地局制御装置にハンドオフ要求を送信するか否かを送受信制御部107に指示する。ハンドオフ有効性判断部109は、受信電界強度がしきい値を超えた場合に、ルート情報及び現在通信中の基地局のサービスエリアと隣接しているサービスエリアを持った基地局だけでなく、周辺基地局も含めたサービスエリア情報をハンドオフ有効性判断のための入力情報として使用することができる。また、ハンドオフ有効性判断部109は、内部にメモリを有し、各基地局のパイロットの状態を制御する。
【0012】
図2は、カーナビゲーションシステム内のルート情報格納部を説明するためのサービスエリアの説明図である。移動局201の現在位置から目的地までのルート202は、例えば碁盤状に区切られた地図に描かれる。ここでは、碁盤状に区切られた場合について説明するが、各地域の区切りは、碁盤状に限らず、適宜の地域の区切りを使用することができる。碁盤状に区切られた各区域には座標が割り当てられており、例えば図2において移動局201の現在位置は区域(6,2)で表される。
【0013】
図3は、カーナビゲーションシステム内のルート情報格納部の説明図の一例である。ルート情報格納部101には、移動局の移動ルートに従って、移動局が通過する区域の座標が格納される。この図では、図2に示したルート202に対応して、一部のデータが示されている。
【0014】
図4は、サービスエリア情報データベースを説明するためのサービスエリアの説明図である。対象とする移動体通信システムにおいては、一例として、複数の基地局A、B、C、Dの各サービスエリア402、403、404、405によって、この地域の無線通信サービスが提供されているものとする。このとき、サービスエリア情報データベース103には、道路401等を含むこの地域の地図を碁盤状に区切った各区域において電界強度がT_ADDを超える基地局を示す基地局識別子406が格納される。この基地局識別子406は、ひとつの碁盤状の区域内に複数存在してもよい。その場合は、複数の基地局が重複するエリアであることが示される。
【0015】
図5に、サービスエリア情報データベースの説明図の一例を示す。サービスエリア情報データベース103には、座標表示された区域と基地局識別子とが対応づけされて格納されている。この図では、例えば、区域(1,3)をカバーするのは基地局Bであり、区域(1,4)をカバーするのは基地局Bと基地局Cの両方であることが示される。
【0016】
図6に、基地局情報データベースの説明図の一例を示す。基地局情報データベース104は、ルート情報格納部101とサービスエリア情報データベース103のデータに基づき形成される。基地局情報データベース104には、移動局が移動ルートに従い通過する区域毎に、基地局識別子が対応づけされて格納されることとなる。ここでは、例えば、移動局が現在位置(6,2)に位置するときカバーするのは基地局Aであり、次に移動する区域(5,2)をカバーするのは基地局Aのままであり、さらに移動する区域(4,2)をカバーするのは基地局A及びBの両方となることが示される。
【0017】
図7は、ハンドオフ有効性判断部の処理を説明するためのサービスエリアの説明図である。
図7を参照すると、このような移動体通信システムにおいて、移動局701が、複数の基地局A、B、C、Dの各サービスエリア703、704、705、706にカバーされる区域内を移動するものとする。その際、移動局701は、ユーザによってあらかじめ目的地が入力され、カーナビゲーションシステム102内のルート情報格納部101により示されたルートを、時刻t0、t1及びt2に、矢印702のように移動するものとする。移動局701がある基地局と通信中に、他の基地局からのパイロットがT_ADDを超えた場合、移動局701内のハンドオフ有効性判断部109は、基地局情報データベース104からの情報をもとに、ハンドオフの有効性を判断する。
【0018】
以下、ハンドオフ有効性判断部109の処理方法の一例について説明する。
図7において、時刻t0では、現在通信中の基地局は(A)である。また、時刻t1では、現在通信中の基地局は(A)であるが、通信中以外の基地局Bからのパイロット強度もT_ADDを超える。また、時刻t2では、現在通信中の基地局は(A)であるが、通信中以外の基地局Cからのパイロット強度もT_ADDを超える。移動局701は、移動ルート702が含まれる各区域の基地局識別子707を移動局701内の基地局情報データベース104にリストアップする。
【0019】
図8に、時刻t1における基地局情報データベースの参照データの説明図を示す。基地局情報データベース104は、ルート情報格納部101とサービスエリア情報データベース103に基づいて作成され、その情報をハンドオフ有効性判断部109が参照する。この場合、各区域ごとに基地局が(A,B)→(A,B)→(A,B)→(A)とリストアップされるので、移動局701は、一度基地局Bのサービスエリア704内には入るが、すぐにそのエリアを出て、再び基地局Aのサービスエリア703内に戻ってしまう状況となることが分かる。このような場合、基地局Aと通信中の移動局701では、基地局Bとのハンドオフは無効であると判断される。
【0020】
図9に、時刻t2における基地局情報データベースの参照データの説明図を示す。ここでは、先程と同様に、移動局701は、移動ルート702が含まれる各区域の基地局識別子707を移動局701内の基地局情報データベース104にリストアップする。そして、その情報を、ハンドオフ有効性判断部109が参照する。時刻t2においては、各区域ごとに基地局が(A,C)→(A,C)→(A,C,D)→(C,D)→・・・→(C,D)→(D)とリストアップされる。移動局701は、現在通信中の基地局Aのサービスエリア703内で、一旦基地局Cのサービスエリア705内に入り、しばらく進むと基地局Dのサービスエリア706に入る。そして、現在通信中の基地局Aのサービスエリア703から出て、基地局Cのサービスエリア705から出た後、結局は基地局Dとのみ通信する状況となる。ハンドオフ有効性判断部109は、基地局情報データベース104に基づいてこのような移動時の状況を判断する。この場合は、基地局Aと通信中の移動局701では、基地局Cとのハンドオフは無効であると判断される。
【0021】
以下に、ハンドオフが有効又は無効であると判断される場合について、整理して例示する。なお、以下はあくまでも例示であって、各無線局によるサービスエリアの状態、地形、電波状態、ハンドオフの程度、必要な電波強度等の条件を適宜考慮して、適宜の判断基準を設定することができる。
【0022】
移動局において、ハンドオフ有効性判断部109は、パイロット強度受信部108による測定の結果、現在通信中の基地局α以外の基地局βからのパイロット強度がT_ADDを超えた場合、移動ルートが含まれる各区域の基地局識別子を基地局情報データベース104にリストアップする。リストアップの処理は、ハンドオフ有効性判断部109が実行しても、他の適宜の処理装置が実行しても良い。このとき、ハンドオフの実施が有効である例としては、以下のような場合がある。ここで、もし(α,β)→(α,β)→(β)→(β)とリストアップされたとすると、移動局は基地局βのサービスエリア内に入り、しばらく進むと基地局αのサービスエリアから出て、結局は基地局βとのみ通信する状況となる。よって、このような場合には、基地局αと通信中の移動局では、基地局βとのハンドオフは有効であると判断される。
【0023】
また、ハンドオフの実施が有効でない例としては、以下のような場合がある。現在通信中の基地局α以外の基地局βからのパイロット強度がT_ADDを超えた場合に、もし(α)→(α,β)→(α,β)→(α)→(α)とリストアップされたとする。この場合、移動局は、基地局βのサービスエリア内にも入り、しばらく進むと基地局αのサービスエリアに戻り、結局は基地局αとのみ通信する状況となる。そのため、このような場合には、基地局αと通信中の移動局では、基地局βとのハンドオフは有効でないと判断される。この他に、現在通信中の基地局α以外の基地局βからのパイロット強度がT_ADDを超え、さらに、基地局γからのパイロット強度がT_ADDを超えた場合に、もし(α,β)→(α,β)→(α,β,γ)→(β,γ)→(β,γ)→(γ)→(γ)とリストアップされたとする。この場合、移動局701は、基地局βのサービスエリア内に入り、しばらく進むとさらに基地局γのサービスエリアに入り、結局は基地局γとのみ通信する状況となる。そのため、このような場合には、基地局αと通信中の移動局701では、基地局βとのハンドオフは有効でないと判断される。
【0024】
以下に、移動体通信システムにおけるハンドオフ制御方法についての動作を詳細に説明する。
図10は、移動体通信システムネットワークにおいて、基地局制御装置に接続された基地局の配置と移動局の移動経路(ルート)を示した説明図の一例である。
図10を参照すると、このような移動体通信システムにおいて、一例として、複数の基地局1002、1003及び1004は、各々サービスエリア1005、1006及び1007を有する。移動局1001は、複数のサービスエリア1005、1006及び1007を移動する。基地局制御装置1008は、この移動局1001からのハンドオフ要求を受信した時、移動局1001と通信可能な基地局1002、1003又は1004を適宜切り替える。図10において、移動局1001は、ユーザによってあらかじめ目的地が入力され、カーナビゲーションシステム102内のルート情報格納部101により示されたルート1009を、時刻t0→t1→12と移動することを示している。
【0025】
図11は、図10における移動局が受信するパイロット強度の遷移図である。図11を参照すると、図10で移動局1001が時刻t0→t1→t2と移動した場合に、各基地局1002、1003、1004から移動局1001が受信する各パイロット強度1102、1103、1104の時間変化の一例を示している。
【0026】
図12は、本発明に係る移動局通信システムにおけるハンドオフ制御方法についてのシーケンス図である。ここでは、図10に示す時刻t0からt2までの間において、移動局1001と各基地局1002、1003、1004と基地局制御装置1008との間で相互に送受信されるメッセージの一例が示される。ここでは、特に、図10及び図11に示す時刻t1、t2において、それぞれ基地局1002のパイロット強度1102又は基地局1003のパイロット強度1103がT_ADDを超えたことにより、移動局1001と基地局1002又は1003等との間で送受信するハンドオフ処理に関するメッセージのシーケンスが示されている。なお、ハンドオフ動作時に移動局1001と複数の基地局との間で送受信するハンドオフ処理に関するメッセージは、同時に複数の基地局を経由して送受信が行われるが、図12において、説明の都合上、送受信の経路及びメッセージは一部省略した。
【0027】
図13は、移動局に設定される各基地局のパイロットの状態についての説明図である。パイロットの状態は、ハンドオフ有効性判断部109又は移動局1001内の適宜のメモリに記憶される。図中、Active Setは、通信中パイロットであり、そのパイロットを送信している基地局と通信を行っている状態である。Candidate Setは、候補パイロットであり、十分な強度で移動局が受信しているパイロットであるが、そのパイロットを送信している基地局とは通信は行っていない状態である。また、Neighbor Setは、次候補パイロットであり、ハンドオフの候補になりそうなパイロットをいう。
【0028】
以下、これら図10乃至図13を用いて、本発明の実施の形態におけるハンドオフ制御方法、特にここではソフトハンドオフの動作について説明する。
まず、移動局1001内のルート情報格納部101には、現在位置とユーザから入力された目的地により決定された最適のルート1009が設定されている。時刻t0において、移動局1001は、基地局1002との間で通信中(1201)にある。このとき、移動局1001は、基地局1002のパイロットをActive Setに設定する(図13(A)参照)。
【0029】
移動局1001が、基地局1002と通信中に、カーナビゲーションシステム102により示されたルート1009通りに目的地に向って移動すると、時刻t1において移動局1001は、基地局1003からのパイロット強度1103がしきい値T_ADDを超えたことを検出する。そのため、移動局1001は、基地局1003のパイロットをCandidate Setに移行する(図13(B)参照)。そして、移動局1001は、前述のとおりに基地局情報データベース104を作成し、これを参照することで、現在通信中の基地局1002と基地局1003とのハンドオフの有効性を判断する。
【0030】
その結果、前述したように、移動局1001では、基地局1003のサービスエリア1006内に入り、しばらく進むと基地局1002のサービスエリア1005から出て、結局は基地局1003とのみ通信する状況となるため、ハンドオフが有効であると判断(1202)する。移動局1001は、図12に示すように、現在通信中の基地局1002と基地局1003との間においてのハンドオフ要求をするために、パイロット強度測定報告(1203)を基地局1002経由で基地局制御装置1008に送信する。基地局制御装置1008は、移動局1001が基地局1002と基地局1003との間でハンドオフを実施するために、基地局1002のパイロットと基地局1003のパイロットを含めたハンドオフ指示報告(1204)を基地局1002を通して、移動局1001に送信する。このメッセージを受信した移動局1001では、基地局1003へのハンドオフを実施(1205)する。また、基地局1003のパイロットは、Active Setに移行されることになる(図13(C)参照)。移動局1001は、ハンドオフが完了したことを基地局制御装置1008に報告するために、ハンドオフ完了報告(1206)を基地局1002及び基地局1003経由で基地局制御装置1008に送信し、基地局1002及び基地局1003の両基地局との間において通信中(1207)となる。
【0031】
その後、移動局1001がしばらく移動し、基地局1002のパイロット強度1102が却下しきい値(T_DROP)以下になるとハンドオフドロップタイマを起動する。タイムアウト(1208)した場合、移動局1001は、図12に示すように、基地局1002との通信を切断するためにパイロット強度測定報告(1209)を基地局1002及び基地局1003経由で基地局制御装置1008に送信する。基地局制御装置1008は、移動局1001と基地局1002との間における通信を切断するために基地局1002のパイロットを含めないことを指示するハンドオフ指示報告(1210)を、基地局1002及び基地局1003を通して移動局1001に送信する。このメッセージを受信した移動局1001では、基地局1002のパイロットをNeighbor Setへ移行する(図13(D)参照)。また、移動局1001は、基地局1002と基地局1003との間でハンドオフを実施していたが、基地局1002からのパイロット強度が弱まったため、基地局1002との通信を切断することを完了したことを基地局制御装置1008に報告するために、ハンドオフ完了報告(1211)を基地局1003経由で基地局制御装置1008に送信する。この結果、移動局1001は、基地局1003との間だけで通信中(1212)となる。
【0032】
次に、移動局1001が時刻t2の地点まで移動した場合、図11に示すように基地局1004からのパイロット強度1104がT_ADDを超えたことを検出するため、基地局1004のパイロットをCandidate Setに移行する(図13(E)参照)。また、移動局1001は、前述のとおりに基地局情報データベース104を作成し、前記同様に現在通信中の基地局1003とそのパイロットを送信した基地局1004とで、ハンドオフの有効性を判断する。
【0033】
その結果、前述したように移動局1001では、現在通信中の基地局1003のサービスエリア1006内で、一度基地局1004のサービスエリア1007内に入るがすぐに出てしまう状況となるため、ハンドオフの実施が無効であると判断(1213)する。この場合、移動局1001は、現在通信中の基地局1003と基地局1004との間においてのハンドオフ要求をするためのパイロット強度測定報告を基地局1003を経由して基地局制御装置1008に送信することなく、基地局1003との間だけで通信中(1212)を維持することとなる。
【0034】
つぎに、図14及び図15に、移動局における通話中の制御フローチャートを示す。
移動局のパイロット強度受信部108は、基地局との通信中に、通信中パイロット及び周辺セクタからのパイロットを常時受信し、パイロット強度を測定する(ステップ1301)。次に、移動局は、現在通信中のパイロット(Active Setのパイロット)が一つだけか否かを判断する(ステップ1302)。現在通信中のパイロットが一つだけの場合には、現在通信中のパイロットの電界強度が基地局切換しきい値を超えているか否かを判断する(ステップ1303)。なお、移動局において、現在通信中のパイロット強度がT_DROP以下になると、ハンドオフドロップタイマが起動され、これがタイムアウトすると物理的に通話が切れてしまう。そのため、この場合は、T_DROPを超えるしきい値を設け、他にハンドオフの候補があるならハンドオフを実施する。ステップ1302で通信中のパイロットが複数の場合、あるいはステップ1303で現在通信中のパイロット強度が基地局切換しきい値を超えている場合、周辺セクタからのパイロット強度がT_ADDを超えたか否かの判定をする(ステップ1304)。
【0035】
判定の結果、パイロット強度がT_ADDを超えたパイロットが存在した場合、そのパイロットをCandidate Setに移行し(ステップ1305)、前述のとおりに基地局情報データベース104を作成して(ステップ1306)、ハンドオフの有効性を判断する(ステップ1307)。ここで、ハンドオフが有効であると判断された場合、現在通信中の基地局とパイロット強度がT_ADDを超えたパイロットを送信した基地局との間においてのハンドオフ要求をするために、パイロット強度測定報告を送信する(ステップ1308)。つぎに、基地局制御装置からの応答として、現在通信中のパイロットとパイロット強度がT_ADDを超えたパイロットを含めたハンドオフ指示報告を受信し(ステップ1309)、ハンドオフを実施する(ステップ1310)。また、ステップ1307でハンドオフの有効性がないと判断された場合、移動局は、再び通信中のパイロット及び周辺セクタのパイロット強度測定を行う(ステップ1301)。
【0036】
また、ステップ1303で現在通信中パイロットがひとつだけでそのパイロット強度が基地局切換しきい値を超えていない場合、図15のフローチャートへ移る。ここでは、移動局は、ハンドオフの候補となるCandidate Setがストアされているか否かを確認し(ステップ1401)、Candidate Setがない場合には、何もせずに図14のフローチャートのステップ1301に戻る。一方、Candidate Setがストアされている場合には、最適なパイロットを選択し(ステップ1402)、現在通信中の基地局と選択したパイロットを送信している基地局との間においてハンドオフ要求をするためにパイロット強度測定報告を送信する(ステップ1403)。基地局制御装置からの応答として、現在通信中のパイロットとパイロット強度がT_ADDを超えたパイロットを含めたハンドオフ指示報告を受信し(ステップ1404)、移行を完了する(ステップ1405)。その後、図14のフローチャートのステップ1301に戻り、通信中パイロット及び周辺セクタからのパイロットを監視する。
【0037】
つぎに、通信中の基地局からのパイロット強度が予想に反して小さくなってしまった場合におけるハンドオフ制御方法について説明する。この場合は、例えば、移動局がルート情報と基地局のサービスエリア情報から、通信を行うのに最適と判断した基地局からのパイロット強度が、自然状況の変化や季節の変化(樹木の落ち葉など)又は建造物や工事の影響等のように、電波伝播に影響をもたらす障害物などから、予想に反して小さくなってしまった場合などが想定される。
【0038】
図16は、障害物が存在する場合に、移動体通信システムネットワークにおいて、基地局制御装置に接続された基地局の配置と移動局の移動経路を示した説明図の一例である。
【0039】
図16を参照すると、この移動体通信システムにおいて、一例として、複数の基地局1502、1503及び1504は、各基地局のサービスエリア1505、1506及び1507を有する。移動局1501は、複数のサービスエリア1505、1506及び1507を移動する。基地局制御装置1508は、この移動局1501からのハンドオフ要求を受信した時、移動局1501と通信可能な基地局1502、1503又は1504を切り替える。移動局1501は、ユーザによってあらかじめ目的地が入力されカーナビゲーションシステム102内のルート情報格納部101により示されたルート1509を、時刻t0→t1→t2→t3→t4と移動することを示している。また、サービスエリア1507には、電波伝播へ影響をもたらす障害物1510が存在する。
【0040】
図17は、図16における移動局が受信するパイロット強度の遷移図である。図17を参照すると、図16で移動局1501が時刻t0→t1→t2→t3→t4と移動した場合に、各基地局1502、1503、1504から移動局1501が受信するパイロット強度1602、1603、1604の時間変化の一例を示している。
【0041】
図18及び図19は、障害物が存在する場合の、本発明に係る移動局通信システムにおけるハンドオフ制御方法についてのシーケンス図である。ここでは、図16に示す時刻t0からt4までの間において、移動局と基地局との間で送受信されるメッセージの一例が示される。
図18及び図19を参照すると、図16及び図17に示す時刻t1においてパイロット強度1603がT_ADDを超え、時刻t2及びt4においてパイロット強度1604がT_ADDを超えたため、移動局1501と基地局1502、1503、1504と基地局制御装置1508との間で送受信するハンドオフ処理に関するメッセージのシーケンスを示している。さらに、これらの図では、時刻t3において、通信中のパイロットがただひとつで且つ強度が基地局切換しきい値以下となったことによって、各装置間で送受信するハンドオフ処理に関するメッセージのシーケンスを示している。なお、ハンドオフ動作時に移動局1501と複数の基地局との間で送受信するハンドオフ処理に関するメッセージは、同時に複数の基地局を経由して送受信が行われるが、図18及び図19において、説明の都合上、送受信の経路は一部省略した。
【0042】
また、図20及び図21は、移動局に設定される各基地局のパイロットの状態についての説明図である。パイロットの状態は、ハンドオフ有効性判断部109又は移動局1001内の適宜のメモリに記憶される。
【0043】
以下、図16乃至図21を用いて、本発明の実施の形態におけるハンドオフ制御方法、特にここでは自然状況の変化や季節の変化(樹木の落ち葉など)等による電波伝播に影響をもたらす障害物が存在する場合のソフトハンドオフの動作について説明する。
【0044】
まず、移動局1501内のルート情報格納部101には現在地とユーザから入力された目的地より決定された最適ルート1509が設定されている。時刻t0において、移動局1501は基地局1502との間において通信中(1701)にある。このとき、移動局1501は、基地局1502のパイロットをActive Setに設定する(図20(A)参照)。
【0045】
そして、移動局1501が、基地局1502と通信中に、カーナビゲーションシステム102により示されたルート1509通りに目的地に向って移動すると、時刻t1において移動局1501は、基地局1503からのパイロット強度1603がT_ADDを超えたことを検出するため、基地局1503のパイロットをCandidate Setに移行する(図20(B)参照)。そして、移動局1501は、前述のとおりに基地局情報データベース104を作成して、現在通信中の基地局1502とそのパイロットを送信した基地局1503でのハンドオフの有効性を判断する。
【0046】
その結果、前述したように、移動局1501は、現在通信中の基地局1502のサービスエリア内で一旦基地局1503のサービスエリア1506内に入るが、現在通信中の基地局1502のサービスエリア1505から出た後、結局は基地局1504とのみ通信する状況となるため、基地局1503とのハンドオフの実施が無効であると判断(1702)する。この場合、移動局1501は、現在通信中の基地局1502と基地局1503との間においてのハンドオフ要求をするためのパイロット強度測定報告を基地局1502を経由して基地局制御装置1508に送信することなく、基地局1502との間だけで通信中(1701)を維持することとなる。
【0047】
つぎに、移動局1501が、時刻t2の地点まで移動した場合、図17に示すように基地局1504からのパイロット強度1604がT_ADDを超えたことを検出するため、基地局1504のパイロットをCandidate Setに移行する(図20(C)参照)。そして、移動局1501は、前述のとおりに基地局情報データベース104を作成して、前記同様に現在通信中の基地局1502とそのパイロットを送信した基地局1504での、ハンドオフの有効性を判断する。
【0048】
その結果、前述したように移動局1501では、基地局1504のサービスエリア1507内に入り、しばらく進むと基地局1502のサービスエリア1505から出て、結局は基地局1504とのみ通信する状況となるため、ハンドオフが有効であると判断(1703)する。移動局1501は、図18に示すように、現在通信中の基地局1502と基地局1504との間においてハンドオフ要求をするために、パイロット強度測定報告(1704)を基地局1502経由で基地局制御装置1508に送信する。基地局制御装置1508は、移動局1501が基地局1502と基地局1504との間でハンドオフを実施するために、基地局1502のパイロットと基地局1504のパイロットを含めたハンドオフ指示報告(1705)を基地局1502を通して、移動局1501に送信する。このメッセージを受信した移動局1501では、基地局1504へのハンドオフを実施(1706)する。また、移動局1501は、基地局1504のパイロットをActive Setに移行する(図20(D)参照)。つぎに、移動局1501は、ハンドオフが完了したことを基地局制御装置1508に報告するために、ハンドオフ完了報告(1707)を基地局1502及び基地局1504経由で基地局制御装置1508に送信し、基地局1502及び基地局1504の両基地局との間において通信中(1708)となる。
【0049】
その後、移動局1501がしばらく移動し、パイロット強度1602がT_DROP以下になるとハンドオフドロップタイマを起動し、タイムアウト(1709)した場合、図18に示すように、基地局1502との通信を切断するためにパイロット強度測定報告(1710)を基地局1502及び基地局1504経由で基地局制御装置1508に送信する。基地局制御装置1508は、移動局1501と基地局1502との間における通信を切断するために、基地局1502のパイロットを含めないハンドオフ指示報告(1711)を、基地局1502及び基地局1504を通して移動局1501に送信する。このメッセージを受信した移動局1501は、基地局1502のパイロットをNeighbor Setへ移行する(図20(E)参照)。基地局1502と基地局1504との間でハンドオフを実施していたが、基地局1502からのパイロット強度が弱まったため、基地局1502との通信を切断することを完了したことを基地局制御装置1508に報告するために、ハンドオフ完了報告(1712)を基地局1504経由で基地局制御装置1508に送信する。この結果、移動局1501は基地局1504との間だけで通信中(1713)となる。
【0050】
この状態では、図20(E)に示されるように、移動局1501内のActive Setには基地局1504のパイロットだけがストアされており、Candidate Setには基地局1503のパイロットが、Neighbor Setには基地局1502のパイロットが、それぞれストアされている。
【0051】
つぎに、図19に示すように、移動局1501は、現在通信中である基地局がただ一つ(基地局1504)であり、時刻t3において電波伝播に影響をもたらす障害物1510のために基地局1504からのパイロット強度1604が、基地局切換しきい値以下となった状態(1801)になるとする。移動局1501は、パイロット強度1603がこのままT_DROP以下になってしまうと、上述のようなハンドオフ制御により基地局を選択したがために、逆に通話が切れてしまうという状況に陥ってしまうため、ストアされているCandidate Setのパイロット候補から最適なパイロットを選択する。ここでは、Candidate Setの中から基地局1503のパイロットをひとつ選択したとする。移動局1501は、現在通信中の基地局1504とCandidate Setから選択した基地局1503との間でハンドオフ要求をするために、パイロット強度測定報告(1802)を基地局1504経由で基地局制御装置1508に送信する。基地局制御装置1508は、移動局1501が基地局1504と基地局1503との間でハンドオフを実施するために、基地局1504のパイロットと基地局1503のパイロットを含めたハンドオフ指示報告(1803)を基地局1504を通して、移動局1501に送信する。このメッセージを受信した移動局1501では、基地局1503へのハンドオフを実施(1804)する。また、移動局1501は、基地局1503のパイロットをActive Setに移行する(図21(A)参照)。移動局1501は、ハンドオフが完了したことを基地局制御装置に報告するために、ハンドオフ完了報告(1805)を基地局1504及び基地局1503経由で基地局制御装置1508に送信し、基地局1504及び基地局1503の両基地局との間において通信中(1806)となる。
【0052】
その後、移動局1501がしばらく移動し、基地局1504のパイロットがT_DROP以下になるとハンドオフドロップタイマを起動し、タイムアウト(1807)した場合、図19に示すように、基地局1504と通信を切断するためにパイロット強度測定報告(1808)を基地局1503及び基地局1504経由で基地局制御装置1508に送信する。基地局制御装置1508は、移動局1501と基地局1504との間における通信を切断するために、基地局1504のパイロットを含めないハンドオフ指示報告(1809)を基地局1504及び基地局1503を通して、移動局1501に送信する。このメッセージを受信した移動局1501では、基地局1504のパイロットをNeighbor Setへ移行する(図21(B)参照)。そして、移動局1501は、基地局1504と基地局1503との間でハンドオフを実施していたが、基地局1504からのパイロット強度が弱まったため、基地局1504との通信を切断することを完了したことを基地局制御装置1508に報告するために、ハンドオフ完了報告(1810)を基地局1503経由で基地局制御装置1508に送信する。この結果、移動局1501は基地局1503との間だけで通信中(1811)となる。
【0053】
さらに、時刻t4においては、図16に示すように基地局1504からのパイロット強度を弱めていた障害物1510の影響を受けることがなくなり、図17に示すように移動局1501は基地局1504からのパイロット強度1604がT_ADDを超えたことを検出する。そのため、基地局1504のパイロットはCandidate Setに移行され(図21(C)参照)、前述のとおりに基地局情報データベース104を作成して、前記同様に現在通信中の基地局1503とそのパイロットを送信した基地局1504とで、ハンドオフの有効性を判断する。
【0054】
その結果、前述したように、移動局1501では、しばらく進むと基地局1503のサービスエリアから出て、結局は基地局1504とのみ通信する状況となるため、ハンドオフが有効であると判断(1812)する。移動局1501は、図19に示すように、現在通信中の基地局1503と基地局1504との間においてのハンドオフ要求をするために、パイロット強度測定報告(1813)を基地局1503経由で基地局制御装置1508に送信する。基地局制御装置1508は、移動局1501が基地局1503と基地局1504との間でハンドオフを実施するために、基地局1503のパイロットと基地局1504のパイロットを含めたハンドオフ指示報告(1814)を基地局1503を通して、移動局1501に送信する。このメッセージを受信した移動局1501では、基地局1504へのハンドオフを実施(1815)する。また、移動局1501は、基地局1504のパイロットをActive Setに移行する(図21(D)参照)。移動局1501は、ハンドオフが完了したことを基地局制御装置1508に報告するために、ハンドオフ完了報告(1816)を基地局1503及び基地局1504経由で基地局制御装置1508に送信し、基地局1503及び基地局1504の両基地局との間において通信中(1817)となる。
【0055】
つぎに、移動局がルートから外れた時点における処理について説明する。移動局がルートから外れた場合、カーナビゲーションシステム102の機能によって新たにルートが決定され、移動局内のルート情報格納部101には移動局が通過する区域の座標が格納される。ルート情報格納部101に記憶された新しいルートとサービスエリア情報データベース103に基づいて、前述したように移動局内の基地局情報データベース104が作成される。そして、基地局情報データベース104には、新たな移動局の移動ルートが通過する区域ごとに基地局識別子が対応づけされて格納されることとなる。ハンドオフ有効性判断部109は、新たな基地局情報データベース104から、上述のように、移動局の現在位置からルート順に最適基地局を決定することにより、ルートから外れた場合にも本発明を適用することができる。
【0056】
つぎに、移動局が移動するルート情報及び現在位置情報と、基地局のサービスエリア情報とに基づき移動局が選んだ最適基地局を基地局制御装置に伝えることで、例えば、以下のようなサービスがさらに可能となる。
【0057】
以下に、特にソフトハンドオフ動作を実現するときに有効となるトラフィックチャネルの予約について説明する。これは、本発明の実施の形態を示す移動体通信システム、特に複数の基地局でパイロットオフセットが異なるパイロットチャネルを常時送信する方式、例えばCDMA方式の移動体通信システムに適用することができる。なお、移動局が複数の基地局の間でソフトハンドオフ動作を実現可能にする条件は、対象となる基地局から送信される下りトラフィックチャネルの周波数とフレームオフセットが共通であることである。フレームオフセットは、主に基地局の負荷を分配するために設けられており、システム時刻に対するトラフィックチャネルフレームの時間オフセットのことである(例えば、1.25msの整数倍)。なお、ひとつのフレームオフセットに、複数のトラフィックチャネルが割り当てられてもよい。
【0058】
図22は、トラフィックチャネルを予約する場合の、移動体通信システムネットワークにおいて、基地局制御装置に接続された基地局の配置と移動局の移動経路を示した説明図である。
【0059】
図22を参照すると、この移動体通信システムにおいて、複数の基地局2202、2203、2204、2205、2206、2207は、各基地局のサービスエリア2209、2210、2211、2212、2213、2214を有する。移動局2201は、複数のサービスエリア2209、2210、2211、2212、2213、2214を移動する。基地局制御装置2208は、この移動局2201からのハンドオフ要求を受信したとき、移動局2201と通信可能な基地局2202、2203、2204、2205、2206、2207を切り替える。移動局2201は、ユーザによってあらかじめ目的地が入力され、カーナビゲーションシステム102内のルート情報格納部101により示されたルート2215を、時刻t0→t1→t2と移動することを示している。
【0060】
次に、図22を用いて、トラヒックチャネルの予約について説明する。
まず、移動局2201内のルート情報格納部101には、現在地とユーザから入力された目的地とから決定された最適ルート2215が設定されている。また、移動局2201内の基地局のサービスエリア情報データベース103には、さらに、各基地局に対応したパイロットオフセットインデックス情報も保持しているものとする。なお、この情報は別のメモリに記憶されていても良い。
【0061】
時刻t0で、移動局2201が、基地局2202を経由して基地局制御装置2208に発信メッセージを送信するときに、移動局2201内のハンドオフ有効性判断部109では、ルート情報格納部101と移動局位置情報及びサービスエリア情報データベース103等から、移動局2201がルート2215通りに進んだとき、発信メッセージの送信先の基地局2202とハンドオフの有効性がある基地局を選択する。この場合は、基地局2203が選択されたとする。移動局2201は、その選択基地局2203のパイロットオフセットを発信メッセージとともに基地局制御装置2208に送信する。基地局制御装置2208は、基地局2202から移動局2201に下りトラフィックチャネルを送信する際に使用する周波数とフレームオフセットを含んだチャネル割り当て報告を基地局2202を経由して移動局2201に送信する。それと同時に、基地局制御装置2208は、移動局2201から送信されたパイロットオフセットから次のサービスエリアをカバーする基地局を判別し(ここでは基地局2203が判別される)、基地局2202と移動局2201の間で割り当てた周波数とフレームオフセットを該当する基地局2203で予約する。また、基地局制御装置2208は、必要ならば、他ユーザの呼の下りトラフィックチャネルには基地局2202で割り当てた周波数とフレームオフセットを割り当てないように制御を行う。
【0062】
基地局2202と通信中に時刻t1の位置では、基地局2203からのパイロット強度がT_ADDを超えたため、ルート情報と移動局の位置情報及び基地局のサービスエリア情報とからハンドオフの有効性が判断される。ここでは、上述のように、ハンドオフが有効と判断されるため、基地局2202と基地局2203との間においてハンドオフを実施する。
なお、時刻t1で、基地局2203からのパイロットの電界強度がT_ADDを超えるので、そのパイロットオフセットから、あるいはルート情報とサービスエリア情報から、移動局2201は、基地局2203のサービスエリア2210に入ったことがわかる。時刻t0の時点で、既に、移動局2201は、現在通信中の基地局2202と基地局2203との間において、ハンドオフが有効であると判断することができ、そのときに基地局2203では、現在通信中の周波数とフレームオフセットが、基地局制御装置2208によって予約されているので、移動局2201は、ハンドオフ有効性判断部109による判断をせずに、すぐさま現在通信中の基地局2202と基地局2203との間においてハンドオフを実施してもよい。
【0063】
基地局2203のサービスエリア2210に入ると、移動局2201がハンドオフを実施する際、ハンドオフ有効性判断部109では、移動局2201がルート2215通りに進んだとき、ハンドオフの実施によって通信が行われる基地局2203の次にハンドオフの有効性がある基地局を選択する(この位置では、基地局2205が選択されたとする)。移動局2201は、その選択基地局2205のパイロットオフセットをパイロット強度測定報告とともに基地局制御装置2208に送信する。基地局制御装置2208は、基地局2202及び基地局2203から移動局2201に下りトラフィックチャネルを送信する際に使用する周波数とフレームオフセットを含んだチャネル割り当て報告を基地局2202及び基地局2203を経由して移動局2201に送信する。それと同時に、基地局制御装置2208は、移動局2201から送信されたパイロットオフセットから基地局を判別し(ここでは基地局2205が判別される)、基地局2202及び基地局2203と移動局2201との間で割り当てた周波数とフレームオフセットを該当する基地局2205で予約する。なお、基地局制御装置2208は、必要ならば、他ユーザの呼の下りトラフィックチャネルには基地局2202及び基地局2203で割り当てた周波数とフレームオフセットを割り当てないように制御を行う。
【0064】
移動局2201が基地局2203と通信中に移動して、時刻t2の位置では、基地局2204からのパイロット強度がT_ADDを超えたため、ルート情報と移動局の位置情報及び基地局のサービスエリア情報とからハンドオフの有効性が判断される。ここでは、上述のように、ハンドオフは無効と判断されるため、基地局2203と基地局2204との間においてハンドオフは実施されない。なお、時刻t2で、基地局2204からのパイロットの電界強度がT_ADDを超えるので、そのパイロットオフセットから、あるいはルート情報とサービスエリア情報から、移動局2201は、基地局2204のサービスエリア2211に入ったことがわかる。時刻t1の時点で、既に、移動局2201は、現在通信中の基地局2203と基地局2204との間において、ハンドオフが無効であると判断することができるため、移動局2201は、ハンドオフ有効性判断部による判断をせずに、ハンドオフを無効として処理してもよい。
【0065】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によると、移動局が受信する電界強度のみがハンドオフの実施契機となっていた従来のハンドオフ制御に、移動局がGPS受信機を含むカーナビゲーションシステムとサービスエリア情報データベースを保持し、移動局の位置情報と移動ルート情報及び周辺基地局のサービスエリア情報をハンドオフの入力情報として加えるようにした。そして、本発明によると、移動局が受信する電界強度がしきい値を超えた場合でも、移動局がハンドオフの有効性がないと判断した場合、ハンドオフ要求を基地局制御装置に行わないことで、過剰なハンドオフを防ぐことができる。
また、本発明によると、特にCDMA方式携帯自動車電話システムにおいて、ソフトハンドオフによる無線資源及び基地局と基地局制御装置間の地上回線資源の過剰使用を避けた効率的なハンドオフを実施できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における移動局の構成図。
【図2】カーナビゲーションシステム内のルート情報格納部を説明するためのサービスエリアの説明図。
【図3】カーナビゲーションシステム内のルート情報格納部の説明図。
【図4】サービスエリア情報データベースを説明するためのサービスエリアの説明図。
【図5】サービスエリア情報データベースの説明図。
【図6】基地局情報データベースの説明図。
【図7】ハンドオフ有効性判断部の処理を説明するためのサービスエリアの説明図。
【図8】時刻t1における基地局情報データベースの参照データの説明図。
【図9】時刻t2における基地局情報データベースの参照データの説明図。
【図10】移動体通信システムネットワークにおいて、基地局制御装置に接続された基地局の配置と移動局の移動経路(ルート)を示した説明図。
【図11】図10における移動局が受信するパイロット強度の遷移図。
【図12】本発明に係る移動局通信システムにおけるハンドオフ制御方法についてのシーケンス図。
【図13】移動局に設定される各基地局のパイロットの状態についての説明図。
【図14】移動局における通話中の制御フローチャート(1/2)。
【図15】移動局における通話中の制御フローチャート(2/2)。
【図16】障害物が存在する場合に、移動体通信システムネットワークにおいて、基地局制御装置に接続された基地局の配置と移動局の移動経路を示した説明図。
【図17】図16における移動局が受信するパイロット強度の遷移図。
【図18】障害物が存在する場合の、本発明に係る移動局通信システムにおけるハンドオフ制御方法についてのシーケンス図(1/2)。
【図19】障害物が存在する場合の、本発明に係る移動局通信システムにおけるハンドオフ制御方法についてのシーケンス図(2/2)。
【図20】移動局に設定される各基地局のパイロットの状態についての説明図(1/2)。
【図21】移動局に設定される各基地局のパイロットの状態についての説明図(2/2)。
【図22】トラフィックチャネルを予約する場合の、移動体通信システムネットワークにおいて、基地局制御装置に接続された基地局の配置と移動局の移動経路を示した説明図。
【符号の説明】
101 ルート情報格納部
102 カーナビゲーションシステム
103 サービスエリア情報データベース
104 基地局情報データベース
105 送信部
106 受信部
107 送受信制御部
108 パイロット強度受信部
109 ハンドオフ有効性判断部
401 道路
402、703 基地局Aのサービスエリア
403、704 基地局Bのサービスエリア
404、705 基地局Cのサービスエリア
405、706 基地局Dのサービスエリア
406、707 基地局識別子
701 移動局
702 移動局移動方向
1501 移動局
1502〜1504 基地局
1505〜1507 基地局からのパイロット強度がT_ADDを超えるゾーン
1508 基地局制御装置
1509 移動局移動方向
1510 電波伝播に影響をもたらす障害物
Claims (9)
- 各サービスエリアをカバーする複数の基地局と、移動局からハンドオフ要求を受信したとき移動局と通信している基地局を他の基地局へ切替える基地局制御装置を備えた移動体通信システムにおけるハンドオフ制御方法であって、
移動局の移動経路を表すルート情報と、移動経路の周辺地域を細分化した各区域をサービスエリアとしてカバーする基地局を表すサービスエリア情報とにより、移動局が現在位置から目的地までに通過する各区域をカバーする基地局を表す基地局情報を作成し、
移動局がある基地局と通信中に周辺の他の基地局の電界強度を測定して、測定された電界強度がしきい値を超えた基地局があった場合、前記基地局情報に基づいて、移動局が前記ルート情報に従って移動するとした場合にハンドオフの切換回数が少なくなるようにハンドオフの実施が有効か否かを判断し、
ハンドオフの実施が有効であると判断した場合、移動局がハンドオフ要求を基地局制御装置に送信するようにしたハンドオフ制御方法。 - サービスエリア情報は、予め移動体内に保持するか、又は、移動局が部分的な基地局サービスエリア情報を他の装置から受信して保持する又は更新することを特徴とした請求項1に記載のハンドオフ制御方法。
- 基地局情報を参照して判定した結果、第1の基地局と通信中の移動局が、さらに第2の基地局のサービスエリア内に入り、その後第1の基地局のサービスエリアから出て、第2の基地局と通信する状況となる場合には、ハンドオフは有効であると判断され、
移動局は、その際、基地局制御装置にハンドオフ要求を送信することを特徴とする請求項1又は2に記載のハンドオフ制御方法。 - 基地局情報を参照して判定した結果、第1の基地局と通信中の移動局が、さらに第2の基地局のサービスエリア内に入り、その後第1の基地局のサービスエリアに戻って第1の基地局と通信する状況となる場合、又は、第1の基地局と通信中の移動局が、第2の基地局のサービスエリア内に入り、その後さらに第3の基地局のサービスエリアに入り、結局は第3の基地局と通信する状況となる場合には、第2の基地局とのハンドオフは有効でないと判断され、
移動局は、その際、基地局制御装置にハンドオフ要求を送信しないことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のハンドオフ制御方法。 - 一度はハンドオフの有効性がないと判断された他の基地局からの電界強度が、しきい値を超えたままとなっているときであって、現在通信中の基地局からの電界強度が切換しきい値以下となった場合、前記他の基地局とハンドオフを実施することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のハンドオフ制御方法。
- 移動局が先に決定したルートと異なるルートを通過し、ルート情報からルートを外れたことを認識された場合、ルートを再決定し、新たに決定した目的地までのルート情報に基づいた基地局情報により、ハンドオフの実施が有効か否かを判断することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載のハンドオフ制御方法。
- 複数の基地局でパイロットオフセットが異なるパイロットチャネルを常時送信するCDMA方式の移動体通信システムにおけるハンドオフ制御方法であって、
サービスエリア情報として、基地局とパイロットオフセットとの対応テーブルを含み、移動局が上りトラフィックチャネルを送信する際に、ハンドオフを実施する基地局のパイロットオフセットを送信し、
基地局制御装置では、受信したパイロットオフセットから対応した基地局を判別し、該当基地局の下りトラフィックチャネルの周波数とフレームオフセットを予約することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載のハンドオフ制御方法。 - 移動局のルート情報から当該基地局のサービスエリアを通過する時間を計算し、その時間に基づいて下りトラフィックチャネルの周波数とフレームオフセットを予約することを特徴とした請求項7に記載のハンドオフ制御方法。
- 各サービスエリアをカバーする複数の基地局と、移動局からハンドオフ要求を受信したとき移動局と通信している基地局を他の基地局へ切替える基地局制御装置を備えた移動体通信システムにおける移動局であって、
移動局の移動経路を表すルート情報を記憶するルート情報格納部と、
移動経路の周辺地域を細分化した各区域をサービスエリアとしてカバーする基地局を表すサービスエリア情報を記憶するサービスエリア情報データベースと、
前記ルート情報格納部及びサービスエリア情報データベースにより、移動局が現在位置から目的地までに通過する各区域をカバーする基地局を表す基地局情報を記憶する基地局情報データベースと、
移動局がある基地局と通信中に周辺の他の基地局の電界強度を測定して、測定された電界強度がしきい値を超えた基地局があった場合、前記基地局情報データベースに基づいて、移動局がルート情報に従って移動するとした場合にハンドオフの切換回数が少なくなるようにハンドオフの実施が有効か否かを判断し、ハンドオフの実施が有効であると判断した場合、ハンドオフ要求を基地局制御装置に送信するように制御するハンドオフ有効性判断部を備えた移動局。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP05061699A JP4126134B2 (ja) | 1999-02-26 | 1999-02-26 | ハンドオフ制御方法及び移動局 |
Applications Claiming Priority (1)
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