JP4116842B2 - 食器洗い乾燥機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、食器洗い乾燥機の改良、例えば、洗浄水を超音波ミストにして食器表面に付着させることによって、食器の洗浄、すすぎの効率を向上させることの出来る改良された食器洗い乾燥機にかかり、特に、上記超音波ミストの生成効率の向上を図った食器洗い乾燥機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、環境問題に関する意識が高まるとともに、洗剤排水による環境への負荷が重要視されている。洗剤を投入せずに食器洗い乾燥機で食器の洗浄を行なう場合、澱粉、タンパク質、油脂などの汚れのうち、澱粉汚れは十分な温度と時間を費やせば機械力と熱だけで洗浄可能である。
【0003】
また、油汚れも温度を上げれば食器から分離できるが、洗剤なしでは再付着を生じて、洗い上がりがぬめりを生じたり、ガラス製品が曇りやすくなる。さらに、卵等のタンパク質汚れは、他の汚れと異なり温度が高くなると変性を生じて硬くなってしまうため、洗剤なしでは洗浄困難である。
【0004】
更に、たとえ洗剤を使っても、硬く干からびた米粒や食べ糟が食器の表面に付着している場合は、通常の水道水を用いて洗浄をおこなっても汚れを完全に落とすことは出来ないか、或は長時間を要する。
【0005】
このため、洗浄処理に先立って食器表面を予め濡らし、汚れを軟化せしめてから洗浄等の処理を開始することが望ましい。
このような目的のために、洗浄槽内の水を超音波素子によって超音波振動させ、これによって洗浄水を霧化させる食器洗い乾燥機が知られている。たとえば第2574450号特許では、超音波振動子の振動により洗浄水を霧化させる工程を洗浄工程の前に設け、これによって霧化された微細な水滴を洗浄処理に先立って食器表面に付着させ、汚物を軟化させた後に洗浄処理を行なうことで、洗浄処理の効率化を図っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら本発明者の知見によると、洗浄水を単に超音波振動させても、超音波ミストの発生効率が良いとは言えないことが分かった。特に、水温の低い状態では超音波振動子の振動にもかかわらず、食器を十分に濡らすように洗浄槽全体に渡って十分なミストを発生させることが出来なかった。
また、洗浄効率を高めるべく、通常は洗浄水に洗剤を含ませることが一般的であるが、このように洗剤を含ませた水では超音波ミストがほとんど生じないことも分かった。
【0007】
このようなことから本発明者は種々の実験を行なった結果、水温20℃、40℃、60℃でそれぞれ超音波振動を与えた場合、図2に示すように20℃では水面近くにしか霧が発生せず、40℃では水面より若干上まで霧が生じること、50℃で洗浄槽上部まで霧が生じ、更には水温60℃では、洗浄槽全体に十分な霧が発生することが確認された。
以上の知見により本発明者は、後記するように洗浄水の条件設定によって、実用化可能な霧化装置を設けた食器洗い乾燥機を提供し得ることを見出した。
従って、本発明が目的とするところは、実用性の高い超音波ミスト生成手段を備えた食器洗い乾燥機を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明が採用する手段は、
食器を載置するかごを収納する洗浄槽と、
上記洗浄槽内に給水する給水手段と、
上記給水手段により供給された洗浄槽内の水を加熱するヒータと、
上記洗浄槽内に供給された洗浄水を上記かご内の食器に噴射するための循環手段と、
上記洗浄槽内に設けられ、上記給水手段により供給された水を超音波により振動させ、超音波ミストを生成する超音波ミスト生成手段と、
上記給水手段、ヒータ、循環手段、上記超音波ミスト生成手段及び乾燥手段を制御する制御手段とを備え
上記制御手段が、上記超音波ミスト生成手段による超音波ミストの生成に先立って、上記ヒータにより洗浄槽内の水を加熱し、その後に上記超音波ミスト生成手段による超音波ミストの生成を行なう食器洗い乾燥機において、
上記超音波ミストを生成する水には、硬水が使用されることを特徴とする食器洗い乾燥機である。
上記ヒータによる加熱は、水温が50℃、望ましくは水温が60℃になるまで加熱することが望ましい。
上記超音波ミストを生成する洗浄槽内の水には、洗剤が含まれないことが望ましい。そのためには、上記超音波ミスト生成手段を、上記洗浄槽内であって、洗剤供給位置から離れた位置に設けることが考えられる。例えば、洗剤供給部がドア側に設けられるのが一般的であるが、その場合には、ドアから離れた後壁近傍が選ばれる。また洗剤供給部をドアの右又は左端に設けた場合には、左側壁際、又は右側壁際が望ましい。
更に上記超音波ミスト生成手段は、上記ヒータの近傍に設けられるのが望ましい。
水槽内の水流を考えると、超音波ミスト生成手段の配設位置としては、上記洗浄室内の水槽の側壁近傍が望ましい例として考えられる。
60℃に設定される水温の場所としては、洗浄槽内の水の表面の温度であることが望ましい。
また、上記のような超音波ミストの生成のタイミングとしては、すすぎ工程の前或はその途中が望ましい。
【0009】
【作用】
上記制御手段が、上記超音波ミスト生成手段による超音波ミストの生成に先立って、上記ヒータにより加熱し、その後に上記超音波ミスト生成手段による超音波ミストの生成を行なうように制御する場合には、洗浄に先立って、超音波ミストが食器表面に付着するので、食器表面に付着した食べ物糟や汚れに水分を含ませることが出来、しかもそれが洗浄層内全体にまんべんなく達成されるので、続く洗浄工程或はすすぎ工程での洗浄が極めて効率よく実施される。加えて、上記超音波ミストを生成する洗浄槽内の水に、硬水を使用しても良く、硬水による超音波ミストによる食器表面に付着したタンパク質の塩溶効果による分解が促進される。
この場合の水温としては、50℃以上で60℃がもっとも望ましい。50℃未満ではミストが洗浄槽の全体に行渡らないし、60℃を超えて高温にしても電力の無駄となるからである。
水に洗剤が含まれていると、ミストの発生が著しく阻害される。従って、ミストを生成する水には洗剤を供給しないか、洗剤が残っている、或は洗剤を供給するとしても、洗剤の供給位置から離れた場所或は、洗剤が超音波振動子近傍に流れ込まない様に、超音波振動子のまわりに堰を作るなどの工夫が望ましい。
超音波ミスト生成手段に供給する水を加熱することを考えると、加熱の効率から考えて、超音波振動子を上記ヒータの近傍に設けることで、応答性を向上できる。
【0010】
洗浄槽内の水の流れは、洗浄用のノズルから噴射された水が洗浄槽壁を伝って貯留水に流れ込むために、貯留水表面に壁面から中央方向に向かう水流となる。従って、常時この水流で超音波振動子を洗うことで振動子へのゴミの付着を防止することを目的として、超音波ミスト生成手段を上記洗浄室内の水槽の側壁近傍に設けることが望ましい。
超音波振動子によりミストを発生させる効率を考えると、超音波振動子は洗浄槽内の水の水面近傍に設けられることが望ましく、そのような超音波振動子に供給される水の温度は、洗浄槽内の水の表面の温度であることが望ましいことは明らかである。
【0011】
【発明の実施の形態】
続いて本発明の一実施形態にかかる食器洗い乾燥機の構造及び処理方法について図を参照して説明する。
図1に示すように、この食器洗い乾燥機の本体キャビネット1内に設けられた洗浄槽2には、食器類48を収納する食器かご3が設けられており、上記洗浄槽2の下部には、該洗浄槽2の底に溜まった洗浄水を加熱するヒータ4、食器類48に洗浄水を噴射する回転ノズル11、上記洗浄水を上記回転ノズル11に送り込むポンプ7、該ポンプ7を駆動するモータ8、洗浄槽2内の残渣から水を濾し取る残渣フィルタ5、及び洗浄槽2に軟水を供給するためのイオン交換槽31、該イオン交換槽31内のイオン交換体32からCaイオンなどを離脱させるための食塩水を上記イオン交換槽31に供給する食塩槽43等を具備する。
この食器洗い乾燥機においては、上記イオン交換槽32及び食塩槽43を用いて硬水を得ると共に、軟水を得るための流水経路を備えている。
【0012】
次に上記流水経路について図を参照して説明する。
図1に示すように、水道管に接続された水道接続部14には、3個の給水弁V1、V2、V3が接続されている。
第1の給水弁V1には、呼び水用導水管101が接続され、この呼び水用導水管101は、食器洗い乾燥機の最上段に設けられた前記食塩槽43の呼び水給水室102内にその出口101aが突出している。
ここで前記食塩槽43の詳細構造について図3を参照して説明する。
ここに図3(a)は、食塩槽43の正面図、(b)は、その平面図、(c)は、(a)におけるY矢視図であり、また図4は食塩槽43に塩を供給する状態を示す分解斜視図である。
【0013】
図3及び図4に示すごとく、食塩槽43は、図1には図示されていない開閉自在の外箱103内に収納されており、食塩45を収納する食塩かご44を若干浮かせた状態で保持する食塩室104と、前記呼び水用導水管101の出口部101aが突出する呼び水給水室102と、内部に下向きに開放されたサイフォンキャップ105を具備し、該サイフォンキャップ105内に、導水管106の出口106aを臨ませた導水室107とを具備している。
上記呼び水給水室102、食塩室104及び導水室107は、全て連通している。
また食塩槽43の側面には、オーバーフロー開口108が形成されている。上記オーバーフロー開口108の下縁108aのレベルは、食塩水の最高水面レベル109をなし、食塩槽43内に蓄えられる水のレベルは上記オーバーフロー開口108があるために上記最高水面レベル109を超えることはない。
また上記導水管106の出口106a及び前記呼び水導水管101の出口101aは、図3(a)に示すように上記食塩水の最高水面レベル109より上方に僅かながら突出する高さに設定されている。
【0014】
さらに図3(a)に示すように食塩室104内に収納された食塩かご44の下面44aは、フィルターで覆われており、上記食塩水の最高水面レベル109よりも下方にあり、食塩槽43内に溜められた水に上記食塩かご44が浸かるために、上記食塩かご内の食塩は、水の中に融けていく構造となっている。
但し、上記食塩かご44の下面44aは、食塩室104の下面104aよりは高く設定され、下面104aとの間に、空間が形成されているために、食塩槽43内の水が減っていき、その水面レベルが低下していくと、食塩かご44の底面が水面から離れ、それ以上には食塩が溶け出さない構造となっている。これにより、食塩の余分な溶け出しは防止される。
また上記サイフォンキャップ105は、前記導水管106の出口106aを空間106bを介して囲む構造となっており、該サイフォンキャップ105の下端105aは、前記食塩水の最高水面レベル109よりも下方に突出し、前記食塩室104の下面104aとの間に僅かな隙間105bが形成されている。
食塩槽43の構造は以上の通りである。
【0015】
前記流水経路に戻ると、前記給水弁V2は先端110aが、洗浄層2に開放された給水管110に接続されている。
また給水弁V3は、給水管111を介して、イオン交換槽31の下端部31aに接続されている。
更に上記イオン交換槽31の下端部31aには、先端112aが洗浄槽2の最深部に開口された軟水給水管112が接続されている。
また上記軟水給水管112の先端112aには、所定値未満の水圧で開弁し、上記所定値以上の水圧では、通水を阻止するボール弁B2が設けられている。
更に、前記食塩槽43の導水室107に差し込まれた前記導水管106の下端部106cは、前記イオン交換槽31の上端部31bに接続されており、上記下端部106c内には、所定値以下の水圧において開弁し、上記所定値を超える水圧のもとでは通水を阻止するボール弁B1が収納されている。
また前記イオン交換槽31の上端部31bには、給水管113が接続され、この給水管113の出口部113aは、上記ボール弁B1の設置位置よりも所定量上方に位置している。
【0016】
次に図1及び図5、図6を参照して、上記食器洗い乾燥機の制御について説明する。
図5に示すように食器洗い乾燥機内に設けられたコンピュータを含む制御手段114の入力部には、図示しない入力インターフェースを介して、洗浄槽2内の洗浄水の量を検出する水量センサ115(低レベル水位を検出する115aと、通常水位を検出する115bからなる)、上記低レベル水位センサ115aと同じ高さに設けられ、洗浄水の水温を検出する水温センサ116、図6に示す操作部132に設けられた電源スイッチ(電源入/切 オートオフスイッチ)117、スタート一時停止スイッチ118、給湯スイッチ125、乾燥時間設定スイッチ121、及び運転プログラムを選択するためのイオンコース選択スイッチ123、イオン+洗剤コース選択スイッチ122、更には、塩セットスイッチ130、図外の扉の開閉を検出する扉開閉検出スイッチ131が接続されている。
又上記制御手段114の出力側には、図外の出力インターフェースを介して、前記給水弁V1、V2、V3、洗浄ポンプ7、超音波振動子100、ヒータ4、ドア閉状態表示ランプ128、食塩かご44内の食塩が無くなったことを表示する塩補充表示ランプ124、選択メニュー表示部126、給湯ランプ129、乾燥用ファン134、進行表示部127がそれぞれ接続されている。
【0017】
上記超音波振動子100を具備する超音波ミスト生成手段100aは、図1では模式的に描かれているが、上記低水位センサ115aにより検出される低水位の水面近くに設けられているので、低水位の水面に対して直接的に超音波振動を与えるため、ミスト生成効率が極めて高い。
またこの超音波ミスト生成手段は、洗剤を供給する洗剤投入口からできるだけ離れた位置に設けられることが望ましい。
これは洗剤の含まれた水は超音波振動しにくく、超音波による霧化の効率が悪いからである。例えば、洗剤投入部は通常、食器洗い乾燥機のドア部分に設けられるので、ドアとは反対側の機械奥側に設けたり、洗剤投入部をドアの右端とした場合、超音波振動子100は、洗浄槽2の左端に設けられることが望ましい。
更に上記超音波ミスト生成手段100aは上記ヒータ4の近傍に設けられることが望ましい。後記するように水温60℃程度で超音波ミストの発生が激しくなるが、ヒータの応答性及び効率を高めるためには、超音波ミスト生成手段100aをできるだけヒータの近くに設けることが望ましいからである。
【0018】
更に又上記超音波ミスト生成手段100aを設ける位置は、上記洗浄室2内の水槽の側壁近傍が望ましい。これはミストを含む空気が洗浄槽内の空気の対流に乗って運ばれることが確認されており、空気の流れは洗浄槽2の壁に沿って流れることが知られているので、その部分に超音波ミスト生成手段100aを設けることで、ミストが洗浄槽2の隅々まで行き渡ると考えられるからである。また洗浄槽内での回転ノズルから噴射された水は、洗浄槽側壁に当たり、側壁に沿って流れ落ちて、洗浄水内に流れ込む。この水流によって側壁近傍には洗浄槽中心方向への水の流れができるので、側壁近傍に超音波ミスト生成手段を置くことで、超音波振動子が常時上記水流で洗われ、ゴミの付着を防止することができる点も挙げられる。
加えて、上記超音波ミストを生成する洗浄槽内の水に、硬水を使用しても良く、硬水による超音波ミストによる食器表面に付着したタンパク質の塩溶効果による分解がさらに促進される。
【0019】
ここで前記イオンコース選択スイッチ123或はイオン+洗剤コース選択スイッチ122を一回押すと、上記選択メニュー表示部126の標準メニューを示す「標準」ランプが点灯し、2回押すと速洗メニューが選択されたことを標示する「速洗」ランプが点灯する。さらに3回、4回と押すと、「ナイト」メニュー、「念入り」メニュー、「洗剤のみ」メニュー、「予洗」メニューがそれぞれ選択されたことを表示する各表示ランプが順次点灯し、各々表示されたメニューにおける洗浄、すすぎなどが操作者に選択されたことが表示される。これらの選択されているコース名(イオン、イオン+洗剤)及び「標準」「速洗」「ナイト」…のメニュー名は制御部114に接続された記憶部Mに一時的に記憶される。
その状態でスタート一時停止スイッチ118を押すと、選択された洗浄及びすすぎのメニューが実行され、各処理の現在状態が進行表示部127に順次表示されていく。また乾燥時間設定スイッチ121を一度押すと、乾燥時間が20分に設定され、乾燥時間表示部121aにおける20分の表示が点灯する。また2回押すと60分の表示が点灯し、3回押すと、ドライキープの表示が点灯し、乾燥時間が設定される。
【0020】
更に制御部114には、不揮発性記憶手段150が接続される。この不揮発性記憶手段には、後記する図10のS63のように、前記カウンタnの洗い・乾燥処理終了時の最終的な値及び、実行されたコースとそのメニューのコードが記憶される。例えば、イオンコース及び標準メニューに対応するコードが記憶される。
【0021】
図1に示した食器洗い乾燥機では、イオン交換槽31に水道水を通して軟水化し、この軟水をすすぎ工程に用いており、さらにこの軟水生成工程でイオン交換体に付着させたCaイオンやMgイオンなどの硬度成分を、洗浄処理に先立ってイオン交換槽31に塩水を流すことでイオン交換体から離脱させると共に洗浄槽2に供給し、これにより得た硬水を用いて洗浄処理を行うことができるが、上記洗浄処理に先立って、前記超音波振動子により洗浄槽2に供給した水に超音波振動を与え、発生する霧により食器表面を洗浄に先立ってまんべんなく濡らすことで汚れを軟化させ、後続する洗浄処理の効率化を図ることができる。
更にかかる食器洗い乾燥機では、上記選択されたメニューに応じてすすぎの回数やその水温度を変化させている。
【0022】
図11〜図15は、上記イオンコースにおける種々の洗いメニューを示すものである。
図11は、標準洗いのメニューを示している。この場合、図に示すように、洗浄に先立って前記超音波振動子100による超音波ミスト処理を行って食器表面にまんべんなく水分を供給して汚れを軟化させた後に硬水による洗浄処理を行なう。また、すすぎは4回行なわれるが、第1すすぎと第2すすぎは同じ温度(50℃)であるが、第3すすぎは、55℃、第4の最終すすぎ(温水すすぎともいう)は70℃に設定されている。
これに対して、図12に示す念入りメニューでは、もちろん超音波を用いたミスト処理を行うと共にすすぎが5回行なわれ、その温度も違っている。
図13の速洗メニューでは、最少限の洗い処理に制約され、超音波ミスト処理は割愛され、更にすすぎも2回だけに省略され、更に乾燥処理も行われない。
図14はナイトメニューと呼ばれ、処理そのものは標準メニューと同じであるが、ポンプの出力を大幅に減少させ、騒音を押さえた夜間運転モードである。すすぎの処理は標準と同じである。
【0023】
図15は、予洗いと呼ばれるメニューで、超音波ミスト処理や乾燥処理はなく、更にすすぎも行われない。予備的な洗い処理として使われる。
次に上記した流水経路における水、湯、或は塩水の流れに付いて、イオンコース選択スイッチ123が1回押されて、イオンコースの「標準」メニューが選択された場合について、図7〜10に記載のフローチャートを参照して説明する。
ここにS1、S2、S3…は、処理手順(ステップ)の番号である。ここに図7はそのメインメニュー、図8は、イオンコース標準メニューの準備工程と、霧化工程を示し、図9は、同じく硬水洗浄工程と、すすぎ工程を示すフローチャート、図10は、同じく乾燥工程を示すフローチャートである。
食器洗い乾燥機を使用するには、操作者はまず電源入/切 オートオフスイッチ117を押して電源をオンする。
【0024】
続くS1aにおいては、上記図10のS63で設定した前回の洗浄コース及びそのメニューに対応するコードが読み出され、前記操作部132の選択メニュー表示部126に表示される。これでその後操作者が別のメニューを選ばない限り、前回の洗い処理時に選択されたメニューで今回も洗い処理が実行される。
次に例えば、イオンコースの標準メニューを選択するには、図6に示した操作部132に設けられたイオンコース選択スイッチ123を1回押し、標準メニュー表示ランプを点灯させ、次にスタート/一時停止スイッチ118を押す。選択されたメニュー名は、図5の記憶手段Mに記憶される。この場合スタート/一時停止スイッチ118は、イオンコース選択スイッチ123又はイオン+洗剤コース選択スイッチ122が、押されることによって、126で示す選択メニューのいずれかが既に選択されていることを前提としてオンされ、処理を開始する。
従って、図7に示すように電源入/切 オートオフスイッチ117が押されたと判断されると(S1でYES)、続いてスタート/一時停止スイッチ118が押されたか否かが判断される(S2)。
【0025】
上記のようにスタート/一時停止スイッチ118が押されることによってオンとなるためには、イオンコース選択スイッチ123又はイオン+洗剤コース選択スイッチ122が押されて、126で示すいずれかのメニューが選択されていることが前提であるので、制御部114は、イオンコース選択スイッチ123がオンされているか、否かをS3において判断する。
ここで判断がYESであればイオンコースが選択されていると判断されるので、制御部114は、続いてイオンコースのうちで標準、速洗、ナイト、念入り、予洗のうちの、いずれのメニューが選択されているかを、記憶部Mからの情報に基づき判断する(S4)と共に、続く硬度成分補充処理(S4a)を実行した後、選択されたメニューを実行する。
S3において、イオンコース選択スイッチ123が押されていないと判断された場合には、当然にイオン+洗剤コース選択スイッチ122が押されていることになるので、S5においてイオン+洗剤コースのうちにおけるいずれのメニューが選択されているかを判断すると共に、選択されたメニューを実行する。
【0026】
以下まずS6で示すように、イオンコースのうちの標準メニューが選択されている場合について、図8以下のフローチャートを用いて説明する。
イオンコースの標準メニューにおいては、まずカウンタnを5に設定する。このカウンタnは、図9に示す洗浄すすぎ工程の回数を設定するものである。カウンタnの値は、選択された処理メニューに応じて異なる数字が設定される。次に制御部114は、水量センサ115からの信号に基づき、洗浄槽2内の洗浄水の量を判断する。
水量センサ115は、水面レベルのもっとも上の通常レベルを検出するためのセンサ115bと、比較的低レベルの水面を検出するセンサ115aとからなっており、両水量センサからの信号に基づいて、制御部114は、洗浄槽2内の水のレベルを判断することができる。
ここに水量レベルが高、即ち、S11においてYESと判断された場合には、排水弁133を所定の時間T1だけ開く(S12)。また水量レベルが高でないと判断された場合には、排水弁133を所定の時間T2(T1>T2)だけ開き排水する(S13)。
次に給水弁V2が開かれ、水道水が図1に示す給水管110を通って洗浄槽2内に供給されていく(S16)。
【0027】
制御部114は、水量センサ115aからの信号を取り込み、水量が低水位レベルに達しているか否かを判断する(S18)。
水量が低水位レベルに達していなければ(S18においてNO)、処理をS16に戻し、給水を続行する。
【0028】
S18において水量が低水位レベルに達していると判断された場合には、給水弁V2を閉じて(S19)、続いてヒータ4がオンされる(S17)。
S20において水温センサ116からの信号に基づき、水温が所定の温度、例えば60℃に達しているか否かを判断する。ここで水温が所定の温度に達していなければ(S20においてNO)、処理をS17に戻す。次の硬水供給(霧化工程)において、ミストの発生を効率よく起こさせるには、洗浄水の温度が50℃以上、望ましくは60度である。そのため、ここでは一例として洗浄水の温度を60℃まで上昇させている。
S20において水温が所定の温度に達したと判断された場合、即ちS18において水量が低水位レベルに達し、且つその温度が所定温度以上であると判断された場合には、S21において、ヒータ4をオフする。
以上述べたS10からS21の処理によって、次に実施される霧化工程及び洗浄工程の準備が行なわれる。
【0029】
上記準備工程が実行され、水道水が低水位レベルまで給水され、その温度が所定温度以上に達していると、次にS22において洗浄槽2の下部に設けた超音波霧化ユニット100aの超音波振動子100をオンする。上記超音波ミスト生成手段100aは上記ヒータ4の近傍に設けられているので、水温センサの応答性が良く、水量が低レベルに達し、且つ水温が60℃に達すれば、すぐに超音波振動子100を駆動することができる。
この超音波振動子のオン状態は、所定の値T3秒間維持される。その間に、制御部114は上記低水位の水に超高速の振動が与えられ、洗浄槽2内に微細な水粒、即ち霧が発生し、食器類48の表面を濡らす。この霧状態により、食器表面の濡れが発生すると、食器表面に付着した汚れの分解或は水への溶け込みが促進され、その後の洗浄工程の効率化が著しく促進される。
洗浄槽2内の空気の流れは洗浄槽2の壁に沿って流れることが知られているが、上記超音波ミスト生成手段100aは、上記洗浄室2内の水槽の側壁近傍に設けられているので、ミストを含む空気が洗浄槽内の空気の対流に乗って洗浄槽2内の隅々まで運ばれる、全ての食器類48がまんべんなく濡らされる。これにより、後続する洗浄工程での汚れ落としの効率が著しく向上する。また前記した様に、洗浄槽側壁から流れ落ちて洗浄水中に流れ込む洗浄水による超音波振動子の洗浄効果も期待し得る。
【0030】
上記のようにS22において、超音波振動子100による霧化作用が進んでいるうちに、S23において給水弁V1が、所定の僅かな時間だけ開かれ、水道水が呼び水用導水管101を通り、その出口101aから食塩槽43内の呼び水給水室102に供給される。
すでに述べたように呼び水給水室102は、食塩室104と連通しており、呼び水導水管101から供給された水は、食塩室104に供給されるが、その量が多い場合には、呼び水給水室102の側壁に穿たれたオーバーフロー開口108から外部に排出されるので、呼び水導水管101から供給された水は、オーバーフロー開口108の下縁と同一面の最高水面レベル109以上に食塩室104に水が溜まることはない。
こうして食塩室104内に溜まった水によって食塩かご44内の食塩が溶け出す。
前記したように食塩かご44はその底面44aが上記した水面109より下に水没しているので食塩の溶け出しは確実に行なわれる。
続いてS24において所定時間放置されることによって、食塩が十分に食塩室104内の水に融け込む。この放置時間は、水温により塩の溶解度が変ることから、前記水温センサ116による検出値に応じて設定される。
その後、給水弁V3が所定の僅かな時間だけ開弁される。図3に示す導水管106の出口106aからサイフォンキャップ105との間の空間106bを通り、既にS23で食塩槽43内に供給されていた水と導水管106内の水とが繋がることになる。ここに給水弁V3の開く時間は僅かであるので、導水管106に供給された水の水圧は低く、導水管106に供給された水は、ボール弁B1を通って前記したように空間106bに供給される。
【0031】
もちろんこの水量が多い場合には、その一部は給水管113を通って、その出口113aから洗浄槽2内に供給されるが、その量は、既に洗浄槽2内に供給されている水の量と較べて僅かであるので無視し得る。
上記S25における導水管106への僅かな給水が行なわれると、次にS26において、給水弁V3が閉じられる。
この時、前記したように食塩室104内の水と、導水管106内の水とは図3に示すサイフォンキャップ105と導水管106との間の空間106bをみたす水によって連通され、サイフォンの状態となっているので、自重によりイオン交換槽31を通って流下しようとする導水管106内の水に引かれて、食塩槽43内の食塩水が導水管106からイオン交換槽31に流れ込む。この時、イオン交換槽31に連通する軟水給水管112の出口部112aに設けられたボール弁B2は、自重により流下する水の水圧が低いので、導通状態となっており、食塩槽43内の食塩水は、前記したように導水管106、イオン交換槽31、軟水給水管112を通って、その出口112aから洗浄槽2内に供給される。
この時イオン交換槽31内のイオン交換体32に固定されているCaイオンや、Mgイオンは、食塩中のNaイオンと置き換えられ、食塩水と共に洗浄槽2内に供給される。
【0032】
このように、本実施形態では、食塩槽43内に水道水が所定時間保持されるので、食塩が水道水中によく溶けて、これによって洗浄槽2内には硬度成分であるCaイオンや、Mgイオンが多量に供給され、洗浄槽2内の水が濃度の高い硬水に生成される。
この間にも超音波振動子100による霧化作用は続いており、食器類の表面に付着した汚れの分解などが進行する。そしてS22における超音波振動子オンから所定のT3秒後にS27で示すように超音波振動子100がオフされる。
以上述べたように、超音波振動子100のオン(S22)からオフ(S27)までが、霧化・硬水供給工程である。
続いて図9に示す硬水による洗浄工程が開始される。
洗浄工程においては、十分な量の洗浄水が必要であるので、S30において給水弁V2が開かれ、給水が始められる。給水は、上部の水量センサ115bが水面を検知するまで、即ち通常水位になるまで続けられる。
十分な水位が得られると、モータ8の駆動によりポンプ7がオンされ、洗浄槽2内に蓄積された硬水が回転ノズル11から食器類48に噴射され、硬水による洗浄が所定時間行なわれる(S31)。
【0033】
この洗浄処理においては、先に超音波による霧化工程で発生したミストにより食器類がまんべんなく濡れており、且つ所定時間濡れた状態が維持されているので、洗浄工程に先立って食器表面の汚れや食べ物の糟が水を含んで軟化しており、極めて良好な洗浄結果を得ることができる。
洗浄が終了すると、排水弁133が開かれ、洗浄槽2内の洗浄水が全部外部に排出される(S32)。
上記S30からS32の処理が硬水洗浄の工程である。
【0034】
次にすすぎ工程が開始される。
すすぎ工程に先立って、カウンタnの値から1が減じられる(S40)。
次にS41において、カウンタnの値が4以上であるか否かが判断される。カウンタnの値は当初S10において5に設定されているので、ここではn=4となっているはずである。従ってS41での判断はYESとなり、S50以下のすすぎ1工程が開始される。
S50においてはまず、給水弁V3が所定時間開かれる。給水弁V3の開かれる時間は、十分に長いので給水管111内の水圧は十分に高く、給水管111と連通する軟水給水管112の出口112aに設けられたボール弁B2は、閉状態となり、出口112aからの水の流出は阻止される。
従って、給水管111を通る水道水は、その全量がイオン交換槽31に供給され、イオン交換体32に沿って上昇する。
この時、イオン交換体32は、前記S25からS26における塩水の流下によりその表面から硬度成分CaイオンやMgイオンが離脱し再生されているので、新たな水道水中のCaイオンや、Mgイオンを取り込み、水道水を軟水化させる。
こうして軟水となった水道水の圧力は前記した様に給水弁V3が長時間に渡って開かれているので十分に高い値に維持されており、導水管106内に流入しようとしても、高い水圧によって閉となっているボール弁B1により導水管106内に入ることが出来ず、その全量が給水管113を通ってその出口113aから洗浄槽2内に供給される。
即ち洗浄槽2内に軟水が供給される。
【0035】
次にS53において通常水位に達していれば、吸水弁V3を閉じる(S54)。
上記S50とS53の処理により軟水を供給し、ヒータ4がオンされ(S51)、供給された軟水の温度を上昇せしめる。
【0036】
S51にてヒータをONした後ポンプ7を回転せしめて、所定時間且つS52での水温コントロールをしながら回転ノズル11からの軟水の噴射を行い、軟水による食器類のすすぎを実行する(S55)。
水温がToに達したらヒータは、OFFされ、所定時間内に水温に合わせてヒータのON、OFFが繰り返される。上記軟水によるすすぎと同時に、S56において所定時間超音波振動子100を駆動して、霧を発生させ、食器類からの汚れ除去の効率化を促進することもできる。
【0037】
上記軟水によるすすぎに先立って、或はすすぎと平行して、超音波振動子100によるミスト処理を行い、食器表面の汚れに予めまんべんなく水を含ませておくことが望ましい。この実施形態では、S56において所定時間超音波振動子100を駆動して、霧を発生させ、食器類からの汚れ除去の効率化を促進している。
上記のようにすすぎに先立って或は平行して超音波ミスト処理を施すことで、軟水によるミストが食器表面に付着し、軟水での汚れ分の軟化が行なわれるので、食器類や洗浄槽壁面への再付着がしにくくなり、すすぎ効果が一層促進される。
上記のようにS50からS56までの処理が第1回目のすすぎ(すすぎ1)の処理であり、すすぎ1の工程が終了すると、処理は再度S40のカウンタnから1を減算する処理に戻る。
ここでカウンタnの値は、3となるので、S41の処理においてはNOと判断され、処理はS42に進む。
【0038】
ここではカウンタnの値が3であるかが判断され、この時カウンタnの値は3であるので、処理はYESとなり、2回目のすすぎ(すすぎ2)に移行する。
すすぎ2は前記の様にすすぎ1と同じであっても、場合によってすすぎの時間や、水温を変化させてもよい。
すすぎ2が終了すると、処理は再度S40に戻り、カウンタnの値から1を減じる。
その後処理はS41に進み、ここでNOとなり、更にS42において、カウンタnは2であるので再度NOとなる。
従って処理はS43のカウンタnが1以上であるかどうかの判断処理に進む。ここではカウンタn=2であるので、判断はYESとなり、すすぎ3が開始される。
すすぎ3もすすぎ2と同様、すすぎ1或は2と同じ処理に設定されていてもよく、これらよりも更にすすぎ時間を長く、或は水温を上昇させたものであっても良い。
すすぎ3が終了すると、処理は再度S40に戻り、カウンタnの値から1が減算される。従ってカウンタnの値は1となる。
従って処理は、S40からS41、S42、S43へと進み、S43において、NOとなるので、温水すすぎが次に実行される。
【0039】
温水すすぎは、標準のすすぎ工程における最終すすぎ工程であって、丁寧なすすぎのために、水温を更に上昇させ、更にすすぎ時間を十分に長く設定する。
上記のようにして温水すすぎが終了すると、処理は図10の乾燥工程に進む。
上記したすすぎ1〜温水すすぎまでの各すすぎの回数、すすぎ時間、水温の設定は、「標準」「速洗」「ナイト」「念入り」「予洗い」等のメニューに対応して予めプログラム化されており、これらのデータが選択されたメニューに応じて採用される。
【0040】
最後に乾燥工程においては、洗浄槽2中の蒸気成分を排出することが必要であり、まずヒータ4がオフされると共に、ファン134が例えば40%などの所定の低負荷率で回転駆動され、洗浄槽2内の蒸気成分が排出される(S60)。
続いて本格的な乾燥工程を開始するためにヒータ4がオンされ、ファン134が定格とおりの100%の負荷率で回転駆動され、食器類の乾燥が進められる。
この所定時間の乾燥工程が終了すると、ヒータ4を停止させ、ファン134を100%の負荷率で回転させることにより、食器類のクーリングが実行される(S62)。
以上の乾燥工程(S60〜S62)が終了することによりイオンコースにおける標準メニューの洗浄、すすぎ、及び乾燥の処理がすべて終了するので、最後に前記した様に、S63においてカウンタnの最終値を不揮発性メモリ150に記憶する。
【0041】
【実施例】
上記実施形態では、超音波によるミスト処理に先立って、水面部での水温を60℃になる様に設定している。
また、必ずしも厳密に水面の温度を計測して、超音波振動子100の駆動タイミングを決定する必要はない。ある程度の時間、ヒータを駆動すれば、超音波振動子の近傍でほぼ60℃の水温が得られることが経験から分かっている場合には、適当な時間制御で十分であろう。
また前記した様に、洗剤が混入した水は超音波ミストを発生しにくい。従って、超音波ミスト発生手段100aのまわりを適当に取り囲む堰を作って、超音波振動子100に洗剤の混入した水が近づきにくい構造を採用することも、効果的である。このようにすれば、堰の中の水は、外側の水と混じりにくくなるので、水の温度も長時間保たれ、ヒータ4で追加の過熱を行なう必要も無くなる可能性がある。
また前記したようにヒータ4は、超音波振動子の近くに設けることが望ましいが、満水位が超音波振動子100から例えば50mm以上の水位に対して霧化を行なう水位は、35mm程度が良いことが経験からしられているので、満水位より低い水位で霧化を開始させることで給水とヒータ4による加熱時間の短縮が可能となる。
【0042】
更に、上記超音波ミスト生成手段100aは、洗浄槽2の壁面に近づけて配設されることが望ましい。回転ノズル11により噴射された水の多くは、洗浄槽2の壁面を伝って溜まっている洗浄水に流れ込むので、洗浄水中には壁面から中央方向に向かう水流が形成される。従って、上記のように超音波ミスト生成手段100aを壁面近くに設けることで、超音波振動子100を上記水流で常時洗うことが出来、超音波振動子100へのゴミなどの付着が少なくなる効果がある。
また、上記超音波ミスト生成手段100aから出たミストができるだけまんべんなく洗浄槽2の内部に行き渡る様にするためには、上記超音波ミスト生成手段から出たミストの流れを妨げるものがないことが望ましい。このことから超音波ミスト生成手段100aの上部には、できる限り何も設けることなく、ミストの流れを促進することが望ましい。
加えて、上記超音波ミストを生成する洗浄槽内の水に、硬水を使用しても良く、硬水による超音波ミストによる食器表面に付着したタンパク質の塩溶効果による分解が促進される。
【0043】
【発明の効果】
本発明は以上述べたように構成されているので、上記制御手段が、上記超音波ミスト生成手段による超音波ミストの生成に先立って、上記ヒータにより加熱し、その後に上記超音波ミスト生成手段による超音波ミストの生成を行なうように制御する場合には、洗浄に先立って、超音波ミストが食器表面に付着するので、食器表面に付着した食べ物糟や汚れに水分を含ませることが出来、しかもそれが洗浄層内全体にまんべんなく達成されるので、続く洗浄工程或はすすぎ工程での洗浄が極めた効率よく実施される。この場合の水温としては、ミストが洗浄槽の全体に行渡ること、及びむやみに高温にしても電力の無駄となることから60℃がもっとも望ましい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態にかかる食器洗い乾燥機の概念図。
【図2】 超音波ミストの洗浄槽内への行渡り度合いが、水温に依存することを示す概念図。
【図3】 図1に示した食器洗い乾燥機に使用する食塩槽を示すもので、(a)は、その正面図、(b)は、その平面図、(c)Y矢視図。
【図4】 図1に示した食器洗い乾燥機に使用する食塩槽の使用状態を示す斜視図。
【図5】 図1に示した食器洗い乾燥機の制御ブロック図。
【図6】 図1に示した食器洗い乾燥機の操作表示部を示す図。
【図7】 図1に示した食器洗い乾燥機の制御に関するメインメニューを示すフローチャート。
【図8】 イオンコース標準メニューの準備工程と、霧化工程を示すフローチャート。
【図9】 同じく硬水洗浄工程と、すすぎ工程を示すフローチャート。
【図10】 同じく乾燥工程を示すフローチャート。
【図11】 図1に示す食器洗い乾燥機のイオンコースにおける標準メニューの概要を示すフローチャート。
【図12】 図1に示す食器洗い乾燥機のイオンコースにおける念入りメニューの概要を示すフローチャート。
【図13】 図1に示す食器洗い乾燥機のイオンコースにおける速洗メニューの概要を示すフローチャート。
【図14】 図1に示す食器洗い乾燥機のイオンコースにおけるナイトメニューの概要を示すフローチャート。
【図15】 図1に示す食器洗い乾燥機のイオンコースにおける予洗いメニューの概要を示すフローチャート。
【図16】 図1に示す食器洗い乾燥機における20分乾燥の手順を示すフローチャート。
【図17】 図1に示す食器洗い乾燥機における60分乾燥の手順を示すフローチャート。
【符号の説明】
B 食器洗い乾燥機
2 洗浄槽
4 ヒータ
7 ポンプ
11 回転ノズル
31 イオン交換槽
32 イオン交換体
43 食塩槽
44 食塩かご
48 食器類
100 超音波振動子
101 呼び水用導水管
102 呼び水給水室
104 食塩室
105 サイフォンキャップ
106 導水管
107 導水室
108 オーバーフロー開口
109 最高水面レベル
110 給水管
111 給水管
112 硬水給水管
113 軟水給水管
114 制御部
115 水量センサ
116 水温センサ
118 スタートスイッチ
B1 ボール弁
B2 ボール弁
V1、V2、V3 給水弁

Claims (8)

  1. 食器を載置するかごを収納する洗浄槽と、
    上記洗浄槽内に給水する給水手段と、
    上記給水手段により供給された洗浄槽内の水を加熱するヒータと、
    上記洗浄槽内に供給された洗浄水を上記かご内の食器に噴射するための循環手段と、
    上記洗浄槽内に設けられ、上記給水手段により供給された水を超音波により振動させ、超音波ミストを生成する超音波ミスト生成手段と、
    上記給水手段、ヒータ、循環手段、上記超音波ミスト生成手段及び乾燥手段を制御する制御手段とを備え
    上記制御手段が、上記超音波ミスト生成手段による超音波ミストの生成に先立って、上記ヒータにより洗浄槽内の水を加熱し、その後に上記超音波ミスト生成手段による超音波ミストの生成を行なう食器洗い乾燥機において、
    上記超音波ミストを生成する水には、硬水が使用されることを特徴とする食器洗い乾燥機。
  2. 上記洗浄槽内の水温が50℃を超えてから超音波ミストの生成を行なう請求項1記載の食器洗い乾燥機。
  3. 上記超音波ミストを生成する水には、洗剤を供給しない請求項1或は2のいずれかに記載の食器洗い乾燥機。
  4. 上記超音波ミスト生成手段が、上記洗浄槽内であって、洗剤供給位置から離れた位置に設けられてなる請求項1〜3のいずれかに記載の食器洗い乾燥機。
  5. 超音波ミスト生成手段が上記ヒータの近傍に設けられてなる請求項1〜4のいずれかに記載の食器洗い乾燥機。
  6. 超音波ミスト生成手段が上記洗浄室内の水槽の側壁近傍に設けられてなる請求項1〜5のいずれかに記載の食器洗い乾燥機。
  7. 上記水温が洗浄槽内の水の表面の温度である請求項1〜6のずれかに記載の食器洗い乾燥機。
  8. 超音波ミストの生成が、すすぎ工程の前或はその途中で行なわれる請求項1〜のいずれかに記載の食器洗い乾燥機。
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