JP4121750B2 - 大口径比レンズ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は主として35ミリ一眼レフレックスカメラ用交換レンズの大口径比標準レンズに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、35ミリ一眼レフカメラ用でFナンバーが1.4クラスの大口径比標準レンズは、多くが6群7枚構成の変形ガウスタイプであり、各パラメータが極めて近い数値で構成されている。ミラーアップに必要なバックフォーカスを得るために、絞りの前と後の群は非対称なパワー配分となり、前群の接合面が分離された形態に進化を遂げてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、今日まで多くの試みがされてきたにもかかわらず、どのシステムもガウスタイプの問題となるサジタルコマフレアが十分補正されているとは言い難いものであった。
【0004】
そこで本発明は、6群7枚で構成された変形ガウスタイプの大口径比レンズを従来のシステムとは数値的に大きく異なるパラメータで構成し、あわせてサジタルコマフレアを軽減した大口径比レンズを提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために本発明は、物体側より順に正の屈折力の第1レンズL1、正の屈折力を有し物体側へ凸面を向けたメニスカス形状の第2レンズL2、負の屈折力の第3レンズL3、物体側へ深い凹面を向けた負の屈折力の第4レンズL4と正の屈折力の第5レンズL5は接合されており、像側に凸面を向けた正の屈折力のメニスカス形状の第6レンズL6、正の屈折力の第7レンズL7からなり、以下の条件を満足することを特徴とする。
(1) 0.8f<f12<f
(2) 0.16f<D5<0.25f
(3) 0.45f<R6<0.62f
(4) 1.3<|R6/R8|<1.62
ただし、
f:全系の焦点距離
f12:第1レンズおよび第2レンズの合成焦点距離
D5:第3正レンズの中心厚
R6:第3レンズ後面の曲率半径
R8:第4レンズ前面の曲率半径
である。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の特徴の一つである、第1レンズL1および第2レンズL2の合成系のパワーを従来の6群7枚構成の変形ガウスタイプに比べ大幅に小さくしたことにある。条件式(1)は、第1レンズL1および第2レンズL2の合成系のパワーを規定する条件であり、また、第3レンズL3後面の曲率半径を大きく構成する条件式(3)を保障する条件でもある。条件式(1)の下限を超えると第1レンズL1および第2レンズL2の合成パワーが強くなるので、従来の変形ガウスタイプに近いパワー配置となりガウスタイプの欠点が矯正できない。逆に、上限を越えて合成パワーが小さくなれば、前群の釣り合いをとる為に第3レンズL3の負パワーを更に弱くしなければならず、その結果、ペッツバール和が大きくなると共に収差補正の負担が後群にかかることになるので好ましくない。
【0007】
条件式(2)は、第3レンズL3の中心厚D5が従来の変形ガウスタイプより大幅に厚いことを要求するものである。第3レンズL3の中心厚D5が厚くなることによって像面湾曲、非点収差が良好に補正できる。条件式(1)、条件式(2)および条件式(3)は、互いに関連していて切り離せない関係にあり、条件式(1)および条件式(2)が満足されていれば下限を超える状態にはならない。上限を越える場合はシステムが大型化するので好ましくなく、またコマフレアが増大する方向でもある。
【0008】
条件式(3)は、第3レンズL3後面の曲率半径R6を規定するものである。第3レンズL3後面の曲率半径R6の曲率半径を条件式(3)の範囲内で大きくすることによりサジタルコマフレアの発生を抑えることが可能となる。下限を超える時はサジタルコマフレアの補正効果が十分でなく、上限を越える時はフレアの除去には良いが球面収差が補正困難になり、対称性収差の補正にとって支障をきたすので好ましくない。
【0009】
条件式(4)は、第3レンズL3後面の曲率半径R6と第4レンズL4前面の曲率半径R8の関係を規定するものである。本発明は、変形ガウスタイプの形状の対称性を崩したが、第3レンズL3後面の曲率半径R6が大きくなるのに対応して、第4レンズL4前面の曲率半径R8を適切に設定することが必要である。下限を超えれば、従来のガウスタイプの構成に近くなりフレア補正の効果が弱まる。上限を越える時は、第4レンズL4前面が強い凹面になるが後群の正パワーも同時に強くなるので、球面収差をはじめ軸外収差の補正に困難が生じて好ましくない。
【0010】
【実施例】
以下に、本発明のレンズの数値実施例1および数値実施例2を示す。本発明の大口径比レンズは、物体側から順に、第1レンズL1、第2レンズL2、第3レンズL3、第4レンズL4、第5レンズL5、第6レンズL6、第7レンズL7から構成されている。また、各実施例において、fは焦点距離、FnoはFナンバー、ωは画角、番号は物体側からのレンズ面の順序、R(I)はレンズ面の曲率半径、D(I)はレンズ間隔を表している。
【0011】
数値実施例1
f=51.59
Fno=1.41
ω=23.1°
番号 R(I) D(I) ND Vd
[ 1] 94.86 5.14 1.8042 46.5
[ 2] −238.53 0.1
[ 3] 41.42 3.43 1.8042 46.5
[ 4] 88.92 1.76
[ 5] −669.33 9.46 1.59551 39.2
[ 6] 26.91 5.14
[ 7] 0 6.64
[ 8] −19.29 1.56 1.71736 29.5
[ 9] 95.8 8.48 1.755 52.3
[10] −28.59 0.1
[11] −176.98 3.43 1.8042 46.5
[12] −49.28 0.1
[13] 152.67 3.01 1.8042 46.5
[14] −138.52
条件式
(1) f12/f=0.87
(2) D5/f=0.18
(3) R6/f=0.52
(4) |R6/R8|=1.40
【0012】
数値実施例2
f=51.6
Fno=1.41
ω=23.1°
番号 R(I) D(I) ND Vd
[ 1] 133.36 3.62 1.8042 46.5
[ 2] −170.5 0.1
[ 3] 45.65 3.31 1.8042 46.5
[ 4] 114.12 2
[ 5] −245.8 11.87 1.59551 39.2
[ 6] 29.91 4.58
[ 7] 0 6.91
[ 8] −19.01 1.58 1.71736 29.5
[ 9] 130.89 8.13 1.755 52.3
[10] −27.1 0.1
[11] −229.91 3.31 1.8042 46.5
[12] −53.49 0.1
[13] 142.3 2.96 1.8042 46.5
[14] −154.01
条件式
(1) f12/f=0.9
(2) D5/f=0.23
(3) R6/f=0.58
(4) |R6/R8|=1.57
【0013】
【発明の効果】
本発明のレンズは、変形ガウスタイプの構成を受け継ぎながら前後群の形状の対称性を新しい形で崩すことにより、同仕様のガウスタイプシステムと際立った差別化を実現可能とし、サジタルフレアを減らし、同時に各面の曲率半径を大きく構成することが可能となる。同仕様のガウスタイプシステムに劣らぬ性能に加え、製造が容易になりコスト削減も実現可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の数値実施例1のレンズ断面図
【図2】本発明の数値実施例1の収差図
【図3】本発明の数値実施例2のレンズ断面図
【図4】本発明の数値実施例2の収差図
【符号の説明】
L1 第1レンズ
L2 第2レンズ
L3 第3レンズ
L4 第4レンズ
L5 第5レンズ
L6 第6レンズ
L7 第7レンズ
Claims (1)
- 物体側より順に正の屈折力の第1レンズ、正の屈折力を有し物体側へ凸面を向けたメニスカス形状の第2レンズ、負の屈折力の第3レンズ、物体側へ深い凹面を向けた負の屈折力の第4レンズと正の屈折力の第5レンズは接合されており、像側に凸面を向けた正の屈折力のメニスカス形状の第6レンズ、正の屈折力の第7レンズからなり、以下の条件を満足する事を特徴とする大口径比レンズ。
0.8f<f12<f
0.16f<D5<0.25f
0.45f<R6<0.62f
1.3<|R6/R8|<1.62
ただし、
f:全系の焦点距離
f12:第1レンズおよび第2レンズの合成焦点距離
D5:第3正レンズの中心厚
R6:第3レンズ後面の曲率半径
R8:第4レンズ前面の曲率半径
とする。
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- 2002-02-14 JP JP2002036409A patent/JP4121750B2/ja not_active Expired - Fee Related
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