JP4121774B2 - アルカリ乾電池 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、放電性能および安全性に優れたアルカリ乾電池に関する。
【0002】
【従来の技術】
昨今の携帯電話およびデジタルカメラなどの携帯情報機器の進歩および発展にともない、強負荷放電が可能なアルカリ乾電池が望まれている。
これに対し、従来のアルカリ乾電池においては、強負荷放電特性を向上させるためゲル負極に含ませる亜鉛粉末の粒径を小さくすることが行われている。具体的には、亜鉛粉末の粒度分布において粒度の小さい亜鉛粒子の量を増やすことが行われている。これは、粒径の小さい亜鉛粒子の比表面積が大きいことに起因して、負極の反応効率が向上するためである。
【0003】
しかし、このようにむやみに亜鉛粉末の粒径を小さくして反応効率を向上させると、電池をショートさせた場合に電池の表面温度が上昇し、電池内部で発生するガスの量が多くなり、結果として電池外部に電解液が漏洩する可能性が高くなってしまうという問題がある。
すなわち、従来技術においては、亜鉛粉末の粒径を小さくすることによる放電性能の向上と電池の安全性の維持とをバランスよく実現させるのが比較的困難であった。
【0004】
また、従来のアルカリ乾電池においては、負極活物質として粒径が75〜425μmの亜鉛粒子を9割以上含む比較的粒径の大きい亜鉛粉末を用い、セパレータとしては300μm程度のある程度の厚さのものを用いてきた。
ところが、上述のように、昨今の携帯電話などの携帯情報機器の進歩および発展にともない、強負荷放電が可能で寿命の長いアルカリ乾電池が望まれている。
【0005】
この要望に対して、強負荷放電特性を向上させるために、セパレータの厚みを薄くして、セパレータの抵抗を小さくすることが検討されてきた。
しかし、従来の粒度の粗い亜鉛粉末を用いてセパレータの厚さを薄くすると、例えば3.9Ω、5分/日の強負荷間欠放電においては、電池の内部短絡が起きてしまうという問題があった。これは電池反応に伴って亜鉛粉末が酸化され、亜鉛の結晶が針状に成長し、セパレータを貫通して内部短絡が発生してしまうためである。
【0006】
一方、強負荷放電特性を向上させるための別の取り組みとして、負極活物質として用いる亜鉛粉末において、粒径の小さい亜鉛粒子の比率を増加させるという取り組みが行われてきた。この取り組みの中で、亜鉛粉末における粒径の小さい亜鉛粒子の比率を増加させることにより電池の内部短絡を効果的に抑制し得ることがわかってきた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明の第1の目的は、電解液の漏洩の可能性が低く、かつ放電性能に優れたアルカリ乾電池を提供することにある。また、本発明の第2の目的は、亜鉛粉末の粒径とセパレータの厚さとの好ましい関係を導き出すことにより、セパレータを薄くしても内部短絡を起こしにくいアルカリ乾電池を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明は、亜鉛粉末を含む負極と、電解液と、セパレータと、正極とを具備するアルカリ乾電池において、前記亜鉛粉末として、粒径が75μmを超え425μm以下の第1の亜鉛粒子を675重量%および粒径が75μm以下の第2の亜鉛粒子を35〜2重量%含むものを用い、前記電解液がKOHを37.5〜38.5重量%含み、前記セパレータの厚さが190〜320μmである点に特徴を有する。
【0010】
また、前記セパレータの厚さが190〜320μmであるのが好ましい。ここでいうセパレータの厚さは、電池内における電解液吸収前のセパレータの総厚さである。通常は、より薄いセパレータを重ねて円筒状にし、一方の開口端を折り曲げて、最終的に筒型構成を有するセパレータを用いる。
【0011】
すなわち、本発明におけるセパレータの厚さとは、そのように構成されて電池内に収容されている電解液吸収前のセパレータの総厚さである。例えば、厚さX(μm)のセパレータを2重にし円筒状にして電池内に収容している場合、セパレータの厚さは2X(μm)となる。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明に係るアルカリ乾電池は、負極の亜鉛粉末として、その粒径が75μmを超え425μm以下の第1の亜鉛粒子を675重量%および粒径が75μm以下の第2の亜鉛粒子を35〜2重量%含む亜鉛粉末を用い、電解液として、KOHを37.5〜38.5重量%含む電解液を用い、セパレータの厚さが190〜320μmであることを特徴とする。
以下に、かかる本発明における2つの好ましい実施の形態について説明する。
【0014】
実施の形態1
上述のように、従来の技術においては、電池の放電性能を向上させるという観点から、負極に添加する亜鉛粉末の粒径を小さくすることが行われていた。具体的には、75〜425μmの粒径を有する亜鉛粒子を95重量%、75μm未満の粒径を有する亜鉛粒子を5重量%含む亜鉛粉末が用いられていた。また、電解液に用いられていたKOH水溶液の濃度は40重量%であった。
【0015】
これに対し、本発明の実施の形態1に係るアルカリ乾電池は、亜鉛粉末を含む負極と、KOHを含む電解液と、二酸化マンガンおよび黒鉛粉末を含む正極とを具備し、前記亜鉛粉末は、その粒径が75μmを超え425μm以下の第1の亜鉛粒子を65〜75重量%および粒径が75μm以下の第2の亜鉛粒子を35〜25重量%含み、前記電解液中のKOH濃度が37.5〜38.5%である。
【0016】
本発明者らは、粒度の小さい亜鉛粉末の量をむやみに増やすと放電性能は向上するが電池外への電解液の漏洩の可能性が比較的高くなってしまうため、さらに電解液の濃度を低くすることにより、放電性能の向上を維持しつつ安全性にも優れる本発明の実施の形態1に係るアルカリ乾電池を完成するに至った。
【0017】
すなわち、電解液中のKOH濃度を薄くすることで、電池のショート時における亜鉛の反応生成物の拡散を阻止し、ショート時の電池反応を抑制することで電池温度の上昇を抑え漏液の危険性を低減することができる。なお、KOH濃度を薄くし過ぎると、特に定電流の連続放電の保存性能が劣化するため、電解液中のKOH濃度37.5〜38.5重量%の範囲とする
【0018】
本発明の実施の形態1に係るアルカリ乾電池は、ゲル状負極に用いる亜鉛粉末および電解液として上述のものを用いるほかは、常法により作製すればよい。
例えば正極は、二酸化マンガン、黒鉛粉末およびKOH溶液などのアルカリ溶液を混合して正極合剤を得、常法により作製することができる。
【0019】
実施の形態2
上述のように、従来の亜鉛粉末を用いつつセパレータの厚さを薄くすると、電池反応に伴って亜鉛粉末が酸化され、針状の結晶を形成し、この針状結晶がセパレータを貫通してしまうという問題があった。これに対し、本発明者らは、亜鉛粉末の粒度分布およびセパレータの厚さについて鋭意検討した。
特に、従来の負極活物質としての亜鉛粉末には、粒径が75〜425μmの亜鉛粒子を9割以上含む亜鉛粉末が用いられていた。
【0020】
これに対し、本発明の実施の形態2においては、粒径が75〜425μmの第1の亜鉛粒子を675重量%および75μm以下の第2の亜鉛粒子を35〜2重量%含む亜鉛粉末を用い、セパレータの厚さを190〜320μmとする。
亜鉛粒子の平均粒径を従来のものよりも大きくすると、電池反応に寄与する亜鉛粒子の面積が低減し、放電性能が低下してしまう。また、亜鉛粉末における粒径が75μm以下の粒度の細かい第2の亜鉛粒子の量を35重量%を超えて増加させると、得られる電池の短絡時の安全性が低下してしまう。
【0021】
上述のような亜鉛粉末を用いることにより、内部短絡を誘発することなく電池内における前記セパレータの総厚さを190〜320μmとすることができ、正極または負極の活物質量を増大させることができ、放電性能を向上させることができる。
【0022】
ここで、セパレータの厚さが320μmを超える場合、電池内部を占めるセパレータの容積が増大し、結果として電池に含むことのできる活物質の量が減り、放電性能が低下してしまう。また、190μm未満の場合、間欠放電における内部短絡の発生頻度が高くなる。
【0023】
なお、本発明の実施の形態2においていうセパレータの厚さは、電池内における電解液吸収前のセパレータの総厚さである。通常は、より薄いセパレータを重ねて円筒状にし、一方の開口端を折り曲げて、最終的に筒型構成を有するセパレータを用いる。
【0024】
すなわち、本発明の実施の形態2におけるセパレータの厚さとは、そのように構成されて電池内に収容されている電解液吸収前のセパレータの総厚さである。例えば、厚さX(μm)のセパレータを2重にし円筒状にして電池内に収容している場合、セパレータの厚さは2X(μm)となる。
【0025】
また、前記セパレータの密度は、0.35g/cm3を超える密度のセパレータにおいては、電解液吸液後の膨潤が大きくなり、電池内のセパレータ占有体積が増大し、所望の活物質を充填することができなくなり、電池の容量が小さくなる。また、0.25g/cm3未満の密度のセパレータにおいては空隙部が増大し、電池反応に伴い生成される酸化亜鉛がセパレータを貫通して起こる内部短絡が発生しやすいという理由から、0.25〜0.35g/cm3であるのが好ましい。
【0026】
加えて、前記セパレータを構成する繊維の繊度は、0.5デニールよりも大きいと抄紙されたセパレータの空隙が大きく、電池反応に伴い生成される酸化亜鉛がセパレータを貫通して起こる内部短絡が発生しやすいという理由から、0.5デニール以下であるのが好ましい。なお、繊維とはセパレータを構成する主な繊維でありバインダーとしての繊維を除くものである。
【0027】
なお、本発明の実施の形態2におけるセパレータを構成する材料としては、従来から用いられている種々のものを利用することができるが、耐アルカリ性、吸液性、保液性という理由から、ポリビニルアルコール繊維(ビニロン)およびレーヨン繊維を主とする不織布セパレータを用いるのが好ましい。
【0028】
本発明の実施の形態2における正極は、例えば二酸化マンガン、黒鉛粉末およびKOH水溶液などのアルカリ水溶液を混合して正極合剤を得、常法により作製することができる。また、電解質についても従来からのものを用いることができる。
【0029】
ここで、本発明に係るアルカリ乾電池の一部を断面にした正面図を図1に示す。
図1において、電池ケース1の内部には、短筒状のペレット形状に成形された正極合剤2、セパレータ4およびゲル状負極3が収容されている。電池ケース1としては、内面にニッケルメッキが施された鋼のケースなどを用いることができる。電池ケース1の内面には、複数個の正極合剤2が密着した状態で収容されている。正極合剤2のさらに内側にはセパレータ4が配され、さらにその内側にゲル状負極3が充填されている。
【0030】
以下に、実施例を用いて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
【0031】
【実施例】
《実施例1〜6および比較例1〜6》
図1に示す構造を有する上記実施の形態1に係るアルカリ乾電池を作製すべく、正極合剤2はつぎのようにして作製した。
まず、二酸化マンガンと黒鉛とアルカリ電解液とを、90:6:1の重量割合で混合し、得られた混合物を充分に攪拌した後にフレーク状に圧縮成形した。
ついで、フレーク状の正極合剤を粉砕して顆粒状の正極合剤とし、顆粒状の正極合剤を篩によって分級し、10〜100メッシュの顆粒を中空円筒形に加圧成形してペレット状の正極合剤2を得た。
【0032】
4個の正極合剤2を電池ケース1内に挿入し、加圧治具によって正極合剤2を再成形して電池ケース1の内壁に密着させた。
上記のようにして電池ケース1内に配置された正極合剤2の中央に有底円筒形のセパレータ4を配置し、セパレータ4内へ所定量のアルカリ電解液を注入した。所定時間経過後、アルカリ電解液とゲル化剤と亜鉛合金粉末とを含むゲル状負極3をセパレータ4内へ充填した。
ゲル状負極3には、ゲル化剤であるポリアクリル酸ナトリウム1重量部、表1に示す濃度の水酸化カリウム水溶液33重量部、ならびに66重量部の亜鉛粉末を含むものを用いた。亜鉛粉末としては、表1に示すX重量%の75μm以下の第2の亜鉛粒子および(100−X)重量%の粒径が75μmを超え425μm以下の第1の亜鉛粒子の混合物を用いた。
【0033】
また、セパレータ4は、ポリビニルアルコール繊維とレーヨン繊維を重量比率7:10で混抄した不織布(厚さ220μm)を用いた。
なお、用いたセパレータの密度は0.30g/cm3、前記セパレータを構成する繊維の繊度は0.3デニールであった。なお、繊維の比率はこれに限られず、また、バインダーとして他の繊維を加えてもよい。
続いて、負極集電子6をゲル状負極3の中央に差し込んだ。なお、負極集電子6には、ガスケット5および負極端子を兼ねる底板7を一体化させた。
そして、電池ケース1の開口端部を、ガスケット5の端部を介して、底板7の周縁部にかしめつけ、電池ケース1の開口部を封口した。最後に、外装ラベル8で電池ケース1の外表面を被覆して、本発明のアルカリ乾電池1〜6および比較アルカリ乾電池1〜6を得た。
【0034】
[評価]
上記アルカリ乾電池1〜6および比較アルカリ乾電池1〜6のぞれぞれについて、複数個の電池を用意し、以下のようにして評価を行った。
▲1▼漏液数
アルカリ乾電池を4本用意し、4本の電池を直列につないで常温でショートさせて閉回路を形成して24時間放置した。その後回路を開いて3日間放置して漏液した電池の数を数え、漏液率[(漏液した電池/漏液しなかった電池)×100]を表1に示した。
【0035】
▲2▼放電性能
まず、初度(製造直後)および60℃で7日間保存後のアルカリ乾電池について、1000mA、10秒間onおよび50秒間offのパルス放電を1日1時間行い、終止電圧0.9Vまでの放電時間を測定した。各電池について、10個の電池の放電時間の平均値を求め、従来例である比較例5の初度の結果を100として指数で表した。結果は表1に示した。
つぎに、初度(製造直後)および60℃で7日間保存後のアルカリ乾電池について、1000mAの定電流で終止電圧0.9Vまで連続放電し、10個のアルカリ乾電池の放電時間の平均値を求め、従来例である比較例5の初度の結果を100として指数で表した。結果を表1に示した。また、500mA、250mAまたは100mAの定電流で同様にして評価を行ったところ、1000mAの場合と同様の結果が得られた。
【0036】
【表1】
Figure 0004121774
【0037】
表1から、濃度が37.5〜38.5重量%のKOH水溶液を用い、かつ粒径75μm以下の第2の亜鉛粒子を含む亜鉛粉末を用いた場合に、漏液率が低く放電性能に優れるアルカリ乾電池が得られることがわかる。
【0038】
《実施例7〜18、参考例1〜8および比較例7〜17》
ここでは、図1に示す構造を有する本発明の実施の形態2に係るアルカリ乾電池を作製した。
正極合剤2はつぎのようにして作製した。まず、二酸化マンガンと黒鉛とアルカリ電解液とを、90:6:1の比で混合し、得られた混合物を充分攪拌した後にフレーク状に圧縮成形した。ついで、フレーク状の正極合剤を粉砕して顆粒状の正極合剤とし、顆粒状の正極合剤を篩によって分級し、10〜100メッシュの顆粒を中空円筒形に加圧成形してペレット状の正極合剤2を得た。この正極合剤4個を電池ケース1内に挿入し、加圧治具によって正極合剤2を再成形して電池ケース1の内壁に密着させた。
【0039】
上記のようにして電池ケース1内に配置された正極合剤2の中央に有底円筒形のセパレータ4を配置し、セパレータ4内へ所定量のアルカリ電解液を注入した。所定時間経過後、アルカリ電解液とゲル化剤と亜鉛合金粉末とを含むゲル状負極3をセパレータ4内へ充填した。
ゲル状負極3としては、ゲル化剤であるポリアクリル酸ナトリウム1重量部、38重量%の水酸化カリウム水溶液33重量部および亜鉛粉末66重量部を含むゲル状負極を用いた。亜鉛粉末としては、その粒径が425μm以下の粒度を有し、かつ表2に示す量(Y重量%)の75μm以下の第2の亜鉛粒子を含むものを用いた。
【0040】
また、セパレータ4としては、ポリビニルアルコール繊維とレーヨン繊維を重量比率7:10で混抄した不織布であって、表2に示すトータル厚さを有するものを用いた。なお、用いたセパレータの密度は0.30g/cm3、前記セパレータを構成する繊維の繊度は0.3デニールであった。なお、繊維の比率はこれに限られず、また、バインダーとして他の繊維を加えてもよい。
続いて、負極集電子6をゲル状負極3の中央に差し込んだ。なお、負極集電子6には、ガスケット5および負極端子を兼ねる底板7を一体化させた。
そして、電池ケース1の開口端部を、ガスケット5の端部を介して、底板7の周縁部にかしめつけ、電池ケース1の開口部を封口した。最後に、外装ラベル8で電池ケース1の外表面を被覆して、アルカリ乾電池LR6を得た。
【0041】
[評価]
▲1▼異常放電の有無
上記のアルカリ電池をそれぞれ10個用意し、3.9Ωの負荷、5分/日および終止電圧1.0Vの条件で間欠放電を行った。そして、放電の途中で内部短絡によって電圧が急降下して異常放電したものの個数を数えた。
ここで、終止電圧1.0V以上で異常放電を生じたものを×、終止電圧0.75V以上1.0V未満で異常放電を生じたものを△、終止放電0.75V未満まで異常放電が生じないものを○とした。結果を表2および3に示した。
【0042】
▲2▼寿命
つぎに、上記初度(製造直後)のアルカリ乾電池について、1000mAの定電流で連続放電させ、終止電圧0.9Vまでの時間(分)を計測した。表1の比較例5の時間を100として、結果を表2および3に示した。
▲3▼安全性
上記アルカリ乾電池4個をリード線で直列に接続して短絡させ、破裂した電池の個数を数えた。結果を表2および3に示した。
【0043】
【表2】
Figure 0004121774
【0044】
【表3】
Figure 0004121774
【0045】
表2および3から、セパレータの厚さが190〜320μmであり、亜鉛粉末に粒径が75μm以下の第2の亜鉛粒子が235重量%含まれていれば、電池性能に優れるアルカリ乾電池が得られることがわかった。
【0046】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、電解液の漏洩の可能性が低く、かつ放電性能に優れたアルカリ乾電池が得られる。
また、本発明によれば、亜鉛粉末の粒径およびセパレータの厚さをコントロールすることにより、薄いセパレータを用いても内部短絡を起こしにくいアルカリ乾電池を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアルカリ乾電池の一例の一部を断面にした正面図。
【符号の説明】
1 電池ケース
2 正極合剤
3 ゲル状負極
4 セパレータ

Claims (3)

  1. 亜鉛粉末を含む負極と、電解液と、セパレータと、正極とを具備し、前記亜鉛粉末が、粒径が75μmを超え425μm以下の第1の亜鉛粒子を675重量%および粒径が75μm以下の第2の亜鉛粒子を35〜2重量%含み、
    前記電解液がKOHを37.5〜38.5重量%含み、
    前記セパレータの厚さが190〜320μmである、アルカリ乾電池。
  2. 前記セパレータの密度が0.25〜0.35g/cm3である請求項1記載のアルカリ乾電池。
  3. 前記セパレータが、0.5デニール以下の繊度を有する繊維で構成されている請求項記載のアルカリ乾電池。
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