JP4124551B2 - キャンドモータポンプ - Google Patents

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    • F16C17/24Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement characterised by features not related to the direction of the load with devices affected by abnormal or undesired positions, e.g. for preventing overheating, for safety
    • F16C17/246Sliding-contact bearings for exclusively rotary movement characterised by features not related to the direction of the load with devices affected by abnormal or undesired positions, e.g. for preventing overheating, for safety related to wear, e.g. sensors for measuring wear

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  • Structures Of Non-Positive Displacement Pumps (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ロータの一端に羽根車を固着し、そのロータを羽根車側および反羽根車側の両側にそれぞれ配設した軸受で支承するキャンドモータポンプに関し、特に、ラジアル方向およびアキシャル方向の軸受の摩耗状況を電気的に検出する軸受摩耗検出手段を備えたキャンドモータポンプに関する。
【0002】
【従来の技術】
図28には、従来のキャンドモータポンプの一般的な構成が断面図で示されている。
図28に示されているように、キャンドモータポンプはポンプ部Pとモータ部Mとで構成されている。そのポンプ部Pには、内部に羽根車2が配設されたポンプケーシング1が設けられ、そのケーシング1の高圧側開口部には、ケーシングカバー3が固着されている。そして、ケーシングカバー3には、羽根車2で昇圧されたポンプ取扱液の一部が流通する流通孔4が穿設されている。
【0003】
前記ケーシングカバー3の内部には、ロータ5が挿通されており、このロータ5の一端には、ディスタンスピース6、スラスト板7a、軸スリーブ8aおよび羽根車2が嵌合され、ボルト22により固定されている。また、ロータ5の他端には、スラスト板7bおよび軸スリーブ8bが嵌合され、ボルト23により固定されている。
【0004】
ロータ5は、その両端部を1対の軸受9a、9bによって回転自在に支承されており、そのほぼ中央部にモータ部Mの回転子10が固着され、前記軸受9aはケーシングカバー3に、軸受9bはエンドカバー11にそれぞれ嵌着されている。そして、ロータ5には、軸方向に貫通する貫通孔14が穿設されており、この貫通孔14は、両端のボルト22、23をも貫通し、両側に開口している。
【0005】
また、モータ部Mの固定子13はモータフレーム24に嵌合されており、このモータフレーム24の両端は、フレーム側板25a、25bに嵌合されている。そして、モータ部Mの回転子10のキャン12aおよびモータ部Mの固定子13のキャン12bとでそれぞれ回転子10および固定子13がポンプ取扱液に触れないよう保護されている。また、固定子13の鉄心両端面には、2組の誘導型センサS1およびS3と、S2およびS4とがそれぞれ配設されている。
【0006】
上記の従来構造のキャンドモータポンプでは、運転中に回転側である軸スリーブ8a、8bおよびスラスト板7a、7bが、静止側である軸受9a、9bに接触して回転するため、カーボン製の軸受9a、9bが主に摩耗し、運転時間の増加に伴ってその摩耗量が増加し、ロータ5の触れ回りが大きくなる。そして、さらに摩耗が進行すると回転子10のキャン12aと固定子13のキャン12bとが接触し、それぞれ損傷し、ついには破損に至る。この固定子13のキャン12bの破損は、その内部にポンプ取扱液が侵入して固定子13の巻線を劣化させる原因となってキャンドモータ本体の致命的な故障を引き起こす。
【0007】
一方、キャンドモータポンプは、ポンプ部Pとモータ部Mとの間には軸シール部を持たない一体の圧力容器構造であるので、ロータ5の振れ回りを本体外部から目視することができない。そのため、長期の使用や異物の混入など、何らかの原因によって軸受9a、9bに摩耗が生じた場合に、その変化を外部から確認することができない。
【0008】
そこで、これまでに、軸受9a、9bの摩耗状況を検出する種々の検出手段が提案されていた。
これまで実施されてきた軸受の摩耗状況の検出手段のうち、電気的な検出手段として図28および図29に示すものがある。図示のように、2組の誘導型センサS1とS3と、およびS2とS4とがそれぞれ固定子13の鉄心両端面に設けられ、図30に示すようにセンサS1とS3とが180°対称位置に、同様に、センサS2とS4とが180°対称位置に配置されている。
【0009】
この検出手段では、軸受9a、9bの半径方向(ラジアル方向A)の摩耗は、誘導センサS1とS3と、およびS2とS4とで検出され、軸方向(アキシャル方向B)の摩耗は、誘導センサS1とS2とで、もしくはS3とS4とで検出される。すなわち、ラジアル方向Aの摩耗は、誘導センサS1とS3とのそれぞれの誘導電圧の差(差動出力)、およびS2とS4との差動出力を検出し、どちらか大きい方が検出器(図示せず)に表示される。また、アキシャル方向Bの摩耗は、誘導センサS1とS2との差動出力で、もしくはS3とS4との差動出力で検出される。
【0010】
図31には、前記誘導型センサS1、S2、S3、およびS4から出力された信号を処理する回路の一例が示されている。
この信号処理回路70Zは、誘導型センサS1、S2、S3、およびS4のそれぞれの信号を受け入れる入力回路31、32、33、および34と、比較回路部である差動アンプ35、36、37、および38と、比較後のオフセット調整回路39、40、41、および42と、それぞれの信号処理結果からロータ5の位置の演算を行う判定回路43と、判定結果を表示する表示回路44とから構成されている。
【0011】
これにより、各誘導型センサS1、S2、S3、およびS4の出力は、それぞれ入力回路31、32、33、および34を介して比較回路部に入力され、ロータ5の位置が判定回路43で演算されてその位置の変化から軸受の摩耗状況が判定されている。
【0012】
すなわち、ラジアル方向Aの軸受の摩耗について、図32および図33に示すように、軸受が主に上方向に摩耗した場合には、ロータ5が上方に移動するためにラジアル方向における上方の隙間δ1は、下方の隙間δ2より小さくなる。回転子10が誘導型センサS1、S2、S3、S4の磁極に近付くほど、各センサの誘起電圧は大きくなる。したがって、誘導型センサS1、S2、S3、S4のそれぞれに誘起される誘起電圧の大小関係は、
S1>S3、かつ S2>S4 となる。
また、誘導型センサS1とS3、S2とS4のそれぞれに誘起される誘起電圧の差(差動出力)の大小関係は、
(S1−S3)<(S2−S4) となり、
(S2−S4)の差動出力を検出器に回路を介して出力することによって、軸受のラジアル方向Aのどちらか大きい方の摩耗を検出することができる。
【0013】
また、アキシャル方向Bの軸受の摩耗について、図34および図35に示すように、羽根車2側の軸受9aの端面が摩耗した場合には、ロータ5が羽根車2の方向に移動するため、誘導型センサS1、S2、S3、S4の磁極の回転子10の外周面端部との軸方向の重なりL1、L2、L3、L4の大小関係は、
L1>L2、かつ L3>L4 となり、
誘導型センサS1、S2、S3、S4のそれぞれに誘起される誘起電圧の大小関係は、
S1>S2、かつ S3>S4 となる。
したがって、
(S1−S2)、もしくは (S3−S4) の差動出力を回路で大小比較し、大きい方を回路を介して表示することで軸受のアキシャル方向Bの軸受摩耗を検出することができる。
【0014】
また、図36に、ラジアル方向Aの軸受摩耗量に対する差動出力が示されている。図中の従来型1は、モータの負荷電流が大きい場合、もしくはポンプの運転点が最高効率点よりかなり小さい場合を、従来型2は、モータの負荷電流が小さい場合、もしくはポンプの運転点が最高効率点付近の場合、従来型3は、特に全揚程の高いキャンドモータポンプでの締切付近や小流量域での運転中の場合がそれぞれ示されている。
【0015】
そして、図37には、アキシャル方向Bの軸受摩耗量に対する差動出力が示されている。前記同様に図中の従来型1は、モータの負荷電流が大きい場合、従来型2は、モータの負荷電流が小さい場合、従来型3は、特に全揚程の高いキャンドモータポンプでの締切付近や小流量域での運転中の場合がそれぞれ示されている。
【0016】
いずれの場合においても、モータの負荷電流やポンプの運転点の変化によって差動出力が変動する。加えて、後記するように、キャンドモータの電源周波数と実際に運転される周波数との差によって生じるうねりや、誘導型センサの取り付け誤差によるモータ回転子10の溝数Zとキャンドモータポンプの回転周波数N2との積(Z×N2)である溝高調波成分によってセンサの差動出力に影響を受けるという問題がある。
【0017】
また、特に、全揚程の高いキャンドモータポンプでは、締切り付近や小流量域での運転中に、ロータ5がある特定の位置でほとんど移動せずに回転を続けることがあり、センサの差動出力に影響を受けるという問題もある。
【0018】
なお、その他の電気的検出手段としては、固定子の巻線スロット内にサーチコイルを巻き込むもの、または、特殊な巻線構造のキャンドモータを用いて軸受の摩耗状況をその巻線を利用して検出するようにした検出手段もある。(例えば、特開昭49−59201号公報、特開平10−174374号公報参照。)
【0019】
しかし、これらの電気的検出手段においても、モータの負荷電流やポンプの運転点の変化や、前記のうねりや誘導型センサの取り付け誤差による溝高調波成分、全揚程の高いキャンドモータポンプでの締切付近や小流量域での運転中にロータがほとんど移動せず、センサの差動出力に影響を受けるという前記同様の問題は存在し、軸受の摩耗状況は正確に表示し得ない。
【0020】
一方、機械的検出の例としては、ロータの反羽根車側の軸端にロータと一定の間隔を保ち、エンドカバーに固着された機械的接触部と、その接触部が回転体との接触摩耗によって内部に封入されたガスが外部に排出される機能を備えた検出手段がある。このような検出手段の場合には、反羽根車側の軸受のラジアル方向の摩耗は検知できるが、羽根車側の軸受のラジアル方向の摩耗はほとんど検知できない。さらに、一度検出手段の作動した後は、内部に封入されたガスが放出されて摩耗した軸受と共に検出手段自体の交換も必要であり、保守部品の増加を余儀なくされるなどの問題がある。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記の問題に対処し、モータの負荷電流やポンプの運転点の変化による影響、あるいはうねりやセンサ取付け誤差による溝高調波成分の影響を受けず、さらに全揚程の高いキャンドモータポンプにおいて締切り付近や小流量域での運転中にロータがほとんど移動しない場合にも、軸受のラジアル方向およびアキシャル方向の軸受の摩耗状況が検出できる電気的検出手段を有するキャンドモータポンプを提供することを目的としている。
【0022】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、ロータの一端に羽根車を固着し、羽根車側および反羽根車側の両側にそれぞれ配設した軸受でそのロータを支承しているキャンドモータポンプにおいて、キャンドモータの固定子鉄心の端面の一部に切欠き部を設け、遮蔽部を備えた複数個の誘導型センサをその切欠き部に検出面が回転子鉄心の端部外周面と軸方向に沿って少なくとも一部が重なるように配設し、下限値が50〜100Hzの範囲にあってその下限値以上の周波数成分を減衰させるローパスフィルタ回路と、上限値が5〜20Hzの範囲にあってその上限値以下の周波数成分を減衰させるハイパスフィルタ回路とを前記センサの出力側に接続して前記ロータの位置を検出し前記軸受の摩耗状況を監視する軸受摩耗検出手段を設けたことを特徴としている。
【0023】
このような構成により、各誘導型センサの出力に含まれるキャンドモータの溝高調波成分およびうねりの周波数成分をそれぞれローパスフィルタとハイパスフィルタとで減衰させることによってこれらの影響をほとんど受けることなく、各センサの出力からロータの位置を検出し、その変化から軸受の摩耗状況を監視でき、判定することができる。
【0024】
また、請求項2に係る発明は、ロータの一端に羽根車を固着し、羽根車側および反羽根車側の両側にそれぞれ配設した軸受でそのロータを支承しているキャンドモータポンプにおいて、キャンドモータの固定子鉄心の端面の一部に切欠き部を設け、遮蔽部を備えた複数個の誘導型センサをその切欠き部に検出面が回転子鉄心の端部外周面と軸方向に沿って少なくとも一部が重なるように配設し、下限値が50〜100Hzの範囲にあってその下限値以上の周波数成分を減衰させるローパスフィルタ回路を前記センサの出力側に接続し、ポンプの締切付近および小流量域運転時に前記ロータの位置を検出し前記軸受の摩耗状況を監視する軸受摩耗検出手段を設けたことを特徴としている。
【0025】
このような構成により、全揚程の高いキャンドモータポンプにおいて、締切付近や小流量域での運転でロータがほとんど移動せずに運転が続いている場合でも、各誘導型センサからの出力がハイパスフィルタ回路を通過しないので、ロータの位置が容易に検出でき、その変化から軸受の摩耗状況を検出し判定することができる。
【0026】
また、請求項3に係る発明は、前記ハイパスフィルタ回路を分岐させる分岐手段を備えている請求項1のキャンドモータポンプである。
【0027】
このような構成により、分岐手段によってハイパスフィルタ回路を通過させないようにできるので、全揚程の高いキャンドモータポンプで締切付近や小流量域でロータがほとんど移動しない運転状態と相対的に全揚程が低いキャンドモータポンプのいずれに対しても、切り替えて対応することができ各誘導型センサからの出力からロータの位置を検出し軸受の摩耗状況を判定することができる。
【0028】
また、請求項4に係る発明は、前記誘導型センサは、その検出面と前記回転子鉄心の外周面端部とが軸方向に重なって配置され、その重なりは、検出面長の40〜60%である請求項1〜3いずれかのキャンドモータポンプである。
【0029】
このように誘導型センサを軸方向に半分程度の重なりで配置すれば、軸受端面の摩耗によってロータがアキシャル方向に移動した距離の2倍に対応する差動出力を得ることができる。
【0030】
また、請求項5に係る発明は、前記誘導型センサは、その検出面と前記回転子鉄心の外周面端部とが軸方向に検出面長の90%以上が重なって配置されている請求項1〜3いずれかのキャンドモータポンプである。
【0031】
固定子と回転子との空隙を通る固定子の巻線による磁束の軸方向端部の磁束密度が相対的に大きいモータに対しては、このようにセンサを軸方向にほぼ全面で重なるように配置するのが有効である。
【0032】
また、請求項6に係る発明は、前記誘導型センサの出力の最大値だけを出力する回路を備えている請求項1〜5いずれかのキャンドモータポンプである。
【0033】
これにより、最大値だけが出力されるので安定した差動出力が得られるので検出器の針振れを無くし、軸受摩耗状況がより正確に検出できる。
【0034】
また、請求項7に係る発明は、前記誘導型センサの複数個の出力をスイッチングによって切り替え同一回路で検出するセンサ切り替え手段を備えている請求項1〜6いずれかのキャンドモータポンプである。
【0035】
このように、誘導型センサの出力をスイッチングによって切り替え、回路を構成する部品点数を減らすことができる。
【0036】
また、請求項8に係る発明は、前記ハイパスフィルタ回路の分岐手段および/または前記センサ切り替え手段を中央演算装置によって行う請求項3または7のキャンドモータポンプである。
【0037】
これにより、さらに回路構成を簡単にすることができ、また、ラジアル方向とアキシャル方向の軸受の摩耗が羽根車側か反羽車側かを極めて簡単に検出することもできる。
【0038】
また、請求項9に係る発明は、前記誘導型センサの出力を外部に送信する送信回路を備えている請求項1〜8いずれかのキャンドモータポンプである。
【0039】
これにより、軸受の摩耗状況が遠隔地においても把握することができ、これを監視し判定することができる。
【0040】
また、請求項10に係る発明は、インバータ駆動によって運転される請求項1〜9いずれかのキャンドモータポンプである。
【0041】
本発明によれば、ローパスフィルタ回路によって50〜100Hzの下限値以上の周波数成分を減衰させるので、インバータのキャリア周波数の影響を受けることなくキャンドモータポンプをその下限値以下の任意の周波数帯域で運転することができる。また、ローパスフィルタ回路の減衰域を数百Hz程度に変えれば、さらに広範囲の周波数帯域での運転が可能になる。
【0042】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1ないし図5は、本発明の第1の実施の形態のキャンドモ−タポンプを示すものである。なお、前記の図28ないし図31に示した従来例と同一または相当部分には、同一の符号を付して重複した説明を省略する。
このキャンドモータポンプには、図1および図2に示すように、固定子13の鉄心の両端面にそれぞれ遮蔽部S1dを備えた2組の誘導型センサS1とS3、およびS2とS4が設けられている。そして、図3に示すように、誘導型センサS1とS3とは180°対称に配置されており、同様に、誘導型センサS2とS4とも180°対称に配置されている。
【0043】
これにより、軸受9a、9bの半径方向(ラジアル方向A)の摩耗は、誘導型センサS1とS3とのそれぞれの誘起電圧の差(差動出力)、および誘導型センサS2とS4とのそれぞれの誘起電圧の差(差動出力)を検出し、どちらか大きい方を検出器(図示せず)に表示することによって行われる。
また、軸受9a、9bの軸方向(アキシヤル方向B)の摩耗は、誘導型センサS1とS2とのそれぞれの誘起電圧の差(差動出力)、もしくは誘導型センサS3とS4とのそれぞれの誘起電庄の差(差動出力)を検出することによって行われる。
【0044】
図4には、遮蔽構造を備えた誘導型センサS1の取付け部の詳細が示されており、図示していない他の誘導型センサS2、S3、S4についても同様に構成されている。
図4において、誘導型センサS1は、鉄心S1aとその鉄心S1aに巻回された検出コイルS1bとからなり、さらに、その検出コイルS1bが巻回された鉄心S1aは、半径方向に固定子13の外周方向に向かって延び、コの字状に屈曲して、再び固定子内周方向に向かう遮蔽部S1dを有している。このように、鉄心S1aの検出コイルS1bが巻回された部分は、遮蔽部S1dで遮蔽されている。
【0045】
そして、検出コイルS1bが巻回された鉄心S1aの検出面S1cは、固定子13の内周面13aと略同一面に配置されている。また、誘導型センサS1は、その検出面S1cが回転子10鉄心の外周面端部と軸方向に沿って長さL1だけ重なるように配置されている。この長さL1は、誘導型センサS1の検出面S1cの全長の40〜60%(約半分)になっており、誘導型センサS1は、固定子13の端面の切欠き部分13bに配置されている。
なお、図2に示すように、誘導型センサS2、S3、S4も、その検出面の全長の40〜60%の長さL2、L3、L4だけ回転子10の鉄心の端部外周面と軸方向に沿って重なるように配置されている。
【0046】
このように構成することにより、回転子10の主としてエンドリング10aの負荷電流によって形成される磁束ΦRは、鉄心S1aの遮蔽部S1dに吸収され、これによって検出コイルS1bの巻回された近傍の検出面S1cには、磁束ΦRはほとんど入らなくなる。一方、固定子13の巻線によって形成される固定子13と回転子10との空隙を通る磁束ΦSの端部の磁束ΦLは、誘導型センサS1の検出面S1cを通るように形成され、この磁束量を検出コイルS1bで検出することが可能になる。
したがって、誘導型センサS1は、回転子10の主としてエンドリング10aの負荷電流によって形成される磁束ΦRの影響をほとんど受けることなく、固定子13と回転子10の空隙を通る磁束ΦSの端部の磁束ΦLを検出することが可能となる。
【0047】
ここで、固定子13の巻線により形成される固定子13と回転子10との空隙を通る磁束ΦSの端部の磁束ΦLは、キャンドモータポンプの動力源の周波数 (以下、電源周波数N0という)成分をもち、その一方、誘導型センサS1の検出コイルS1bの検出する誘起電圧はキャンドモータのすべりの周波数(以下、すべり周波数N1という)成分をもつ。
【0048】
実験によると、このすべり周波数N1は数Hzであり、キャンドモータへの負荷が大きくなるほど大きくなる。したがって、一般的に知られているモータのスリップ率と合致している。このため、実際のキャンドモータポンプの回転している周波数(以下、回転周波数N2という)は、以下のようになる。
(回転周波数N2)=(電源周波数N0)−(すべり周波数N1)
すべり周波数N1は、キャンドモータの負荷率で決まる周波数であり、負荷が全くない場合には、
(すべり周波数N1)=0
となる。また、キャンドモータの通常の使用範囲においては、
0<(すべり周波数N1)<(数Hz)
と考えて良い。
【0049】
このすべり周波数N1によって、摩耗した軸受の場合のみならず、正規の摩耗していない軸受の場合においても、その正規の隙間(ラジアル方向Aにおいては、直径隙間、アキシヤル方向Bにおいてはエンドプレー)があるために、検出器(図示せず)の針に影響を及ぼす。つまり、センサの差動出力に、すべり周波数N1(数Hz以下)の成分をもつ周期的な変動(以下、うねりという)があり、正規の摩耗していない軸受においても、検出器の針は正常な位置とある程度摩耗した位置との間を周期的に往復する。したがって、正規の摩耗していない軸受においても、あたかもある程度摩耗したかのように検出器の針が振れてしまう。
【0050】
また、一方では、回転子10の溝数Zとキャンドモータポンプの回転周波数N2の積(Z×N2)である溝高調波成分によっても、センサの差動出力は影響を受ける。誘導型センサS1とS3とは180°対称に、また、誘導型センサS2とS4とは180°対称にそれぞれ配置されているため、理論上は、それぞれの対になったセンサ同士で、例えば軸受が全く摩耗していない場合には差動出力は打ち消し合うし、また、摩耗してくるとその差動出力が増加してくる。
ここで、回転子10の溝数Zは、一般には20ないし30個程度あるため、溝高調波成分は極めて高い周波数となる。つまり、誘導型センサの取付けを正確に行わないと位相がずれてしまい、若干の位相ずれでも、差動出力として、本来の軸受摩耗による成分ではない成分を検出してしまう。
【0051】
このため、この実施の形態にあっては、50〜100Hzの下限値以上の溝高調波成分を減衰させるローパスフィルタ、および5〜20Hzの上限値以下のうねりの成分を減衰させるハイパスフィルタを回路に設けている。
【0052】
図5は、軸受摩耗検出手段である誘導型センサS1、S2、S3、S4から出力された信号の処理回路70を示している。この信号処理回路70は、誘導型センサS1、S2、S3、S4のそれぞれの信号を受ける入力回路31ないし34と、溝高調波の成分を減衰させるローパスフィルタ回路45ないし48と、比較のための差動アンプ35ないし38と、うねりの成分を減衰させるハイパスフィルタ回路49ないし52と、比較後のオフセット調整回路39ないし42と、それぞれの信号処理結果から回転子位置の演算を行う判定回路43と、そして判定した結果を表示する表示回路44とから構成されている。
【0053】
ここで、ローパスフィルタ回路45ないし48は、図6に示すように、下限値が、例えば70Hzで、それ以上の周波数成分を減衰するものであり、また、ハイパスフィルタ回路49ないし52は、上限値が、例えば10Hzで、それ以下の周波数成分を減衰するものである。
【0054】
これにより、各誘導型センサS1、S2、S3、S4の出力は、ローパスフィルタ回路45ないし48を通って溝高調波の成分が減衰され、それぞれの出力信号を判別するための比較回路部に入力されており、さらにハイパスフィルタ回路49ないし52を通ってうねりの成分が減衰される。したがって、誘導型センサS1、S2、S3、S4のそれぞれの出力によってロータ5の位置を検出し、この位置の変化から軸受の摩耗状況を判定することができる。
【0055】
次に、全揚程の比較的高いキャンドモータポンプでのロータ5の動きをみる。羽根車2に作用するラジアルスラストは、ポンプの運転点によって変化する。一般的には、次の公知の計算式で計算できる。
Fr=K×H×γ×D×B×ξ
K=K0×{1−(Q/Qbep)
ここに、
Fr:羽根車に作用するラジアルスラスト
K:ラジアルスラスト係数
H:ポンプの全揚程
γ:ポンプ取扱液の比重量
D:羽根車の外径
B:羽根車の出口幅(通路と主板と側板の厚さの総和)
ξ:ポンプケーシングのボリュートによる係数で、単ボリュートの場合はξ=1
K0:締切点(Q=0)におけるラジアルスラスト係数
Q:ポンプの運転流量
Qbep:ポンプの最高効率点における流量
である。
【0056】
また、ラジアルスラストの方向も広く一般に知られているように、横型単段の遠心ポンプにおいて、ポンプケーシングが単ボリュートの場合ではポンプケーシングのボリュート舌部が上方にある場合、ポンプの運転点が0%からおよそ100%までは、ラジアルスラストは上向きに作用し、100%を超えると下向きに作用する。100%を超える運転では、ポンプのNPSHR(Net Positive Suction Head Required:ポンプが取扱液を羽根車に押し込んでいくのに必要な水頭)が大流量域になるほど大きくなるために、一般的には、120%程度が最大である。そのため、流量比0%(締切点)でラジアルスラストが最大となり上向きに作用し、最高効率点に近づくにつれて小さくなってそれを超えると下向きに増加していく。
【0057】
このラジアルスラストは前記の計算式に示すように、全揚程に比例するので、全揚程の高いキャンドモータポンプほどラジアルスラストが大きくなり、流量比0%(締切点)で最大となる。したがって、全揚程の高いキャンドモータポンプでは、締切付近や小流量域での運転中にロータ5がほとんど移動せずに運転を続ける場合がある。つまり、例え摩耗している軸受の場合で、その隙間(ラジアル方向Aにおいては直径隙間、アキシャル方向Bにおいてはエンドプレー)があっても、羽根車2に作用するラジアルスラストの影響で、羽根車2側の軸受9aを支点として、ロータ5は羽根車2側が上向きに押さえつけられたまま一定の位置で運転を続ける場合がある。
【0058】
このような場合には、誘導型センサS1〜S4からのそれぞれの出力は、変動がほとんどなくいわゆる直流成分に近い出力になる。ハイパスフィルタ回路49〜52は、コンデンサを含めて構成されているためにコンデンサは直流成分を通過させない特性がある。そして、軸受がある程度摩耗していても、ハイパスフィルタ回路49〜52を通すことによって誘導型センサS1〜S4からの出力はほとんどなくなり、あたかも摩耗していないように検出される。このため、図7および図8に示すように、ハイパスフィルタ回路49〜52をなくすることにより、誘導型センサS1〜S4のそれぞれの出力からロータ5の位置を検出し、この位置の変化から軸受9a、9bの摩耗状況を判定することができる。
【0059】
図9および図10に、ラジアル方向Aの軸受の摩耗の検出原理を示す。図9に示すように、軸受9a、9bが主に上方向に摩耗した場合には、ロータ5が上方に移動するため、ラジアル方向Aにおける上方の隙間δ1は、下方の隙間δ2よりも小さくなる。回転子10が誘導型センサS1、S2、S3、S4の磁極に近づくほど、各センサの誘起電庄は大きくなる。したがって、誘導型センサS1、S2、S3、S4のそれぞれに誘起される誘起電圧の大小関係は、
S1>S3、かつ、S2>S4
となる。
また、誘導型センサS1とS3、S2とS4のそれぞれに誘起される誘起電圧の差(差動出力)の大小関係は
(S1−S3)<(S2−S4)
となり、(S2−S4)の差動出力を回路を介して検出器に表示することによって軸受のラジアル方向Aのどちらか大きい方の摩耗を検出することができる。
【0060】
図11および図12に、アキシヤル方向Bの軸受の摩耗の検出原理を示す。アキシヤル方向Bについては、誘導型センサS1、S2、S3、S4の磁極の回転子10との軸方向の重なり長さL1、L2、L3、L4は、それぞれ磁極のほぼ半分に位置しているため、差動出力(S1−S2)もしくは(S3−S4)は、アキシヤル方向Bの移動量に対して軸方向の重なり長さの変化がより大きくなっている。つまり、羽根車2側の軸受9aの端面が距離Laだけ摩耗して図11に示すように、ロータ5が羽根車2の方向へ距離Laだけ移動すると、誘導型センサS1の磁極の軸方向における回転子10との重なり長さL1および誘導型センサS2の磁極の軸方向における回転子10との重なり長さL2は、以下のように変化する。
L1=L1+La、 L2=L2−La
また、軸受の摩耗がない状態では、
L1=L2
となるように配置しているから、誘導型センサS1とS2の重なり長さの差は
L1−L2=2×La
となる。
【0061】
誘導型センサS1、S2の磁極の回転子10との軸方向の重なり長さL1、L2が、センサの誘起電庄に比例すると考えて良いので、したがって、差動出力 (S1−S2)は本来の移動量の2倍となる。誘導型センサS3、S4についても、誘導型センサS1、S2の場合と同様に、差動出力が本来の移動量の2倍となる。
【0062】
図13および図14は、本発明の第2の実施の形態のキャンドモータポンプの誘導型センサの取付け部を示すもので、これは、誘導型センサS1、S2を、その検出面の全長L1a、L2aにわたって回転子10の鉄心の外周面端部と軸方向に沿って重なるように配置したものである。なお、図示しないが、誘導型センサS3、S4も同様に配置されている。
【0063】
この実施の形態にあっては、前記のように、ロータ5が羽根車2の方向へ距離Laだけ移動すると、誘導型センサS1の磁極の軸方向における回転子10との重なり長さL1b及び誘導型センサS2の磁極の軸方向における回転子10との重なり長さL2bは、以下のように変化する。
L1b=L1a、 L2b=L2a−La
また、軸受の摩耗がない状態では、
L1a=L2a
となるように配置しているから、誘導型センサS1とS2の重なり長さの差は
L1b−L2b=La
となる。
したがって、アキシヤル方向Bの差動出力(S1−S2)そのものは、本来の移動量と同じになるが、磁束密度ΦLが相対的に大きいキャンドモータに対して有効である。
【0064】
上記のように構成することによって、キャンドモータの溝高調波成分やうねりの周波数成分の影響をほとんど受けることなく、軸受の摩耗状況を判定することができるが、ロータ5が軸受隙間内を回転周波数N2とは異なる周波数で回転している(以下、公転という)ために、センサの差動出力が周期的に変動する。この差動出力は、不規則に変化するのではなく、図15および図16に示すように、一定の最大値と一定の最小値の間で安定して周期的に繰り返す。つまり、公転によっても、少なくとも差動出力の最大値は変わらず、これによって、軸受の摩耗を正確に検出できる。
【0065】
図17は、キャンドモータの差動出力の振れをなくすための手段を備えた本発明の第3の実施の形態のキャンドモータポンプの軸受摩耗検出手段の信号処理回路70Bを示すものである。
この信号処理回路70Bは、誘導型センサS1、S2、S3、S4のそれぞれの信号を受ける入力回路31ないし34と、溝高調波の成分を減衰させるローパスフィルタ回路45ないし48と、比較のための差動アンプ35ないし38と、うねりの成分を減衰させるハイパスフィルタ回路49ないし52と、比較後のオフセット調整回路39ないし42と、それぞれの信号処理結果から回転子位置の演算を行う判定回路43と、判定した結果の最大値だけを出力する回路であるピークホールド回路53と、そしてその最大値だけを表示する表示回路44とで構成されている。
【0066】
これにより、各誘導型センサS1、S2、S3、S4の出力は、ローパスフィルタ回路45ないし48を通って溝高調波の成分が減衰され、それぞれの出力信号を判別するための比較回路部に入力され、ハイパスフィルタ回路49ないし52を通ってうねりの成分が減衰される。さらに、ピークホールド回路53によって差動出力の最大値だけが検出される。したがって、誘導型センサS1、S2、S3、S4のそれぞれの出力によってロータ5の位置を検出し、この位置の変化から軸受の摩耗状況を判定することができる。
このように構成することによって、差動出力のそれぞれ最大値だけを検出器に出力できるので、検出器の針が振れることがなく、極めて安定する。
【0067】
図18は、本発明の第4の実施の形態である誘導型センサS1、S2、S3、S4の複数個の出力を、中央演算装置によってスイッチを切り替えて同一回路で検出する切り替え手段を備えたキヤンドモータポンプの信号処理回路70Cを示している。図18に示すように、切り替え手段56aとしてSW1〜SW4、およびハイパスフィルタ回路の分岐手段56bとしてSW5の各切り替えスイッチが回路内に備えられている。
【0068】
この切替え方法の一例を図19に示す。図19の縦方向にはスイッチSW1ないしSW5がそれぞれONもしくはOFFの状態を示し、横方向には検出すべき6種類の出力を時系列で示す。各符号はそれぞれ、Th1はアキシヤル方向でのロータ5が移動している場合の検出を、Th2は締切付近や小流量域での運転中にロータ5がほとんど移動せずに運転を続ける場合の検出を、Ra1は羽根車側の軸受9aのラジアル方向でのロータ5が移動している場合の検出を、Ra2は羽根車側の軸受9aのラジアル方向でのロータ5が移動しない場合の検出を、Rb1は反羽根車側の軸受9bのラジアル方向でのロータ5が移動している場合の検出を、そしてRb2は反羽根車側の軸受9bのラジアル方向でのロータ5が移動しない場合の検出を示している。
【0069】
これにより、それぞれのキャンドモータポンプが締切付近や小流量域での運転中にロータ5ほとんど移動せずに運転を続ける場合があるかどうかを確認して回路構成を使い分けることなく、どのようなキャンドモータポンプにでも適用できる。また、回路構成を簡単にすることが可能となり、ラジアル方向Aとアキシヤル方向Bの軸受の摩耗が羽根車側か反羽根車側かを簡単に検出できる。
【0070】
図20は、本発明の第5の実施の形態である誘導型センサS1、S2、S3、S4の出力を外部に送信する送信回路55を備えたキャンドモータポンプの軸受摩耗検出手段の信号処理回路70Dを示している。中央演算装置の後に、送信回路55を備える構成になつており、これにより、軸受の摩耗状況を遠隔地にいても監視できる。また、軸受の摩耗状況以外の、例えば回転方向や欠相などを検知して、この送信回路55を介して遠隔地に送信できる。
【0071】
図21から図25には、誘導型センサの出力を周波数分析したスペクトルを示し、横軸には周波数(Hz)を、縦軸には誘導型センサ、例えばS1に誘起される誘起電圧(dBV)を示している。
図21は、インバータを介さずに、かつ、前記ローパスフィルタ回路(45)もハイパスフィルタ回路(49)も通さずに、単に商用電源50Hzでキャンドモータポンプを運転した場合の500Hzまでのセンサコイル端の出力のスペクトルを示す。電源周波数50Hzにおけるモータのスリップ分を除いた50Hzより若干小さい周波数(約49Hz)、すなわち、モータの実際に回転している周波数でセンサ出力が最大値Aとなり、次いで3次高調波A、5次高調波Aと続く。また、電源周波数の約半分の周波数やモータの運転周波数の約2倍の周波数でピークが観察されているが、これらはロータ5の軸受隙間内の運動によるものや、ロータ5の残留アンバランス量の影響と推定される。
【0072】
図22は、図21の状態そのままで、スペクトルの範囲を20kHzまで上げた場合である。やはり、モータの実際に回転している周波数(約49Hz)でセンサ出力が最大値A1 となり、次いで、1.35kHz付近、2.7Hz付近、4kHz付近にピークがある。本モータの回転子の溝数は28個であり、本モータの溝高調波(約49×28=1.37kHz)のピークB1 と2次及び3次の溝高調波のピークB2 、B3 が観察されている。
以上のことから、商用電源で運転した場合のセンサ出力は、主として電源周波数の影響を受け、次いで溝高調波の影響を受ける。
【0073】
図23と図24とは、市販のインバータを介して、前記ローパスフィルタ回路(45)もハイパスフィルタ回路(49)も通さずに、インバータのキャリア周波数を5kHzに固定して、50Hzでキャンドモータポンプを運転した場合の、センサコイル端の出力のスペクトルを示す。500Hzまでを図23に、20kHzまでを図24に示す。5kHz未満では、商用電源50Hzでキャンドモータポンプを運転した場合とほぼ同様の傾向である。しかし、5kHzから周波数の高い範囲では、10kHz付近、15kHz付近、20kHz付近にそれぞれインバータのキャリア周波数によるピークD、D、D、Dが観察される。つまり、インバータ駆動の場合には、インバータのキャリア周波数の影響が高い周波数域まで残っている。
【0074】
近年、ポンプの低騒音化のために、インバータのキャリア周波数を可聴周波数以上に設定するケースがほとんどである。このため、インバータのキャリア周波数を15kHzにして、スペクトルを採取した。その結果を図25に示す。5kHz未満では、インバータのキャリア周波数を5kHzでキャンドモータポンプを運転した場合とほぼ同様の傾向である。
【0075】
以上の結果から、前記のどの実施の形態のキャンドモータポンプの場合でも、数十Hz以上の溝高調波成分を減衰させるローパスフィルタを通過させて、誘導型センサS1、S2、S3、S4の出力を検出しているので、たとえインバータ駆動されるキャンドモータポンプでも、ローパスフィルタを通過させることにより、インバータのキャリア周波数成分(通常は5ないし20kHz)を充分減衰でき、インバータの影響を受けずに軸受の摩耗状況を監視できる。
【0076】
図26および図27は、横型単段のキャンドモータボンプでポンプケーシングが単ボリュートの場合だけでなく、単段ポンプでダブルボリュートやデュフーザを使用している場合、あるいは多段キャンドモータポンプや立型キャンドモータポンプにも適用することを目的とした誘導型センサの配置を示す。図26に示すように、羽根車側及び反羽根車側のそれぞれに、3組の誘動型センサ(S1〜S12)が配置されている。検出原理は前記と同様である。これより、ラジアルスラストの向きがどの方向にあっても、またロータ5がどのような動きをしても、軸受の摩耗状況をより確実に監視することができる。
【0077】
【発明の効果】
本発明は以上説明したように構成され、以下に示す効果を奏する。
(1) キャンドモータの溝高調波成分やうねりの周波数成分をローパスフィルタおよびハイパスフィルタで減衰させることで、その影響をほとんど受けることなく、軸受の摩耗状況を誘導型センサによる電気的な検出方法を用いて容易にかつ確実に監視することができる。
(2) また、全揚程の高いキャンドモータポンプでの締切付近や小流量域での運転中にロータがほとんど移動せずに運転が続けられても、ハイパスフィルタを通過させない、あるいは分岐させることで軸受の摩耗状況を容易にかつ確実に監視することができる。
(3) さらに、誘導型センサ出力の最大値だけ出力する回路を備えれば、安定した検出ができ、また、誘導型センサを切り替え手段により切り替えて同一回路で検出すれば、構成部品を減らすことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施したキャンドモータポンプの構成を示す断面図。
【図2】図1の誘導型センサ取付け部を拡大して示す断面図。
【図3】図2の側面図。
【図4】図2のセンサの遮蔽部を拡大して示す断面図。
【図5】軸受摩耗検出手段の処理回路を示す回路図。
【図6】フィルタにより減衰される周波数域を説明する図。
【図7】軸受摩耗検出手段の別の処理回路を示す回路図。
【図8】別のフィルタにより減衰される周波数域を説明する図。
【図9】ラジアル方向の軸受摩耗の検出を説明する図。
【図10】図9の側面図。
【図11】アキシャル方向の軸受摩耗の検出を説明する図。
【図12】図11の側面図。
【図13】本発明の第2の実施形態の誘導型センサ取付け部を示す断面図。
【図14】図13の側面図。
【図15】ラジアル摩耗量と差動出力との関係を示すグラフ。
【図16】アキシャル摩耗量と差動出力との関係を示すグラフ。
【図17】本発明の第3の実施形態の軸受摩耗検出手段の処理回路を示す回路図。
【図18】本発明の第4の実施形態の軸受摩耗検出手段の処理回路を示す回路図。
【図19】スイッチによる回路切り替えタイミングを説明する図。
【図20】本発明の第5の実施形態の軸受摩耗検出手段の処理回路を示す回路図。
【図21】誘導型センサの出力スペクトルの例を示す図。インバータを介さず、フィルタのない商用電源50Hzでポンプを運転した場合を示す。
【図22】図21の周波数範囲を20kHzまで拡大して示した図。
【図23】インバータのキャリア周波数5kHzでフィルタのない商用電源50Hzでポンプを運転した場合を示す。
【図24】図23の周波数範囲を20kHzまで拡大して示した図。
【図25】インバータのキャリア周波数15kHzのフィルタのない商用電源50Hzでポンプを運転した場合を示す。
【図26】誘導型センサの他の配置例を示す断面図。
【図27】図26の側面図。
【図28】従来のキャンドモータポンプを示す断面図。
【図29】図28の誘導型センサ取付け部を拡大して示す断面図。
【図30】図29の側面図。
【図31】従来の軸受摩耗検出手段の処理回路を示す回路図。
【図32】従来のラジアル方向の軸受摩耗の検出を説明する図。
【図33】図32の側面図。
【図34】従来のアキシャル方向の軸受摩耗の検出を説明する図。
【図35】図34の側面図。
【図36】従来のラジアル方向の軸受摩耗の出力例を示す図。
【図37】従来のアキシャル方向の軸受摩耗の出力例を示す図。
【符号の説明】
1・・・ポンプケーシング
2・・・羽根車
3・・・ケーシングカバー
5・・・ロータ
9a、9b・・・軸受
10・・・回転子
11・・・エンドカバー
12b、12b・・・キャン
13・・・固定子
43・・・判定回路
44・・・表示回路
45〜48・・・ローパスフィルタ回路
49〜52・・・ハイパスフィルタ回路
S1〜S12・・・誘導型センサ
53・・・ピークホールド回路
54・・・中央演算装置
55・・・送信回路
56a・・・センサ切り替え手段
56b・・・分岐手段
S1a・・・鉄心
S1b・・・検出コイル
S1c・・・検出面
S1d・・・遮蔽部

Claims (10)

  1. ロータの一端に羽根車を固着し、羽根車側および反羽根車側の両側にそれぞれ配設した軸受でそのロータを支承しているキャンドモータポンプにおいて、キャンドモータの固定子鉄心の端面の一部に切欠き部を設け、遮蔽部を備えた複数個の誘導型センサをその切欠き部に検出面が回転子鉄心の端部外周面と軸方向に沿って少なくとも一部が重なるように配設し、下限値が50〜100Hzの範囲にあってその下限値以上の周波数成分を減衰させるローパスフィルタ回路と、上限値が5〜20Hzの範囲にあってその上限値以下の周波数成分を減衰させるハイパスフィルタ回路とを前記センサの出力側に接続して前記ロータの位置を検出し前記軸受の摩耗状況を監視する軸受摩耗検出手段を設けたことを特徴とするキャンドモータポンプ。
  2. ロータの一端に羽根車を固着し、羽根車側および反羽根車側の両側にそれぞれ配設した軸受でそのロータを支承しているキャンドモータポンプにおいて、キャンドモータの固定子鉄心の端面の一部に切欠き部を設け、遮蔽部を備えた複数個の誘導型センサをその切欠き部に検出面が回転子鉄心の端部外周面と軸方向に沿って少なくとも一部が重なるように配設し、下限値が50〜100Hzの範囲にあってその下限値以上の周波数成分を減衰させるローパスフィルタ回路を前記センサの出力側に接続し、ポンプの締切付近および小流量域運転時に前記ロータの位置を検出し前記軸受の摩耗状況を監視する軸受摩耗検出手段を設けたことを特徴とするキャンドモータポンプ。
  3. 前記ハイパスフィルタ回路を分岐させる分岐手段を備えている請求項1のキャンドモータポンプ。
  4. 前記誘導型センサは、その検出面と前記回転子鉄心の外周面端部とが軸方向に重なって配置され、その重なりは、検出面長の40〜60%である請求項1〜3いずれかのキャンドモータポンプ。
  5. 前記誘導型センサは、その検出面と前記回転子鉄心の外周面端部とが軸方向に検出面長の90%以上が重なって配置されている請求項1〜3いずれかのキャンドモータポンプ。
  6. 前記誘導型センサの出力の最大値だけを出力する回路を備えている請求項1〜5いずれかのキャンドモータポンプ。
  7. 前記誘導型センサの複数個の出力をスイッチングによって切り替え同一回路で検出するセンサ切り替え手段を備えている請求項1〜6いずれかのキャンドモータポンプ。
  8. 前記ハイパスフィルタ回路の分岐手段および/または前記センサ切り替え手段を中央演算装置によって行う請求項3または7のキャンドモータポンプ。
  9. 前記誘導型センサの出力を外部に送信する送信回路を備えている請求項1〜8いずれかのキャンドモータポンプ。
  10. インバータ駆動によって運転される請求項1〜9いずれかのキャンドモータポンプ。
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