JP4119082B2 - ピリダジン誘導体及びその製造方法、これを主成分とする紫外線吸収剤及び光安定化剤、及びこれを配合した紫外線吸収性組成物、皮膚外用剤 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はピリダジン誘導体、及びその製造方法、これを主成分とする紫外線吸収剤、及び光安定化剤、これを配合した紫外線吸収性組成物及び皮膚外用剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
太陽光に含まれる紫外線のうち、290nm以下の波長の紫外線はオゾン層によって吸収され、地表に到達しないが、290nm〜400nmの紫外線は地表に到達し、様々な影響を及ぼす。皮膚化学的には、290nm〜320nmの中波長紫外線は紅斑や水泡の形成、メラニン形成亢進、色素沈着等を引き起こすことが知られている。また、320nm〜400nmの長波長紫外線は照射直後に皮膚を黒化させる即時黒化作用を有し、また、そのエネルギーが真皮にまで達するため、血管壁や結合組織中の弾性繊維にも影響を及ぼすとされる。これらの中〜長波長紫外線の作用は、皮膚の老化を促進し、しみ、そばかす、しわ等の形成の一因であると考えられている。
【0003】
このような紫外線から皮膚を保護するために、ベンゾトリアゾール誘導体、ベンゾフェノン誘導体、サリチル酸誘導体、パラアミノ安息香酸誘導体、桂皮酸誘導体、ウロカニン酸誘導体等の紫外線吸収剤が利用されてきた。
これら紫外線吸収剤は、医薬品や化粧料に配合される色素、香料、薬剤等の光安定化剤としても用いられている。
また、紫外線吸収剤は、医薬品や化粧料以外の分野でも使用されており、例えば、塗料、染料、顔料、各種樹脂、合成ゴム、ラテックス、フィルム、繊維等の各種材料に添加して紫外線吸収能を付与し、製品自体を、あるいはその塗膜やフィルムで被覆された製品を紫外線から保護し、紫外線による劣化、変質等を防止して、品質を維持するために用いられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
紫外線吸収剤は地表に到達する290nm〜400nmの紫外線をすべての波長領域にわたって吸収できるものが望ましい。さらに、紫外線吸収剤を皮膚外用剤に配合する場合には、皮膚刺激性がないことはもちろん、日光曝露によって紫外線吸収剤が分解されないことも重要である。
しかしながら、従来の紫外線吸収剤は上記の点で必ずしも満足できるものではなかった。また、従来の紫外線吸収剤は、皮膚外用剤において多用される無機粉体系紫外線遮蔽剤と併用すると着色や析出を生じることがあった。そして、光安定化剤としてもさらに満足のいくものが求められていた。
【0005】
また、医薬品や化粧料以外の分野の従来の紫外線吸収剤では、塗膜の焼き付け時や樹脂の成型時等に加熱によって昇華して揮散したり、加熱しなくとも経時的に徐々に揮散して効果が低下するという問題もあった。
【0006】
本発明は、前記従来技術の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、一つには、幅広い紫外線波長領域にわたって優れた吸収能を有し、しかも安定性、安全性の高い紫外線吸収剤または光安定化剤と、その製造方法を提供することにある。また一つにはこの紫外線吸収剤を配合した紫外線吸収性組成物を提供することにある。また、一つにはこの紫外線吸収剤または光安定化剤を配合した皮膚外用剤を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明者等が鋭意検討を重ねた結果、ある種のピリダジン誘導体が上記のような性質を備えており、紫外線吸収剤及び光安定化剤として非常に優れたものであることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は幅広い紫外線波長領域にわたって優れた吸収能を有し、しかも安定性、安全性の高い、紫外線吸収剤及び光安定化剤として非常に優れた下記一般式(1)のピリダジン誘導体及びその塩である。
【0008】
【化2】
【0009】
また、本発明にかかるピリダジン誘導体及びその塩の製造方法は、4,5-ジクロロ-3-ヒドロキシピリダジン及び/又は4,5-ジブロモ-3-ヒドロキシピリダジンを反応溶液中10重量%以上の濃度で、20容量%以上のモルホリン濃度の反応溶液中、70℃以上の温度で反応させる工程を含んでなることを特徴とする。
本発明の紫外線吸収剤は、前記のピリダジン誘導体及び/又はその塩を有効成分とすることを特徴とする。
本発明の紫外線吸収性組成物は、前記の紫外線吸収剤を含有することを特徴とする。
本発明の光安定化剤は、前記のピリダジン誘導体及び/又はその塩を有効成分とすることを特徴とする。
本発明の光安定化剤においては、さらに金属イオン封鎖剤を含むことを特徴とする。
また、本発明の皮膚外用剤は、前記の紫外線吸収剤を含有することを特徴とする。本発明の皮膚外用剤においては、さらに無機粉体を含有することが好適である。
また、本発明の皮膚外用剤は、前記の光安定化剤を含有することを特徴とする。本発明の皮膚外用剤においては、さらに金属イオン封鎖剤を含有することが好適である。
また、本発明の皮膚外用剤においては、前記のピリダジン誘導体及び/又はその塩の配合量が0.001〜20重量%であることが好適である。
【0010】
【発明の実施の形態】
ピリダジン誘導体及びその塩
本発明の一般式(1)で示されるピリダジン誘導体は、ある種の条件下では下記のような平衡により、その互変異性体である一般式(1')で示される化合物となり得る。
【0011】
【化3】
【0012】
本発明においては、便宜上一般式(1)で示されるピリダジン誘導体についてのみ記載するが、一般式(1')で示される化合物又はその混合物であってもよい。
【0013】
本発明のピリダジン誘導体は化学名でいうと4,5-ジモルホリノ-3-ヒドロキシピリダジン、4,5-ジモルホリノ-3-ヒドロキシピリダジン塩酸塩等である。
【0014】
本発明のピリダジン誘導体は、次の方法により合成することができる。その製造方法を下記に示す。
【化4】
【0015】
上記反応式において、Aは塩素原子又は臭素原子を示す。
一般式(3)で示される化合物(Aが塩素原子の場合;4,5-ジクロロ-3-ヒドロキシピリダジン/Aが臭素原子の場合;4,5-ジブロモ-3-ヒドロキシピリダジン)は容易に入手できる一般式(2)で示される化合物(Aが塩素原子の場合;ムコクロル酸/Aが臭素原子の場合;ムコブロム酸)より上記反応式に従って、Chemische Berichte,32,543(1899)等の方法により容易に合成することができる。すなわち、一般式(2)で示される化合物(Aは塩素原子又は臭素原子)をヒドラジンと閉環反応させることにより一般式(3)で示される化合物(Aは塩素原子又は臭素原子)を容易に得ることができる。また、一般式(3)で示される化合物(Aが塩素原子)はALDRICH社等から市販されており、容易に入手することができる。そして、一般式(3)で示される化合物(Aは塩素原子又は臭素原子)を、反応溶液中10重量%以上の濃度で、20容量%以上のモルホリン濃度の反応溶液中、70℃以上の温度で反応させることにより本発明のピリダジン誘導体を得ることができる。反応溶液中の一般式(3)で示される化合物(Aは塩素原子または臭素原子)の濃度が10重量%未満の場合、反応溶液中のモルホリン濃度が20容量%未満の場合、反応温度が70℃未満の場合にはそれぞれ本発明のピリダジン誘導体を得ることは困難である。
【0016】
なお、本発明のピリダジン誘導体は公知の方法により無機酸塩又は有機酸塩とすることができる。無機酸としては、塩酸、硫酸、リン酸、臭化水素酸等が挙げられる。有機酸としては、酢酸、乳酸、マレイン酸、フマル酸、酒石酸、クエン酸、メタンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸等が挙げられる。
【0017】
紫外線吸収剤及び皮膚外用剤
本発明のピリダジン誘導体又はその塩を主成分とする紫外線吸収剤は、種々の製品に配合可能であるが、皮膚外用剤に配合することが好適である。本発明の紫外線吸収剤を配合した皮膚外用剤は、優れた紫外線防止効果を発揮し、また、日光曝露下においても紫外線吸収剤が分解しないので、その効果が長時間にわたって安定に発揮される。また、皮膚トラブルも生じない。従って、特にサンスクリ−ン用皮膚外用剤として有用である。
【0018】
また、サンスクリーン用皮膚外用剤においては、その紫外線遮蔽効果を高めるために、有機化合物系紫外線吸収剤と共に無機粉体系紫外線遮蔽剤を併用することが望まれる。また、メーキャップ化粧料においても無機粉体が配合されることが多い。しかしながら、有機系紫外線吸収剤を無機粉体と併用すると変色が起こることがある。
本発明の紫外線吸収剤は、無機粉体とともに皮膚外用剤に配合した場合でも変色を生じず、よって無機粉体との併用が可能である。
【0019】
無機粉体
このような無機粉体としては、通常化粧料や医薬品に配合されるものであれば特に限定されない。例えば、タルク、カオリン、窒化ホウ素、雲母、絹雲母(セリサイト)、白雲母、黒雲母、金雲母、合成雲母、合成マイカ、パーミキュライト、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、無水ケイ酸、ケイ酸アルミニウム、酸化アルミニウム、ケイ酸バリウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、タングステン酸金属塩、マグネシウム、シリカ、ゼオライト、硫酸バリウム、焼成硫酸カルシウム、焼セッコウ、リン酸カルシウム、フッ素アパタイト、ヒドロキシアパタイト、セラミックパウダー、金属石鹸(ミリスチン酸亜鉛、パルミチン酸カルシウム、ステアリン酸アルミニウム等)等の無機粉末の他、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、チタン酸鉄、カーボン、低次酸化チタン、マンゴバイオレット、コバルトバイオレット、酸化クロム、水酸化クロム、チタン酸コバルト、群青、紺青、酸化チタン被覆マイカ、酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆タルク、着色酸化チタン被覆マイカ、オキシ塩化ビスマス、魚鱗箔等の無機顔料が挙げられる。
【0020】
光安定化剤
本発明のピリダジン誘導体及びその塩は、光安定化剤としても有用である。とくに医薬品や化粧料に配合される色素、香料及び薬剤に対する光安定化に優れている。また、本発明のピリダジン誘導体及びその塩は、金属イオン封鎖剤を組み合わせることによって、相乗的に向上した光安定化効果を得ることができる。
【0021】
金属イオン封鎖剤
本発明においてピリダジン誘導体及びその塩と共に用いられる金属イオン封鎖剤としては、例えばエチレンジアミン四酢酸(EDTA)ナトリウム塩、エチレンジアミンヒドロキシエチル三酢酸三ナトリウム、リン酸、クエン酸、アスコルビン酸、コハク酸、グルコン酸、ポリリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウム、ヒドロキシエタンジホスホン酸塩、エチドロン酸塩等が挙げられる。
【0022】
皮膚外用剤の用途
本発明の皮膚外用剤は前記紫外線吸収剤または前記光安定化剤を配合したものである。本発明の皮膚外用剤の形態は、本発明の効果が発揮されるものであれば特に制限されない。例えば、化粧水、乳液、クリーム、美容液等のスキンケア化粧料の他、下地用化粧料、ファンデーション、口紅、フェイスカラー、アイライナー等のメーキャップ化粧料、ヘアスプレー、ヘアトニック、ヘアリキッド等の頭髪用、頭皮用化粧料等が挙げられる。
【0023】
皮膚外用剤におけるピリダジン誘導体及びその塩の配合量
本発明のピリダジン誘導体及びその塩を皮膚外用剤に配合する際、その配合量は目的とする紫外線吸収能または光安定化能に応じて適宜決定すればよいが、通常組成物中好ましくは0.001〜20重量%、より好ましくは0.01〜10重量%である。0.001重量%より少ないと紫外線防止効果または光安定化効果が十分得られないことがあり、20重量%より多いと剤型を保つのが困難となることがあるので好ましくはない。
【0024】
その他の成分
本発明の皮膚外用剤には、上記必須成分の他に、通常化粧品や医薬品に配合可能な成分、例えば、液体油脂、固体油脂、ロウ、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル類、シリコーン、アニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤、非イオン性界面活性剤、保湿剤、水溶性高分子化合物、増粘剤、被膜剤、低級アルコール、多価アルコール、糖類、アミノ酸類、有機アミン類、pH調整剤、皮膚栄養剤、ビタミン類、酸化防止剤、香料、粉末、色材、水等を必要に応じて適宜配合することができる。また、本発明のピリダジン誘導体以外の紫外線吸収剤及び光安定化剤も本発明の効果を損ねない限り配合可能である。
【0025】
紫外線吸収組成物
また、本発明にかかる紫外線吸収剤は、皮膚外用剤以外の製品、例えば、塗料、染料、顔料、各種樹脂、合成ゴム、ラテックス、フィルム、繊維等にも紫外線防御のために配合し紫外線吸収性組成物とすることが可能である。本発明にかかるピリダジン誘導体は熱安定性にも優れ、揮散しないため、その効力を長時間維持することができる。この場合の配合量は、通常好ましくは0.001〜20重量%、より好ましくは0.01〜10重量%である。0.001重量%より少ないと、紫外線防御効果が十分でないことがあり、20重量%より多いと成形などが困難となることがあるので好ましくはない。
【0026】
【実施例】
以下、具体的な例を挙げて本発明を詳細に説明する。なお、本発明はこれらに限定されるものではない。
まず、本発明のピリダジン誘導体の製造例を示す。
製造例1 4,5- ジモルホリノ -3- ヒドロキシピリダジン
4,5-ジクロロ-3-ヒドロキシピリダジン(25.0g,0.151mol=反応液中約17重量%に相当)をモルホリン(120ml=100容量%に相当)に溶解し、70℃以上で24時間加熱還流した。放冷後、析出した結晶を濾過し、4,5-ジモルホリノ-3-ヒドロキシピリダジンの白色結晶(37.2g, 収率92%)を得た。
融点 256〜257℃(分解)(Capil.)
得られた化合物の化学分析値は次の通りである。元素分析の結果を表1に、以下、1H-NMR、13C-NMR、MSスペクトルの順に結果を示す。
【0027】
【表1】
【0028】
1H-NMR(DMSO-d6, TMS, ppm)
δ:3.21(dd,4H,J=4.4&4.9Hz: -CH2-N-CH2-),
3.23(dd,4H,J=4.4&4.9Hz: -CH2-N-CH2-),
3.62(dd,4H,J=4.4&4.9Hz: -CH2-O-CH2-),
3.70(dd,4H,J=4.4&4.9Hz: -CH2-O-CH2-),
7.67(s,1H:ピリダジン環H-6),12.38(s,1H:OH)
13C-NMR: (DMSO-d6, TMS, ppm)
δ: 47.8(-CH2-N-CH2-), 48.5(-CH2-N-CH2-), 66.1(-CH2-O-CH2-),
66.6(-CH2-O-CH2-),131.1, 132.6,141.0(ピリダジン環C-4, C-5, C-6), 160.7(ピリダジン環C-3)
MSスペクトル: MW=266(C12H18N4O3=266.30)
【0029】
製造例2 4,5- ジモルホリノ -3- ヒドロキシピリダジン
4,5-ジブロモ-3-ヒドロキシピリダジン(25.0g,0.098mol=反応液中約17重量%に相当)をモルホリン(120ml=100容量%に相当)に溶解し、70℃以上で24時間加熱還流した。放冷後、析出した結晶を濾過し、4,5-ジモルホリノ-3-ヒドロキシピリダジンの白色結晶(23.7g, 収率90%)を得た。
融点 256〜257℃(分解)(Capil.)
得られた化合物の化学分析値は次の通りである。元素分析の結果を表2に、以下、1H-NMR、13C-NMR、MSスペクトルの順に結果を示す。
【0030】
【表2】
【0031】
1H-NMR(DMSO-d6, TMS, ppm)
δ:3.21(dd,4H,J=4.4&4.9Hz: -CH2-N-CH2-),
3.23(dd,4H,J=4.4&4.9Hz: -CH2-N-CH2-),
3.62(dd,4H,J=4.4&4.9Hz: -CH2-O-CH2-),
3.70(dd,4H,J=4.4&4.9Hz: -CH2-O-CH2-),
7.67(s,1H:ピリダジン環H-6),12.38(s,1H:OH)
13C-NMR: (DMSO-d6, TMS, ppm)
δ: 47.8(-CH2-N-CH2-), 48.5(-CH2-N-CH2-), 66.1(-CH2-O-CH2-),
66.6(-CH2-O-CH2-),131.1, 132.6,141.0(ピリダジン環C-4, C-5, C-6), 160.7(ピリダジン環C-3)
MSスペクトル: MW=266(C12H18N4O3=266.30)
【0032】
つぎに、本発明のピリダジン誘導体の紫外線吸収能に関する試験について示す。
試験例1 吸光度
4,5-ジモルホリノ-3-ヒドロキシピリダジンの紫外線吸収スペクトル(溶媒:水、濃度10ppm、公路長1cm)を分光光度計(日本分光(株)製Ubest-55)にて測定した。結果を図1に示す。
【0033】
図1より、本発明のピリダジン誘導体は、地表に到達する290nm〜400nmの紫外線をすべての波長領域にわたって強く吸収することができ、且つ、400nmより長波長側の可視領域においてはほとんど吸収を示さないので、透明感に優れているといえる。
【0034】
試験例2 紫外線防止効果
(i)試験方法
夏期の海辺で実使用テストを行った。パネルの背中の左右半分づつに試料を等量づつ塗布した。直射日光曝露後の日焼けの程度を以下の判定基準に従って評価した。なお、1群20名で行った。
【0035】
(判定基準)
著効:全くあるいはほとんど日焼け症状が認められなかった
有効:軽度の日焼け症状が認められた
無効:強度の日焼け症状が認められた
(判定)
◎:著効又は有効の被験者が80%以上
○:著効又は有効の被験者が50%以上80%未満
△:著効又は有効の被験者が30%以上50%未満
×:著効又は有効の被験者が30%未満
【0036】
(ii)試料の調製
(a)ローション
(アルコール相)
95%エタノール 25.0重量%
POE(25)硬化ヒマシ油 2.0
紫外線吸収剤(表3記載) 0〜20
防腐剤 適 量
香料 適 量
(水相)
グリセリン 5.0
ヘキサメタリン酸ナトリウム 適 量
イオン交換水 残 余
(製法)
水相、アルコール相をそれぞれ調製後、混合した。
【0037】
(b)クリーム
ステアリルアルコール 7.0重量%
ステアリン酸 2.0
水添ラノリン 2.0
スクワラン 5.0
2-オクチルドデシルアルコール 6.0
POE(25)セチルエーテル 3.0
グリセリンモノステアリン酸エステル 2.0
プロピレングリコール 5.0
紫外線吸収剤(表4に記載) 0〜20
香料 適 量
亜硫酸水素ナトリウム 0.03
エチルパラベン 0.3
イオン交換水 残 余
(製法)
イオン交換水にプロピレングリコールを加えて溶解し、加熱して70℃に保った(水相)。他の成分を混合し、加熱融解して70℃に保った(油相)。水相に油相を加え、予備乳化を行い、ホモミキサーで均一に乳化した後、よくかきまぜながら30℃まで冷却した。
【0038】
(iii)結果
(a)ローションについての結果を表3に、(b)クリームについての結果を表4に示す。
【0039】
【表3】
【0040】
【表4】
【0041】
表3〜4より明らかなように、本発明のピリダジン誘導体を紫外線吸収剤として配合した皮膚外用剤は、優れた紫外線防止効果を有していた。また、本発明のピリダジン誘導体及び/又はその塩の配合量は、0.001〜20重量%が好適であることがわかる。なお、20重量%より多い配合は製剤上困難である。
【0042】
以上のように、本発明にかかるピリダジン誘導体は、広範囲の紫外線領域にわたって優れた吸収能を有する。そこで、本発明のピリダジン誘導体が紫外線吸収剤として皮膚外用剤に配合可能か否かを調べるために、皮膚刺激性、光安定性、及び無機粉体の影響についてさらに検討を行った。
【0043】
試験例3 皮膚刺激性試験
試験例2と同じ試料(紫外線吸収剤の配合量は10重量%)を用いて行った。(i)連続使用試験
健常な被験者による連続使用試験を1群20名で行った。各試料を適量顔面に1日2回、4週間塗布し、次表の判定基準で判定した。
【0044】
【表5】
【0045】
(判定)
平均スコアを求め、次の基準で判定した。
◎:平均スコアが0。
○:平均スコアが0より大きく1未満。
△:平均スコアが1以上2未満。
×:平均スコアが2以上。
結果を下記表に示す。
【0046】
【表6】
【0047】
(ii)パッチテスト
健常な男性及び女性志願者の前腕屈側部にフィンチャンバ−を用いて24時間閉塞パッチテストを1群20名で行い、次表の判定基準で判定した。
【0048】
【表7】
【0049】
(判定)
平均スコアを求め、次の基準で判定した。
◎:平均スコアが0。
○:平均スコアが0より大きく1未満。
△:平均スコアが1以上2未満。
×:平均スコアが2以上。
結果を下記表に示す。
【0050】
【表8】
【0051】
表6と8から明らかなように、本発明の紫外線吸収剤を配合した皮膚外用剤は、連続使用試験及びパッチテストにおいて皮膚刺激性が全くなく、安全性に非常に優れることが確認された。
【0052】
試験例4 光安定性試験
本発明のピリダジン誘導体の水溶液を日光に2週間曝露(日射被爆量80MJ/m2)後、残存率及び外観の変化を調べるとともに紫外線吸収スペクトル(溶媒:水、濃度10ppm、光路長1cm)を分光光度計にて測定し、紫外線吸収スペクトルの290nm〜400nmの範囲を積分処理して面積値を求め、日光曝露前と比較した。
【0053】
(判定)
残存率及び紫外線吸収スペクトルの面積値の変化を次の基準で判定した。
◎:日光曝露前の95%以上。
○:日光曝露前の90%以上95%未満。
△:日光曝露前の70%以上90%未満。
×:日光曝露前の70%未満。
結果を下記表に示す。
【0054】
【表9】
【0055】
表9からわかるように、本発明のピリダジン誘導体は長時間の直射日光曝露によっても分解されず、非常に高い残存率を示した。また、紫外線吸収スペクトルの形状や面積値にも変化はなく、外観においても着色や析出などは認められなかった。
【0056】
試験例6 無機粉体系紫外線遮蔽剤との併用時の安定性試験
下記の処方でサンスクリーンクリームを製造し、これらを50℃で2ヶ月間保存し、目視により変色を観察することにより、紫外線防御を目的とした皮膚外用剤としてよく配合される無機粉体系紫外線遮蔽剤との併用時の安定性について検討した。
【0057】
(処方)
サンスクリーンクリーム
(1)エチルセルロース 1.0重量%
(2)エタノール 5.0
(3)コハク酸2−エチルヘキシル 24.0
(4)二酸化チタン 1.0
(5)多孔性無水ケイ酸粉末 1.0
(6)球状ナイロン粉末 1.0
(7)タルク 1.0
(8)セリサイト 1.0
(9)窒化ホウ素 1.0
(10)シリコーン処理マイカ 1.0
(11)紫外線吸収剤(表10記載) 10.0
(12)カルボキシメチルセルロース 1.0
(13)イオン交換水 残 余
(14)防腐剤 適 量
(15)香料 適 量
【0058】
(製法)
(1)に(2)を加え十分に膨潤させた後、(3)〜(11)を加え加熱混合し、十分に分散及び溶解した。この分散液を70℃に保ち、(12)〜(15)を混合した溶液を徐々に加えながらホモミキサーで均一に乳化した後、よくかき混ぜながら30℃まで冷却し、サンスクリーンクリームを得た。
結果を下記表に示す。
【0059】
【表10】
【0060】
表10から明らかなように、本発明のピリダジン誘導体は無機粉体を併用しても変色は認められなかった。
以上のように、本発明にかかるピリダジン誘導体は、皮膚刺激性がなく、光安定性にも優れ、また、無機粉体との併用でも変色を生じない。従って、本発明のピリダジン誘導体は、皮膚外用剤に配合可能な紫外線吸収剤として非常に有用である。
【0061】
つぎに、本発明のピリダジン誘導体の光安定化剤としての効果を調べた。
まず、各色素に対する光安定化効果及び組成物の外観変化を下記評価処方により調べた。
【0062】
各試験サンプルを調製し、日光曝露(80MJ)前後のサンプルの外観変化観察(視感判定)及び色差(ΔE)の測定を行った。
色差は分光光度計にてLab座標系で測色し、日光曝露前の色を基準に計算した。すなわち、日光曝露前の測定値(L1,a1,b1)より色差(ΔE)を次式で求めた。
ΔE={(L2−L1)2+(a2−a1)2+(b2−b1)2}1/2
単独色素と各種光安定化剤の組み合わせた結果を表11〜12に示す。
【0063】
【表11】
【0064】
【表12】
つぎに、複数色素と各種光安定化剤を組み合わせた結果を表13に示す。
【0065】
【表13】
【0066】
表11〜13の結果より、本発明のピリダジン誘導体(4,5-ジモルホリノ-3-ヒドロキシピリダジン)における色差ΔEは、他の光安定化剤と比較して、際だって小さいことがわかる。また、組成物の外観の変化も少ないことがわかる。したがって、本発明のピリダジン誘導体は、色素に対して、優れた光安定化効果をもつことがわかる。
【0067】
つぎに、本発明者は、色素に対する本発明の光安定化剤の有効量について、検討を行った。単独色素と本発明のピリダジン誘導体とを組み合わせた結果を表14〜15に示す。
【0068】
【表14】
【0069】
【表15】
【0070】
複数色素と本発明のピリダジン誘導体とを組み合わせた結果を表16に示す。
【0071】
【表16】
【0072】
表14〜16の結果より、約0.00001〜約0.001重量%の色素の対して、約0.01〜約0.3重量%の本発明のピリダジン誘導体が光安定化剤として有効性を示すことがわかる。0.3重量%以上の配合も可能であるが、皮膚外用剤に配合する場合、20重量%より多いと剤型を保つのが困難になるので好ましくない。
【0073】
つぎに、各香料に対する光安定化効果を下記評価処方により調べた。
【0074】
各試験サンプルを調製し、日光曝露(80MJ)前後のサンプルの匂い変化観察(調香師による判定)を行った。
天然香料と各種光安定化剤の組み合わせた結果を表17に示す。
【0075】
【表17】
【0076】
表17の結果より、本発明のピリダジン誘導体(4,5-ジモルホリノ-3-ヒドロキシピリダジン)における匂いの変化は、他の光安定化剤と比較して、際だって少ないことがわかる。したがって、本発明のピリダジン誘導体は、天然香料に対して、優れた光安定化効果をもつことがわかる。
合成香料と各種光安定化剤の組み合わせた結果を表18に示す。
【0077】
【表18】
【0078】
表18の結果より、本発明のピリダジン誘導体(4,5-ジモルホリノ-3-ヒドロキシピリダジン)における匂いの変化は、他の光安定化剤と比較して、際だって少ないことがわかる。したがって、本発明のピリダジン誘導体は、合成香料に対して、優れた光安定化効果をもつことがわかる。
ベース香料と各種光安定化剤の組み合わせた結果を表19に示す。
【0079】
【表19】
【0080】
表19の結果より、本発明のピリダジン誘導体(4,5-ジモルホリノ-3-ヒドロキシピリダジン)における匂いの変化は、他の光安定化剤と比較して、際だって少ないことがわかる。したがって、本発明のピリダジン誘導体は、ベース香料に対して、優れた光安定化効果をもつことがわかる。
【0081】
つぎに、本発明者は、香料に対する本発明の光安定化剤の有効量について、検討を行った。天然香料と本発明のピリダジン誘導体とを組み合わせた結果を表20に示す。
【0082】
【表20】
【0083】
表20の結果より、約0.03重量%の天然香料の対して、約0.001〜約0.3重量%の本発明のピリダジン誘導体が光安定化剤として有効性を示すことがわかる。
つぎに、合成香料と本発明のピリダジン誘導体を組み合わせた結果を表21に示す。
【0084】
【表21】
【0085】
表21の結果より、約0.03重量%の合成香料の対して、約0.01〜約0.3重量%の本発明のピリダジン誘導体が光安定化剤として有効性を示すことがわかる。
つぎに、ベース香料と本発明のピリダジン誘導体を組み合わせた結果を表22に示す。
【0086】
【表22】
【0087】
表22の結果より、約0.03重量%のベース香料の対して、約0.01〜約0.3重量%の本発明のピリダジン誘導体が光安定化剤として有効性を示すことがわかる。
【0088】
つぎに、薬剤に対する光安定化効果及び組成物の外観変化を下記評価処方により調べた。
【0089】
各試験サンプルを調製し、日光曝露(80MJ)前後のサンプルの外観変化観察(視感判定)及び液体クロマトグラフィーによる残存率の測定を行った。
つぎに、薬剤と本発明のピリダジン誘導体を組み合わせた結果を表23に示す。
【0090】
【表23】
【0091】
表23の結果より、本発明のピリダジン誘導体(4,5-ジモルホリノ-3-ヒドロキシピリダジン)における薬剤の残存率は、他の光安定化剤と比較して、際だって高いことがわかる。また、組成物の外観の変化も少ないことがわかる。したがって、本発明のピリダジン誘導体は、薬剤に対して、優れた光安定化効果をもつことがわかる。
【0092】
本発明者らは、前記光安定化剤に金属イオン封鎖剤を組み合わせることにより、光安定効果を向上させることを試みた。
まず、各色素に対する光安定化効果及び組成物の外観変化を下記評価処方により調べた。
【0093】
各試験サンプルを調製し、日光曝露(80MJ)前後のサンプルの外観変化観察(視感判定)及び色差(ΔE)の測定を行った。
色差は分光光度計にてLab座標系で測色し、日光曝露前の色を基準に計算した。すなわち、日光曝露前の測定値(L1,a1,b1)より色差(ΔE)を次式で求めた。
ΔE={(L2−L1)2+(a2−a1)2+(b2−b1)2}1/2
単独の色素と本発明のピリダジン誘導体と各種金属イオン封鎖剤を組み合わせた結果を表24〜25に示す。
【0094】
【表24】
【0095】
【表25】
【0096】
つぎに、複数の色素と本発明のピリダジン誘導体と各種金属イオン封鎖剤を組み合わせた結果を表26に示す。
【0097】
【表26】
【0098】
表24〜26の結果より、本発明のピリダジン誘導体(4,5-ジモルホリノ-3-ヒドロキシピリダジン)に金属イオン封鎖剤を組み合わせた場合における色差ΔEは、金属イオン封鎖剤を組み合わせなかった場合と比較して、小さいことがわかる。また、組成物の外観の変化もより少ないことがわかる。したがって、本発明のピリダジン誘導体は、金属イオン封鎖剤を組み合わせると色素に対して、より優れた光安定化効果をもつことがわかる。
また、金属イオン封鎖剤のみではほとんど光安定化効果がないことから考えて、本発明のピリダジン誘導体と、金属イオン封鎖剤の組み合わせは光安定化効果に対して、相乗的な効果をもつといえる。
【0099】
つぎに、金属イオン封鎖剤を組み合わせた場合における各香料に対する光安定化効果を下記評価処方により調べた。
【0100】
各試験サンプルを調製し、日光曝露(80MJ)前後のサンプルの匂い変化観察(調香師による判定)を行った。
天然香料と本発明のピリダジン誘導体と各種金属イオン封鎖剤を組み合わせた結果を表27に示す。
【0101】
【表27】
【0102】
表27の結果より、本発明のピリダジン誘導体(4,5-ジモルホリノ-3-ヒドロキシピリダジン)に金属イオン封鎖剤を組み合わせた場合における匂いの変化は、金属イオン封鎖剤を組み合わせない場合と比較して、少ないことがわかる。したがって、本発明のピリダジン誘導体は、金属イオン封鎖剤を組み合わせると天然香料に対して、より優れた光安定化効果をもつことがわかる。
また、金属イオン封鎖剤のみではほとんど光安定化効果がないことから考えて、本発明のピリダジン誘導体と、金属イオン封鎖剤の組み合わせは光安定化効果に対して、相乗的な効果をもつといえる。
合成香料と本発明のピリダジン誘導体と各種金属イオン封鎖剤を組み合わせた結果を表28に示す。
【0103】
【表28】
【0104】
表28の結果より、本発明のピリダジン誘導体(4,5-ジモルホリノ-3-ヒドロキシピリダジン)に金属イオン封鎖剤を組み合わせた場合における匂いの変化は、金属イオン封鎖剤を組み合わせない場合と比較して、少ないことがわかる。したがって、本発明のピリダジン誘導体は、金属イオン封鎖剤を組み合わせると合成香料に対して、より優れた光安定化効果をもつことがわかる。
また、金属イオン封鎖剤のみではほとんど光安定化効果がないことから考えて、本発明のピリダジン誘導体と、金属イオン封鎖剤の組み合わせは光安定化効果に対して、相乗的な効果をもつといえる。
ベース香料と本発明のピリダジン誘導体と各種金属イオン封鎖剤を組み合わせた結果を表29に示す。
【0105】
【表29】
【0106】
表29の結果より、本発明のピリダジン誘導体(4,5-ジモルホリノ-3-ヒドロキシピリダジン)に金属イオン封鎖剤を組み合わせた場合における匂いの変化は、金属イオン封鎖剤を組み合わせない場合と比較して、少ないことがわかる。したがって、本発明のピリダジン誘導体は、金属イオン封鎖剤を組み合わせるとベース香料に対して、より優れた光安定化効果をもつことがわかる。
また、金属イオン封鎖剤のみではほとんど光安定化効果がないことから考えて、本発明のピリダジン誘導体と、金属イオン封鎖剤の組み合わせは光安定化効果に対して、相乗的な効果をもつといえる。
【0107】
つぎに、金属イオン封鎖剤を組み合わせた場合における各薬剤に対する光安定化効果及び組成物の外観変化を下記評価処方により調べた。
【0108】
各試験サンプルを調製し、日光曝露(80MJ)前後のサンプルの外観変化観察(視感判定)及び液体クロマトグラフィーによる残存率の測定を行った。
薬剤と本発明のピリダジン誘導体と各種金属イオン封鎖剤を組み合わせた結果を表30に示す。
【0109】
【表30】
【0110】
表30の結果より、本発明のピリダジン誘導体(4,5-ジモルホリノ-3-ヒドロキシピリダジン)に金属イオン封鎖剤を組み合わせた場合における薬剤の残存率は、金属イオン封鎖剤を組み合わせなかった場合と比較して、高いことがわかる。また、組成物の外観の変化もより少ないことがわかる。したがって、本発明のピリダジン誘導体は、金属イオン封鎖剤を組み合わせると薬剤に対して、より優れた光安定化効果をもつことがわかる。
また、金属イオン封鎖剤のみではほとんど光安定化効果がないことから考えて、本発明のピリダジン誘導体と、金属イオン封鎖剤の組み合わせは光安定化効果に対して、相乗的な効果をもつといえる。
【0111】
以下、本発明にかかる皮膚外用剤の実施例を挙げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、配合量は全て重量%で示す。
実施例1 化粧水
(アルコール相)
エタノール 10.0
オレイルアルコール 0.1
POE(20)ソルビタンモノラウリン酸エステル 0.5
POE(15)ラウリルエーテル 0.5
4,5-ジモルホリノ-3-ヒドロキシピリダジン 5.0
防腐剤 適 量
香料 適 量
(水相)
1,3-ブチレングリコール 6.0
グリセリン 4.0
イオン交換水 残 余
(製法)
水相、アルコール相をそれぞれ調製後、混合した。
【0112】
実施例2 化粧水
(アルコール相)
エタノール 10.0
POE(20)オレイルエーテル 0.5
防腐剤 適 量
香料 適 量
(水相)
ジプロピレングリコール 6.0
ソルビット 4.0
PEG1500 5.0
4,5-ジモルホリノ-3-ヒドロキシピリダジン塩酸塩 20.0
メチルセルロース 0.2
クインスシード 0.1
イオン交換水 残 余
(製法)
イオン交換水の一部にメチルセルロース及びクインスシードを混合、攪拌し、粘稠液を調製した。イオン交換水の残部と他の水相成分を混合溶解し、これに前記の粘稠液を加えて、均一な水相を得た。アルコール相を調製後、水相に添加し、混合した。
【0113】
実施例3 クリーム
ステアリン酸 5.0
ステアリルアルコール 4.0
イソプロピルミリステート 18.0
グリセリンモノステアリン酸エステル 3.0
プロピレングリコール 10.0
4,5-ジモルホリノ-3-ヒドロキシピリダジン 20.0
水酸化カリウム 0.2
亜硫酸水素ナトリウム 0.01
防腐剤 適 量
香料 適 量
イオン交換水 残 余
(製法)
イオン交換水にプロピレングリコール及び水酸化カリウムを加えて溶解し、加熱して70℃に保った(水相)。他の成分を混合し、加熱融解して70℃に保った(油相)。水相に油相を徐々に加えて予備乳化し、ホモミキサーで均一に乳化後、よくかきまぜながら30℃まで冷却した。
【0114】
実施例4 クリーム
ステアリン酸 6.0
ソルビタンモノステアリン酸エステル 2.0
POE(20)ソルビタンモノステアリン酸エステル 1.5
プロピレングリコール 10.0
4,5-ジモルホリノ-3-ヒドロキシピリダジン 1.0
グリセリントリオクタノエート 10.0
スクワレン 5.0
亜硫酸水素ナトリウム 0.01
エチルパラベン 0.3
香料 適 量
イオン交換水 残 余
(製法)
イオン交換水にプロピレングリコール及び4,5-ジモルホリノ-3-ヒドロキシピリダジンを加えて溶解し、加熱して70℃に保った(水相)。他の成分を混合し、加熱融解して70℃に保った(油相)。水相に油相を徐々に加え、予備乳化を行い、ホモミキサーで均一に乳化した後、よくかきまぜながら30℃まで冷却した。
【0115】
実施例5 乳液
ステアリン酸 2.5
セチルアルコール 1.5
ワセリン 5.0
流動パラフィン 10.0
POE(10)モノオレイン酸エステル 2.0
PEG1500 3.0
トリエタノールアミン 1.0
4,5-ジモルホリノ-3-ヒドロキシピリダジン塩酸塩 10.0
亜硫酸水素ナトリウム 0.01
エチルパラベン 0.3
カルボキシビニルポリマー 0.05
香料 適 量
イオン交換水 残 余
(製法)
少量のイオン交換水にカルボキシビニルポリマーを溶解した(A相)。イオン交換水の残部にPEG1500、4,5-ジモルホリノ-3-ヒドロキシピリダジン塩酸塩及びトリエタノールアミンを加え、加熱溶解して70℃に保った(水相)。他の成分を混合し、加熱融解して70℃に保った(油相)。水相に油相を加えて予備乳化を行い、A相を加えてホモミキサーで均一に乳化した後、よくかきまぜながら30℃まで冷却した。
【0116】
実施例6 ジェル
95%エタノール 10.0
ジプロピレングリコール 15.0
POE(50)オレイルエーテル 2.0
カルボキシビニルポリマー 1.0
水酸化ナトリウム 0.15
4,5-ジモルホリノ-3-ヒドロキシピリダジン 2.0
メチルパラベン 0.2
香料 適 量
イオン交換水 残 余
(製法)
イオン交換水にカルボキシビニルポリマーを均一に溶解した(A相)。95%エタノールに4,5-ジモルホリノ-3-ヒドロキシピリダジン及びPOE(50)オレイルエーテルを溶解し、A相に添加した。水酸化ナトリウム以外の成分を添加後、水酸化ナトリウムを添加して中和増粘させた。
【0117】
実施例7 美容液
(A相)
95%エタノール 10.0
POE(20)オクチルドデカノール 1.0
メチルパラベン 0.15
パントテニルエチルエーテル 0.1
(B相)
水酸化カリウム 0.1
(C相)
グリセリン 5.0
ジプロピレングリコール 10.0
亜硫酸水素ナトリウム 0.03
カルボキシビニルポリマー 0.2
4,5-ジモルホリノ-3-ヒドロキシピリダジン 0.1
イオン交換水 残 余
(製法)
A相、C相をそれぞれ均一に溶解し、C相にA相を加えて可溶化した。次いでB相を加えて混合した。
【0118】
実施例8 パック
(A相)
ジプロピレングリコール 5.0
POE(60)硬化ヒマシ油 5.0
(B相)
オリーブ油 5.0
酢酸トコフェロール 0.2
エチルパラベン 0.2
香料 0.2
(C相)
4,5-ジモルホリノ-3-ヒドロキシピリダジン 3.0
亜硫酸水素ナトリウム 0.03
ポリビニルアルコール
(ケン化度90、重合度2000) 13.0
エタノール 7.0
イオン交換水 残 余
(製法)
A相、B相、C相をそれぞれ均一に溶解し、A相にB相を加えて可溶化した。次いでこれをC相に加えて混合した。
【0119】
上記実施例1〜7は何れも優れた紫外線防止効果を有していた。また、実施例1〜8は皮膚トラブルは全く認められなかった。
【0120】
実施例9 乳液
(油相)
ステアリルアルコール 1.5
スクワレン 2.0
ワセリン 2.5
脱臭液状ラノリン 1.5
月見草油 2.0
ミリスチン酸イソプロピル 5.0
グリセリンモノオレート 2.0
POE(60)硬化ヒマシ由 2.0
酢酸トコフェロール 0.05
エチルパラベン 0.2
ブチルパラベン 0.1
香料 適 量
(水相)
4,5-ジモルホリノ-3-ヒドロキシピリダジン 1.0
4,5-ジモルホリノ-3-ヒドロキシピリダジン塩酸塩 1.0
亜硫酸水素ナトリウム 0.01
グリセリン 5.0
ヒアルロン酸ナトリウム 0.01
カルボキシビニルポリマー 0.2
水酸化カリウム 0.2
イオン交換水 残 余
(製法)
油相、水相をそれぞれ70℃にて溶解し、水相に油相を混合し、乳化機で乳化後、熱交換機で30℃まで冷却した。
【0121】
上記実施例9の乳液も優れた紫外線防止効果を有し、皮膚トラブルは全く認められなかった。
【0122】
実施例10 固形パウダリ−ファンデ−ション
(1)タルク 15.0
(2)セリサイト 10.0
(3)球状ナイロン粉末 10.0
(4)多孔性無水ケイ酸粉末 15.0
(5)窒化ホウ素 5.0
(6)二酸化チタン 5.0
(7)酸化鉄 3.0
(8)ステアリン酸亜鉛 5.0
(9)4,5-ジモルホリノ-3-ヒドロキシピリダジン 5.0
(10)流動パラフィン 残 余
(11)トリイソオクタン酸グリセリン 15.0
(12)セスキオレイン酸ソルビタン 1.5
(13)防腐剤 適 量
(14)香料 適 量
(製法)
(1)〜(8)の各成分を混合粉砕したところへ、(9)〜(14)の各成分を混合したものを加えて攪拌混合し、容器に成型して固形ファンデ−ションを得た。
【0123】
実施例11 油中水型乳化ファンデ−ション
(1)球状ナイロン 10.0
(2)多孔性無水ケイ酸粉末 8.0
(3)雲母チタン 2.0
(4)シリコーン処理セリサイト 2.0
(5)シリコーン処理マイカ 12.0
(6)シリコーン処理二酸化チタン 5.0
(7)シリコーン処理酸化鉄 2.0
(8)イオン交換水 残 余
(9)4,5-ジモルホリノ-3-ヒドロキシピリダジン 3.0
(10)デカメチルシクロペンタンシロキサン 18.0
(11)ジメチルポリシロキサン 5.0
(12)スクワラン 1.0
(13)ポリオキシエチレン変性ジメチルポリシロキサン 2.0
(14)防腐剤 適 量
(15)香料 適 量
(製法)
(9)〜(15)の各成分を均一に混合溶解したものに、混合粉砕した(1)〜(7)を加えて分散させた。この分散液に、(8)を加えて乳化し、容器に充填して油中水型乳化ファンデ−ションを得た。
【0124】
実施例12 白粉
(1)タルク 残 余
(2)セリサイト 10.0
(3)球状ナイロン粉末 10.0
(4)窒化ホウ素 5.0
(5)酸化鉄 3.0
(6)炭酸マグネシウム 5.0
(7)スクワラン 3.0
(8)トリイソオクタン酸グリセリン 2.0
(9)セスキオレイン酸ソルビタン 2.0
(10)4,5-ジモルホリノ-3-ヒドロキシピリダジン 0.1
(11)防腐剤 適 量
(12)香料 適 量
(製法)
(1)〜(6)の各成分を混合粉砕したところへ、(7)〜(12)の各成分を混合したものを加えて攪拌混合し、白粉を得た。
【0125】
実施例13 アイシャド−
(1)タルク 残 余
(2)マイカ 15.0
(3)球状ナイロン粉末 10.0
(4)窒化ホウ素 5.0
(5)酸化鉄 3.0
(6)酸化チタン被覆マイカ 5.0
(7)スクワラン 3.0
(8)トリイソオクタン酸グリセリン 2.0
(9)セスキオレイン酸ソルビタン 2.0
(10)4,5-ジモルホリノ-3-ヒドロキシピリダジン 2.0
(11)防腐剤 適 量
(12)香料 適 量
(製法)
(1)〜(6)の各成分を混合粉砕したところへ、(7)〜(12)の各成分を混合したものを加えて攪拌混合し、アイシャド−を得た。
【0126】
実施例14 口紅
(1)カルナバロウ 0.5
(2)キャンデリラロウ 5.0
(3)セレシン 10.0
(4)スクワラン 残 余
(5)トリイソステアリン酸グリセリン 10.0
(6)ジイソステアリン酸グリセリン 20.0
(7)4,5-ジモルホリノ-3-ヒドロキシピリダジン 1.0
(8)マカデミアナッツ油脂肪酸コレステリル 4.0
(9)合成ケイ酸ナトリウム−マグネシウム 0.5
(10)疎水性シリカ 0.5
(11)イオン交換水 2.0
(12)色剤 適 量
(13)防腐剤 適 量
(14)香料 適 量
(製法)
60℃に加熱した(8)に(9)、(10)を分散させ、これに(11)を加えて十分攪拌した。別に加熱溶解しておいた(1)〜(7)にこれを加えて十分攪拌し、さらに(12)〜(14)を加えて分散攪拌し、その後成型して口紅を得た。
【0127】
実施例10〜14のメーキャップ化粧料は何れも優れた紫外線防止効果を有し、また、皮膚トラブルや、経時的な変色等は認められなかった。
【0128】
実施例15 ヘアフォーム
(原液処方)
(1)アクリル樹脂アルカノールアミン液(50%) 8.0
(2)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 適 量
(3)流動パラフィン 5.0
(4)グリセリン 3.0
(5)香料 適 量
(6)防腐剤 適 量
(7)エタノール 15.0
(8)4,5-ジモルホリノ-3-ヒドロキシピリダジン 0.01
(9)イオン交換水 残 余
(充填処方)
(1)原液 90.0
(2)液化石油ガス 10.0
(製法)
流動パラフィンをグリセリンとポリオキシエチレン硬化ヒマシ油の溶解物に添加し、ホモミキサーで均一に乳化する。これを他の成分の溶液に添加する。充填は缶に原液を充填し、バルブ装着後、ガスを充填する。
【0129】
実施例16 ヘアリキッド
(1)ポリオキシプロピレン(40)ブチルエーテル 20.0
(2)ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油 1.0
(3)エタノール 50.0
(4)香料 適 量
(5)防腐剤 適 量
(6)染料 適 量
(7)4,5-ジモルホリノ-3-ヒドロキシピリダジン 2.0
(8)イオン交換水 残 余
(製法)
エタノールにポリオキシプロピレン(40)ブチルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、4,5-ジモルホリノ-3-ヒドロキシピリダジン、香料、防腐剤を溶解する。イオン交換水に染料を溶解する。エタノール相に水相を添加し、ろ紙などでろ過する。
【0130】
実施例17 ヘアスプレー
(原液処方)
(1)アクリル樹脂アルカノールアミン液(50%) 7.0
(2)セチルアルコール 0.1
(3)シリコーン油 0.3
(4)エタノール 残 余
(5)香料 適 量
(6)4,5-ジモルホリノ-3-ヒドロキシピリダジン 2.0
(7)イオン交換水 3.0
(充填処方)
(1)原液 50.0
(2)液化石油ガス 50.0
(製法)
エタノールに他の成分を加え溶解し、ろ過する。充填は缶に原液を充填し、バルブ装着後、ガスを充填する。
【0131】
実施例18 ヘアトニック
(1)4,5-ジモルホリノ-3-ヒドロキシピリダジン 3.0
(2)硬化ヒマシ油エチレンオキシド(40モル)付加物 2.0
(3)エタノール 60.0
(4)香料 適 量
(5)イオン交換水 残 余
(製法)
エタノールに硬化ヒマシ油エチレンオキシド(40モル)付加物と4,5-ジモルホリノ-3-ヒドロキシピリダジンを溶解させる。エタノール相及び水相を混合し、香料を加える。
【0132】
実施例15〜18の毛髪用及び頭皮用化粧料は何れも優れた紫外線防止効果を有し、また、頭皮トラブルや、経時的な変色等は認められなかった。
【0133】
実施例19 化粧水
(アルコール相)
エタノール 10.0
オレイルアルコール 0.1
POE(20)ソルビタンモノラウリン酸エステル 0.5
POE(15)ラウリルエーテル 0.5
ジブチルヒドロキシトルエン 0.01
防腐剤 適 量
香料 適 量
(水相)
dl-α-トコフェロール 2-L-アスコルビン酸リン酸ジエステルカリウム塩
0.02
4,5-ジモルホリノ-3-ヒドロキシピリダジン 1.0
1,3-ブチレングリコール 6.0
グリセリン 4.0
イオン交換水 残 余
(製法)
水相、アルコール相をそれぞれ調製後、混合した。
【0134】
実施例20 クリーム
ステアリン酸 5.0
ステアリルアルコール 4.0
イソプロピルミリステート 18.0
グリセリンモノステアリン酸エステル 3.0
プロピレングリコール 10.0
4,5-ジモルホリノ-3-ヒドロキシピリダジン 0.1
dl-α-トコフェロール 2-L-アスコルビン酸リン酸ジエステルカリウム塩
0.01
水酸化カリウム 0.2
ジブチルヒドロキシトルエン 0.01
亜硫酸水素ナトリウム 0.01
防腐剤 適 量
香料 適 量
イオン交換水 残 余
(製法)
イオン交換水にプロピレングリコール、dl-α-トコフェロール 2-L-アスコルビン酸リン酸ジエステルカリウム塩、4,5-ジモルホリノ-3-ヒドロキシピリダジン及び水酸化カリウムを加えて溶解し、加熱して70℃に保った(水相)。他の成分を混合し、加熱融解して70℃に保った(油相)。水相に油相を徐々に加えて予備乳化し、ホモミキサーで均一に乳化後、よくかきまぜながら30℃まで冷却した。
【0135】
実施例21 乳液
ステアリン酸 2.5
セチルアルコール 1.5
ワセリン 5.0
流動パラフィン 10.0
POE(10)モノオレイン酸エステル 2.0
PEG1500 3.0
トリエタノールアミン 1.0
dl-α-トコフェロール 2-L-アスコルビン酸リン酸ジエステルカリウム塩
0.01
4,5-ジモルホリノ-3-ヒドロキシピリダジン 0.1
ジブチルヒドロキシトルエン 0.01
エチルパラベン 0.3
カルボキシビニルポリマー 0.05
香料 適 量
イオン交換水 残 余
(製法)
少量のイオン交換水にカルボキシビニルポリマーを溶解した(A相)。イオン交換水の残部にPEG1500、dl-α-トコフェロール 2-L-アスコルビン酸リン酸ジエステルカリウム塩、4,5-ジモルホリノ-3-ヒドロキシピリダジン及びトリエタノールアミンを加え、加熱溶解して70℃に保った(水相)。他の成分を混合し、加熱融解して70℃に保った(油相)。水相に油相を加えて予備乳化を行い、A相を加えてホモミキサーで均一に乳化した後、よくかき混ぜながら30℃まで冷却した。
【0136】
実施例22 エナメル
ニトロセルロース(1/2秒) 10.0
アルキッド樹脂 10.0
クエン酸アセチルトリブチル 5.0
4,5-ジモルホリノ-3-ヒドロキシピリダジン 0.1
酢酸エチル 20.0
酢酸ブチル 20.0
エチルアルコール 5.0
トルエン 30.0
顔料 適 量
沈殿防止剤 適 量
(製法)
アルキッド樹脂の一部とクエン酸アセチルトリブチルの一部に顔料を加えてよく練り合わせた(顔料部)。他の成分を混合溶解し、これに顔料部を加えよくかき混ぜて均一に分散した。
【0137】
実施例23 透明液状シャンプー
ラウリルポリオキシエチレン(3)硫酸エステルナトリウム塩(30%水溶液)30.0
ラウリル硫酸エステルナトリウム塩(30%水溶液)10.0
ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド 4.0
グリセリン 1.0
4,5-ジモルホリノ-3-ヒドロキシピリダジン 0.1
防腐剤 適 量
色素 適 量
香料 適 量
金属イオン封鎖剤 適 量
精製水 残 余
(製法)
精製水を70℃に加熱し、他成分を加え均一に溶解した後、冷却した。
【0138】
実施例24 リンス
シリコーン油 3.0
流動パラフィン 1.0
セチルアルコール 1.5
ステアリルアルコール 1.0
塩化ステアリルトリメチルアンモニウム 0.7
4,5-ジモルホリノ-3-ヒドロキシピリダジン 0.5
グリセリン 3.0
防腐剤 適 量
色素 適 量
香料 適 量
精製水 残 余
(製法)
精製水に塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、グリセリン、色素を加え70℃に保ち(水相)、他の成分を混合し、加熱溶解し70℃に保つ(油相)。水相に油相を加えホモミキサーで乳化後攪拌しながら冷却する。
【0139】
【発明の効果】
本発明のピリダジン誘導体及びその塩は紫外線吸収剤として地表に到達する290nm〜400nmの紫外線をすべての波長領域にわたって強く吸収する非常に優れた紫外線吸収能を有し、また、安全性、安定性も高い。また、本発明のピリダジン誘導体及びその塩は、色素や香料、薬剤の光安定化剤としても優れた効果を発揮し、特に金属イオン封鎖剤を配合することによってこの効果を相乗的に高めることができる。したがって、本発明のピリダジン誘導体を配合することにより、紫外線防止効果が高く、安定性、安全性、そして組成物の光安定性の良好な皮膚外用剤が得られる。
また、皮膚外用剤以外の用途として紫外線防止効果に優れた紫外線吸収性組成物を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のピリダジン誘導体である4,5-ジモルホリノ-3-ヒドロキシピリダジンの紫外線吸収スペクトルを示す図である。
Claims (10)
- 4,5-ジクロロ-3-ヒドロキシピリダジン及び/又は4,5-ジブロモ-3-ヒドロキシピリダジンを反応溶液中10重量%以上の濃度で、20容量%以上のモルホリン濃度の反応溶液中、70℃以上の温度で反応させる工程を含んでなる請求項1記載のピリダジン誘導体及びその塩の製造方法。
- 請求項1記載のピリダジン誘導体及び/又はその塩を有効成分とすることを特徴とする紫外線吸収剤。
- 請求項3記載の紫外線吸収剤を含有することを特徴とする紫外線吸収性組成物。
- 請求項1記載のピリダジン誘導体及び/又はその塩を有効成分とすることを特徴とする光安定化剤。
- 請求項5記載の光安定化剤において、さらに金属イオン封鎖剤を含むことを特徴とする光安定化剤。
- 請求項3記載の紫外線吸収剤を含有することを特徴とする皮膚外用剤。
- 請求項7記載の皮膚外用剤において、さらに無機粉体を含有することを特徴とする皮膚外用剤。
- 請求項5または6記載の光安定化剤を含有することを特徴とする皮膚外用剤。
- 請求項7〜9のいずれかに記載の皮膚外用剤において、請求項1記載のピリダジン誘導体及び/又はその塩の配合量が0.001〜20重量%であることを特徴とする皮膚外用剤。
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