JP2005031099A - 分光装置 - Google Patents

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Yoshihiro Sanpei
義広 三瓶
Makoto Komiyama
誠 小宮山
Yoshihiko Tachikawa
義彦 立川
Yasuyuki Suzuki
泰幸 鈴木
Yasuyuki Minagawa
恭之 皆川
Yoriki Okada
頼樹 岡田
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Abstract

【課題】 波長走査にあたって機械的な可動部が不要で小型化が図れ高信頼性が得られる分光装置を実現することを目的にする。
【解決手段】 本発明は、測定光を波長分散素子で分散させて受光素子に入射させることにより波長別に分離された検出信号を得る分光装置に改良を加えたものである。本装置は、波長の分散方向に複数のマイクロミラーが配列されたデジタルマイクロミラー素子と2個の波長分散素子を設け、第1の波長分散素子で分散された測定光をデジタルマイクロミラー素子で反射させて第2の波長分散素子に入射させることを特徴とするものである。
【選択図】 図5

Description

本発明は分光装置に関し、詳しくは、波長多重光通信(WDM)における光信号の監視や評価測定に有益な分光装置に関するものである。
次世代の情報通信方式として、波長多重光通信方式が注目されている。このような波長多重光通信における光信号の監視や評価測定にあたっては、多重化されている光信号の各波長成分を個別に測定する必要があり、各種の分光装置が提案されている。
図14は従来のこのような分光装置の一例を示す基本構成図である。
図において、光ファイバ1で伝送される測定光はコリメーティングレンズ2をで平行ビームに成形されて波長分散素子として用いる回折格子(グレーティング)3に入射される。回折格子3で波長分散された出力光はフォーカシングレンズ4で収束され、波長の分散方向に複数の受光素子が配列された受光素子列5に入射される。
このような構成によれば、回折格子3を回転させなくてもよく、高速性、信頼性に優れた分光装置が実現できる。
ここで、回折格子3の光学特性は、以下の式で示される。
Figure 2005031099
このような基本構成に基づいて波長多重光通信システム用モニタのように狭い波長範囲の分光装置を設計することにより、フォーカシングレンズ4の焦点距離に比べて波長分散による光路の広がりが小さいので、複数の受光素子が波長の分散方向に沿って1次元に配列された受光素子列5を用いた場合には素子の位置と出射角はほぼ比例関係となることは明らかである。
しかしながら、波長λと出射角θの関係は式1を微分して得られる次式であらわされ、
Figure 2005031099
波長λと分散角は出射角θの余弦に依存することがわかる。出射角θは分光装置の仕様の波長範囲、用いる回折格子3の格子定数d、フォーカシングレンズ4の焦点距離f等に基づき式1から求めることができる。
このような分光装置の波長分解能について説明する。コリメーティングレンズとして焦点距離f1が50mmのものを用いるとする。回折格子の使用領域は、シングルモードファイバーの開口数N.A.、コリメーティングレンズの焦点距離f1及び入射角iで決まり、この場合には11.1mmの長軸の楕円となる。格子定数は格子の線幅であり、1mmあたりの格子本数は1mm/dとなるので格子定数1.11×10-6では900となる。Reyleigh基準による理論分解能(λ/Δλ)は総溝本数で求められるので、この場合は900×11.1で約104であり、λを1.5μmとするとΔλとしては0.15nmと求められる。
以上のように、分光装置の波長分解能は回折格子3の使用されている領域の大きさに依存していることがわかる。したがって、図14の基本構成で波長分解能を高めるためには、分光装置を大型化しなければならないことになる。
他の構成として、図15に示すように、2台の単色分光器(モノクロメータ)をカスケードに連結して回折格子の総溝本数を多くし、波長分解能を高めるとともに本来のスペクトルに重なった迷光のみを更に分散させて近傍のダイナミックレンジを改善したものも提案されている。
図において、光ファイバ6で伝送される測定光は第1のコリメーティングレンズ7で平行ビームに成形されて第1の回折格子8に入射される。回折格子8で波長分散された出力光は第1のフォーカシングレンズ9で収束されてスリット10に入射される。スリット10の出力光は第2のコリメーティングレンズ11で平行ビームに成形されて第2の回折格子12に入射される。回折格子12で波長分散された出力光は第2のフォーカシングレンズ13で収束され、スリット14を通して単一受光素子15に入射される。
ここで、2個の回折格子8,12は、測定光の波長を走査するために連動して回転駆動される。これにより、分光装置全体の格子の総本数はこれら回折格子8,12の格子本数の和になって波長分解能は向上する。そして、後段のモノクロメータにより本来のスペクトルに重なった迷光のみを更に分散させ、本来のスペクトル近傍のダイナミックレンジの改善を図っている。
しかし、図15の構成は、2個の回折格子8,12を連動回転させなければならず、構成が複雑になり、小型化は難しい。
次に、分光装置の温度特性について説明する。
空気中で回折格子を用いる時、空気の屈折率をnairとするとその出射角の温度特性は次式で表される。
Figure 2005031099
ここで、括弧内の第1項は回折格子の線膨張係数、第2項は空気屈折率の温度係数である。
波長の温度係数は以下の式で求められる。
Figure 2005031099
例えば波長1.55μmのとき、パイレックス(登録商標)ガラスの回折格子を空気中で用いると、その温度係数はおよそ3.7pm/℃と求められる。
このような温度係数は、分光装置を用いる環境の温度が変化すると、測定光は安定しているにもかかわらず測定結果は温度に応じて変動することになり、好ましくない。
ところで、図16に示すように、回折格子3の出射光を受光素子列5に集光させる光学系として例えば凹面鏡16を用いることが多いが、凹面鏡は比較的高価であって軽量化が難しいという問題がある。また、反射させることにより光路が大きく変化するので光学系の占めるスペースが大きくなり、調整が複雑になるという問題もある。さらには、収差の影響によって受光素子列5の両端近傍の結像がひずむことがある。
一方、受光素子の出力電流Iに着目すると、入射光がない状態においても微小な暗電流Iが生じている。暗電流Iは、周囲温度により大きく変化し、若干の経年変化もある。
従って、入射光のパワーを受光素子の出力電流Iに基づいて正確に測定するためには、必要に応じてこの暗電流の大きさIを測定し、出力電流Iから暗電流Iを減算して入射光のみにより発生する電流I(=I−I)を求める必要がある。
また、波長分散素子として用いる回折格子の出射光は、入射光の波長に応じて回折角度が異なる。
従って、受光素子として波長の分散方向に複数の受光素子が配列された受光素子列を用いる場合、受光素子列への集光にあたり通常のレンズでは収差などの影響で特に両端には十分集光できないことが多い。
さらに、図17に示すように、波長分散素子として入力側スラブ導波路17と出力側スラブ導波路18と測定光を入力側スラブ導波路17に伝送する入力側導波路19と入力側スラブ導波路17の出力光を出力側スラブ導波路18に伝送する導波路列20と出力側スラブ導波路18の出力光を外部に伝送する出力側導波路21とが共通の基板22上に一体形成された導波路型回折格子(AWG;Arrayed Waveguide Grating)を用い、出力側導波路21の各ポートに受光素子が対向するように受光素子列23を配置した分光装置も提案されている。
ところが、このような装置では、図18のような測定結果が得られるものの、その測定結果における測定信号の変動ΔPが光パワーの変動なのか波長のずれΔλによるものなのかを識別できない。もちろん波長の変化も検出できない。
本発明は、これら測定光を波長分散素子で分散させて受光素子に入射させることにより波長別に分離された検出信号を得るように構成される分光装置の問題点に着目したものであり、その目的は、波長走査にあたって機械的な可動部が不要で小型化が図れ高信頼性が得られる分光装置を実現することにある。
このような目的を達成する本発明の請求項1は、
測定光を波長分散素子で分散させて受光素子に入射させることにより波長別に分離された検出信号を得る分光装置であって、
波長の分散方向に複数のマイクロミラーが配列されたデジタルマイクロミラー素子と2個の波長分散素子を設け、
第1の波長分散素子で分散された測定光をデジタルマイクロミラー素子で反射させて第2の波長分散素子に入射させることを特徴とする。
これにより、波長走査を固体回路化された素子で行えるので大掛かりな機構部品を組み合わせた可動部は不要となり、小型化・高信頼化が実現できる。
本発明の請求項2は、請求項1記載の分光装置において、
前記受光素子として波長の分散方向に複数の受光素子が配列された受光素子列を用い、
これら受光素子列とデジタルマイクロミラー素子を同期させて選択的に駆動することを特徴とする。
これにより、実質的に2個の単一波長分光器(モノクロメータ)を組み合わせたダブルモノクロメータ型の多波長分光器(ポリクロメータ)を実現できる。
本発明の請求項3は、請求項1記載の分光装置において、
前記受光素子として単一受光素子を用い、
前記デジタルマイクロミラー素子のマイクロミラーを検出波長に応じて選択的に駆動することを特徴とする。
これにより、ダブルパス型の多波長分光器(ポリクロメータ)を実現できる。
本発明によれば、以下のような効果がある。
本発明の請求項1〜3によれば、波長走査にあたって機械的な可動部が不要で小型化が図れ高信頼性が得られる分光装置を実現できる。
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。
図1は、発明の実施の形態の一例を示す構成図である。図において、入射端(光ファイバ)101から出射される測定光はレンズ102で平行ビームに成形されて波長分散素子として用いる回折格子(グレーティング)103に入射される。この回折格子103と対向する位置には、光が回折格子103を2度通るように、具体的には設計された中心波長でレンズ102の中心を光がほぼ往復するようにしてミラー104が設けられている。ただし、通常は入射端101と結像位置を分離する必要があるので、波長分散方向に直交する方向で光軸の開きを設けることによって両者を分離する。側面図にはこの様子を示したが、波長分散を簡単に示すため上面図では省略した。レンズ102をほぼ往復した光はミラー105で反射され、波長の分散方向に複数の受光素子が配列された受光素子列106に入射される。
これにより、光は回折格子103を2度通るので波長分解能は2倍になり、小型化の分光装置が得られる。
図2は回折格子103とミラー104を組み合わせた波長分散素子の動作を光軸で示す説明図である。回折格子103への1度目の入射角をθ、出射角をθ、回折格子103への2度目の入射角をθ、出射角をθ、ミラー104と回折格子103がなす角度をθ20としている。ミラー104の法線は中心波長で光線に沿っているものとする。2度の回折の関係式を以下に示す。簡単のため、媒質の屈折率は1としている。
Figure 2005031099
入射角θとθ20は一定であるので、λで微分すると、次式が得られる。
Figure 2005031099
これをdθ/dλについて整理すると、中心波長ではcosθ20=cosθ=cosθであるから、
Figure 2005031099
これにより、
Figure 2005031099
となり、2倍の分散角が得られることがわかる。
また、入射ビーム径をW1とするとWg 、W2は次のように示される。
Figure 2005031099
ここで、ビーム径も一定に保たれているので、波長分解能は2倍に向上することになる。
なお、回折格子103の回折効率は入射光の偏光状態により変化する。このような実施の形態例の構成では光線は2度回折格子103を通過するので、図示しない波長板を回折格子103とミラー104の間に挿入してそれぞれの偏光状態を直交するように変化させることで、全体の回折効率の偏光依存性を改善できる。
図3は、発明のその他の実施の形態例を示す構成図であって波長分散特性改善のためにプリズムを一体化したものであり、図1と共通する部分には同一の符号を付けている。プリズム107は断面形状が台形に形成されていて、入射面に隣接する一方の面には回折格子103が密着され、入射面に隣接する他方の面には波長板108を挟むようにしてミラー104が密着されている。
図4は図3の動作説明図である。
プリズム107への入射角をθi、その屈折角をθ0、回折格子103への1度目の入射角をθ1、出射角をθ2、回折格子103への2度目の入射角をθ3、出射角をθ4、プリズム107からの出射角をθ5、その屈折角をθ6とし、ミラー104と回折格子103がなす角度をθ20、プリズム107の入射面と回折格子103のなす角度をθpとしている。これら2度の回折と2度の屈折の関係式を以下に示す。
Figure 2005031099
θ、θとθ20を一定としてλで微分して波長分散特性を求める。
dθ/dλ=dθ/dλ=0となるので
Figure 2005031099
になる。dθ/dλについて整理する。中心波長ではcosθ20=cosθ=cosθであるから、
Figure 2005031099
従って、
Figure 2005031099
になり、波長分散が2倍になることを示している。
また、波長分散の平坦化の条件は、dθ/dλ=0のとき、
Figure 2005031099
である。
温度依存性については、基本式をTで微分し、dθ/dTについて整理することにより求められる。
Figure 2005031099
屈折率nについては空気に対するnrと絶対値のnaとを区別している。nrとnaと空気屈折率nairの関係は以下のように示される。
Figure 2005031099
dθ/dTについて整理すると、
Figure 2005031099
中心波長ではcosθ20=cosθ=cosθ、cosθ=cosθ、cosθ=cosθ、cosθ=cosθであるから、
Figure 2005031099
となる。
図1のようにミラーと回折格子を組み合わせて光が回折格子を2度通過するように構成することで波長分散が2倍になる。
これにより、同一の波長分散特性を得るための回折格子の幅は半分となり、分光装置の小型化が可能となる。
また図3のように回折格子をプリズムに張り合わせて波長分散特性の平坦化を図る分散素子の場合も、ミラーを組み合わせることにより光が回折格子を2度通るように構成することで波長分散が2倍となるので、同一の波長分散特性を得るための回折格子の幅が半分となり、小型の分光装置が構成できる。
さらに、ミラーと回折格子の間で適切な偏光素子により偏光状態を変化させることで、回折効率の偏光依存性を改善した分光装置が構成できる。
図5は、発明のその他の実施の形態例を示す構成図である。入射端109から出射される測定光はレンズ110で平行ビームに成形されて第1の波長分散素子として用いる回折格子111に入射される。この回折格子111の出射光はレンズ112で集光されてデジタルマイクロミラー素子(以下DMDという)113に入射される。ここで、DMD113は波長の分散方向に沿って複数のマイクロミラーがシリコンウェハなどの半導体基板上にモノリシックに一体配列形成されたものであり、各マイクロミラーを任意の角度で選択的に回転駆動できる。DMD113の出射光はレンズ114で再び平行ビームに成形されて第2の波長分散素子として用いる回折格子115に入射される。回折格子115の出射光はレンズ116で集光されて受光素子117に入射される。
図15に示した従来のダブルモノクロメータと比較すると、従来の装置では中間スリット10を固定して2つの分散素子8,12を連動回転させることで波長を走査しているのに対し、図5では2つの分散素子111,115は固定して中間スリットの代わりに配置したDMD113を反射型の空間光変調器として動作させ、波長の分散方向に並んだマイクロミラーを順次スキャンして対応する波長のスペクトルを選択し検出することで波長を走査する。
受光素子117としては、分光装置の用途に応じて、波長の分散方向に複数の受光素子が配列された受光素子列を用いたり、単一受光素子を用いる。
受光素子列を用いる場合には、DMD113のスキャンと受光素子列117のスキャンとを同期させる。すなわちDMD113で選択された波長のスペクトルが検出されるように受光素子列117のスキャンを同期させる。単一受光素子を用いる場合には、選択波長に応じてDMD113のマイクロミラーの回転角度を制御し、各波長が受光素子に入射されるようにする。
言い換えれば、図5の実施例は、固定の分散素子と空間的に移動するスリットで構成したダブルモノクロメータおよびダブルポリクロメータである。
図6は、発明のその他の実施の形態例を示す構成図である。入射端118から出射される測定光はレンズ119で平行ビームに成形されて波長分散素子として用いる回折格子120に入射される。この回折格子120の出射光はレンズ121で集光されてDMD122に入射される。DMD122の出射光は再びレンズ121で平行ビームに成形されて回折格子120に入射される。回折格子120の出射光はレンズ119で集光され、スリット123を通って受光素子124に入射される。
図6の実施例では、図5のようにカスケードに接続されるべき第2のモノクロメータを省き、測定光を第1のモノクロメータに2度通して受光素子に戻すことにより同様の効果を得るダブルパス型構成にしたものである。DMDが空間的に移動するスリットとして動作するのは図5と同じである。
これら図5および図6の構成によれば、ダブルモノクロメータの波長走査をシリコンウエハなどの半導体基板にモノリシックに一体形成されたDMDで行うので、従来のような大掛かり機械的可動部は不要となり、装置全体の小型化・高信頼化が実現できる。
また、DMDのスキャンは数MHz程度までの高速駆動が可能なので受光素子列との同期も容易であり、ポリクロメータでもカスケードの接続が可能になり、分解能はもちろん測定波長近傍のダイナミックレンジも大幅に改善できる。
図7は、発明のその他の実施の形態例を示す構成図である。回折格子125で入射光の波長に応じた方向に回折された出射光は、f−θレンズ126により集光されて受光素子列127上に結像される。なおf−θレンズ126は、受光素子列127の両端近傍の結像もひずまないように設計されたものを用いる。
f−θレンズ126を用いることにより、凹面鏡に比べて比較的安価であり、軽量化が図れる。また、回折光の光路は変更しないので光学系をコンパクトに構成でき、調整作業を大幅に単純化できる。さらには、f−θレンズ126の設計により受光素子列127に結像される分散波長の間隔をほぼ等間隔にでき、受光素子列127の出力信号処理を容易化できる。
図8および図9は、暗電流を補償する発明で用いる受光素子列の具体例図である。受光素子列は、前述のように波長の分散方向に沿って複数の受光素子Dが配列されているが、それらの一部に受光に使用しない受光素子D’を用意し、その暗電流を測定して他の受光に使用する受光素子Dの暗電流の補正演算処理を行う。図8は配列方向の両端の素子を受光に使用しない受光素子D’とした例を示し、図9は配列方向に沿うように受光に使用しない受光素子D’を別途設けた例を示している。
なお、これら受光に使用しない受光素子D’は、予めマスクなどで覆うことにより遮光しておく。
受光素子Dの暗電流の補正演算処理例について説明する。
<例1>
受光に使用しない受光素子D’の暗電流が1pAと測定された状態で、受光に使用する受光素子Dの出力電流が200pAと測定されたとする。この場合の受光素子Dの入射光によって生じた電流ILは、
IL=200−1=199pA
とする。
<例2>
受光に使用しない両端の受光素子D’の暗電流が1pA,1.1pAと測定されたとき、受光に使用する受光素子Dの暗電流を平均値の1.05pAとする。
<例3>
受光に使用しない両端の受光素子D’の暗電流が1pA,1.1pAと測定されたとき、受光に使用する受光素子Dが例えば9個並んでいる場合にはそれぞれの暗電流を1.01,1.02,・・・1.08,1.09pAとする。
<例4>
受光に使用する受光素子Dの暗電流が予め1.1pAと求められたときに受光に使用しない受光素子D’の暗電流は1pAと測定されていて、その後受光素子D’の暗電流1.2pAと測定されたとすると、受光素子Dの暗電流は、
1.1*(1.2/1.0)=1.32pA
とする。
これら図8,図9の構成によれば、暗電流の測定に当たって、受光素子の上面で遮光体を移動させたり受光素子に至る光学系の一部で受光素子の入射光を機械的に遮る必要はなく、受光に使用する受光素子Dに入射される光のパワーを高精度で測定できる。
なお、受光に使用する受光素子は受光素子列に限るものではなく、受光に使用しない暗電流測定用の受光素子を有するものであれば、単一波長を複数の受光素子で検出するように複数の受光素子が2次元的に配置されたものであってもよいし、単一波長を単一受光素子で検出するものでもよい。
図10は、発明のその他の実施の形態例を示す構成図であり、図14と共通する部分には同一符号を付けている。図10と図14の異なる点は、コリメーティングレンズ2と回折格子3との間に、波長温度特性補償用のプリズムやウェッジなどの光学要素128を配置していることである。
このような光学要素128による波長温度特性補償動作を図11のウェッジ板の光屈折図を用いて説明する。
まず、ウェッジ板で屈折する光線に対応する基本式は次のようになる。
Figure 2005031099
入射角θ1については一定としてこれを温度で微分すると以下のようになる。
Figure 2005031099
これらを整理すると、
Figure 2005031099
となる。
θ=θ=0のとき、
Figure 2005031099
になり、
θ=θ=0のとき、
Figure 2005031099
になる。
上式を用いて合成石英とSiについて、波長1.55μmで計算すると、図12のようになる。
次に、回折格子3の入射光での補償について説明する。
式1と式19を連立することにより、回折格子3の入射光に光学要素としてウェッジ板128を挿入したものが表現できる。
Figure 2005031099
iが一定ではなくなったので式3とは異なり、
Figure 2005031099
になる。
式21を代入すると、
Figure 2005031099
になり、
θ=θ=0またはθ=θ=0のとき、
Figure 2005031099
となる。
温度係数dθ/dT=0とするためには、式26,27から、
Figure 2005031099
が求められる。
実際のパラメータを用いると式28の左辺の値はおよそ3.8×10-6[[rad/℃]と求められ、図12の結果から合成石英ではθpが大きくなることがわかる。Siではθpが2°未満であり、薄いウェッジ板で実現できることがわかる。
なお、図10では回折格子3の入射側にウェッジを配置して補償しているが、回折格子3の出射側にウェッジを配置してで補償することも可能であることは明らかである。
図13は、発明のその他の実施の形態例を示す構成図であり、図17と共通する部分には同一符号を付けている。図13と図17の異なる点は、出力側スラブ導波路18の出力光を外部に伝送する出力側導波路を取り除いて出力側スラブ導波路18の出力光を直接受光素子列23の各受光素子に入射させ、ポリクロメータを構成していることである。
図13において、角分散は、
Figure 2005031099
m:回折次数、d:アレイ導波路ピッチ、n:スラブ導波路実効屈折率、
:アレイ導波路実効屈折率、n:群屈折率、
ΔL:アレイ導波路の導波路長差、λ:中心波長
従って、線分散すなわち集光位置の波長依存性は、
Figure 2005031099
となる。ただし、fは出力側スラブ導波路18の焦点距離である。
例えば、n=1.4752、n=1.4529、d=25μm、ΔL=77μm、f=100mmとすると、dx/dλはほぼ201.8μm/nmとなり、0.4nm間隔の2つのスペクトルは、受光素子列上では201.8*0.4からほぼ80.7μmで分離されることになる。
つまり、20μmピッチで受光素子が配列されている受光素子列で受光するものとすると、0.4nm間隔のWDM信号1波当たり約4個の受光素子を使用することになり、そのピーク検出すなわち波長測定も可能になる。
このとき、空間的なフリースペクトラムレンジXFSR(同一波長に対しm次と(m+1)次の回折光が集光する焦点位置の間隔)は、XFSR=λf/ndにより求めることができ、ほぼ4.27mmになる。従って、分波できる波数は、4.27mm/80.7μmから、ほぼ52波になる。
このような図13の構成によれば、主要構成部品は固体化されているAWGと受光素子列の2個になることから小型化が図れ、調整は不要になる。
そして、ポリクロメータの構成になっているので、波長測定も行える。
本発明の実施の形態の一例を示す構成図である。 図1の動作説明図である。 本発明の実施の形態の他の例を示す構成図である。 図3の動作説明図である。 本発明の実施の形態の他の例を示す構成図である。 本発明の実施の形態の他の例を示す構成図である。 本発明の実施の形態の他の例を示す構成図である。 本発明で用いる受光素子列の構成例図である。 本発明で用いる受光素子列の他の構成例図である。 本発明の実施の形態の他の例を示す構成図である。 図10のウェッジ板の動作説明図である。 図10のウェッジ板の屈折温度特性図である。 本発明の実施の形態の他の例を示す構成図である。 従来の分光装置例図である。 従来の他の分光装置例図である。 従来の他の分光装置例図である。 従来の他の分光装置例図である。 図17の装置の測定特性例図である。
符号の説明
101,109,118 入射端
102,110,112,114,116,119,121 レンズ
103,111,115,120,125 回折格子(波長分散素子)
104 ミラー
106,117,124,127 受光素子列
122 DMD
123 スリット
126 f−θレンズ
128 光学要素

Claims (3)

  1. 測定光を波長分散素子で分散させて受光素子に入射させることにより波長別に分離された検出信号を得る分光装置であって、
    波長の分散方向に複数のマイクロミラーが配列されたデジタルマイクロミラー素子と2個の波長分散素子を設け、
    第1の波長分散素子で分散された測定光をデジタルマイクロミラー素子で反射させて第2の波長分散素子に入射させることを特徴とする分光装置。
  2. 請求項1記載の分光装置において、
    前記受光素子として波長の分散方向に複数の受光素子が配列された受光素子列を用い、
    これら受光素子列とデジタルマイクロミラー素子を同期させて選択的に駆動することを特徴とする分光装置。
  3. 請求項1記載の分光装置において、
    前記受光素子として単一受光素子を用い、
    前記デジタルマイクロミラー素子のマイクロミラーを検出波長に応じて選択的に駆動することを特徴とする分光装置。
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