JP2008121519A - 排気絞り弁及びウェイストゲート弁の異常判定装置 - Google Patents

排気絞り弁及びウェイストゲート弁の異常判定装置 Download PDF

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辰久 横井
Atsushi Tawara
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康彦 大坪
Takahiro Uchida
貴宏 内田
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Abstract

【課題】内燃機関の排気通路に排気絞り弁とウェイストゲート弁とが設けられた内燃機関においても、これらの弁の異常を判定することのできる異常判定装置を提供する。
【解決手段】内燃機関10の排気通路14には、PMを捕集するDPF24と排気絞り弁18とが順に設けられるとともに、排気絞り弁18をバイパスするウェイストゲート20に設けられるウェイストゲート弁21が設けられている。内燃機関10の電子制御装置40は、排気絞り弁18の開閉動作を制御する開閉制御手段と、開閉制御手段による排気絞り弁18の開閉制御中にDPF24の上流側の圧力センサ33によって検出される排気圧力が、あらかじめ設定した上限値や下限値を超えると、排気絞り弁18及びウェイストゲート弁21が開固着または閉固着していると判定する開固着判定手段及び閉固着判定手段を備えている。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の排気通路に設けられる排気絞り弁及びウェイストゲート弁の異常を判定する異常判定装置に関する。
従来、自動車用ディーゼルエンジン等の内燃機関には、その排気通路にPM(粒子状物質)を捕集するためのDPF(ディーゼルパティキュレートフィルタ)が設けられているものがある。このDPFに捕集されたPMの堆積量が増加すると、これに伴って排気通路の圧力が上昇するため、燃費の悪化などを招くといった問題が生じる。そのため、このような内燃機関においては、排気通路におけるDPFの下流に排気絞り弁を設け、この排気絞り弁の開度を絞ることによって排気抵抗を増大させている。これにより、燃料噴射量を増加させてDPFの温度上昇を促進して、DPFに捕集されているPMの燃焼、すなわちDPFの再生を行うようにしている。
ところで、このような排気絞り弁は、排気中に含まれる未燃燃料等の成分の付着により固着して動作不能になることがある。そこで、例えば特許文献1に示されるように、このような排気絞り弁の異常を判定する装置が検討されている。
特許文献1には、EGR通路及び該EGR通路に設けられるEGR弁を有した内燃機関において、排気絞り弁の異常を判定する異常判定装置が記載されている。内燃機関においてEGRガス流量を一定にする制御を行うと、排気絞り弁が開閉指令により正常な開閉動作を行っている状態では、この開閉動作に伴って排気圧が変化するためにEGR弁の開度が変化する。そこで、この異常判定装置は、例えば、排気絞り弁の開閉指令を出したにもかかわらずEGR弁の開度が変化しない場合に、排気絞り弁が正常に開閉動作を行っていないものと判定し、排気絞り弁の異常を判定するようにしている。
特開2001−207917号公報
ところで、内燃機関には、その排気通路における排気絞り弁の上流側の圧力を調整するために、この排気絞り弁の上流側と下流側とに接続されて排気絞り弁をバイパスするウェイストゲートと該ウェイストゲートに設けられるウェイストゲート弁とを備えたものがある。このように排気通路にウェイストゲート弁が設けられている場合、このウェイストゲート弁によって排気絞り弁の上流側の圧力が調整されるために、特許文献1のようにEGR弁の開度によって排気絞り弁の異常を判定することができない。また、ウェイストゲート弁が異常である場合は、排気絞り弁の異常を判定することが更に困難になる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、内燃機関の排気通路に排気絞り弁とウェイストゲート弁とが設けられた内燃機関においても、これらの弁の異常を判定することのできる異常判定装置を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、内燃機関の排気通路に配置されて前記内燃機関から排出される粒子状物質を捕集するフィルタと、前記排気通路における前記フィルタよりも下流側に配置されて前記排気通路の流路断面積を可変とする排気絞り弁と、前記排気通路における前記排気絞り弁の上流側と下流側とを接続して前記排気絞り弁をバイパスするウェイストゲートに設けられて前記排気通路における前記排気絞り弁の上流側の圧力を調整するウェイストゲート弁とを備えた内燃機関において、前記排気絞り弁及び前記ウェイストゲート弁の異常を判定する異常判定装置であって、前記排気絞り弁の開閉動作を制御する開閉制御手段と、前記排気通路における前記排気絞り弁の上流側の排気圧力を検出する圧力検出手段と、前記開閉制御手段による前記排気絞り弁の閉弁制御中に前記圧力検出手段によって検出される前記排気圧力の検出値が予め設定された前記排気絞り弁の閉弁中における前記排気圧力の下限値よりも低いときは、前記排気絞り弁及び前記ウェイストゲート弁の少なくとも何れかが開固着していると判定する開固着判定手段とを備えていることを要旨としている。
排気絞り弁が閉弁し且つウェイストゲート弁が排気圧力を正常に調整している際の排気圧力の下限値は予め実験や計算などにより設定することができる。そして、排気絞り弁及びウェイストゲート弁が正常であれば、前記開閉制御手段によって前記排気絞り弁が閉弁制御されると、圧力検出手段によって検出される排気圧力がこの下限値以上となる。これに対して、排気絞り弁が開固着していれば、開閉制御手段によって排気絞り弁が閉弁制御されても排気絞り弁が閉弁状態とならないために排気圧力がこの下限値よりも低くなり、またウェイストゲート弁が開固着していれば、たとえ開閉制御手段の閉弁制御により排気絞り弁が閉弁状態となってもウェイストゲート弁による排気圧力の調整がなされないために、排気圧力がこの下限値よりも低くなる。すなわち、排気絞り弁やウェイストゲート弁が開固着していれば、圧力検出手段によって検出される排気圧力がこの下限値よりも低くなる。そこで、上記構成によれば、開閉制御手段による前記排気絞り弁の閉弁制御中に圧力検出手段によって検出される排気圧力がこの下限値よりも低いときは、排気絞り弁及びウェイストゲート弁の少なくとも何れかが開固着していると判定する開固着判定手段を備えるため、排気通路に排気絞り弁とウェイストゲート弁とが設けられた内燃機関においてもこれらの弁の異常を判定することができる。
請求項2に記載の発明は、内燃機関の排気通路に配置されて前記内燃機関から排出される粒子状物質を捕集するフィルタと、前記排気通路における前記フィルタよりも下流側に配置されて前記排気通路の流路断面積を可変とする排気絞り弁と、前記排気通路における前記排気絞り弁の上流側と下流側とを接続して前記排気絞り弁をバイパスするウェイストゲートに設けられて前記排気通路における前記排気絞り弁の上流側の圧力を調整するウェイストゲート弁とを備えた内燃機関において、前記排気絞り弁及び前記ウェイストゲート弁の異常を判定する異常判定装置であって、前記排気絞り弁の開閉動作を制御する開閉制御手段と、前記排気通路における前記排気絞り弁の上流側の排気圧力を検出する圧力検出手段と、前記開閉制御手段による前記排気絞り弁の閉弁制御中に前記圧力検出手段によって検出される前記排気圧力の検出値が予め設定された前記排気絞り弁の閉弁中における前記排気圧力の上限値よりも高いときは、前記ウェイストゲート弁が閉固着していると判定するウェイストゲート弁の閉固着判定手段とを備えていることを要旨としている。
排気絞り弁が閉弁し且つウェイストゲート弁が排気圧力を正常に調整している際の排気圧力の上限値は予め実験や計算などにより設定することができる。そして、前記開閉制御手段によって前記排気絞り弁が閉弁制御されて排気絞り弁が閉弁状態となると、ウェイストゲート弁が正常に動作して排気絞り弁の上流側の圧力を調整していれば、圧力検出手段によって検出される排気圧力がこの上限値以下となる。一方、ウェイストゲート弁が閉固着しているために正常に動作していないと、この排気圧力は上記上限値よりも高くなる。そこで、上記構成によれば、開閉制御手段によって前記排気絞り弁が閉弁制御中に圧力検出手段によって検出される排気圧力が、この上限値よりも高いときは、ウェイストゲート弁が閉固着していると判定するウェイストゲート弁の閉固着判定手段を備えているため、内燃機関の排気通路に設けられたウェイストゲート弁の異常を判定することができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記開閉制御手段による前記排気絞り弁の閉弁制御中に前記圧力検出手段によって検出される前記排気圧力の検出値が予め設定された前記排気絞り弁の閉弁中における前記排気圧力の上限値よりも高いときは、前記ウェイストゲート弁が閉固着していると判定するウェイストゲート弁の閉固着判定手段を備えていることを要旨としている。
同構成によれば、開固着判定手段によって排気絞り弁及びウェイストゲート弁の少なくとも何れかが開固着していることを判定することができるとともに、ウェイストゲート弁の閉固着判定手段によってウェイストゲート弁が閉固着していることを判定することができる。これにより、ウェイストゲート弁及び排気絞り弁の異常をより確実に判定することができる。
請求項4に記載の発明は、内燃機関の排気通路に配置されて前記内燃機関から排出される粒子状物質を捕集するフィルタと、前記排気通路における前記フィルタよりも下流側に配置されて前記排気通路の流路断面積を可変とする排気絞り弁と、前記排気通路における前記排気絞り弁の上流側と下流側とを接続して前記排気絞り弁をバイパスするウェイストゲートに設けられて前記排気通路における前記排気絞り弁の上流側の圧力を調整するウェイストゲート弁とを備えた内燃機関において、前記排気絞り弁及び前記ウェイストゲート弁の異常を判定する異常判定装置であって、前記排気絞り弁の開閉動作を制御する開閉制御手段と、前記排気通路における前記排気絞り弁の上流側の排気圧力を検出する圧力検出手段と、前記開閉制御手段による前記排気絞り弁の開弁制御中に前記圧力検出手段によって検出される前記排気圧力の検出値が予め設定された前記排気絞り弁の開弁中における前記排気圧力の上限値よりも高いときは、前記排気絞り弁が閉固着していると判定する排気絞り弁の閉固着判定手段とを備えていることを要旨としている。
排気絞り弁が開弁し且つウェイストゲート弁が排気圧力を正常に調整している際の排気圧力の上限値は予め実験や計算などにより設定することができる。そして、排気絞り弁が正常であれば、前記開閉制御手段によって前記排気絞り弁が開弁制御されると、圧力検出手段によって検出される排気圧力がこの上限値以下となる。これに対して、排気絞り弁が閉固着していれば、開閉制御手段によって排気絞り弁が開弁制御されても排気絞り弁が閉弁状態であるために、排気圧力がこの上限値よりも高くなる。そこで、上記構成によれば、開閉制御手段による前記排気絞り弁が開弁制御中に圧力検出手段によって検出される排気圧力がこの上限値よりも高いときは、排気絞り弁が閉固着していると判定する排気絞り弁の閉固着判定手段を備えるため、内燃機関の排気通路に設けられた排気絞り弁の異常を判定することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜3の何れかに記載の発明において、前記開閉制御手段による前記排気絞り弁の開弁制御中に前記圧力検出手段によって検出される前記排気圧力の検出値が予め設定された前記排気絞り弁の開弁中における前記排気圧力の上限値よりも高いときは、前記排気絞り弁が閉固着していると判定する排気絞り弁の閉固着判定手段を備えていることを要旨としている。
特に、請求項1,3,5の構成を全て備える場合には、排気絞り弁及びウェイストゲート弁の少なくとも何れかが開固着していることの判定、ウェイストゲート弁が閉固着していることの判定に加えて、排気絞り弁が閉固着していることを判定することができるため、開閉制御手段による排気絞り弁の開閉弁制御を通じてウェイストゲート弁及び排気絞り弁の異常を緻密に判定することができる。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5の何れかに記載の発明において、前記下限値及び上限値は、前記内燃機関の吸入空気量の増大及び排気温度の上昇の少なくとも何れかに伴って上昇するように設定されていることを要旨としている。
内燃機関においては、吸入空気量が増大すれば排気圧力が上昇し、排気温度が上昇すれば排気圧力が上昇する。そこで、上記構成を採用することにより、排気圧力の下限値及び上限値をより正確に設定することができるため、排気絞り弁及びウェイストゲート弁の異常をより確実に判定することができる。
以下、図1〜6を参照して、本発明に係る異常判定装置を具体化した実施形態について説明する。
図1は、本発明に係る異常判定装置を搭載した車載内燃機関の構成図である。内燃機関10は、各気筒11に形成される燃焼室12と、燃焼室12に吸入空気を送り込む吸気通路13と、燃焼室12での燃焼により生じた排気が排出される排気通路14とを備えている。
吸気通路13には、その通路面積を可変とする吸気絞り弁15が設けられ、吸気絞り弁15はアクチュエータ17によって駆動される。そして、吸気絞り弁15の開度が制御されることにより燃焼室12に吸入される空気量が調整される。吸気通路13に吸入された空気は、燃焼室12に設けられた燃料噴射弁16より噴射された燃料と混合して混合気となり、燃焼室12で燃焼する。また、吸気通路13には、燃焼室12に吸入される空気量を検出するためのエアフローメータ31が設けられている。
排気通路14には、排気中に含まれる有害なHC及びCOを酸化して浄化するCCO(酸化触媒コンバータ)23とPM(粒子状物質)を捕集するDPF(ディーゼルパティキュレートフィルタ)24とが順に配置され、燃焼室12での燃焼により生じた排気が送り込まれる。DPF24は、多孔質材料によって形成されており、これにより排気中のPMを捕集するようにしている。そして、CCO23の酸化触媒によって触発される反応により、DPF24に捕集されたPMが燃焼(酸化)して除去される。
また、排気通路14におけるCCO23の上流側には、CCO23及びDPF24に流入する排気の温度を検出する排気温度センサ32が設けられ、CCO23とDPF24との間には圧力検出手段である圧力センサ33が設けられている。この圧力センサ33は、検出値としてゲージ圧、すなわち大気圧を「0」としたときの圧力を検出するように構成されている。
排気通路14におけるDPF24の下流側には、排気絞り弁18が設けられている。排気絞り弁18はアクチュエータ19により開弁状態と閉弁状態との2つの状態の間で駆動され、アクチュエータ19の駆動はバキュームスイッチングバルブ(図示略)により切り換えられる。バキュームスイッチングバルブに送信される駆動信号が「OFF」であるときには排気絞り弁18は排気通路14を全開とする開弁状態に駆動され、同駆動信号が「ON」であるときには排気絞り弁18は排気通路14を全閉とする閉弁状態に駆動される。
さらに、排気通路14には、排気絞り弁18の上流側と下流側とに接続し、この排気絞り弁18をバイパスするウェイストゲート20が設けられている。このウェイストゲート20には、排気絞り弁18の上流側の圧力を調整するウェイストゲート弁21が設けられている。このウェイストゲート弁21は、自己調圧式の弁であり、ウェイストゲート弁21の上流側と下流側との差圧、すなわち排気絞り弁18の上流側と下流側との差圧が所定の圧力値を超えると自動的に開いて圧力調整を行う。
こうした内燃機関10の各種制御は、電子制御装置40により実施されている。電子制御装置40は、機関制御に係る各種演算処理を実行するCPU、その制御に必要なプログラムやデータの記憶されたROM、CPUの演算結果等が一時記憶されるRAM、外部との間で信号を入・出力するための入・出力ポート等を備えて構成されている。また、電子制御装置40は、その機能として、開閉制御手段、開固着判定手段、ウェイストゲート弁及び排気絞り弁の閉固着判定手段を備えている。すなわち、本実施形態の異常判定装置は、前記圧力センサ33とこの電子制御装置40とを備えている。
電子制御装置40の入力ポートには、上述した各センサに加え、機関回転速度を検出するNEセンサ35、アクセル操作量を検出するアクセルセンサ36、吸気絞り弁15の開度を検出する吸気絞りセンサ37等が接続されている。また電子制御装置40の出力ポートには、吸気絞り弁15、燃料噴射弁16、排気絞り弁18の駆動回路が接続されている。
電子制御装置40は、上記各センサから入力される検出信号より把握される機関運転状態に応じて、上記出力ポートに接続された各機器類の駆動回路に指令信号を出力する。このようにして吸気絞り弁15の開度制御、燃料噴射弁16からの燃料噴射制御、排気絞り弁18の開閉制御、及び排気絞り弁18とウェイストゲート弁21との異常判定等の各種制御が電子制御装置40により実施される。
また、このように構成された内燃機関10の電子制御装置40は、内燃機関10の運転によりDPF24で捕集されたPMを除去するために、DPF24に堆積したPMを燃焼させて浄化するフィルタ再生制御を実施する。こうしたフィルタ再生制御は、排気絞り弁18の作動により排気温度及び排気圧力を上昇させるとともに、CCO23に排気ガス中の未燃焼成分を供給して未燃燃料成分の排気中や触媒上での酸化に伴う発熱により触媒を活性させるとともにその温度を上昇させるなどの作用により、DPFに捕集したPMを燃焼させる。なお、フィルタ再生制御での触媒への未燃燃料成分の供給は、内燃機関10の駆動に寄与する燃料噴射弁16からの燃料噴射の後、例えば排気行程中での燃料噴射であるポスト噴射等によって行われる。以下に、電子制御装置40が実施するフィルタ再生制御について説明する。
図2は内燃機関10の運転時間に対するPMの堆積量を示したものである。同図に示すように、時間T0から内燃機関10の運転が開始されると、運転時間の経過に伴ってDPF24で捕集されるPMの堆積量が増加する。電子制御装置40は、内燃機関10を搭載した車両の走行距離が所定距離に達した場合、又は圧力センサ33により検出される排気圧力が所定値を超えた場合、この圧力センサ33により検出される排気圧力と排気絞り弁18の下流側の圧力との差圧が所定値を超えた場合などに、PMの堆積量が過多となっている旨判断し、フィルタ再生制御を開始する。時間T1においてフィルタ再生制御が開始されると、PMの堆積量は減少し始め、時間T2において堆積量がほぼ0になる。電子制御装置40は、このような制御を繰り返し行うことで、外部へ排出されるPMの量を低減する。
ここで、フィルタ再生制御が実行される期間Xにおける制御について説明する。図3は期間Xにおける車両速度、排気絞り弁18の状態を示したものである。図3(a)に示すように車両速度が変化する場合、電子制御装置40は、図3(b)に示すように排気絞り弁18を駆動する。すなわち、車両が加速状態にあるとき(期間Y)には、上記バキュームスイッチングバルブに「OFF」の駆動信号を送信して排気絞り弁18を全開とし、車両が加速状態以外の定速走行状態、減速状態、アイドル状態等にあるときには、バキュームスイッチングバルブに「ON」の駆動信号を送信して排気絞り弁18を全閉とする。車両が加速状態にあるときは、燃焼室12に吸入される空気量が増加するため、排気絞り弁18が閉弁状態になることで車両の加速性能が損なわれることを防止している。
排気絞り弁18を閉弁状態に作動して排気通路14が全閉となると、排気絞り弁18の上流側における排気温度及び排気圧力が上昇する。すなわち、排気絞り弁の開度を絞ることによって排気抵抗を増大させると、燃料噴射量が増加して排気温度が上昇することとなる。そして、排気温度が上昇すると、CCO23の酸化触媒が活性化され、これによりDPF24に堆積したPMの燃焼が促進される。また、排気圧力が上昇すると、空気量の増加によってPMとの燃焼に用いられる酸素量を増加させることができるため、PMの酸化反応速度を速めることができ、PMの燃焼をより促進することができる。このようにPMの燃焼を促進することによって、フィルタ再生制御が実行される期間Xを短縮し、燃料噴射弁からの未燃燃料成分の供給量を抑えることによって燃費の悪化を抑制している。
次に、このような排気絞り弁18の開閉制御の際の排気圧力の変化について図4に基づいて説明する。図4は、排気絞り弁18の制御態様および排気圧力の変化を示したタイムチャートであり、(a)が排気絞り弁18の駆動信号、(b)が排気絞りの制御モード、(c)が排気絞り弁18の開度、(d)が圧力センサ33によって検出される排気圧力(ゲージ圧)を示したものである。この図4(d)の実線Pは、排気絞り弁18及びウェイストゲート弁21がともに正常に動作している際における圧力センサ33で検出される排気圧力の変化を示しており、P1が排気絞り弁18の開弁時、P2が排気絞り弁18の閉弁時における排気圧力をそれぞれ示している。
図4に示すように、排気絞り弁18の駆動信号が「OFF」の状態では、排気絞り制御モードがモード0となり、排気絞り弁は開弁状態(open)となり、排気圧力は圧力P1となる。そして、排気絞り弁18の駆動信号が「OFF」から「ON」となると、排気絞り制御モードは、所定期間t1が経過するまではモード0を維持し、その後、所定期間t2はモード1となり、この所定期間t2が経過するとモード2となる。排気絞り弁18は、この排気絞り制御モードがモード1となると閉じはじめ、排気絞りモードがモード2となると完全に閉弁状態(close)となる。つまり、所定期間t1は、駆動信号が「OFF」から「ON」となってから排気絞り弁18が開き始めるまでに要する期間であり、所定期間t2は、排気絞り弁18が開弁状態から閉弁状態となるまでに要する期間である。そして、圧力センサ33で検出される排気圧力は、このように排気絞り弁18が開弁状態から閉弁状態となるのに伴って漸次上昇し、モード2には圧力P2となる。
一方、排気絞り弁18の駆動信号が「ON」から「OFF」になると、排気絞り制御モードは、所定期間t3が経過するまではモード2を維持し、その後、所定期間t4はモード3となり、この所定期間t4が経過するとモード0となる。そして、排気絞り弁18は、この排気絞り制御モードがモード3となると開きはじめ、排気絞りモードがモード0となると完全に開弁状態(open)となる。つまり、所定期間t3は、駆動信号がONからOFFとなってから排気絞り弁18が閉じ始めるまでに要する期間であり、所定期間t4は、排気絞り弁18が閉弁状態から開弁状態となるまでに要する期間である。そして、圧力センサ33で検出される排気圧力は、このように排気絞り弁18が閉弁状態から開弁状態となるのに伴って漸次下降し、モード0には再び圧力P1となる。そして、このような排気絞り弁18の開閉動作中に、ウェイストゲート弁21は、この排気圧力を適宜調整している。
このように排気絞り弁18及びウェイストゲート弁21が正常に動作していれば、排気絞り弁18の開閉制御の際に圧力センサ33で検出される排気圧力は、図4(d)の実線Pに示すように変化する。そして、これらの弁18,21が正常といえる排気圧力の許容範囲が、予め実験や計算などにより設定されている。具体的に、図4(d)の一点鎖線A0,B0,C0は、このように排気絞り弁18及びウェイストゲート弁21がともに正常である際の排気圧力の許容範囲を示し、A0が排気絞り弁18の閉弁中の排気圧力の上限値、B0が排気絞り弁18の閉弁中の排気圧力の下限値、C0が排気絞り弁18の開弁中の排気圧力の上限値をそれぞれ示している。
図5は、排気絞り弁18及びウェイストゲート弁21がともに正常で且つ排気温度が一定の状態における吸入空気量の変化に対する排気圧力の変化を示した関係図であり、(a)は排気絞り弁の閉弁中、(b)は排気絞り弁が開弁中における関係をそれぞれ示したものである。なお、この図5において図4(d)と同じ圧力を示すものには、図4(d)と同じ符号で示している。図5(a)に示すように、排気絞り弁18の閉弁中には、排気圧力P1及びその許容範囲を示す上限値A0及び下限値B0は吸入空気量の増大に伴って上昇し、図5(b)に示すように、排気絞り弁18の開弁中においても、排気圧力P1及びその許容範囲を示す上限値C0は、吸入空気量の増大に伴って上昇する。なお、本実施形態では、圧力センサ33の検出値で信頼性の有する値の上限値はP3であるため、図5(a)では、排気絞り弁18の閉弁中の排気圧力の上限値A0を吸入空気量がG3に対応するP3まで図示している。また、図示は省略するが、これら排気圧力とその許容範囲を示す上限値及び下限値は、排気温度の上昇に伴って上昇する。
ここで、排気絞り弁18またはウェイストゲート弁21が異常である場合、以下のような問題が生じる。例えば、排気絞り弁18が開固着している場合、排気絞り弁18の駆動信号を「OFF」から「ON」にして制御モードがモード2となっても排気絞り弁18が閉弁状態とならないために排気温度及び排気圧力が上昇せず、PMの燃焼が促進されなくなる。また、ウェイストゲート弁21が開固着している場合も、排気がウェイストゲート弁21を通過して下流側に逃げるため排気温度及び排気圧力が上昇しない場合があり、PMの燃焼が促進されなくなる。また、排気絞り弁18やウェイストゲート弁21が閉固着している場合、排気圧力の上昇によりこれらの弁のステムシールが抜けたり、排気温度が上昇しすぎることによってCCO23の触媒が過加熱状態となって触媒が劣化し、CCO23の性能が低下したりする。そこで、電子制御装置40は、この排気絞り弁18の開閉制御時に、圧力センサ33で検出される排気圧力に基づいて、排気絞り弁18及びウェイストゲート弁21の異常を判定する。
電子制御装置40のこれらの弁18,21の異常判定を図4及び図6に基づいて説明する。図6に電子制御装置40が実行する排気絞り弁18及びウェイストゲート弁21の異常判定ルーチンのフローチャートを示す。電子制御装置40は、同フローチャートに示す基本的な手順に従って、排気絞り弁18及びウェイストゲート弁21の開固着判定、排気絞り弁18の閉固着判定、及びウェイストゲート弁21の閉固着判定それぞれを行う。
まず、排気絞り弁18及びウェイストゲート弁21の開固着判定について説明する。図6に示すように、排気絞り弁18及びウェイストゲート弁21の開固着判定ルーチンが開始されると、ステップS1において、排気絞り弁18の開固着判定制御の前提条件が成立したか否かが判定される。この前提条件の判定では、以下の(1)〜(8)の条件を満たしているか否かの判定が行われる。(1)圧力センサ33の異常による誤検出防止のため、圧力センサ33が正常であるかを判定する。(2)圧力センサ33の出力値が、圧力センサ33の検出値で信頼性を有する値の下限値よりも低圧力値側に貼りついて誤検出をしないように、圧力センサ33の低圧力値側のレンジ外れフラグがOFFであるかを判定する。(3)バキュームスイッチングバルブが正確に駆動されるように、低電圧でないかを判定する。(4)ディーラの修理などによる強制駆動中でないかを判定する。(5)排気絞り弁18のアクチュエータ19が負圧駆動式であり、エンジン回転中でないと作動しないため、エンジンが回転しているかを判定する。(6)排気絞り制御の実施領域を考慮し、吸入空気量が多い領域における圧力センサ33の出力値の貼りつきがないように、吸入空気量が所定値未満であるかを判定する。(7)圧力調整時のオーバーシュート、アンダーシュートによる誤検出を避け、圧力センサ33が安定した状態で圧力を測定するために、エンジン回転数、燃料噴射量及び吸入空気量の偏差が所定範囲内にあるかを判定する。(8)排気絞り弁18が閉弁状態となる排気絞り制御中であること、すなわち、図4(a)に示す排気絞り駆動信号がONであり、且つ図4(b)に示す排気絞り制御モードがモード2であることを満たしているかを判定する。
そして、ステップS1において、これら(1)〜(8)の8つの前提条件のうち1つでも満たしていない場合は、ステップS2に移り異常判定カウンタがクリアされ、ステップS5に移る。また、これらの8つの条件を全て満たしている場合は、ステップS3に移り、異常判定条件が成立しているか否かが判定される。なお、上記前提条件は適宜変更可能であり、条件(1)〜(8)の一部を省略してもよく、また更に別の条件を追加してもよい。
ステップS3では、圧力センサ33で検出される排気圧力のゲージ圧が図4(d)に示す排気絞り弁18の閉弁制御中の排気圧力の下限値B0よりも低いか否かが判定する。ここで、この排気絞り弁18及びウェイストゲート弁21が正常であれば、電子制御装置40の開閉制御手段によって排気絞り弁18が閉弁制御されると、この排気絞り弁18が閉弁するとともに、ウェイストゲート弁21によってこの上流側の圧力が適宜調整されるため、圧力センサ33によって検出される排気圧力がこの下限値B0以上となる。これに対し、排気絞り弁18が開固着していれば、開閉制御手段により排気絞り弁18が閉弁制御されても排気絞り弁18が閉弁状態とならないために排気圧力がこの下限値B0よりも低くなる。また、ウェイストゲート弁21が開固着していれば、開閉制御手段の制御により排気絞り弁18が閉弁状態となってもウェイストゲート弁21による排気圧力の調整がなされず、排気圧力がこの下限値B0よりも低くなる。すなわち、排気絞り弁18やウェイストゲート弁21が開固着していれば、圧力センサ33によって検出される排気圧力がこの下限値B0よりも低くなる。そこで、電子制御装置40の開固着判定手段は、排気絞り弁18の閉弁制御中に圧力センサ33が検出する排気圧力が図4(d)の下限値B0よりも低くなると、すなわちB1に示すように変化すると、排気絞り弁18及びウェイストゲート弁21の少なくとも何れかが開固着していることを示す異常判定条件が成立していると判定する。
そして、ステップS3で異常判定条件が成立していると判定されると、ステップS4に移って異常判定カウンタをインクリメントし、ステップ4からステップ5に移る。ステップS5では、異常判定カウンタが所定値以上となったか否かが判定される。そして、所定値以下であれば、ENDに移り、所定値以上であれば、ステップS6に移って排気絞り弁18及びウェイストゲート弁21の少なくとも何れかが開固着していると判定し、ENDに移る。このように、本実施形態の電子制御装置40では、上記開固着判定手段を有しているために、排気通路14の排気圧力を検出することによって、排気通路に排気絞り弁とウェイストゲート弁とが設けられた内燃機関においてもこれらの弁の異常を判定することができる。
次に、電子制御装置40によるウェイストゲート弁21の閉固着判定について説明する。図6に示すように、ウェイストゲート弁21の閉固着判定ルーチンが開始されると、ステップS1において、電子制御装置40は、排気絞り弁18の前提条件が成立したか否かを判定する。具体的に、この前提条件の判定として、上記開固着判定ルーチンの際に行った上記(1)〜(8)の8つの条件を満たしているか否かの判定を行うことに加え、さらに9つめの条件として、(9)エンジン回転数、燃料噴射量、吸入空気量が所定範囲内であることを満たしているかを判定する。これは、図5(a)に示したように、圧力センサ33の検出値で信頼性の有する値の上限値がP3であるため、吸入空気量が多い場合に圧力センサ33の出力値が高圧値側に貼り付いてウェイストゲート弁21の閉固着が正確に判定できないことがないようにするためである。
ステップS1において、これら(1)〜(9)の9つの条件のうち1つでも満たしていない場合は、ステップS2に移り異常判定カウンタがクリアされ、ステップS5に移る。また、これら9つの条件を全て満たしている場合は、ステップS3に移り、異常判定条件が成立しているか否かが判定される。なお、上記前提条件も適宜変更可能であり、条件(1)〜(9)の一部を省略してもよく、また更に別の条件を追加してもよい。
具体的に、このステップS3では、圧力センサ33で検出される排気圧力が図4(d)で示した排気絞り弁18の閉弁中の排気圧力の上限値A0よりも低いか否かを判定する。つまり、この排気絞り弁18及びウェイストゲート弁21が正常であれば、電子制御装置40の開閉制御手段によって排気絞り弁18が閉弁制御されると、この排気絞り弁18が閉弁するとともに、ウェイストゲート弁21によってこの上流側の圧力が適宜調整されるため、圧力センサ33によって検出される排気圧力がこの上限値A0以下となる。一方、ウェイストゲート弁が閉固着しているために正常に動作していないと、この排気圧力はこの上限値A0よりも高くなる。そこで、電子制御装置40のウェイストゲート弁21の閉固着判定手段は、排気絞り弁18の閉弁制御中に圧力センサ33によって検出される排気圧力が、図4(d)のA1に示すように予め設定された排気絞り弁18の閉弁中の上限値A0よりも高くなれば、ウェイストゲート弁21が閉固着していることを示す異常判定条件が成立していると判定する。
そして、ステップS3で異常判定条件が成立していると判定されると、ステップS4に移って異常判定カウンタをインクリメントし、ステップ4からステップ5に移る。ステップS5では、異常判定カウンタが所定値以上となったか否かが判定される。そして、所定値以下であれば、ENDに移り、所定値以上であれば、ステップS6に移ってウェイストゲート弁21が閉固着していると判定し、ENDに移る。このように、本実施形態の電子制御装置40では、上記ウェイストゲート弁の閉固着判定手段を有しているために、排気通路14の排気圧力を検出することによって、排気通路14に設けられたウェイストゲート弁の異常を判定することができる。
次に、先の図6に基づいて、排気絞り弁18の閉固着判定について説明する。排気絞り弁18の閉固着判定ルーチンが開始されると、ステップS1において、電子制御装置40は、排気絞り弁18の閉固着判定の前提条件が成立したか否かを判定する。具体的に、この前提条件として、上記排気絞り弁18の閉固着判定の際に行った上記(1)〜(8)の8つの条件のうち(1)〜(7)の7つの条件の判定を行うことに加え、上記(8)の条件の代わりに次の(10)の条件を満たしているかの判定を行う。具体的に、(10)は、排気絞り制御中でないこと、すなわち、図4に示す(a)排気絞り駆動信号がOFFであり、且つ(b)排気絞り制御モードがモード0であることを満たしているかを判定する。
ステップS1において、これら(1)〜(7)及び(10)の8つの条件のうち1つでも満たしていない場合は、ステップS2に移り異常判定カウンタがクリアされ、ステップS5に移る。また、これら8つの条件を全て満たしている場合は、ステップS3に移り、異常判定条件が成立しているか否かが判定される。なお、上記前提条件は適宜変更可能であり、条件(1)〜(7)、(10)の一部を省略してもよく、また更に別の条件を追加してもよい。
具体的に、このステップS3では、圧力センサ33で検出される排気圧力が図4(d)で示した排気絞り弁18の開弁中の排気圧力の上限値C0よりも低いか否かを判定する。つまり、この排気絞り弁18及びウェイストゲート弁21が正常であれば、電子制御装置40の開閉制御手段によって排気絞り弁18が開弁制御されると、この排気絞り弁18が開弁するとともに、ウェイストゲート弁21によってこの上流側の圧力が適宜調整されるため、圧力センサ33によって検出される排気圧力がこの上限値C0以下となる。一方、排気絞り弁18が閉固着して正常に動作していないと、この排気圧力は上記上限値C0よりも高くなる。そこで、電子制御装置40の排気絞り弁18の閉固着判定手段は、排気絞り弁18の閉弁制御中に圧力センサ33によって検出される排気圧力が、図4(d)のC1に示すように予め設定された排気絞り弁18の開弁中の上限値C0よりも高くなれば、排気絞り弁18が閉固着していることを示す異常判定条件が成立しているものと判定する。
そして、ステップS3で異常判定条件が成立していると判定されると、ステップS4に移って異常判定カウンタをインクリメントし、ステップ4からステップ5に移る。ステップS5では、異常判定カウンタが所定値以上となったか否かが判定される。そして、ステップ5において、異常判定カウンタが所定値以下であれば、ENDに移り、所定値以上であれば、ステップS6に移り、排気絞り弁18が閉固着していると判定し、ENDに移る。このように、本実施形態の電子制御装置40では、上記排気絞り弁の閉固着判定手段を有しているために、排気通路14の排気圧力を検出することによって、排気通路14に設けられた排気絞り弁18の異常を判定することができる。
以上のように、上記実施形態の内燃機関の異常判定装置によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)上記実施形態では、電子制御装置40が、排気絞り弁18の閉弁制御中に圧力センサ33によって検出される排気圧力が予め設定された排気絞り弁18の閉弁中における排気圧力の下限値B0よりも低いときは、排気絞り弁18及びウェイストゲート弁21の少なくとも何れかが開固着していると判定する開固着判定手段を備えることとした。これにより、排気通路14に排気絞り弁18とウェイストゲート弁21とが設けられた内燃機関10においてもこれらの弁18,21の異常を判定することができる。
(2)上記実施形態では、電子制御装置40が、排気絞り弁18の閉弁制御中に圧力センサ33によって検出される排気圧力が予め設定された排気絞り弁18の閉弁中における排気圧力の上限値A0よりも高いときは、ウェイストゲート弁21が閉固着していると判定するウェイストゲート弁の閉固着判定手段を備えることとした。これにより、内燃機関10の排気通路14に設けられたウェイストゲート弁21の異常を判定することができる。
(3)上記実施形態では、電子制御装置40が、排気絞り弁18が開弁制御中に圧力センサ33によって検出される排気圧力が予め設定された排気絞り弁18の開弁中における上限値C0よりも高いときは、排気絞り弁18が閉固着していると判定する排気絞り弁18の閉固着判定手段を備えることとした。これにより、内燃機関10の排気通路14に設けられた排気絞り弁18の異常を判定することができる。
すなわち、上記(1)〜(3)に記すように、排気絞り弁18及びウェイストゲート弁21の少なくとも何れかが開固着していることの判定と、ウェイストゲート弁21が閉固着していることの判定と、排気絞り弁18が閉固着していることの判定とをすることにより、これらの弁18,21の異常を緻密に判定することができる。
(4)上記実施形態では、上述した排気圧力の上限値A0,C0や下限値B0を、内燃機関10の吸入空気量の増大及び排気温度の上昇に伴って上昇するように設定した。これにより、排気圧力の上限値A0,C0や下限値B0をより正確に設定することができるため、排気絞り弁18及びウェイストゲート弁21の異常をより確実に判定することができる。
(5)上記実施形態では、電子制御装置40が排気絞り弁18やウェイストゲート弁21の開固着や閉固着の判定を行う際に、圧力センサ33で検出したゲージ圧、すなわち大気圧を「0」としたときの圧力を用いて判定を行うようにした。これにより、内燃機関10を搭載する車両等が高地にあり大気圧が低下するような場合であっても、これら異常判定に用いる排気圧力を大気圧補正する必要がない。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、負圧駆動式のアクチュエータ19により排気絞り弁18を駆動するようにしたが、他の駆動方式のアクチュエータにより排気絞り弁18を駆動するとともに、上記バキュームスイッチングバルブを他のスイッチに変更してもよい。
・上記実施形態では、CCO23の酸化触媒によって触発される反応により、DPF24に捕集されたPMを除去するようにしたが、DPF24にも酸化触媒を担持させるようにしてもよい。また、DPF24に酸化触媒を担持させる場合は、CCO23を省略してもよい。さらに、排気通路14におけるCCO23の上流側に別の触媒コンバータを設けるようにして、DPF24における温度を確実に上昇させてPMの燃焼を図るようにしてもよい。
・上記実施形態では、排気絞り弁18が開弁状態から閉弁状態に作動される毎に、排気絞り弁18及びウェイストゲート弁21の異常判定を行うようにしているが、このような異常判定は毎回行わなくてもよく、所定のタイミングでのみ行うようにしてもよい。
・上記実施形態では、燃料噴射弁16からのポスト噴射等により、未燃燃料成分の供給を行うようにしているが、排気通路14におけるDPF24の上流に添加弁を設け、その添加弁から未燃燃料成分を供給するように構成してもよい。
・上記実施形態では、排気絞り弁18の上流側と下流側との圧力が所定の圧力値を超えると自動的に開いて圧力調整を行う自己調圧式のウェイストゲート弁21を用いたが、電子制御装置40の駆動信号に基づいて開閉を行う電磁式のウェイストゲート弁を用いてもよい。
・上記実施形態では、電子制御装置40が、開固着判定手段と排気絞り弁18の閉固着判定手段とウェイストゲート弁21の閉固着判定手段とを備えるようにしたが、電子制御装置40は、これら3つの判定手段のうちの1つ又は2つの判定手段を有している構成であってもよい。
・上記実施形態では、排気圧力の上限値や下限値を吸入空気量および排気温度の双方の上昇に伴って上昇させるようにしたが、これら吸入空気量および排気温度の一方の上昇のみに伴って上昇させてもよく、またこれらの上限値や下限値を例えば一定値に設定してもよい。
・上記実施形態では、電子制御装置40で判定を行う際に、圧力センサ33で測定されるゲージ圧を用いて判定を行っていたが、絶対圧を用いて判定を行うようにしてもよい。
本発明に係る異常判定装置を搭載した車載内燃機関の構成を示す模式図。 内燃機関の運転時間に対するPMの堆積量を示すタイムチャート。 (a)はフィルタ再生制御が実行される期間の車両速度を示すタイムチャート、(b)は同期間の排気絞り弁の状態を示すタイムチャート。 (a)は排気絞り弁の開閉制御を行う駆動信号を示すタイムチャート、(b)は排気絞りの制御モードを示すタイムチャート、(c)は排気絞り弁の開度を示すタイムチャート、(d)は圧力センサによって検出される排気圧力のゲージ圧のタイムチャート。 (a)は排気絞り弁の閉弁中における吸入空気量と排気圧力との関係を示すグラフ、(b)は排気絞り弁の開弁中における吸入空気量と排気圧力との関係を示すグラフ。 排気絞り弁及びウェイストゲート弁の異常判定ルーチンを示すフローチャート。
符号の説明
10…内燃機関、11…気筒、12…燃焼室、13…吸気通路、14…排気通路、15…吸気絞り弁、16…燃料噴射弁、17…アクチュエータ、18…排気絞り弁、19…アクチュエータ、20…ウェイストゲート、21…ウェイストゲート弁、23…CCO、24…DPF、31…エアフローメータ、32…排気温度センサ、33…圧力センサ、35…NEセンサ、36…アクセルセンサ、37…吸気絞りセンサ、40…電子制御装置。

Claims (6)

  1. 内燃機関の排気通路に配置されて前記内燃機関から排出される粒子状物質を捕集するフィルタと、前記排気通路における前記フィルタよりも下流側に配置されて前記排気通路の流路断面積を可変とする排気絞り弁と、前記排気通路における前記排気絞り弁の上流側と下流側とを接続して前記排気絞り弁をバイパスするウェイストゲートに設けられて前記排気通路における前記排気絞り弁の上流側の圧力を調整するウェイストゲート弁とを備えた内燃機関において、前記排気絞り弁及び前記ウェイストゲート弁の異常を判定する異常判定装置であって、
    前記排気絞り弁の開閉動作を制御する開閉制御手段と、
    前記排気通路における前記排気絞り弁の上流側の排気圧力を検出する圧力検出手段と、
    前記開閉制御手段による前記排気絞り弁の閉弁制御中に前記圧力検出手段によって検出される前記排気圧力の検出値が予め設定された前記排気絞り弁の閉弁中における前記排気圧力の下限値よりも低いときは、前記排気絞り弁及び前記ウェイストゲート弁の少なくとも何れかが開固着していると判定する開固着判定手段とを備えている
    ことを特徴とする異常判定装置。
  2. 内燃機関の排気通路に配置されて前記内燃機関から排出される粒子状物質を捕集するフィルタと、前記排気通路における前記フィルタよりも下流側に配置されて前記排気通路の流路断面積を可変とする排気絞り弁と、前記排気通路における前記排気絞り弁の上流側と下流側とを接続して前記排気絞り弁をバイパスするウェイストゲートに設けられて前記排気通路における前記排気絞り弁の上流側の圧力を調整するウェイストゲート弁とを備えた内燃機関において、前記排気絞り弁及び前記ウェイストゲート弁の異常を判定する異常判定装置であって、
    前記排気絞り弁の開閉動作を制御する開閉制御手段と、
    前記排気通路における前記排気絞り弁の上流側の排気圧力を検出する圧力検出手段と、
    前記開閉制御手段による前記排気絞り弁の閉弁制御中に前記圧力検出手段によって検出される前記排気圧力の検出値が予め設定された前記排気絞り弁の閉弁中における前記排気圧力の上限値よりも高いときは、前記ウェイストゲート弁が閉固着していると判定するウェイストゲート弁の閉固着判定手段とを備えている
    ことを特徴とする異常判定装置。
  3. 請求項1において、
    前記開閉制御手段による前記排気絞り弁の閉弁制御中に前記圧力検出手段によって検出される前記排気圧力の検出値が予め設定された前記排気絞り弁の閉弁中における前記排気圧力の上限値よりも高いときは、前記ウェイストゲート弁が閉固着していると判定するウェイストゲート弁の閉固着判定手段を備えている
    ことを特徴とする異常判定装置。
  4. 内燃機関の排気通路に配置されて前記内燃機関から排出される粒子状物質を捕集するフィルタと、前記排気通路における前記フィルタよりも下流側に配置されて前記排気通路の流路断面積を可変とする排気絞り弁と、前記排気通路における前記排気絞り弁の上流側と下流側とを接続して前記排気絞り弁をバイパスするウェイストゲートに設けられて前記排気通路における前記排気絞り弁の上流側の圧力を調整するウェイストゲート弁とを備えた内燃機関において、前記排気絞り弁及び前記ウェイストゲート弁の異常を判定する異常判定装置であって、
    前記排気絞り弁の開閉動作を制御する開閉制御手段と、
    前記排気通路における前記排気絞り弁の上流側の排気圧力を検出する圧力検出手段と、
    前記開閉制御手段による前記排気絞り弁の開弁制御中に前記圧力検出手段によって検出される前記排気圧力の検出値が予め設定された前記排気絞り弁の開弁中における前記排気圧力の上限値よりも高いときは、前記排気絞り弁が閉固着していると判定する排気絞り弁の閉固着判定手段とを備えている
    ことを特徴とする異常判定装置。
  5. 請求項1〜3の何れか1項において、
    前記開閉制御手段による前記排気絞り弁の開弁制御中に前記圧力検出手段によって検出される前記排気圧力の検出値が予め設定された前記排気絞り弁の開弁中における前記排気圧力の上限値よりも高いときは、前記排気絞り弁が閉固着していると判定する排気絞り弁の閉固着判定手段を備えている
    ことを特徴とする異常判定装置。
  6. 請求項1〜5の何れか1項において、
    前記下限値及び上限値は、前記内燃機関の吸入空気量の増大及び排気温度の上昇の少なくとも何れかに伴って上昇するように設定されている
    ことを特徴とする異常判定装置。
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