JP4122018B2 - パイプ材把持装置 - Google Patents
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このパイプ材把持装置50A、50Bは、テンション側回転機構台T1と駆動側回転機構台T2(以下、単に「回転機構台T」という。)のそれぞれの主軸先端に配備され、モータM等の駆動手段により回転するマンドレル54に被加工物であるパイプ素材Wを嵌め、マンドレル54の先端に穿孔したピン挿入孔に素材Wに穿孔した孔をあわせてピン51を挿入し、回転時にピン51が抜け落ちるのを防止するためのピン抜け防止リング52をボルト53等の固定手段によって固定することによってパイプ素材Wを把持するものである。
パイプ素材Wは、加熱装置H内のヒーターhによって数百℃まで加熱され、周知の絞り加工装置Sに配備された絞りローラRによって絞り加工を行い、テーパー鋼管が製作される(例えば、特許文献1参照)。
このパイプ材把持装置1は、長尺の鋼管をテーパー鋼管に加熱雰囲気下で塑性加工するテーパー鋼管製造装置のテンション側回転機構台T1の主軸5A(図1参照)先端にボルトB等の固着手段で取り付けるもので、有底筒状のケーシング2と、該有底筒状のケーシング2内に外径コレット7(請求項1でいう外径把持体。)、内径コレット8(請求項1でいう内径把持体。)を配備するとともに、油圧シリンダなどの押圧手段25の先端に連結され、外径コレット7、内径コレット8を押圧することによってパイプ素材Wを内周、外周両側から挟持する力を伝達する押圧部材26の主要構成要素からなる。
弾性部材9を配備することによって、把持されるパイプ素材Wの肉厚のバラツキや内・外径寸法のバラツキ(製作誤差)があっても内・外径コレットを均等に押圧させ、強力な把持力が出せる。
なお、本参考例のウェーブバネに限られるものではなく、図7に示す如く、管路連結された油圧シリンダCy及び油圧アキュームレータAcからなるものであってもよい。
図8に示すRはコレットの戻しリングを、図9に示すFはコレットの戻しフランジをそれぞれ示す。
リミットスイッチ用プッシュロッド22は、押圧部材26に内蔵のプッシュロッド22a、22b及び継手部材26cに内蔵の中継プッシュロッド22cに3分割される。
これは後述する段取り替えの際にパイプ材把持装置1と主軸5A内部(主軸5Aと押圧手段25と押圧部材26b)側と切り離すためである。
13は、ケーシング2の底面中央に固定され、ナット等の固着手段によってキャップ4を固定する軸を示し、プッシュロッド22の挿入を許容するようプッシュロッド22の外径より若干大なる孔を有する中空構造とするもので、図例の如くケーシング2の底面中央にネジ止めするほか、一体構造であっても問題はない。
6は、パイプ素材Wの進入限度を規制するストッパである。
次いで、パイプ素材Wの先端(成形始端側端)を、加熱装置Hを通過させパイプ材把持装置1(図1参照)の上蓋3の内周面とキャップ4の外周面との間に配備した外径コレット7と内径コレット8のコレット間に進入せしめる。
プッシュロッド22が所定量進行することによってリミットスイッチ4(図示しない)が作動し、その印可信号を受けて押圧手段25を作動せしめる。
この際、本発明におけるパイプ材把持装置1はパイプ素材Wの把持作業において人手を要しないから、取り付けの際にパイプ素材Wが加熱装置Hを通過するときにヒーターhを作動してパイプ素材Wの加熱を始めることが可能であり、パイプ素材Wの先端を加熱装置Hを通過したところ、すなわち絞り加工装置S内で把持させるのでパイプ素材Wの端部の未成形長さ(切り捨て長さ)は従来と比して大幅に改善でき歩留まりを向上させることができる。
27は、継手部材26cを出し入れする通路を、28は継手部材26cが抜け落ちるのを防止するストッパ部材29を内面に突出形成した蓋を示す(図1参照)。
図1に示す押圧手段25の引き戻しによってコレット7、8間の挟持力を解放するようにした第1参考例の引戻し杆12cに換えて、図4(a)(b)に示す外径コレット7の外周面に配備したピンPが摺動可能に嵌合される長孔31を穿孔した連結バー30によって外径コレット7を引き戻し、続いてこの引き戻し力をスペーサ10、弾性部材9が受け、内径コレット8も初期状態に復帰する。
これは、テンション側回転機構台T1にかかる荷重が20トン程度であるのに比べて駆動側回転機構台T2にかかる荷重は5トン程度であり、上述したパイプ材把持装置1程の挟持力が必要無い点に鑑み、パイプ材把持装置1よりも簡単な構造としたもので、主軸5Bにボルト等の固着手段Bにて主軸5Bの回転軸心と同一軸心となるように軸35を配置した底板31を取り付ける。軸35の先端側に、側面がコレット33の前側コレット部33a内周面の傾斜と対応させた傾斜面からなるキャップ37が固定され、基端側には側面がコレット33の後側コレット部33b内周面の傾斜と対応させた傾斜面からなる受圧部材36を摺動可能に配備している。また、押圧部材26aから突設させたロッド38の先端が受圧部材36に接当されている。
この状態で駆動側回転機構台T2を走行させ、パイプ素材Wが素材当て32に当接するところまで進入させ、その位置で停止させる。
この後、パイプ素材Wに対する張力付与はテンション側回転機構台T1によって行う。
パイプ素材Wがこの進入位置に来たときに印可信号を受けて押圧手段25を図例左側に移行せしめることにより押圧部材26、ロッド38を介して受圧部材36をキャップ37側に移動させると、コレット33が受圧部材36、キャップ37からくさび作用を受けてその外径は大きくなる。
また、パイプ素材Wに図例左側に向かう張力がかかるとさらにコレット33はキャップ37からのくさび作用を受けてさらに押し広げられ強固にパイプ素材Wを固定することができる。
これにより押圧部材36が後側コレット部33bに対しずれを生じ、後側コレット部33b自体の縮径作用でその外径が小となりパイプ素材Wの固定を解除する。コレット戻しリング34の突起34aがスリットSの終端に当接後、さらにコレット戻しリング34が右側に移動すると前側コレット部33aがパイプ素材W、キャップ37間から引き抜かれるのでパイプ素材Wが解放される。
このパイプ材把持装置70は、外径把持体73と内径把持体74を個別の押圧手段75、76によって押圧するように構成したものである。第1参考例と同様、荷重が20トン程度かかるテンション側回転機構台T1の主軸先端(図示省略)にボルト等の固定手段で取り付けられ、パイプを把持するもので、パイプ材を把持する外径把持体73と内径把持体74、それぞれの把持体を押圧する押圧手段75、76、及び外径把持体73を外側から規制する外径ホルダ71と内径把持体74を内側から規制する内径ホルダ72との主要構成要素からなる。
また、外径把持体73は、第1参考例と同様に有底筒状で軸方向に切り欠き部分を形成した一体品を使うことができるほか、周方向に複数個分割して配設するように構成してもよく、本参考例では図12に示すように周方向に6分割した例を示す。外径ホルダ71には、後述する内径把持体74の爪74aの取り替えの際に爪74aの固定ボルトを外すために孔71cを隣り合う外径把持体73の間に位置する箇所に穿孔し、内径把持体74の爪74aの交換を行うことができる。孔71cには、運転中はピン83を嵌め込み外径ホルダ71の傾斜面である内面よりも若干突設させて外径把持体73の周方向への回転を規制するように構成する。ピン83は外径ホルダ71の端面側よりボルト等の固着手段で固定されている。
また、内径把持体74も、第1参考例と同様に有底筒状で軸方向に切り欠き部分を形成した一体品を使うほか、周方向に複数個分割して配設するように構成してもよく、本参考例では図12に示すように周方向に6分割した例を示す。
底板72bには、ジョイント77と台座80及び面板81とスライド82をそれぞれ連結する連接柱79a、79bを通すための孔を連接柱79の位置に合わせて穿孔する。
また、底板72bは、主軸側にベアリングなどを介して回動自在に取り付けた連結管84にボルトなどの固着手段で固着する。連結管84には周方向に複数箇所設けた切り欠き部分84aを形成し、該切り欠き部分84aから前述した外径ホルダ71をボルト等の固定手段で底板72bの外周に取り付ける。底板72bから外径ホルダ71を取り外すことによって爪部分が摩耗などした外径把持体73の交換を行うことができる。切り欠き部分84aは、常時は蓋部材84bによって覆われている。
ジョイント77、78は、段取り替えのときに分割されるもので、外径継手85と内径継手86によって連結される。
ジョイント78は、前部78aと後部78bからなり、前部78aと後部78bにはそれぞれT型の切り欠き部分を形成することにより、前部78aと後部78bを合わせた状態で対面する部分にH型の切り欠き部78cを形成し、図14に示す、円筒材料の側面を小判状に切り欠き、前記H型の切り欠き部78cに嵌合する溝部86aを形成した内径継手86によって連結される。
ジョイント77は、内部にジョイント78の通過を許容する中空形状で前部77aと後部77bからなり、ジョイント78と同様、前部77aと後部77bにはそれぞれT型の切り欠き部分を形成することにより、前部77aと後部77bを合わせた状態で対面する部分にH型の切り欠き部77cを形成し、ジョイント77の中空部分と同形状の切り欠き部85b、85bと、前記H型の切り欠き部77cに嵌合する溝部85aを形成した対となる外径継手85−1、85−2によって連結される。
次いで、パイプ素材Wの後端(パイプ成形終了側端)を駆動側回転機構台T2に設けられたパイプ材把持装置1、40、70のいずれかを用いて把持させた後、先端(パイプ成形始端側端)から加熱装置Hを通過させ、パイプ材把持装置70(図11参照)に向かうよう駆動側回転機構台T2を進行させる。
この際、パイプを把持させた駆動側回転機構台T2の進行はサーボモータを用い、進行する距離をパルスジェネレータなどで割り出すようにし、パイプ素材Wの受け入れ装置に管端位置を検出する光電管などの位置検出器を配備し、これらによる管端位置信号と、管長信号と、走行距離信号をシーケンサなどのコントローラで処理し、コントローラの出力信号でサーボモータを駆動させてパイプ素材Wを進行させることによりパイプ材把持装置70の先端に配設した外径把持体73と内径把持体74の把持体間の適所までパイプ先端を進入させることができる。
この際、本発明におけるパイプ材把持装置70はパイプ素材Wの把持作業において人手を要しないから、取り付けの際にパイプ素材Wが加熱装置Hを通過するときにヒーターhを作動してパイプ素材Wの加熱を始めることが可能であり、パイプ素材Wの先端を加熱装置Hを通過したところ、すなわち絞り加工装置S内で把持させるのでパイプ素材Wの端部の未成形長さ(切り捨て長さ)は従来と比して大幅に改善でき歩留まりを向上させることができる点で第1参考例と同様である。
これにより、外径把持体73と内径把持体74を外径ホルダ71毎取り外して別口径把持体を備えたパイプ材把持装置と交換することができるものである。
従って、第1参考例のパイプ材把持装置1と実施例のパイプ材把持装置40とを組み合わせて使用するときは、パイプ素材Wの両端での未成形長さを短縮するのに非常に有効である。
5A 主軸
5B 主軸
7 外径コレット
8 内径コレット
9 弾性部材
20 検知機構
25 押圧手段
26 押圧部材
33 コレット
34 コレット戻しリング
37 キャップ
36 受圧部材
40 パイプ材把持装置
70 パイプ材把持装置
W パイプ材
Claims (1)
- 軸方向両側の外周面がパイプ材内面への接触面とされた筒状コレットの内側に、固定されたキャップと摺動する受圧部材を並置し、移動したコレットを引き戻すコレット戻しリングを前記受圧部材に配備するとともに、受圧部材とコレット戻しリングとを摺動せしめる押圧手段を備えたことを特徴とするパイプ材把持装置。
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