JP4120272B2 - 絶縁膜のエッチング方法および半導体装置のコンタクト形成方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、絶縁膜のエッチング方法および半導体装置のコンタクト形成方法に関し、より詳しくは、絶縁膜上に所定の開口を有するレジスト膜を形成し、該レジスト膜をマスクとして前記絶縁膜のエッチングを行う絶縁膜のエッチング方法および半導体基板上に絶縁膜を形成する工程と、該絶縁膜上に所定の開口を有するレジスト膜を形成する工程と、該レジスト膜をマスクとして前記絶縁膜をエッチングする工程とを有する半導体装置のコンタクト形成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体装置の製造工程における配線形成工程では、半導体基板上で下層の配線または半導体基板の拡散領域を、層間絶縁膜を介して上層の配線と電気的に接続することが必要となる。具体的には、層間絶縁膜を貫通して下層の配線または拡散領域を露出させるコンタクト孔を開口した後、コンタクト孔に導電体を埋め込むことによりコンタクトを形成する。そして、コンタクトと接続するように上層の配線を形成することによって、コンタクトを介して下層の配線または基板の拡散領域が上層の配線と接続される。
【0003】
図4を用いて、従来のコンタクト形成方法について説明する。図4の例では、半導体基板としてシリコン基板10を用い、シリコン基板10の表面に不純物をイオン注入して拡散領域11を形成する。続いて、シリコン基板10の上に層間絶縁膜としてシリコン酸化膜12を形成し、さらにその上にレジスト膜13を形成して図4(a)に示す構造とする。次に、フォトリソグラフィ法によりレジスト膜13をパターニングすることによって、図4(b)に示すようなコンタクト孔に対応する開口部14をレジスト膜13に形成する。そして、シリコン酸化膜12に対して反応性を有するエッチングガスを用いた反応性イオンエッチング法(RIE法)により、レジスト膜13をマスクとしてシリコン酸化膜12を拡散領域11までエッチングする。以上の操作により図4(c)に示すコンタクト孔15が形成される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のコンタクト形成方法では、形成されたコンタクト孔の断面にボーイングと呼ばれる形状異常が見られるという問題があった。図5を用いて、ボーイング形状について説明する。図5に示すように、ボーイング形状が発生するとコンタクト孔16の断面が弓状に膨らむ。すなわち、開口径(マスク開口寸法)L1に対して、例えばコンタクト孔16の断面中程での開口径L2が大きくなる。コンタクト孔16がこのようなボーイング形状に形成されると、後工程において、コンタクト孔16を介して拡散領域17に接続する上層の図示しない配線層を良好なカバレージで形成することが困難となる。その結果、例えばボイド(空隙)を生じるなどして素子特性に悪影響を及ぼすこととなる。
【0005】
また、エッチングガスを用いてエッチングする際に、エッチングマスクであるレジストがエッチングされて無くなることによりコンタクト孔の開口部付近の形状が変化して、図6に示すようにコンタクト孔18の開口寸法L3が設定寸法よりも大きくなるという問題もあった。このような現象は対レジスト選択比が小さい場合に見られることから、対レジスト選択比を大きくする必要がある。尚、この場合の対レジスト選択比とは、(絶縁膜のエッチング速度)/(レジスト膜のエッチング速度)をいう。特に、配線パターンの微細化に伴い露光技術の面からレジストの薄膜化が求められる昨今にあっては、対レジスト選択比の向上が一層必要とされている。
【0006】
上記ボーイング形状の発生率および対レジスト選択比は、使用するエッチングガスの種類によって異なることが知られている。例えば、従来より一般に用いられているエッチングガスとしては、C4F8、CO、ArおよびO2の混合ガス(以下、C4F8/CO/Ar/O2系ガスという)、C5F8、ArおよびO2の混合ガス(以下、C5F8/Ar/O2系ガスという)などが挙げられる。しかしながら、C4F8/CO/Ar/O2系ガスは、ボーイング形状の発生を抑制する効果はあるが、対レジスト選択比が小さくなる。一方、C5F8/Ar/O2系ガスは、対レジスト選択比は大きいが、ボーイング形状を発生し易い。したがって、従来のコンタクト形成方法では、ボーイング形状の発生を抑制しつつ対レジスト選択比を大きくすることは困難であった。すなわち、C4F8/CO/Ar/O2系ガスを用いた場合とC5F8/Ar/O2系ガスを用いた場合とではエッチング特性がトレードオフの関係にあり、ボーイング形状の発生を抑制しようとすると対レジスト選択比が小さくなるためにコンタクト孔開口部付近の開口寸法が大きくなり、一方、レジスト選択比を大きくして所望の形状の開口部を有するコンタクト孔を形成しようとするとボーイング形状が著しくなるという問題があった。
【0007】
さらに、C4F8/CO/Ar/O2系ガスを用いた場合には、エッチング中にある深さの所でエッチングが停止する現象(以下、エッチストップという)が見られるという問題もあった。
【0008】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものである。即ち、本発明は、ボーイング形状の発生を抑制するとともに、エッチストップを起こさずにエッチングすることのできる絶縁膜のエッチング方法を提供するものである。また、本発明は、所望の形状を有するコンタクト孔を形成することのできるコンタクト形成方法を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、単層絶縁膜上に所定の開口を有するレジスト膜を形成し、レジスト膜をマスクとして単層絶縁膜のエッチングを行う絶縁膜のエッチング方法において、この単層絶縁膜のエッチングが、C5F8、ArおよびO2からなる第1のエッチングガスを用いて該単層絶縁膜を所定深さまでエッチングする第1のエッチングと、C4F8、CO、ArおよびO2からなる第2のエッチングガスを用いて該単層絶縁膜の残余の部分をエッチングする第2のエッチングとを含むことを特徴とする。単層絶縁膜がシリコン酸化膜である場合には、第1のエッチングでエッチング量が1100nmに達するまでエッチングした後に第2のエッチングを行う。
【0010】
また、本発明は、半導体基板上に単層絶縁膜を形成する工程と、単層絶縁膜上に所定の開口を有するレジスト膜を形成する工程と、レジスト膜をマスクとして単層絶縁膜をエッチングする工程とを有する半導体装置のコンタクト形成方法において、この単層絶縁膜をエッチングする工程が、C5F8、ArおよびO2からなる第1のエッチングガスを用いて該単層絶縁膜を所定深さまでエッチングする第1のエッチング工程と、C4F8、CO、ArおよびO2からなる第2のエッチングガスを用いて該単層絶縁膜の残余の部分をエッチングする第2のエッチング工程とを含むことを特徴とする。単層絶縁膜がシリコン酸化膜である場合には、第1のエッチング工程でエッチング量が1100nmに達するまでエッチングした後に第2のエッチング工程を行う。
【0011】
第1のエッチング工程および第2のエッチング工程は同一のチャンバ内で行ってもよく、第1のエッチング工程を第1のチャンバ内で行った後に第2のエッチング工程を第2のチャンバ内で行ってもよい。
【0012】
第1のエッチング工程および第2のエッチング工程を同一のチャンバ内で行う場合には、第1のエッチングガスのチャンバ内への供給を停止しチャンバ内のガスを排気した後に第2のエッチングガスをチャンバ内へ供給して第2のエッチング工程を行ってもよい。また、第1のエッチング工程の終了前に第1のエッチングガスのチャンバ内への供給量を減らすとともに第2のエッチングガスのチャンバ内への供給を開始し、第1のエッチング工程の終了時に第1のエッチングガスのチャンバ内への供給を完全に停止して第2のエッチング工程を行ってもよい。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
【0014】
実施の形態1.
図1を用いて、本実施の形態によるコンタクト形成方法について説明する。まず、半導体基板として例えばシリコン基板1を用い、この表面に不純物をイオン注入して拡散領域2を形成する(図1(a))。ここで、拡散領域2の形成には、例えばn型のヒ素(As)やp型のホウ素(B)を不純物として用いることができる。次に、シリコン基板1の上に層間絶縁膜としてシリコン酸化膜3を形成する。例えば、CVD法(化学気相成長法)により、シリコン基板1の上にシリコン酸化膜3を堆積させることができる。その後、シリコン酸化膜3の上にレジスト膜4を形成して、図1(b)の構造とする。続いて、フォトリソグラフィ法を用いてレジスト膜4をパターニングし、開口部5をレジスト膜4に形成する(図1(c))。
【0015】
図2は、シリコン基板の上にシリコン酸化膜を形成し、エッチングガスとしてC4F8/CO/Ar/O2系ガスまたはC5F8/Ar/O2系ガスを用いてシリコン酸化膜をエッチングしたときのエッチング量とボーイング量との関係を示したものである。ここで、ボーイング量とは、コンタクト孔の最も膨らんでいる部分での開口寸法と開口部での開口寸法の差をいう。例えば、図5ではL2−L1がボーイング量である。
【0016】
図2の例では、コンタクト孔開口部での開口寸法は160nmである。また、C4F8/CO/Ar/O2系ガスを用いる場合の対レジスト選択比は5.0であり、C5F8/Ar/O2系ガスを用いる場合の対レジスト選択比は7.0である。
【0017】
図2からわかるように、エッチング量が1100nmに達するまではC4F8/CO/Ar/O2系ガスおよびC5F8/Ar/O2系ガスともにボーイング量はゼロ(0nm)であり、コンタクト孔にボーイング形状は発生していない。その後、エッチング量の増加とともにボーイング現象がいずれのガスを用いた場合でも見られるようになる。しかし、C5F8/Ar/O2系ガスではボーイング量は一次関数的に増加するのに対し、C4F8/CO/Ar/O2系ガスでのボーイング量の増加はC5F8/Ar/O2系ガスよりも小さい。また、C4F8/CO/Ar/O2系ガスでは、エッチング量が1600nmに達するまでのボーイング量の増加が特に小さい。エッチング量が1600nmに達したときのボーイング量を比較すると、C5F8/Ar/O2系ガスでは約11nmであるのに対し、C4F8/CO/Ar/O2系ガスでは約3nmである。一方、対レジスト選択比はC4F8/CO/Ar/O2系ガスよりもC5F8/Ar/O2系ガスの方が大きい。したがって、本発明においては、図1(d)に示すように、まず、対レジスト選択比が大きく、エッチストップの起こらないC5F8/Ar/O2系ガスを用いて第1のエッチングを行う。次に、ボーイング量の小さいC4F8/CO/Ar/O2系ガスを用いて第2のエッチングを行う。
【0018】
例えば、シリコン酸化膜3について全体で1600nmの膜厚をエッチングしようとする場合、エッチング量が1100nmに達するまではC4F8/CO/Ar/O2系ガスおよびC5F8/Ar/O2系ガスともにボーイング量はゼロであるので、対レジスト選択比が大きくてエッチストップの発生もないC5F8/Ar/O2系ガスを用いてエッチングする。これにより所望の形状の開口部を有するコンタクト孔の形成を進めることができる。エッチング量が1100nmに達したところでC5F8/Ar/O2系ガスの供給を止めてエッチングを停止する。続いて、図示しないエッチング装置のチャンバ内のガスを排気する。その後、C5F8/Ar/O2系ガスに変えてC4F8/CO/Ar/O2系ガスをチャンバ内に供給し、残りのエッチングをC4F8/CO/Ar/O2系ガスで行う。これによりボーイング量を低減して、断面が略垂直形状であるコンタクト孔6を形成することができる。エッチング量の制御は、例えばエッチング時間を制御することにより行う。
【0019】
表1に、本実施の形態によりエッチングした場合のボーイング量を、C4F8/CO/Ar/O2系ガスのみを用いてエッチングした場合のボーイング量およびC5F8/Ar/O2系ガスのみを用いてエッチングした場合のボーイング量と比較した結果を示す。但し、表1の各ボーイング量は、被エッチング量1600nmに対して1.35倍のオーバーエッチ(エッチング量にして2160nm)を行った場合の値である。表1より、本実施の形態によるエッチングで発生するエッチング量はC4F8/CO/Ar/O2系ガスを用いた場合と同程度であり、良好な断面を有するコンタクト孔が形成されていることがわかる。
【0020】
【表1】
【0021】
本実施の形態によれば、絶縁膜のエッチングを2段階に分けて行うことにより、ボーイング形状の発生を抑制しつつ所望の開口寸法を有するコンタクト孔を形成することができる。すなわち、ボーイング現象が発生しないエッチング量までは対レジスト選択比の大きいガスを用いて第1のエッチングを行う。これにより、レジスト膜がエッチングされることによるレジスト膜の消失を防いで、所望の形状を有する開口部を形成することができる。また、同時にコンタクト孔の断面を垂直にするエッチングを行うことができる。次に、ボーイング現象を抑制するエッチングガスを用い、絶縁膜の残りの部分について第2のエッチングを行う。これにより、ボーイング量を低減して断面を略垂直に維持したままエッチングを進めることができる。以上の操作により、ボーイング形状の発生を抑制しつつ所望の形状の開口部を有するコンタクト孔を形成することができる。また、エッチストップを起こさないC5F8/Ar/O2系ガスで先にエッチングを行った後、残りをC4F8/CO/Ar/O2系ガスでエッチングするので、全体にエッチストップを起こすことなくエッチングを進めることができる。
【0022】
コンタクト孔6形成後は、例えばプラズマアッシャー処理によりレジスト膜4を除去して図1(e)の構造とする。さらに、フッ酸等を用いてコンタクト孔6底部のシリコン基板1上に形成された図示しない酸化膜を除去した後、例えばチタン(Ti)7をスパッタ法により堆積し、続いて、例えば窒化チタン(TiN)8を反応性スパッタ法により堆積する。その後、配線金属9を堆積し、フォトリソグラフィ法により配線パターンを形成して、図1(f)の構造とする。
【0023】
本実施の形態では半導体基板上に拡散領域を形成したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、配線層が形成された半導体基板の上に層間絶縁膜を形成してもよい。層間絶縁膜の上にコンタクト孔に対応するパターンを有するレジスト膜を形成し、本実施の形態による第1のエッチングおよび第2のエッチングを行って、配線層に到達する開口部を層間絶縁膜に形成することができる。
【0024】
また、本実施の形態では層間絶縁膜としてシリコン酸化膜を用いたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、シリコン窒化膜などの他の無機絶縁膜を用いてもよく、ポリイミドなどの有機絶縁膜を用いてもよい。また、無機絶縁膜と有機絶縁膜との積層構造であってもよい。
【0025】
さらに、本実施の形態では第1のエッチングと第2のエッチングを同一のチャンバ内で行ったが、別々のチャンバ内で行ってもよい。例えば、C5F8/Ar/O2系ガスを用いてエッチング量が1100nmとなるまで第1のチャンバ内で第1のエッチングを行う。次に、半導体基板を第1のチャンバから搬出し、第2のチャンバ内へ搬入する。その後、第2のチャンバ内でC4F8/CO/Ar/O2系ガスを用いて第2のエッチングを行う。このように、第1のエッチングと第2のエッチングをチャンバを別にして行うことにより、同一のチャンバ内でエッチングを行う際に生じ得る残留ガスによるエッチング特性の変化やパーティクルの増加等の問題を解消することができる。
【0026】
実施の形態2.
実施の形態1においてはC5F8/Ar/O2系ガスによる第1のエッチング後、C5F8/Ar/O2系ガスの供給を完全に止めてチャンバ内のガスを排気した後、C4F8/CO/Ar/O2系ガスを供給して第2のエッチングを行った。本実施の形態においては、第1のエッチングから第2のエッチングへの切り替えを、チャンバ内へのC5F8/Ar/O2系ガスの供給を徐々に少なくする一方で、C4F8/CO/Ar/O2系ガスの供給を徐々に多くすることによって行うことを特徴としている。
【0027】
図1を用いて、本実施の形態によるコンタクト形成方法について説明する。まず、半導体基板として例えばシリコン基板1を用い、この表面に不純物をイオン注入して拡散領域2を形成する(図1(a))。ここで、拡散領域2の形成には、例えばn型のヒ素(As)やp型のホウ素(B)を不純物として用いることができる。次に、シリコン基板1の上に層間絶縁膜としてシリコン酸化膜3を形成する。例えば、CVD法(化学気相成長法)により、シリコン基板1の上にシリコン酸化膜3を堆積させることができる。その後、シリコン酸化膜3の上にレジスト膜4を形成して、図1(b)の構造とする。続いて、フォトリソグラフィ法を用いてレジスト膜4をパターニングし、開口部5をレジスト膜4に形成する(図1(c))。
【0028】
次に、図1(d)に示すように、C5F8/Ar/O2系ガスおよびC4F8/CO/Ar/O2系ガスを用いて、シリコン酸化膜3のエッチングを行う。本実施の形態においては、まず、図示しないエッチング装置のチャンバ内にC5F8/Ar/O2系ガスを供給して第1のエッチングを行う。エッチング量が1100nm近傍に達したところでチャンバ内に供給するC5F8/Ar/O2系ガスの流量を減少させる。また、これと同時にC4F8/CO/Ar/O2系ガスをチャンバ内に徐々に供給する。エッチング量が1100nmに達したところでC5F8/Ar/O2系ガスの供給を完全に停止するとともに、C4F8/CO/Ar/O2系ガスの流量がエッチングに適した所定の流量となるように調節して第2のエッチングを行う。第1のエッチングの際にC5F8/Ar/O2系ガスの流量を減少させるとともにC4F8/CO/Ar/O2系ガスの供給を開始するタイミングおよびこれらのガスの流量変化については、ボーイング量の変化から適当な条件を設定する。C4F8/CO/Ar/O2系ガスの供給が早すぎると、レジスト膜がエッチングされてコンタクト孔開口部付近での開口寸法が大きくなるので、できるだけエッチング量が1100nmに達する直前で行うのがよい。エッチング量の制御は、例えばエッチング時間を制御することにより行う。図3にエッチング量に対するC5F8/Ar/O2系ガスとC4F8/CO/Ar/O2系ガスの流量変化の一例を示す。
【0029】
本実施の形態によれば、絶縁膜のエッチングを2段階に分けて行うことにより、ボーイング形状の発生を抑制しつつ所望の開口寸法を有するコンタクト孔を形成することができる。すなわち、ボーイング現象が発生しないエッチング量までは対レジスト選択比の大きいガスを用いて第1のエッチングを行う。これにより、レジスト膜がエッチングされることによるレジスト膜の消失を防いで、所望の形状を有する開口部を形成することができる。また、同時にコンタクト孔の断面を垂直にするエッチングを行うことができる。次に、ボーイング現象を抑制するエッチングガスを用い、絶縁膜の残りの部分について第2のエッチングを行う。これにより、ボーイング量を低減して断面を略垂直に維持したままエッチングを進めることができる。以上の操作により、ボーイング形状の発生を抑制しつつ所望の形状の開口部を有するコンタクト孔を形成することができる。また、エッチストップを起こさないC5F8/Ar/O2系ガスで先にエッチングを行った後、残りをC4F8/CO/Ar/O2系ガスでエッチングするので、全体にエッチストップを起こすことなくエッチングを進めることができる。
【0030】
また、本実施の形態によれば、異なるエッチングガスを用いた第1のエッチングと第2のエッチングを連続して行うことにより、エッチング工程に要する時間を短くすることができる。すなわち、第1のエッチングを行った後チャンバ内のガスを排気することなく第2のエッチングを行うので、エッチングガスの切り替えに特別な時間を要することがない。また、同一のチャンバ内でエッチングを行うので半導体基板の搬送も不要である。したがって、全体の処理時間を短くしてスループットを高めることができる。
【0031】
コンタクト孔6形成後は、例えばプラズマアッシャー処理によりレジスト膜4を除去して図1(e)の構造とする。さらに、フッ酸等を用いてコンタクト孔6底部のシリコン基板1上に形成され図示しない酸化膜を除去した後、例えばチタン(Ti)7をスパッタ法により堆積し、続いて、例えば窒化チタン(TiN)8を反応性スパッタ法により堆積する。その後、配線金属9を堆積し、フォトリソグラフィ法により配線パターンを形成して、図1(f)の構造とする。
【0032】
本実施の形態では半導体基板上に拡散領域を形成したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、配線層が形成された半導体基板の上に層間絶縁膜を形成してもよい。層間絶縁膜の上にコンタクト孔に対応するパターンを有するレジスト膜を形成し、本実施の形態による第1のエッチングおよび第2のエッチングを行って、配線層に到達する開口部を層間絶縁膜に形成することができる。
【0033】
また、本実施の形態では層間絶縁膜としてシリコン酸化膜を用いたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、シリコン窒化膜などの他の無機絶縁膜を用いてもよく、ポリイミドなどの有機絶縁膜を用いてもよい。また、無機絶縁膜と有機絶縁膜との積層構造であってもよい。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、絶縁膜のエッチングを、C 5 F 8 を含む第1のガスで行い、次いでC 4 F 8 を含む第2のガスで行うことにより、ボーイング形状の発生を抑制しつつ所望の開口寸法を有するコンタクト孔を形成することができる。また、エッチストップを起こすこと無しにエッチング工程を進めることができる。
【0035】
また、本発明によれば、第1のエッチングと第2のエッチングをチャンバを別にして行うことにより、同一のチャンバ内でエッチングを行う際に生じ得る残留ガスによるエッチング特性の変化やパーティクルの増加等の問題を解消することができる。
【0036】
さらに、本発明によれば、第1のエッチングを行った後チャンバ内のガスを排気することなく第2のエッチングを行うことにより、全体の処理時間を短くしてスループットを高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるコンタクト孔の形成工程を示す図である。
【図2】C4F8/CO/Ar/O2系ガスまたはC5F8/Ar/O2系ガスを用いた場合のエッチング量とボーイング量との関係を示す図である。
【図3】本実施の形態2において、エッチング量に対するC5F8/Ar/O2系ガスとC4F8/CO/Ar/O2系ガスの流量変化の一例を示す図である。
【図4】従来のコンタクト孔の形成工程を示す図である。
【図5】ボーイング形状を説明する図である。
【図6】対レジスト選択比の小さいエッチングガスを用いた場合のコンタクト孔の形状異常を説明する図である。
【符号の説明】
1,10 シリコン基板、 2,11,17 拡散領域、 3,12 シリコン酸化膜、 4,13 レジスト膜、 5,14 開口部、 6,15,16,18 コンタクト孔、 7 チタン、 8 窒化チタン、 9 配線金属。
Claims (8)
- 単層絶縁膜上に所定の開口を有するレジスト膜を形成し、該レジスト膜をマスクとして前記単層絶縁膜のエッチングを行う絶縁膜のエッチング方法において、
前記エッチングは、C5F8、ArおよびO2からなる第1のエッチングガスを用いて前記単層絶縁膜を所定深さまでエッチングする第1のエッチングと、前記第1のエッチング後にC4F8、CO、ArおよびO2からなる第2のエッチングガスを用いて前記単層絶縁膜の残余の部分をエッチングする第2のエッチングとを含むことを特徴とする絶縁膜のエッチング方法。 - 前記単層絶縁膜はシリコン酸化膜であって、前記第1のエッチングでエッチング量が1100nmに達するまでエッチングした後に前記第2のエッチングを行う請求項1に記載の絶縁膜のエッチング方法。
- 半導体基板上に単層絶縁膜を形成する工程と、該単層絶縁膜上に所定の開口を有するレジスト膜を形成する工程と、該レジスト膜をマスクとして前記単層絶縁膜をエッチングする工程とを有する半導体装置のコンタクト形成方法において、
前記単層絶縁膜をエッチングする工程は、C5F8、ArおよびO2からなる第1のエッチングガスを用いて前記単層絶縁膜を所定深さまでエッチングする第1のエッチング工程と、
前記第1のエッチング工程後にC4F8、CO、ArおよびO2からなる第2のエッチングガスを用いて前記単層絶縁膜の残余の部分をエッチングする第2のエッチング工程とを含むことを特徴とする半導体装置のコンタクト形成方法。 - 前記単層絶縁膜はシリコン酸化膜であって、前記第1のエッチング工程でエッチング量が1100nmに達するまでエッチングした後に前記第2のエッチング工程を行う請求項3に記載の半導体装置のコンタクト形成方法。
- 前記第1のエッチング工程および前記第2のエッチング工程を同一のチャンバ内で行う請求項3または4に記載の半導体装置のコンタクト形成方法。
- 前記第1のエッチング工程を第1のチャンバ内で行った後に前記第2のエッチング工程を第2のチャンバ内で行う請求項3または4に記載の半導体装置のコンタクト形成方法。
- 前記第1のエッチングガスの前記チャンバ内への供給を停止し前記チャンバ内のガスを排気した後に前記第2のエッチングガスを前記チャンバ内へ供給して前記第2のエッチング工程を行う請求項5に記載の半導体装置のコンタクト形成方法。
- 前記第1のエッチング工程の終了前に前記第1のエッチングガスの前記チャンバ内への供給量を減らすとともに前記第2のエッチングガスの前記チャンバ内への供給を開始し、前記第1のエッチング工程の終了時に前記第1のエッチングガスの前記チャンバ内への供給を完全に停止して前記第2のエッチング工程を行う請求項5に記載の半導体装置のコンタクト形成方法。
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