JP4118247B2 - 皮膚外用剤用シート及びシート状皮膚外用剤 - Google Patents

皮膚外用剤用シート及びシート状皮膚外用剤 Download PDF

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本発明は皮膚外用剤用シート及びシート状皮膚外用剤に関する。本発明は、外用ゲル組成物の形状を強度及び使用感に優れたシート状に形成でき、化粧料や医薬品等の皮膚外用剤成分を含有させて、皮膚に貼付して使用する。
近年、化粧料使用者の行動範囲拡大に伴い、化粧行為が行われる場所や時間が多様化している。具体的には、女性の社会的行動範囲の拡大や外出機会の増大に伴い、外出先での化粧行為の必要性が急速に増大しつつあり、化粧料にも携帯性が要求されている。
携帯に便利な化粧料の一つとして、保湿や清浄等を目的としたシート状化粧料が使用されている。シート状化粧料には、紙、不織布、織布などに化粧水や洗浄水等の液剤を含浸させた含浸シートタイプが主流である。
また、化粧料以外にも、下熱を目的とする外用冷却シートや、各種の薬剤を含浸させたシート状外用剤が市販されている。
これらのシート状皮膚外用剤の製剤としては、皮膚やその患部に貼付するために、様々なシート状製剤が開発されてきた。しかし、これらのシート状製剤のほとんどが、アクリル酸系ポリマーやポリビニルアルコールなどの高分子に、保湿剤や各種薬剤を加えた製剤を、紙、不織布、織布等の支持体に塗布したものであり、使用時の閉塞感やツッパリ感等の問題があった。
また、これらのシート状の製剤は、基剤自体のもつ粘着性により、剥離時に、皮膚や粘膜の一部も基剤と共に剥離されるなど、適用部に対するダメージが問題となっていた。
このような状況から、特許文献1には、カラギーナンとガラクトマンナンを含有するゲルプレートが提供されている。このゲルプレートは、上記使用感については、ある程度改善されている。また、本ゲルプレートは高い強度をもつことから、不織布などの支持体を必要としないシート剤を作製できるとされている。
シート状製剤においては、支持体を用いない場合、透明感を演出できるため、外観が優れるという利点がある。また、伸張性が高く、使用時のツッパリ感がないため、その使用感も飛躍的に向上するはずである。
しかしながら、特許文献1の支持体を用いない態様のゲルプレートを用いると、保存中に著しい変形が起こり、優れた使用感を維持することは困難である。
また、特許文献2には、コンニャクゲルとカラギーナンと加水分解ゼラチンからなる薄膜形成基材を、乾燥・圧延した化粧用パックが開発されている。この薄膜形成基材は、乾燥物であることから保存安定性は優れるが、上記ゲルプレートと比べて伸張性が低いため、使用感が大きく劣るものである。また、乾燥物に水分を加えても、表面が水和する程度の変化に留まり、ゲル本来の柔軟性は得られず、水分添加による使用感の向上は僅かである。
一方、不織布等の支持体を必要としない透明ゲルシート剤としては、ポリアクリルアミド誘導体と寒天と塩化ナトリウムを含有するシート(Geliperm wet、Geistlich 社、スイス)も開発されている。
本出願人は、上記課題を改良するものとして、カラギーナン及び/又はマンナンに、融点が80℃以上のゲル化剤として増粘多糖類(高融点ゲル化剤)を配合したシート状ゲル組成物を開発している(特許文献3)。
特開昭60−246314号公報 特開昭63−301805号公報 特開2002−87993号公報
本発明者等は、上述の観点に鑑みて鋭意研究した結果、実質的にヒドロキシエチルアクリルアミドと架橋性単量体との共重合体からなる外用ゲル組成物をシート基剤として用いると、高融点ゲル化剤を必要とすることなく、外観及び使用感に優れたシート状皮膚外用剤を提供できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、外観及び使用感に優れ、保存安定性が高く、製造が容易で、安全性にも優れ、従来のような不織布等の支持体を必要としないシート剤及びこれを用いたシート状皮膚外用剤を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、ヒドロキシエチルアクリルアミドと架橋性単量体との共重合体から実質的になる外用ゲル組成物の形状がシート状である皮膚外用剤用シートであって、当該皮膚外用剤用シートに支持体が積層されていないことを特徴とする皮膚外用剤用シートを提供するものである。
また、本発明は、前記架橋性単量体が、N,N'-メチレンビスアクリルアミドであることを特徴とする上記の外用ゲル組成物を提供するものである。
さらに、本発明は、前記共重合体中におけるヒドロキシエチルアクリルアミド単位に対する架橋性単量体単位が、0.1〜10モル%であることを特徴とする上記の外用ゲル組成物を提供するものである。
また、本発明は、上記の皮膚外用剤用シートに皮膚外用剤成分が含有されていることを特徴とするシート状皮膚外用剤を提供するものである。
本発明に用いる外用ゲル組成物は、実質的に他の高分子化合物や添加剤を配合することなく、実質的にこのゲル組成物のみで強度に優れたシートを形成できるので、シート剤として有用なゲル組成物である。そして、優れた外観と優れた使用感を有する皮膚外用剤シートを提供できる。
本発明の皮膚外用剤シートは透明感に優れているので、皮膚外用剤成分を適宜含有させることによって、支持体を必要とすることなく、透明感に優れたシート状皮膚外用剤を提供できる。また、含有させる皮膚外用剤成分によっては、不透明や半透明にすることも出来るので、任意な外観を有するシート状皮膚外用剤を提供できる。
本発明の皮膚外用剤シートは、保存安定性が高く、かつ、製造容易で、安全性に優れるものである。
以下、本発明について詳述する。
本発明において、外用ゲル組成物として実質的に用いられる共重合体は、ヒドロキシエチルアクリルアミドと架橋性単量体との共重合体である。
本発明に用いるヒドロキシエチルアクリルアミドは下記化学式で表される。
Figure 0004118247
架橋性単量体は、一分子内に少なくとも2個の重合性二重結合を有するものでヒドロキシエチルアクリルアミドとの重合系において、効率よく架橋構造を取り得ることが必須である。そのような架橋性単量体としては、例えば、エチレングリコールジアクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、ポリオキシエチレンジアクリレート、ポリオキシエチレンジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、N,N'-メチレンビスアクリルアミド、N,N'-エチレンビスアクリルアミド、イソシアヌル酸トリアリル、ペンタエリスリトールジメタクリレート等が挙げられ、この中から選ばれた一種または二種以上を用いることが出来る。本発明においては、特に、N,N'-メチレンビスアクリルアミドが好ましく使用される。
外用ゲル組成物の共重合体中のヒドロキシエチルアクリルアミド単位に対する架橋性単量体単位は、0.1〜10モル%であることが好ましい。0.1モル%未満で調整された共重合体は、シート状ゲルの支持体としての強度が不十分であり、支持体として適さない場合がある。また、10モル%を越えて調整された共重合体は、ゲル強度は十分であるものの、脆くても壊れやすいため、シート状支持体として適さない場合がある。
共重合の重合方法としては、溶液重合法、懸濁重合法、塊状重合法等の公知の重合法で重合すれば良い。重合開始剤としてはラジカル重合を開始する能力を有するものであれば特に制限は無い。例えば、過酸化ベンゾイル、アゾビスイソブチロニトリル、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウム等が挙げられる。
ヒドロキシアクリルアミドと架橋性単量体との共重合体は、重合容器の形状によって任意の形状とすることが出来る。シート状の形状だけでなく、パフのようにある程度厚みを持った形状、球状等も可能であるが、シート状が好ましい。この共重合体は、実質的に共重合体のみを材料として、不織布等のその他の支持体を積層することなく、シート状皮膚外用剤として使用可能なシートを形成できる。したがって、シート剤として極めて有用である。さらに、本発明の皮膚外用剤用シートは、外観及び使用感が優れているだけでなく、シート状皮膚外用剤としての使用に対して、優れた性質(例えば、変形し難い、離水し難い)を有している。
なお、本発明に用いる外用ゲル組成物は、実質的に上記の共重合体自体からなり、シートを形成するためのシート剤として用いる場合には、他の配合成分を添加する必要はない。
ただし、他の添加剤や共重合体を仮に含有させたとしても、ゲルを構成する主成分が上記共重合体である限り、本発明の範囲から除外されるものではない。例えば、ヒドロキシアクリルアミドと架橋性単量体との共重合体の他に、他の高分子化合物(増粘剤やゲル化剤等)、例えば、キサンタンガム、カルボキシビニルポリマー、ポリビニルアルコール、アルギン酸、アラビアガム、ゼラチン、タマリンドガム、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド、ペクチン、セルロース誘導体(メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースなど)などを、1種または2種以上を必要に応じて含有させることも可能ではある。
本発明に用いる外用ゲル組成物には、皮膚外用剤に配合される任意の成分、例えば、水や保湿剤等の基剤成分や薬剤成分を含有させて、シート状皮膚外用剤を提供できる。すなわち、本発明は、具体的な用途や目的などに応じて、各種の外用組成物に用いられ得る薬効成分を、本発明の所期の効果を損なわない限り、任意に含有させることができる。
本発明に用いる外用ゲル組成物は、ヒドロキシエチルアクリルアミドと架橋性単量体、若しくは上述した高分子増粘剤等の添加剤、あるいは皮膚外用剤成分とともに重合することによって製造することができる。また、用途によっては、揮発性油分、不揮発性油分、油溶性ビタミン類などを乳化・可溶化して添加し、例えば、しっとりした使用感を、ゲル組成物に付与することもできる。
本発明に用いる外用ゲル組成物は、上述したように、形状をシート状として、シート状の外用組成物として用いることが好適である。シート状とは、平板状であることを意味し、その厚みは特に限定されない。通常は1mm〜5乃至6mm程度である。1mm、2mm、3mmの薄いシートも形成できる利点がある。
本発明に用いる外用ゲル組成物は、シート状に成形しても強度が十分なため、不織布などの支持体を積層したり付加したりする必要がないことが大きな特徴であり、最大の利点である。なお、皮膚外用剤用シートに支持体が積層されていないことを特徴とする皮膚外用剤用シートにおいて、支持体とは、皮膚に貼付される際に剥離される剥離紙(或いは剥離フイルム)を意味するものではなく、これを含まない。剥離紙はあってもなくても良く、また、剥離紙がなくても保存中の形状が損なわれない。
このように、本発明の皮膚外用剤用シートは、強靱であり、柔軟性に優れるため、支持体を用いなくても、肌上で崩れたり、変形したりする恐れがほとんどなく、離水もせず、さらに使用性にも優れるという、優れた特徴を有する。また、経時的な安定性にも優れ、製造も比較的容易である。
外用ゲル組成物をシート状に加工するには、重合前に目的の形状を有する容器に充填して冷却する方法や、ブロック状に固化させた後シート状に切断する方法などの様々な方法により、皮膚外用剤シートを製造することができる。
シート状皮膚外用剤の具体的製品は特に限定されない。使用感に優れているため、使用感が重要となるシート状化粧料として利用されることが好ましい。例えば、保湿シート、美白シート、しわ伸ばしシート、角質除去シートなどの基礎化粧品、ボディー用保湿シート、日焼けトリートメント剤シートとして好適に利用される。
本発明に用いる外用ゲル組成物が任意の形状若しくは好ましいシート形状の形態にて含有され得る代表的な化粧料成分としては、通常、化粧料に配合される水;グリセリン、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,3−ブタンジオールなどの多価アルコール類;エタノール、プロパノールなどの低級アルコール類;ソルビトール、キシリトール、マンニトールなどの糖類;パラベン、フェノキシエタノール、グルコン酸クロルヘキシジンなどの防腐剤;トコフェロールおよびその誘導体、ブチルヒドロキシトルエン、ピロ亜硫酸塩などの抗酸化剤;パラアミノ安息香酸誘導体などの紫外線吸収剤;ポリエチレングリコール、ヒアルロン酸などの保湿剤;ビタミンCやアスコルビン酸-2 グルコシドなどのビタミンC誘導体、アルブチン、コウジ酸などの美白剤;尿素、乳酸、クエン酸などの角質除去剤;トラネキサム酸、アラントイン、グリチルリチン酸塩などの抗炎症剤;水酸化カリウム(KOH)、クエン酸塩、酢酸塩などのpH調整剤;キレート剤;香料;アミノ酸およびアミノ酸塩;コラーゲン;色素;胎盤抽出物、朝鮮人参エキス、ステロール配糖体などの薬効成分;ナトリウム塩、カルシウム塩、カリウム塩などの無機塩類;タルク、シリカゲル、酸化亜鉛、酸化チタンなどの粉体類などの各種目的に応じた成分が挙げられる。
また、ワセリン、スクワラン、マイクロクリスタリンワックスなどの炭化水素類;ホホバ油、ゲイロウ、カルナウバワックスなどのエステル類;オリーブ油、牛脂などのトリグリセライド類;セタノール、オレイルアルコール、ステアリルアルコールなどの高級アルコール類;ステアリン酸、オレイン酸などの高級脂肪酸類;ジメチルポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン環状5量体、ポリエーテル変性シリコーンなどのシリコーン;脂肪酸モノグリセライド、ポオキシエチレン硬化ヒマシ油などのノニオン界面活性剤;ラウリル硫酸ナトリウム、アルキルスルホコハク酸エステルなどのアニオン界面活性剤;4級アルキルアミン塩などのカチオン界面活性剤;アルキルベタインなどの両性界面活性剤;アルキル変性カルボキシビニルポリマーなどの高分子界面活性剤も本来の目的を損なわない範囲で添加可能である。
さらに、シート状とした外用ゲル組成物に、積極的な薬効を付与し、医薬用途として用いる態様も、本発明の好適な製品形態である。この製品形態においては、従来のポリアクリルアミドを利用した皮膚外用医薬品において問題とされていた残留モノマーによる安全性の低下や製造工程の複雑さを解決することができる。さらに、上記のシート状化粧料と同様、使用性や安定性などについても向上が認められる。
医薬用途として用いる、シート状皮膚外用剤の具体的製品形態としては、例えば、食塩などの浸透圧調整剤を配合した創傷・火傷保護シート、エタノールやメントールを配合した熱さまし用シート、抗ヒスタミン剤やステロイドホルモンなどを配合した痒み止めシート、殺菌剤や抗生物質を配合した化膿防止薬シート、抗炎症剤を配合した抗炎症薬シート、抗真菌剤を配合した水虫治療薬シートやタムシ治療薬シート等を挙げることができる。
また、上記のような皮膚表面およびその周辺へ直接作用する医薬品以外では、貼りつけ部位から離れた部位をターゲットとして薬剤を経皮投与することを目的としたシート剤も、本発明の態様として挙げることができる。
このような医薬用途に、外用ゲル組成物を用いる場合に含有される代表的な成分としては、保湿剤、浸透圧調整剤、抗ヒスタミン剤、ステロイドホルモン、殺菌剤、抗真菌剤、滋養剤、血管保護剤、酸化防止剤、色素脱失剤、減感剤、免疫調節剤、抗加齢剤、抗しわ剤、皮脂吸収剤、抗生物質、抗炎症剤、脱臭剤、柔軟剤などを挙げることができる。
また、これらの成分の他に、エイゾンなどの経皮吸収促進剤や、上記化粧料の配合成分として列挙した、水、炭化水素類、エステル類、トリグリセライド類、高級アルコール類、高級脂肪酸類、多価アルコール類、界面活性剤、低級アルコール類、増粘剤、防腐剤、粉体類、抗酸化剤、ビタミン類、紫外線吸収剤、pH調整剤、キレート剤、無機塩類、色素などの各種成分を、医薬用途として用いる外用ゲル組成物に含有させることも可能である。
次に本発明を実施例によりさらに具体的に説明する。本実施例における配合量は、特に断わりのない限り質量部とする。
「外用ゲル組成物及び皮膚外用剤用シートの製造」
実施例1:皮膚外用剤用シート
ヒドロキシエチルアクリルアミド5g、N,N'-メチレンビスアクリルアミド0.00667g(0.1モル%相当)を水50mlに溶解させた。この溶液を約1時間窒素ガスで還流したのち、過硫酸カリウム0.02gを加え溶解させ、10cm×10cm×0.5cmの箱型容器に注ぎ込んだ。60℃まで加熱し6時間重合反応を行った。重合反応終了後室温まで冷却し、シート状の外用ゲル組成物を得た。
実施例2:皮膚外用剤用シート
ヒドロキシエチルアクリルアミド5g、N,N'-メチレンビスアクリルアミド0.0667g(1モル%相当)を水50mlに溶解させた。この溶液を約1時間窒素ガスで還流したのち、過硫酸カリウム0.02gを加え溶解させ、10cm×10cm×0.5cmの箱型容器に注ぎ込んだ。60℃まで加熱し6時間重合反応を行った。重合反応終了後室温まで冷却し、シート状の外用ゲル組成物を得た。
比較例1:皮膚外用剤用シート
ポリアクリル酸ナトリウム5g、N,N'-メチレンビスアクリルアミド0.0082g(0.1モル%相当)を水50mlに溶解させた。この溶液を約1時間窒素ガスで還流したのち、過硫酸カリウム0.02gを加え溶解させ、10cm×10cm×0.5cmの箱型容器に注ぎ込んだ。60℃まで加熱し6時間重合反応を行った。重合反応終了後室温まで冷却し、シート状の外用ゲル組成物を得た。
比較例2:皮膚外用剤用シート
ポリアクリル酸ナトリウム5g、N,N'-メチレンビスアクリルアミド0.082g(1モル%相当)を水50mlに溶解させた。この溶液を約1時間窒素ガスで還流したのち、過硫酸カリウム0.02gを加え溶解させ、10cm×10cm×0.5cmの箱型容器に注ぎ込んだ。60℃まで加熱し6時間重合反応を行った。重合反応終了後室温まで冷却し、シート状の外用ゲル組成物を得た。
「シート状皮膚外用剤の製造」
実施例3:シート状皮膚外用剤
実施例1で作製したシートを、下記処方の保湿用皮膚外用剤組成物に浸漬させて、実施例3のシート状皮膚外用剤(保湿シート)を得た。
実施例4:シート状皮膚外用剤
実施例2で作製したシートを、下記処方の保湿用皮膚外用剤組成物に浸漬させて、実施例4のシート状皮膚外用剤(保湿シート)を得た。
比較例3:シート状皮膚外用剤
比較例1で作製したシートを、下記処方の保湿用皮膚外用剤組成物に浸漬させて、比較例3のシート状皮膚外用剤(保湿シート)を得た。
比較例4:シート状皮膚外用剤
比較例2で作製したシートを、下記処方の保湿用皮膚外用剤組成物に浸漬させて、比較例4のシート状皮膚外用剤(保湿シート)を得た。
「保湿用皮膚外用剤の処方」
ジプロピレングリコール 7質量%
ポリエチレングリコール1500 8
POE(15)オレイルアルコールエーテル 1
アスコルビン酸グルコシド 2
苛性カリ 0.2
クエン酸 0.01
クエン酸Na 0.09
メチルパラベン 0.2
イオン交換水 残 余
<本発明の保湿シートの評価>
上記実施例3〜4及び比較例3〜4で得られたシート状皮膚外用剤を用いて、使用感と保存安定性を評価した。
「使用感」
保湿シートの使用感について官能評価を行った。専門パネラー5名がこれらのシートを使用し、さっぱりとした使用感、しっとりとした使用感、つっぱった使用感(ネガティブ)、基剤の肌残り感(ネガティブ)(以上、使用感の評価項目)の4項目を、非常に良い(5点)〜非常に悪い(1点)の5段階で評価し、5人の評価の平均値をそのシートの評点とした。
「保存安定性」
保存安定性については、アルミ積層パウチに密封して、50℃で1ヶ月間保存し、保存後の使用感、形状の安定性、変質の有無を、上記専門パネラー5名によって総合的に評価し、非常に良い(5点)〜非常に悪い(1点)の5段階の平均値をそのシートの評点とした。
Figure 0004118247
表1に示すように、実施例3、4のシートでは、さっぱりとした使用感としっとりとした使用感に優れ、かつ、つっぱった使用感や基剤の肌残り感は認められず、極めて優れた使用感を有していた。
このような優れた使用感は、高温保存後にも維持されており、また、形状の安定性、変質の有無についても問題なく、店頭保存や輸送時などに過酷な環境にさらされやすい化粧品にとって望ましい。
これに対して、比較例3、4では、さっぱりとした使用感に乏しく、またつっぱった使用感が認められ、使用感が損なわれていた。さらに、高温で保存した場合、シートの変形や離水など保存安定性に問題があり、使用感が損なわれることがわかった。
本発明によれば、外観と使用感に優れ、不織布等の支持体を用いることなくシート形状を有する外用ゲル組成物が提供され、その外用ゲル組成物は、化粧料成分を含有させて、保湿シート、美白シート、しわ伸ばしシート、角質除去シートなどの基礎化粧品、ボディー用保湿シート、日焼けトリートメント剤シート等の化粧シートとして好適に利用される。
また、医薬の用途を目的として、創傷・火傷保護シート、熱さまし用シート、痒み止めシート、化膿防止薬シート、抗炎症薬シート、水虫治療薬シート、タムシ治療薬シート等の薬用シートとして好適に利用される。

Claims (4)

  1. ヒドロキシエチルアクリルアミドと架橋性単量体との共重合体から実質的になる外用ゲル組成物の形状がシート状である皮膚外用剤用シートであって、当該皮膚外用剤用シートに支持体が積層されていないことを特徴とする皮膚外用剤用シート
  2. 前記架橋性単量体が、N,N'-メチレンビスアクリルアミドであることを特徴とする請求項1記載の皮膚外用剤用シート
  3. 前記共重合体中におけるヒドロキシエチルアクリルアミド単位に対する架橋性単量体単位が、0.1〜10モル%であることを特徴とする請求項1または2記載の皮膚外用剤用シート
  4. 請求項1〜3記載の皮膚外用剤用シートに皮膚外用剤成分が含有されていることを特徴とするシート状皮膚外用剤
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