JP4121321B2 - アルカリ蓄電池 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はニッケル−水素蓄電池、ニッケル−カドミウム蓄電池などのアルカリ蓄電池に係り、特に、水酸化ニッケルを主体とする正極活物質を含有するニッケル正極と、水酸化カリウムを主体とするアルカリ電解液とを備えたアルカリ蓄電池に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、二次電池(蓄電池)の用途が拡大して、パーソナルコンピュータ、携帯電話、電気自動車、ハイブリッド車、電動自転車、電動工具など広範囲にわたって蓄電池が用いられるようになった。このうち、特に、電気自動車、ハイブリッド車、電動自転車、電動工具などの高出力が求められる機器の電源としては、ニッケル−水素蓄電池やニッケル−カドミウム蓄電池などのアルカリ蓄電池が用いられるようになった。これに伴い、アルカリ蓄電池は高温雰囲気下で使用される機会が増大するようになった。
【0003】
このような背景にあって、高温の雰囲気下で充放電を行っても、充放電特性、充放電効率が劣化しにくいアルカリ蓄電池が求められるようになった。これは、例えば、アルカリ蓄電池を高温で充電すると、充電反応と酸素発生反応とが競合しているため、正極活物質の水酸化ニッケルの酸化反応(充電反応)に用いられるエネルギー(充電エネルギー)が酸素発生反応にも用いられるようになって、充電効率が低下するためである。
【0004】
そこで、特開平8−222213号公報においては、水酸化ニッケルを主体とする正極活物質粒子の表面に、金属コバルトやコバルト化合物からなる導電剤層を形成するとともに、この正極活物質を備えた正極中に、ジルコニウム化合物、ニオブ化合物、モリブデン化合物およびタングステン化合物から選ばれる1種を添加したアルカリ蓄電池が提案されるようになった。
【0005】
このように正極中にジルコニウム化合物、ニオブ化合物、モリブデン化合物およびタングステン化合物から選ばれる1種の化合物が添加されていると、水酸化ニッケルを主体とする正極活物質層の表面を被覆するコバルト化合物が、電解液中に溶解して析出する速度を遅らせることができるようになる。これにより、コバルト化合物層をより緻密な構造に変化させて、ニッケル正極中に良好な導電ネットワークを維持できるようになる。このため、酸素発生過電圧が高くなって、酸素発生反応を抑制でき、充電効率が向上することとなる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した金属コバルトやコバルト化合物からなる導電剤層を形成した正極活物質を備えた正極中に、ジルコニウム化合物、ニオブ化合物、モリブデン化合物およびタングステン化合物から選ばれる1種を添加したアルカリ蓄電池においては、ある程度の高温サイクル特性向上効果が得られるものの十分ではない。これは、高温下で充放電を繰り返すことにより、最表面層のコバルト化合物(コバルト水酸化物)がダメージを受けて、導電性が低下することで十分な高温サイクル寿命特性が得られないものと考えられる。
【0007】
即ち、最表面層のコバルト水酸化物は、初回の充電で導電性の高いコバルト酸化物に高次化されて安定になる。これを、高温の雰囲気下で充放電を繰り返すと、コバルト酸化物がコバルト水酸化物に還元されてアルカリ水溶液中(電解液中)に溶出し、析出するようになる。これにより、ニッケル正極の導電性が次第に低下して、高温雰囲気下でのサイクル寿命が低下すると考えられる。
【0008】
そこで、本発明はこのような問題点を改善するためになされたものであって、高温の雰囲気下で充放電サイクルを繰り返しても、導電性の低下を防止して、高温でのサイクル特性に優れたアルカリ蓄電池を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明のアルカリ蓄電池は、表面にコバルト化合物の被覆層を有する水酸化ニッケルを主体とする正極活物質を備えたニッケル正極中にニオブ化合物、タングステン化合物、モリブデン化合物から選択されるいずれか1種の化合物が添加されているとともに、ニオブ化合物、タングステン化合物、モリブデン化合物から選択されるいずれか1種の化合物の添加量は、コバルト化合物の被覆層を有する水酸化ニッケルを主体とする正極活物質の質量に対して0.2質量%以上で1.0質量%以下であり、水酸化カリウムを主体とするアルカリ電解液が水酸化リチウムを含有し、かつ該水酸化リチウムの含有量が0.6mol/L以上で1.6mol/L以下であることを特徴とする。
【0010】
このように、ニッケル正極中にニオブ化合物、タングステン化合物、モリブデン化合物から選択されるいずれか1種の化合物が添加されていると、水酸化ニッケルを主体とする活物質層の表面を被覆するコバルト化合物が、電解液中に溶解して析出する速度を遅らせることができる。また、アルカリ電解液中に水酸化リチウムが0.6mol/L以上含有されていると、ニオブ化合物、タングステン化合物、モリブデン化合物がアルカリ電解液中に溶出するのを抑制する。
【0011】
これにより、コバルト化合物層をより緻密な構造に変化させて、ニッケル正極中に良好な導電ネットワークを維持できるようになる。但し、水酸化リチウムの含有量が1.8mol/Lのアルカリ電解液においては、水酸化リチウムは溶けにくい状態になっているので、水酸化リチウムの含有量は1.6mol/L以下に規制する必要がある。
【0012】
この場合、コバルト化合物層にアルカリカチオンが含有されていると、コバルト化合物層の導電性がさらに向上するので、コバルト化合物層はアルカリカチオンが含有するコバルト化合物層とするのが望ましい。また、正極活物質とともにニッケル正極中に添加するニオブ化合物、タングステン化合物、モリブデン化合物の添加量が、正極活物質の質量に対して0.2質量%未満であると、被覆したコバルト化合物が電解液中に溶解して析出する速度を遅くする効果が十分に得られないことが分かった。
【0013】
また、その添加量が正極活物質の質量に対して1.0質量%よりも多くなると、ニッケル正極中の活物質となる水酸化ニッケル量が相対的に少なくなって、放電容量が減少する。このため、ニオブ化合物、タングステン化合物、モリブデン化合物の添加量は、正極活物質の質量に対して0.2質量%以上で、1.0質量%以下にするのが望ましい。
【0014】
なお、ニオブ化合物としては、Nb25,Nb23,NbO,NbO2,NaNbO3,LiNbO3,KNbO3,Nb25・xH2O等から選択して用いるのが好ましい。また、タングステン化合物としては、WO2,WO3,Na2WO4,Li2WO2,K2WO4等から選択して用いるのが好ましい。さらに、モリブデン化合物としては、MoO3,MoO3・H2O,MoO3・2H2O,Na2MoO4・2H2O,Li6Mo724・12H2O,K2MoO4等から選択して用いるのが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態を以下に詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものでなく、その要旨を変更しない範囲で適宜変更して実施することができる。
1.ニッケル正極
(1)正極活物質の調製
質量比で金属ニッケル100に対して亜鉛3質量%、コバルト1質量%となるような硫酸ニッケル、硫酸亜鉛、硫酸コバルトの混合水溶液を攪拌しながら、水酸化ナトリウム水溶液を徐々に添加し、反応溶液中のpHが13〜14になるように維持させて粒状の水酸化ニッケルを析出させた。この粒状の水酸化ニッケルが析出した溶液に対して、硫酸コバルト水溶液を添加し、この反応溶液中のpHが9〜10になるように維持させて、主成分が水酸化ニッケルである球状水酸化物粒子を結晶核として、この核の周囲に水酸化コバルトを析出させた。
【0016】
このようにして表面に水酸化コバルト被覆層を有する粒状の水酸化ニッケル粒子を得た。この後、この水酸化ニッケル粒子を熱気流中でアルカリ溶液を噴霧するアルカリ熱処理を行った。なお、このアルカリ熱処理において、水酸化ニッケル粒子の温度が60℃になるように温度調節し、コバルト量に対して5倍量の35質量%のアルカリ溶液(水酸化ナトリウム水溶液)を噴霧した。この後、水酸化ニッケル粒子の温度が90℃に達するまで昇温した。ついで、これを水洗した後、60℃で乾燥させた。これにより、水酸化ニッケル粒子の表面にナトリウム(アルカリカチオン)含有コバルト化合物の高導電性被膜が形成された水酸化ニッケル粉末(正極活物質)を得た。
【0017】
(2)ニッケル正極の作製
ついで、上述のように調製した正極活物質にNb25(ニオブ化合物)を添加して混合物とした後、この混合物500gに対して0.25質量%のHPC(ヒドロキシルプロピルセルロース)ディスパージョン液を200g混合して活物質スラリーを作製した。ついで、この活物質スラリーを厚みが1.7mmの発泡ニッケルからなる電極基板に、所定の充填密度となるようにそれぞれ充填した。この後、乾燥させて、厚みが0.75mmになるまで圧延し、所定の寸法に切断して非焼結式ニッケル正極a1,a2,a3,a4,a5,a6をそれぞれ作製した。
【0018】
ここで、Nb25(ニオブ化合物)を添加する際に、正極活物質の質量に対して0.1質量%となるように添加した活物質スラリーを用いたものを非焼結式ニッケル正極a1とした。同様に、0.3質量%となるように添加した活物質スラリーを用いたものを非焼結式ニッケル正極a2とし、0.5質量%となるように添加した活物質スラリーを用いたものを非焼結式ニッケル正極a3とし、0.7質量%となるように添加した活物質スラリーを用いたものを非焼結式ニッケル正極a4とした。
【0019】
また、1.0質量%となるように添加した活物質スラリーを用いたものを非焼結式ニッケル正極a5とし、1.5質量%となるように添加した活物質スラリーを用いたものを非焼結式ニッケル正極a6とした。さらに、Nb25が無添加の活物質スラリーを用いたものを非焼結式ニッケル正極xとした。
【0020】
2.水素吸蔵合金負極
(1)負極活物質の調製
ミッシュメタル(Mm)、ニッケル(Ni:純度99.9%)、コバルト(Co)、マンガン(Mn)およびアルミニウム(Al)を所定のモル比になるようにそれぞれ混合し、この混合物をアルゴンガス雰囲気の高周波誘導炉で誘導加熱して合金溶湯とした。この合金溶湯を公知の方法で鋳型に流し込み、冷却して、組成式がMmNiaCobMncAldで表される水素吸蔵合金のインゴットを作製した。この水素吸蔵合金インゴットを機械的粉砕法により、平均粒子径が約60μmになるまで粉砕した。
【0021】
(2)水素吸蔵合金負極の作製
ついで、水素吸蔵合金粉末100質量部に対して、結着剤としての5質量%のポリエチレンオキサイド(PEO)の水溶液を20質量部混合して水素吸蔵合金ペーストを作製した。この水素吸蔵合金ペーストをパンチングメタルからなる芯体の両面に塗布し、室温で乾燥させた後、所定の厚みに圧延し、所定の寸法に切断して水素吸蔵合金負極を作製した。
【0022】
3.アルカリ電解液の調製
まず、5.5mol/Lの水酸化カリウム(KOH)と0.5mol/Lの水酸化ナトリウム(NaOH)を混合して2成分系アルカリ電解液を調製し、これを電解液e1とした。また、5.5mol/Lの水酸化カリウム(KOH)と0.5mol/Lの水酸化ナトリウム(NaOH)と0.4mol/Lの水酸化リチウム(LiOH)を混合して3成分系アルカリ電解液を調製し、これを電解液e2とした。同様に、5.5mol/LのKOHと0.5mol/LのNaOHと0.6mol/LのLiOHを混合して電解液e3とし、5.5mol/LのKOHと0.5mol/LのNaOHと0.8mol/LのLiOHを混合して電解液e4とした。
【0023】
また、5.5mol/LのKOHと0.5mol/LのNaOHと1.0mol/LのLiOHを混合して電解液e5とし、5.5mol/LのKOHと0.5mol/LのNaOHと1.2mol/LのLiOHを混合して電解液e6とした。また、5.5mol/LのKOHと0.5mol/LのNaOHと1.4mol/LのLiOHを混合して電解液e7とし、5.5mol/LのKOHと0.5mol/LのNaOHと1.6mol/LのLiOHを混合して電解液e8とした。また、5.5mol/LのKOHと0.5mol/LのNaOHと1.8mol/LのLiOHを混合して電解液e9とした。さらに、6.6mol/LのKOHと0.6mol/LのNaOHを混合して2成分系アルカリ電解液を調製し、これを電解液e10とした。
【0024】
4.ニッケル−水素蓄電池
ここで、上述のように作製した非焼結式ニッケル正極a3(Nb25の添加量が0.5質量%のもの)および非焼結式ニッケル正極x(Nb25が無添加のもの)と、水素吸蔵合金負極をそれぞれ用い、これらの間にポリプロピレン製不織布からなるセパレータを介在させ、これらをスパイラル状に巻回して電極群をそれぞれ作製した。ついで、この電極群を外装缶に挿入した後、電極群の負極から延出する負極リードを外装缶に接続するとともに、正極から延出する正極リードを封口体に設けられた正極蓋に接続した。この後、外装缶内に上述のようにして調製した電解液e1〜e10をそれぞれ各外装缶内に注入し、更に外装缶の開口部を封口体により封止して、公称容量1000mAhのニッケル−水素蓄電池A1〜A10およびYをそれぞれ作製した。
【0025】
ここで、正極a3と電解液e1を用いたものを電池A1とし、正極a3と電解液e2を用いたものを電池A2とし、正極a3と電解液e3を用いたものを電池A3とし、正極a3と電解液e4を用いたものを電池A4とし、正極a3と電解液e5を用いたものを電池A5とし、正極a3と電解液e6を用いたものを電池A6とした。また、正極a3と電解液e7を用いたものを電池A7とし、正極a3と電解液e8を用いたものを電池A8とし、正極a3と電解液e9を用いたものを電池A9とし、正極a3と電解液e10を用いたものを電池A10とした。また、正xと電解液e1を用いたものを電池Yとした。
【0026】
5.試験
(1)初期放電容量の測定
ついで、上述のように作製した電池A1〜A10および電池Yを用いて、これらの各電池を25℃の温度条件で、100mA(0.1ItmA)の充電電流で16時間充電した後、1000mA(1ItmA)の放電電流で、電池電圧が1.0Vになるまで放電させて、放電時間から各電池の初期放電容量(mAh)を求めると下記の表1に示すような結果が得られた。
【0027】
(2)高温サイクル特性(容量維持率)の測定
また、上述のように作製した電池A1〜A10および電池Yを用いて、これらの各電池を60℃の高温雰囲気下で、100mA(0.1ItmA)の充電電流で16時間充電した後、500mA(0.5ItmA)の放電電流で電池電圧が1.0Vになるまで放電させて、これを1サイクルとする充放電サイクル試験を行った。そして、その放電容量が60℃の高温雰囲気下で1サイクル目の放電容量の80%以下に低下するまでのサイクル数を求めて、これを容量維持率(サイクル)とすると下記の表1に示すような結果が得られた。
【0028】
【表1】
Figure 0004121321
【0029】
上記表1の結果から明らかなように、Nb25(ニオブ化合物)が無添加のニッケル正極xを用いた電池Yにあって容量維持率(高温サイクル特性)が100サイクルと小さいのに対して、Nb25を0.5質量%添加したニッケル正極a3を用いた電池A1〜A10は容量維持率が大きいことが分かる。
これは、高温雰囲気下で充放電を行うと、Nb25が無添加の場合は、金属コバルトやコバルト化合物が酸化されたオキシ水酸化コバルト(CoOOH)が水酸化コバルト(Co(OH)2)に還元されて、アルカリ電解液中に溶解し、導電ネットワークが崩れやすくなって容量維持率が低下したためである。
一方、Nb25が添加されていると、高温雰囲気下において充放電させた場合においても、放電時にナトリウム含有コバルト酸化物が水酸化コバルトに還元されて、アルカリ電解液中に溶解するのが抑制されるために、導電ネットワークが維持でき、容量維持率が向上したと考えられる。
【0030】
また、Nb25が添加されていても、アルカリ電解液中に水酸化リチウムが含有されていない場合(電池A1,A10)の容量維持率は290サイクル、305サイクルで、含有量が少ない場合(電池A2)の容量維持率は300サイクルで、容量維持率が小さいことが分かる。一方、電池A3〜A9のように、アルカリ電解液中に0.6mol/L以上の水酸化リチウムが含有されていると容量維持率が向上することが分かる。ここで、アルカリ電解液中の水酸化リチウムの含有量(mol/L)を横軸とし、容量維持率(サイクル)を縦軸としてグラフに表すと、図1の符号A(◇印)で示す曲線が得られた。
【0031】
図1の結果から、アルカリ電解液中に含有させる水酸化リチウム量は0.6mol/L以上で1.6mol/L以下、好ましくは1.2mol/L以上で1.6mol/Lにするのが望ましいということができる。これは、アルカリ電解液中に水酸化リチウムが0.6mol/L以上含有されていると、ニオブ化合物がアルカリ電解液中に溶出するのを抑制し、1.2mol/L以上含有されていると、ニオブ化合物がアルカリ電解液中に溶出するのをさらに抑制するためであると考えられる。但し、水酸化リチウムの含有量が1.8mol/Lである電池A9においては、容量維持率が高い反面、アルカリ電解液中に水酸化リチウムが溶けにくい状態になっているので、1.6mol/L以下に規制する必要がある。
【0032】
なお、水酸化ナトリウムにも水酸化リチウムと同様に、Nb25(ニオブ化合物)がアルカリ電解液中に溶出するのを抑制する効果があるが、水酸化ナトリウムの含有量を増加させると、ニッケル正極の表面で、ニオブ化合物と水酸化ナトリウムから生成される化合物が正極の含液率を増大させて正極が膨化する現象が生じるものと推察される。この正極の膨化は電池の内部抵抗が増大する原因となるため、水酸化ナトリウムの含有量は増大させない方が好ましい。
【0033】
6.ニオブ化合物(Nb25)の添加量の検討
ついで、Nb25(ニオブ化合物)の添加量について検討した。ここで、上述のように作製した非焼結式ニッケル正極a1〜a6および非焼結式ニッケル正極xと、水素吸蔵合金負極と、アルカリ電解液e7(5.5mol/LのKOHと0.5mol/LのNaOHと1.4mol/LのLiOHを混合し電解液)を用いて、上述と同様に公称容量1000mAhのニッケル−水素蓄電池A11〜A16およびXをそれぞれ作製した。
【0034】
なお、非焼結式ニッケル正極a1を用いたものを電池A11とし、非焼結式ニッケル正極a2を用いたものを電池A12とし、非焼結式ニッケル正極a3を用いたものを電池A13とし、非焼結式ニッケル正極a4を用いたものを電池A14とし、非焼結式ニッケル正極a5を用いたものを電池A15とし、非焼結式ニッケル正極a6を用いたものを電池A16とした。また、非焼結式ニッケル正極xを用いたものを電池Xとした。
【0035】
ついで、上述のように作製した電池A11〜A16およびXを用いて、これらの各電池を25℃の温度条件で、100mA(0.1ItmA)の充電電流で16時間充電した後、1000mA(1ItmA)の放電電流で、電池電圧が1.0Vになるまで放電させて、放電時間から各電池の初期放電容量を求めると下記の表2に示すような結果が得られた。これらの各電池A11〜A16およびXを60℃の高温雰囲気下で、100mA(0.1ItmA)の充電電流で16時間充電した後、500mA(0.5ItmA)の放電電流で電池電圧が1.0Vになるまで放電させて、これを1サイクルとする充放電サイクル試験を行った。そして、その放電容量が60℃の高温雰囲気下で1サイクル目の放電容量の80%以下に低下するまでのサイクル数を求めて、これを容量維持率(サイクル)とすると下記の表2に示すような結果が得られた。
【0036】
【表2】
Figure 0004121321
【0037】
上記表2の結果から明らかなように、電池Xのように、Nb25(ニオブ化合物)が無添加であると容量維持率(高温サイクル特性)が低いことが分かる。また、電池A11のようにNb25の添加量が、正極活物質の質量に対して0.1質量%と少ないと、容量維持率(高温サイクル特性)が向上しないことが分かる。また、電池A16のようにNb25の添加量が正極活物質の質量に対して1.5質量%と多くなると、初期放電容量が低下することが分かる。このことから、Nb25(ニオブ化合物)の添加量は、正極活物質(コバルト化合物を被覆した水酸化ニッケルを主成分とする)の質量に対して0.2質量%以上で、1.0質量%以下にするのが望ましいということができる。なお、正極活物質に添加するニオブ化合物としては、Nb25以外に、Nb23,NbO,NbO2,NaNbO3,LiNbO3,KNbO3,Nb25・xH2O等を用いてもよい。
【0038】
7.添加化合物の検討
上述した例においては、ニオブ化合物を正極活物質に添加する例について説明したが、タングステン化合物(例えばWO2)、モリブデン化合物(例えばMoO3)を正極活物質に添加した場合についても検討した。
【0048】
(1)タングステン化合物について
正極活物質(コバルト化合物を被覆した水酸化ニッケルを主成分とする)の質量に対してタングステン化合物としてのWO2の添加量が0.5質量%となるように添加した活物質スラリーを調製した後、上述と同様に発泡ニッケルからなる電極基板に充填し、乾燥させ、圧延した後、所定の寸法に切断して非焼結式ニッケル正極cを作製した。
【0049】
ついで、この非焼結式ニッケル正極cと、上述のように作製した水素吸蔵合金負極を用い、これらの間にポリプロピレン製不織布からなるセパレータを介在させ、これらをスパイラル状に巻回して電極群をそれぞれ作製した。ついで、各電極群を外装缶に挿入した後、各電極群の負極から延出する負極リードを外装缶に接続するとともに、正極から延出する正極リードを封口体に設けられた正極蓋に接続した。この後、外装缶内に上述のようにして調製した電解液e1〜e10をそれぞれ各外装缶内に注入し、更に外装缶の開口部を封口体により封止して、公称容量1000mAhのニッケル−水素蓄電池C1〜C10をそれぞれ作製した。
【0050】
ここで、電解液e1を用いたものを電池C1とし、電解液e2を用いたものを電池C2とし、電解液e3を用いたものを電池C3とし、電解液e4を用いたものを電池C4とし、電解液e5を用いたものを電池C5とし、電解液e6を用いたものを電池C6とした。また、電解液e7を用いたものを電池C7とし、電解液e8を用いたものを電池C8とし、電解液e9を用いたものを電池C9とし、電解液e10を用いたものを電池C10とした。
【0051】
ついで、上述のように作製した電池C1〜C10を用いて、これらの各電池を25℃の温度条件で、100mA(0.1ItmA)の充電電流で16時間充電した後、1000mA(1ItmA)の放電電流で、電池電圧が1.0Vになるまで放電させて、放電時間から各電池の初期放電容量を求めると下記の表3に示すような結果が得られた。これらの各電池C1〜C10を60℃の高温雰囲気下で、100mA(0.1ItmA)の充電電流で16時間充電した後、500mA(0.5ItmA)の放電電流で電池電圧が1.0Vになるまで放電させて、これを1サイクルとする充放電サイクル試験を行った。そして、その放電容量が60℃の高温雰囲気下で1サイクル目の放電容量の80%以下に低下するまでのサイクル数を求めて、これを容量維持率(サイクル)とすると下記の表3に示すような結果が得られた。なお、下記の表3には電池Xおよび電池Yの結果も併せて示している。
【0052】
【表3】
Figure 0004121321
【0053】
上記表3の結果から明らかなように、WO2(タングステン化合物)が無添加のニッケル正極xを用いた電池Yにあって容量維持率(高温サイクル特性)が100サイクルと小さいのに対して、WO2を0.5質量%添加したニッケル正極cを用いた電池C1〜C10は容量維持率が大きいことが分かる。
これは、高温雰囲気下で充放電を行うと、WO2が無添加の場合は、金属コバルトやコバルト化合物が酸化されたオキシ水酸化コバルト(CoOOH)が水酸化コバルト(Co(OH)2)に還元されて、アルカリ電解液中に溶解し、導電ネットワークが崩れやすくなって容量維持率が低下したためである。
一方、WO2が添加されていると、高温雰囲気下において充放電させた場合においても、放電時にナトリウム含有コバルト酸化物が水酸化コバルトに還元されて、アルカリ電解液中に溶解するのが抑制されるために、導電ネットワークが維持でき、容量維持率が向上したと考えられる。
【0054】
また、WO2が添加されていても、アルカリ電解液中に水酸化リチウムが含有されていない場合(電池C1,C10)の容量維持率は270サイクル、275サイクルで、含有量が少ない場合(電池C2)の容量維持率は285サイクルで、容量維持率が小さいことが分かる。一方、電池C3〜C9のように、アルカリ電解液中に0.6mol/L以上の水酸化リチウムが含有されていると容量維持率が向上することが分かる。ここで、アルカリ電解液中の水酸化リチウムの含有量(mol/L)を横軸とし、容量維持率(サイクル)を縦軸としてグラフに表すと、図1の符号C(△印)で示す曲線が得られた。
【0055】
図1の結果から、アルカリ電解液中に含有させる水酸化リチウム量は0.6mol/L以上で1.6mol/L以下、好ましくは1.2mol/L以上で1.6mol/Lにするのが望ましいということができる。これは、アルカリ電解液中に水酸化リチウムが0.6mol/L以上含有されていると、WO2がアルカリ電解液中に溶出するのを抑制し、1.2mol/L以上含有されていると、WO2がアルカリ電解液中に溶出するのをさらに抑制するためであると考えられる。但し、水酸化リチウムの含有量が1.8mol/Lである電池C9においては、容量維持率が高い反面、アルカリ電解液中に水酸化リチウムが溶けにくい状態になっているので、1.6mol/L以下に規制する必要がある。
【0056】
なお、水酸化ナトリウムにも水酸化リチウムと同様に、WO2(タングステン化合物)がアルカリ電解液中に溶出するのを抑制する効果があるが、水酸化ナトリウムの含有量を増加させると、ニッケル正極の表面で、WO2と水酸化ナトリウムから生成される化合物が正極の含液率を増大させて正極が膨化する現象が生じるものと推察される。この正極の膨化は電池の内部抵抗が増大する原因となるため、水酸化ナトリウムの含有量は増大させない方が好ましい。なお、WO2(タングステン化合物)の添加量については、上述したNb25(ニオブ化合物)の場合と同様に、WO2の添加量が0.2質量%〜1.0質量%となるように添加するのが望ましい。この場合、タングステン化合物としては、WO2以外に、WO3,Na2WO4,Li2WO2,K2WO4等を用いてもよい。
【0057】
(2)モリブデン化合物について
正極活物質(コバルト化合物を被覆した水酸化ニッケルを主成分とする)の質量に対してモリブデン化合物としてのMoO3の添加量が0.5質量%となるように添加した活物質スラリーを調製した後、上述と同様に発泡ニッケルからなる電極基板に充填し、乾燥させ、圧延した後、所定の寸法に切断して非焼結式ニッケル正極dを作製した。
【0058】
ついで、この非焼結式ニッケル正極dと、上述のように作製した水素吸蔵合金負極を用い、これらの間にポリプロピレン製不織布からなるセパレータを介在させ、これらをスパイラル状に巻回して電極群をそれぞれ作製した。ついで、各電極群を外装缶に挿入した後、各電極群の負極から延出する負極リードを外装缶に接続するとともに、正極から延出する正極リードを封口体に設けられた正極蓋に接続した。この後、外装缶内に上述のようにして調製した電解液e1〜e10をそれぞれ各外装缶内に注入し、更に外装缶の開口部を封口体により封止して、公称容量1000mAhのニッケル−水素蓄電池D1〜D10をそれぞれ作製した。
【0059】
ここで、電解液e1を用いたものを電池D1とし、電解液e2を用いたものを電池D2とし、電解液e3を用いたものを電池D3とし、電解液e4を用いたものを電池D4とし、電解液e5を用いたものを電池D5とし、電解液e6を用いたものを電池D6とした。また、電解液e7を用いたものを電池D7とし、電解液e8を用いたものを電池D8とし、電解液e9を用いたものを電池D9とし、電解液e10を用いたものを電池D10とした。
【0060】
ついで、上述のように作製した電池D1〜D10を用いて、これらの各電池を25℃の温度条件で、100mA(0.1ItmA)の充電電流で16時間充電した後、1000mA(1ItmA)の放電電流で、電池電圧が1.0Vになるまで放電させて、放電時間から各電池の初期放電容量を求めると下記の表4に示すような結果が得られた。これらの各電池D1〜D10を60℃の高温雰囲気下で、100mA(0.1ItmA)の充電電流で16時間充電した後、500mA(0.5ItmA)の放電電流で電池電圧が1.0Vになるまで放電させて、これを1サイクルとする充放電サイクル試験を行った。そして、その放電容量が60℃の高温雰囲気下で1サイクル目の放電容量の80%以下に低下するまでのサイクル数を求めて、これを容量維持率(サイクル)とすると下記の表4に示すような結果が得られた。なお、下記の表4には電池Xおよび電池Yの結果も併せて示している。
【0061】
【表4】
Figure 0004121321
【0062】
上記表4の結果から明らかなように、MoO3(モリブデン化合物)が無添加のニッケル正極xを用いた電池Yにあって容量維持率(高温サイクル特性)が100サイクルと小さいのに対して、MoO3を0.5質量%添加したニッケル正極dを用いた電池D1〜D10は容量維持率が大きいことが分かる。
これは、高温雰囲気下で充放電を行うと、MoO3が無添加の場合は、金属コバルトやコバルト化合物が酸化されたオキシ水酸化コバルト(CoOOH)が水酸化コバルト(Co(OH)2)に還元されて、アルカリ電解液中に溶解し、導電ネットワークが崩れやすくなって容量維持率が低下したためである。
一方、MoO3が添加されていると、高温雰囲気下において充放電させた場合においても、放電時にナトリウム含有コバルト酸化物が水酸化コバルトに還元されて、アルカリ電解液中に溶解するのが抑制されるために、導電ネットワークが維持でき、容量維持率が向上したと考えられる。
【0063】
また、MoO3が添加されていても、アルカリ電解液中に水酸化リチウムが含有されていない場合(電池D1,D10)の容量維持率は255サイクル、260サイクルで、含有量が少ない場合(電池D2)の容量維持率は260サイクルで、容量維持率が小さいことが分かる。一方、電池D3〜D9のように、アルカリ電解液中に0.6mol/L以上の水酸化リチウムが含有されていると容量維持率が向上することが分かる。ここで、アルカリ電解液中の水酸化リチウムの含有量(mol/L)を横軸とし、容量維持率(サイクル)を縦軸としてグラフに表すと、図1の符号D(○印)で示す曲線が得られた。
【0064】
図1の結果から、アルカリ電解液中に含有させる水酸化リチウム量は0.6mol/L以上で1.6mol/L以下、好ましくは1.2mol/L以上で1.6mol/Lにするのが望ましいということができる。これは、アルカリ電解液中に水酸化リチウムが0.6mol/L以上含有されていると、MoO3がアルカリ電解液中に溶出するのを抑制し、1.2mol/L以上含有されていると、MoO3がアルカリ電解液中に溶出するのをさらに抑制するためであると考えられる。但し、水酸化リチウムの含有量が1.8mol/Lである電池D9においては、容量維持率が高い反面、アルカリ電解液中に水酸化リチウムが溶けにくい状態になっているので、1.6mol/L以下に規制する必要がある。
【0065】
なお、水酸化ナトリウムにも水酸化リチウムと同様に、MoO3(モリブデン化合物)がアルカリ電解液中に溶出するのを抑制する効果があるが、水酸化ナトリウムの含有量を増加させると、ニッケル正極の表面で、MoO3と水酸化ナトリウムから生成される化合物が正極の含液率を増大させて正極が膨化する現象が生じるものと推察される。この正極の膨化は電池の内部抵抗が増大する原因となるため、水酸化ナトリウムの含有量は増大させない方が好ましい。なお、MoO3(モリブデン化合物)の添加量については、上述したニオブ化合物(Nb25)の場合と同様に、MoO3の添加量が0.2質量%〜1.0質量%となるように添加するのが望ましい。この場合、モリブデン化合物としては、MoO3以外に、MoO3・H2O,MoO3・2H2O,Na2MoO4・2H2O,Li6Mo724・12H2O,K2MoO4等用いてもよい。
【0066】
【発明の効果】
上述したように、本発明においては、表面にコバルト化合物の被覆層を有する水酸化ニッケルを主体とする正極活物質を備えたニッケル正極中にニオブ化合物、タングステン化合物、モリブデン化合物から選択されるいずれか1種の化合物が添加されている。このため、水酸化ニッケルを主体とする活物質層の表面を被覆するコバルト化合物が、電解液中に溶解して析出する速度を遅らせることができる。これにより、コバルト化合物層をより緻密な構造に変化させて、導電ネットワークを向上させることが可能になる。また、アルカリ電解液中に水酸化リチウムが0.6mol/L以上含有されているので、ニオブ化合物、タングステン化合物、モリブデン化合物がアルカリ電解液中に溶出するのを抑制することが可能となる。これにより、良好な導電ネットワークを維持できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 アルカリ電解液中の水酸化リチウムの含有量(mol/L)と容量維持率(サイクル)の関係を示す図である。
【符号の説明】
A…ニオブ化合物を添加した正極を用いたアルカリ蓄電池の水酸化リチウムの含有量と容量維持率の関係を示す曲線、C…タングステン化合物を添加した正極を用いたアルカリ蓄電池の水酸化リチウムの含有量と容量維持率の関係を示す曲線、D…モリブデン化合物を添加した正極を用いたアルカリ蓄電池の水酸化リチウムの含有量と容量維持率の関係を示す曲線

Claims (3)

  1. ニッケル正極とアルカリ電解液とを備えたアルカリ蓄電池であって、
    表面にコバルト化合物の被覆層を有する水酸化ニッケルを主体とする正極活物質を備えたニッケル正極中にニオブ化合物、タングステン化合物、モリブデン化合物から選択されるいずれか1種の化合物が添加されているとともに、
    前記ニオブ化合物、タングステン化合物、モリブデン化合物から選択されるいずれか1種の化合物の添加量は、前記コバルト化合物の被覆層を有する水酸化ニッケルを主体とする正極活物質の質量に対して0.2質量%以上で1.0質量%以下であり、
    水酸化カリウムを主体とするアルカリ電解液が水酸化リチウムを含有し、かつ該水酸化リチウムの含有量が0.6mol/L以上で1.6mol/L以下であることを特徴とするアルカリ蓄電池。
  2. 前記コバルト化合物はアルカリカチオンを含有するコバルト化合物であることを特徴とする請求項1に記載のアルカリ蓄電池。
  3. 前記アルカリ電解液は水酸化ナトリウムを含有することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のアルカリ蓄電池。
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