JP4122642B2 - エアバッグ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に装着されるエアバッグ装置に関し、特に、エアバッグが、リテーナを使用して、ケースに結合されるエアバッグ装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のエアバッグ装置では、折り畳まれたエアバッグが、リテーナを使用して、ケースに結合されていた(特開平10−324211号公報等参照)。
【0003】
リテーナは、エアバッグ内周面側の開口周縁に配置される環状体として構成され、複数本のボルトをケース側に突設させていた。そして、リテーナは、ボルトをエアバッグにおける開口周縁からケース側へ突出させるように、エアバッグ内に配置させて、その状態で、ケースにボルトを挿通させ、各ボルトにナットを螺合させることにより、エアバッグをケースに結合させていた。
【0004】
なお、ケースは、折り畳まれたエアバッグを収納保持するとともに、エアバッグに膨張用ガスを供給するインフレーターを収納保持していた。さらに、ケースは、車両の所定部位にエアバッグ装置を配設する役目も果たしていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のリテーナは、ケースにナット止めして結合させるように、環状のリテーナ本体に対して、複数本のボルトを固着させて構成されており、2種類の部品から構成され、さらに、ボルト自体が複数本(4本以上)固着されることから、部品点数が多くなっていた。
【0006】
そのため、エアバッグ装置の部品点数が増加し、さらに、いちいち、それぞれのボルトにナットを締め付ける必要があることから、組付工数が増大することとなっていた。
【0007】
本発明は、上述の課題を解決するものであり、構成部品点数と組付工数とを低減可能なエアバッグ装置を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明に係るエアバッグ装置は、折り畳まれたエアバッグが、リテーナを使用して、ケースに結合されるエアバッグ装置であって、
前記リテーナと前記ケースとを共に塑性変形させて、前記リテーナに、前記ケースからの抜けを防止するアンダカット部が設けられ、前記ケースに、前記アンダカット部を抜け不能とする係止部が設けられて、前記リテーナが前記ケースに結合され、
前記エアバッグが、開口周縁を、前記リテーナによって前記ケース側に押えられるとともに、前記アンダカット部の部位に係合させて、前記ケースに結合される構成とし、
前記アンダカット部が、前記エアバッグの開口周縁を前記リテーナと前記ケースとの間に配置させて、前記リテーナを前記ケースとともに深絞り加工する塑性変形により、前記リテーナに有底の略円筒状の突出部位を形成し、さらに、該突出部位を半径方向外方へ突出させることによって、形成され、
前記係止部が、前記アンダカット部を深絞り加工する塑性変形時に、前記アンダカット部の周囲を抜け不能に包むように、前記アンダカット部と共に形成されていることを特徴とする。
【0010】
なお、本発明でのアンダカット部とは、抜き方向に対して略直交方向に突出して、抜けを防止するようにケースに引っ掛かる部位を言う。
【0011】
【発明の効果】
本発明に係るエアバッグ装置では、リテーナとケースとの少なくとも一方を塑性変形させ、ケースに対して抜け不能なアンダカット部をリテーナに形成して、リテーナがケースに結合されている。
【0012】
すなわち、本発明に係るエアバッグ装置では、塑性変形させて、リテーナをケースに結合させる構成であって、従来のようなボルトを使用しないことから、リテーナの構成部品点数の増加を招くことがなく、また、ナットをいちいち回して締め付けることなく、リテーナをケースに結合できることから、組付工数も低減させることができる。
【0013】
したがって、本発明に係るエアバッグ装置では、構成部品点数と組付工数とを低減させることができる。
【0014】
そして、エアバッグの開口周縁を、リテーナによってケース側に押えるとともに、アンダカット部の部位に係合させて、ケースに結合させるように構成すれば、リテーナのケースへの結合時に、同時に、エアバッグをケースに結合させることができ、さらに、エアバッグがずれようとしても、エアバッグの開口周縁がアンダカット部の部位に係合されているため、エアバッグの位置ずれが防止され、強固に、エアバッグをケースに結合させることができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
【0016】
第1実施形態のエアバッグ装置M1は、図1・2に示すように、助手席前方のインストルメントパネル(以下、インパネと略す)Pの部位に配設されるものであり、折り畳まれたエアバッグ1と、リテーナ3と、エアバッグ1に膨張用ガスを供給するインフレーター8と、エアバッグ1・インフレーター8を保持するケース10と、折り畳まれたエアバッグ1を覆う蓋体18と、を備えて構成されている。
【0017】
エアバッグ1は、ポリエステル糸やポリアミド糸等の織布から袋状に形成されており、下部には、長方形形状に開口した開口1aが設けられている。そして、開口周縁1bには、リテーナ3のアンダカット部6を挿通させる取付孔1cが複数(実施形態では6個)設けられている。なお、エアバッグ1の内周面側には、耐熱性を向上させるために、必要により、シリコン等の耐熱性コーティング層が設けられている。また、実施形態の場合、各取付孔41cは、開口周縁1bにおける車両の前後方向の部位に、それぞれ、3個ずつ設けられている。
【0018】
リテーナ3は、図1〜3に示すように、板金製として、四角環状の板状の底部4と、底部4の内外周から上方へ延びるリブ5と、を備えて構成されている。このリテーナ3では、底部4に、塑性変形させて6個のアンダカット部6を形成することとなる。アンダカット部6は、有底の略円筒状に下方へ突出するとともに、その突出部位が、半径方向外方へさらに突出するように、ケース10の後述する段差壁13と共に、深絞り加工して、形成されている(なお、この加工は、トックス(トックス社製)を使用して行なう。
【0019】
インフレーター8は、図1・2に示すように、ガス吐出口8bを有した円柱状の本体8aと、本体8aの一方の端部に配置されて本体8aより大径のフランジ部8cと、本体8aの他方の端部に配置されたボルト部8dと、を備えて構成されている。
【0020】
ケース10は、図1〜3に示すように、板金製として、折り畳んだエアバッグ1を収納する上部室11と、インフレーター8を収納する下部室14と、を備えて構成されている。上部室11は、四角筒形状の周壁12と、周壁12の下端から狭まるように突出する段差壁13と、から構成されている。周壁12には、車両の前後方向の部位に、下端側を外方へ切り起こしてなる複数(実施形態では、前後で3個ずつ)の係止爪12aが、形成されている。段差壁13における車両の前後方向の部位には、リテーナ3のアンダカット部6の形成時、深絞り加工されるように塑性変形されて、アンダカット部6の周囲を抜け不能に包む係止部13aが、3個ずつ形成されることとなる。
【0021】
下部室14は、段差壁13の内周縁から下方へ略四角筒形状に延びる周壁15と、周壁15の下端を塞ぐように配置される底壁16と、から構成されている。周壁12の車両の左右方向の部位には、左右方向に貫通する大小の挿通孔15a・15bがそれぞれ形成されている。挿通孔15aは、インフレーター8の本体8aを挿通可能としてフランジ部8cを挿通不能とする内径寸法とし、挿通孔15bは、インフレーター8のボルト部8dを挿通可能な内径寸法としている。そして、インフレーター8は、ボルト部8dを、挿通孔15aを経て挿通孔15bから突出させるとともに、フランジ部8cを挿通孔15aの周縁に当接させ、ボルト部8dにナット9を螺合させることにより、下部室14に収納保持されている。
【0022】
なお、ケース10には、車両に固定する際に使用する図示しない取付ブラケットが形成されている。
【0023】
蓋体18は、オレフィン系やスチレン系等の熱可塑性エラストマー等から形成され、折り畳まれたエアバッグ1を収納したケース上部室11の上方を覆うように配置されている。蓋体18は、周囲に薄肉の破断予定部18bを設けて、エアバッグ1の膨張時に開く2つの扉部18a・18aを備えて構成されている。実施形態の場合、破断予定部18bは、上方から見てH字形状に配置されており、「H」字の横棒部位の前後に配置された扉部18a・18bが、エアバッグ1の膨張時、破断予定部18bを破断させて、それぞれ、図1の二点鎖線で示すように、前後方向に開くこととなる。
【0024】
また、蓋体18には、破断予定部18bの周囲から四角筒形状に下方へ延びて、ケース上部室11の周壁12の外周面に配置される側壁部18cが形成されている。側壁部18cの車両の前後方向の部位には、係止爪12aに下縁側を係止される係止孔18dが形成されている。
【0025】
なお、実施形態の蓋体18は、インパネPと一体的に形成されている。そして、実施形態のインパネPは、ポリプロピン等の剛性の高い合成樹脂製として、蓋体18の部位やその周縁を熱可塑性エラストマー製とした二色成形品としている。
【0026】
第1実施形態のエアバッグ装置M1の組付けを説明すると、まず、エアバッグ1を折り畳んだ後、開口周縁1bを外側に引っ張り出して、開口周縁1bの上にリテーナ3を配置させる。この時、リテーナ3のアンダカット部6を形成する部位を、エアバッグ1の各取付孔1cに対応させておく。
【0027】
ついで、ケース10の段差壁13上に、エアバッグ1の開口周縁1bとリテーナ3とを配置させ、図4のA・Bに示すように、リテーナ3の底部4とケース10の段差壁13との所定部位を塑性変形させて、底部4にアンダカット部6を形成するとともに、段差壁13に係止部13aを形成する。
【0028】
その後、ケース下部室14の挿通孔15a側からボルト部8dを挿入させ、ボルト部8dを挿通孔15bから突出させるとともに、フランジ部8cを挿通孔15a周縁に当接させ、ボルト部8dにナット9を螺合させて、ケース10にインフレーター8を収納保持させる。なお、インフレーター8のケース10への組付けは、リテーナ3やエアバッグ1のケース10への結合前に行なっておいても良い。
【0029】
そして、蓋体18の側壁部18cをケース上部室11の周壁12に外装させ、側壁部18cの各係止孔18dに係止爪12aを係止させれば、エアバッグ装置M1の組付けが完了するとともに、エアバッグ装置M1をインパネPに組付けることができる。その後、インパネPを車両に組み付ければ、エアバッグ装置M1を車両に装着することができる。
【0030】
エアバッグ装置M1の車両への装着後、インフレーター8が作動されてガス吐出口8bから膨張用ガスが吐出されれば、エアバッグ1が、膨張し、扉部18a・18aを開かせ、インパネPから大きく突出することとなる。
【0031】
そして、第1実施形態のエアバッグ装置M1では、リテーナ3の底部4とケース10の段差壁13とを塑性変形させ、ケース10の係止部13aに対して抜け不能なアンダカット部6をリテーナ3に形成して、リテーナ3がケース10に結合されている。
【0032】
すなわち、第1実施形態のエアバッグ装置M1では、塑性変形させて、リテーナ3をケース10に結合させる構成であって、従来のようなボルトを使用しないことから、リテーナ3の構成部品点数の増加を招くことがなく、また、ナットをいちいち回して締め付けることなく、リテーナ3をケース10に結合できることから、組付工数も低減させることができる。
【0033】
したがって、第1実施形態のエアバッグ装置M1では、構成部品点数と組付工数とを低減させることができる。
【0034】
また、第1実施形態では、エアバッグ1の開口周縁1bを、リテーナ3の底部4によってケース10の段差壁13側に押えるとともに、取付孔1cの周縁をアンダカット部6の部位に係合させて、ケース10に結合させている。すなわち、リテーナ3のケース10への結合時(リテーナ底部4とケース段差壁13との塑性変形時)、同時に、エアバッグ1をケース10に結合させることができ、エアバッグ1をケース10に結合する作業を簡便化できる。さらに、膨張時、エアバッグ1がずれようとしても、エアバッグ1の開口周縁1bにおける取付孔1cが、アンダカット部6を挿通させて、アンダカット部6に係合されているため、エアバッグ1の位置ずれが防止され、強固に、エアバッグ1をケース10に結合させることもできる。
【0035】
なお、第1実施形態では、エアバッグ1の開口周縁1bに、予め、アンダカット部6を挿通させる取付孔1cを形成した場合を示したが、取付孔1cを形成することなく、開口周縁1bをリテーナ底部4とケース段差壁13との間に配置させて、底部4と段差壁13とにそれぞれアンダカット部6や係止部13aを形成するようにしても良い。この場合、エアバッグ1の開口周縁1bでは、アンダカット部6を突出させるように部分的に延びたり破断して、アンダカット部6に係合することとなり、上記と同様な作用・効果を得ることができる。そしてまた、このように取付孔1cを設けない場合には、リテーナ底部4のアンダカット部6を形成する部位と、取付孔1bとの位置合わせが不要となるため、リテーナ3やエアバッグ1のケース10に対する結合作業が容易となる。
【0036】
また、第1実施形態のように、リテーナ3の底部4に、ケース段差壁13側へ略円筒状に突出して半径方向に膨出するアンダカット部6を設け、同時に、ケース段差壁13に、アンダカット部6を係止するための係止部13aを設ける場合には、図5・6に示すように、リテーナ3の内周側のリブ5aに、複数の取付孔5bをリテーナ3の周方向に沿って設け、各取付孔5bの周縁におけるリブ5aの内周縁の棒部5cに、エアバッグ開口周縁1bに設けた取付片部1dをくるんで縫合させて、予め、エアバッグ開口周縁1bをリテーナ3に結合させ、そのリテーナ3をケース段差壁13に結合させるようにしても良い。
【0037】
第2実施形態のエアバッグ装置M2も、図7〜9に示すように、予め、リテーナ23にエアバッグ21を結合させておくものである。そして、このエアバッグ装置M2も、助手席前方に配置される助手席用のものであり、折り畳まれたエアバッグ21と、リテーナ23と、エアバッグ21に膨張用ガスを供給するインフレーター8と、エアバッグ21・インフレーター8を保持するケース30と、折り畳まれたエアバッグ21を覆う蓋体18と、を備えて構成されている。なお、インフレーター8と蓋体18とは、第1実施形態と同様であり、同一符号を付して、説明を省略する。
【0038】
エアバッグ21は、第1実施形態と同様な材料から袋状に形成されており、下部には、長方形形状に開口した開口21aが設けられている。そして、開口周縁21bが、四角環状のリテーナ23をくるんで、縫合糸22(図10のA参照)を利用して、リテーナ23に結合されている。
【0039】
リテーナ23は、鋼棒等の金属丸棒を四角環状に形成して構成されている。そして、このリテーナ23は、ケース30の後述する段差壁34・35を塑性変形させて、開口周縁21bでくるんだリテーナ23自体が、アンダカット部26となるものである。
【0040】
ケース30は、図7〜9に示すように、板金製として、折り畳んだエアバッグ21を収納する上部室31と、インフレーター8を収納する下部室36と、を備えて構成されている。上部室31は、車両の前後左右で対向するように配置される2つずつの側壁32・32・33・33と、側壁32・33の下端から狭まるように突出する段差壁34・35と、から構成されている。車両の前後方向の各側壁32には、下端側を外方へ切り起こしてなる複数(実施形態では、3個)の係止爪32aが、形成されている。段差壁34・35には、アンダカット部26を係止する係止部34a・35aを形成するための、下方へ凹んだ凹溝34d・35dが形成されている。各凹溝34d・35dは、相互に対向する2つずつの対向壁34b・34b・35b・35bと、それぞれの対向壁34b・35b相互を下端で連結する連結壁34c・35cと、から構成されている。そして、この段差壁34・35では、それぞれの凹溝34d・35dの部位でアンダカット部26をくるむように、対向壁34b・35b・連結壁34c・35cを塑性変形させて、係止部34a・35aを形成して、アンダカット部26を係止することとなる。
【0041】
下部室36は、第1実施形態と同様に、各段差壁34の内周縁から下方へ略四角筒形状に延びる周壁37と、周壁37の下端を塞ぐように配置される底壁38と、から構成されている。周壁37の車両の左右方向の部位には、第1実施形態と同様に、下部室36にインフレーター8を収納保持させるための左右方向に貫通する大小の挿通孔37a・37bがそれぞれ形成されている。
【0042】
また、このケース30にも、車両に固定する際に使用する図示しない取付ブラケットが形成されている。
【0043】
第2実施形態のエアバッグ装置M2の組付けを説明すると、まず、エアバッグ21の開口周縁21bを、リテーナ23にくるませるとともに、縫合糸22を使用して、リテーナ23に結合させる。そして、エアバッグ21を折り畳む。
【0044】
その後、図10のAに示すように、ケース30の段差壁33・34における凹溝34d・35d内に、開口周縁21bをくるんだリテーナ23を配置させる。ついで、図10のBに示すように、対向壁34b・34b・35b・35b相互を接近させるように、連結壁34c・35cを含めて対向壁34b・35bを塑性変形させ、係止部34a・35aを形成して、アンダカット部26を係止する。
【0045】
なお、係止部34a・35aを形成するために、段差面34・35を塑性変形する際には、ケース下部室36が広がるように変形しないことから、外周側の対向壁34bo・35boを内周側の対向壁34bi・35biに接近させるように、変形させる。
【0046】
その後、ケース下部室36の挿通孔37a側からボルト部8dを挿入させ、ボルト部8dを挿通孔37bから突出させるとともに、フランジ部8cを挿通孔37a周縁に当接させ、ボルト部8dにナット9を螺合させて、ケース30にインフレーター8を収納保持させる。勿論、インフレーター8のケース30への組付けは、リテーナ23やエアバッグ21のケース30への結合前に行なっておいても良い。
【0047】
そして、蓋体18の側壁部18cをケース上部室31の側壁32・33に外装させ、側壁部18cの各係止孔18dに係止爪32aを係止させれば、エアバッグ装置M2の組付けが完了するとともに、エアバッグ装置M1をインパネPに組付けることができる。その後、インパネPを車両に組み付ければ、エアバッグ装置M2を車両に装着することができる。
【0048】
エアバッグ装置M2の車両への装着後、インフレーター8が作動されてガス吐出口8bから膨張用ガスが吐出されれば、エアバッグ21が、膨張し、扉部18a・18aを開かせ(図7の二点鎖線参照)、インパネPから大きく突出することとなる。
【0049】
そして、第2実施形態のエアバッグ装置M2では、ケース30の段差壁34・35における凹溝34d・35dを構成する対向壁34b・35b・連結壁34c・35cを塑性変形させて係止部34a・35aを形成して、開口周縁21bをくるんだリテーナ23自体で構成されるアンダカット部26を抜け不能とし、リテーナ23とエアバッグ21とがケース30に結合されている。
【0050】
すなわち、第2実施形態のエアバッグ装置M2でも、塑性変形させて、リテーナ23をケース10に結合させる構成であって、従来のようなボルトを使用しないことから、リテーナ23の構成部品点数の増加を招くことがなく、また、ナットをいちいち回して締め付けることなく、リテーナ23をケース10に結合できることから、組付工数も低減させることができる。
【0051】
したがって、第2実施形態のエアバッグ装置M2でも、構成部品点数と組付工数とを低減させることができる。
【0052】
また、第2実施形態でも、リテーナ23が、エアバッグ21の開口周縁21bをくるんだ状態で、係止部34a・35aの対向壁34b・35bで挟持されるように、ケース段差壁34・35に結合されるため、膨張時、エアバッグ21がずれようとしても、エアバッグ開口周縁1bが、係止部34a・35aに位置規制されて、エアバッグ21の位置ずれが防止される。
【0053】
第3実施形態のエアバッグ装置M3も、図11・12に示すように、助手席前方のインパネPの部位に配設されるものであり、折り畳まれたエアバッグ41と、リテーナ43と、エアバッグ41に膨張用ガスを供給するインフレーター8と、エアバッグ41・インフレーター8を保持するケース50と、折り畳まれたエアバッグ41を覆う蓋体18と、を備えて構成されている。なお、インフレーター8と蓋体18とは、第1実施形態と同様であり、同一符号を付して、説明を省略する。
【0054】
エアバッグ41は、第1実施形態と同様に、ポリエステル糸やポリアミド糸等の織布から袋状に形成されており、下部には、長方形形状に開口した開口41aが設けられている。そして、開口周縁41bには、リテーナ43の後述するアンダカット部46となる爪片44aを挿通させる取付孔41cが複数(実施形態では6個)設けられている。なお、エアバッグ1の内周面側には、耐熱性を向上させるために、必要により、シリコン等の耐熱性コーティング層が設けられている。また、第3実施形態のエアバッグ41では、開口周縁41bを内側に向けて、構成されている。さらに、実施形態の場合、各取付孔41cは、開口周縁41bにおける車両の前後方向の部位に、3個ずつ設けられている。
【0055】
リテーナ43は、図11〜13に示すように、板金製として、四角環状の板状の底部44と、底部44の外縁側から上方へ延びるリブ45と、を備えて構成されている。底部44には、車両の前後方向のそれぞれの部位における内周縁側には、下方へ切り起こした爪片44aが3個ずつ形成されている。これらの爪片44aは、周方向に2〜3回程ねじるように回して塑性変形させ、変形前の幅方向の縁44bの一部を車両の前後方向に配置させて、アンダカット部46を形成することとなる。
【0056】
ケース50は、図11〜13に示すように、板金製として、インナケース51とアウタケース58とから構成されている。そして、インナケース51が、折り畳んだエアバッグ41を収納する上部室52と、インフレーター8を収納する下部室55と、を備えて構成されている。上部室52は、四角筒形状の周壁53と、周壁53の下端から狭まるように突出する段差壁54と、から構成されている。周壁53には、車両の前後方向の部位に、それぞれ、切り起こして、外方へ突出する複数(実施形態では、前後で3個ずつ)の係止突起53aが、形成されている。各係止突起53aは、蓋体18の各係止孔18dに挿入されるとともに、各係止孔18dから外方へ突出するように形成され、係止孔18dから突出する部位には、上下方向に挿通する挿通孔53bが2個ずつ形成されている。段差壁54における車両の前後方向の部位には、リテーナ43の各爪片44aを貫通させる挿通孔54aが形成されている。各挿通孔54aの開口形状は、爪片44aをねじってアンダカット部46を形成した際、係止爪44aの幅方向の縁44bの一部が、挿通孔54aから抜けないように、爪片44aの断面形状より僅かに大きくして、車両の左右方向に延びた矩形形状に、形成されている。
【0057】
下部室55は、第1実施形態と同様に、各段差壁54の内周縁から下方へ略四角筒形状に延びる周壁56と、周壁56の下端を塞ぐように配置される底壁57と、から構成されている。周壁56の車両の左右方向の部位には、第1実施形態と同様に、下部室55にインフレーター8を収納保持させるための左右方向に貫通する大小の挿通孔56a・56bがそれぞれ形成されている。
【0058】
また、このインナケース51にも、車両に固定する際に使用する図示しない取付ブラケットが形成されている。
【0059】
アウタケース58は、蓋体18における四角筒形状の側壁部18cに外装させる四角筒形状の周壁59と、周壁59の下端から内方へ延びて、段差壁54の下面に当接可能な底壁60と、を備えて構成されている。周壁59の車両の前後方向の部位の上端には、インナケース51の係止突起53aにおける各挿通孔53bに挿入可能な挿入片59aが形成されている。底壁60の車両の前後方向の部位における内周縁には、それぞれ、下方へ切り起こされた3個ずつの爪片60aが形成されている。各爪片60aは、インナケース51の挿通孔54aの付近で、かつ、挿通孔54aを挿通するリテーナ43の各爪片44aにおける外側で、爪片44aに沿って下方へ延びるように、形成されている。
【0060】
この第3実施形態のエアバッグ装置M3の組付けを説明すると、まず、各取付孔41cを経て各爪片44aを外方へ突出させるように、リテーナ43をエアバッグ41の内周面側における開口周縁41bに配置させて、エアバッグ41を折り畳む。その後、エアバッグ41の折り崩れを防止するために、破断可能なポリエステルフィルム等のカバー48で覆う。
【0061】
また、ケース下部室55の挿通孔56a側からボルト部8dを挿入させ、ボルト部8dを挿通孔56bから突出させるとともに、フランジ部8cを挿通孔56a周縁に当接させ、ボルト部8dにナット9を螺合させて、インナケース51にインフレーター8を収納保持させる。なお、インフレーター8のインナケース51への組付けは、リテーナ43やエアバッグ41のインナケース51への結合後に行なっても良い。
【0062】
そして、リテーナ43の各爪片44aをインナケース段差壁54の挿通孔54に挿通させて、折り畳んだエアバッグ41をインナケース上部室52に収納する。
【0063】
ついで、蓋体18の側壁部18cをインナケース上部室52の周壁53に外装させて、側壁部18cの各係止孔18dに係止突起53aを挿入係止させ、さらに、インナケース上部室52の周壁53に、下方からアウタケース58を外装して、各挿入片59aを挿通孔53bに挿入させるとともに、図14のAに示すように、各爪片60aをリテーナ43の爪片44aの外側位置に配置させる。
【0064】
その後、重なっている爪片44a・66a相互を、図14のBに示すように、爪片44a・66aの下方へ延びた軸を基準とする軸回り方向に、2〜3回り程、共にねじって、爪片44aからなるアンダカット部46を形成すれば、アンダカット部46が、爪片44aの縁44bの一部を段差壁54の下面側における挿通孔54aの周縁に係止される状態となって、ケース50に結合されることとなる。
【0065】
またこの時、各爪片60aが、2〜3回り程ねじられて、爪片44aに対して、下方への抜けを防止されて一体化されることから、アウタケース58も、爪片44aを利用して、インナケース51に結合され、ケース50の組立てが完了する。さらに、アウタケース58の挿入片59aが、閂のように、蓋体18の係止孔18dを係止した係止突起53を貫通することから、蓋体側壁部18cが、ケース50(インナケース周壁53)に、確実に結合されることとなる。
【0066】
その結果、エアバッグ装置M3の組付けが完了するとともに、エアバッグ装置M3をインパネPに組付けることができる。その後、インパネPを車両に組み付ければ、エアバッグ装置M3を車両に装着することができる。
【0067】
エアバッグ装置M3の車両への装着後、インフレーター8が作動されてガス吐出口8bから膨張用ガスが吐出されれば、エアバッグ41が、膨張し、扉部18a・18aを開かせ(図11の二点鎖線参照)、インパネPから大きく突出することとなる。
【0068】
そして、第3実施形態のエアバッグ装置M3では、リテーナ43の爪片44aとアウタケース58の爪片60aとを塑性変形させ、インナケース段差壁54の挿通孔54aに対して抜け不能なアンダカット部46をリテーナ43に形成し、換言すれば、段差壁54下面側における挿通孔54aの周縁を係止部54bとして、その係止部54bに対して抜け不能なアンダカット部46をリテーナ43に形成して、リテーナ43がケース50に結合されている。
【0069】
そのため、第3実施形態のエアバッグ装置M3でも、塑性変形させて、リテーナ43をケース50に結合させる構成であって、従来のようなボルトを使用しないことから、リテーナ43の構成部品点数の増加を招くことがなく、また、ナットをいちいち回して締め付けることなく、リテーナ43をケース50に結合できることから、組付工数も低減させることができる。
【0070】
したがって、第3実施形態のエアバッグ装置M3でも、構成部品点数と組付工数とを低減させることができる。
【0071】
また、第3実施形態では、エアバッグ41の内周面における開口周縁41bを、リテーナ43の底部44によってケース50(インナケース51)の段差壁54側に押えるとともに、取付孔41cの周縁をアンダカット部46(爪片44a)の部位に係合させて、ケース50に結合させている。すなわち、リテーナ43のケース50への結合時(リテーナ爪片44aの塑性変形時)、同時に、エアバッグ41をケース50に強固に結合させることができ、エアバッグ41をケース50に結合する作業を簡便化できる。さらに、膨張時、エアバッグ41がずれようとしても、エアバッグ41の取付孔41cが、アンダカット部46(爪片44a)を挿通させて、アンダカット部46に係合されているため、エアバッグ41の位置ずれが防止され、強固に、エアバッグ41をケース50に結合させることもできる。
【0072】
なお、第3実施形態では、ケース50をインナケース51とアウタケース58とから形成して、両者の結合を、リテーナ43の爪片44aと共にねじるアウタケース58の爪片60aを利用して、行なうようにしたものを示した。しかし、ケースとしては、アウタケース58を設けないような、第1実施形態のケース10を利用するようにしても良い。このケース10を利用する場合には、段差壁13に爪片44aを挿通させる挿通孔54aを設ければ良い。そして、この場合には、エアバッグ41の取付孔41c・段差壁13の挿通孔54aを挿通させた爪片44aは、半回転程、ねじるだけで、挿通孔54aの周縁から構成される係止部54bに対して、縁44bを係止させて、抜け不能となるアンダカット部46を形成することができ、爪片44aの塑性変形エネルギーを少なくすることができる。
【0073】
ただし、第3実施形態のように、爪片60aと共に、爪片44aをねじる場合には、爪片44aが爪片60aと二枚重ねでねじられることから、塑性変形後にリテーナ43に対して上方へ引っ張る強い力が作用しても、係止部54bの係止力と、ねじられた形状による爪片60aの爪片44aに対する係止力と、が作用することから、リテーナ43のケース50への結合強度を向上させることができる。
【0074】
第4実施形態のエアバッグ装置M4も、図15・16に示すように、助手席前方のインパネPの部位に配設されるものであり、折り畳まれたエアバッグ41と、リテーナ63と、エアバッグ41に膨張用ガスを供給するインフレーター8と、エアバッグ41・インフレーター8を保持するケース70と、折り畳まれたエアバッグ41を覆う蓋体18と、を備えて構成されている。なお、インフレーター8、蓋体18、エアバッグ41、及び、ケース70のインナケース51は、第3実施形態と同様であり、同一符号を付して、説明を省略する。
【0075】
リテーナ63は、図15〜17に示すように、板金製として、四角環状の板状の底部64と、底部64の外縁側から上方へ延びるリブ65と、を備えて構成されている。底部64には、車両の前後方向のそれぞれの部位における内周縁側に、下方へ切り起こした爪片64aが3個ずつ形成されている。これらの爪片64aは、先端側を折り曲げるように塑性変形させて、アンダカット部66を形成することとなる。
【0076】
ケース70は、図15〜17に示すように、板金製として、インナケース51とアウタケース78とから構成されている。そして、インナケース51は、第3実施形態と同様であり、同一符号を付して、説明を省略するが、段差壁54の挿通孔54aは、リテーナ63の各爪片64aを挿通可能に、矩形形状に開口されている。
【0077】
そして、アウタケース78は、蓋体18における四角筒形状の側壁部18cに外装させる四角筒形状の周壁79と、周壁79の下端から内方へ延びて、段差壁54の下面に当接可能な底壁80と、を備えて構成されている。周壁79の車両の前後方向の部位の上端には、インナケース51の係止突起53aにおける各挿通孔53bに挿入可能な挿入片79aが形成されている。底壁80の車両の前後方向の部位には、それぞれ、リテーナ63の各爪片64aを挿通可能な挿通孔80aが形成されている。
【0078】
この第4実施形態のエアバッグ装置M4の組付けを説明すると、まず、各取付孔41cを経て各爪片64aを外方へ突出させるように、リテーナ63をエアバッグ41の内周面側における開口周縁41bに配置させて、エアバッグ41を折り畳む。その後、エアバッグ41の折り崩れを防止するために、破断可能なポリエステルフィルム等のカバー48で覆う。
【0079】
また、ケース下部室55の挿通孔56a側からボルト部8dを挿入させ、ボルト部8dを挿通孔56bから突出させるとともに、フランジ部8cを挿通孔56a周縁に当接させ、ボルト部8dにナット9を螺合させて、インナケース51にインフレーター8を収納保持させる。なお、インフレーター8のインナケース51への組付けは、リテーナ43やエアバッグ41のインナケース51への結合後に行なっても良い。
【0080】
そして、リテーナ63の各爪片64aをインナケース段差壁54の挿通孔54に挿通させて、折り畳んだエアバッグ41をインナケース上部室52に収納する。
【0081】
ついで、蓋体18の側壁部18cをインナケース上部室52の周壁53に外装させて、側壁部18cの各係止孔18dに係止突起53aを挿入係止させ、さらに、インナケース上部室52の周壁53に、下方からアウタケース78を外装して、各挿入片79aを挿通孔53bに挿入させるとともに、図18のAに示すように、各挿通孔80aにリテーナ63の爪片64aを挿通させる。
【0082】
その後、挿通孔80aから突出している爪片64aの下端を、図14のBに示すように、内側若しくは外側に折り曲げて、アンダカット部66を形成すれば、アンダカット部66が、底壁80の下面における挿通孔80aの周縁に係止される状態となって、ケース70に結合されることとなる。
【0083】
またこの時、各爪片64aが、底壁80の下面における挿通孔80aの周縁を係止することから、アウタケース78も、爪片64aを利用して、インナケース51に結合され、ケース50の組立てが完了する。さらに、アウタケース78の挿入片79aが、閂のように、蓋体18の係止孔18dを係止した係止突起53を貫通することから、蓋体側壁部18cが、ケース70(インナケース周壁53)に、確実に結合されることとなる。
【0084】
その結果、エアバッグ装置M4の組付けが完了するとともに、エアバッグ装置M4をインパネPに組付けることができる。その後、インパネPを車両に組み付ければ、エアバッグ装置M4を車両に装着することができる。
【0085】
エアバッグ装置M4の車両への装着後、インフレーター8が作動されてガス吐出口8bから膨張用ガスが吐出されれば、エアバッグ41が、膨張し、扉部18a・18aを開かせ(図15の二点鎖線参照)、インパネPから大きく突出することとなる。
【0086】
そして、第4実施形態のエアバッグ装置M4では、リテーナ63の爪片64aを塑性変形させ、アウタケース底壁80の挿通孔80aに対して抜け不能なアンダカット部66をリテーナ63に形成し、換言すれば、底壁80下面側における挿通孔80aの周縁を係止部80bとして、その係止部80bに対して抜け不能なアンダカット部66をリテーナ63に形成して、リテーナ63がケース70に結合されている。
【0087】
そのため、第4実施形態のエアバッグ装置M4でも、塑性変形させて、リテーナ63をケース70に結合させる構成であって、従来のようなボルトを使用しないことから、リテーナ63の構成部品点数の増加を招くことがなく、また、ナットをいちいち回して締め付けることなく、リテーナ63をケース70に結合できることから、組付工数も低減させることができる。
【0088】
したがって、第4実施形態のエアバッグ装置M4でも、構成部品点数と組付工数とを低減させることができる。
【0089】
また、第4実施形態も、第3実施形態と同様に、エアバッグ41の内周面における開口周縁41bを、リテーナ63の底部64によってケース70(インナケース51)の段差壁54側に押えるとともに、取付孔41cの周縁をアンダカット部66(爪片64a)の部位に係合させて、ケース70に結合させている。すなわち、リテーナ63のケース70への結合時(リテーナ爪片64aの塑性変形時)、同時に、エアバッグ41をケース70に強固に結合させることができ、エアバッグ41をケース70に結合する作業を簡便化できる。さらに、膨張時、エアバッグ41がずれようとしても、エアバッグ41の取付孔41cが、アンダカット部66(爪片44a)を挿通させて、アンダカット部66に係合されているため、エアバッグ41の位置ずれが防止され、強固に、エアバッグ41をケース70に結合させることもできる。
【0090】
なお、第4実施形態では、ケース50をインナケース51とアウタケース58とから形成して、両者の結合を、リテーナ63の爪片64aを折り曲げて、行なうようにしたものを示したが、ケースとしては、アウタケース78を設けないような、第1実施形態のケース10を利用するようにしても良い。このケース10を利用する場合には、段差壁13に爪片64aを挿通させる挿通孔54aを設ければ良い。
【0091】
また、第1〜4実施形態では、蓋体18について、インパネPと一体化されているものを例示したが、蓋体18は、インパネPと別体で構成しても良い。
【0092】
さらに、第1〜4実施形態では、助手席用のエアバッグ装置について例示したが、エアバッグをリテーナを利用してケースに取り付けるエアバッグ装置であれば、本発明を実施することができることから、ステアリングホイールのエアバッグ装置、車両のシートに設けるエアバッグ装置、車両の車内側の内壁部位に設けるエアバッグ装置等に、本発明を応用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態を示すエアバッグ装置の縦断面図である。
【図2】同実施形態の縦断面図であり、図1のII−II部位に対応する。
【図3】同実施形態のリテーナとケースとの分解斜視図である。
【図4】同実施形態のリテーナをケースに結合させる状態を説明する図である。
【図5】同実施形態の変形例のエアバッグ装置の縦断面図である。
【図6】同変形例のリテーナとエアバッグとを示す部分分解斜視図である。
【図7】第2実施形態を示すエアバッグ装置の縦断面図である。
【図8】同実施形態の縦断面図であり、図7のVIII−VIII部位に対応する。
【図9】同実施形態のリテーナとケースとの分解斜視図である。
【図10】同実施形態のリテーナをケースに結合させる状態を説明する図である。
【図11】第3実施形態を示すエアバッグ装置の縦断面図である。
【図12】同実施形態の縦断面図であり、図11の XII− XII部位に対応する。
【図13】同実施形態のリテーナとケースとの分解斜視図である。
【図14】同実施形態のリテーナをケースに結合させる状態を説明する図である。
【図15】第4実施形態を示すエアバッグ装置の縦断面図である。
【図16】同実施形態の縦断面図であり、図15の XVI−XVI 部位に対応する。
【図17】同実施形態のリテーナとケースとの分解斜視図である。
【図18】同実施形態のリテーナをケースに結合させる状態を説明する図である。
【符号の説明】
1・21・41…エアバッグ、
3・23・43・63…リテーナ、
6・26・46・66…アンダカット部、
10・30・50・70…ケース、
13a・34a・35a・54b・80b…係止部、
M1・M2・M3・M4…エアバッグ装置。
Claims (1)
- 折り畳まれたエアバッグが、リテーナを使用して、ケースに結合されるエアバッグ装置であって、
前記リテーナと前記ケースとを共に塑性変形させて、前記リテーナに、前記ケースからの抜けを防止するアンダカット部が設けられ、前記ケースに、前記アンダカット部を抜け不能とする係止部が設けられて、前記リテーナが前記ケースに結合され、
前記エアバッグが、開口周縁を、前記リテーナによって前記ケース側に押えられるとともに、前記アンダカット部の部位に係合させて、前記ケースに結合される構成とし、
前記アンダカット部が、前記エアバッグの開口周縁を前記リテーナと前記ケースとの間に配置させて、前記リテーナを前記ケースとともに深絞り加工する塑性変形により、前記リテーナに有底の略円筒状の突出部位を形成し、さらに、該突出部位を半径方向外方へ突出させることによって、形成され、
前記係止部が、前記アンダカット部を深絞り加工する塑性変形時に、前記アンダカット部の周囲を抜け不能に包むように、前記アンダカット部と共に形成されていることを特徴とするエアバッグ装置。
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