JP4118803B2 - ブロック化剤としての環式ケトン - Google Patents

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Description

本発明は、新規ブロックトポリイソシアネート、その製造方法および一成分ポリウレタン系におけるその使用に関する。
イソシアネート基の一時的保護をもたらすためのポリイソシアネートのブロック化は、以前から知られている手順であり、例えば Houben Weyl, Methoden der organischen Chemie XIV/2, 第61〜70頁に記載されている。ブロックトポリイソシアネートを含有する硬化性組成物は、例えばポリウレタンラッカー、好ましくは一成分(1K)ポリウレタン系で使用される。
一成分(1K)ポリウレタン系は、工業用焼付ラッカー、例えば大量生産の自動車塗装およびコイル塗装の分野で幅広く使用されており、その非常に良好な膜特性、例えば耐薬品性、耐引掻性および耐候性により特徴づけられる。これらのラッカーフィルムは、ブロックトポリイソシアネートとポリオールとの、任意に適当な触媒の存在下における熱活性化(焼付操作)により硬化される。この場合に基本的に適当なブロック化剤の概要は、例えば Wicks らによる Progress in Organic Coatings 1975年, 3, 第73〜79頁, 1981年, 9, 第3〜28頁および1999年, 36, 第148〜172頁で示されている。
自動車塗装の分野における使用のために、ブロックトポリイソシアネートは、140℃の最大焼付温度で硬化性でなければならず、焼付操作中で非常にわずかにしか、好ましくは全く黄変を示してはならない。焼付温度は、主としてブロックトポリイソシアネートの反応性を介して制御される。
ほとんどの焼付系、例えばメラミン-ホルムアルデヒドおよび尿素-ホルムアルデヒド樹脂は、硬化中における揮発成分の放出により特徴づけられ、これは、VOC値を増大させる。その上、形成されるラッカーフィルム中に、或る割合のブロック化剤が残り、これはその特性に不利な影響を及ぼす。残留するブロック化剤により、一成分ラッカーフィルムの特性、例えば耐引掻性および耐酸性は、いわゆる二成分(2K)ポリウレタンラッカー塗膜のものに匹敵しない(例えば T. Engbert, E. Koenig, E. Juergens, Farbe&Lack, Curt R. Vincentz Verlag, ハノーファー 10/1995)。さらに、ブロック化剤の分離およびラッカーフィルムからのガス形態でのその漏出は、ラッカーフィルム中での泡形成にもつながり得る。放出ブロック化剤のその後の焼却が、時おり必要であり得る。
マロン酸ジエチルでブロック化したイソシアネートは、主として、90〜120℃の範囲内の特に低い焼付温度のために近年使用されている(例えば EP-A 0947531)。複素環式N化合物、例えばカプロラクタムまたはブタノンオキシムを使用するブロック化手順とは対照的に、該ブロック化剤全体は、この場合に開裂または分離せず、むしろこのブロック化剤は、マロン酸ジエチルでブロック化されているイソシアネートに対するエステル交換反応を生ずる。このエステル交換中にエタノールが分離される。この方法は、第2の隣接エステル官能基が活性化エステルであるので、比較的低い焼付温度で使用することができる。この方法の欠点は、これらのような系は、不安定なエステル結合が急速に開裂し得ることにより、酸の影響を極端に受けやすいことである。それにより、これら生成物の使用可能性は制限されている。
本発明の目的は、ブロック化剤が分離せずに、即ちその放出無しで反応し、低い架橋温度を示す新規ブロックトポリイソシアネート系を提供することであった。本発明の目的はまた、これらブロックトポリイソシアネート系が周囲温度で貯蔵安定であり、適当なポリオール成分と組合せて一成分焼付ラッカーを製造するためにそれらを、特に適しているものにすべきことであった。
驚くべきことに、活性化環式ケトンの基本構造、特にシクロペンタノン-2-カルボキシメチルエステルの基本構造を有する酸性のCH化合物が、黄変を示す傾向が減少した無放出塗料を得るためにポリイソシアネートをブロック化することに特に適していることを見出した。
発明を実施するための形態
本発明は、少なくとも2つのイソシアネート基を有する有機ポリイソシアネートに関し、そのイソシアネート基は、一般式(I):
Figure 0004118803
〔式中、
Xは、電子求引性基であり、
1およびR2は、相互に独立に、H、C1〜C20(シクロ)アルキル、C6〜C24アリール、C1〜C20(シクロ)アルキルエステル若しくはアミド、C6〜C24アリールエステル若しくはアミド、または1〜24個の炭素原子を有する混合脂肪族/芳香族基を表し、これらは、四員環〜八員環の一部を形成していてもく、
nは、〜5の整数である。〕
で示される酸性のCH環式ケトンでブロック化されており、
合計で0.1〜20質量%のブロックトイソシアネート基含有量(NCOとして計算)を有する。
0.1〜15.6質量%の範囲のブロックトイソシアネート基含有量(NCOとして計算)が好ましい。0.1〜14質量%の範囲のブロックトイソシアネート基含有量(NCOとして計算)が特に好ましい。ポリイソシアネートの部分ブロック化を、所望により行うことができる。次いでブロック化されていないポリイソシアネート基を、さらなる反応に使用することができる。典型的に全てのイソシアネート基がブロック化される。
電子求引性基Xは、酸性のCH特性を示すα-末端水素を結果として生ずるあらゆる置換基を含み得る。この置換基は、エステル基、スルホキシド基、スルホン基、ニトロ基、ホスホネート基、ニトリル基、イソニトリル基またはカルボニル基を含み得る。ニトリルおよびエステル基が好ましく、他方でメチルカルボキシレートおよびエチルカルボキシレートの基が特に好ましい。
環中に、任意にヘテロ原子、例えば酸素、硫黄または窒素原子が含まれる一般式(I)で示される化合物も適当である。
式(I)で示される活性化環式ケトンは、好ましくは5(n=1)または6(n=2)の環の大きさを有する。
一般式(I)で示される好ましい化合物は、シクロペンタノン-2-カルボキシメチルエステルおよび-カルボキシエチルエステル、シクロペンタノン-2-カルボニトリル、シクロヘキサノン-2-カルボキシメチルエステルおよび-カルボキシエチルエステル、またはシクロペンタノン-2-カルボニルメチルを含む。シクロペンタノン-2-カルボキシメチルエステルおよび-カルボキシエチルエステル並びにシクロヘキサノン-2-カルボキシメチルエステルおよび-カルボキシエチルエステルが特に好ましい。シクロペンタノン系は、アジピン酸ジメチルまたはアジピン酸ジエチルのディークマン縮合により工業的に容易に得ることができる。シクロペンタノン-2-カルボキシメチルエステルを、サリチル酸メチルの水素化により得ることができる。
ブロック化されるポリイソシアネートは、活性水素を有する化合物を架橋するために適したあらゆる有機化合物、即ち少なくとも2つのイソシアネート基を有する脂肪族ポリイソシアネート(これは、脂環式ポリイソシアネートを含む。)並びに芳香族および複素環式ポリイソシアネート、並びにこれらの混合物であり得る。ポリイソシアネートの典型例は、脂肪族イソシアネート、例えばジ-またはトリイソシアネート、例えばブタンジイソシアネート(BDI)、ペンタンジイソシアネート、ヘキサンジイソシアネート(HDI)、4-イソシアナトメチル-1,8-オクタンジイソシアネート(トリイソシアナトノナン、TIN)、または環式系、例えば4,4'-メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)(Desmodur W(商標), Bayer AG, レーフエルクーゼン)、3,5,5-トリメチル-1-イソシアナト-3-イソシアナトメチルシクロヘキサン(IPDI)、およびω,ω'-ジイソシアナト-1,3-ジメチルシクロヘキサン(H6XDI)を含む。芳香族ポリイソシアネートの例は、1,5-ナフタレンジイソシアネート、ジイソシアナトジフェニルメタン(MDI)または粗MDI、ジイソシアナトメチルベンゼン(TDI)、特にその2,4-および2,6-異性体およびその2つの異性体の工業用混合物、並びに1,3-ビス(イソシアナトメチル)ベンゼン(XDI)を含む。
また非常に適しているポリイソシアネートは、ジ-またはトリイソシアネート自身のそれらのイソシアネート基を介する反応により得ることができるもの、例えばウレトジオン若しくはカルボジイミド化合物、または例えば3つのイソシアネート基の反応により形成されるイソシアヌレート若しくはイミノオキサジアジンジオンである。ポリイソシアネートは、ビウレット、アロファネートおよびアシル尿素の構造要素を有するモノマージ-および/またはトリイソシアネートおよび/またはオリゴマーポリイソシアネート、低モノマー含有量を有するトリイソシアネート、あるいは部分変性モノマージ-またはトリイソシアネート、並びに上記ポリイソシアネートのあらゆる混合物も含有し得る。
平均して1分子あたり1つよりも多いイソシアネート基を有するポリイソシアネートプレポリマーも、非常に適している。これらは、例えば、モル過剰の上記ポリイソシアネートの1つと、1分子あたり少なくとも2個の活性水素原子(例えばヒドロキシル基の形態)を有する有機物質とを予備反応させることにより得られる。
好ましいポリイソシアネートは、ウレトジオン、イソシアヌレート、イミノオキサジアジンジオン、アシル尿素、ビウレットまたはアロファネートの構造を有するもの、例えばブタンジイソシアネート(BDI)、ペンタンジイソシアネート、ヘキサンジイソシアネート(HDI)、4-イソシアナトメチル-1,8-オクタンジイソシアネート(トリイソシアナトノナン、TIN)、または環式系、例えば4,4'-メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)(Desmodur W(商標), Bayer AG, レーフエルクーゼン)、3,5,5-トリメチル-1-イソシアナト-3-イソシアナトメチルシクロヘキサン(IPDI)、およびω,ω'-ジイソシアナト-1,3-ジメチルシクロヘキサン(H6XDI)をベースとするものである。芳香族ポリイソシアネートの例は、1,5-ナフタレンジイソシアネート、ジイソシアナトジフェニルメタン(MDI)または粗MDI、ジイソシアナトメチルベンゼン(TDI)、特にその2,4-および2,6-異性体およびその双方の異性体の工業用混合物、並びに1,3-ビス(イソシアナトメチル)ベンゼン(XDI)を含む。
特に好ましいポリイソシアネートは、ヘキサンジイソシアネート(HDI)、4,4'-メチレンビス(シクロヘキシルイソシアネート)または3,5,5-トリメチル-1-イソシアナト-3-イソシアナトメチルシクロヘキサン(IPDI)をベースとするものである。
本発明は、さらに、本発明のブロックト有機ポリイソシアネートの製造方法に関し、該方法は、ポリイソシアネートと、一般式(I):
Figure 0004118803
〔式中、
Xは、電子求引性基であり、
1およびR2は、相互に独立に、H、C1〜C20(シクロ)アルキル、C6〜C24アリール、C1〜C20(シクロ)アルキルエステル若しくはアミド、C6〜C24アリールエステル若しくはアミド、または1〜24個の炭素原子を有する混合脂肪族/芳香族基を表し、これらは、四員環〜八員環の一部を形成していてもく、
nは、〜5の整数である。〕
で示される酸性のCH環式ケトンとを、触媒の存在下で反応させ、
その中で、ブロック化されるポリイソシアネートのイソシアネート基1当量あたり、0.8〜1.2モルの式(I)で示される環式ケトンを使用することを特徴とする。
ブロック化されるポリイソシアネートのイソシアネート基1当量を、好ましくはブロック化剤1当量と反応させる。
適当な触媒は、アルカリ金属およびアルカリ土類金属の塩基、例えば粉末化炭酸ナトリウム(ソーダ)を含む。使用する環式ケトンに応じて、リン酸三ナトリウムまたは Dabco(1,4-ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン)を使用することもできる。第II亜族金属の炭酸塩も適当である。炭酸ナトリウムまたは炭酸カリウムを好ましくは使用する。代りに環式ケトンとイソシアネートとの反応を、触媒としての亜鉛塩の存在下で行うこともできる。亜鉛-2-エチルヘキサノエートによる反応が特に好ましい。
0.05〜10質量%、好ましくは0.1〜3質量%の触媒が、本発明の方法を行う際に添加される。0.2〜1質量%の触媒を、最も好ましくは使用する。
反応を、室温または140℃までの高温で行うことができる。40〜90℃の温度範囲が好ましく、15〜90℃が最も好ましい。
ブロック化を、無溶媒または適当な溶媒の存在下で行うことができる。適当な溶媒は、通常のラッカー溶媒、例えば酢酸ブチル、メトキシプロピルアセテート、または芳香族化合物を含有する溶媒として Exxon-Chemie (Esso Deutschland GmbH, ハンブルク)から供給されているソルベントナフサ、および上記溶媒の混合物を含む。ブロック化を、好ましくは上記溶媒中で、その固形分が10〜90%の範囲であるように調節して行う。
本発明により使用する一般式(I)で示される環式ケトンに加えて、あらゆるブロック化剤の混合物も、各場合に要求されるラッカー特性を達成するために、本発明の方法と共に使用することができる。この場合、式(I)で示される化合物の割合は、少なくとも30質量%、好ましくは50質量%、最も好ましくは100質量%である。
最後に本発明は、本発明の有機ポリイソシアネートを、有機ポリヒドロキシル化合物のための架橋成分として使用することを特徴とする、1K-PUR焼付ラッカーの製造方法にも関する。
本発明のブロックトポリイソシアネートは、適当な有機ポリヒドロキシル化合物と組合せて、適当な触媒の存在下で、15〜30分の焼付時間および110℃〜140℃、好ましくは120℃〜140℃の温度で硬化することにより特徴づけられる。焼付時間は、特に触媒の使用量に依存する。焼付を、好ましくは120℃〜140℃の温度で30分間行う。
本発明のブロックトポリイソシアネートを、コイル塗膜を製造するために使用する場合、該塗膜は、最大2分の焼付時間、好ましくは5秒〜最大35秒の範囲内の焼付時間を使用して硬化される。オーブン温度は300〜400℃である。焼付条件は、当然、使用物質および塗装される薄板金片の薄板金厚みに依存する。オーブン温度は、一般に最小温度180℃〜最大温度260℃PMTの範囲である。210℃〜245℃PMTの温度範囲が好ましい。216℃〜241℃PMTの範囲が特に好ましい。焼付ラッカー塗膜のラッカー技術特性、例えば溶媒、例えばMEK(メチルエチルケトン)に対するその耐性、その硬度および所定焼付温度での弾性は、他の要因の中で、触媒の使用量に依存する。焼付を、好ましくは232℃の温度で38秒間行う。216℃の温度も可能である。アルミニウム基材は、33秒の焼付時間に帰着する。最適の特定条件は、当業者にとって通例の方法における有向予備試験により決定され、これはコイル塗装オーブン中の温度に関する適用中に、鋭敏な範囲で制御される。
架橋のために適当な触媒の例は、DBTL(ジブチルスズジラウレート)、チタン-2-エチルヘキサノエート、チタンテトライソプロピレートおよび他の通常のチタン(IV)化合物、ジルコニウム-2-エチルヘキサノエートおよび他の通常のジルコニウム(IV)化合物、アルミニウムトリエチラート、スカンジウムトリフルオロメタンスルホネート、イットリウム-2-エチルヘキサノエート、イットリウムトリフルオロエタンスルホネート、ランタン-2-エチルヘキサノエート、ランタントリフルオロメタンスルホネート、コバルト-2-エチルヘキサノエート、銅-2-エチルヘキサノエート、インジウムトリフルオロメタンスルホネート、ガリウムアセチルアセトネート、ニッケルアセチルアセトネート、リチウム-2-エチルヘキサノエート、リチウムトリフルオロメタンスルホネート、ナトリウム-2-エチルヘキサノエート、酢酸ナトリウム、ナトリウムトリフルオロメタンスルホネート、マグネシウム-2-エチルヘキサノエート、マグネシウムトリフルオロメタンスルホネート、カルシウム-2-エチルヘキサノエート、マグネシウムトリフルオロメタンスルホネート、カルシウム-2-エチルヘキサノエート、カルシウムトリフルオロメタンスルホネート、亜鉛-2-エチルヘキサノエート、亜鉛ジチオカーバメート、亜鉛アセチルアセトネート、亜鉛テトラメチルヘプタジオネート、サリチル酸亜鉛、塩化亜鉛および他の通常の亜鉛(II)化合物、ビスマス-2-エチルヘキサノエートおよび酢酸ビスマスを含む。好ましい触媒は、亜鉛およびビスマス化合物であり、亜鉛-2-エチルヘキサノエートおよびビスマス-2-エチルヘキサノエートが特に好ましい。
この使用の目的のために適当なポリヒドロキシル化合物、並びにこの種の焼付ラッカーの製造および使用に関するさらなる詳細は、文献、例えば DE-A 19 738 497 または EP-A 0 159 117 に示されている。本発明の生成物にとって特に好ましい適用分野は、自動車用フィラー中における架橋剤としてのその使用、およびコイル塗装分野における使用を含む。
黄変の傾向が減少したラッカーコートの高品位の非分離塗膜が、本発明のブロックトポリイソシアネートにより得られる。
その上、本発明のブロックトポリイソシアネートを、ジ-またはポリアミンを使用して硬化させることができる。この反応を、好ましくは室温で行う。それを、ラッカー塗膜または加工物を製造するために使用することができる。
ポリエステルポリオール、ポリカーボネートポリオールおよびポリアクリレートポリオールを、コイル塗膜を製造するために使用することができる。原理的に、充分に高いOH含有量を有するあらゆる結合剤ビヒクルを使用することができる。
Figure 0004118803
上記成分とは別に、本発明の結合剤ビヒクルは、他の安定化添加剤、例えばHALSアミンまたは溶媒、および5質量%までのOH官能性ヒドラジド化合物(最終ラッカーの固形分を基準)も含有し得る。他の添加剤の例は、CAB(セルロースアセトブチレート)および Acronal(商標) 4F(流れ増強および消泡剤)も含む。
熱黄変に対する安定化成分として使用することができる物質は、EP-A 0 829 500 中に既に引用されているもの、即ちヒドラジン水化物および2モルのプロピレンカーボネートから形成される付加生成物であり、それは次の式(II):
Figure 0004118803
を有する。
使用したポリイソシアネートは、イソシアヌレート構造を有するHDIポリイソシアネートであり、そのNCO含有量は21.8%、粘度は3200mPasである(Desmodur(商標) N3300, Bayer AG, レーフエルクーゼン)。
ブロック化剤として使用したシクロペンタノン-2-カルボキシメチルエステルおよびシクロヘキサノン-2-カルボキシメチルエステルは、Fluka 社から入手し、さらなる精製をせずに使用した。
酸性α-環式ケトンによりブロック化したポリイソシアネートの製造
実施例1
酢酸ブチル81ml中 Desmodur(商標) N3300 58.5g(0.3当量)の溶液を、激しく攪拌しながら、酢酸ブチル20ml中に溶解させたシクロペンタノン-2-カルボキシメチルエステル(42.7g、0.3当量)の溶液にゆっくりと添加した。亜鉛-2-エチルヘキサノエート1.02gを触媒として添加した。NCO値の測定で約0.2%の値が得られるまで(約8時間)、バッチを50℃の温度に加熱した。理論ブロックトNCO含有量は6.2%であった。
実施例2
酢酸ブチル71.4ml中 Desmodur(商標) N3300 42.6g(0.25当量)の溶液を、激しく攪拌しながら、酢酸ブチル20ml中に溶解させたシクロヘキサノン-2-カルボキシメチルエステル(42.6g、0.25当量)の溶液にゆっくりと添加した。亜鉛-2-エチルヘキサノエート0.9gを触媒として添加した。NCO値の測定で約0.3%の値が得られるまで(約6時間後)、バッチを80℃の温度に加熱した。理論ブロックトNCO含有量は5.75%であった。
本発明のポリウレタンラッカーの製造
以下の表に掲げるポリイソシアネートを、化学量論量でポリオールにより加工し、通常の添加剤 Baysilone(商標) OL(Bayer AG, レーフエルクーゼン;流れ増強剤、結合剤ビヒクル固形分に対して固形分0.1%)および Modaflow(商標)(Monsanto Corp., Solutia Inc., USA;結合剤ビヒクル固形分に対して固形分0.01%)を添加して、以下に掲げた配合のクリアラッカーを形成した。
実施例3
ラッカー配合物A
シクロペンタノン-2-カルボキシメチルエステルでブロック化した Desmodur(商標) N3300(Bayer AG, レーフエルクーゼン)(酢酸ブチル中約50%の溶液として供給、ブロックトNCO含有量:6.2%)(SN=ソルベントナフサ):
Figure 0004118803
この系は、非常にわずかにしか黄変を示さなかった。NCO/OH比が1:1.5である際にも、この系を首尾良く使用することができた。
ラッカー配合物B(比較)
Figure 0004118803
この系は、溶媒含有ラッカーにおいて比較的低い焼付温度でさえ、明らかな黄の着色を示した。溶媒を含有する白色ベースラッカーに適用した際、140〜160℃(30分)のデルタb値は3.2であり、これは、わずかにしか黄変を示さない系(例えばジメチルピラゾール)のものよりも約4倍高い。
過焼付による黄変測定:
ラッカーを140℃で30分間焼付けた後、最初の色測定を、CIELAB法と呼ばれる方法を使用して行った。この方法で測定されるより正のb値が高いほど、クリアラッカーはより黄色になる。この後に、160℃で30分間の過焼付を行った。続いて黄色の着色増加、即ち、CIELAB色系(DIN 6174, 「CIELAB式による本体の色に対する色分解の比色定量」(第01.79編))によるΔb値と呼ばれる値を測定した。未黄変クリアラッカーに対してこの値は、できる限り0に近くあるべきである。
コイル塗料の適用例
出発物質:ブロックトポリイソシアネート
α-酸性環式ケトンでブロック化したポリイソシアネートの製造
ブロックトポリイソシアネートA
亜鉛-2-エチルヘキサノエート0.17g(0.05質量%)を触媒として、メトキシプロピルアセテート14g(8部)およびキシレン29.9g(17部)中に溶解させた Desmodur(商標) N3300 193.5g(1当量)の溶液(全体で70%の溶液)に添加した。引き続きの反応を、窒素雰囲気下で行った。混合物を均一に攪拌した後、シクロペンタノン-2-カルボキシエチルエステル(蒸留したもの)156.2g(1当量)を、反応温度が40℃を超えないように慎重に滴下して加えた。エステルの添加が完了した際、NCO値がゼロに達するまで(約6時間後)、バッチを40℃で攪拌した。理論ブロックトNCO含有量は8.3%であった。次いで所望の粘度を、固形分に対して7%の2-ブタノールにより調えた。次いで固形分に対して2.5%(8.7g)の Tinuvin(商標) 770 DF を添加した。添加したポリイソシアネートは、イソシアヌレート構造を有するHDIポリイソシアネートであり、そのNCO含有量は21.8%、粘度は3000mPasであった(Desmodur(商標) N3300, Bayer AG, レーフエルクーゼン)。
ブロックトポリイソシアネートB
Desmodur(商標) N3300 3当量(580.5g)および Desmodur(商標) Z4470 1当量(353g)を、窒素下でキシレン415g中に溶解させた(反応後70%の混合物)。亜鉛-2-エチルヘキサノエート1.45g(0.1質量%)を触媒として、この混合物に添加した。混合物を均一に攪拌した後、シクロペンタノン-2-カルボキシエチルエステル4当量(624.8g)を、反応温度が40℃を超えないように慎重に滴下して加えた。エステルの添加が完了した後、NCO値がゼロになるまで(約12時間)、バッチを40℃で攪拌した。その後、ブロックトNCO含有量は8.1%であった。反応が完了した後、2-ブタノール101.7g(固形分に対して7%)および Tinuvin(商標) 770 DF 29g(固形分に対して2%)を添加した。使用したポリイソシアネートは、イソシアヌレート構造を有するHDIポリイソシアネート(NCO含有量21.8%、粘度3000mPas、Desmodur(商標) N3300, Bayer AG, レーフエルクーゼン)およびイソシアヌレート構造を有し、IPDIをベースとするポリイソシアネート(NCO含有量11.9%、粘度2000mPas、Desmodur(商標) Z4470, Bayer AG, レーフエルクーゼン)の混合物であった。
ブロックトポリイソシアネートC
Desmodur(商標) N3300 0.9当量(174.2g)および Desmodur(商標) W トリマー 0.1当量(29g)を、窒素下でキシレン141.6g中に溶解させた(反応後70%の混合物)。亜鉛-2-エチルヘキサノエート0.351g(0.1質量%)を触媒として、この混合物に添加した。混合物を均一に攪拌した後、シクロペンタノン-2-カルボキシエチルエステル1当量(156.2g)を、反応温度が40℃を超えないように慎重に滴下して加えた。エステルの添加が完了した後、NCO値がゼロになるまで(約12時間)、バッチを40℃で攪拌した。その後、ブロックトNCO含有量は8.16%であった。反応が完了した後、Tinuvin(商標) 770 DF 7g(固形分に対して2%)を添加した。使用したポリイソシアネートは、イソシアヌレート構造を有するHDIポリイソシアネート(NCO含有量21.8%、粘度3000mPas、Desmodur(商標) N3300, Bayer AG, レーフエルクーゼン)およびイソシアヌレート構造を有し、Desmodur(商標) W をベースとするポリイソシアネート(Desmodur(商標) N3300 13.5%、三量化度20%、NCO含有量14.5%、固形分65%(キシレン/メトキシプロピルアセテート中に溶解))の混合物であった。
使用したシクロペンタノン-2-カルボキシエチルエステルブロック化剤は、Fluka 社から得た。
比較として使用したブロックトポリイソシアネート
BL 3175(Bayer AG):ヘキサメチレンジイソシアネートをベースとする架橋性ウレタン焼付樹脂、ソルベントナフサ中75%の溶液、粘度約3300mPas、NCO含有量(ブロック化)約11.1%、ブタノンオキシムブロック化剤。
BL 3370(Bayer AG):脂肪族架橋性ウレタン焼付樹脂、1-メトキシプロピルアセテート-2(MPA)中70%の溶液、度約3500 1200mPas、NCO含有量(ブロック化)約8.9%、ジイソプロピルアミンブロック化剤。
使用ポリオール:以下の表を参照。
本発明のポリウレタンラッカーの製造
本発明のラッカーの製造を、ブロックトイソシアネート成分を製造するための指示により記載する。
Figure 0004118803
Figure 0004118803
Figure 0004118803
使用原料
Alkynol(商標) 1665;イソフタル酸/アジピン酸/NPG/プロピルグリコールをベースとするオイルフリーの飽和ポリエステル、Bayer AG, レーフエルクーゼン、OH含有量:1.7%(ソルベントナフサ100/イソブタノール(31.5:3.5)中65%の供給形態を基準)。
CAB(セルロースアセトブチレート);供給者:Krahn Chemie, ハンブルク、製造業者:Eastman Kingsport USA; CAB 531-1(ブチル含有量約53%、1.7%のヒドロキシル含有量は、計算に含めない)。
Acronal(商標) 4F;製造業者:BASF, ルートヴィスハーフェン、ブチルアクリレートをベースとするポリマー(流れ増強および消泡剤)。
Solvesso(商標) 220 S;製造業者:Esso/Exxon、溶媒の芳香族化合物含有量99%、蒸発速度(エーテル=1)〜1000。
白色度指数の測定
ASTM E 313, 白色度指数(White index)
ベルガー(Berger)明度(非 DIN)
明度=Ry+3(Rz−Rx)
DIN 6167 黄色度指数Gは、次式から計算される:
Figure 0004118803
〔式中、
X、YおよびZは、DIN 5033 による CIE 座標である。
a=赤色/緑色軸*
b=青色/黄色軸**
* 正の値⇒より赤色、負の値⇒より緑色
** 正の値⇒より黄色、負の値⇒より青色〕
MEKに対する耐性の測定
方法の説明(ECCA-T11 および DIN EN ISO 28 12-1 および DIN EN 12720 による):
MEKふきとり試験は、ラッカーコートの最終硬化を調べるための迅速な試験である。この目的のために、MEKで浸した綿棒を、ラッカーコート上で一定の圧力で前後に動かした。
装置および付属品:はかり(Bizerba 製)、100g、1kgおよび2kgの重り。
実験:
20μmまでの膜厚に対して1kgの対圧を使用し、20μmを超えるものには2kgの対圧を使用した。
試験パネルを、フィルムクリップおよび滑り防止フィルムにより、はかりの計量皿に動かないようにした。はかりを、100gの重りおよび風袋設定により調節した。MEKで浸した綿棒を、選択した試験圧でラッカーコートが損なわれるまで、ラッカー上で前後に動かした。
評価:
塗膜が損なわれるまで行った往復工程数を、試験報告に示し、最大100往復工程を報告する。100往復工程後にラッカーコートを、任意に変化(つやの消失、軟化)に対して評価した。
T曲げ試験の実行
ECCA T 7 による(ECCA:European coil coating Association(欧州コイル塗装協会))
方法の説明:
目的:
この手法は、有機塗膜の180°に曲げた時の亀裂形成に対する抵抗性を測定する。
原理:
この試験において試料を、1〜2秒間、圧延方向に平行に180°曲げた。塗膜は、その外面上に設置されていた。均一な曲げを確保するために、パネル間で密着させなければならない。亀裂形成無しに試料を曲げさせる最小の曲げ半径は、180°曲げに対する抵抗性を決定する。その接着を、それぞれの曲げの後で、接着テープにより調べた。
装置:
この方法が行われた装置は、保護つかみ具を備えた万力からなるものであった。
準備:
試料を、試験室の温度および相対湿度で少なくとも24時間貯蔵した。測定を同じ条件下で行った。
より正確な条件が指定される場合、または仲裁の場合、ISO 3270-1984 による仕様、即ち温度23±2℃および相対湿度50±5%に従う必要がある。
手順:
約2cm幅の薄板金片を、圧延方向に対する向きで切断し、圧延方向に対して平行に1〜2秒間180°に曲げた。塗膜はその外面上に設置されていた。その後に薄板金を、万力できつく圧縮した。
曲げ端で、20×拡大鏡を使用して亀裂を調べた。その後に接着テープを3回つけて、はがすことにより、接着を調べた。
T曲げの結果を、亀裂についてR、接着についてHで0〜5の評価を使用して評価づけた。0は最高の値であり、5は最低の値である。
次いで薄板金を、0の値が接着および亀裂形成に対して達成されるまで、それ自身について曲げた。
試験は、3回以下のT曲げで終わった。
二次亀裂抵抗
異形T曲げ片を、100℃で30分間加熱し、その後に再び、亀裂を評価した。
ラッカー製造
試験を、標準配合(標準配合 RR 6830)の白色コイル塗装用被覆ラッカーで行った。この目的のために、以下のパールミル配合物の基礎材料を、オイルフリーの飽和ポリエステルを使用してまず製造した:
Alkynol(商標) 1665 オイルフリーポリエステル(65%の供給形態)9.8部
Solvesso(商標) 220 S 溶媒7.8部
Kronos 2330 白色顔料22.3部。
基礎材料を、2mmのシリカ石英ビーズにより分散させた。
分散を、Skandex(商標) ミキサー内で1時間行った。
(備考:同じ配合物を、ビーズミルまたは Skandex(商標) ミキサー内で加工することができる。Skandex(商標) ミキサーは、数個の試料を同時に分散し、密閉容器内で摩砕させるという利点を有する。ビーズは、その後に出口のふるいにより取り除かれる。)
基礎材料を、ふるいによりガラスビーズから分離した。
残りのラッカー成分を攪拌しながら添加した。
Alkynol(商標) 1665 オイルフリーポリエステル(65%の供給形態)21.5部
ブロックトポリイソシアネート*)11.9部
DBTL(Solvesso(商標) 220 S 中10%の溶液)0.7部
CAB 531-1 セルロースアセトブチレート(Solvesso(商標) 220 S/ブチルジグリコール(2:1)中10%の溶液)7.3部
Acronal(商標) 4F(Solvesso(商標) 220 S 中50%の溶液)1.5部
Solvesso 220(商標) S X部(10.3部を、ブロックポリイソシアネートとしての BL 3175 により使用した)
*) ブロックトPICの添加量は、PICの当量に応じて異なった(この場合、Desmodur(商標) BL 3175 を比較として使用した)。ポリオールおよびブロックトポリイソシアネートを等しく組合せた。即ち、より少ないブロックトNCO基を利用できる場合、ブロックトPICの割合を上昇させる必要があった。その当量は指示中で与えられる。
ラッカーを、約70秒(DIN 4/23℃)の加工粘度に Solvesso(商標) 220 S で調節した。
ラッカーを、クロメート処理アルミニウム板(厚み1mm)にドクターブレードを使用して適用した。
ラッカーの適用直後に、板を Aalborg オーブン内のターンテーブル上で焼付けた。
PMT210℃ オーブン温度350℃で30秒
PMT216℃ オーブン温度350℃で33秒
PMT224℃ オーブン温度350℃で35秒
PMT232℃ オーブン温度350℃で38秒
PMT>254℃ オーブン温度350℃で50秒。
乾燥膜厚は20〜22μmであった。
本明細書の開示は、少なくとも本発明に関する下記の態様を包含する。
〔1〕 少なくとも2つのイソシアネート基を有し、そのイソシアネート基は、一般式(I):
Figure 0004118803
〔式中、
Xは、電子求引性基であり、
1 およびR 2 は、相互に独立に、H、C 1 〜C 20 (シクロ)アルキル、C 6 〜C 24 アリール、C 1 〜C 20 (シクロ)アルキルエステル若しくはアミド、C 6 〜C 24 アリールエステル若しくはアミド、または1〜24個の炭素原子を有する混合脂肪族/芳香族基を表し、これらは、四員環〜八員環の一部を形成していても良く、
nは、0〜5の整数である。〕
で示される酸性のCH環式ケトンでブロック化されており、
合計で0.1〜20質量%のブロックトイソシアネート基含有量(NCOとして計算)を有する、
有機ポリイソシアネート。
〔2〕 電子求引性基Xが、エステル、アミド、スルホキシド、スルホン、ニトロ、ホスホネート、ニトリル、イソニトリル、ポリハロゲン化アルキル基、フッ素、塩素またはカルボニル基からなる群から選ばれることを特徴とする、請求項1に記載の有機ポリイソシアネート。
〔3〕 一般式(I)で示される酸性のCH環式ケトンが、シクロペンタノン-2-カルボキシメチルエステルおよび-カルボキシエチルエステル、シクロペンタノン-2-カルボニトリル、シクロヘキサノン-2-カルボキシメチルエステルおよび-カルボキシエチルエステル、またはシクロペンタノン-2-カルボニルメチルであることを特徴とする、〔1〕に記載の有機ポリイソシアネート。
〔4〕 一般式(I)で示される酸性のCH環式ケトンが、シクロペンタノン-2-カルボキシメチルエステルおよび-カルボキシエチルエステル、またはシクロヘキサノン-2-カルボキシメチルエステルおよび-カルボキシエチルエステルであることを特徴とする、〔1〕に記載の有機ポリイソシアネート。
〔5〕 ポリイソシアネートと、一般式(I):
Figure 0004118803
〔式中、
Xは、電子求引性基であり、
1 およびR 2 は、相互に独立に、H、C 1 〜C 20 (シクロ)アルキル、C 6 〜C 24 アリール、C 1 〜C 20 (シクロ)アルキルエステル若しくはアミド、C 6 〜C 24 アリールエステル若しくはアミド、または1〜24個の炭素原子を有する混合脂肪族/芳香族基を表し、これらは、四員環〜八員環の一部を形成していても良く、
nは、0〜5の整数である。〕
で示される酸性のCH環式ケトンとを、触媒の存在下で反応させ、
その中で、ブロック化されるポリイソシアネートのイソシアネート基1当量あたり、0.8〜1.2モルの式(I)で示される環式ケトンを使用することを特徴とする、〔1〕に記載の有機ポリイソシアネートの製造方法。
〔6〕 有機ポリイソシアネートが、ウレトジオン、イソシアヌレート、イミノオキサジアジンジオン、アシル尿素、ビウレットまたはアロファネート構造を有することを特徴とする、〔5〕に記載の方法。
〔7〕 アルカリ金属およびアルカリ土類金属の塩基、亜鉛塩または他のルイス酸を、触媒として使用することを特徴とする、〔5〕に記載の方法。
〔8〕 〔1〕に記載の有機ポリイソシアネートを含有するPURラッカー。
〔9〕 1K-PURラッカーであることを特徴とする、〔8〕に記載のPURラッカー。
〔10〕 フィラー中における、〔1〕に記載の有機ポリイソシアネートの使用。
〔11〕 コイル塗膜中における、〔1〕に記載の有機ポリイソシアネートの使用。
〔12〕 〔1〕に記載のブロックト有機ポリイソシアネートを含有する塗料またはPURラッカー。
Figure 0004118803

Claims (12)

  1. 少なくとも2つのイソシアネート基を有し、そのイソシアネート基は、一般式(I):
    Figure 0004118803
    〔式中、
    Xは、電子求引性基であり、
    1およびR2は、相互に独立に、H、C1〜C20(シクロ)アルキル、C6〜C24アリール、C1〜C20(シクロ)アルキルエステル若しくはアミド、C6〜C24アリールエステル若しくはアミド、または1〜24個の炭素原子を有する混合脂肪族/芳香族基を表し、これらは、四員環〜八員環の一部を形成していてもく、
    nは、〜5の整数である。〕
    で示される酸性のCH環式ケトンでブロック化されており、
    合計で0.1〜20質量%のブロックトイソシアネート基含有量(NCOとして計算)を有する、
    有機ポリイソシアネート。
  2. 電子求引性基Xが、エステル、アミド、スルホキシド、スルホン、ニトロ、ホスホネート、ニトリル、イソニトリル、ポリハロゲン化アルキル基、フッ素、塩素またはカルボニル基からなる群から選ばれることを特徴とする、請求項1に記載の有機ポリイソシアネート。
  3. 一般式(I)で示される酸性のCH環式ケトンが、シクロペンタノン-2-カルボキシメチルエステルおよび-カルボキシエチルエステル、シクロペンタノン-2-カルボニトリル、シクロヘキサノン-2-カルボキシメチルエステルおよび-カルボキシエチルエステル、またはシクロペンタノン-2-カルボニルメチルであることを特徴とする、請求項1に記載の有機ポリイソシアネート。
  4. 一般式(I)で示される酸性のCH環式ケトンが、シクロペンタノン-2-カルボキシメチルエステルおよび-カルボキシエチルエステル、またはシクロヘキサノン-2-カルボキシメチルエステルおよび-カルボキシエチルエステルであることを特徴とする、請求項1に記載の有機ポリイソシアネート。
  5. ポリイソシアネートと、一般式(I):
    Figure 0004118803
    〔式中、
    Xは、電子求引性基であり、
    1およびR2は、相互に独立に、H、C1〜C20(シクロ)アルキル、C6〜C24アリール、C1〜C20(シクロ)アルキルエステル若しくはアミド、C6〜C24アリールエステル若しくはアミド、または1〜24個の炭素原子を有する混合脂肪族/芳香族基を表し、これらは、四員環〜八員環の一部を形成していてもく、
    nは、〜5の整数である。〕
    で示される酸性のCH環式ケトンとを、触媒の存在下で反応させ、
    その中で、ブロック化されるポリイソシアネートのイソシアネート基1当量あたり、0.8〜1.2モルの式(I)で示される環式ケトンを使用することを特徴とする、請求項1に記載の有機ポリイソシアネートの製造方法。
  6. 有機ポリイソシアネートが、ウレトジオン、イソシアヌレート、イミノオキサジアジンジオン、アシル尿素、ビウレットまたはアロファネート構造を有することを特徴とする、請求項5に記載の方法。
  7. アルカリ金属およびアルカリ土類金属の塩基、亜鉛塩 Dabco (1 , - ジアザビシクロ [ . . ] オクタン)または第 II 亜族金属の炭酸塩を、触媒として使用することを特徴とする、請求項5に記載の方法。
  8. 請求項1に記載の有機ポリイソシアネートを含有するPURラッカー。
  9. 1K-PURラッカーであることを特徴とする、請求項8に記載のPURラッカー。
  10. 求項1に記載の有機ポリイソシアネートを含んでなるフィラー。
  11. コイル塗膜を製造するために用いられる、請求項1に記載の有機ポリイソシアネートを含んでなる組成物。
  12. 請求項1に記載のブロックト有機ポリイソシアネートを含有する塗料またはPURラッカー。
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