JP4120250B2 - 原稿読み取り装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、原稿読み取り装置に関し、詳しくは、スキャナのフラットベッド部に独立して設けられた複数の原稿ガラスをガイド部材によって連結した原稿読み取り装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、紙等の記録媒体に記録を行う印刷装置としてのプリンタ機能、原稿を読み取るスキャナ機能及びファクス機能等を備えた複合機が知られている。例えば、上部にフラットベッドタイプのスキャナ部を、下部にインクジェット記録方式のプリンタ部をそれぞれ備え、スキャナ部が自動給紙装置を備えている複合機においては、スキャナ部に、自動給紙装置によって供給された原稿の文字面(読取側の面)が当接する第1のガラスと、この第1のガラスから独立して、平坦な状態で原稿が載置される第2のガラスとが設けられている。各原稿ガラスは、当該原稿ガラスの裏面に密接して、裏側から原稿の文字面を読み取る密着型イメージセンサ等の原稿読み取りセンサが発する光を透過し、原稿読み取りセンサは、駆動モータ等によって走査されるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来技術では、原稿読み取り装置で読み取る原稿の供給方法が変化した際には、第1のガラスと第2のガラス間を読み取り装置が移動することになるが、両ガラス間には自動給紙装置によって第1のガラス面に供給された用紙原稿をガラス面から離れるように案内するためのガイド部材が必要なために、それら両ガラスの中間には高さ方向で段差が形成されるので、両ガラス間を一定の高さを保った状態で読み取り装置を移動するのが難しい、即ち、読み取り装置を、ガラスの裏面に常に密接させた状態で移動するのが難しいという問題点があった。
【0004】
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、自動搬送機構により搬送された原稿が通過する第1のガラスと、原稿が水平(平坦な状態)に載置される第2のガラスとの間を密着型イメージセンサがスムーズに移動することが可能な原稿読み取り装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するための請求項1に係る発明の原稿読み取り装置は、原稿の自動搬送機構を有するフラットベッド型のスキャナを備えたものであって、前記スキャナは、原稿を読み取るための密着型イメージセンサと、当該密着型イメージセンサを移動させる駆動モータと、前記自動搬送機構により原稿が搬送された場合に、当該原稿を下側から読み取る前記密着型イメージセンサが発した光を透過する第1のガラスと、当該第1のガラスと独立し、原稿が前記フラットベッド上に平らな状態で載置された場合に、前記原稿をその下側から読み取る前記密着型イメージセンサが発した光を透過する第2のガラスと、水平面と鉛直面を有し、前記第1のガラスと前記第2のガラスの側縁を当該鉛直面にて囲むことなく、前記第1のガラスと前記第2のガラスの下側面と当該水平面にて当接するガイドレールとを備え、前記密着型イメージセンサは、前記ガイドレールに案内されつつ前記駆動モータによって移動することを特徴とする。
【0006】
この構成の原稿読み取り装置では、水平面と鉛直面を有し、前記第1のガラスと前記第2のガラスの側縁を当該鉛直面にて囲むことなく、前記第1のガラスと前記第2のガラスの下側面と当該水平面にて当接するガイドレールを備えており、密着型イメージセンサが、当該ガイドレールに案内されつつ駆動モータによって移動するので、原稿の供給方法が変化した際に、密着型イメージセンサを第1のガラスと第2のガラスとの間において、スムーズに移動させることができることはもとより、第1のガラスと密着型イメージセンサ間の距離及び第2のガラスと密着型イメージセンサ間の距離を常に一定に保つことができ、第2のガラスに載置された原稿又は自動搬送機構により第1のガラス面上を搬送された原稿を正確に読み取ることができる。
【0007】
また、請求項2に係る発明の原稿読み取り装置では、請求項1に記載の原稿読み取り装置の構成に加えて、前記ガイドレールは、前記第1及び第2のガラスに固定されていることを特徴とする。
【0008】
この構成の原稿読み取り装置では、請求項1に記載の発明の作用に加えて、ガイドレールは、第1及び第2のガラスに固定されているので、ガイドレールと第1及び第2のガラスとのがたつきが防止された状態で、第1のガラスと密着型イメージセンサ間の距離及び第2のガラスと密着型イメージセンサ間の距離を常に一定に保つことができるので、密着型イメージセンサをスムーズに移動させることができると共に、第2のガラスに載置された原稿又は自動搬送機構により第1のガラス面上を搬送された原稿をより正確に読み取ることができる。
【0009】
また、請求項3に係る発明の原稿読み取り装置では、請求項1又は2に記載の原稿読み取り装置の構成に加えて、前記ガイドレールの表面は、前記密着型イメージセンサとの摩擦抵抗が少ない膜で覆われていることを特徴とする。
【0010】
この構成の原稿読み取り装置では、請求項1又は2に記載の発明の作用に加えて、ガイドレールの表面は、密着型イメージセンサとの摩擦抵抗が少ない膜で覆われているので、密着型イメージセンサが、ガイドレールに案内されて駆動モータによって滑らかに移動することができる。
【0011】
また、請求項4に係る発明の原稿読み取り装置では、請求項1乃至3の何れかに記載の原稿読み取り装置の構成に加えて、前記密着型イメージセンサと前記駆動モータとの間には、前記密着型イメージセンサを下方から支持するベース部材が設けられ、当該ベース部材と前記密着型イメージセンサ間に、前記密着型イメージセンサを前記ガイドレールに対し上方に付勢する付勢部材が設けられていることを特徴とする。
【0012】
この構成の原稿読み取り装置では、請求項1乃至3の何れかに記載の発明の作用に加えて、密着型イメージセンサと駆動モータとの間には、密着型イメージセンサを下方から支持するベース部材が設けられ、ベース部材と密着型イメージセンサ間に、密着型イメージセンサをガイドレールに対し上方に付勢する付勢部材が設けられていることにより、密着型イメージセンサがガラスに押しつけられる方向に付勢されるので、密着型イメージセンサをガラスに対して好適な位置に保つことができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施の形態について図面に沿って説明する。尚、本実施の形態では、インクジェット記録方式のプリンタとスキャナ機能とファクス機能とを備えた複合機を例に挙げて説明する。ここで、図1は、複合機1の斜視図である。図1に示すように、複合機1は、フラットベッド読取部35を備えたフラットベッドタイプのスキャナ(スキャナ部)30と、当該スキャナ30の直下に位置するインクジェットプリンタ(プリンタ部)3とを備えており、略直方体形状を有している。詳細には、複合機1は、図1での横方向が奥行き方向に対してやや長い辺を持つ略長方形を、上下方向に前記辺よりも短い所定量だけ引き延ばして形成された略直方体形状となっている。また、複合機1の背面側(図1での奥行き側)には、インクジェットプリンタ3内に搬送される記録媒体としての紙(図示外)を供給するための給紙トレイ4が上方に開口して設けられている。
【0014】
複合機1の上側に位置するスキャナ30は、平面視略長方形で、上下方向に所定厚さを有した略直方体のフラットベッド読取部35を備えている。また、図3に示すように、スキャナ30は、原稿の文字面(読取側の面)が当接する原稿ガラス36、当該原稿ガラス36に上方から覆設され、軸55を中心に回動可能(開閉可能)なカバー37、原稿ガラス36を挟んで前記原稿が載置される面と反対側に設けられた原稿読取装置である密着型イメージセンサ45及び密着型イメージセンサ45を走査する駆動モータ38等を備えている。また、スキャナ30のフラットベッド読取部35は、自身の背面側(図3での右側)側縁に一対の軸受け部(図示外)を備えており、この軸受け部が、後述するインクジェットプリンタ3のカバー部材20に設けられた一対のヒンジ22,22(図2参照)に嵌合することで、フラットベッド読取部35がインクジェットプリンタ3に対して回動可能となる。
【0015】
スキャナ30の直下に位置するインクジェットプリンタ3は、図1及び図2に示すように、後述する各基板やヘッド(図示外)、プラテン、キャリッジ、搬送ローラ等の各機構等からなるプリンタエンジン14等が配設される基材10と、基材10に上方から覆設されて、インクジェットプリンタ3を構成する各基板やプリンタエンジン14等を覆うカバー部材20とを備えている。また、基材10の複合機1の前面側(図1及び図2での手前側)には、記録媒体である紙(図示外)に印字を行うためのインクを貯留した4つのインクカートリッジ18(図5参照)が載置されるようになっている。これら4つのインクカートリッジ18は、その上方に設けられた不動状態の第1のカバー26aと、当該第1のカバー26a先端の側縁に設けられた回動軸23(図3参照)を中心として回動可能な第2のカバー26bとからなるカバー26によって全体的に覆われた状態となっている。尚、インクジェットプリンタ3では、図1及び図2での奥行き側が紙の搬送方向上流側、手前側が下流側とそれぞれなっている。
【0016】
インクジェットプリンタ3の背面側(図1及び図2の奥行き側)には、記録媒体である紙(図示外)が供給される給紙トレイ4が設けられている。給紙トレイ4は、上方に開口した開口部4aを備えており、斜め方向に用紙(紙)を保持する。また、給紙トレイ4は、記録媒体である紙をインクジェットプリンタ3内に送るための給紙ローラ65(図3参照)等を備えている。カバー部材20は、前面側が切り欠き21によって切り欠かれた略凹の字を上下方向に引き延ばした形状を有し、切り欠き21周縁部に形成された3つの壁部の内、その背面側に位置する底部には、記録媒体である紙が排出される排出部5が形成されている。排出部5の紙の搬送方向下流側からは、図5に示すインクカートリッジ18を覆ったカバー26が前記下流側にさらに延出しており、カバー26の左右方向側縁が、それぞれ切り欠き21周縁部の図2での左側に位置する左側壁21a及び右側に位置する右側壁(図示外)に密接した状態となっている。
【0017】
また、カバー部材20のインクジェットプリンタ3の背面側縁には、スキャナ30に設けられた図示外の軸受け部が嵌合するヒンジ22が左右方向で一対となって設けられている。ヒンジ22は、カバー部材20のインクジェットプリンタ3の背面側縁で、カバー部 材20の表面20aから表面20aに対して略垂直方向に突出した左右一対の鉛直部22aと、当該鉛直部22a間に渡設された水平部22bとから構成されており、下方に開口した略コの字型形状を有している。
【0018】
さらに、図1及び図2には図示しないが、排出部5の紙(図示外)の搬送方向下流側には、排出された図示外の紙を外部へ案内する排紙トレイ6(図3参照)が設けられている。排紙トレイ6は、インクジェットプリンタ3のカバー部材20の切り欠き21周縁部に形成された左側壁21a及び右側壁(図示外)とそれぞれ僅かな隙を空けて取り付けられている。図3に示すように、排紙トレイ6は、インクカートリッジ18の上方に設けられており、その紙の搬送方向下流側(図3での左側)端部が上方に向かって傾斜している。また、インクジェットプリンタ3の給紙トレイ4と排紙トレイ6間において、図3に2点鎖線で示す紙の搬送経路75と一部重なる位置には、図示外のインクジェットヘッド、プラテン及びインクジェットヘッドを装着したキャリッジ等の各機構等からなるプリンタエンジン14が設けられており、プリンタエンジン14には、自身内部に設けられたキャリッジを駆動するためのキャリッジモータ60が設けられている。さらに、プリンタエンジン14の下方には、インクカートリッジ18からプリンタエンジン14内のインクジェットヘッドに供給されたインクの廃液、例えば、パージ動作によってヘッドから吸引されたインクや、フラッシングによってヘッドから吐出されたインクの廃液を吸収する廃液吸収部材15が設けられている。
【0019】
また、インクジェットプリンタ3の基材10には、図5に示すように、インクカートリッジ18と、複合機1(図1参照)の動作を制御する主基板11と、ファクス機能のための電話回線との接続を制御するネットワークコントロールユニット(以下、「NCU」と言う。)基板12と、電源基板13と、図示外のインクジェットヘッド、プラテン及びインクジェットヘッドを装着したキャリッジ等の各機構等からなるプリンタエンジン14と、インクカートリッジ18から供給されたプリンタエンジン14内のインクの廃液を吸収する廃液吸収部材15とが配設されている。プリンタエンジン14以外の何れの部材も、高さ方向で重ならないよう、即ち、インクジェットプリンタ3を上方から見た図5において、何れの部材も重ならないように配設されている。
【0020】
詳細には、インクジェットプリンタ3の前面側(図5の下側)から挿着された4つのインクカートリッジ18に対して、そのインクジェットプリンタ3の背面側(図5の上側)直ぐの位置に、主基板11と廃液吸収部材15とが、図5での左側と右側とにそれぞれ配設されている。主基板11は、そこからインクジェットプリンタ3の背面近傍まで延びた略長方形形状となっており、廃液吸収部材15は、インクジェットプリンタ3の背面側に向かって、主基板11の略半分の長さだけ延びた略長方形形状となっている。廃液吸収部材15の直ぐ後には、主基板11と隣接したNCU基板12と、当該NCU基板12を挟んで主基板11の反対側に位置する電源基板13とが配設されている。また、図4及び図5に示すように、プリンタエンジン14の直ぐ後側であって、主基板11の上方に相当する位置には、給紙トレイ4内の紙をインクジェットプリンタ3内に供給すると共に、図4に2点差線で示す搬送経路75に沿って紙を搬送し、その後、排出部5から排紙トレイ6上に排出するための給紙モータ(紙送りモータ)61が設けられている。尚、給紙モータ61には、高速で駆動が可能で、騒音、ノイズ発生の少ないモータが用いられている。
【0021】
プリンタエンジン14は、主基板11の一部と廃液吸収部材15の全体とをそれらの上方でほぼ覆うような状態で設けられている。プリンタエンジン14内のインクジェットヘッド(図示外)には、4つのインクカートリッジ18に個別につながれた図示外のチューブが連結されており、当該チューブを介してインクがヘッドに供給されることになる。そして、ヘッドに供給されたインクは、ヘッドのノズル面から記録媒体に向かって吐出される。
【0022】
図5及び6に示すように、インクカートリッジ18は、それぞれ複合機1の前面側から背面側に向かって挿入され、その挿入方向(図6の奥行き方向)に長尺で厚さの薄い略直方体形状を有している。そして、各インクカートリッジに対応して、イエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの4色のインクの何れかがそれぞれ充填されている。インクカートリッジ18は、略同一高さの位置で水平方向に4つ並んでおり、複合機1の前面側(図6の手前側)へ取り出し可能となっている。そして、図3に示すように、インクカートリッジ18は、その複合機1の背面側(図3での右側)に位置する側面18aがインクジェットプリンタ3側から突出した針28に貫通されることによって、内部のインクが、針28から連続した図示外のチューブを通ってインクジェットヘッド(図示外)に送られるようになっている。
【0023】
次に、図3乃至図6を参照して、スキャナ30の構造について説明する。ここで、図3は、複合機1を正面視に対して右側から見た側面図であり、図4は、左側から見た側面図であり、図5は、複合機1における各構成部材の配置関係を模式的に示した平面図であり、図6は、複合機1の正面図である。図3及び図4に示すように、スキャナ30は、図示外の軸受け部によってインクジェットプリンタ3に対して回動可能となったフラットベッド読取部35を備えており、フラットベッド35読取部には、原稿の文字面(読取側の面)が当接する原稿ガラス36が設けられている。原稿ガラス36は、その上部に回動可能に設けられたカバー37に覆われており、原稿ガラス36の直下には、原稿ガラス36に当接した原稿の文字面を読み取る密着型イメージセンサ45が設けられている。
【0024】
また、図示しないが、スキャナ30は、自動給紙装置を備えており、原稿ガラス36は、図5及び図6に示すように、自動給紙装置で供給された原稿の文字面が当接する小さな第1のガラス36aと、平坦な状態の原稿の文字面が当接する大きな第2のガラス36bとから構成されている。第1のガラス36aは、図5の左右方向に短辺を、上下方向に長辺をそれぞれ有し、第2のガラス36bは、第1のガラス36aの左側で、図5の左右方向に長辺を、上下方向に短辺をそれぞれ有しており、何れのガラスも略同一の板厚を有している。そして、第1のガラス36aと第2のガラス36bとは、紙の搬送方向(図5の上下方向)に対して直交する方向に分離して並んでおり、その並列方向に延びた一対のガイドレール50によって裏面側が連結された状態となっている。
【0025】
ガイドレール50は、長さ方向に直交する断面が略L字型となっており、垂直に交わった鉛直面50aと水平面50bとを有している。ガイドレール50は、第1のガラス36aの一対の短辺側縁及び第2のガラス36bの一対の長辺側縁に沿って、第1のガラス36a及び第2のガラス36bの下側面(図示外)に当接した状態で各ガラスに接着剤等で接着固定されている。ここで、ガイドレール50は、自らの水平面46bを各ガラスに当接させ、水平面46bの側縁から鉛直面46aが下方に突出した状態となっている。即ち、ガイドレール50の鉛直面50aによってガラス36の一対の側縁が囲まれてはおらず、その状態で第1のガラス36aと第2のガラス36bとは、互いにその下側面の高さ、即ち密着型イメージセンサ45との間隔が等しい状態となっている。
【0026】
原稿ガラス36の直下には、第1のガラス36a及び第2のガラス36bに当接した原稿の文字面を読み取る密着型イメージセンサ45が設けられている。密着型イメージセンサ45は、第1及び第2のガラス36a,36bの並列方向と略平行に移動するようになっており、自らの移動方向と直交する方向に長尺形状となっている。そして、インクジェットプリンタ3のプリンタエンジン14の前方(図5での下方)右側に設けられた駆動モータ38によって、前記移動方向に走査されるようになっている。
【0027】
図3乃至図5に示すように、密着型イメージセンサ45は、図3及び図4の左右方向に延びた形状を有し、その両端部近傍に一対となって設けられた付勢部材47を介して下方のベース部材46に取り付けられている。ベース部材46は、密着型イメージセンサ45と同様に図3及び図4の左右方向に延びており、延在方向と直交する方向断面が略L字型となっている。このベース部材46も、垂直に交わった鉛直面46aと水平面46bとを有しており、水平面46bの上側面(図示外)に付勢部材47が取り付けられている。また、鉛直面46aは、図3での手前側から上方に延在しており、即ち、密着型イメージセンサ45に対して、その駆動モータ38側に鉛直面46aが存在している。
【0028】
ベース部材46の水平面46bは、その延在方向略中央部よりも複合機1の前面側に僅かにずれた箇所に、図3及び図4の手前方向及び奥行き方向に延在した軸40に案内される軸受け部49を備えている。軸受け部49は、略円筒形状を有し、その軸心部に形成された空洞部(図示外)に軸40が挿入されることになる。ベース部材46の水平面46bと対向する位置には、付勢部材47を介して密着型イメージセンサ45が上下方向に移動可能に設けられている。付勢部材47は、密着型イメージセンサ45を上方に常に付勢しているので、密着型イメージセンサ45は、付勢部材47の上方への付勢力によって、常に原稿ガラス36に対して一定の間隔を置いた状態が保たれたまま、前記軸40の延在方向に向かって走査されるようになっている。
【0029】
さらに、このとき、対向するガイドレール50の鉛直面50aの間に密着型イメージセンサ45が納まっており、密着型イメージセンサ45は、ガイドレール50によってその長さ方向両側縁が覆われた状態となっている。また、図示しないが、ガイドレール50の表面(原稿ガラス36に接着された側との反対側の面)は、密着型イメージセンサ45との摩擦抵抗が少ない膜で覆われている。これにより、密着型イメージセンサ45が、ガイドレール50に案内されて滑らかに摺動することができる。
【0030】
また、図4乃至図6に示すように、複合機1を正面視したときに、インクジェットプリンタ3の前面に設けられた排出部5の左側には、図示外の外部記録媒体であるスマートメディア(登録商標)、コンパクトフラッシュ(登録商標)及びメモリースティック(登録商標)が挿嵌されるコネクタを備えたメディア基板が複数設けられている。詳細には、排出部5を挟んで、密着型イメージセンサ45の駆動モータ38と対向する位置で、3つの媒体の内で最も幅の広いコンパクトフラッシュを挿嵌可能なコネクタ80aを備えたメディア基板80が下側に、その上側にスマートメディアの挿嵌口及びメモリースティックの挿嵌口が形成されたコネクタ81aを備えたメディア基板81が、それぞれ水平方向と略平行な状態で鉛直方向に並んで設けられている。
【0031】
メディア基板80,81に設けられた各コネクタに、スマートメディア、コンパクトフラッシュ及びメモリースティック等の外部記憶媒体を挿嵌することにより、スキャナ30で読み取った画像情報を前記外部記憶媒体に記憶させることができると共に、外部記憶媒体に記憶されたデータをインクジェットプリンタ3で紙等の記録媒体に記録することができる。また、複合機1では、下側に最も幅の広いコンパクトフラッシュが挿嵌され、そこから上方に向かって幅が最も狭く長さが最も長いメモリースティックが、さらにその上方にコンパクトフラッシュよりも幅が狭く、メモリースティックより幅広で、かつ厚さが最も薄いスマートメディアが挿嵌されるので、複合機1を上方から見た場合に、何が挿嵌されているのかが容易に確認できる。さらに、各メディア基板は、水平方向と略平行な状態で、鉛直方向に並んでいるので、各メディア基板に備えられたコネクタに前記外部記憶媒体を挿嵌する際、ユーザは、メディアのラベル面を見ることができるので、その表裏を間違えることなく正確な状態で挿嵌できる。従って、外部記憶媒体の抜き取り動作及び嵌挿動作を確実にかつ簡単に行うことができる。
【0032】
さらに、図5に示すように、駆動モータ38と主基板11とは、複合機1を平面視したときに斜め方向に形成される対角線上に位置しており、即ち、お互いが複合機1上で実現できる最も遠い位置関係となっているので、駆動モータ38の回転により発生するノイズの主基板11に対する影響を最小限に抑えることができる。また、プリンタエンジン14内において、図示外のキャリッジを移動させるためのキャリッジモータ60と、インクジェットプリンタ3内に紙を供給搬送するための給紙モータ(紙送りモータ)61と、密着型イメージセンサ45を走査する駆動モータ38とは、それぞれ離れた位置に配置されており、各モータの駆動軸の軸心がそれぞれ異なる方向を向いているので、比較的大きなスペースを必要とする各モータを装置内の限られた空間にコンパクトに収納することができる。さらに、複合機1を構成する各部材の内、比較的重量の大きいモータが離れた位置に配置されているので、複合機1の重量バランスをよくすることができ、安定した状態にすることができる。
【0033】
以上説明したように、本実施の形態の複合機1では、スキャナ30に設けられた第1のガラス36aと第2のガラス36bとの間には、ガイドレール50が渡設されており、各々のガラスが、当該ガイドレール50によってその下面即ち密着型イメージセンサ45に対向する面が略同一の間隔となった状態で連結されている。従って、自動給紙装置で供給された原稿の文字面を読み取る場合も、第2のガラス36b上に平坦な状態で載置された原稿の文字面を読み取る場合も、密着型イメージセンサ45が、ガラス36の原稿の文字面が当接する面と常に一定の間隔が保たれて、原稿の文字面を正確に読み取ることができる。また、このとき、ガイドレール50の表面は、密着型イメージセンサ45との摩擦抵抗が少ない膜で覆われているので、密着型イメージセンサ45がガイドレール50に案内されて滑らかに摺動することができ、特に、原稿の供給方法が変化した際にも、第1のガラス36aと第2のガラス36b間をスムーズに移動することができる。
【0034】
また、密着型イメージセンサ45は、その走査方向と略平行方向に延びる軸40を受ける軸受け部49を備えたベース部材46に下側から上下動可能に保持されて走査可能となっている。密着型イメージセンサ45と密着型イメージセンサ45の直下に位置するベース部材46との間には、密着型イメージセンサ45を常に上方に付勢する付勢部材47が介在しており、当該付勢部材47の付勢力によって密着型イメージセンサ45が上方に付勢され、ガイドレール50の水平面50bの下面に押し当てられた状態となるので、第1のガラス36a及び第2のガラス36bの下面に対して常に一定の間隔が保持され、各ガラス上面に当接した原稿の文字面を確実に読み取ることができる。
【0035】
【発明の効果】
以上、詳述したとおり、請求項1に係る発明の原稿読み取り装置では、水平面と鉛直面を有し、前記第1のガラスと前記第2のガラスの側縁を当該鉛直面にて囲むことなく、前記第1のガラスと前記第2のガラスの下側面と当該水平面にて当接するガイドレールを備えており、密着型イメージセンサが、当該ガイドレールに案内されつつ駆動モータによって移動するので、原稿の供給方法が変化した際に、密着型イメージセンサを第1のガラスと第2のガラスとの間において、スムーズに移動させることができることはもとより、第1のガラスと密着型イメージセンサ間の距離及び第2のガラスと密着型イメージセンサ間の距離を常に一定に保つことができ、第2のガラスに載置された原稿又は自動搬送機構により第1のガラス面上を搬送された原稿を正確に読み取ることができる。
【0036】
また、請求項2に係る発明の原稿読み取り装置では、請求項1に記載の発明の効果に加えて、ガイドレールは、第1及び第2のガラスに固定されているので、ガイドレールと第1及び第2のガラスとのがたつきが防止された状態で、第1のガラスと密着型イメージセンサ間の距離及び第2のガラスと密着型イメージセンサ間の距離を常に一定に保つことができるので、密着型イメージセンサをスムーズに移動させることができると共に、第2のガラスに載置された原稿又は自動搬送機構により第1のガラス面上を搬送された原稿をより正確に読み取ることができる。
【0037】
また、請求項3に係る発明の原稿読み取り装置では、請求項1に記載の発明の効果に加えて、ガイドレールの表面は、密着型イメージセンサとの摩擦抵抗が少ない膜で覆われているので、密着型イメージセンサが、ガイドレールに案内されて駆動モータによって滑らかに移動することができる。
【0038】
また、請求項4に係る発明の原稿読み取り装置では、請求項2又は3に記載の発明の効果に加えて、密着型イメージセンサと駆動モータとの間には、密着型イメージセンサを下方から支持するベース部材が設けられ、ベース部材と密着型イメージセンサ間に、密着型イメージセンサをガイドレールに対し上方に付勢する付勢部材が設けられていることにより、密着型イメージセンサがガラスに押しつけられる方向に付勢されるので、密着型イメージセンサをガラスに対して好適な位置に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、複合機1の斜視図である。
【図2】 図2は、インクジェットプリンタ3の斜視図である。
【図3】 図3は、複合機1の側面図である。
【図4】 図4は、複合機1の側面図である。
【図5】 図5は、複合機1における各構成部材の配置関係を模式的に示した平面図である。
【図6】 図6は、複合機1における各構成部材の配置関係を模式的に示した正面図である。
【符号の説明】
1 複合機
3 インクジェットプリンタ
5 排出部
30 スキャナ
35 フラットベッド
36 ガラス
36a 第1のガラス
36b 第2のガラス
38 駆動モータ
45 密着型イメージセンサ
46 ベース部材
47 付勢部材
Claims (4)
- 原稿の自動搬送機構を有するフラットベッド型のスキャナを備えた原稿読み取り装置であって、
前記スキャナは、
原稿を読み取るための密着型イメージセンサと、
当該密着型イメージセンサを移動させる駆動モータと、
前記自動搬送機構により原稿が搬送された場合に、当該原稿を下側から読み取る前記密着型イメージセンサが発した光を透過する第1のガラスと、
当該第1のガラスと独立し、原稿が前記フラットベッド上に平らな状態で載置された場合に、前記原稿をその下側から読み取る前記密着型イメージセンサが発した光を透過する第2のガラスと、
水平面と鉛直面を有し、前記第1のガラスと前記第2のガラスの側縁を当該鉛直面にて囲むことなく、前記第1のガラスと前記第2のガラスの下側面と当該水平面にて当接するガイドレールとを備え、
前記密着型イメージセンサは、前記ガイドレールに案内されつつ前記駆動モータによって移動することを特徴とする原稿読み取り装置。 - 前記ガイドレールは、前記第1及び第2のガラスに固定されていることを特徴とする請求項1に記載の原稿読み取り装置。
- 前記ガイドレールの表面は、前記密着型イメージセンサとの摩擦抵抗が少ない膜で覆われていることを特徴とする請求項1又は2に記載の原稿読み取り装置。
- 前記密着型イメージセンサと前記駆動モータとの間には、前記密着型イメージセンサを下方から支持するベース部材が設けられ、当該ベース部材と前記密着型イメージセンサ間に、前記密着型イメージセンサを前記ガイドレールに対し上方に付勢する付勢部材が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の原稿読み取り装置。
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