JP2004042436A - 画像形成装置及び画像読取記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ユーザにとって使い易く、装置の高さを低くした省スペースな画像形成装置を提供する。
【解決手段】分離ローラ12から排出ローラ13までシート材を搬送するために略直線上に設けられた搬送路と、画像形成部Aを、シート材に記録を行う第一の位置と、メンテナンスを行う第二の位置と、に移動可能に保持する画像形成部保持手段と、を有し、画像形成部Aが第二の位置に移動した場合に、搬送路及び/又は分離ローラ12の周囲に開放部が設けられるようにする。これにより、省スペースでメンテナンス性を向上することができる。
【選択図】 図1
【解決手段】分離ローラ12から排出ローラ13までシート材を搬送するために略直線上に設けられた搬送路と、画像形成部Aを、シート材に記録を行う第一の位置と、メンテナンスを行う第二の位置と、に移動可能に保持する画像形成部保持手段と、を有し、画像形成部Aが第二の位置に移動した場合に、搬送路及び/又は分離ローラ12の周囲に開放部が設けられるようにする。これにより、省スペースでメンテナンス性を向上することができる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェットプリンタ等の記録手段と、カットシート材を複数枚積載収納して装置本体に着脱可能なシート材積載手段を備えた画像形成装置に関するものであり、例えば複写機、ファクシミリ装置に適用されるものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、記録紙等の被記録材としてカットシート材を用いる複写機,ファクシミリ装置等においては、シート材サイズに応じた筐体状のカセットにカットシート材を複数枚積載収納して装置本体に装着して使用するものが多い。
【0003】
上記カセットを装置本体に着脱する方向は、装置の側面に羽根状に飛び出してセットしていたものから、装置前面に棚状に収納して引き出し可能ないわゆるフロントローディング方式を採用するものが開発され実用化されており、これによって装置の設置面積を減少させて使用者がカセットの着脱を容易に行うことができるようになっている。
【0004】
また従来の複写機、ファクシミリは、電子写真やインクジェットなどの記録装置を本体の下方に配置し、ミラー移動式の走査型縮小光学系や密着型イメージセンサなどを用いた画像読取手段を本体の上方に配置している。
【0005】
また、上記インクジェット記録装置では、記録ヘッドのインク吐出性能を維持・回復するために該記録ヘッドの吐出口から強制的にインクを排出させるためのポンプ(回復ポンプ)を有する回復装置を設けることが広く行われている。
【0006】
すなわち、インクジェット記録装置においては、記録ヘッドの吐出口内のインクの蒸発乾燥によるインクの増粘、固着に起因する該吐出口の目詰まりによって、吐出インクのヨレやインクの不吐出などの吐出不良が発生することがあり、また、前記吐出口に紙粉や埃等の異物が付着してインクの吐出不良が発生することもあり、さらに、インクタンクから記録ヘッドの吐出口に至るまでのインク供給路中に気泡が溜まった場合にインクの吐出不良が発生することもある。
【0007】
従って、これらの吐出不良の原因となる増粘、固着したインクや異物や気泡などをインクとともに強制的に吐出口から排出させて吐出口内のインクをリフレッシュすることにより、インク吐出性能の維持回復を図る必要がある。
【0008】
上記回復装置は、このようなインク吐出性能を正常な状態に維持回復するために、ポンプにより吐出口から強制的にインクを排出させるものである。
【0009】
このようにポンプを用いて吐出口からインクを強制的に排出させる回復装置を備えたインクジェット記録装置にあっては、排出された廃インクを貯蔵するための廃インク貯蔵部を設けることが一般的に行われている。
【0010】
この廃インク貯蔵部の従来の一形態として、廃インク貯蔵部にインクを吸収保持させるためのインク吸収体を収容し、ポンプから排出された廃インクをこの廃インク吸収体に吸収させるようにしたものが提供されている。そして、この種の廃インク貯蔵部では、より多くのインクを廃インク吸収体に吸収させるために、該廃インク吸収体を密閉容器内に収納することは行わず、吸収した廃インクが容易に蒸発乾燥するように開口や通気口などを有する開放型の容器に廃インク吸収体を収容することが行われている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来技術の場合には、下記のような問題が生じていた。
【0012】
被記録媒体(以下シート材)にインク滴を吐出することによって入力画像情報の記録を行うインクジェットプリンタにおいては、シート材が装置の前後方向に送られていた。
【0013】
また、装置前面から引き出し可能ないわゆるフロントローディング方式を採用する場合、特開平10−114109号公報、特開2001−260503号公報に開示されているように、シート材がカセットからいったん装置後方へ給送された後に、前後方向に反転(Uターン)してから入力画像情報の記録を行い、そのまま装置前方へ排出される構成になっている。
【0014】
しかし、この構成では反転するための空間を設ける必要があり、装置の高さが高くなってしまうという欠点があった。また、反転部でシート材が詰まった場合、詰まったシート材の除去には装置後方から処理を行わなくてはならず、ユーザにとって使い易いとはいえなかった。さらにはシート材を反転させる際にシート材を屈曲させる必要があり、シート材に不要なカールがついたり、反転部のシート材ガイド部材とシート材が摺動することでシート材に付加されたインク吸収を良好にするコート層に傷がつくなどして安定した印字に悪影響を与える不具合が発生する場合があった。
【0015】
本発明は上記点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ユーザにとって使い易く、装置の高さを低くした省スペースな画像形成装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明に係る画像形成装置にあっては、
被記録媒体にインクを吐出することによって入力画像情報の記録を行う画像形成装置において、
前記被記録媒体を積載する被記録媒体収納手段と、
積載された複数の前記被記録媒体より順次一枚ずつ分離を行う分離手段と、
分離された前記被記録媒体に記録を行う記録手段と、
前記画像形成装置の端部に配設され、前記被記録媒体を排出する排出手段と、前記分離手段から前記排出手段まで前記被記録媒体を搬送するために略直線上に設けられた搬送路と、
前記記録手段を含む画像形成部を、前記被記録媒体に記録を行う第一の位置と、前記第一の位置から前記画像形成部を移動しメンテナンスを行う第二の位置と、に移動可能に保持する画像形成部保持手段と、を有し、
前記画像形成部が前記第二の位置に移動した場合に、前記搬送路及び/又は前記分離手段の周囲に開放部が設けられることを特徴とする。
【0017】
また、前記被記録媒体収納手段は、被記録媒体給送方向と直角方向に着脱可能であることが好適である。
【0018】
また、前記画像形成部は、前記第一の位置から前記第二の位置まで前記搬送路に略平行に、かつ、前記排出手段側へ移動することが好適である。
【0019】
前記分離手段は、前記画像形成部に備えられ、前記画像形成部の移動に伴い前記第二の位置に移動することが好適である。
【0020】
本発明に係る他の態様である画像読取記録装置にあっては、
前記画像形成装置と、
前記画像形成部の上方に配設され、原稿を読み取る画像読取部と、を有し、
前記画像形成部は、前記第二の位置へ移動した際に前記画像読取部の側方に露出され上方から前記記録手段に到達可能な開口部が設けられていることを特徴とする。
【0021】
ここで、画像読取部とは、原稿を載置した状態でセンサーを移動し原稿全体を読み取る構成や、固定されたセンサーに対して原稿を連続的に移動することで原稿全体を読み取る構成等を含むものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。なお、本画像形成装置の記録系としては、一般にインクジェット記録装置と称されるものを採用している。
【0023】
図1は、本実施の形態に係る画像形成装置を説明するための全体構造断面図である。図1において、画像形成部Aは、画像読取部D、パソコン等の上位機器から伝送された画信号、あるいは文字データ等の画信号に応じて、給紙部より供給された記録紙に画像を記録するものである。
【0024】
図2は、本実施の形態に係る画像形成部を説明するための概略構造斜視図である。1はイエロー,マゼンタ,シアン,ブラックを印字するためのヘッドチップを一体的に構成した記録手段である記録ヘッド(図示しない)と、各々イエロー,マゼンタ,シアン,ブラックに対応したインクカートリッジ2Y,2M,2C,2Kを固定したキャリッジである。このキャリッジ1は、図示しない駆動源及び駆動プーリ3により、可撓性のベルト4を介してシート材の幅方向に対して移動しながらシリアル印字する。
【0025】
また、5はキャリッジ1が移動するためのガイド軸である。記録ヘッドは熱エネルギを利用してインク液滴を吐出してシート材上に画像を形成するタイプで、キャリッジ1に載置された状態においてインクカートリッジ2Y〜Kとインク流路で接続されている。6は上述の構成部材を支持している板金構成のシャーシである。
【0026】
上述の一体的に構成されたシャーシ6はボトムシャーシ7上に固定される。そのときガイド軸5が装置の前後方向になるように配置されるとともに、画像形成部Aが装置左端部に配置されている(図1)。
【0027】
記録ヘッドのインク吐出部(吐出口面)と対向する位置には、所定の隙間を設けてプラテン8が前記ガイド軸5と平行に配設されている。プラテン8は、記録位置におけるシート材の位置を適正な紙間距離(吐出口面とシート材との間の距離)に規制するためのものである。
【0028】
プラテン8よりシート材搬送方向上流側には、前記ガイド軸5と平行にラインフィードローラ(紙送りローラ)9が配設されている。このフィードローラ9に対して、ピンチローラガイド10に支持されたピンチローラ11を圧接することにより、分離手段である分離ローラ12から送り出されたシート材をこれらのフィードローラ9及びピンチローラ11との間の摩擦力によって記録部のプラテン8上へ搬送するように構成されている。
【0029】
プラテン8のシート材搬送方向下流側には、記録部を通過したシート材を排出するための排出手段である排出ローラ13及び拍車14が設けられており、ここでも排出ローラ13と拍車14との間の摩擦搬送力により、シート材を送り出すように構成されている。
【0030】
次に、上述の画像形成部を必要に応じて移動し画像形成装置から引き出した状態について詳述する。図3及び図4は、画像形成部を引き出した状態の画像形成装置の全体構造断面図及び全体外観斜視図である。
【0031】
図3に示すように、画像形成部Aは分離ローラ12と一体的に装置左側にスライドできるように構成されている。シャーシ6は図示しないレールに沿ってスライドする。また、装置前面に設けられた扉40(図4参照)を開けると、画像形成部Aを動かすレバー41が設けられており、ユーザは前面から操作が可能なようになっている。
【0032】
ユーザがレバー41を動作させると、図示しないラッチ機構が動作して画像形成部Aと装置本体との係合が解除され、画像形成部Aが装置本体に対して移動可能な状態になる。この状態で画像形成部Aを装置左方向に移動させる。画像形成部Aには図示しない検知手段が設けられ、ユーザが扉40を開けるとこれを検知してキャリッジ1を図4に示す開口部下の所定の位置に移動させる。
【0033】
画像形成部Aが装置左側に移動することによってシート材の搬送路が露出し、シート材のジャム等の処理がやりやすくなる。また、分離ローラ12も画像形成部Aと共に移動するように構成されているため、分離部でシート材がジャムした場合であっても挟まれた部分が開放されるので、シート材を抵抗なく取り出すことができジャム処理が容易になる。その際、画像形成部Aの移動方向がシート材の搬送方向と略平行であるので、ジャムにより搬送路内で停止しているシート材に無理な力がかからずシート材を傷めず取り出すことが可能となる。
【0034】
また、インクカートリッジ2が空になった時にユーザは新品に交換を行うが、その際にも画像形成部Aが画像読取部Dを含めた装置の排出手段側である左側に露出することにより、画像読取部Dの影響を受けることなく上部が開放された状態で作業が可能であるので、交換作業が容易になる。
【0035】
さらに、インクカートリッジ2が交換可能な部分に露出するような開口部42が設けられており、ユーザが必要ない機構部分に触れられないようになっている。その際、キャリッジ1は開口部42に移動しているのでユーザは空になったインクカートリッジ2を容易に発見、交換することができる。
【0036】
また、シート材搬送方向に直交する方向に挿脱可能なカセットBが前記画像形成部Aの略水平、右側位置に配設されている。カセットに収納されたシート材は常に略水平な状態で保持され、最上面のシート材の高さが一定になるようないわゆるペーパーデッキタイプのカセットである。
【0037】
図1において、16は水平にシート材を持ち上げるパンタグラフ機構、17はシート材の最上位面を検知するセンサである。カセットBから最上位のシート材をピックアップする分離ローラ12から給紙されたシート材は、分離パッド15で一枚ずつ分離された後、略水平にラインフィードローラ9とピンチローラ11のニップ部及びその直後のプラテン8に搬送される。
【0038】
このため、給紙動作が開始されてからシート材は曲げられることなく略水平に搬送路を搬送されることになり、厚いシート材、表面がコートされたシート材であっても、紙が詰まったり、表面コートが傷つくことが防止される。
【0039】
また、給紙後印字中のシート材後端が次のシート材の上面に沿ってガイドされるため、印字中もシート材全体が略水平に保たれる。このためシート材後端が自重によって変形することによる記録位置でのシート材の波打ちなどが発生せず、安定した印字を行うことができ印字品質の安定化に効果がある。
【0040】
また、カセットB中のシート材の搬送方向先端部と記録ヘッドとが接近しているため、給紙動作開始から印字動作開始までの時間を短縮することが可能になり、ファーストコピータイムの短縮が可能になる。
【0041】
また、シート材が反転しないため、シート材反転機構に要する空間が不要で装置高さを低くすることが可能になる。さらに、画像形成部Aが装置端部に配設されているので記録直後のシート材の状態を視認しやすく、印字後排出されたシート材の取り出し性も良好である。
【0042】
また、カセットBの上部には手差し部Cが設けられている。手差し部Cにはシート材の装置前後方向を規制する紙端基準面18、シート材をラインフィードローラ9とピンチローラ11のニップ部にまで案内するピンチローラガイド10が一体的に設けられている。
【0043】
本実施の形態においては、紙端基準面18は、画像形成部Aのシート材基準側すなわち装置手前側に設けられている。ユーザは、はがき、封筒等の短柵あるいはリーガル等の長尺シート材に印字を行う場合、紙端基準面18に突き当て、ラインフィードローラ9とピンチローラ11のニップ部まで送る。
【0044】
図示しないセンサにより手差しを検知した装置はラインフィードローラ9を回転させて印字部まで搬送を行う。手差し部Cを設けることで本装置は不定形の記録紙に対応し、カセットB中のシート材と異なるサイズ、素材のシート材とカセットB中のシート材とを取り替えることなく印字することが可能である。
【0045】
画像読取部Dは、載置台上に載置した原稿をスキャナ走査によって読み取る、いわゆるフラットベッドタイプの画像読取部であり、これを水平横型に、画像形成装置の略上方に配設する。図1、図2を用いて画像読取部Dであるフラットベッドスキャナの説明を行う。
【0046】
密着型イメージセンサ30は、キャリッジ31に支持され、副走査方向に平行なガイド軸32に沿って移動可能である。キャリッジ31の移動はモータ(図示しない)から駆動を受けたタイミングベルト(図示しない)によって行われる。
【0047】
イメージセンサ30は、図示しない光源とレンズと光電変換素子とを内蔵しており、原稿載置台としてのコンタクトガラス(図示しない)の裏面に一定の距離を保って移動する。
【0048】
読み取られた画像はフレキブルケーブル(図示しない)により本体画像処理部(図示しない)に伝送される。
【0049】
次に、画像形成装置の制御手段について説明する。本実施の形態では、手差し部Cと画像読取部Dとの間に装置全体のシステムを制御するシステムコントロール基板50が設けられている。
【0050】
この構成によれば、画像形成部A、画像読取部D、操作部E、カセットBの装置後ろ側にある図示しない電源ユニット等の各電装基板類から距離が近くそれらをつなぐケーブル類を短くでき組立性が向上する。また、画像読取部Dの下部はデッドスペースであり、この部分にシステムコントロール基板50を配置しても装置設置面積が増大することはない。このため装置設置を増やさずに装置を小型化できる。また画像形成部Aの下部に電装部を配置していないため、画像形成部Aのインクジェット方式記録部からインクが流出しても電装類に接触することがない。
【0051】
次に、カセットB、手差し部Cについて説明する。図5は、画像形成装置の全体外観斜視図、図6は、カセットBを引き出した状態の画像形成装置の全体外観斜視図である。
【0052】
図5、図6に示すように画像読取部Dの底面は装置奥行き方向に向かって低くなるように構成されている。このように構成することで手差し部Cにシート材をセットする際に必要な装置前方の紙端基準面18付近の空間を確保しつつ、シート材を差し込めれば問題ない手差し部Cの装置奥側の空間を有効に活用でき、システムコントロール基板50を配設する空間を多く確保できる。また、この空間を使用することによって画像読取部Dを支持するための構造強度を確保するための空間も同時に確保可能となる。
【0053】
次に廃インク貯蔵部Fの説明を行う。図1は廃インク貯蔵部Fの断面図である。図1において、画像形成部A及びカセットBの下部、装置本体のボトムシャーシ7の上面に立設された仕切り壁(周囲壁)(一部図示しない)によって廃インク貯蔵部Fの容器が画成されている。つまり、図示の例では、廃インク貯蔵部Fの容器は、四方に立設された仕切り壁の内面と前記ボトムシャーシ7の上面とによって画成され、上面開放の容器になっている。この開放された容器の内部に、廃インクを吸収保持するための廃インク吸収体20が収容されている。
【0054】
従来、廃インク貯蔵部Fは画像形成部Aの下部にしか設けられなかったが、本実施例ではカセットBの下部まで延伸してあるため、廃インク吸収体20に求められる廃インク吸収量が一定ならば、廃インク吸収体20の厚みを薄くすることができる。その結果、装置の高さを低くすることが可能になる。
【0055】
前記廃インク吸収体20は、スポンジ等の多孔質吸収体あるいはフェルトや積層紙等の繊維状吸収体などのインクの吸収保持性能に優れた素材で形成されている。前記廃インク吸収体20の素材としては、上記多孔質吸収体や上記繊維状吸収体の他に、インクを吸収保持できるものであれば、他の素材を選んでもよい。
【0056】
吐出口面をキャッピングした状態で前記吸引ポンプ21を作動することにより吐出口から吸引され、廃インク通路を通して廃インク貯蔵部F内へ導入された廃インクは、該廃インク貯蔵部Fの廃インク吸収体20と接触すると、その毛細管力によって該廃インク吸収体20の内部へ吸収されていく。
【0057】
廃インク貯蔵部FのうちカセットBの下部の廃インク吸収体20は、画像形成部Aの下部の廃インク吸収体20より低い位置に配設されている。この構成により、画像形成部Aの下部の廃インク吸収体20に吸収された廃インクはカセットBの下部の廃インク吸収体20にスムーズに流れ込む。
【0058】
カセットBの下部の廃インク吸収体20を有効に使用するため、画像形成部Aの下部の廃インク吸収体20の廃インク保持力をカセットBの下部の廃インク吸収体20より若干弱めにするようにしても良い。それは例えば繊維状吸収体の繊維密度を若干低めにすることで達成される。この構成により、廃インクはカセットBの下部の廃インク吸収体20までの広い領域にすばやく拡散されるので廃インク吸収体20全体からの廃インクの蒸発量が多くなり、廃インク吸収体20全体での廃インク吸収能力を高くすることができる。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、装置の高さを低くし省スペースを満たしつつインクやカートリッジの交換、ジャム処理が容易に行えるメンテナンス性の高い画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る画像形成装置の全体構造断面図である。
【図2】本実施の形態に係る記録部を説明するための概略構造斜視図である。
【図3】記録部を引き出した状態の画像形成装置の全体構造断面図である。
【図4】記録部を引き出した状態の画像形成装置の全体外観斜視図である。
【図5】画像形成装置の全体外観斜視図である。
【図6】カセットを引き出した状態の画像形成装置の全体外観斜視図である。
【符号の説明】
1 キャリッジ
2 インクカートリッジ
3 駆動プーリ
4 ベルト
5 ガイド軸
6 シャーシ
7 ボトムシャーシ
8 プラテン
9 フィードローラ
10 ピンチローラガイド
11 ピンチローラ
12 分離ローラ
13 排出ローラ
14 拍車
15 分離パッド
20 廃インク吸収体
30 密着型イメージセンサ
41 レバー
42 開口部
50 システムコントロール基板
A 画像形成部
B カセット
C 手差し部
D 画像読取部
E 操作部
F 廃インク貯蔵部
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェットプリンタ等の記録手段と、カットシート材を複数枚積載収納して装置本体に着脱可能なシート材積載手段を備えた画像形成装置に関するものであり、例えば複写機、ファクシミリ装置に適用されるものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、記録紙等の被記録材としてカットシート材を用いる複写機,ファクシミリ装置等においては、シート材サイズに応じた筐体状のカセットにカットシート材を複数枚積載収納して装置本体に装着して使用するものが多い。
【0003】
上記カセットを装置本体に着脱する方向は、装置の側面に羽根状に飛び出してセットしていたものから、装置前面に棚状に収納して引き出し可能ないわゆるフロントローディング方式を採用するものが開発され実用化されており、これによって装置の設置面積を減少させて使用者がカセットの着脱を容易に行うことができるようになっている。
【0004】
また従来の複写機、ファクシミリは、電子写真やインクジェットなどの記録装置を本体の下方に配置し、ミラー移動式の走査型縮小光学系や密着型イメージセンサなどを用いた画像読取手段を本体の上方に配置している。
【0005】
また、上記インクジェット記録装置では、記録ヘッドのインク吐出性能を維持・回復するために該記録ヘッドの吐出口から強制的にインクを排出させるためのポンプ(回復ポンプ)を有する回復装置を設けることが広く行われている。
【0006】
すなわち、インクジェット記録装置においては、記録ヘッドの吐出口内のインクの蒸発乾燥によるインクの増粘、固着に起因する該吐出口の目詰まりによって、吐出インクのヨレやインクの不吐出などの吐出不良が発生することがあり、また、前記吐出口に紙粉や埃等の異物が付着してインクの吐出不良が発生することもあり、さらに、インクタンクから記録ヘッドの吐出口に至るまでのインク供給路中に気泡が溜まった場合にインクの吐出不良が発生することもある。
【0007】
従って、これらの吐出不良の原因となる増粘、固着したインクや異物や気泡などをインクとともに強制的に吐出口から排出させて吐出口内のインクをリフレッシュすることにより、インク吐出性能の維持回復を図る必要がある。
【0008】
上記回復装置は、このようなインク吐出性能を正常な状態に維持回復するために、ポンプにより吐出口から強制的にインクを排出させるものである。
【0009】
このようにポンプを用いて吐出口からインクを強制的に排出させる回復装置を備えたインクジェット記録装置にあっては、排出された廃インクを貯蔵するための廃インク貯蔵部を設けることが一般的に行われている。
【0010】
この廃インク貯蔵部の従来の一形態として、廃インク貯蔵部にインクを吸収保持させるためのインク吸収体を収容し、ポンプから排出された廃インクをこの廃インク吸収体に吸収させるようにしたものが提供されている。そして、この種の廃インク貯蔵部では、より多くのインクを廃インク吸収体に吸収させるために、該廃インク吸収体を密閉容器内に収納することは行わず、吸収した廃インクが容易に蒸発乾燥するように開口や通気口などを有する開放型の容器に廃インク吸収体を収容することが行われている。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来技術の場合には、下記のような問題が生じていた。
【0012】
被記録媒体(以下シート材)にインク滴を吐出することによって入力画像情報の記録を行うインクジェットプリンタにおいては、シート材が装置の前後方向に送られていた。
【0013】
また、装置前面から引き出し可能ないわゆるフロントローディング方式を採用する場合、特開平10−114109号公報、特開2001−260503号公報に開示されているように、シート材がカセットからいったん装置後方へ給送された後に、前後方向に反転(Uターン)してから入力画像情報の記録を行い、そのまま装置前方へ排出される構成になっている。
【0014】
しかし、この構成では反転するための空間を設ける必要があり、装置の高さが高くなってしまうという欠点があった。また、反転部でシート材が詰まった場合、詰まったシート材の除去には装置後方から処理を行わなくてはならず、ユーザにとって使い易いとはいえなかった。さらにはシート材を反転させる際にシート材を屈曲させる必要があり、シート材に不要なカールがついたり、反転部のシート材ガイド部材とシート材が摺動することでシート材に付加されたインク吸収を良好にするコート層に傷がつくなどして安定した印字に悪影響を与える不具合が発生する場合があった。
【0015】
本発明は上記点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ユーザにとって使い易く、装置の高さを低くした省スペースな画像形成装置を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明に係る画像形成装置にあっては、
被記録媒体にインクを吐出することによって入力画像情報の記録を行う画像形成装置において、
前記被記録媒体を積載する被記録媒体収納手段と、
積載された複数の前記被記録媒体より順次一枚ずつ分離を行う分離手段と、
分離された前記被記録媒体に記録を行う記録手段と、
前記画像形成装置の端部に配設され、前記被記録媒体を排出する排出手段と、前記分離手段から前記排出手段まで前記被記録媒体を搬送するために略直線上に設けられた搬送路と、
前記記録手段を含む画像形成部を、前記被記録媒体に記録を行う第一の位置と、前記第一の位置から前記画像形成部を移動しメンテナンスを行う第二の位置と、に移動可能に保持する画像形成部保持手段と、を有し、
前記画像形成部が前記第二の位置に移動した場合に、前記搬送路及び/又は前記分離手段の周囲に開放部が設けられることを特徴とする。
【0017】
また、前記被記録媒体収納手段は、被記録媒体給送方向と直角方向に着脱可能であることが好適である。
【0018】
また、前記画像形成部は、前記第一の位置から前記第二の位置まで前記搬送路に略平行に、かつ、前記排出手段側へ移動することが好適である。
【0019】
前記分離手段は、前記画像形成部に備えられ、前記画像形成部の移動に伴い前記第二の位置に移動することが好適である。
【0020】
本発明に係る他の態様である画像読取記録装置にあっては、
前記画像形成装置と、
前記画像形成部の上方に配設され、原稿を読み取る画像読取部と、を有し、
前記画像形成部は、前記第二の位置へ移動した際に前記画像読取部の側方に露出され上方から前記記録手段に到達可能な開口部が設けられていることを特徴とする。
【0021】
ここで、画像読取部とは、原稿を載置した状態でセンサーを移動し原稿全体を読み取る構成や、固定されたセンサーに対して原稿を連続的に移動することで原稿全体を読み取る構成等を含むものである。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下に図面を参照して、この発明の好適な実施の形態を例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。なお、本画像形成装置の記録系としては、一般にインクジェット記録装置と称されるものを採用している。
【0023】
図1は、本実施の形態に係る画像形成装置を説明するための全体構造断面図である。図1において、画像形成部Aは、画像読取部D、パソコン等の上位機器から伝送された画信号、あるいは文字データ等の画信号に応じて、給紙部より供給された記録紙に画像を記録するものである。
【0024】
図2は、本実施の形態に係る画像形成部を説明するための概略構造斜視図である。1はイエロー,マゼンタ,シアン,ブラックを印字するためのヘッドチップを一体的に構成した記録手段である記録ヘッド(図示しない)と、各々イエロー,マゼンタ,シアン,ブラックに対応したインクカートリッジ2Y,2M,2C,2Kを固定したキャリッジである。このキャリッジ1は、図示しない駆動源及び駆動プーリ3により、可撓性のベルト4を介してシート材の幅方向に対して移動しながらシリアル印字する。
【0025】
また、5はキャリッジ1が移動するためのガイド軸である。記録ヘッドは熱エネルギを利用してインク液滴を吐出してシート材上に画像を形成するタイプで、キャリッジ1に載置された状態においてインクカートリッジ2Y〜Kとインク流路で接続されている。6は上述の構成部材を支持している板金構成のシャーシである。
【0026】
上述の一体的に構成されたシャーシ6はボトムシャーシ7上に固定される。そのときガイド軸5が装置の前後方向になるように配置されるとともに、画像形成部Aが装置左端部に配置されている(図1)。
【0027】
記録ヘッドのインク吐出部(吐出口面)と対向する位置には、所定の隙間を設けてプラテン8が前記ガイド軸5と平行に配設されている。プラテン8は、記録位置におけるシート材の位置を適正な紙間距離(吐出口面とシート材との間の距離)に規制するためのものである。
【0028】
プラテン8よりシート材搬送方向上流側には、前記ガイド軸5と平行にラインフィードローラ(紙送りローラ)9が配設されている。このフィードローラ9に対して、ピンチローラガイド10に支持されたピンチローラ11を圧接することにより、分離手段である分離ローラ12から送り出されたシート材をこれらのフィードローラ9及びピンチローラ11との間の摩擦力によって記録部のプラテン8上へ搬送するように構成されている。
【0029】
プラテン8のシート材搬送方向下流側には、記録部を通過したシート材を排出するための排出手段である排出ローラ13及び拍車14が設けられており、ここでも排出ローラ13と拍車14との間の摩擦搬送力により、シート材を送り出すように構成されている。
【0030】
次に、上述の画像形成部を必要に応じて移動し画像形成装置から引き出した状態について詳述する。図3及び図4は、画像形成部を引き出した状態の画像形成装置の全体構造断面図及び全体外観斜視図である。
【0031】
図3に示すように、画像形成部Aは分離ローラ12と一体的に装置左側にスライドできるように構成されている。シャーシ6は図示しないレールに沿ってスライドする。また、装置前面に設けられた扉40(図4参照)を開けると、画像形成部Aを動かすレバー41が設けられており、ユーザは前面から操作が可能なようになっている。
【0032】
ユーザがレバー41を動作させると、図示しないラッチ機構が動作して画像形成部Aと装置本体との係合が解除され、画像形成部Aが装置本体に対して移動可能な状態になる。この状態で画像形成部Aを装置左方向に移動させる。画像形成部Aには図示しない検知手段が設けられ、ユーザが扉40を開けるとこれを検知してキャリッジ1を図4に示す開口部下の所定の位置に移動させる。
【0033】
画像形成部Aが装置左側に移動することによってシート材の搬送路が露出し、シート材のジャム等の処理がやりやすくなる。また、分離ローラ12も画像形成部Aと共に移動するように構成されているため、分離部でシート材がジャムした場合であっても挟まれた部分が開放されるので、シート材を抵抗なく取り出すことができジャム処理が容易になる。その際、画像形成部Aの移動方向がシート材の搬送方向と略平行であるので、ジャムにより搬送路内で停止しているシート材に無理な力がかからずシート材を傷めず取り出すことが可能となる。
【0034】
また、インクカートリッジ2が空になった時にユーザは新品に交換を行うが、その際にも画像形成部Aが画像読取部Dを含めた装置の排出手段側である左側に露出することにより、画像読取部Dの影響を受けることなく上部が開放された状態で作業が可能であるので、交換作業が容易になる。
【0035】
さらに、インクカートリッジ2が交換可能な部分に露出するような開口部42が設けられており、ユーザが必要ない機構部分に触れられないようになっている。その際、キャリッジ1は開口部42に移動しているのでユーザは空になったインクカートリッジ2を容易に発見、交換することができる。
【0036】
また、シート材搬送方向に直交する方向に挿脱可能なカセットBが前記画像形成部Aの略水平、右側位置に配設されている。カセットに収納されたシート材は常に略水平な状態で保持され、最上面のシート材の高さが一定になるようないわゆるペーパーデッキタイプのカセットである。
【0037】
図1において、16は水平にシート材を持ち上げるパンタグラフ機構、17はシート材の最上位面を検知するセンサである。カセットBから最上位のシート材をピックアップする分離ローラ12から給紙されたシート材は、分離パッド15で一枚ずつ分離された後、略水平にラインフィードローラ9とピンチローラ11のニップ部及びその直後のプラテン8に搬送される。
【0038】
このため、給紙動作が開始されてからシート材は曲げられることなく略水平に搬送路を搬送されることになり、厚いシート材、表面がコートされたシート材であっても、紙が詰まったり、表面コートが傷つくことが防止される。
【0039】
また、給紙後印字中のシート材後端が次のシート材の上面に沿ってガイドされるため、印字中もシート材全体が略水平に保たれる。このためシート材後端が自重によって変形することによる記録位置でのシート材の波打ちなどが発生せず、安定した印字を行うことができ印字品質の安定化に効果がある。
【0040】
また、カセットB中のシート材の搬送方向先端部と記録ヘッドとが接近しているため、給紙動作開始から印字動作開始までの時間を短縮することが可能になり、ファーストコピータイムの短縮が可能になる。
【0041】
また、シート材が反転しないため、シート材反転機構に要する空間が不要で装置高さを低くすることが可能になる。さらに、画像形成部Aが装置端部に配設されているので記録直後のシート材の状態を視認しやすく、印字後排出されたシート材の取り出し性も良好である。
【0042】
また、カセットBの上部には手差し部Cが設けられている。手差し部Cにはシート材の装置前後方向を規制する紙端基準面18、シート材をラインフィードローラ9とピンチローラ11のニップ部にまで案内するピンチローラガイド10が一体的に設けられている。
【0043】
本実施の形態においては、紙端基準面18は、画像形成部Aのシート材基準側すなわち装置手前側に設けられている。ユーザは、はがき、封筒等の短柵あるいはリーガル等の長尺シート材に印字を行う場合、紙端基準面18に突き当て、ラインフィードローラ9とピンチローラ11のニップ部まで送る。
【0044】
図示しないセンサにより手差しを検知した装置はラインフィードローラ9を回転させて印字部まで搬送を行う。手差し部Cを設けることで本装置は不定形の記録紙に対応し、カセットB中のシート材と異なるサイズ、素材のシート材とカセットB中のシート材とを取り替えることなく印字することが可能である。
【0045】
画像読取部Dは、載置台上に載置した原稿をスキャナ走査によって読み取る、いわゆるフラットベッドタイプの画像読取部であり、これを水平横型に、画像形成装置の略上方に配設する。図1、図2を用いて画像読取部Dであるフラットベッドスキャナの説明を行う。
【0046】
密着型イメージセンサ30は、キャリッジ31に支持され、副走査方向に平行なガイド軸32に沿って移動可能である。キャリッジ31の移動はモータ(図示しない)から駆動を受けたタイミングベルト(図示しない)によって行われる。
【0047】
イメージセンサ30は、図示しない光源とレンズと光電変換素子とを内蔵しており、原稿載置台としてのコンタクトガラス(図示しない)の裏面に一定の距離を保って移動する。
【0048】
読み取られた画像はフレキブルケーブル(図示しない)により本体画像処理部(図示しない)に伝送される。
【0049】
次に、画像形成装置の制御手段について説明する。本実施の形態では、手差し部Cと画像読取部Dとの間に装置全体のシステムを制御するシステムコントロール基板50が設けられている。
【0050】
この構成によれば、画像形成部A、画像読取部D、操作部E、カセットBの装置後ろ側にある図示しない電源ユニット等の各電装基板類から距離が近くそれらをつなぐケーブル類を短くでき組立性が向上する。また、画像読取部Dの下部はデッドスペースであり、この部分にシステムコントロール基板50を配置しても装置設置面積が増大することはない。このため装置設置を増やさずに装置を小型化できる。また画像形成部Aの下部に電装部を配置していないため、画像形成部Aのインクジェット方式記録部からインクが流出しても電装類に接触することがない。
【0051】
次に、カセットB、手差し部Cについて説明する。図5は、画像形成装置の全体外観斜視図、図6は、カセットBを引き出した状態の画像形成装置の全体外観斜視図である。
【0052】
図5、図6に示すように画像読取部Dの底面は装置奥行き方向に向かって低くなるように構成されている。このように構成することで手差し部Cにシート材をセットする際に必要な装置前方の紙端基準面18付近の空間を確保しつつ、シート材を差し込めれば問題ない手差し部Cの装置奥側の空間を有効に活用でき、システムコントロール基板50を配設する空間を多く確保できる。また、この空間を使用することによって画像読取部Dを支持するための構造強度を確保するための空間も同時に確保可能となる。
【0053】
次に廃インク貯蔵部Fの説明を行う。図1は廃インク貯蔵部Fの断面図である。図1において、画像形成部A及びカセットBの下部、装置本体のボトムシャーシ7の上面に立設された仕切り壁(周囲壁)(一部図示しない)によって廃インク貯蔵部Fの容器が画成されている。つまり、図示の例では、廃インク貯蔵部Fの容器は、四方に立設された仕切り壁の内面と前記ボトムシャーシ7の上面とによって画成され、上面開放の容器になっている。この開放された容器の内部に、廃インクを吸収保持するための廃インク吸収体20が収容されている。
【0054】
従来、廃インク貯蔵部Fは画像形成部Aの下部にしか設けられなかったが、本実施例ではカセットBの下部まで延伸してあるため、廃インク吸収体20に求められる廃インク吸収量が一定ならば、廃インク吸収体20の厚みを薄くすることができる。その結果、装置の高さを低くすることが可能になる。
【0055】
前記廃インク吸収体20は、スポンジ等の多孔質吸収体あるいはフェルトや積層紙等の繊維状吸収体などのインクの吸収保持性能に優れた素材で形成されている。前記廃インク吸収体20の素材としては、上記多孔質吸収体や上記繊維状吸収体の他に、インクを吸収保持できるものであれば、他の素材を選んでもよい。
【0056】
吐出口面をキャッピングした状態で前記吸引ポンプ21を作動することにより吐出口から吸引され、廃インク通路を通して廃インク貯蔵部F内へ導入された廃インクは、該廃インク貯蔵部Fの廃インク吸収体20と接触すると、その毛細管力によって該廃インク吸収体20の内部へ吸収されていく。
【0057】
廃インク貯蔵部FのうちカセットBの下部の廃インク吸収体20は、画像形成部Aの下部の廃インク吸収体20より低い位置に配設されている。この構成により、画像形成部Aの下部の廃インク吸収体20に吸収された廃インクはカセットBの下部の廃インク吸収体20にスムーズに流れ込む。
【0058】
カセットBの下部の廃インク吸収体20を有効に使用するため、画像形成部Aの下部の廃インク吸収体20の廃インク保持力をカセットBの下部の廃インク吸収体20より若干弱めにするようにしても良い。それは例えば繊維状吸収体の繊維密度を若干低めにすることで達成される。この構成により、廃インクはカセットBの下部の廃インク吸収体20までの広い領域にすばやく拡散されるので廃インク吸収体20全体からの廃インクの蒸発量が多くなり、廃インク吸収体20全体での廃インク吸収能力を高くすることができる。
【0059】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、装置の高さを低くし省スペースを満たしつつインクやカートリッジの交換、ジャム処理が容易に行えるメンテナンス性の高い画像形成装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施の形態に係る画像形成装置の全体構造断面図である。
【図2】本実施の形態に係る記録部を説明するための概略構造斜視図である。
【図3】記録部を引き出した状態の画像形成装置の全体構造断面図である。
【図4】記録部を引き出した状態の画像形成装置の全体外観斜視図である。
【図5】画像形成装置の全体外観斜視図である。
【図6】カセットを引き出した状態の画像形成装置の全体外観斜視図である。
【符号の説明】
1 キャリッジ
2 インクカートリッジ
3 駆動プーリ
4 ベルト
5 ガイド軸
6 シャーシ
7 ボトムシャーシ
8 プラテン
9 フィードローラ
10 ピンチローラガイド
11 ピンチローラ
12 分離ローラ
13 排出ローラ
14 拍車
15 分離パッド
20 廃インク吸収体
30 密着型イメージセンサ
41 レバー
42 開口部
50 システムコントロール基板
A 画像形成部
B カセット
C 手差し部
D 画像読取部
E 操作部
F 廃インク貯蔵部
Claims (5)
- 被記録媒体にインクを吐出することによって入力画像情報の記録を行う画像形成装置において、
前記被記録媒体を積載する被記録媒体収納手段と、
積載された複数の前記被記録媒体より順次一枚ずつ分離を行う分離手段と、
分離された前記被記録媒体に記録を行う記録手段と、
前記画像形成装置の端部に配設され、前記被記録媒体を排出する排出手段と、
前記分離手段から前記排出手段まで前記被記録媒体を搬送するために略直線上に設けられた搬送路と、
前記記録手段を含む画像形成部を、前記被記録媒体に記録を行う第一の位置と、前記第一の位置から前記画像形成部を移動しメンテナンスを行う第二の位置と、に移動可能に保持する画像形成部保持手段と、を有し、
前記画像形成部が前記第二の位置に移動した場合に、前記搬送路及び/又は前記分離手段の周囲に開放部が設けられることを特徴とする画像形成装置。 - 前記被記録媒体収納手段は、被記録媒体給送方向と直角方向に着脱可能であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 前記画像形成部は、前記第一の位置から前記第二の位置まで前記搬送路に略平行に、かつ、前記排出手段側へ移動することを特徴とする請求項1または2に記載の画像形成装置。
- 前記分離手段は、前記画像形成部に備えられ、前記画像形成部の移動に伴い前記第二の位置に移動することを特徴とする請求項1、2または3に記載の画像形成装置。
- 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の画像形成装置と、
前記画像形成部の上方に配設され、原稿を読み取る画像読取部と、を有し、
前記画像形成部は、前記第二の位置へ移動した際に前記画像読取部の側方に露出され上方から前記記録手段に到達可能な開口部が設けられていることを特徴とする画像読取記録装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2002202870A JP2004042436A (ja) | 2002-07-11 | 2002-07-11 | 画像形成装置及び画像読取記録装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2002202870A JP2004042436A (ja) | 2002-07-11 | 2002-07-11 | 画像形成装置及び画像読取記録装置 |
Publications (1)
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Family Applications (1)
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JP2002202870A Withdrawn JP2004042436A (ja) | 2002-07-11 | 2002-07-11 | 画像形成装置及び画像読取記録装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007001171A (ja) * | 2005-06-24 | 2007-01-11 | Ricoh Co Ltd | 画像形成装置 |
-
2002
- 2002-07-11 JP JP2002202870A patent/JP2004042436A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2007001171A (ja) * | 2005-06-24 | 2007-01-11 | Ricoh Co Ltd | 画像形成装置 |
JP4671781B2 (ja) * | 2005-06-24 | 2011-04-20 | 株式会社リコー | 画像形成装置 |
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