JP4122514B2 - 分光装置 - Google Patents

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Description

本発明は、被測定光を第1の偏光解消板が分離し、この分離した第1および第2の分離光を回折格子が波長ごとに異なる角度に出射して分光する分光装置に関し、詳しくは、光検出器に設けられる受光素子の面積を大きくすることなく、偏光依存性の低減を図る分光装置に関するものである。
分光装置は、被測定光を回折格子によって波長ごとに異なる角度に出射して分光し、この回折格子が分光した被測定光を光検出器で受光し検出するものである。このような装置は、例えば、複数の光信号が波長分割多重された被測定光の各光信号の信号レベル、波長等の測定に用いられる。そして、精度良く測定するために偏光解消板を用いて、回折格子における偏光依存性を低減させている(例えば、特許文献1参照)。
この偏光解消板は、2枚の水晶板からなる。第1の水晶板は、この水晶板の光学軸(第1の光学軸)に対し45°の方向に厚みが連続的に変換する。また、第2の水晶板は、この水晶板の光学軸(第2の光学軸)に対し45°の方向に厚みが連続的に変換する。そして、第1の光学軸と第2の光学軸を互いに直交して、第1の水晶板と第2の水晶板とを張り合わせたものである。さらに、水晶板でなく、複屈折性の結晶を用いてもよい(例えば、特許文献2参照)。
図6は、このような分光装置の従来例を示す構成図である。図6において、光ファイバ1は、被測定光100を出射する出射口を有する伝送路である。コリメーティングレンズ2は、光ファイバ1の出射口に対向して設置され、光ファイバ1から出射された被測定光100を平行光にして出射する。
回折格子3は、コリメーティングレンズ2からの出射光を所望の角度に回折するため、コリメーティングレンズ2に対して傾けて設置してある。また、回折格子3は被測定光100を波長ごと異なる角度に出射して分光する。
フォーカシングレンズ4は、回折格子3からの出射光の光路上に設置され、出射光を収束して結像させる。
光検出器5は、例えば、受光素子を複数有するフォトダイオードアレイであり、被測定光100が収束し、結像する位置に設置される。また、受光素子は、回折格子が被測定光100を分光する方向に沿って配列され、あらかじめ波長が割り当てられている。
偏光解消板(第1の偏光解消板)6は、上述した構成であり、コリメーティングレンズ2と回折格子3との間に設けられ、被測定光100が透過することにより、特に回折格子3での偏光依存性を除去することができる。具体的には、偏光解消板6は、回折格子3の溝に沿った方向に対して光学軸を45°に配置させ、偏光解消板の斜面の方向は、回折格子の溝に沿った方向と平行になる。従って、偏光解消板6により光が分離する方向は、回折格子3の溝に沿った方向(すなわち、回折格子の分光方向に対して直交する方向であり、図6において紙面の垂直方向。)になる。
このような装置の動作を説明する。
光ファイバ1から出射された被測定光100は、コリメーティングレンズ2で平行光となる。コリメーティングレンズ2を透過した被測定光100は、偏光解消板6に入射する。
この偏光解消板6の斜面で屈折を起こし、被測定光100は回折格子の溝に沿った方向に分離される。つまり、偏光解消板6が、一方を紙面の垂直方向で上側、他方を下側に分離する。
そして、偏光解消板6で分離された被測定光(第1の分離光、第2の分離光)100が回折格子3に入射する。さらに、被測定光100は回折格子3によって、波長ごとに異なる角度に出射され分光される。そして、回折格子3によって分光された被測定光100は、フォーカシングレンズ4によって光検出器5の受光素子それぞれで収束し、結像する。
例えば、図3中”FP01”、”FP02”、”FP03”に位置する受光素子では、異なる波長の光が収束され、結像する。そして、図示しない出力検出部が光検出器5の各受光素子からの出力される光強度と割り当てられた波長とによって被測定光の波長や光信号レベルを求めたり、光検出器5からの出力を外部装置に出力する。
ここで、図7は、被測定光100の入射側から光検出器5をみた図であり、例えば、FP02近傍における光検出器5の受光素子5aを示している。図7において、受光素子5aの配列方向と直交する方向に(図7中において、紙面上下方向)、偏光解消板6が被測定光100を分離した第1の分離光101、第2の分離光102が結像する。
続いて光検出器5で検出される光強度の説明を詳細にする。
偏光解消板6は、被測定光100を偏光面が光学軸に平行な光成分と垂直な光成分に分離し、これらの光成分は回折格子3の溝に対して左右45°の角度で入射する。
ここでは、被測定光100の進行方向からみて、回折格子3の溝に沿った方向に対して、右45°偏光成分、左45°偏光成分とよぶ。さらに、被測定光100は、溝に沿った方向に分離するが、例えば、分離光101が右45°偏光成分となり、分離光102が左45°成分となる。従って、光ファイバ1から出射された被測定光100の偏光状態がどのようであっても、回折格子3へ入射する被測定光100は、溝に垂直な成分と溝に平行な成分との比が等しくなる。
そして、溝に垂直(すなわち、回折格子の分光方向であり、図6において、紙面の水平方向)な偏光に対する回折格子3の回折効率をηp、溝に平行(図6において、紙面の垂直方向)な偏光に対する回折格子3の回折効率をηsとした場合、ηp=ηsとすることは困難であり、通常はηp≠ηsである。偏光解消板6を用いない場合、回折される被測定光100の効率が被測定光100の偏光状態によって変動してしまう。
しかし、図6に示す装置では、偏光解消板6によって右45°偏光成分の分離光101と左45°偏光成分の分離光102に分離されてから回折格子3に入射し回折されるため、右45°偏光成分の偏光も、左45°偏光成分の偏光も、それぞれ(ηp+ηs)/2倍の光強度となる。右45°偏光成分と左45°偏光成分の比率は被測定光100の偏光状態によって変化するが、それらを合計した全光の回折効率は(ηp+ηs)/2で一定となる。従って、光ファイバ1から出射された被測定光100の偏光状態によらず、光ファイバ1から出射した被測定光100の光強度と回折格子3で回折され光検出器5で検出される光強度の比が一定となるので、光ファイバ1からの被測定光100の光強度の測定が可能となる。
特開平9−229771号公報(段落番号0005〜0014、第1〜4図) 特許第2995985号公報(段落番号0012〜006、第1図)
このように偏光解消板6により、回折格子3の偏光依存性を低減している。そして、被測定100は、分離光101、102に分離され、検出器5上で2点にわかれて検出される。
なお、偏光解消板6は、被測定光100を分離する角度(分離角)を大きくするほど、偏光状態の分離もよくなり回折格子3の偏光依存性を低減することができる。
もちろん光検出器5において、分離光101、102の両方を検出するので、分離角が大きくなるほど検出器5の受光素子5aの面積も、分離方向に対して大きくする必要がある。
しかしながら、受光素子5aを大きくすると、これにより光検出器5自体も大型化される。また、受光素子5aの面積を大きくすると一般的に製造時の歩留まりが悪化する。さらには、被測定光100に対する応答性(速応性)の低下等の問題が生じる。
そこで本発明の目的は、光検出器に設けられる受光素子の面積を大きくすることなく、偏光依存性の低減を図る分光装置を実現することにある。
請求項1記載の発明は、
被測定光を第1の偏光解消板が分離し、この分離した第1および第2の分離光を回折格子が波長ごとに異なる角度に出射して分光する分光装置において、
前記回折格子からの第1の分離光をさらに第3、第4の分離光に分離し、第2の分離光をさらに第5、第6の分離光に分離する第2の偏光解消板と、
この第2の偏光解消板が分離した第4の分離光と前記第2の偏光解消板が分離した第5の分離光とを検出する光検出器と、
前記第1の偏光解消板から前記第2の偏光解消板までの間の光路上に設けられ、前記第1および第2の分離光のそれぞれを、前記回折格子が分光する方向の面または分光方向に直交する面の偏光状態にする偏光子と
を設け、
前記第1の偏光解消板および前記第2の偏光解消板は、前記回折格子の分光方向に対して直交する方向に分離し、
第3、第5の分離光は第1の分離光と同じ方向に分離され、第4、第6の分離光は第2の分離光と同じ方向に分離されることを特徴とするものである。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、
前記第1、第2の偏光解消板は、
光学軸に対し45°の方向に厚みが連続的に変化する第1の板と、
光学軸に対し45°の方向に厚みが連続的に変化する第2の板と
を有し、前記第1の板の光学軸と前記第2の板の光学軸を互いに直交させて前記第1の板と前記第2の板とを貼り合わせたことを特徴とするものである。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、
前記第4、第5の分離光を前記光検出器の受光素子に結像させるフォーカシング手段と、
前記光検出器から出力される光強度によって被測定光の光信号レベルを求める出力検出部と
を設けたことを特徴とするものである。
請求項4記載の発明は、請求項3記載の発明において、
偏光子は、前記回折格子と一体化されたことを特徴とするものである。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明において、
偏光子は、前記回折格子の回折面に設けられる多層膜であることを特徴とするものである。
請求項5記載の発明は、請求項4記載の発明において、
偏光子は、長く延伸させた金属を前記回折格子中に一方向に配列させたことを特徴とするものである。
請求項7記載の発明は、請求項1〜6のいずれかに記載の発明において、
回折格子は、溝形状または溝間隔によって、前記第1および第2の分離光それぞれを、分光する方向の面または分光方向に直交する面の偏光状態にして出射することを特徴とするものである。
請求項8記載の発明は、請求項1〜7のいずれかに記載の発明において、
第1の偏光解消板と第2の偏光解消板が共通であることを特徴とするものである。
請求項9記載の発明は、請求項1〜8のいずれかに記載の発明において、
前記回折格子からの回折光を反射し、この反射光を再び前記回折格子に入射させる反射手段を設けたことを特徴とするものである。
請求項10記載の発明は、請求項1〜9のいずれかに記載の発明において、
光検出器は、複数の受光素子からなることを特徴とするものである。
請求項11記載の発明は、請求項1〜9のいずれかに記載の発明において、
前記回折格子を分光方向に回転させ、光検出器に入射する被測定光を選択する駆動手段を設けことを特徴とするものである。
本発明によれば、以下のような効果がある。
請求項1〜11によれば、回折格子からの第1および第2の分離光のそれぞれを第2の偏光解消板によって分離し、第1の分離光の一方と第2の分離光の一方とを光検出器のほぼ同じ位置で検出し、第1の分離光の他方と第2の分離光の他方とは光検出器の外へ結像させるので、第1および第2の偏光解消板の分離角度を大きくとることができる。これにより、光検出器に設けられる受光素子の面積を大きくすることなく、偏光依存性の低減を図ることができる。従って、光検出器自体も小型化でき、製造時の歩留まりを悪化させることもない。さらには、被測定光に対する応答性(速応性)を向上できる。
請求項4〜6によれば、偏光子を回折格子と一体化するので、装置を小型化することができる。
請求項7によれば、回折格子の溝形状または溝間隔によって、回折する光の偏光状態を変えるので、偏光子を設ける必要が無い。これによって、装置を小型化することができると共にコストを抑えることができる。
請求項8によれば、偏光解消板を共通とするので、装置を小型化することができると共にコストを抑えることができる。
請求項9によれば、反射手段が、回折格子で分光された被測定光(回折光)を反射し、回折格子が反射手段からの反射光を再度分光するので、波長分解能を向上することができる。
以下図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。
[第1の実施例]
図1は本発明の第1の実施例を示す構成図である。ここで、図6と同一のものは同一符号を付し、説明を省略する。また、図2は、被測定光100の入射側から光検出器5をみた図であり、FP02近傍における光検出器5の受光素子5aを示している。図1において、回折格子3とフォーカシングレンズ4の間に、第2の偏光解消板7が新たに設けられる。第2の偏光解消板7は、第1の偏光解消板6と同じものであり、回折格子3からの第1および第2の分離光101、102を偏光解消板6と同様に、回折格子3の溝に沿った方向(すなわち、回折格子の分光方向に対して直交する方向であり、図1において紙面の垂直方向。)に分離する。
偏光子8は、回折格子3と偏光解消板7の間に設けられ、回折格子3で分光された第1および第2の分離光101、102が入射される。そして、分離光101、102のそれぞれを、回折格子3が分光する方向の面の偏光状態とし、偏光解消板7に出射する。なお、偏光子8は、応用光エレクトロニクスハンドブック編集委員会著、「応用光エレクトロニクスハンドブック」、初版、株式会社昭晃堂、1989年4月、p173に記載されるように、様々な偏光状態を持つ光から特定の偏光状態の光を分離選択する素子であり、例えば、結晶を用いたプリズム、誘電体多層膜を用いたガラス板、ポリビニルアルコール膜を用いたもの等がある。
このような装置の動作を説明する。
偏光子8が、回折格子3からの分離光101、102の偏光状態を、回折格子3が分光する方向の面とし、第2の偏光解消板7に出射する。そして、第2の偏光解消板7によって、分離光101がさらに分離光101a、101bに分離され、分離光102が分離光102a、102bに分離される。なお、分離光101a、102aは、分離光101と同じ方向に分離(図1において、紙面の垂直方向で上側)され、分離光101b、102bは、分離光102と同じ方向に分離(図1において、紙面の垂直方向で下側)される。
そして、分離光101a、101b、102a、102bが、フォーカシングレンズ4によって収束されるが、分離光(第1の分離光101の一方)101bと分離光(第2の分離光102の一方)102aが、光検出器5の受光素子5aで結像し、検出される。また、分離光(第1の分離光101の他方)101aと分離光(第2の分離光101の他方)102bは、光検出器5の外側で結像する。
例えば、図1中”FP01”、”FP02”、”FP03”に位置する受光素子では、異なる波長の光が収束され、結像する。そして、図示しない出力検出部が光検出器5の各受光素子からの出力される光強度と割り当てられた波長とによって被測定光の波長や光信号レベルを求めたり、光検出器5からの出力を外部装置に出力する。
なお、回折格子3に被測定光100が入射し、回折格子3が回折するまでの動作は、図6に示す装置と同様なので説明を省略する。
続いて光検出器5で検出される光強度の説明を詳細にする。
回折格子3で回折した光強度は、被測定光100に対して、図6に示す装置の従来例と同様に、右45°偏光成分(分離光101)も、左45°偏光成分(分離光102)も、それぞれ(ηp+ηs)/2倍となるが、その後偏光子8を通過するので、各左右45°の偏光状態だった分離光101、102の偏光子8透過後の相対強度はηp/2となる。
そして、回折格子3が分光する方向の面の偏光状態となった分離光101、102のそれぞれが、第2の偏光解消板7によって、再び右45°偏光成分と左45°偏光成分に分離されるが、偏光子8によって、分光方向のみの偏光となっているので、1/2がそれぞれ(図1において紙面垂直方向の上側、下側、図2において紙面上下方向)分離される。偏光解消板6と偏光解消板7の分離角度の比をレンズ2とレンズ4の焦点距離の比と同じくすると、偏光解消板6で紙面垂直方向上側に分離され偏光解消板7で紙面垂直方向下側へ分離された分離光101bと、偏光解消板6で紙面垂直方向下側に分離され偏光解消板7で上側へ分離された分離光102aとは、分光する面に対して対称な角度でレンズ4へ入射することになり光検出器5上において、同じ位置に結像する。
この結像した分離光101b、102aの光強度は光ファイバ1から出射された被測定光100に対して、(ηp/4)倍となり、光ファイバ1からの被測定光100の光強度と光検出器5で検出される光強度の比が一定となり、光ファイバ1からの被測定光100の光強度の測定が可能となる。
なお、偏光解消板6で紙面垂直方向上側に分離され偏光解消板7で紙面垂直方向上側へ分離された他方の分離光101aと、偏光解消板6で紙面垂直方向下側に分離され偏光解消板2で下側へ分離された分離光102bは、偏光解消板6、7の分離角を十分大きくとる(すわなち偏光状態の分離をよくする)ことで光検出器5の外へ結像させるので、測定への影響はない。
このように、回折格子3からの第1および第2の分離光101、102のそれぞれを第2の偏光解消板7によって分離し、分離した分離光101b、102aのみを光検出器5aのほぼ同じ位置で検出し、分離光101a、102bは、光検出器5の外へ結像させるので、偏光解消板6、7の分離角度を大きくとることができる。これにより、光検出器に設けられる受光素子の面積を大きくすることなく、偏光依存性の低減を図ることができる。従って、光検出器5自体も小型化でき、製造時の歩留まりを悪化させることもない。さらには、被測定光100に対する応答性(速応性)を向上できる。
[第2の実施例]
図3は本発明の第2の実施例を示す構成図である。ここで、図1と同一のものは同一符号を付し、説明を省略する。また、1波長分の光路のみ(FP02に結像する光路)を図示している。図3において、回折格子3からの回折光を反射し、この反射光を再び回折格子3に入射させる反射手段であるミラー9が新たに設けられる。
このような装置の動作を説明する。
このような装置は、図1に示す装置の動作とほぼ同様であるが、異なる動作は、ミラー9が、回折格子3からの回折光を反射し、この反射光を再度回折格子3に入射する。そして、回折格子3がミラー9からの反射光を波長ごとに異なる角度に出射して分光し、偏光子8に出射する。
このように、ミラー9が、回折格子3からの回折光を反射し、この反射光を回折格子3が再度分光し偏光子8に出射するので、波長分解能を向上することができる。
[第3の実施例]
図3は本発明の第3の実施例を示す構成図である。ここで、図1と同一のものは同一符号を付し、説明を省略すると共に図示も省略する。また、1波長分の光路のみ(FP02に結像する光路)を図示している。
図4において、レンズ10は、レンズ2の代わりに設けられ、レンズ2とレンズ4を共通にしたものである。また、偏光解消板11は、偏光解消板6の代わりに設けられ、偏光解消板6と偏光解消板7を共通にしたものである。反射手段であるミラー12は、新たに設けられ、偏光子8からの出射光を反射し、再び偏光子8を透過して、回折格子3に入射させる。なお、ミラー12は、図4において、紙面垂直方向の下側に僅かに傾けらる。光検出器5は、被測定光100がレンズ10によって結像する位置に設けられる。
このような装置の動作を説明する。
光ファイバ1から出射された被測定光100は、レンズ10で平行光となる。レンズ10を透過した被測定光100は、偏光解消板11に入射する。
この偏光解消板11の斜面で屈折を起こし、被測定光100は回折格子の溝に沿った方向に分離される。つまり、一方を紙面の垂直方向で上側、他方を下側に分離される。
そして、偏光解消板11で分離された被測定光(第1の分離光、第2の分離光)100が回折格子3に入射する。さらに、被測定光100の分離光は回折格子3によって、波長ごとに異なる角度に出射され分光される。
さらに、偏光子8が、この分光された分離光101、102それぞれの偏光状態を回折格子3が分光する方向の面とし、ミラー12に出射する。そして、ミラー12が分離光101、102を反射し、反射した反射光が再度偏光子8を透過し、回折格子3に入射する。さらに、回折格子3が分離光101、102を再び波長ごとに異なる角度に出射して分光し、偏光解消板11に出射する。
そして、偏光解消板11によって、分離光101がさらに分離光101a、101bに分離され、分離光102が分離光102a、102bに分離される。なお、分離光101a、102aは、分離光101と同じ方向に分離され、分離光101b、102bは、分離光102と同じ方向に分離される。
そして、分離光101a、101b、102a、102bが、レンズ10によって収束されるが、分離光(第1の分離光101の一方)101bと分離光(第2の分離光102の一方)102aが、光検出器5の受光素子5aで結像し、検出される。なお、ミラー12が、図4において、紙面垂直方向の下側に僅かに傾けられているので、結像位置FP02も、光ファイバ1よりも紙面垂直方向の下側で結像する。
そして、図示しない出力検出部が光検出器5の各受光素子からの出力される光強度と割り当てられた波長とによって被測定光の波長や光信号レベルを求めたり、光検出器5からの出力を外部装置に出力する。
なお、光検出器5で検出される光強度(光ファイバ1からの被測定光100の光強度と光検出器5で検出される光強度の比が一定)は、図1に示す装置と同様なので説明を省略する。
このように、回折格子3からの第1および第2の分離光101、102のそれぞれを偏光解消板11によって分離し、分離した分離光101b、102aのみを光検出器5aのほぼ同じ位置で検出し、分離光101a、102bは、光検出器5の外へ結像させるので、偏光解消板11の分離角度を大きくとることができる。これにより、光検出器5に設けられる受光素子の面積を大きくすることなく、偏光依存性の低減を図ることができる。従って、光検出器5自体も小型化でき、製造時の歩留まりを悪化させることもない。さらには、被測定光100に対する応答性(速応性)を向上できる。
また、ミラー12が偏光子8からの出射光を反射し、この反射光を回折格子3が再度分光し偏光解消板11に出射するので、波長分解能を向上することができる。
さらに、レンズ10、偏光解消板11のそれぞれを1個とするので、装置を小型化することができると共にコストを抑えることができる。
[第4の実施例]
図5は本発明の第4の実施例を示す構成図である。ここで、図4と同一のものは同一符号を付し、説明を省略する。図5において、回折格子13は、回折格子3、ミラー12の代わりに設けられ、偏光解消板11から出射された被測定光100(分離光101、102)を分光し、この分光した被測定光100を再び偏光解消板11に出射する。また、偏光子14は、偏光子8の代わりに偏光解消板11と回折格子13の間に設けられ、分離光101、102の偏光状態を、回折格子3が分光する方向の面にして出射する。
このような装置の動作を説明する。
このような装置は、図4に示す装置の動作とほぼ同様であるが、異なる動作は、回折格子13が、被測定光100を分光すると共に、分光した被測定光100を偏光解消板11に出射する。また、偏光子14が、偏光解消板11からの被測定光100および回折格子13で分光された被測定光100の偏光状態を、回折格子3が分光する方向の面にして出射する。なお、回折格子3を、図5において、紙面垂直方向の下側に僅かに傾け、結像位置FP02も、光ファイバ1よりも紙面垂直方向の下側で結像するようにしておくとよい。
このように、回折格子3が被測定光100を分光した光を偏光解消板11に出射するので、ミラー12が不要となり、装置を小型化することができると共にコストを抑えることができる。
なお、本発明はこれに限定されるものではなく、以下のようなものでもよい。
図1、図3〜図5に示す装置において、偏光子8、14と回折格子3、13を別々に設ける構成を構成を示したが、偏光子8、14は、回折格子3、13と一体してもよい。例えば、回折格子3の回折面に誘電体多層膜を蒸着させ、偏光特性をもたせる。または、図1、図3、図4に示す装置において、回折格子3を反射型でなく透過型とし、特表2002−514779号公報に記載されるように長く延伸させた金属(例えば、銀)をガラス自身の中に一方向に配列させ、偏光特性をもたせる。このように、偏光子を回折格子3、13と一体化するので、装置を小型化することができる。
また、偏光子8、14は、偏光状態を回折格子3が分光する方向の面とする構成を示したが、分光する方向に対して直交する面としてもよい。この場合、偏光子8、14を透過後の相対強度はηs/2となる。また、光検出器5で結像する分離光101b、102aの光強度は光ファイバ1から出射された被測定光100に対して、(ηs/4)倍となる。
また、回折格子3、13の回折効率はηs≠ηpだが、溝形状や溝間隔を変えることにより、回折効率ηs、ηpを、ηs>>ηp(またはηs<<ηp)例えば、ηs:ηp=10:1程度にし、偏光子8を設けなくともよい。一般的に、回折格子3、13の溝形状は三角形の鋸形状が多いが、頂角を変えたり、頂点部分を滑らかにしたり、四角形の凹凸形状等にして回折効率ηs、ηpを変えるとよい。特に、回折格子3を2回通す図3、図4では、回折効率ηs、ηpの比を100:1(偏光依存性では、約0.04[dBpp])とすることができ、実用上ほぼ問題ない。
また、分離光101が右45°偏光成分、分離光102が左45°偏光成分とする構成を示したが、偏光解消板6の回折格子6の溝に対する光学軸の方向を、90°回転させ、分離光101が左45°偏光成分、分離光102が右45°偏光成分としてもよい。偏光解消板7、11も同様である。
また、3波長の信号が含まれる被測定光100の光強度を検出する構成を示したが、何波長含まれていてもよい。
また、レンズ2、4、10を用いた透過光学系とする構成を示したが、放物面鏡を設け、反射光学系としてもよい。
そして、光検出器5に複数の受光素子5aからなるフォトダイオードアレイを用いる構成を示したが、受光素子5aを1個としてもよい。この場合、被測定光100を分光する方向に回折格子3、13を正逆回転させる駆動手段を設け、被測定光00の波長を走査して、光検出器5に入射する被測定光100を選択する。
図1、図3に示す装置において、偏光子8を回折格子3と偏光解消板7の間に設ける構成を示したが、偏光子8は偏光解消板6と偏光解消板7の間のどこに設けてもよい。
図4に示す装置において、偏光子8を回折格子3とミラー12の間に設ける構成を示したが、偏光子8は偏光解消板11とミラー12の間のどこに設けてもよい。
図4、図5に示す装置において、ミラー12または回折格子13を紙面垂直方向の下側に僅かに傾ける構成を示したが、上側に傾ける構成でもよい。この場合、光検出器5は、光ファイバ1に対して紙面垂直方向上側に設けられる。
本発明の第1の実施例を示した構成図である。 光検出器5の受光素子5a近傍の結像関係を示した図である。 本発明の第2の実施例を示した構成図である。 本発明の第3の実施例を示した構成図である。 本発明の第4の実施例を示した構成図である。 従来の分光装置の構成図である。 光検出器5の受光素子5a上の結像関係を示した図である。
符号の説明
5 光検出器
5a 受光素子
6、7、11 偏光解消板
8、14 偏光子
9、12 ミラー
3、13 回折格子

Claims (11)

  1. 被測定光を第1の偏光解消板が分離し、この分離した第1および第2の分離光を回折格子が波長ごとに異なる角度に出射して分光する分光装置において、
    前記回折格子からの第1の分離光をさらに第3、第4の分離光に分離し、第2の分離光をさらに第5、第6の分離光に分離する第2の偏光解消板と、
    この第2の偏光解消板が分離した第4の分離光と前記第2の偏光解消板が分離した第5の分離光とを検出する光検出器と、
    前記第1の偏光解消板から前記第2の偏光解消板までの間の光路上に設けられ、前記第1および第2の分離光のそれぞれを、前記回折格子が分光する方向の面または分光方向に直交する面の偏光状態にする偏光子と
    を設け、
    前記第1の偏光解消板および前記第2の偏光解消板は、前記回折格子の分光方向に対して直交する方向に分離し、
    第3、第5の分離光は第1の分離光と同じ方向に分離され、第4、第6の分離光は第2の分離光と同じ方向に分離されることを特徴とする分光装置。
  2. 前記第1、第2の偏光解消板は、
    光学軸に対し45°の方向に厚みが連続的に変化する第1の板と、
    光学軸に対し45°の方向に厚みが連続的に変化する第2の板と
    を有し、前記第1の板の光学軸と前記第2の板の光学軸を互いに直交させて前記第1の板と前記第2の板とを貼り合わせたことを特徴とする請求項1記載の分光装置。
  3. 前記第4、第5の分離光を前記光検出器の受光素子に結像させるフォーカシング手段と、
    前記光検出器から出力される光強度によって被測定光の光信号レベルを求める出力検出部と
    を設けたことを特徴とする請求項1または2記載の分光装置。
  4. 偏光子は、前記回折格子と一体化されたことを特徴とする請求項3記載の分光装置。
  5. 偏光子は、前記回折格子の回折面に設けられる多層膜であることを特徴とする請求項4記載の分光装置。
  6. 偏光子は、長く延伸させた金属を前記回折格子中に一方向に配列させたことを特徴とする請求項4記載の分光装置。
  7. 回折格子は、溝形状または溝間隔によって、前記第1および第2の分離光それぞれを、分光する方向の面または分光方向に直交する面の偏光状態にして出射することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の分光装置。
  8. 第1の偏光解消板と第2の偏光解消板が共通であることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の分光装置。
  9. 前記回折格子からの回折光を反射し、この反射光を再び前記回折格子に入射させる反射手段を設けたことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の分光装置。
  10. 光検出器は、複数の受光素子からなることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の分光装置。
  11. 前記回折格子を分光方向に回転させ、光検出器に入射する被測定光を選択する駆動手段を設けことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の分光装置。
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