JP4123840B2 - 絞り加工缶用上塗り外面塗料組成物及び該組成物の利用 - Google Patents

絞り加工缶用上塗り外面塗料組成物及び該組成物の利用 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、缶外面塗料に関し、詳しくは塗膜に光沢、硬度、耐水性、耐傷付き性が要求され、低温硬化性も要求される飲料缶の外面塗料に関し、より詳しくは、サイズコーティングを施さず、かつ高加工性を要求される絞り加工缶に好適な、絞り加工缶用上塗り外面クリアー塗料に関する。
【0002】
【従来の技術】
金属缶は、従来、飲料、食品類等の、包装容器の一種として広く用いられてきている。これらの缶の外面は、防蝕、美装、内容物表示の目的で印刷及び塗装がなされている。缶胴部の外面は、以下に示すような方法で印刷・塗装されることが多い。即ち、金属表面の保護を目的とするサイズコーティングと称する下塗りを施し、この上に油性インキ等で文字・図柄等の印刷がなされた後、その上に表面保護や、時には外観向上を目的としてクリアー(もしくは仕上げワニス)と称する透明な上塗りが施される。あるいはサイズコーティングの上に、ホワイトコーティングと称する中塗りを設け、その上に印刷層を設け、その印刷層の上に上塗りが施される。クリアー上塗り塗料による塗装は、工程合理化の観点から、未乾燥インキ上に行われ、クリアー層と同時にインキを加熱乾燥させる方法が広く一般的に採用されている。
【0003】
金属包装容器のうち、底部と円筒状部材とが一体化し一方の端が開口している有底円筒状部材(缶胴部部材)と、蓋状部材とを具備してなる容器の場合、缶胴部部材の外面に上記したような下塗り層等を設けた後、缶胴部の金属の開口端の口径を、底部の口径よりも小さくすることが一般的である。
従来は、缶胴部の開口端の口径を、底部の口径の80〜90%程度位までしか小さくできなかった。例えば、従来は底部の口径が60mm程度の有底筒状部材の開口部の口径を、底部直径よりも10mm程度小さくし、直径50mm程度にまで細く絞る加工が標準的であった。
【0004】
最近は、缶胴部の開口端の口径を、底部の口径の40〜70%程度にまで小さくする加工(以下、絞り加工ともいう)が、下地金属の適切な選択やそれを成型する加工技術を面からは確立しつつある。例えば、底部の口径が60mm程度の有底筒状部材の開口部の口径を25mm程度小さくし、直径35mm程度にまで細く絞る加工が採用されつつある。
【0005】
そこで、このような新しく複雑かつ過酷な加工に対応すべく、下地金属上に塗布された外面塗膜にも、従来よりも厳しい性能が要求されることとなった。
しかし、従来の塗料組成物から形成される塗膜は脆く、絞り加工やその後の処理によって、亀裂が生じてしまうという新たな問題が生じた。
そこで、そのような過酷な条件でも塗膜が損傷を受けないようにするために、塗膜に強靭性を持たせるための工夫が近年色々と試みられている。
【0006】
ところで、上記したように缶胴部外面には、下塗り層+印刷層+上塗り層が設けられるか、又は下塗り層+中塗り層+印刷層+上塗り層が設けられることが従来は一般的あった。
しかし、一般的な飲料缶では缶の塗装工程の簡略化の一環として、下塗り塗料(以下サイズコーティングとも称す)も中塗り塗料も塗布せずに、インキを直接金属下地へ印刷し、未乾燥のインキ上に仕上げ用の上塗りクリアー塗料を直接塗布し、仕上げ層を形成する方法が、近年行われつつある。
そして、このようなサイズコーティングを施さない場合においても、上記のように缶胴部の開口端の口径を、底部の口径の40〜70%程度にまで小さくする厳しい加工に耐えることが上塗りの塗膜に要求されるようになってきている。
【0007】
サイズコーティング層(下塗り層)の有無によって、仕上げクリアー塗料に対する要求は著しく相違する。
サイズコーティング層(下塗り層)が存在する場合、下地金属に強固に密着したサイズコーティング層(下塗り層)で下地金属を保護することができる。そして、缶胴部の開口端の口径を従来よりも著しく細く小さくする上記のような厳しい加工要求に対しては、伸び、強度に優れる塗膜を形成し得る仕上げクリアー塗料を選択することによって、要求される機能を分離することができる。即ち、サイズコーティング層(下塗り層)は、下地金属と高度な伸び等要求される上塗りクリアー塗膜との緩衝材層としての機能を担っている。
【0008】
しかし、サイズコーティング層(下塗り層)が存在しない場合、上塗りクリアー塗膜を形成する塗料には、下地金属との強固な密着性と、高度な加工に耐え得る優れた伸び、強度という相反する要求に応えることが求められる。
【0009】
これまでに、特開平8−325513号公報、特開平9−249850号公報には、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂及びアミノ樹脂を必須成分とする缶内外面用塗料組成物が開示されている。また、特開平7−62295号公報、特開平9−194794号公報には、高分子直鎖型ポリエステル樹脂、低分子分岐型ポリエステル樹脂及びアミノ樹脂を必須成分とする缶外面用塗料組成物が開示されており、これらの場合、加工性やウエットインキ適性や耐レトルト性はかなり改良されている。
【0010】
しかし、上塗りクリアー外面塗料には、より低温短時間焼付(硬化)が強く要求され、上記公報に開示された塗料組成物ではこのような要求を満足することができなかった。また、高屈折率のポリエステル樹脂を使用した結果、塗膜の光沢が低下するという問題があった。
さらに飲料等用の缶は、塗装された後搬送する際に缶同士又は缶と搬送レール等とが接触し、擦り合わされるので外面塗膜には耐傷付き性が要求されるが、上記公報に開示された塗料組成物ではこのような要求を満足することができなかった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記現状を踏まえてなされたものであり、その目的とするところは、低温短時間焼付硬化性に優れ、下地金属の保護を目的としたサイズコーティングを施さない場合にも、厳しい加工に十分耐え得る塗膜を形成でき、光沢及び性能(高加工性、密着性、耐傷付き性)に優れる塗膜を形成し得る、絞り加工缶用上塗り外面塗料組成物を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を達成すべく鋭意検討した結果、
皮膜形成成分として、ポリエステル樹脂(A)、アクリルアミド系モノマーを共重合させてなるアクリル樹脂(B)、及びベンゾグアナミン系アミノ樹脂(C)、
低分子エポキシ樹脂(D)を必須成分とする塗料組成物が、低温短時間で焼付硬化可能であり、サイズコーティングを施さない場合であっても、上塗り塗料として用いた場合に高度な厳しい加工性、及び光沢に優れる塗膜を形成し得ること、また動植物系ワックスや合成ワックスやシリコン樹脂等の潤滑性付与物質を上記塗料に配合させることで、塗装後の缶を搬送する工程における缶外面塗膜の耐傷付き性を向上させることができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0013】
即ち、第1の発明は、(A)〜(D)合計100重量%中に、
数平均分子量5000〜15000、水酸基が10mgKOH/g以上30mgKOH/g以下であるポリエステル樹脂(A):25〜60重量%、
N−アルコキシメチル(メタ)アクリルアミド系モノマーを5〜40重量%含有するアクリル系モノマーを共重合させてなるアクリル樹脂であって、ガラス転移点Tgが−20〜50℃、数平均分子量が5000〜15000であるアクリル樹脂(B):5〜10重量%、
ベンゾグアナミン系アミノ樹脂(C):29〜60重量%、
数平均分子量300〜1500、エポキシ当量180〜1000である低分子エポキシ樹脂(D):1〜10重量%
を含有することを特徴とする絞り加工缶用上塗り外面塗料組成物であり、
【0014】
第2の発明は、潤滑性付与剤を含有することを特徴とする第1の発明に記載の絞り加工缶用上塗り外面塗料組成物である。
【0015】
さらに第3の発明は、一方の端が開口している有底円筒状金属の円筒部外面に下塗り層を設けずに、円筒部外面にインキ層を設け、該インキ層上に第1又は第2の発明に記載の絞り加工缶用上塗り外面塗料組成物から形成される上塗り層を設けてなることを特徴とする外面被覆有底円筒状金属である。
【0016】
【発明の実施形態】
本発明で用いられるポリエステル樹脂(A)は、広く知られている多塩基酸と多価アルコールの重縮合反応(エステル化反応)により合成することができる。この反応は常圧下、減圧下の何れで行っても良く、又分子量の調節は多塩基酸と多価アルコールとの仕込み比によって行うことができる。
【0017】
本発明におけるポリエステル樹脂(A)の合成に使用できる多塩基酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸等の芳香族二塩基酸類、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸等の脂環族二塩基酸類、また(無水)コハク酸、フマル酸、(無水)マレイン酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸、ハイミック酸等の脂肪族二塩基酸類が挙げられ、塗膜の硬度と可撓性を勘案してこれらのうちから適宜選択して使用することができる。
【0018】
また、二価アルコールとしては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、2−n−ブチル−2−エチル−1,3−プロパンジオール、2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、2−ジエチル−1,3−プロパンジオール、1,9−ノナンジオール、2−メチル−1,8−オクタンジオール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、キシレングリコール、水添ビスフェノールA等の脂肪族二価アルコール、又バーサチック酸グリシジルエステル、εカプロラクトン等の二価アルコール相当化合物が挙げられ、塗膜の硬度と可撓性を勘案してこれらのうちから適宜選択して使用することができる。
【0019】
また、三価以上の多価アルコールとしては、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。合成に際しては、生成樹脂の分岐度、分子量を制御するために多価アルコールの量を調整し、また塗膜の硬度と可撓性とを勘案して、二価アルコールの種を適宜選択すれば良い。
【0020】
本発明において用いられるポリエステル樹脂(A)は、数平均分子量(Mn)が5000〜15000の範囲にあり、6000〜13000の範囲にあることが好ましい。また、水酸基価は10mgKOH/g以上30mgKOH/g以下の範囲にあり、15〜20mgKOH/gであることが好ましい。ガラス転移温度(Tg)は、0〜40℃が好ましく、10〜30℃がより好ましい。
数平均分子量が5000未満の場合には、目的とする高加工性を塗膜に付与することができず、一方数平均分子量が15000を超える場合には、アミノ樹脂をはじめ他の樹脂との相溶性が低下し、塗料粘度が上昇し、塗料の低固形分化による塗膜量の低下を招来する。
水酸基価が10mgKOH/gよりも小さい場合、アミノ樹脂等との反応性が低下する傾向にあるので、低温硬化性、耐水性の低下を招来する。一方、水酸基価が30mgKOH/gよりも大きくなると、硬化密度が向上するものの、塗膜の脆さを生じ結果として加工性が低下する傾向を示す。
ガラス転移点(Tg)が0℃よりも小さい場合、加工性は優れるものの、焼付後の塗膜同士が付着するブロッキングの発生や塗膜硬度の低下を招致する。一方、ガラス転移点(Tg)が40℃よりも大きい場合、伸び加工時に塗膜の伸びが不足し、塗膜に亀裂が発生することで結果として加工性が低下する傾向を示す。
【0021】
上記重縮合反応で得られたポリエステル樹脂(A)は、溶剤に溶解した溶液の形で塗料調整に供される。この溶剤にはポリエステル樹脂を希釈可能なものであれば制限なく使用できる。たとえばトルエン、キシレン、ソルベッソ#100、ソルベッソ#150等の芳香族炭化水素系、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素系、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸アミル、ギ酸エチル、プロピオン酸ブチル等のエステル系、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール、2−エチルヘキサノール、エチレングリコール等のアルコール系、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系、ジオキサン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル系、セロソルブアセテート、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ系の各種溶剤が挙げられる。
ポリエステル樹脂(A)溶液の固形分濃度は、いずれも通常20〜70重量%、好ましくは40〜60重量%である。70重量%を超える場合には高粘度で取り扱いが困難となり、20重量%に満たない場合には調整した塗料の粘度が低くなりすぎて、目標とする塗膜量が得られない。
【0022】
ポリエステル樹脂(A)の市販品としては、東洋紡(株)製のバイロンGK810(Mn=6000、水酸基価=19、Tg=46℃)、バイロンGK780(Mn=11000、水酸基価=11、Tg=36℃)、バイロンGK890(Mn=11000、水酸基価=13、Tg=17℃)、バイロンGK590(Mn=7000、水酸基価=17、Tg=15℃)、バイロンGK680(Mn=6000、水酸基価=21、Tg=10℃)、バイロンGK180(Mn=10000、水酸基価=23、Tg=0℃)、荒川化学工業(株)社製のアラキード7036(Mn=14000、水酸基価=10〜20、Tg=23℃)等が挙げられる。
【0023】
次に本発明に用いられるアクリル系樹脂(B)について説明する。
アクリル樹脂(B)は、上記したポリエステル樹脂(A)とアミノ樹脂(C)との相溶性を向上し、ウエットインキ特性、光沢及び硬化性を向上する機能を担う。
本発明におけるアクリル樹脂(B)は、N−アルコキシメチル(メタ)アクリルアミドモノマー(a)を5〜40重量%含有するアクリル系モノマーを従来公知の種々の重合方法、例えば有機溶剤中でラジカル重合させて得ることができる。
N−アルコキシメチル(メタ)アクリルアミドモノマー(a)との共重合に用いられる上記(a)以外のモノマーとしては、α、βーエチレン性不飽和二重結合及び−COOHを有するモノマー(b)、上記(a)、(b)以外のα、βーエチレン性不飽和二重結合を有するモノマーであってガラス転移温度が−85〜0℃の単独重合体を形成し得る低Tgモノマー(c)、上記(a)〜(c)と共重合可能な他のモノマー(d)を挙げることができる。
【0024】
本発明においてアクリル樹脂(B)を得る際に用いられるN−アルコキシメチル(メタ)アクリルアミド系モノマー(a)としては、N−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−エトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等が挙げられ、好ましくはN−メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N−イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。
このようなモノマー(a)は、モノマー(a)〜(d)の合計の100重量%中に5〜40重量%の範囲にあることが重要であり、10〜20重量%の範囲にあることがより好ましい。モノマー(a)は、硬化塗膜を形成する際に自己縮合したり、上記ポリエステル樹脂(A)と反応し得る官能基をアクリル樹脂(B)に導入する機能を担うので、このような自己縮合性モノマー(a)が、全モノマー100重量%中5%未満になると塗膜の架橋密度が低下し、その結果塗膜の傷つき性、塗膜硬度が低下してしまう。一方、モノマー(a)が、全モノマー100重量%中40重量%を超えると、モノマー(a)の自己縮合反応が亢進し過ぎて塗膜の架橋密度が増大し、その結果として本来発揮すべき加工性や塗膜硬度や耐溶剤性が低下してしまう。
【0025】
アクリル樹脂(B)を得る際に用いられ得るα、β−エチレン性不飽和二重結合及び−COOHを有し、上記(a)と共重合し得るモノマー(b)としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等のα、β−エチレン性不飽和カルボン酸モノマーが挙げられ、アクリル酸又はメタクリル酸が好ましい。これら−COOH基含有モノマー(b)の使用量は、(a)〜(d)モノマー100重量%中1〜10重量%であることが好ましい。1重量%未満では基材に対する密着性が低下する傾向にあり、一方、10重量%を超えると、塗膜の耐沸水性を低下させる傾向にある。
【0026】
本発明においてアクリル樹脂(B)を得る際に用いられ得るα、β−エチレン性不飽和二重結合を有し、ガラス転移温度が−85〜0℃の単独重合体を形成し得る低Tgモノマー(c)としては、エチルアクリレート(−22℃)、イソプロピルアクリレート(−5℃)、n−ブチルアクリレート(−54℃)、n−ヘキシルメタアクリレート(−5℃)、2−エチルヘキシルアクリレート(−85℃)、2−エチルヘキシルメタアクリレート(−10℃)、n−ラウリルアクリレート(−3℃)、n−ラウリルメタアクリレート(−65℃)、イソオクチルアクリレート(−45℃)、フェノキシエチルアクリレート(−25℃)、トリデシルメタアクリレート(−46℃)が挙げられる。低Tgモノマー(c)の使用量は、(a)〜(d)全モノマー100重量%中20〜60重量%であることが好ましく、30〜55重量%であることがより好ましい。低Tgモノマー(c)が、20重量%未満だとクリアー塗膜層とインキ層との相溶性及び塗膜の柔軟性が低下し易く、その結果としてインキ層上のクリアー塗膜に必須とされる光沢や加工性、密着性が低下する。一方、低Tgモノマー(c)が60重量%を超えると、形成される塗膜の耐傷付き性、硬度、耐臭気吸着性が低下し易い。
【0027】
本発明においてアクリル樹脂(B)を得る際に必要に応じて用いられる他のモノマー(d)は、上記(a)〜(c)と共重合しうるものであれば特に制限は無く、結果として共重合されたアクリル樹脂(B)のポリマーのTgが−20〜50℃に調整可能なモノマーが好ましい。例えば、メチルアクリレート(単独重合体のTg:8℃、以下同様)、n−ブチルメタアクリレート(20℃)、酢酸ビニル(30℃)、エチルメタアクリレート(65℃)、メチルメタアクリレート(105℃)、イソプロピ ルメタアクリレート(81℃)、イソブチルメタアクリレート(67℃)、t−ブチルメタアクリレート(107℃)、スチレン(100℃)、イソボロニルアクリレート(94℃)、シクロヘキシルメタアクリレート(66℃)等が挙げられる。また−OH基含有モノマーとしては、2−ヒドロキエチルアクリレート、2−ヒドロキシエチルメタアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタアクリレート、4−ヒドロキシブチルアクリレート、4−ヒドロキシブチルメタアクリレートやε−カプロラクトン変性ヒドロキシエチルアクリレート等が挙げられる。これらのモノマーの使用量は、(a)〜(d)の全モノマー100重量%中0〜40重量%であることが好ましい。
【0028】
本発明において上記アクリルモノマーを使用してアクリル樹脂(B)を得る際に用いられる重合開始剤としては、過酸化ベンゾイル、tーブチルパーオキシー2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート等の過酸化物、又は2,2−アゾビスイソブチルニトリルのようなアゾ化合物が挙げられ、これらを使用してラジカル重合反応を行えばよい。
さらに重合反応時に使用する溶剤としては、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール等のアルコール系溶剤、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノイソプロピルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、3−メチルー3−メトキシブタノール等のグリコール系溶剤、トルエン、キシレン、ソルベッソ#100、ソルベッソ#150等の芳香族炭化水素系、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素系、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸アミル、ギ酸エチル、プロピオン酸ブチル等のエステル系、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン系が挙げられる。
【0029】
上記のようにして得られるアクリル樹脂(B)は、数平均分子量が5000〜15000であり、7000〜10000であることがより好ましい。数平均分子量が5000未満となると、低分子物による加工性の低下が見られ、数平均分子量が15000を越えると配合される高分子ポリエステル樹脂(A)との相溶性が劣り、結果として加工性や硬化性が劣る。
また、上記のようにして得られるアクリル樹脂(B)のTgは、−20〜50℃であり、Tgが−20℃未満のアクリル共重合体を用いると、塗膜の伸縮性は向上するものの、塗膜硬度と耐傷つき性が劣る。一方、アクリル共重合体のTgが50℃を越えると、合成されたアクリル樹脂の樹脂溶液粘度が増大するので、結果として高分子ポリエステル樹脂との相溶性が低下し、不揮発分50%以上の高固形分の塗料を得ることが困難となり、また塗膜の密着性や加工性も劣る。
【0030】
本発明において用いられるベンゾグアナミン系アミノ樹脂(C)は、一般に広く知られているベンゾグアナミンのアミノ基の一部又は全部にホルムアルデヒドを付加してメチロール化した後、縮合させてなるものであり、イミノ基、メチロール基、またはメチロール基にアルコールが付加したメトキシ基を有し、これらの基を併せ持つものもある。本発明において用い得るアミノ樹脂としては、メチロール基の一部が部分的にメタノール又はブタノールでエーテル化されたメトキシ化ベンゾグアナミン樹脂又は ブトキシ化ベンゾグアナミン樹脂が好ましい。さらにベンゾグアナミン核1個あたり0.5〜2.0個のイミノ基を有するアミノ樹脂を用いることが好ましい。イミノ基が0.5個未満の場合、反応性の低下から耐臭気吸着性、耐沸水性、硬化性が低下する傾向にある。一方、イミノ基が2.0個を超えると、加工性、密着性が低下する傾向にある。
また、メラミン系アミノ樹脂を用いた場合には、自己縮合反応が促進され、硬化性と加工性が低下する傾向にある。
【0031】
ベンゾグアナミン系アミノ樹脂(C)の市販品としては、日立化成工業(株)社製のメラン359S、メラン310XK−IB、メラン3290、大日本インキ化学(株)社製のスーパーベッカミンTD−126等が挙げられる。
【0032】
本発明において用いられる低分子エポキシ樹脂(D)は、数平均分子量300〜1500の範囲にあり、350〜1400の範囲にあることが好ましい。また、エポキシ当量180〜1000の範囲にあり、184〜600の範囲にあることが好ましい。低分子エポキシ樹脂(D)としては、ジャパンエポキシレジン(株)製のエピコート1001(数平均分子量:900、エポキシ当量:450〜500)等を挙げることができる。
【0033】
本発明の塗料組成物は、上記した(A)〜(D)各成分を、塗料を構成する皮膜形成成分、即ち(A)〜(D)100重量%中に、
ポリエステル樹脂(A):25〜60重量%、
アクリル樹脂(B):5〜10重量%、
ベンゾグアナミン系アミノ樹脂(C):29〜60重量%、
低分子エポキシ樹脂(D):1〜10重量%を含有することが重要である。
【0034】
ポリエステル樹脂(A)の含有量が60重量%を超えるとアミノ樹脂(D)等との相溶性が劣り、インキ上の塗膜の光沢低下、下地金属との密着性不足、低温硬化性の低下を招致する。
一方、ポリエステル樹脂(A)の含有量が、25重量%未満となると、十分な加工性を得ることができずに塗膜に亀裂が発生する。
【0035】
アクリル樹脂(B)の含有量が5重量%未満の場合、ポリエステル樹脂(A)とアミノ樹脂(C)との相溶性の悪さを改善できない。その結果、クリアー塗料として必要不可欠な光沢が悪くなる。一方、アクリル樹脂(B)の含有量が10重量%を超えると、ポリエステル樹脂(A)とアクリル樹脂(B)との相溶性が悪くなり、塗膜が白濁してしまい、光沢の面で劣った塗膜しか得られない。
【0036】
本発明において使用されるベンゾグアナミン系アミノ樹脂(C)の含有量が29%未満では、形成される塗膜の耐傷付き性、耐熱水性、硬化性、硬度が低下する。一方、ベンゾグアナミン系アミノ樹脂(C)の含有量が60重量%を超えると形成される塗膜の加工性、密着性が低下する傾向にある。
【0037】
本発明において低分子エポキシ樹脂(D)の含有量は、(A)〜(D)合計100重量%中1〜10重量%であることが好ましく、3〜7重量%であることがより好ましい。1重量%未満では下地金属との密着性が劣り煮沸後の塗膜の剥離が発生する。10重量%を超えると、相対的に低分子成分が増えるので加工性、耐沸水性が劣る。
【0038】
本発明の塗料組成物には、必要に応じて、例えばp−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、リン酸等の酸触媒、又は前記酸触媒をアミンブロックしたものを、全樹脂(A)〜(E)100重量部に対して0.1〜4.0重量部添加して使用することができる。
【0039】
本発明の塗料組成物には、さらに潤滑性付与剤を含有することができる。
潤滑性付与剤としては種々のワックスが用いられる。ワックスは、天然又は合成いずれでもよく、天然ワックスは動物系、植物系いずれであっても良い。また、合成ワックスとしては、ポリオレフィン系、シリコーン系ワックス、フッ素系ワックスの他に、ポリオール化合物と脂肪酸とのエステル化物も用いることができる。また、潤滑性付与剤は2種類以上を併用することもでき、動植物系ワックス、シリコーン系ワックス及びフッ素系ワックスを併用することが好ましい。潤滑性付与剤は、(A)〜(D)の合計100重量部に対して0.5〜5重量部配合することが好ましく、1〜3重量部配合することがより好ましい。
【0040】
本発明の塗料組成物は、各種基材、例えば金属、プラスチックフィルム、又は金属板にプラスチックフィルムを積層してなるもの等に、ロールコート、コイルコート、スプレー、刷毛塗り等公知の手段により塗装することができる。金属としては、電気メッキ錫鋼板、アルミニウム鋼板、ステンレス鋼板が挙げられ、プラスチックフィルムとしては、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート等のプラスチックのフィルムが挙げられる。
【0041】
また、特に一方の端が開口している有底円筒状金属の円筒部外面に下塗り層を設けずに、円筒部外面にインキ層を設け、未乾燥・未硬化状態の該インキ層上に本発明の塗料組成物を塗布し、塗膜を形成することが好適である。
【0042】
【実施例】
以下、実施例により本発明を説明する。例中、「部」とは重量部、「%」とは重量%をそれぞれ示す。
【0043】
合成例1(ポリエステル樹脂(A−1)溶液の調整)
東洋紡績(株)社製のポリエステル樹脂「バイロンGK−590」(数平均分子量7000、水酸基価17mgKOH/g、Tg=15℃、酸価<2)をソルベッソ#150/ブチルセロソルブ=50/50の混合溶剤にて希釈して固形分60%のポリエステル樹脂(A−1)溶液を得た。
【0044】
合成例2〜7
合成例1と同様にして表1に示すポリエステル樹脂(A−2)、(A−4)〜(A−6)溶液を調整した。
尚、(A−3)溶液としては、市販のポリエステル樹脂溶液(不揮発分50%)をそのまま用いた。
【0045】
【表1】
Figure 0004123840
【0046】
合成例8(アクリル樹脂B−1の製造)
攪拌機、還流冷却器、滴下槽、温度計、窒素ガス導入管を具備した容量1リットルの四ツ口フラスコに、ジエチレングリコールモノブチルエーテル141部、N−ブタノール42部、ソルベッソ#150を233部を仕込み、110℃まで昇温した。同温を保持しつつ、滴下槽から、アクリル酸27部、アクリル酸ブチル 219部、スチレン219部、N−メトキシメチルメタアクリルアミド82部、過酸化ベンゾイル10部の混合液を4時間に亘って連続滴下した。滴下終了1時間後に過酸化ベンゾイル3部を添加し、更に2時間反応を行った。生成溶液を80℃まで冷却し、ソルベッソ#150を19部添加し混合して、数平均分子量10000、Tgが9℃の透明なアクリル樹脂(B−1)溶液を得た(不揮発分55.0%、粘度W)。
【0047】
合成例9〜15
合成例8と同様にして表2に示すアクリル樹脂(B−2)〜(B−8)を合成した。
尚、各合成例で目的の分子量を示す樹脂を得るために、使用する重合開始剤の添加量を増減させて調整した。
【0048】
【表2】
Figure 0004123840
【0049】
(実施例1〜10及び比較例1〜13)
合成例1〜7で得られたポリエステル樹脂、合成例8〜15で得られたアクリル樹脂、アミノ樹脂、エポキシ樹脂を表3、4に示す割合(固形分)で配合し、さらに傷付き防止のために潤滑性付与剤(動植物物系ワックス溶剤分散体、合成ワックス溶剤分散体、シリコン樹脂溶液)を表3、4に示す割合で配合し、これにソルベッソ#150とブチルセロソルブの混合溶剤で希釈して不揮発分50%のクリアー塗料を調整した。
【0050】
得られたクリアー塗料を用いて4種類の試験片を得、以下に示す試験を行った。結果を表3、4に示す。
【0051】
<試験片1>(下塗り塗膜有り+インキ+上塗りクリアー塗料)
厚さ0.28mmのアルミ板にポリエステル系のサイズコーティング(下塗り塗料)を乾燥後膜厚が3μmとなるように塗布し、雰囲気温度190℃のガスオーブンで1分間加熱乾燥した。その上に乾性油アルキッド樹脂またはポリエステル樹脂をビヒクルの主成分とするインキを印刷し(2μm)、インキが未乾燥の状態で上記のクリアー塗料を乾燥後膜厚が8μmとなるように塗布し、雰囲気温度200℃のガスオーブンで1分間加熱乾燥した。さらに内面塗装のために雰囲気温度200℃のガスオーブンで3分間追加で加熱乾燥を行った。
【0052】
<試験片2>(下塗り塗膜有り+上塗りクリアー塗料)
インキ層を設けなかった以外は、試験片1と同様にして試験片2を得た。
【0053】
<試験片3>(下塗り塗膜無し+インキ+上塗りクリアー塗料)
厚さ0.28mmのアルミ板にサイズコーティング(下塗り塗料)を塗布しなかった以外は試験片1の場合と同様にして、インキ+各上塗りクリアー塗料の塗装を行い、試験片3を得た。
【0054】
<試験片4>(下塗り塗膜無し+上塗りクリアー塗料)
インキ層を設けなかった以外は、試験片3と同様にして試験片4を得た。
【0055】
<加工性試験>
試験片2、4を用いて、四変缶打抜き加工したもの(底面の形状:約33mm×35mm×35mm×37mm、4つの角のアールがそれぞれ異なる四辺形、高さ約20mm)を30分間、水で煮沸処理し、塗膜の剥離と割れの程度を下記基準により目視で判定した。○以上が実用レベル。
◎:優れる ○:良好 △:やや不良 ×:不良
【0056】
<耐衝撃性試験>
試験片1、3について、デュポン衝撃試験機を用いて、下記条件にて耐衝撃性試験を行い、衝撃部の塗膜の剥離状態を目視で評価した。
撃芯径:1/2インチ、荷重:300g、落下高さ:30cm
評価基準:(剥離なし)5点−1点(衝撃部全て剥離)。4点以上が実用レベル。
【0057】
<光沢性>
試験片3を用いて、グロスメーターΣー80、VG−1D(日本電色工業(株)製)にて光源入射角度60°条件でのグロスを測定した。
5:90以上
4:85以上90未満
3:80以上85未満
2:75以上80未満
1:75未満
【0058】
<ウエットインキ適性>
試験片3の塗装面を10倍ルーペで観察し、インキ層のにじみ、凝集及びへこみ等の有無を以下の判断基準で判定した。
◎:良好 ○:良好 △:やや不良 ×:不良
【0059】
<密着性試験>
試験片1、3を30分間煮沸(ボイル)処理した後、塗膜にカッターを使用して碁盤目上に切り込みを入れ、セロハンテープを貼着した後、セロハンテープを剥離する際に剥離した面積%で密着性を評価した。
「0%」が最も良好(剥離なし)であり、全く剥離しないことを示す。
【0060】
<耐沸水性試験>
試験片1、3を30分間煮沸(ボイル)処理した後、塗膜の白化程度を目視で評価した。
評価基準:(良好)5点−1点(全面白化)。4点以上が実用レベルである。
【0061】
<ラビング性>
メチルエチルケトン(MEK)で湿らせた脱脂面で試験片3の塗膜を擦り、塗膜が剥がれる時点の往復回数を調べた。
◎:50回以上 ○:21〜49回 △:6〜20回 ×:0〜5回
【0062】
<湯中鉛筆硬度>
試験片3を80℃の湯中に浸漬し、30分後の湯中での鉛筆硬度を測定した。
判断基準:塗膜に傷が付かない最も硬い硬度で表示。H以上が実用レベル。
【0063】
<耐傷付き性試験>
新東科学(株)製トライボギアHEIDON−22H型試験機にて、ダイヤ針に一定の荷重をかけて、試験片3の塗膜表面を往復磨耗させ、塗膜に傷が発生するまでの往復磨耗回数を測定した。
測定条件 :一定荷重方式
引っ掻き速度 :200mm/分
引っ掻き針 :ダイヤ 200ミクロン
測定温度 :25℃
荷重 :80g
◎:100回以上 ○:70〜100回 △:50〜70回 ×:50回以下
【0064】
【表3】
Figure 0004123840
【0065】
【表4】
Figure 0004123840
【0066】
表3,4に示した略号1)〜4)は以下を表わす。
1)ブチルエーテル化ベンゾグアナミン樹脂:メラン310XK−IB(日立化成(株)製;不揮発分72%)
2)エポキシ樹脂:エピコート1001(数平均分子量:900、エポキシ当量:450〜500、ジャパンエポキシレジン(株)製)ブチルセロソルブ溶液;不揮発分60%)
3)潤滑性付与剤:
動植物系ワックス分散体;ハイディスパーBC−8PC((株)岐阜セラック製造所製)/合成系ワックス分散体:ハイフラットBC−10P2、ハイディスパー3050((株)岐阜セラック製造所製)/シリコーン樹脂:BYK−370(ビックケミー(株)製)=50/35/15で配合したもの。
4)溶剤:ブチルセロソルブ/ソルベッソ#150=50/50の割合で配合。
【0067】
【発明の効果】
本発明による絞り加工缶用クリアー外面塗料組成物は、サイズコーティングを施さない場合であっても、高加工性を要求される絞り加工缶に好適であり、かつ飲料缶の外面クリアー塗料に必須となる光沢性、塗膜硬度、硬化性、耐水性、傷付き性に優れる塗膜を形成し得るものである。

Claims (3)

  1. (A)〜(D)合計100重量%中に、
    数平均分子量5000〜15000、水酸基が10mgKOH/g以上30mgKOH/g以下、ガラス転移点Tgが0〜40℃であるポリエステル樹脂(A):25〜60重量%、
    N−アルコキシメチル(メタ)アクリルアミド系モノマーを5〜40重量%含有するアクリル系モノマーを共重合させてなるアクリル樹脂であって、ガラス転移点Tgが−20〜50℃、数平均分子量が5000〜15000であるアクリル樹脂(B):5〜10重量%、
    ベンゾグアナミン系アミノ樹脂(C):29〜60重量%、
    及び数平均分子量300〜1500、エポキシ当量180〜1000である低分子エポキシ樹脂(D):1〜10重量%
    を含有することを特徴とする絞り加工缶用上塗り外面塗料組成物。
  2. 潤滑性付与剤を含有することを特徴とする請求項1記載の絞り加工缶用上塗り外面塗料組成物。
  3. 一方の端が開口している有底円筒状金属の円筒部外面に下塗り層を設けずに、円筒部外面にインキ層を設け、該インキ層上に請求項1又は2記載の絞り加工缶用上塗り外面塗料組成物から形成される上塗り層を設けてなることを特徴とする外面被覆有底円筒状金属。
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