JP4118381B2 - 超音波探触子及びその製造方法並びにその超音波探触子を用いた超音波診断装置 - Google Patents

超音波探触子及びその製造方法並びにその超音波探触子を用いた超音波診断装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、超音波を利用して被検体の診断部位を検査するのに用いる超音波探触子及びその製造方法並びにその超音波探触子を用いた超音波診断装置に関し、特に、アーチファクトの発生を少なくして、被検体内部の断層像を高分解能に観察したり、電子走査で任意箇所の3次元表示を可能とする超音波探触子及びその製造方法並びにその超音波探触子を用いた超音波診断装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のアレイ形の超音波探触子は、図8に示すように、圧電材料からなる振動子1の上下両面に電極2及び3が形成されており、この振動子1及び電極2,3は電子的に超音波を走査するように長軸方向y−y’において短冊状に分割され1列状に配列されている。そして、被検体側に位置する電極2はグランドに接続され、その上面には1層ないし2層の音響整合層4が設けられると共に、反対側の電極3には音響減衰層5が設けられている。上記各電極2,3には、それぞれフレキシブルプリント板6,7のパターン8が半田付け9などにより接続されており、図示省略のコネクタを介して本体としての超音波診断装置に接続される。なお、上記音響整合層4の上面には、さらに音響レンズ10が固定されている。
【0003】
図8の構成の超音波探触子において、電子的に超音波を走査して断層像を得る場合、上記短冊状に分割された振動子1の複数の素子で集束超音波を形成し、そのビームで送受波を繰り返しながら走査することにより断層像を得るようになっている。しかし、上記振動子1の複数の素子が並ぶ長軸方向y−y’では、使用する素子数を適当に選ぶことにより焦点距離Lを振動子1の近くから遠くまで任意に設定できるが、これと直交する短軸方向x−x’では、上記音響レンズ10による焦点距離Lが一定であり、焦点深度に相当するL1の範囲では鮮明な断層像を得ることができるものの、これ以外の領域では像が不鮮明になるという問題点があった。
【0004】
図9は上記のような問題点を解決するために提案されたもので、振動子1を長軸方向y−y’において分割するだけでなく、これと直交する短軸方向x−x’においても分割し、平面内で2次元に分割してブロック化したものである。この場合には、前記の音響レンズ10を用いることなく短軸方向x−x’についても焦点距離Lを振動子1の近くから遠くまで任意に設定できるため、焦点深度L2を図8のときの焦点深度L1に対してL2≧L1とすることが可能で、断層像全体について鮮明な像が得られると期待される。このような超音波探触子が、“1996IEEE ULTRASONICS SYMPOSIUM, pp1523-1526(1996)”に掲載されている。
【0005】
しかし、図9に示すように振動子1を短軸方向x−x’において分割していくと電気的なインピーダンスが高くなって、電源から効率的にエネルギが供給されなくなる恐れがある。図10はその状況を説明するもので、振動子1の短軸方向x−x’の分割数nと素子インピーダンスΩとの関係を定性的に示したグラフである。振動子1を短軸方向x−x’に分割する前の素子インピーダンスをΩ0とすると、
Ω∝n・Ω0
となり、素子インピーダンスΩは分割数nに比例して高くなることが分かり、これに伴って振動子1の感度が劣化すると予想される。
【0006】
そこで、上記のように振動子1を短軸方向x−x’に分割しても素子インピーダンスΩが高くならないように、図11(a)に示す単層の振動子1を電源11で駆動する場合に対して、図11(b)に示すように振動子1を複数層に積層化する方法が有効であると考えられる。即ち、例えば、振動子1の厚み内に所定間隔で複数の内部電極12,13を対向する両側面の一方側に交互に寄せて配設し、一方の電極2と内部電極13とを配線14で接続すると共に、他方の電極3と内部電極12とを配線15で接続して3層に積層した場合、素子インピーダンスΩは、図11(a)に示す単層の振動子1の場合の1/9に低減できると考えられる。
【0007】
図12はその状況を説明するもので、振動子1を複数層に積層化した素子積層数Nと素子インピーダンスΩとの関係を定性的に示したグラフである。単層の振動子1の素子インピーダンスをΩ1とすると、
Ω∝Ω1/N2
となり、素子インピーダンスΩは積層数Nの2乗に反比例することが分かり、これにより振動子1の短軸方向x−x’の分割によるインピーダンスの上昇を該振動子1の積層化で抑えることが可能である。このような超音波探触子が、“ULTRASONIC IMAGING 17, pp95-113(1995)”に掲載されている。
【0008】
図13は上記のように提案された超音波探触子の概略構造を示す図であり、(a)は平面図の一部であり、(b)は正面図である。図13(b)において、一方の電極2と内部電極13とを配線14で接続すると共に、他方の電極3と内部電極12とを配線15で接続するのは、前述の図11(b)の場合と同様であるが、図13(a)に示すように個々の振動子1の素子に分割する境界部位にスルーホール16を形成してその内部に導電材料を充填し、図13(b)に示すように上記スルーホール16に対して隣接する素子と素子の上部電極2と内部電極13と内部電極12’と下部電極3’とをそれぞれ接続し、その後上記スルーホール16の位置で長軸方向y−y’の切断溝17により切断すると共に短軸方向x−x’の切断溝18で各素子に分割したものである。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、図13のように振動子を2次元に配列して構成された従来の超音波探触子においては、各素子の横幅Wが例えば 3.45mm 、スルーホール16の径Dが例えば0.2mm 、奥行きBが例えば 0.37mm 、高さHが例えば 0.66mm とされており、各素子の横幅Wが比較的大きいことから構造的に実現性があるが、長軸方向y−y’と短軸方向x−x’の2方向から超音波ビームの焦点位置を可変にして高画質の断層像を得るためには、上記横幅Wも奥行きBと同程度に狭くする必要がある。そして、このように各素子の横幅Wを狭くした場合には、該横幅Wがスルーホール16の径Dと略同等になり、電極2,3の面積が縮小して素子インピーダンスが増大してしまうこととなる。したがって、振動子1の感度が劣化することがある。また、前記内部電極12,13の位置決めやスルーホール16の形成のばらつき等により、各素子の特性に不均一を生じることがある。このことから、得られる超音波断層像にアーチファクトが発生することがある。
【0010】
そこで、本発明は、このような問題点に対処し、アーチファクトの発生を少なくして、被検体内部の断層像を高分解能に観察したり、電子走査で任意箇所の3次元表示を可能とする超音波探触子及びその製造方法並びにその超音波探触子を用いた超音波診断装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明による超音波探触子は、圧電材料の厚み内に所定間隔で複数の内部電極を横断状に配設して複数層に積層化した振動子の上下両面に外部電極を設けて積層振動子を形成し、この積層振動子を所定の幅で短冊状に切断して切断素子を形成し、この各切断素子の長手方向に沿った対向する両側面において上下両面の外部電極と一つおきの内部電極とを別系統の配線となるように接続し、このように配線接続した各切断素子を所定の間隔で整列固定してそれらの切断素子の長手方向と直交する方向にて所 定間隔で切断することにより複数個の振動子素子を形成し、これらの振動子素子を平面内で直交する2方向に配列して2次元配列振動子を構成したものである。
【0012】
また、上記の超音波探触子の製造方法は、圧電材料の厚み内に所定間隔で複数の内部電極を横断状に配設して複数層に積層化した振動子の上下両面に外部電極を設けて積層振動子を形成し、この積層振動子を所定の幅で短冊状に切断して切断素子を形成し、この各切断素子の長手方向に沿った対向する両側面において上下両面の外部電極と一つおきの内部電極とを別系統の配線となるように接続し、その後上記各切断素子を所定の間隔で整列固定してそれらの切断素子の長手方向と直交する方向にて所定間隔で切断することにより複数個の振動子素子を形成し、これらの振動子素子を平面内で直交する2方向に配列して2次元配列振動子を形成するものである。
【0013】
さらに、関連発明としての超音波診断装置は、被検体に超音波を送受信する探触子と、この探触子から所定のビーム波形の超音波を送波させると共に該探触子で受信した受波信号から所定の受波波形を形成しさらに受波信号を処理する超音波回路部と、この超音波回路部の送波タイミング及び受波信号からの表示タイミングを制御する制御部と、超音波画像を表示する表示部とを有する超音波診断装置において、上記探触子として、請求項1に係る超音波探触子を用いたものである。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面に基づいて詳細に説明する。図1は本発明による超音波探触子の実施の形態を示す概略構成図である。この超音波探触子は、超音波を利用して被検体の診断部位を検査する超音波診断装置において実際に被検体内に超音波を送信及び反射波を受信するもので、振動子素子20と、導電性を有する音響整合層21と、導電膜を付加した絶縁シート22と、導電性を有する音響減衰層23と、フレキシブルプリント板24と、ベース25とを有して成る。
【0015】
上記振動子素子20は、本発明の特徴となる部分で、図2に示すように、ジルコンチタン酸鉛系磁器(PZT)などの圧電材料26の厚み方向の上下両面に外部電極27,28を設け、この圧電材料26の厚み内に所定間隔で複数層の内部電極29,30を一方の側面から他方の側面まで横断状に配設して例えば3層に積層化すると共に、互いに異なる二つの側面において上下両面の外部電極27,28と一つおきの内部電極29,30とを別系統の配線となるように接続している。そして、この振動子素子20の複数個を直交する2方向に配列して2次元配列振動子が構成されている。例えば、図1に示す短軸方向x−x’及び長軸方向y−y’を含む平面内で2次元に配列した振動子素子群とされている。なお、図1において、符号31は上記圧電材料26を2次元に配列して振動子素子群とする長軸方向y−y’の切断溝を示し、符号32は短軸方向x−x’の切断溝を示している。
【0016】
すなわち、図2において、上記圧電材料26の厚み内に配設された一の内部電極29の一方側の端面部に絶縁膜33を形成すると共に、他の内部電極30の反対側の端面部にも絶縁膜34を形成し、この状態で上部の外部電極27と他の内部電極30の一方側の端面部との間に導電膜35を形成し、且つ下部の外部電極28と一の内部電極29の反対側の端面部との間に導電膜36を形成してある。これにより、上記上部の外部電極27と導電膜35と他の内部電極30とを接続する一の系統の配線と、下部の外部電極28と導電膜36と一の内部電極29とを接続する他の系統の配線とが構成される。この結果、上部の外部電極27と一の内部電極29との間、一の内部電極29と他の内部電極30との間、他の内部電極30と下部の外部電極28との間、にそれぞれ極性の異なる外部電極が配置されたのと同等になり、3層に積層化された振動子素子20となる。
【0017】
このような振動子素子20の構成によれば、内部電極29,30は一方の側面から他方の側面まで横断状に配設されているだけなので、従来のように所定の長さで止めるという寸法精度は出さなくてよい。また、絶縁膜33,34と導電膜35,36とで外部電極27,28及び内部電極29,30を配線しているので、従来のようにスルーホールを用いずスルーホール径による寸法の制約を受けることがない。
【0018】
図1に示す音響整合層21は、上記圧電材料26の音響インピーダンスと被検体としての生体の音響インピーダンスとの整合をとるもので、この実施形態においては、導電材料を混入するなどして導電性を有するものとされている。
【0019】
絶縁シート22は、上記のように構成された各振動子素子20全体の上面を覆うもので、音響的に低減衰の例えばポリイミド等でできており、この実施形態においては、その下面側に銅などから成る導電膜37が付加されている。この結果、上記各振動子素子20の上部の外部電極27は、導電性を有する音響整合層21を介して上記の導電膜37に電気的に接続され、この導電膜37によりグランドに接続されている。なお、図1において、符号38は前記切断溝31,32内に充填された樹脂を示しており、この樹脂38により各振動子素子20を接着すると共に、音響的に各素子間の信号のクロストークを低減している。
【0020】
音響減衰層23は、上記各振動子素子20の背面から出る超音波が再び該振動子素子20に戻ってこないように超音波を減衰させるもので、この実施形態においては、導電材料を混入するなどして導電性を有するものとされている。
【0021】
また、フレキシブルプリント板24は、上記のように構成された各振動子素子20の下面側にて図示外の超音波診断装置本体に接続する電極板となるもので、上記2次元に配列された個々の振動子素子に対応する位置に例えばBGA(Ball Grid Alley)と呼ばれる接点39を有し、ケーブルを介して本体と接続するためのコネクタ(図示せず)が組み込まれた多層のプリント板に形成されている。この結果、上記各振動子素子20の下部の外部電極28は、導電性を有する音響減衰層23を介して上記のフレキシブルプリント板24に電気的に接続されている。
【0022】
さらに、ベース25は、上記各振動子素子20の全体を固定すると共に、該各振動子素子20の背面から出る超音波が再び該振動子素子20に戻ってこないように超音波を減衰させるもので、超音波の減衰の大きい材料で構成されている。このような状態で、上記配列した個々の振動子素子20毎に超音波の送受信を行うようにされている。なお、図1においては、振動子素子20の積層数は3層としたが、本発明はこれに限らず、奇数層であるならば他の積層数であってもよい。また、以上において、前記の音響減衰層23は必ずしも必要ではなく、省略することも可能である。
【0023】
以上の構成において、図示外の超音波診断装置本体からの信号により上記フレキシブルプリント板24を介して各振動子素子20を駆動することにより該振動子素子20から超音波を発生させ、測定対象物たとえば被検体内の診断部位から反射してきた超音波を上記各振動子素子20で受信し、この受信信号を超音波診断装置本体で処理することにより超音波画像の表示を行う。このとき、図1に示すように平面内で2次元に配列した振動子素子群とした多数の振動子素子20を、長軸方向y−y’だけでなく短軸方向x−x’についても焦点の範囲が広くなるように所定の関係で制御しながら駆動することにより、被検体内の診断部位の近傍から深部まで鮮明な断層像を得ることができる。また、上記多数の振動子素子20を2次元的に電子走査することにより、任意方向の複数のBモード走査を行ったり、集束ビームを全視野或いは部分的な視野内で走査を行うことで、リアルタイムの3次元画像を得ることが可能となる。
【0024】
図3は、本発明に係る超音波探触子の第二の実施形態を示す概略構成図である。この実施形態は、図1に示す各振動子素子20の下面側に設けられた音響減衰層23の下面側に、異方導電性を有する第二の音響減衰層40を固定すると共に、この音響減衰層40の下面にフレキシブルプリント板24を接続したものである。上記第二の音響減衰層40は、前記音響減衰層23と同様に上記各振動子素子20の背面から出る超音波が再び該振動子素子20に戻ってこないように超音波を更に減衰させるもので、超音波の減衰特性と共に電気的異方性を有する材料から成る。これにより、上記各振動子素子20とフレキシブルプリント板24との間において、戻ってくる超音波をよく減衰させることができると共に、フレキシブルプリント板24を介して図示外の超音波診断装置本体から送られる信号を各振動子素子20によく伝送することができる。なお、この実施形態においても、上記音響減衰層23は必ずしも必要ではなく、省略することも可能である。
【0025】
図4は、本発明に係る超音波探触子の第三の実施形態を示す概略構成図である。この実施形態は、図1に示すフレキシブルプリント板24を設ける代わりに、各振動子素子20の下面側に、音響減衰層23を固定し、上記2次元に配列された各振動子素子20の一側面には、例えば下部の外部電極28と一つおきの内部電極29とを接続する配線(導電膜36)が形成された電極板41を設け、この電極板41を上記各振動子素子20が1列に並ぶ列毎に並列に設けたものである。なお、上記電極板41は、図2に示す振動子素子20の一側面に設けられた導電膜36に接続されるフレキシブルプリント板に構成されている。また、この実施形態においても、上記音響減衰層23は必ずしも必要ではなく、省略することも可能である。
【0026】
図5は、上記のように構成された超音波探触子の製造方法を説明するための工程図である。まず、図5(a)に示すように、上部の外部電極27と第一の圧電材料26aと一の内部電極29と第二の圧電材料26bと他の内部電極30と第三の圧電材料26cと下部の外部電極28とを上下に層状に積層し、この状態で積層一体焼結する。これにより、ある広がりを有する3層の圧電材料26a,26b,26cを含む積層体が形成される。
【0027】
次に、上記のように積層一体焼結した積層振動子の材料を、図5(b)に示すように、図1に示す短軸方向x−x’において所定の幅Wで切断分離して短冊状の切断素子42を形成する。したがって、図5(a)に示す積層一体焼結した材料からは、図5(b)に示す短冊状の切断素子42が複数本形成される。
【0028】
次に、上記のように形成された短冊状の切断素子42に対して、図5(c)に示すように、該切断素子42の長手方向の対向する両側面において、一の内部電極29の一方側の端面部に所定幅の絶縁膜33を、他の内部電極30の反対側の端面部に所定幅の絶縁膜34をそれぞれ形成する。したがって、上記一の内部電極29の一方側の端面部及び他の内部電極30の反対側の端面部は、それぞれ絶縁加工されたこととなる。
【0029】
次に、上記のように絶縁加工された切断素子42’に対して、さらに図5(d)に示すように、上記絶縁膜33が形成された側面において上部の外部電極27と他の内部電極30の一方側の端面部とを接続するように導電膜35を形成し、他の絶縁膜34が形成された側面において下部の外部電極28と一の内部電極29の反対側の端面部とを接続するように導電膜36を形成する。これにより、各切断素子42’の長手方向に沿った対向する両側面において上下両面の外部電極27,28と一つおきの内部電極29,30とが別系統の配線となるように接続される。
【0030】
次に、上記のように配線加工された切断素子42”を、図5(e)に示すように、所定の間隔Sで所定個数だけ整列し、その間隔Sによる隙間43に接着剤44を充填して固定した後、上記切断素子42”の長手方向と直交する方向にて素子幅Bとなるように所定間隔で切断する。そして、この長手方向と直交する方向での切断後にその部分の隙間45に、上記と同様に接着剤44を充填して固定する。これにより、図1に示すように、振動子素子20を、短軸方向x−x’及び長軸方向y−y’を含む平面内で2次元に配列した振動子素子群が形成される。
【0031】
このように、振動子素子20を2次元に配列した振動子素子群を製造した後、図1に示す導電性を有する音響整合層21と、導電膜37を付加した絶縁シート22と、導電性を有する音響減衰層23と、フレキシブルプリント板24と、ベース25とを形成する工程を順次進め、最終的に超音波探触子を製造する。なお、図5においては、振動子素子20の積層数は3層としたが、本発明はこれに限らず、奇数層であるならば他の積層数であってもよい。また、上記の説明では、振動子の部分のみを短軸方向x−x’及び長軸方向y−y’に切断するものとしたが、振動子となる部分に図1に示す音響整合層21及び音響減衰層23を接着固定してから切断し、2次元に分割してもよい。
【0032】
図6は、上記超音波探触子の関連発明としての超音波診断装置を示すブロック図である。この超音波診断装置は、超音波を利用して被検体内の診断部位の超音波画像を得て診断に役立てるもので、被検体に超音波を送受信する探触子50と、この探触子50から所定のビーム波形の超音波を送波させると共に該探触子50で受信した受波信号から所定の受波波形を形成しさらに受波信号を処理する超音波回路部51と、この超音波回路部51の送波タイミング及び受波信号からの表示タイミングを制御する制御部52と、超音波画像を表示する表示部53とを有している。なお、上記超音波回路部51は、探触子50から所定のビーム波形の超音波を送波させる送波整相部54と、該探触子50で受信した受波信号から所定の受波波形を形成する受波整相部55と、この受波整相部55からの受波信号を高S/Nに取り込む信号処理部56とから成る。そして、上記探触子50としては、前述の図1又は図3、図4に示すように構成された超音波探触子を用いている。
【0033】
図7は、本発明にかかる超音波探触子及び超音波診断装置を用いて3次元画像を得る状態を示す説明図である。図7(a)に示すように、探触子50を構成する複数個の振動子素子20のうち任意の素子を選択することにより、被検体内の診断部位57に対し扇状の超音波ビームを符号58a,58bに示すように或る軸を中心に回転させるように走査して、上記診断部位57の複数方向の断層像を得てこれから3次元画像を構成する。また、図7(b)に示すように、上記複数個の振動子素子20のうち任意の素子を選択することにより、被検体内の診断部位57に対し扇状の超音波ビームを符号59a,59b,59cに示すように振り子状に振るように走査して、上記診断部位57の複数方向の断層像を得てこれから3次元画像を構成する。
【0034】
【発明の効果】
本発明は以上のように構成されたので、本発明に係る超音波探触子によれば、複数の内部電極を従来のように所定の長さで止めるという寸法精度は出さなくてよい。また、上下両面の外部電極と一つおきの内部電極とを別系統の配線となるように接続するのに、従来のようなスルーホールを用いることがないので、スルーホール径による寸法の制約を受けることがない。したがって、複数層に積層化すると共に直交する2方向に配列して2次元配列振動子を構成する複数個の振動子素子の各素子間の特性ばらつきを排除することができる。このことから、アーチファクトの発生を少なくして、被検体内部の断層像を高分解能に観察したり、電子走査で任意箇所の3次元表示を可能とすることができる。
また、本発明に係る超音波診断装置によれば、上述のように構成された超音波探触子を用いることにより、超音波画像による診断の質を従来より向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による超音波探触子の実施の形態を示す概略構成図である。
【図2】上記超音波探触子の振動子素子の構造を示す拡大斜視図である。
【図3】本発明に係る超音波探触子の第二の実施形態を示す概略構成図である。
【図4】本発明に係る超音波探触子の第三の実施形態を示す概略構成図である。
【図5】上記のように構成された超音波探触子の製造方法を説明するための工程図である。
【図6】上記超音波探触子の関連発明としての超音波診断装置を示すブロック図である。
【図7】本発明にかかる超音波探触子及び超音波診断装置を用いて3次元画像を得る状態を示す説明図である。
【図8】従来のアレイ形の超音波探触子の構造を示す概略構成図である。
【図9】従来において振動子を平面内で2次元に分割してブロック化したものを有する超音波探触子の構造を示す概略構成図である。
【図10】振動子を短軸方向に分割したときの素子インピーダンスの変化を示すグラフである。
【図11】振動子を単層に形成した場合と、複数層に積層化した場合とを示す説明図である。
【図12】複数層に積層化した素子積層数と素子インピーダンスの変化を示すグラフである。
【図13】複数層に積層化した振動子を2次元に分割して構成された従来の超音波探触子の構造を示す概略構成図である。
【符号の説明】
20…振動子素子
21…導電性を有する音響整合層
22…絶縁シート
23…導電性を有する音響減衰層
24,41…フレキシブルプリント板
25…ベース
26,26a,26b,26c…圧電材料
27,28…外部電極
29,30…内部電極
33,34…絶縁膜
35,36…導電膜
37…絶縁シートの導電膜
39…接点
40…異方導電性を有する第二の音響減衰層
42,42’,42”…切断素子
50…探触子
51…超音波回路部
52…制御部
53…表示部

Claims (3)

  1. 圧電材料の厚み内に所定間隔で複数の内部電極を横断状に配設して複数層に積層化した振動子の上下両面に外部電極を設けて積層振動子を形成し、この積層振動子を所定の幅で短冊状に切断して切断素子を形成し、この各切断素子の長手方向に沿った対向する両側面において上下両面の外部電極と一つおきの内部電極とを別系統の配線となるように接続し、このように配線接続した各切断素子を所定の間隔で整列固定してそれらの切断素子の長手方向と直交する方向にて所定間隔で切断することにより複数個の振動子素子を形成し、これらの振動子素子を平面内で直交する2方向に配列して2次元配列振動子を構成したことを特徴とする超音波探触子。
  2. 圧電材料の厚み内に所定間隔で複数の内部電極を横断状に配設して複数層に積層化した振動子の上下両面に外部電極を設けて積層振動子を形成し、この積層振動子を所定の幅で短冊状に切断して切断素子を形成し、この各切断素子の長手方向に沿った対向する両側面において上下両面の外部電極と一つおきの内部電極とを別系統の配線となるように接続し、その後上記各切断素子を所定の間隔で整列固定してそれらの切断素子の長手方向と直交する方向にて所定間隔で切断することにより複数個の振動子素子を形成し、これらの振動子素子を平面内で直交する2方向に配列して2次元配列振動子を形成することを特徴とする超音波探触子の製造方法。
  3. 被検体に超音波を送受信する探触子と、この探触子から所定のビーム波形の超音波を送波させると共に該探触子で受信した受波信号から所定の受波波形を形成しさらに受波信号を処理する超音波回路部と、この超音波回路部の送波タイミング及び受波信号からの表示タイミングを制御する制御部と、超音波画像を表示する表示部とを有する超音波診断装置において、上記探触子として、請求項に記載の超音波探触子を用いたことを特徴とする超音波診断装置。
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