JP2009121986A - 分光装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】簡易に波長分解能の改善が可能でかつ小型化が可能な分光装置を提供する。
【解決手段】分光装置10は、コリメータレンズ12の一方側に設けられた投光部11および受光部14と、コリメータレンズ12の他方側に設けられた回折格子13とを含む。投光部11からの光はコリメータレンズ12を通して回折格子13に入射され、回折格子13で回折された光はコリメータレンズ12を通して受光部14で受光される。回折格子13は、コリメータレンズ12からコリメータレンズ12の焦点距離よりも短い所定の距離に配置される。
【選択図】図1
【解決手段】分光装置10は、コリメータレンズ12の一方側に設けられた投光部11および受光部14と、コリメータレンズ12の他方側に設けられた回折格子13とを含む。投光部11からの光はコリメータレンズ12を通して回折格子13に入射され、回折格子13で回折された光はコリメータレンズ12を通して受光部14で受光される。回折格子13は、コリメータレンズ12からコリメータレンズ12の焦点距離よりも短い所定の距離に配置される。
【選択図】図1
Description
この発明は、分光装置に関し、特に、小型化に適した分光装置に関する。
従来の小型化に適した光分波器(分光装置)が、たとえば、特許第3909969号公報(特許文献1)や特許第3400748号公報(特許文献2)に開示されている。図12は特許文献1に開示された分光装置を示す図である。図12を参照して、分光装置100は、投光部101と、無限共役比デザインのレンズ(以下、「コリメータレンズ」という)102と回折格子103と、受光部104とを含み、投光部101から投光された光はコリメータレンズ102で回折格子103に集光され、回折格子103で回折された光はコリメータレンズ102を介して受光部104で受光される。
特許文献1においては、回折格子103が後に説明するようにリトロー配置されているため、受光部104と投光部101とは近接配置され、受光部104を構成する受光素子は投光部101の下面に配置される。図13(A)は特許文献2に開示された分光装置110を示す斜視図である。図13(A)を参照して、この分光装置110も、投光部111と、コリメータレンズ112と回折格子113と、受光部114とを含み、投光部111から光はコリメータレンズ112で回折格子113に集光され、回折格子113で回折された光はコリメータレンズ112を介して受光部114で受光される。特許文献2においては、同じく回折格子113は入射光と回折光とが同一方向となるようにリトロー配置されているが、受光部114を構成する受光素子は投光部111の側面に配置される。
特許第3909969号公報(図1およびそれに関連する記載)
特許第3400748号公報(図1およびそれに関連する記載)
従来の小型化に適した分光装置は上記のように構成されていた。リトロー配置は小型化に適した構成であるため、従来の分光装置はこの構成を採用していた。ここでリトロー配置について説明する。一般に、回折格子に角度αで入射した単一波長λの光は、回折格子の周期をdとしたとき、下記の公式により特定の角度(回折角)βで回折する。このとき角度は、回折格子基板に対する法線からの角度で定義する。
mλ=d(sinα+sinβ)
図14はリトロー配置における回折格子への入射光と回折光との関係を示す図である。図14において、実線は入射光を示し、破線は回折光を示している。図14に示すように、回折格子への入射角αとm次の回折角βが同じ大きさ(すなわち、再帰反射の関係)になるとき、これをリトロー配置とよぶ。回折格子はリトロー配置したときに得られるスループットが最大になる。なお、図14において、格子溝が連続する方向(周期dの方向)をブレーズ方向という。
図14はリトロー配置における回折格子への入射光と回折光との関係を示す図である。図14において、実線は入射光を示し、破線は回折光を示している。図14に示すように、回折格子への入射角αとm次の回折角βが同じ大きさ(すなわち、再帰反射の関係)になるとき、これをリトロー配置とよぶ。回折格子はリトロー配置したときに得られるスループットが最大になる。なお、図14において、格子溝が連続する方向(周期dの方向)をブレーズ方向という。
リトロー配置された回折格子を用いた光学系を図15に示す。回折格子103に入射した光はほぼ同一方向に回折されるため、投光部101と受光部104とは近接して配置する必要がある。すなわち、リトロー配置された回折格子103においては、図15に示すように投受光の光軸をそれぞれコリメータレンズ102の中心軸から離す必要があるため、収差が発生し、波長分解能が低下するという問題があった。
図13(B)および図13(C)は特許文献2に示されたこの状態を避ける方法を説明するための図であり、コリメータレンズ112における外径115と、コマ収差の小さい領域116と、コマ収差の小さい領域116内で、投光部からの投光光束と受光部の受光光束とを上下方向にずらした状態を示す図である(説明上、図13(B)および(C)は、図13(A)とは90度ずれている)。図13(C)はこのような、受光光束の収差を減らして回折光を受光する場合の投光部111に設けられた入力ファイバ111aと受光部114となる受光素子アレイ114aを示す図である。図13(C)に示すように、受光素子アレイ114aは、受光素子の一方の辺の近傍に設ける必要があり、その部分には外部リード114bを設けることができず、専用の受光素子を作成する必要があった。そのため、簡単に波長分解能の高い分光装置を得るのは困難であるという問題があった。
この発明は、上記のような問題点に鑑みてなされたもので、簡易に波長分解能の改善が可能でかつ小型化が可能な分光装置を提供することを目的とする。
この発明に係る分光装置は、コリメータレンズの焦点面側に設けられた投光部および受光部と、コリメータレンズの無限共役側に設けられた回折格子とを含む。分光装置においては、投光部からの光はコリメータレンズを通して回折格子に入射され、回折格子に入射された光は回折格子で回折され、回折格子で回折された光はコリメータレンズを通して受光部で受光され、回折格子は、コリメータレンズからコリメータレンズの焦点距離よりも短い所定の距離に配置される。
この発明に係る分光装置においては、回折格子をコリメータレンズの焦点距離よりも短い位置に近接して配置するようにしたため、投光部からの光はコリメータレンズの中心軸の近傍のみを通過して回折格子で回折され、受光部で受光され、コリメータレンズの収差の影響を受けにくくなる。
その結果、簡易に波長分解能の改善が可能でかつ小型化が可能な分光装置を提供できる。
まず、この発明の原理について説明する。図1は、この発明の原理を従来例と対比して説明するための図である。図1(A)は従来のリトロー配置を用いた分光装置120の要部を示す模式図であり、図1(B)はこの発明における分光装置10の要部を示す模式図である。図1(A)を参照して、従来の分光装置120においては、投光部121および受光部124からコリメータレンズ122までの距離は、コリメータレンズ122から回折格子123までの距離と同じコリメータレンズの焦点距離fであった。
これに対して、この発明に係る分光装置10においては、投光部11および受光部14からコリメータレンズ12までの距離は従来と同じ焦点距離fであるが、回折格子13はコリメータレンズ12から焦点距離fより近い位置に設けた。これにより、投受光に用いる光束11a,14aはコリメータレンズ12の中心付近を通過することになる。コリメータレンズ12の中心付近の光束を用いることにより、入射高さを低減させることができる。収差は入射高さ(光線のコリメータレンズの主表面位置での光軸高さ)と半画角(コリメータレンズの主平面中心に入る光線の光軸となす傾角)により影響される。従って、入射高さおよび/または半画角を低減することにより、収差を抑制できるようになる。また、さらに回折格子13をコリメータレンズ12に近接して配置することにより光軸方向の大きさを従来の分光装置120の場合よりも抑えることができる。
そのため、分光装置10の小型化が可能になるとともに、コリメータレンズ12の、より軸の中心部を光が通過するようになるため、収差を低減できる。
この様子をより具体的に説明する。図2は投受光光軸をコリメータレンズの中心に近づけることによって、入射高に起因する収差が低減される状態を示す図である。図中点線は従来の回折格子の位置、および、そこへの投光光および受光光を示し、実線がこの発明における回折格子の位置、および、そこへの投光光および受光光を示す。図2(A)は正面図(ブレーズ方向(回折方向)が図2(A)において矢印で示す方向であり、投光部11と受光部14とが紙面手前側と奥側とにずれて見える側から見た図)であり、図2(B)は側面図(図2(A)に直交する方向から見た図であり、投光部11と受光部14とが上下方向にずれて見える側から見た図)である。図2(C)は図2(B)において、矢印C−Cで示す矢視図である。
図2(B)に示すように、投光部からの入射光は実線で示すようにコリメータレンズ12の中心部を通過して回折格子13に入射する。回折格子13からの回折光も同様にコリメータレンズ12の中心部を通過して受光部14で受光される。図2(C)に示すように、この発明における軸間距離(図2(C)において2本の実線で示す距離)aは従来のコリメータレンズにおける軸間距離(図2(C)において2本の破線で示す距離)bよりも小さくなる。
好ましくは、所定の距離は、コリメータレンズの焦点距離の20%以上であり、60%以下である。
さらに好ましくは、所定の距離は、コリメータレンズの焦点距離の20%未満である。
また、投光部および受光部は、コリメータレンズの焦点位置に配置されるのが好ましい。
さらに好ましくは、回折格子はリトロー配置される。
コリメータレンズは平凸又はダブレットレンズが好ましい。
また、コリメータレンズとコリメータレンズの焦点位置の間には光軸を変更するための光学素子が設置され、投光部、および、受光素子はそれぞれ異なる面に設置されるようにしてもよいし、光軸を変更する光学素子は投光軸と受光軸とが交差するように設置されてもよい。
以下、この発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。図3は、この発明の第1実施の形態における分光装置20を示す図である。図3(A)は正面図であり、図3(B)は側面図である。図3を参照して、この実施の形態における分光装置20は、投光部となる投光スリット21と、無限共役比のコリメータレンズ22と、回折格子23と、受光部である一次元CCD24とを含む。この実施の形態においては、回折格子23はコリメータレンズ22の中心からその焦点距離fよりも短い距離に置かれている。なお、以下の説明においては、回折格子23の回折方向をX軸、それに直交する方向をY軸、X軸およびY軸に直交する光軸方向をZ軸と呼ぶ場合がある。このとき、正面図はX軸とZ軸とで構成される面となり、側面図はY軸とZ軸とで構成される。
投光スリット21と一次元CCD24はコリメータレンズ22の共役の位置に配置され、それぞれは同一平面に設置される。コリメータレンズ22は集光性能の良い平凸レンズ、又はダブレットレンズを利用する。コリメータレンズ22と回折格子23とはそれぞれ近接して配置される。この時、コリメータレンズ22は無限共役側を回折格子23側に向けて設置する。回折格子23はブレーズド型などの反射型回折格子を使用し、正面図上でリトロー配置にて設置される。また、側面においてもY軸に対して傾けて設置する。
投光スリット21から射出した光はコリメータレンズ22により平行光束に変換され回折格子23に入射する。回折格子23は反射型回折格子であるため、波長分散特性に応じて光を回折する。この時、回折格子23は上記のようにY軸に対しても角度を持って設置されているため、回折格子23へ入射する平行光束は溝方向に対して斜入射することになる。回折格子23は溝と平行方向の光を正反射させる性質を持つ。従って、回折光も同様に入射方向と反対側に斜出射される。このような配置をとることにより、リトロー配置であっても入射光と回折光をY-Z面(側面図)において分離することができる。分離された各波長の回折光は再びコリメータレンズ22によって集光され、投光スリット21とは異なる位置に集光スポットを形成する。これらの集光スポットを一次元CCD24を用いることにより、多波長を同時に検出することができる。
このような構成の分光装置20は、光スイッチや、波長選択装置や、マルチプレクサ、光分波器等に利用される。
次に、第1実施の形態の変形例について説明する。図4はこの変形例における分光装置30を示す図である。図4(A)は正面図であり、図4(B)は側面図である。図4を参照して、この実施の形態の分光装置30は、投光部となる投光スリット31と、無限共役比のコリメータレンズ32と、回折格子33と、受光部である一次元CCD34とを含む。
この実施の形態においては、基本的に先の実施の形態と同様の構成を有しているが、回折光は一次元CCD34に斜入射されず、垂直に入射される。この場合、回折格子はY軸と平行に設置される。従って、投光軸と受光軸は側面(Y-Z面)で重なることになる。それ以外の点については先の実施の形態と同様であり、回折格子33はコリメータレンズ32の中心からその焦点距離fよりも短い距離に置かれている。
図5はこの発明の他の実施の形態に係る分光装置40の全体構成を示す模式図である。図5(A)は正面図であり、図5(B)は側面図である。図5(A)および(B)を参照して、この実施の形態においては、分光装置40は、投光スリット41と、無限共役比のコリメータレンズ42と、回折格子43と、一次元CCD44に加えて、光を折り返す目的として小型のミラー45を投光スリット41とコリメータレンズ42との間に設けている。ここで、小型のミラー45は投光軸上に設置し、投光軸と受光軸が交差するよう配置する。このような配置を取ることで、ミラー45を追加しても全体として構成の小型化が可能となっている。
投光スリット41と一次元CCD44とはコリメータレンズ42の共役の位置に配置されるが、投光軸はミラー45によって折り返される。これにより、投光スリット41と一次元CCD44とはそれぞれ干渉しない位置に配置される。
なお、ミラーは円形に限らず、矩形等の任意の形状であってもよい。
次に、第2実施の形態の変形例について説明する。図6は第2実施の形態の変形例に係る分光装置50を示す図である。図6(A)は正面図であり、図6(B)は側面図である。図6を参照して、この実施の形態の分光装置50は、基本的に図5と同様の構成要素を含むため、対応する構成要素に50番台の参照符号を付して個々の構成要素の説明は省略する。
この実施の形態においては、先の実施の形態と異なり、投光スリット51からの投光の光軸が先の実施の形態に対して90度ずれているため、回折光は一次元CCD54に垂直に入射されず、斜入射される。それ以外の点については先の実施の形態と同様であり、回折格子53はコリメータレンズ52の中心からその焦点距離fよりも短い距離に置かれている。
第2実施の形態においては、小型ミラー45,55を設けることによって、投光部(投光スリット41,51)と受光部(一次元CCD44,54)との距離を接近させることができる。この場合の効果について説明する。
図7は第2実施の形態において投受光部間距離を短縮した際の入射高さへの作用を示す図であり、図8は半画角への作用を示す図である。実線は短縮あり時の投受光軸、破線は短縮なし時の投受光軸である。まず、図7を参照して、距離を短縮しなかった場合の投光部の位置を61a、受光部の位置を64aとする。一方、距離を短縮した場合の投光部の位置を61b、受光部の位置を64bとする。投光部61a,61bからの光がコリメータレンズ62によって、回折格子63に集光されて回折され、コリメータレンズ62で平行光にされて受光部64a,64bに入射する。
図7に示すように、投受光部間距離を短縮しない場合(61a−64a間の距離)から短縮化する(61b−64b間の距離)ことで実線で示す投受光軸はコリメータレンズ62の中心軸に近づくことになる。従って、入射高さを低減することが可能となる。
図8はコリメータレンズ62近傍の詳細を示す図である。図8を参照して、投受光部間距離を短縮した際の、コリメータレンズ62の主平面64中心に入る光線の光軸とのなす傾角である、半画角への作用を説明する。図8において、実線は短縮あり時の投受光軸、破線は短縮なし時の投受光軸である。図8を参照して、距離を短縮しなかった場合は位置61aからコリメータレンズ62の主平面64に入射する場合の画角はγ1となるのに対して、距離を短縮した場合は位置を61bから投光するため画角はγ2となる。図から
明らかなように、γ2<γ1である。すなわち、投光部を光軸に近付けて投受光部間距離を短縮することにより半画角を低減できる。
明らかなように、γ2<γ1である。すなわち、投光部を光軸に近付けて投受光部間距離を短縮することにより半画角を低減できる。
このように、投受光部間の距離を短縮することで入射高さと半画角を低減することができる。
以上のように、この実施の形態においては、小型のミラーを用いることによって、投受光部間の距離を短縮してコリメータレンズの光軸近傍のみを用いて収差の影響を減らし、従来のように受光素子の改造等を行なうことなく、簡易かつ安価にさらなる波長分解能の改善が可能になる。また、投光スリットと一次元CCDの干渉を完全に排除できるため、さらなる小型化が期待できる。
次に、図3に示した構成で回折格子をコリメータレンズに近接させた時、集光スポット径のシミュレーション結果について説明する。図9は、このシミュレーション結果を示すグラフである。縦軸は集光スポット径(mm)を、横軸は回折格子とコリメータレンズ間の距離(mm)を表している。ここではコリメータレンズを、焦点距離を50mm、直径が30mmの平凸レンズとし、回折格子としては溝数1200本/mm、ブレーズ波長750nmのブレーズド回折格子を用いた。回折格子はリトロー配置によりX軸に対して26.44°傾けて設置される。また、斜入射させるためにY軸に対しても5°傾けて設置する。評価を行う波長はブレーズ波長の750nmとした。
図9を参照して、回折格子がコリメータレンズに近づくにつれて収差が抑制され、スポット径が小さくなることがわかる。
次に、図9に基づいて、回折格子とコリメータレンズ間の距離を、焦点距離を100%として正規化した場合のスポット径について説明する。
図10は評価の前提を説明するための図である。図10(A)は一次元CCD24上のCCD画素面71におけるスポット73を示す図であり、一次元CCD24はX-Y平面に配置され、CCDの各画素72がX方向に複数並んでいる。このときのCCDから出力されるデータを図10(B)に示す。波長分解能はスペクトルの半値全幅で一般に定義されている。したがって、CCD画素の並び方向であるX方向のスポット径が波長分解能を反映している。そこで、ここでは、評価値として波長分解能を直接反映するCCDの画素並び方向(X方向)のスポット径の二乗平均値を用いている。
図11は、回折格子とコリメータレンズ間の距離とスポット径との関係を示すグラフである。図11を参照して、スポット径は、回折格子とコリメータレンズ間の距離に応じて、ほぼ一定で変化しない範囲(図中Iで示す範囲)、第1の割合でわずかに比例して増加する範囲(図中IIで示す範囲)、第1の割合より高い第2の割合で比例して増加する範囲(図中IIIで示す範囲)の3つの範囲に分かれていることがわかる。
まず、Iで示すコリメータレンズの焦点距離の0〜20%の範囲では、スポット径は0.015近辺でほぼ一定であり、近接配置によるスポット径低減の効果が最大限利用でき、かなりの小型化が可能になる。
IとIIで示す、コリメータレンズの焦点距離の20〜60%位置では、近接配置によるスポット径低減の効果が最大限利用できる。
上記にIIIで示す範囲を加えた範囲である、コリメータレンズの焦点距離の100%未満の位置であれば、近接配置によるスポット径低減の効果が利用できる。
なお、ここで用いたコリメータレンズは、焦点距離f=50mm、直径=50mmの平凸レンズである。
以上のように、本発明によって、専用の受光素子を用いて投受光部間の距離を短縮せずとも簡易かつ安価に収差を抑制し、波長分解能を改善させることが可能になった。また、同時に小型の分光装置を実現できるようになった。
なお、上記実施の形態においては、投光部として、スリットを用いる場合の例について説明したが、これに限らず、ピンホールや、ファイバ等を開口として用いてもよい。
また、上記実施の形態においては、回折格子の設置方法としてリトロー配置とした場合について説明したが、厳密にリトロー配置としなくても適用可能である。
また、上記実施の形態においては、一次元CCDを用いた例について説明したが、これに限らず、二次元CCDを用いてもよい。また、光分波器として広く使用されているような複数ファイバを束ねたアレイを受光素子として使用することも可能である。
また、上記実施形態では多波長の同時計測可能なマルチチャンネル用途の例を示したが、これに限らず、単波長のみを計測するシングルチャンネル用途としてフォトダイオード、ファイバを受光素子として使用してさらに小型にすることも可能である。
また、上記実施の形態においては、特に限定しなかったが、分光装置を計測用に使用する場合は、コリメータレンズの材質としては、ガラス製が好ましい。これは、プラスチックレンズであれば、温度や湿度の影響を受けやすいためである。
また、コリメータレンズとしては、平凸レンズに限らず、アクロマティックレンズ等であってもよい。
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を説明したが、この発明は、図示した実施形態のものに限定されない。図示された実施形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
10,20,30,40,50 分光装置、11 投光部、12,22,32,42,52,62 コリメータレンズ、13,23,33,43 回折格子、14 受光部、21,31,41 投光スリット、24,34,44 一次元CCD。
Claims (8)
- 無限共役比のレンズの焦点面側に設けられた投光部および受光部と、前記無限共役比のレンズの無限共役側に設けられた回折格子とを含む分光装置であって、
前記投光部からの光は前記無限共役比のレンズを通して前記回折格子に入射され、
前記回折格子に入射された光は前記回折格子で回折され、
前記回折格子で回折された光は前記無限共役比のレンズを通して前記受光部で受光され、
前記回折格子は、前記無限共役比のレンズから前記無限共役比のレンズの焦点距離よりも短い所定の距離に配置される、分光装置。 - 前記所定の距離は、前記無限共役比のレンズの焦点距離の20%以上であり、60%以下である、請求項1に記載の分光装置。
- 前記所定の距離は、前記無限共役比のレンズの焦点距離の20%未満である、請求項2に記載の分光装置。
- 前記投光部および受光部は、前記無限共役比のレンズの焦点位置に配置される、請求項1から3のいずれかに記載の分光装置。
- 前記回折格子はリトロー配置される、請求項1から4のいずれかに記載の分光装置。
- 前記無限共役比のレンズは平凸又はダブレットレンズである、請求項1から5のいずれかに記載の分光装置。
- 前記無限共役比のレンズと前記無限共役比のレンズの焦点位置の間には光軸を変更するための光学素子が設置され、前記投光部、および、前記受光素子はそれぞれ異なる面に設置される、請求項1から6のいずれかに記載の分光装置。
- 前記光軸を変更する光学素子は投光軸と受光軸とが交差するように設置される、請求項7に記載の分光装置。
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2007
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