JP4122795B2 - 内燃機関のegr機構 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関のEGR機構に関し、特に、EGR通路を流れるEGRガスを冷却するEGRクーラと、EGRクーラを迂回するバイパス通路と、EGRクーラとバイパス通路とへ流入するEGRガスの流量比を制御するバイパス制御弁とを備えた内燃機関のEGR機構に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、内燃機関から排出されるNOx量を減少させる技術として、内燃機関の排気系から吸気系へ排気の一部を還流させて混合気の燃焼温度を低下させるEGR(Exhaust Gas Recirculation)機構が提案されている。このようなEGR機構としては、内燃機関の排気系と吸気系とを連通させるEGR通路の途中にEGRガスを冷却するEGRクーラが設けられたEGR機構が知られている。
【0003】
EGRクーラを備えたEGR機構は、混合気中に混入されるEGRガスの温度を低くすることができるとともにEGRガスの体積を縮小させることができるため、内燃機関に吸入される新気の量を過剰に減少させることなく燃焼温度を低下させることが可能となる。
【0004】
しかしながら、EGRガスが常にEGRクーラを経由すると、内燃機関が低回転・低負荷運転されている時のように排気温度が低く且つ排気の流量が少ない時に、EGRガスがEGRクーラにおいて過冷却されるため、混合気の温度が過剰に低下して不完全燃焼や失火を招くとともに、EGRクーラに付着するデポジットが増加してEGRクーラの目詰まりを誘発する虞がある。
【0005】
これに対し、特開2001−280123号公報等に記載されているように、排気還流通路に設けられたEGRクーラと、このEGRクーラを迂回するバイパス通路と、EGRクーラを流通するEGRガス量とバイパス通路を流通するEGRガス量との比率を制御するバイパス制御弁とを備え、EGRクーラを流通するEGRガス量とバイパス通路を流通するEGRガス量とを調節することにより、EGRクーラによるEGRガスの過冷却を防止しようとするEGR機構が提案されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前述した従来の技術では、バイパス制御弁が特定の開度で固着すると、EGRクーラを流通するEGRガス量とバイパス通路を流通するEGRガス量とを調節することが不可能となるため、内燃機関に流入するEGRガスの温度や量を所望の温度や量とすることができず、内燃機関の燃焼状態の悪化やEGRクーラの目詰まりなどが誘発される虞がある。
【0007】
本発明は上記したような問題点に鑑みてなされたものであり、EGR通路を流れるEGRガスを冷却するEGRクーラと、EGRクーラを迂回するバイパス通路と、EGRクーラとバイパス通路とへ流入するEGRガスの流量比を調整するバイパス制御弁とを備えた内燃機関のEGR機構において、バイパス制御弁の固着を検出可能な技術を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために以下のような手段を採用した。
すなわち、本発明に係る内燃機関のEGR機構は、
内燃機関の排気系から吸気系へ排気の一部を還流させるEGR通路と、
前記EGR通路を流れるEGRガス量を調節するEGR弁と、
前記EGR通路に設けられ、該EGR通路を流れるEGRガスを冷却するEGRクーラと、
前記EGR通路において前記EGRクーラを迂回するバイパス通路と、
前記EGRクーラと前記バイパス通路とへ流入するEGRガスの流量比を調整するバイパス制御弁と、
前記内燃機関の吸気系に設けられ、該吸気系を流れる空気量を調整する吸気絞り弁と、
前記内燃機関の吸入空気量を検出する吸入空気量検出手段と、
前記EGR弁が全開であり且つ前記吸気絞り弁が全開であることを条件に前記バイパス通路を全開及び全閉するよう前記バイパス制御弁を制御し、全開制御時及び全閉制御時に前記吸入空気量検出手段が検出した吸入空気量をパラメータとしてバイパス制御弁の固着を検出する固着検出手段と、
を備えることを特徴とする。
【0009】
この発明は、内燃機関の吸気系を流れる空気量を調節する吸気絞り弁と、EGR通路を流れるEGRガス量を調節するEGR弁と、EGR通路を流れるEGRガスを冷却するEGRクーラと、EGRクーラを迂回するバイパス通路と、EGRクーラとバイパス通路とへ流入するEGRガスの流量比を調整するバイパス制御弁とを備えた内燃機関のEGR機構において、吸気絞り弁及びEGR弁が全開であるときにバイパス通路を全開及び全閉させるようバイパス制御弁を制御し、全開制御時の吸入空気量と全閉制御時の吸入空気量とをパラメータとしてバイパス制御弁の固着を検出することを最大の特徴としている。
【0010】
かかる内燃機関のEGR機構では、固着検出手段は、EGR弁及び吸気絞り弁が全開であるときに、バイパス制御弁を全開及び全閉に制御し、全開制御時に吸入空気量検出手段が検出した吸入空気量と全閉制御時に吸入空気量検出手段が検出した吸入空気量とをパラメータとしてバイパス制御弁の固着を検出する。
【0011】
ここで、内燃機関の吸入空気量は、EGRガスの還流量が多くなるほど少なくなり、逆にEGRガス量の還流量が少なくなるほど多くなる。更に、バイパス通路とEGRクーラとでは排気抵抗が異なるため、言い換えればバイパス通路とEGRクーラとでは排気の圧力損失が異なるため、バイパス制御弁が正常である場合(バイパス制御弁が固着していない場合)は、バイパス制御弁が全開制御された時に内燃機関に吸入されるEGRガス量とバイパス制御弁が全閉制御された時に内燃機関に吸入されるEGRガス量とが異なる。
【0012】
従って、バイパス制御弁が正常である場合は、バイパス制御弁が全開制御された時の吸入空気量とバイパス制御弁が全閉制御された時の吸入空気量とは異なる量となる。
【0013】
これに対し、バイパス制御弁が固着している場合には、バイパス制御手段が全開制御された時と全閉制御された時の双方においてバイパス制御弁の実際の開度が同一となるため、全開制御時の吸入空気量と全閉制御時の吸入空気量とが略同一の量となる。
【0014】
このように、吸気絞り弁及びEGR弁が全開状態にある状況下でバイパス制御弁が全開制御された時の吸入空気量と全閉制御された時の吸入空気量との相対関係は、バイパス制御弁が正常である場合と固着している場合とで異なる関係となる。
【0015】
この結果、吸気絞り弁及びEGR弁が全開状態にある状況下でバイパス制御弁が全開制御された時の吸入空気量と全閉制御された時の吸入空気量とをパラメータとすることにより、バイパス制御弁が固着しているか否かを判別することが可能となる。
【0016】
例えば、固着検出手段は、バイパス制御弁が全開制御されている時の吸入空気量と全閉制御されている時の吸入空気量とが異なっている場合にはバイパス制御弁が固着していないと判定し、バイパス制御弁が全開制御されている時の吸入空気量と全閉制御されている時の吸入空気量とが略等しい場合にはバイパス制御弁が固着していると判定することができる。
【0017】
ここで、バイパス制御弁が固着する態様としては、全開位置で固着している態様と、全閉位置で固着している態様と、中開位置で固着している態様とが考えられる。
【0018】
バイパス制御弁が全開位置で固着している状況下では、全開制御時及び全閉制御時の双方においてバイパス制御弁の実際の開度が全開となるため、全開制御時の吸入空気量と全閉制御時の吸入空気量とが略等しくなり、全開制御時の吸入空気量が正常時の吸入空気量と略等しくなり、更に全閉制御時の吸入空気量が正常時の吸入空気量と異なる量となる。
【0019】
その際、バイパス通路による排気の圧力損失がEGRクーラによる排気の圧力損失に比して大きくなるようバイパス通路及びEGRクーラが構成されていると、バイパス制御弁が正常である状況下において全開制御時のEGRガス量が全閉制御時のEGRガス量より少なくなり、それに応じて全開制御時の吸入空気量が全閉制御時の吸入空気量より多くなるため、バイパス制御弁が全開位置で固着している状況下では全閉制御時の吸入空気量が正常時の吸入空気量より多くなる。
【0020】
従って、本発明に係る内燃機関のEGR機構において、バイパス通路による排気の圧力損失がEGRクーラによる排気の圧力損失に比して大きくなるようバイパス通路及びEGRクーラが構成されている場合には、固着検出手段は、全開制御時の吸入空気量と全閉制御時の吸入空気量とが略等しく、全開制御時の吸入空気量が正常時の吸入空気量と略等しく、更に全閉制御時の吸入空気量が正常時の吸入空気量より多いことを条件に、バイパス制御弁が全開位置で固着していると判定することができる。
【0021】
一方、バイパス通路による排気の圧力損失がEGRクーラによる排気の圧力損失に比して小さくなるようバイパス通路及びEGRクーラが構成されていると、バイパス制御弁が正常である状況下において全開制御時のEGRガス量が全閉制御時のEGRガス量より多くなり、それに応じて全開制御時の吸入空気量が全閉制御時の吸入空気量より少なくなるため、バイパス制御弁が全開位置で固着している状況下では全閉制御時の吸入空気量が正常時の吸入空気量より少なくなる。
【0022】
従って、本発明に係る内燃機関のEGR機構において、バイパス通路による排気の圧力損失がEGRクーラによる排気の圧力損失に比して小さくなるようバイパス通路及びEGRクーラが構成されている場合には、固着検出手段は、全開制御時の吸入空気量と全閉制御時の吸入空気量とが略等しく、全開制御時の吸入空気量が正常時の吸入空気量と略等しく、更に全閉制御時の吸入空気量が正常時の吸入空気量より少ないことを条件に、バイパス制御弁が全開位置で固着していると判定することができる。
【0023】
次に、バイパス制御弁が全閉位置で固着している状況下では、全開制御時及び全閉制御時の双方においてバイパス制御弁の実際の開度が全閉となるため、全開制御時の吸入空気量と全閉制御時の吸入空気量とが略等しくなり、全閉制御時の吸入空気量が正常時の吸入空気量と略等しくなり、更に全開制御時の吸入空気量が正常時の吸入空気量と異なる量となる。
【0024】
その際、バイパス通路による排気の圧力損失がEGRクーラによる排気の圧力損失に比して大きくなるようバイパス通路及びEGRクーラが構成されていると、バイパス制御弁が正常である状況下において全開制御時のEGRガス量が全閉制御時のEGRガス量より少なくなり、それに応じて全開制御時の吸入空気量が全閉制御時の吸入空気量より多くなるため、バイパス制御弁が全閉位置で固着している状況下では全開制御時の吸入空気量が正常時の吸入空気量より少なくなる。
【0025】
従って、本発明に係る内燃機関のEGR機構において、バイパス通路による排気の圧力損失がEGRクーラによる排気の圧力損失に比して大きくなるようバイパス通路及びEGRクーラが構成されている場合には、固着検出手段は、全開制御時の吸入空気量と全閉制御時の吸入空気量とが略等しく、全閉制御時の吸入空気量が正常時の吸入空気量と略等しく、更に全開制御時の吸入空気量が正常時の吸入空気量より少ないことを条件に、バイパス制御弁が全閉位置で固着していると判定することができる。
【0026】
一方、バイパス通路による排気の圧力損失がEGRクーラによる排気の圧力損失に比して小さくなるようバイパス通路及びEGRクーラが構成されていると、バイパス制御弁が正常である状況下において全開制御時のEGRガス量が全閉制御時のEGRガス量より多くなり、それに応じて全開制御時の吸入空気量が全閉制御時の吸入空気量より少なくなるため、バイパス制御弁が全閉位置で固着している状況下では全開制御時の吸入空気量が正常時の吸入空気量より多くなる。
【0027】
従って、本発明に係る内燃機関のEGR機構において、バイパス通路による排気の圧力損失がEGRクーラによる排気の圧力損失に比して小さくなるようバイパス通路及びEGRクーラが構成されている場合には、固着検出手段は、全開制御時の吸入空気量と全閉制御時の吸入空気量とが略等しく、全閉制御時の吸入空気量が正常時の吸入空気量と略等しく、更に全開制御時の吸入空気量が正常時の吸入空気量より多いことを条件に、バイパス制御弁が全閉位置で固着していると判定することができる。
【0028】
バイパス制御弁が中開位置で固着している状況下では、全開制御時及び全閉制御時の双方においてバイパス制御弁の実際の開度が中開位置で固定となり、EGRガスがバイパス通路とEGRクーラとの双方を流れることになるため、全開制御時の吸入空気量と全閉制御時の吸入空気量とが略等しくなり、全開制御時の吸入空気量が正常時の吸入空気量と異なる量となり、更に全閉制御時の吸入空気量が正常時の吸入空気量と異なる量となる。
【0029】
従って、本発明に係る内燃機関のEGR機構において、固着検出手段は、全開制御時の吸入空気量と全閉制御時の吸入空気量とが略等しく、全開制御時の吸入空気量が正常時の吸入空気量と異なり、更に全閉制御時の吸入空気量が正常時の吸入空気量と異なることを条件に、バイパス制御弁が中開位置で固着していると判定することができる。
【0030】
また、本発明に係る内燃機関のEGR機構は、内燃機関が低温燃焼運転と通常燃焼運転とを切換可能な内燃機関である場合に固着検出手段によってバイパス制御弁が全開位置で固着していると判定されると、内燃機関を通常燃焼運転させるとともにEGR通路を流れるEGRガス量を減少させるEGRガス減量手段を更に備えるようにしてもよい。
【0031】
これは、バイパス制御弁が全開位置で固着している場合は、全てのEGRガスがEGRクーラを迂回して流れるため、比較的温度が高く且つ体積が大きなEGRガスが内燃機関へ流入することとなり、圧縮端温度の上昇や吸入空気量の減少による煤の発生などが誘発される虞があるからである。
【0032】
また、本発明に係る内燃機関のEGR機構は、内燃機関が低温燃焼運転と通常燃焼運転とを切換可能である場合に固着検出手段によってバイパス制御弁が全閉位置で固着していると判定されると、内燃機関の低温燃焼運転時においてEGR通路を流れるEGRガス量を減少させるEGRガス減量手段を更に備えるようにしてもよい。
【0033】
これは、バイパス制御弁が全閉位置で固着した場合は、全てのEGRガスがEGRクーラを流れることにより内燃機関の圧縮端温度が低下し易いため、その際に内燃機関が低温燃焼運転されていると、圧縮端温度の過剰な低下により内燃機関の不完全燃焼や失火が誘発される虞があるからである。特に、内燃機関の温度と負荷と圧縮比との少なくとも一つが低い状態で低温燃焼運転が行われている場合に、EGRクーラで冷却されたEGRガスが内燃機関へ導入されると、圧縮端温度の低下が顕著となり、内燃機関が失火し易くなるため、EGRガス量を減少させることが好ましい。
【0034】
また、本発明に係る内燃機関のEGR機構は、固着検出手段によってバイパス制御弁が中開位置で固着していると判定された場合に、EGR通路を流れるEGRガス量を減量させるEGRガス減量手段を更に備えるようにしてもよい。
【0035】
これは、バイパス制御弁が中開位置で固着すると、EGRガスがEGRクーラとバイパス通路との双方を流通可能となり、内燃機関へ導入されるEGRガス量が不要に多くなり易いからである。
【0036】
また、本発明に係る内燃機関のEGR機構において、内燃機関の排気系に設けられて排気中の微粒子を捕集するパティキュレートフィルタと、パティキュレートフィルタに捕集された微粒子を除去して該パティキュレートフィルタの微粒子捕集能力を再生するフィルタ再生手段とが更に備えられている場合には、フィルタ再生手段によりパティキュレートフィルタの微粒子捕集能力が再生された後の所定期間内にバイパス制御弁の固着検出が行われるようにすることが好ましい。
【0037】
これは、内燃機関の排気系にパティキュレートフィルタが配置されている場合には、パティキュレートフィルタに捕集されている微粒子量によってパティキュレートフィルタの圧力損失が変化し、それに応じて内燃機関に作用する背圧が変化するとともに内燃機関の吸入空気量が変化するため、パティキュレートフィルタに微粒子が捕集されている状況下でバイパス制御弁の固着検出が行われると、吸入空気量の変化がバイパス制御弁の固着に起因したものであるか、或いは、パティキュレートフィルタの微粒子捕集量に起因したものであるかを判別することが困難となるからである。
【0038】
また、本発明に係る内燃機関のEGR機構において、排気中の微粒子を捕集するパティキュレートフィルタが内燃機関の排気系に設けられている場合は、バイパス制御弁の固着検出が行われる際に、内燃機関の排気がパティキュレートフィルタを迂回して流れるようにすることが好ましい。
【0039】
これは、内燃機関の排気系にパティキュレートフィルタが配置されている場合には、パティキュレートフィルタに捕集されている微粒子量によってパティキュレートフィルタの圧力損失が変化し、それに応じて内燃機関に作用する背圧が変化するとともに内燃機関の吸入空気量が変化するため、内燃機関の排気がパティキュレートフィルタを通過している状況下でバイパス制御弁の固着検出が行われると、吸入空気量の変化がバイパス制御弁の固着に起因したものであるか、或いは、パティキュレートフィルタの微粒子捕集量に起因したものであるかを判別することが困難となるからである。
【0040】
上記したパティキュレートフィルタとしては、内燃機関の排気がパティキュレートフィルタを迂回して流れるよう排気の流れを制御する排気流れ切換手段を具備するパティキュレートフィルタを例示することができる。この場合、固着検出手段は、バイパス制御弁の固着検出を行う際に、内燃機関の排気がパティキュレートフィルタを迂回して流れるよう排気流れ切換手段を制御することが好適である。
【0041】
また、本発明に係る内燃機関のEGR機構において、排気の流量を絞るための排気絞り弁が内燃機関の排気系に設けられている場合は、バイパス制御弁の固着検出が行われる際に、前記排気絞り弁が全開とされることが好ましい。
【0042】
これは、内燃機関の排気系に排気絞り弁が配置されている場合には、排気絞り弁の開度によって内燃機関に作用する背圧が変化し、それに応じて内燃機関の吸入空気量が変化してしまうからである。
【0043】
また、本発明に係る内燃機関のEGR機構において、バイパス制御弁の固着検出を行う時期としては、内燃機関の減速運転時、言い換えれば内燃機関のフューエルカット制御が実行されている時を例示することができる。
【0044】
これは、内燃機関で混合気の燃焼が行われている時に、バイパス制御弁が全開制御及び全閉制御されると、内燃機関に吸入されるEGRガス量及び吸入空気量が変化するとともに、内燃機関に吸入されるEGRガスの温度が変化するため、内燃機関の運転状態が変化してしまうことが想定されるからである。
【0045】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る内燃機関のEGR機構の具体的な実施態様について図面を参照しつつ説明する。
【0046】
<実施の形態1>
先ず、本発明に係る内燃機関のEGR機構の第1の実施の形態について図1〜図5に基づいて説明する。
【0047】
図1は、本発明に係るEGR機構を適用する内燃機関の概略構成を示す図である。図1に示す内燃機関1は、4つの気筒2を有する水冷式の4ストローク・サイクルの圧縮着火式内燃機関(ディーゼル・エンジン)である。
【0048】
内燃機関1は、各気筒2の燃焼室に直接燃料を噴射する燃料噴射弁3を備えている。各燃料噴射弁3は、燃料を所定圧まで蓄圧する蓄圧室(コモンレール)4と接続されている。コモンレール4には、該コモンレール4内の燃料の圧力に対応した電気信号を出力するコモンレール圧センサ4aが取り付けられている。
【0049】
前記コモンレール4は、燃料供給管5を介して燃料ポンプ6と連通している。燃料ポンプ6は、内燃機関1の出力軸(クランクシャフト)の回転トルクを駆動源として作動するポンプであり、該燃料ポンプ6の入力軸に取り付けられたポンププーリ6aが内燃機関1の出力軸(クランクシャフト)に取り付けられたクランクプーリ1aとベルト7を介して連結されている。
【0050】
このように構成された燃料噴射系では、クランクシャフトの回転トルクが燃料ポンプ6の入力軸へ伝達されると、燃料ポンプ6は、クランクシャフトから該燃料ポンプ6の入力軸へ伝達されたトルクを駆動源として作動し、図示しない吸入流量調整弁によって調量された所定量の燃料を吐出する。
【0051】
前記燃料ポンプ6から吐出された燃料は、燃料供給管5を介してコモンレール4へ供給され、コモンレール4にて所定圧まで蓄圧されて各気筒2の燃料噴射弁3へ分配される。そして、燃料噴射弁3に駆動電流が印加されると、燃料噴射弁3が開弁し、その結果、燃料噴射弁3から各気筒2の燃焼室へ燃料が噴射される。
【0052】
次に、内燃機関1には、吸気枝管8が接続されており、吸気枝管8の各枝管は、各気筒2の燃焼室と図示しない吸気ポートを介して連通している。
【0053】
前記吸気枝管8は、吸気管9に接続され、この吸気管9は、エアクリーナボックス10に接続されている。前記エアクリーナボックス10より下流の吸気管9には、該吸気管9内を流れる吸気の質量に対応した電気信号を出力するエアフローメータ11と、該吸気管9内を流れる吸気の温度に対応した電気信号を出力する吸気温度センサ12とが取り付けられている。前記したエアフローメータ11は、本発明に係る吸入空気量検出手段の一実施態様である。
【0054】
前記吸気管9における吸気枝管8の直上流に位置する部位には、該吸気管9内を流れる吸気の流量を調節する吸気絞り弁13が設けられている。吸気絞り弁13には、ステッパモータ等で構成され、該吸気絞り弁13を開閉駆動する吸気絞り用アクチュエータ14が取り付けられている。
【0055】
前記エアフローメータ11と前記吸気絞り弁13との間に位置する吸気管9には、排気の熱エネルギを駆動源として作動する遠心過給器(ターボチャージャ)15のコンプレッサハウジング15aが設けられ、コンプレッサハウジング15aより下流の吸気管9には、前記コンプレッサハウジング15a内で圧縮されて高温となった吸気を冷却するためのインタークーラ16が設けられている。
【0056】
このように構成された吸気系では、エアクリーナボックス10に流入した吸気は、該エアクリーナボックス10内の図示しないエアフィルタによって吸気中の塵や埃等が除去された後、吸気管9を介してコンプレッサハウジング15aに流入する。
【0057】
コンプレッサハウジング15aに流入した吸気は、該コンプレッサハウジング15aに内装されたコンプレッサホイールの回転によって圧縮される。前記コンプレッサハウジング15a内で圧縮されて高温となった吸気は、インタークーラ16にて冷却された後、必要に応じて吸気絞り弁13によって流量を調節されて吸気枝管8に流入する。吸気枝管8に流入した吸気は、各枝管を介して各気筒2の燃焼室へ分配され、各気筒2の燃料噴射弁3から噴射された燃料を着火源として燃焼される。
【0058】
一方、内燃機関1には、排気枝管17が接続され、排気枝管17の各枝管が図示しない排気ポートを介して各気筒2の燃焼室と連通している。
【0059】
前記排気枝管17は、前記遠心過給器15のタービンハウジング15bと接続されている。前記タービンハウジング15bは、上流側排気管18と接続され、この上流側排気管18は、排気中の有害ガス成分を除去およびまたは浄化する排気浄化機構20に接続されている。前記排気浄化機構20は下流側排気管19に接続され、下流側排気管19はその下流にて図示しないマフラーに接続されている。
【0060】
前記排気浄化機構20は、図2に示すように、排気中に含まれる煤やSOF(Soluble Organic Fraction)等の微粒子(PM:Particulate Matter)を捕集するパティキュレートフィルタ200(以下、単にフィルタ200と記す)と、このパティキュレートフィルタ200を収容するケーシング201とを備えている。
【0061】
前記ケーシング201は、筒状体で形成され、一方の開口端が上流側排気管18と接続されるとともに他方の開口端が下流側排気管19と接続されている。
【0062】
前記したフィルタ200は、例えば、一端が閉塞され且つ他端が開放された排気通路と一端が開放され且つ他端が閉塞された排気通路とが隔壁を介して交互に且つハニカム状に配置された、コージェライト等のような多孔質の基材からなるウォールフロー型のフィルタである。
【0063】
前記した基材の隔壁の表面上及び隔壁の細孔の内壁面には、アルミナ等からなる担体の層が形成されており、この担体上に白金(Pt)に代表される酸化触媒とカリウム(K)やセシウム(Cs)などに代表されるNOx吸蔵剤とが担持されている。
【0064】
ここで図1に戻り、前記下流側排気管19には、該下流側排気管19内を流れる排気の流量を調節する排気絞り弁21が設けられている。排気絞り弁21には、ステッパモータ等で構成されて該排気絞り弁21を開閉駆動する排気絞り用アクチュエータ22が取り付けられている。
【0065】
前記下流側排気管19において前記排気浄化機構20と排気絞り弁21との間の部位には、該下流側排気管19内を流れる排気中の酸素濃度に対応した電気信号を出力する酸素濃度センサ23が取り付けられるとともに、該下流側排気管19内を流れる排気の温度に対応した電気信号を出力する排気温度センサ24が取り付けられている。
【0066】
このように構成された排気系では、内燃機関1の各気筒2で燃焼された混合気(既燃ガス)が排気ポートを介して排気枝管17へ排出され、次いで排気枝管17から遠心過給器15のタービンハウジング15bへ流入する。タービンハウジング15bに流入した排気は、タービンハウジング15b内に回転自在に支持されたタービンホイールを回転させる。その際、タービンホイールの回転トルクは、前述したコンプレッサハウジング15aのコンプレッサホイールへ伝達されることになる。
【0067】
前記タービンハウジング15bから排出された排気は、上流側排気管18を介してフィルタ200へ流入し、排気中の有害ガス成分が除去又は浄化される。フィルタ200にて有害ガス成分を除去又は浄化された排気は、下流側排気管19へ流入し、必要に応じて排気絞り弁21により流量を調節された後に大気中へ放出される。
【0068】
また、前記した排気枝管17と吸気枝管8とは、排気枝管17内を流れる排気の一部を吸気枝管8へ還流させるEGR通路25を介して連通されている。EGR通路25の途中には、電磁弁などで構成され、印加電力の大きさに応じて前記EGR通路25内を流れる排気(以下、EGRガスと称する)の流量を変更する流量調整弁(EGR弁)26が設けられている。
【0069】
前記EGR通路25においてEGR弁26より上流の部位には、該EGR通路25内を流れるEGRガスを冷却するEGRクーラ27が設けられている。更に、前記EGR通路25には、前記EGRクーラ27を迂回するバイパス通路28が設けられている。前記バイパス通路28と前記EGR通路25との接続部には、バイパス通路28を流通するEGRガス量とEGRクーラ27を流通するEGRガス量との流量比を調節するバイパス制御弁29が設けられている。
【0070】
このように構成された排気再循環機構では、EGR弁26が開弁されると、EGR通路25が導通状態となり、排気枝管17内を流れる排気の一部がEGRガスとして前記EGR通路25へ流入する。EGR通路25へ流入したEGRガスは、EGRクーラ27およびまたはバイパス通路28を経由して吸気枝管8へ還流される。
【0071】
EGR通路25を介して排気枝管17から吸気枝管8へ還流されたEGRガスは、吸気枝管8の上流から流れてきた新気と混ざり合いつつ各気筒2の燃焼室へ導かれ、燃料噴射弁3から噴射される燃料を着火源として燃焼される。
【0072】
ここで、EGRガスには、水(H2O)や二酸化炭素(CO2)などの不活性ガス成分が含まれているため、EGRガスが混合気中に含有されると、混合気の燃焼温度が低められ、以て窒素酸化物(NOx)の発生量が抑制される。
【0073】
その際、EGRクーラ27においてEGRガスが冷却されていると、EGRガス自体の温度が低下するとともにEGRガスの体積が縮小されるため、EGRガスが燃焼室内に供給されたときに該燃焼室内の雰囲気温度が不要に上昇することがなくなるとともに、燃焼室内に供給される新気の量(新気の体積)が不要に減少することもなくなる。
【0074】
上記したように構成された内燃機関1には、該内燃機関1を制御するための電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)30が併設されている。ECU30は、内燃機関1の運転条件や運転者の要求に応じて内燃機関1の運転状態を制御する算術論理演算回路である。
【0075】
ECU30には、コモンレール圧センサ4a、エアフローメータ11、吸気温度センサ12、酸素濃度センサ23、排気温度センサ24に加え、車室内に設けられた図示しないアクセルペダルの操作量に対応した電気信号を出力するアクセル開度センサ31や、内燃機関1に取り付けられたクランクポジションセンサ33及び水温センサ34等が電気的に接続され、上記した各種センサの出力信号がECU30に入力されるようになっている。
【0076】
一方、ECU30には、燃料噴射弁3、吸気絞り用アクチュエータ14、排気絞り用アクチュエータ22、EGR弁26、バイパス制御弁29等が電気的に接続され、ECU30が上記した各部を制御することが可能となっている。
【0077】
ここで、ECU30は、図3に示すように、双方向性バス300によって相互に接続された、CPU301と、ROM302と、RAM303と、バックアップRAM304と、入力ポート306と、出力ポート307とを備えるとともに、前記入力ポート306に接続されたA/Dコンバータ(A/D)305を備えている。
【0078】
前記入力ポート306は、クランクポジションセンサ33のようにデジタル信号形式の信号を出力するセンサの出力信号を入力し、それらの出力信号をCPU301やRAM303へ送信する。
【0079】
前記入力ポート306は、コモンレール圧センサ4a、エアフローメータ11、吸気温度センサ12、酸素濃度センサ23、排気温度センサ24、アクセル開度センサ31、水温センサ34等のように、アナログ信号形式の信号を出力するセンサの出力信号をA/D305を介して入力し、それらの出力信号をCPU301やRAM303へ送信する。
【0080】
前記出力ポート307は、燃料噴射弁3、吸気絞り用アクチュエータ14、排気絞り用アクチュエータ22、EGR弁26、バイパス制御弁29等と電気配線を介して接続され、CPU301から出力される制御信号を、前記した燃料噴射弁3、吸気絞り用アクチュエータ14、排気絞り用アクチュエータ22、EGR弁26、或いはバイパス制御弁29へ送信する。
【0081】
前記ROM302は、燃料噴射弁3を制御するための燃料噴射制御ルーチン、吸気絞り弁13を制御するための吸気絞り制御ルーチン、排気絞り弁21を制御するための排気絞り制御ルーチン、EGR弁26及びバイパス制御弁29を制御するためのEGR制御ルーチン等のアプリケーションプログラムに加え、各種の制御マップを記憶している。
【0082】
前記RAM303は、各センサからの出力信号やCPU301の演算結果等を格納する。前記演算結果は、例えば、クランクポジションセンサ33がパルス信号を出力する時間的な間隔に基づいて算出される機関回転数である。これらのデータは、クランクポジションセンサ33がパルス信号を出力する都度、最新のデータに書き換えられる。
【0083】
前記バックアップRAM304は、内燃機関1の運転停止後もデータを記憶可能な不揮発性のメモリである。
【0084】
前記CPU301は、前記ROM302に記憶されたアプリケーションプログラムに従って動作し、燃料噴射弁制御、吸気絞り制御、排気絞り制御、及びEGR制御などの既知の制御に加え、本発明の要旨となる固着検出制御を実行する。
【0085】
以下、本実施の形態における固着検出制御について説明する。
固着検出制御では、CPU301は、バイパス制御弁29を全開に制御するとともに全閉に制御し、全開制御時と全閉制御時との各々においてエアフローメータ11が出力した信号値をパラメータとしてバイパス制御弁29が固着しているか否かを判別するとともに、バイパス制御弁29の固着が検出された場合には固着の態様に応じて内燃機関1の運転状態やEGRガスの還流量を制御する。
【0086】
尚、バイパス制御弁29の全開とは、EGRクーラ27が遮断され且つバイパス通路28が導通した時のバイパス制御弁29の開度を示し、バイパス制御弁29の全閉とは、EGRクーラ27が導通し且つバイパス通路28が遮断された時のバイパス制御弁29の開度を示すものとする。
【0087】
バイパス制御弁29が固着しているか否かを判別する具体的な方法としては、バイパス制御弁29の全開制御時におけるエアフローメータ11の出力信号値(以下、全開時実吸入空気量と称する)と、バイパス制御弁29の全閉制御時におけるエアフローメータ11の出力信号値(以下、全閉時実吸入空気量と称する)とを比較し、それら全開時実吸入空気量と全閉時実吸入空気量とが略同量である場合にはバイパス制御弁29が固着していると判定し、全開時実吸入空気量と全閉時実吸入空気量とが異なる量である場合にはバイパス制御弁29が固着していないと判定する方法を例示することができる。
【0088】
バイパス制御弁29が正常に動作可能な状態にあると、バイパス制御弁29の全開制御時には全てのEGRガスがバイパス通路28を流れる一方、バイパス制御弁29の全閉制御時には全てのEGRガスがEGRクーラ27を流れることになる。
【0089】
その際、EGRクーラ27による排気の圧力損失とバイパス通路28による排気の圧力損失とが異なるため、全開制御時において単位時間当たりに流れるEGRガス量と、全閉制御時において単位時間当たりに流れるEGRガス量とが異なる量となり、それに対応して全開時実吸入空気量と全閉時実吸入空気量とが異なる量となる。
例えば、EGRクーラ27による排気の圧力損失がバイパス通路28による排気の圧力損失に比して少ない場合には、全開制御時において単位時間当たりに流れるEGRガス量は、全閉制御時において単位時間当たりに流れるEGRガス量より少なくなり、それに対応して全開時実吸入空気量が全閉時実吸入空気量より多くなる。
【0090】
EGRクーラ27による排気の圧力損失がバイパス通路28による排気の圧力損失に比して多い場合には、全開制御時において単位時間当たりに流れるEGRガス量は、全閉制御時において単位時間当たりに流れるEGRガス量より多くなり、それに対応して全開時実吸入空気量が全閉時実吸入空気量より少なくなる。
【0091】
一方、バイパス制御弁29が固着して動作不能な状態にあると、全開制御時にEGRガスが流れる経路と全閉制御時にEGRガスが流れる経路とが同一の経路となるため、それに対応して全開時実吸入空気量と全閉時実吸入空気量とが略同一の量となる。
【0092】
従って、全開時実吸入空気量と全閉時実吸入空気量とが異なる場合にはバイパス制御弁29が固着していないと判定し、全開時実吸入空気量と全閉時実吸入空気量とが略同量である場合にはバイパス制御弁29が固着していると判定することができる。
【0093】
次に、バイパス制御弁29が固着していると判定された場合に、その固着の態様を判別する方法について述べる。
【0094】
バイパス制御弁29が固着する態様としては、全開位置で固着している態様と、全閉位置で固着している態様と、中開位置で固着している態様とが考えられる。
【0095】
そこで、上記した三つの固着態様を判別する方法について、EGRクーラ27による排気の圧力損失がバイパス通路28による排気の圧力損失に比して少ない場合と、EGRクーラ27による排気の圧力損失がバイパス通路28による排気の圧力損失に比して多い場合との各々の場合について説明する。
【0096】
(1)EGRクーラ27の圧力損失がバイパス通路28の圧力損失に比して少ない場合
この場合は、バイパス制御弁29が全開であるときに単位時間当たりに流れるEGRガス量は、バイパス制御弁29の全閉であるときに単位時間当たりに流れるEGRガス量に比して少なくなるため、バイパス制御弁29が正常に動作可能であれば全開時実吸入空気量が全閉時実吸入空気量に比して多くなる(全開時実吸入空気量>全閉時実吸入空気量)。
【0097】
これに対し、バイパス制御弁29が全開位置で固着している場合は、全開制御時と全閉制御時との双方においてバイパス制御弁29が全開となるため、全開時実吸入空気量はバイパス制御弁29が正常に全開とされた時の吸入空気量(以下、正常全開時吸入空気量と称する)と略同一の量となるが、全閉時実吸入空気量はバイパス制御弁29が正常に全閉とされた時の吸入空気量(以下、正常全閉時吸入空気量と称する)より多くなる。
【0098】
バイパス制御弁29が全閉位置で固着している場合は、全開制御時と全閉制御時との双方においてバイパス制御弁29が全閉となるため、全閉時実吸入空気量は正常全閉時吸入空気量と略同一の量となるが、全開時実吸入空気量は正常全開時吸入空気量より少なくなる。
【0099】
バイパス制御弁29が中開位置で固着している場合は、全開制御時と全閉制御時との双方においてEGRクーラ27及びバイパス通路28が導通状態となるため、全開時実吸入空気量が正常全開時実吸入空気量と異なる量になるとともに、全閉時実吸入空気量が正常全閉時実吸入量と異なる量になる。
【0100】
従って、CPU301は、全開時実吸入空気量が正常全開時吸入空気量と略同量であり且つ全閉時実吸入空気量が正常全閉時吸入空気量より多い場合はバイパス制御弁29が全開固着していると判定し、全開時実吸入空気量が正常全開時吸入空気量より少なく且つ全閉時実吸入空気量が正常全閉時吸入空気量と略同量である場合はバイパス制御弁29が全閉固着していると判定し、全開時実吸入空気量が正常全開時吸入空気量と異なり且つ全閉時実吸入空気量が正常全閉時吸入空気量と異なる場合はバイパス制御弁29が中開固着していると判定することができる。
【0101】
(2)EGRクーラ27の圧力損失がバイパス通路28の圧力損失に比して多い場合
この場合は、バイパス制御弁29が全開であるときに単位時間当たりに流れるEGRガス量は、バイパス制御弁29の全閉であるときに単位時間当たりに流れるEGRガス量に比して多くなるため、バイパス制御弁29が正常に動作可能であれば全開時実吸入空気量が全閉時実吸入空気量に比して少なくなる(全開時実吸入空気量<全閉時実吸入空気量)。
【0102】
これに対し、バイパス制御弁29が全開位置で固着している場合は、全開制御時と全閉制御時との双方においてバイパス制御弁29が全開となるため、全開時実吸入空気量は正常全開時吸入空気量と略同一の量となるが、全閉時実吸入空気量は正常全閉時吸入空気量より少なくなる。
【0103】
バイパス制御弁29が全閉位置で固着している場合は、全開制御時と全閉制御時との双方においてバイパス制御弁29が全閉となるため、全閉時実吸入空気量は正常全閉時吸入空気量と略同一の量となるが、全開時実吸入空気量は正常全開時吸入空気量より多くなる。
【0104】
バイパス制御弁29が中開位置で固着している場合は、全開制御時と全閉制御時との双方においてEGRクーラ27及びバイパス通路28が導通状態となるため、全開時実吸入空気量が正常全開時実吸入空気量と異なる量になるとともに、全閉時実吸入空気量が正常全閉時実吸入量と異なる量になる。
【0105】
従って、CPU301は、全開時実吸入空気量が正常全開時吸入空気量と略同量であり且つ全閉時実吸入空気量が正常全閉時吸入空気量より少ない場合はバイパス制御弁29が全開固着していると判定し、全開時実吸入空気量が正常全開時吸入空気量より多く且つ全閉時実吸入空気量が正常全閉時吸入空気量と略同量である場合はバイパス制御弁29が全閉固着していると判定し、全開時実吸入空気量が正常全開時吸入空気量と異なり且つ全閉時実吸入空気量が正常全閉時吸入空気量と異なる場合はバイパス制御弁29が中開固着していると判定することができる。
【0106】
上記したような(1)或いは(2)の判別方法によれば、全開時実吸入空気量と全閉時実吸入空気量とをパラメータとして、バイパス制御弁29の固着の態様を判別することが可能となる。
【0107】
ところで、内燃機関1の吸入空気量は、バイパス制御弁29の開度以外の条件によっても変化する可能性があるため、それらの条件に起因した誤判定を防止するためには、全開制御時実吸入空気量、全閉制御時実吸入空気量、正常全開時吸入空気量、及び正常全閉時吸入空気量が検出される際の条件を同一にする必要がある。
【0108】
内燃機関1の吸入空気量を変化させる主な条件としては、吸気絞り弁13の開度及びEGR弁26の開度を例示することができる。更に、本実施の形態における内燃機関1のように排気絞り弁21やフィルタ200を備えた内燃機関では、排気絞り弁の開度やフィルタ200の詰まり度合いによっても内燃機関の吸入空気量が変化する。
【0109】
そこで、本実施の形態では、CPU301は、フィルタ200にPMが捕集されていない時期に、吸気絞り弁13、EGR弁26、及び排気絞り弁21を全開に制御した上でバイパス制御弁29の固着検出制御を実行するようにした。
【0110】
フィルタ200にPMが捕集されていない時期としては、PMが燃焼し得る温度域(例えば、500℃〜700℃)までフィルタ200内の温度が高められるPM再生処理やSOx被毒解消処理が実行された直後の所定期間内を例示することができる。
【0111】
但し、PM再生処理又はSOx被毒解消処理が実行された直後の所定期間であっても、内燃機関1において燃料の燃焼が行われている場合(例えば、内燃機関1がアイドル運転状態、加速運転状態、或いは定常運転状態にある場合)に、不用意に吸気絞り弁13、EGR弁26、及び排気絞り弁21が全開に制御されると、内燃機関1の燃焼状態に影響を及ぼすことが想定されるため、PM再生処理又はSOx被毒解消処理が実行された直後の所定期間内であり、且つ、内燃機関1が減速運転状態にある時のように内燃機関1に対する燃料噴射が停止されている時に固着検出制御を実行することが好ましい。
【0112】
このように、PM再生処理又はSOx被毒解消処理が実行された直後の所定期間であり且つ内燃機関1が減速運転状態にある時に、吸気絞り弁13、EGR弁26、及び排気絞り弁21を全開に制御してバイパス制御弁29の固着検出制御が実行されるようにすれば、内燃機関1の燃焼状態に影響を及ぼすことなく正確な固着検出を行うことが可能となる。
【0113】
また、内燃機関1の吸入空気量は機関回転数と相関があるため、バイパス制御弁29の固着を精度良く検出する上では、全開時実吸入空気量及び全閉時実吸入空気量が検出された際の機関回転数に対応した正常時全開吸入空気量と正常時全閉吸入空気量とを求める必要がある。
【0114】
これに対し、吸気絞り弁13、EGR弁26、及び排気絞り弁21の開度が全開位置にあるときの正常全開時吸入空気量と機関回転数との関係、及び正常全閉時吸入空気量と機関回転数との関係を予め実験的に求めておき、それらの関係をマップ化してROM302に記憶しておくものとする。以下では、正常全開時吸入空気量と機関回転数との関係を示すマップを正常全開時基準マップと称し、正常全閉時吸入空気量と機関回転数との関係を示すマップを正常全閉時基準マップと称する。
【0115】
次に、バイパス制御弁29の固着及び固着の態様が検出された後の制御について述べる。
【0116】
先ず、バイパス制御弁29が全開位置で固着している場合は、EGRガスがEGRクーラ27を流れずにバイパス通路28のみを流れることになるため、EGRガスが冷却されなり、それに応じてEGRガスの体積が縮小されなくなる。
【0117】
このようにEGRガスが冷却されなくなるとともにEGRガスの体積が縮小されなくなると、内燃機関1の各気筒2が圧縮行程上死点にあるときの筒内温度(圧縮端温度)が上昇するとともに各気筒2に吸入される空気量が減少するため、各気筒2の燃焼過程において煤が発生し易くなる。
【0118】
特に、EGRガス量を煤の発生量が最大となる量より更に増加させることにより、燃焼室内の燃焼時における燃料及びその周囲のガス温度を煤の発生温度より低くし、以て煤を殆ど発生させないようにする条件下で内燃機関1が運転(低温燃焼運転)されている場合には、圧縮端温度の上昇による燃焼温度の不要な上昇、及びEGRガスの体積増加による吸入空気量の過剰な減少が誘発されるため、混合気の燃焼過程において煤が発生し易くなる。
【0119】
そこで、本実施の形態では、バイパス制御弁29の全開位置での固着が検出された場合には、CPU301は、内燃機関1を通常燃焼運転させるとともに、EGRガス量を減少させるべくEGR弁26およびまたは吸気絞り弁13の開度を制御するようにした。
【0120】
また、バイパス制御弁29が全閉位置で固着している場合は、EGRガスがバイパス通路28を流れずにEGRクーラ27のみを流れることになるため、冷却されたEGRガスが常に冷却されることになる。
【0121】
このように冷却されたEGRガスが内燃機関1の各気筒2に供給されると、各気筒2の圧縮端温度が低下し易くなる。このため、内燃機関1が低温燃焼運転されていると、圧縮端温度の低下により内燃機関の不完全燃焼や失火が誘発される可能性がある。特に、内燃機関1の温度と負荷と圧縮比との少なくとも一つが低い状態で低温燃焼運転が行われている場合は、圧縮端温度の低下が過剰に低下し、内燃機関1の不完全燃焼や失火が誘発され易い。
【0122】
そこで、本実施の形態では、バイパス制御弁29の全閉位置での固着が検出された場合には、CPU301は、内燃機関1の温度と負荷と圧縮比との少なくとも一つが低い状態で低温燃焼運転が行われる時に、EGRガス量を減少させるべくEGR弁26およびまたは吸気絞り弁13を制御するようにした。具体的には、CPU301は、水温が低い状態で内燃機関1が低温燃焼運転される時、水温及び圧縮比が低い状態で内燃機関1が低温燃焼運転される時、及び、負荷及び圧縮比が低い状態で内燃機関1が低温燃焼運転される時に、EGRガス量を減少させるべくEGR弁26およびまたは吸気絞り弁13を制御する。
【0123】
また、バイパス制御弁29が中開位置で固着した場合には、EGRガスがバイパス通路28とEGRクーラ27の双方を流れることになるため、内燃機関1に吸入されるEGRガス量が多くなり易い。
【0124】
このため、本実施の形態では、バイパス制御弁29の中開位置での固着が検出された場合には、CPU301は、内燃機関1の運転状態に関わらずEGRガス量を減少させるべくEGR弁26およびまたは吸気絞り弁13を制御するようにした。
【0125】
前述したように、バイパス制御弁29の固着が検出された場合にその固着の態様に応じて内燃機関1の運転状態やEGRガスの量を制御することにより、内燃機関1の運転状態の悪化や排気エミッションの悪化を抑制することができる。
【0126】
尚、バイパス制御弁29の固着が検出された場合には、バイパス制御弁29の固着を車両の運転者へ通知してバイパス制御弁29の修理を促すことも重要である。これに対し、例えば、車両の室内に予め警告灯、メッセージ表示装置、或いは警告ブザーなどを設けておき、バイパス制御弁29の固着が検出された際にCPU301が警告灯、メッセージ表示装置、或いは警告ブザーを作動させるようにするとよい。
【0127】
以下、本実施の形態に係る固着検出制御について図4に沿って説明する。
図4は、本実施の形態における固着検出制御ルーチンを示すフローチャート図である。固着検出制御ルーチンは、予めROM302に記憶されているルーチンであり、CPU301によって所定時間毎(例えば、クランクポジションセンサ33がパルス信号を出力する度)に繰り返し実行されるルーチンである。
【0128】
固着検出制御ルーチンでは、CPU301は、先ずS401においてPM再生処理又はSOx被毒解消処理の実行終了時であるか否かを判別する。
【0129】
前記S401においてPM再生処理又はSOx被毒解消処理の実行終了時ではないと判定された場合は、CPU301は、本ルーチンの実行を一旦終了する。
【0130】
前記S401においてPM再生処理又はSOx被毒解消処理の実行終了時であると判定された場合は、CPU301は、S402へ進み、カウンタ:Cを起動させる。このカウンタ:Cは、PM再生処理又はSOx被毒解消処理の実行終了時からの経過時間を計測するカウンタである。
【0131】
S403では、CPU301は、RAM303から最新の機関回転数:Ne、燃料噴射量:Qinj、及びアクセル開度センサ31の出力信号値(アクセル開度):Accpを読み込む。
【0132】
S404では、CPU301は、前記S403で読み込まれた機関回転数:Ne、燃料噴射量:Qinj、及びアクセル開度:Accpをパラメータとして内燃機関1が減速運転状態にあるか否かを判別する。具体的には、CPU301は、機関回転数:Neが所定回転数以上であり、燃料噴射量:Qinjが“0”であり、更にアクセル開度:Accpが“0”であるという3つの条件が成立しているときは内燃機関1が減速運転状態にあると判定し、前記した3つの条件のうち少なくとも一つの条件が不成立であるときは内燃機関1が減速運転状態にないと判定する。
【0133】
前記S404において内燃機関1が減速運転状態にないと判定された場合は、CPU301は、前述したS403以降の処理を再度実行する。
【0134】
一方、前記S404において内燃機関1が減速運転状態にあると判定された場合は、CPU301は、S405へ進み、カウンタ:Cの計測時間:Cが所定時間以下であるか否かを判別する。
【0135】
前記S405においてカウンタ:Cの計測時間:Cが所定時間より長いと判定された場合、すなわちPM再生処理又はSOx被毒解消処理の実行終了時からの経過時間が所定時間を超えている場合は、CPU301は、本ルーチンの実行を一旦終了する。
【0136】
前記S405においてカウンタ:Cの計測時間:Cが所定時間以下であると判定された場合、すなわちPM再生処理又はSOx被毒解消処理の実行終了時からの経過時間が所定時間以内である場合は、CPU301は、S406へ進む。
【0137】
S406では、CPU301は、吸気絞り弁13、EGR弁26、及び排気絞り弁21を全開とすべく、吸気絞り用アクチュエータ14、排気絞り用アクチュエータ22、及びEGR弁26を制御する。
【0138】
CPU301は、S407においてバイパス制御弁29を全開に制御し、次いでS408においてバイパス制御弁29が全開制御されているときのエアフローメータ11の出力信号値(全開時実吸入空気量):Gaopを入力する。
【0139】
CPU301は、S409においてバイパス制御弁29を全閉に制御し、次いでS410においてバイパス制御弁29が全閉制御されているときのエアフローメータ11の出力信号値(全閉時実吸入空気量):Gaclを入力する。
【0140】
尚、全開時実吸入空気量:Gaopの検出時期と全閉時実吸入空気量:Gaclの検出時期とは順序が逆であってもよい。
【0141】
S411では、CPU301は、前記S403で読み込まれた機関回転数:NeをパラメータとしてROM302の正常全開時基準マップと正常全閉時基準マップとへアクセスし、機関回転数:Neに対応した正常時全開吸入空気量:Baseop及び正常時全閉吸入空気量:Baseclを算出する。
【0142】
S412では、前記S408で入力された全開時実吸入空気量:Gaopと、前記S4010で入力された全閉時実吸入空気量:Gaclと、前記S411で算出された正常時全開吸入空気量:Baseopと、前記S411で算出された正常時全閉吸入空気量:Baseclとを比較する。
【0143】
S413では、前記S412において正常判定条件が成立している否かを判別する。正常判定条件としては、例えば、全開時実吸入空気量:Gaopと全閉時実吸入空気量:Gaclとが異なり、全開時実吸入空気量:Gaopが正常時全開吸入空気量:Baseopと略等しく、全閉時実吸入空気量:Gaclが正常時全閉吸入空気量:Baseclと略等しいという3つの条件を例示することができる。
【0144】
前記S413において正常判定条件が成立していると判定された場合は、CPU301は、本ルーチンの実行を一旦終了する。
【0145】
一方、前記S413において正常判定条件が不成立であると判定された場合は、CPU301は、S414へ進み、全開固着判定条件が成立しているか否かを判別する。
【0146】
ここで、全開固着判定条件としては、以下の条件を例示することができる。
先ずバイパス通路28の圧力損失がEGRクーラ27の圧力損失に比して多い場合の全開固着判定条件としては、全開時実吸入空気量:Gaopと全閉時実吸入空気量:Gaclとが略等しく、全開時実吸入空気量:Gaopと正常時全開吸入空気量:Baseopとが略等しく、全閉時実吸入空気量:Gaclが正常時全閉吸入空気量:Baseclより多くなるという3つ条件を例示することができる。
【0147】
また、バイパス通路28の圧力損失がEGRクーラ27の圧力損失に比して小さい場合の全開固着判定条件としては、全開時実吸入空気量:Gaopと全閉時実吸入空気量:Gaclとが略等しく、全開時実吸入空気量:Gaopと正常時全開吸入空気量:Baseopとが略等しく、全閉時実吸入空気量:Gaclが正常時全閉吸入空気量:Baseclより少なくなるという3つの条件を例示することができる。
【0148】
前記したS414において全開固着判定条件が成立していると判定された場合は、CPU301は、S415へ進み、予め車室内に設けられている警告灯を点灯させる。
【0149】
S416では、CPU301は、内燃機関1の運転状態を通常燃焼運転に固定する。すなわち、CPU301は、内燃機関1の低温燃焼運転を禁止する。
【0150】
S417では、CPU301は、EGRガス量を減少させるべくEGR弁26およびまたは吸気絞り弁13を制御する。
【0151】
このようなS415〜S417の処理が実行されると、バイパス制御弁29が全開固着した状態で内燃機関1が低温燃焼運転されることがなくなるとともに、内燃機関1が通常燃焼運転されているときのEGRガス量が減少されるため、圧縮端温度の上昇及び吸入空気量の減少による煤の発生を抑制することが可能となる。更に、車室内に設けられた警告灯が点灯されることにより、車両の運転者がバイパス制御弁29の固着を認識することが可能となる。
【0152】
また、前述したS414において全開固着判定条件が不成立であると判定された場合は、CPU301は、S418へ進み、全閉固着判定条件が成立しているか否かを判別する。
【0153】
ここで、全閉固着判定条件としては、以下の条件を例示することができる。
先ずバイパス通路28の圧力損失がEGRクーラ27の圧力損失に比して多い場合の全閉固着判定条件としては、全開時実吸入空気量:Gaopと全閉時実吸入空気量:Gaclとが略等しく、全閉時実吸入空気量:Gaclと正常時全閉吸入空気量:Baseclとが略等しく、全開時実吸入空気量:Gaopが正常時全開吸入空気量:Baseopより少なくなるという3つ条件を例示することができる。
【0154】
また、バイパス通路28の圧力損失がEGRクーラ27の圧力損失に比して小さい場合の全開固着判定条件としては、全開時実吸入空気量:Gaopと全閉時実吸入空気量:Gaclとが略等しく、全閉時実吸入空気量:Gaclと正常時全閉吸入空気量:Baseclとが略等しく、全開時実吸入空気量:Gaopが正常時全開吸入空気量:Baseopより多くなるという3つ条件を例示することができる。
【0155】
前記S418において全閉固着判定条件が成立していると判定された場合は、CPU301は、S419へ進み、車室内の警告灯を点灯させる。
【0156】
S420では、CPU301は、全閉固着対応処理を実行する。全閉固着対応処理では、CPU301は、図5に示すような全閉固着対応処理ルーチンを実行することになる。この全閉固着対応処理ルーチンは、前述した固着検出制御ルーチンのサブルーチンであり、予めROM302に記憶されているものとする。
【0157】
全閉固着対応処理ルーチンでは、CPU301は、先ずS501において内燃機関1が低温燃焼運転されているか否かを判別する。
【0158】
前記S501において内燃機関1が低温燃焼運転されていないと判定された場合は、バイパス制御弁29の全閉固着に対して特別な処理を実行する必要がないとみなし、本サブルーチンの実行を終了して前述した図4の固着検出制御ルーチンへ戻る。
【0159】
一方、前記S501において内燃機関1が低温燃焼運転されていると判定された場合は、CPU301は、S502へ進み、内燃機関1の圧縮比が通常より低いか否かを判別する。
【0160】
前記S502において内燃機関1の圧縮比が通常より低いと判定された場合は、CPU301は、S503へ進み、内燃機関1の負荷が低いか否か、又は水温センサ34の出力信号値(水温)が所定温度:T未満であるか否かを判別する。
【0161】
前記S503において内燃機関1の負荷が低い、又は水温センサ34の出力信号値(水温)が所定温度:T未満であると判定された場合は、CPU301は、S505へ進み、EGRガス量を減少させるべく吸気絞り弁13およびまたはEGR弁26を制御する。CPU301は、このS505の処理を実行し終えると、本サブルーチンを終了して前述した図4の固着検出制御ルーチンへ戻る。
【0162】
前記S503において内燃機関1の負荷が低くなく、且つ水温センサ34の出力信号値(水温)が所定温度:T以上であると判定された場合は、CPU301は、バイパス制御弁29の全閉固着に対して特別な処理を実行する必要がないとみなし、本サブルーチンの実行を終了して前述した図4の固着検出制御ルーチンへ戻る。
【0163】
前記S502において内燃機関1の圧縮比が通常より低くないと判定された場合は、CPU301は、S504へ進み、水温センサ34の出力信号値(水温)が所定温度:T未満であるか否かを判別する。
【0164】
前記S504において水温センサ34の出力信号値(水温)が所定温度:T以上であると判定された場合は、CPU301は、バイパス制御弁29の全閉固着に対して特別な処理を実行する必要がないとみなし、本サブルーチンの実行を終了して前述した図4の固着検出制御ルーチンへ戻る。
【0165】
前記S504において水温センサ34の出力信号値(水温)が所定温度:T以下であると判定された場合は、CPU301は、S505へ進み、EGRガス量を減少させるべく吸気絞り弁13およびまたはEGR弁26を制御する。CPU301は、このS505の処理を実行し終えると、本サブルーチンを終了して前述した図4の固着検出制御ルーチンへ戻る。
【0166】
このように全閉固着対応処理ルーチンが実行されると、水温が低い状態で内燃機関1が低温燃焼運転される場合、水温及び圧縮比が低い状態で内燃機関1が低温燃焼運転される場合、及び、負荷及び圧縮比が低い状態で内燃機関1が低温燃焼運転される場合に、EGRクーラ27によって冷却されたEGRガスが内燃機関1へ過剰に流入することがなくなるため、圧縮端温度が過剰に低下することがなくなり、以て内燃機関1の運転状態の悪化を抑制することができる。
【0167】
ここで図4の固着検出制御ルーチンに戻り、前述したS418において全閉固着判定条件が不成立であると判定された場合は、CPU301は、S421へ進み、中開固着判定条件が成立しているか否かを判別する。中開固着判定条件としては、全開時実吸入空気量:Gaopと全閉時実吸入空気量:Gaclとが略等しく、全開時実吸入空気量:Gaopと正常時全開吸入空気量:Baseopとが異なり、全閉時実吸入空気量:Gaclと正常時全閉吸入空気量:Baseclとが異なるという3つの条件を例示することができる。
【0168】
前記S421において中開固着判定条件が不成立であると判定された場合は、CPU301は、固着判定制御の実行を中断し、本ルーチンの実行を終了する。
【0169】
前記S421において中開固着判定条件が成立していると判定された場合は、CPU301は、S422へ進み、車室内の警告灯を点灯させる。
【0170】
S423では、CPU301は、EGRガス量を減量させるべくEGR弁26およびまたは吸気絞り弁13を制御する。CPU301は、このS423の処理を実行し終えると、本ルーチンの実行を一旦終了する。
【0171】
このようにCPU301が固着検出制御ルーチンを実行することにより、本発明に係る固着検出手段が実現されることになる。
【0172】
従って、本実施の形態によれば、EGRガスを冷却するEGRクーラ27と、EGRクーラ27を迂回するバイパス通路28と、EGRクーラ27とバイパス通路28へ流入するEGRガスの流量比を調整するバイパス制御弁29と、を備えたEGR機構において、バイパス制御弁29の固着及び固着の態様を検出することが可能となる。
【0173】
更に、本実施の形態では、バイパス制御弁29の固着が検出された場合に、バイパス制御弁29の固着の態様に応じて内燃機関1の運転状態やEGRガス量が制御されることになるため、バイパス制御弁29の固着に起因した機関運転状態の悪化や排気エミッションの悪化を抑制することも可能となる。
【0174】
<実施の形態2>
次に、本発明に係る内燃機関のEGR機構の第2の実施の形態について図6〜図10に基づいて説明する。ここでは、前述した第1の実施の形態と異なる構成について説明し、同様の構成については説明を省略する。
【0175】
本実施の形態と前述した第1の実施の形態との差異は、前述した第1の実施の形態ではフィルタ200のPM再生処理又はSOx被毒解消処理が実行された直後の減速運転時にバイパス制御弁29の固着検出制御を実行するのに対し、本実施の形態では内燃機関1の減速運転時に排気がフィルタ200を迂回して流れるよう制御してバイパス制御弁29の固着検出制御を行う点にある。
【0176】
本実施の形態に係る排気浄化機構20は、図6〜図8に示すように、フィルタ200が装填されたケーシング202を備えている。このケーシング202には、上流側排気管18から分岐してフィルタ200の一側の面に臨む第1の排気通路203と、上流側排気管18から分岐してフィルタ200の他側の面に臨む第2の排気通路204とが形成されるとともに、前記フィルタ200の温度に対応した電気信号を出力するフィルタ温度センサ205が取り付けられている。
【0177】
続いて、排気浄化機構20は、上流側排気管18から第1及び第2の排気通路203、204へ分岐する部位から前記フィルタ200を経由せずに下流側排気管19へ排気を導くフィルタバイパス通路206を備えている。
【0178】
第1の排気通路203と第2の排気通路204とフィルタバイパス通路206との分岐点には、排気流れ切換弁207が設けられている。この排気流れ切換弁207は、負圧式アクチュエータやステッパモータ等からなる排気切換用アクチュエータ208によって駆動される弁体207aを備え、第1の排気通路203を選択してフィルタ200の一側から他側へ向かう排気の流れ(以下、順流と記す)と、第2の排気通路204を選択してフィルタ200の他側から一側へ向かう排気の流れ(以下、逆流と記す)と、フィルタバイパス通路206を選択してフィルタ200を迂回する排気の流れ(以下、バイパス流と記す)とを切り換え可能になっている。
【0179】
尚、フィルタ200を収容するケーシング202は、図7に示すように、フィルタバイパス通路206の真上に位置するよう配置され、ケーシング202の両側に上流側排気管18から分岐した第1の排気通路203と第2の排気通路204が接続される形となっている。ケーシング202内のフィルタ200は、排気の流れ方向を長さ方向と仮定した場合に、長さ方向に直交する幅方向の長さが長さ方向の長さより長くなるよう形成されている。このような構成によれば、排気浄化機構20を車両へ搭載する際に必要となるスペースを小さくすることができる。
【0180】
前記したフィルタ200は、例えば、一端が閉塞され且つ他端が開放された排気通路と、一端が開放され且つ他端が閉塞された排気通路とが隔壁を介して交互に且つハニカム状に配置された、コージェライト等のような多孔質の基材からなるウォールフロー型のフィルタである。
【0181】
前記した基材の隔壁の表面上及び隔壁の細孔の内壁面には、アルミナ等からなる担体の層が形成されており、この担体上に貴金属触媒と活性酸素放出剤とが担持されている。
【0182】
前記した貴金属触媒は、微粒子を酸化する能力を有する物質であり、白金(Pt)等を例示することができる。
【0183】
前記した活性酸素放出剤は、活性酸素を放出して貴金属触媒による微粒子の酸化を促進するものであり、好ましくは、該活性酸素放出剤の周囲が酸素過剰雰囲気のときは酸素を取り込んで保持するとともに、該活性酸素放出剤の周囲の酸素濃度が低下したときは保持していた酸素を活性酸素の形で放出するものである。このような活性酸素放出剤としては、例えば、カリウム(K)、ナトリウム(Na)、リチウム(Li)、セシウム(Cs)、ルビジウム(Rb)のようなアルカリ金属、バリウム(Ba)、カルシウム(Ca)、ストロンチウム(Sr)のようなアルカリ土類金属、ランタン(La)、イットリウム(Y)のような希土類、および遷移金属から選ばれた少なくとも一つから構成されるものを例示することができる。
【0184】
このように構成された排気浄化機構20では、排気流れ切換弁207の弁体207aが図6の破線で示す位置(以下、順流位置と記す)にあるときは、上流側排気管18と第1の排気通路203とが導通するとともに、第2の排気通路204とフィルタバイパス通路206とが導通することになるため、排気は上流側排気管18→第1の排気通路203→フィルタ200→第2の排気通路204→フィルタバイパス通路206→下流側排気管19の順に流れる。
【0185】
排気浄化機構20では、排気流れ切換弁207の弁体207aが図6の実線で示す位置(以下、逆流位置と記す)にあるときは、上流側排気管18と第2の排気通路204とが導通するとともに、第1の排気通路203とフィルタバイパス通路206とが導通することになるため、排気は、上流側排気管18→第2の排気通路204→フィルタ200→第1の排気通路203→フィルタバイパス通路206→下流側排気管19の順に流れる。
【0186】
排気浄化機構20では、排気流れ切換弁207の弁体207aが図8に示すように上流側排気管18の軸線と平行となる中立位置にあるときは、上流側排気管18が直接フィルタバイパス通路206と導通するため、排気が上流側排気管18からフィルタ200を迂回してフィルタバイパス通路206へ流れることになる。以下、弁体207aの中立位置をバイパス流位置と称する。
【0187】
排気流れ切換弁207の弁体207aの位置が順流位置と逆流位置とに交互に切り換えられた場合は、排気浄化機構20における排気の流れが順流と逆流とに交互に切り換えられることになり、煤などの微粒子がフィルタ200の基材内を活発に動き回ることになるため、微粒子の酸化が促進され、以て微粒子の浄化が効率よく行われることになる。
【0188】
すなわち、フィルタ200に対し双方向から排気が流れた場合には、微粒子は、フィルタ200の両面で順流方向と逆流方向に撹乱されるので、フィルタ200の両面で、あるいは、フィルタ200の基材内部で動き回ることになる。その結果、フィルタ200の略全域の活性点で微粒子が酸化されるようになるため、微粒子の蓄積が抑制され、排気の圧損上昇を避けることができる。
【0189】
次に、本実施の形態におけるECU30の入力ポート306には、図9に示すように、クランクポジションセンサ33が直接接続されるとともに、コモンレール圧センサ4a、エアフローメータ11、吸気温度センサ12、酸素濃度センサ23、排気温度センサ24、アクセル開度センサ31、水温センサ34、フィルタ温度センサ205等のようにアナログ信号形式の信号を出力するセンサの出力信号がA/D305を介して接続されている。
【0190】
出力ポート307には、燃料噴射弁3、吸気絞り用アクチュエータ14、排気絞り用アクチュエータ22、EGR弁26、及びバイパス制御弁29に加え、排気切換用アクチュエータ208が接続されている。
【0191】
ROM302は、燃料噴射弁3を制御するための燃料噴射制御ルーチン、吸気絞り弁13を制御するための吸気絞り制御ルーチン、排気絞り弁21を制御するための排気絞り制御ルーチン、EGR弁26及びバイパス制御弁29を制御するためのEGR制御ルーチン、排気浄化機構20の排気切換用アクチュエータ208を制御するための排気浄化制御ルーチン等のアプリケーションプログラムに加え、各種の制御マップを記憶している。
【0192】
前記CPU301は、前記ROM302に記憶されたアプリケーションプログラムに従って動作し、燃料噴射弁制御、吸気絞り制御、排気絞り制御、EGR制御、及び排気浄化制御などの既知の制御に加え、本発明の要旨となる固着検出制御を実行する。
【0193】
以下、本実施の形態における固着検出制御について図10に沿って説明する。図10は、本実施の形態における固着検出制御ルーチンを示すフローチャート図である。固着検出制御ルーチンは、予めROM302に記憶されているルーチンであり、CPU301によって所定時間毎(例えば、クランクポジションセンサ33がパルス信号を出力する度)に繰り返し実行されるルーチンである。
【0194】
固着検出制御ルーチンでは、CPU301は、先ずS1001において、RAM303から最新の機関回転数:Ne、燃料噴射量:Qinj、及びアクセル開度センサ31の出力信号値(アクセル開度):Accpを読み込む。
【0195】
S1002では、CPU301は、前記S1001で読み込まれた機関回転数:Ne、燃料噴射量:Qinj、及びアクセル開度:Accpをパラメータとして内燃機関1が減速運転状態にあるか否かを判別する。具体的には、CPU301は、機関回転数:Neが所定回転数以上であり、燃料噴射量:Qinjが“0”であり、更にアクセル開度:Accpが“0”であるという3つの条件が成立しているときは内燃機関1が減速運転状態にあると判定し、前記した3つの条件のうち少なくとも一つの条件が不成立であるときは内燃機関1が減速運転状態にないと判定する。
【0196】
前記S1002において内燃機関1が減速運転状態にないと判定された場合は、CPU301は、本ルーチンの実行を一旦終了する。
【0197】
一方、前記S1002において内燃機関1が減速運転状態にあると判定された場合は、CPU301は、S1003へ進み、吸気絞り弁13、EGR弁26、及び排気絞り弁21を全開に制御すると同時に、内燃機関1の排気がフィルタ200を迂回して流れるように排気流れ切換弁207の開度をバイパス流位置に制御する。
【0198】
CPU301は、S1004においてバイパス制御弁29を全開に制御し、次いでS1005においてバイパス制御弁29が全開制御されているときのエアフローメータ11の出力信号値(全開時実吸入空気量):Gaopを入力する。
【0199】
CPU301は、S1006においてバイパス制御弁29を全閉に制御し、次いでS1007においてバイパス制御弁29が全閉制御されているときのエアフローメータ11の出力信号値(全閉時実吸入空気量):Gaclを入力する。
【0200】
尚、全開時実吸入空気量:Gaopの検出時期と全閉時実吸入空気量:Gaclの検出時期とは順序が逆であってもよい。
【0201】
S1008では、CPU301は、前記S1001で読み込まれた機関回転数:NeをパラメータとしてROM302の正常全開時基準マップと正常全閉時基準マップとへアクセスし、機関回転数:Neに対応した正常時全開吸入空気量:Baseop及び正常時全閉吸入空気量:Baseclを算出する。
【0202】
S1009では、前記S1005で入力された全開時実吸入空気量:Gaopと、前記S1007で入力された全閉時実吸入空気量:Gaclと、前記S1008で算出された正常時全開吸入空気量:Baseopと、前記S1008で算出された正常時全閉吸入空気量:Baseclとを比較する。
【0203】
S1010では、前記S1009において正常判定条件が成立している否かを判別する。正常判定条件としては、例えば、全開時実吸入空気量:Gaopと全閉時実吸入空気量:Gaclとが異なり、全開時実吸入空気量:Gaopが正常時全開吸入空気量:Baseopと略等しく、全閉時実吸入空気量:Gaclが正常時全閉吸入空気量:Baseclと略等しいという3つの条件を例示することができる。
【0204】
前記S1010において正常判定条件が成立していると判定された場合は、CPU301は、本ルーチンの実行を一旦終了する。
【0205】
一方、前記S1010において正常判定条件が不成立であると判定された場合は、CPU301は、S1011へ進み、全開固着判定条件が成立しているか否かを判別する。
【0206】
前記S1011において全開固着判定条件が成立していると判定された場合は、CPU301は、S1012へ進み、予め車室内に設けられている警告灯を点灯させる。
【0207】
S1013では、CPU301は、内燃機関1の運転状態を通常燃焼運転に固定する。すなわち、CPU301は、内燃機関1の低温燃焼運転を禁止する。
【0208】
S1014では、CPU301は、EGRガス量を減少させるべくEGR弁26およびまたは吸気絞り弁13を制御する。
【0209】
このようなS1012〜S1014の処理が実行されると、バイパス制御弁29が全開固着した状態で内燃機関1が低温燃焼運転されることがなくなるとともに、内燃機関1が通常燃焼運転されているときのEGRガス量が減少されるため、圧縮端温度の上昇及び吸入空気量の減少による煤の発生を抑制することが可能となる。更に、車室内に設けられた警告灯が点灯されることにより、車両の運転者がバイパス制御弁29の固着を認識することが可能となる。
【0210】
前述したS1011において全開固着判定条件が不成立であると判定された場合は、CPU301は、S1015へ進み、全閉固着判定条件が成立しているか否かを判別する。
【0211】
前記S1015において全閉固着判定条件が成立していると判定された場合は、CPU301は、S1016へ進み、車室内の警告灯を点灯させる。
【0212】
S1017では、CPU301は、全閉固着対応処理を実行する。全閉固着対応処理では、CPU301は、前述した第1の実施の形態と同様の全閉固着対応処理ルーチンを実行する。
【0213】
前述したS1015において全閉固着判定条件が不成立であると判定された場合は、CPU301は、S1018へ進み、中開固着判定条件が成立しているか否かを判別する。
【0214】
前記S1018において中開固着判定条件が不成立であると判定された場合は、CPU301は、固着判定制御の実行を中断し、本ルーチンの実行を終了する。
【0215】
また、前記S1018において中開固着判定条件が成立していると判定された場合は、CPU301は、S1019へ進み、車室内の警告灯を点灯させる。
【0216】
S1020では、CPU301は、EGRガス量を減量させるべくEGR弁26およびまたは吸気絞り弁13を制御する。CPU301は、このS1020の処理を実行し終えると、本ルーチンの実行を一旦終了する。
【0217】
このようにCPU301が固着検出制御ルーチンを実行することにより、固着検出制御が実行される際に内燃機関1の排気がフィルタ200を迂回して流れることになるため、フィルタ200の詰まり度合いに起因した誤判定を防止しつつ、バイパス制御弁29の固着及び固着の態様を検出することが可能となる。
【0218】
【発明の効果】
本発明によれば、EGR通路を流れるEGRガスを冷却するEGRクーラと、EGRクーラを迂回するバイパス通路と、EGRクーラとバイパス通路とへ流入するEGRガスの流量比を調整するバイパス制御弁とを備えた内燃機関のEGR機構において、バイパス制御弁の固着を検出することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を適用する内燃機関の概略構成を示す図
【図2】 第1の実施の形態における排気浄化機構の構成を示す図
【図3】 第1の実施の形態におけるECUの内部構成を示すブロック図
【図4】 第1の実施の形態における固着検出制御ルーチンを示すフローチャート図
【図5】 全閉固着対応処理ルーチンを示すフローチャート図
【図6】 第2の実施の形態における排気浄化機構の構成を示す図(1)
【図7】 第2の実施の形態における排気浄化機構の構成を示す図(2)
【図8】 排気浄化機構の動作を説明する図
【図9】 第2の実施の形態におけるECUの内部構成を示すブロック図
【図10】 第2の実施の形態における固着検出制御ルーチンを示すフローチャート図
【符号の説明】
1・・・・内燃機関
11・・・エアフローメータ
13・・・吸気絞り弁
20・・・排気浄化機構
21・・・排気絞り弁
25・・・EGR通路
26・・・EGR弁
27・・・EGRクーラ
28・・・バイパス通路
29・・・バイパス制御弁
30・・・ECU
200・・フィルタ
Claims (15)
- 内燃機関の排気系から吸気系へ排気の一部を還流させるEGR通路と、
前記EGR通路を流れるEGRガス量を調節するEGR弁と、
前記EGR通路に設けられ、該EGR通路を流れるEGRガスを冷却するEGRクーラと、
前記EGR通路において前記EGRクーラを迂回するバイパス通路と、
前記EGRクーラと前記バイパス通路とへ流入するEGRガスの流量比を調整するバイパス制御弁と、
前記内燃機関の吸気系に設けられ、該吸気系を流れる空気量を調整する吸気絞り弁と、
前記内燃機関の吸入空気量を検出する吸入空気量検出手段と、
前記EGR弁が全開であり且つ前記吸気絞り弁が全開であることを条件に、前記バイパス通路を全開及び全閉するよう前記バイパス制御弁を制御し、全開制御時及び全閉制御時に前記吸入空気量検出手段が検出した吸入空気量をパラメータとして前記バイパス制御弁の固着を検出する固着検出手段と、
を備えることを特徴とする内燃機関のEGR機構。 - 前記固着検出手段は、前記バイパス制御弁が全開制御されている時の吸入空気量と前記バイパス制御弁が全閉制御されている時の吸入空気量とが略等しい場合に、前記バイパス制御弁が固着していると判定することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のEGR機構。
- 前記バイパス通路による排気の圧力損失が前記EGRクーラによる排気の圧力損失に比して大きい場合は、前記固着検出手段は、全開制御時の吸入空気量と全閉制御時の吸入空気量とが略等しく、全開制御時の吸入空気量が正常時の吸入空気量と略等しく、更に全閉制御時の吸入空気量が正常時の吸入空気量より多いことを条件に、前記バイパス制御弁が全開位置で固着していると判定することを特徴とする請求項2に記載の内燃機関のEGR機構。
- 前記バイパス通路による排気の圧力損失が前記EGRクーラによる排気の圧力損失に比して小さい場合は、前記固着検出手段は、全開制御時の吸入空気量と全閉制御時の吸入空気量とが略等しく、全開制御時の吸入空気量が正常時の吸入空気量と略等しく、更に全閉制御時の吸入空気量が正常時の吸入空気量より少ないことを条件に、前記バイパス制御弁が全開位置で固着していると判定することを特徴とする請求項2に記載の内燃機関のEGR機構。
- 前記バイパス通路による排気の圧力損失が前記EGRクーラによる排気の圧力損失に比して大きい場合は、前記固着検出手段は、全開制御時の吸入空気量と全閉制御時の吸入空気量とが略等しく、全開制御時の吸入空気量が正常時の吸入空気量より少なく、更に全閉制御時の吸入空気量が正常時の吸入空気量と略等しいことを条件に、前記バイパス制御弁が全閉位置で固着していると判定することを特徴とする請求項2に記載の内燃機関のEGR機構。
- 前記バイパス通路による排気の圧力損失が前記EGRクーラによる排気の圧力損失に比して小さい場合は、前記固着検出手段は、全開制御時の吸入空気量と全閉制御時の吸入空気量とが略等しく、全開制御時の吸入空気量が正常時の吸入空気量より多く、更に全閉制御時の吸入空気量が正常時の吸入空気量と略等しいことを条件に、前記バイパス制御弁が全閉位置で固着していると判定することを特徴とする請求項2に記載の内燃機関のEGR機構。
- 前記固着検出手段は、全開制御時の吸入空気量と全閉制御時の吸入空気量とが略等しく、全開制御時の吸入空気量が正常時の吸入空気量と等しくなく、更に全閉制御時の吸入空気量が正常時の吸入空気量と等しくないことを条件に、前記バイパス制御弁が中開位置で固着していると判定することを特徴とする請求項2に記載の内燃機関のEGR機構。
- 前記内燃機関は、低温燃焼運転と通常燃焼運転とを切換可能であり、
前記固着検出手段により前記バイパス制御弁が全開位置で固着していると判定された場合に、前記内燃機関を通常燃焼運転させるとともに前記EGR通路を流れるEGRガス量を減少させるEGRガス減量手段を更に備えることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の内燃機関のEGR機構。 - 前記内燃機関は、低温燃焼運転と通常燃焼運転とを切換可能であり、
前記固着検出手段により前記バイパス制御弁が全閉位置で固着していると判定された場合に、前記内燃機関が低温燃焼運転されるときは前記EGR通路を流れるEGRガス量を減少させるEGRガス減量手段を更に備えることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の内燃機関のEGR機構。 - 前記固着検出手段により前記バイパス制御弁が中開位置で固着していると判定された場合に、前記EGR通路を流れるEGRガス量を減量させるEGRガス減量手段を更に備えることを特徴とする請求項7に記載の内燃機関のEGR機構。
- 前記内燃機関の排気系に設けられ、排気中の微粒子を捕集するパティキュレートフィルタと、
前記パティキュレートフィルタに捕集された微粒子を除去して該パティキュレートフィルタの微粒子捕集能力を再生させるフィルタ再生手段とを更に備え、
前記固着検出手段は、前記フィルタ再生手段により前記パティキュレートフィルタの微粒子捕集能力が再生された後の所定期間内に前記バイパス制御弁の固着検出を行うことを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のEGR機構。 - 前記内燃機関の排気系に設けられ、排気中の微粒子を捕集するパティキュレートフィルタと、
前記内燃機関の排気が前記パティキュレートフィルタを迂回して流れるよう排気の流れを制御する排気流れ制御手段とを更に備え、
前記固着検出手段は、前記バイパス制御弁の固着検出を行う際に、前記内燃機関の排気が前記パティキュレートフィルタを迂回して流れるよう前記排気流れ制御手段を制御することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のEGR機構。 - 前記パティキュレートフィルタは、該パティキュレートフィルタに流入する排気の流れ方向を逆転させ、或いは排気が該パティキュレートフィルタを迂回するよう排気の流れを切り換える排気流れ切換手段を具備し、
前記固着検出手段は、前記バイパス制御弁の固着検出を行う際に、前記内燃機関の排気が前記パティキュレートフィルタを迂回して流れるよう前記排気流れ切換手段を制御することを特徴とする請求項12に記載の内燃機関のEGR機構。 - 前記内燃機関の排気系に設けられ、該排気系を流れる排気の流量を絞る排気絞り弁を更に備え、
前記固着検出手段は、前記バイパス制御弁の固着検出を行う際に、前記排気絞り弁を全開に制御することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のEGR機構。 - 前記固着検出手段は、前記内燃機関の減速運転時に前記吸気絞り弁及び前記EGR弁を全開に制御して前記バイパス制御弁の固着検出を行うことを特徴とする請求項1〜請求項14の何れか一に記載の内燃機関のEGR機構。
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