JP4114375B2 - 識別装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、硬貨識別装置に関わり、特に遊戯施設等で使用される硬貨(メダル)の真偽を短時間で高精度に判定できる硬貨識別装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の装置では、材質・厚み・孔の有無あるいは外径といった特徴により硬貨の識別を行っていた。ところがこのような従来の認識技術では、材質や外径の類似する外国硬貨を真の硬貨と誤認識する可能性が高いため、自動販売機や遊戯施設等において、外国硬貨が不正に使用される原因の一つとなっている。
【0003】
そこで、硬貨の表面のパタンの特徴で硬貨を識別する技術が提案された。その中で、硬貨表面のパタンを、予め登録してある真の硬貨のパタンとマッチングを行い、そのマッチングの程度によって硬貨の真偽を判定する技術が進展している。このようなマッチングを行う硬貨識別装置として、例えば特開平10−91836号公報に開示されているものがある。
【0004】
図12は特開平10−91836号公報に開示されている硬貨識別装置の実施の形態を示すブロック図である。この硬貨識別装置は、硬貨の表面パタンを画像信号として取り込むパタン読み取り部2と、その画像信号を多値画像データに変換するA/D変換部3と、その多値画像データを記憶するパターンメモリ部4とを有し、その多値画像データを基に硬貨を識別する。
【0005】
ここでは、硬貨の円周方向に対して非周期的なパタンのみから構成される比較データを有する1次マッチング用辞書格納部9を設け、パタンメモリ部4に格納された多値画像データと、1次マッチング用辞書格納部9に格納された辞書データとの回転マッチングを行う。また1次マッチング部8は硬貨の回転角度を抽出する。
【0006】
回転補正部10は、この1次マッチング部8から出力された硬貨の回転角度に基づいて、パタンメモリ部4に格納された多値画像データの回転角度を、予め定められた所望の角度となるように補正する。
【0007】
さらに、硬貨の真偽判定のための2次マッチング用の比較データを格納した2次マッチング用辞書格納部12を設け、この2次マッチング用辞書格納部12から比較データを取り出して、2次マッチング部11は硬貨の真偽を判定する。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
以上のようにこの従来の硬貨識別装置では、パタンマッチングを1次と2次に分けて行っている。計算量を低減するために1次マッチングでは、非周期的なパタンのみを用いてマッチングを行っているが、遊戯施設等で使用される周期的なパタンを多く有する硬貨では、真偽の判定精度が低下する。また非周期的なパタンの割合は硬貨の種類によって異なるため、硬貨の種類によっては計算量が多くなり、判定に時間を要する。
【0009】
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたもので、遊戯施設で使用される硬貨(メダル)等の真偽を短時間で高精度に判定できる硬貨識別装置を提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかわる識別装置は、画素から構成される硬貨のパタンを読み取る読取り部と、読取り部で読み取った第1の硬貨のパタンと第2の硬貨のパタンとの相関値を、画素毎に求める相関演算部と、相関演算部で演算した相関値が高い順に、あらかじめ定めた第1の数の画素を特徴のある領域として抽出する領域抽出部と、第1の硬貨のパタンまたは前記第2の硬貨のパタンにおける特徴のある領域に相当する部分のパタンを参照パタンとして記録する参照パタン記録部と、判定が必要な硬貨のパタンのうち前記特徴のある領域に相当する部分のパタンと参照パタンとの相関値を演算する部分相関演算部と、部分相関演算部で演算した相関値に基づいて判定が必要な硬貨の真偽を判定する判定部とを備え、領域抽出部において特徴のある領域を抽出する際、半径方向の位置が同じ値を示す画素が選ばれる数を制限するものである。
【0011】
また、読取り部で読み取った直交座標で表される硬貨のパタンを、極座標で表される硬貨のパタンに変換する座標変換部を設けてなるものである。
【0014】
また、領域抽出部において特徴のある領域を抽出する際、あらかじめ定めた第2の数の画素を融合して格子領域を作成し、格子領域の各画素の相関値に基づく領域相関値を求め、格子領域を画素の代わりとし、領域相関値を相関値の代わりとして用いて特徴のある領域を抽出するものである。
【0015】
また、相関演算部は、2値化されたパタンを用いて相関値を演算するものである。
【0016】
また、第1の硬貨と第2の硬貨に、同一の硬貨を使用するものである。
【0017】
また、硬貨のパタンの代わりにメダルのパタンを用いるものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明に係る硬貨識別装置の構成を示すブロック図を図1に示す。同図において、21は硬貨のパタン(表面形状)を読取るパタン読取り部、22はパタン読取り部21で読取った硬貨のパタンを座標変換する座標変換部、23および24は座標変換したパタンを記録する、第一パタン記録部および第二パタン記録部、25は第一パタン記録部23に記録された硬貨のパタンと、第二パタン記録部24に記録された硬貨のパタンとの相関値を演算する相関演算部、26は相関演算部25の演算結果をもとに特徴のある領域を抽出する領域抽出部、27は領域抽出部26で抽出された特徴のある領域を参照パタンとして記録する参照パタン記録部、28は第一パタン記録部23に記録されたパタンと、参照パタン記録部27に記録された参照パタンとの相関値を演算する部分相関演算部、29は部分相関演算部28の演算結果から硬貨の真偽を判定する判定部である。
【0021】
硬貨の真偽を識別する作業は、真と想定される硬貨のパタンを登録する動作と、登録されている真の硬貨のパタンと真偽の判定が必要な硬貨のパタンとをマッチングする判定動作に別れる。まず登録動作について説明する(図2参照)。
【0022】
パタン読取り部21には、CCDカメラ、CMOSカメラ等の2次元撮像素子、またはラインセンサー等の1次元撮像素子が用いられる。ここで作成される硬貨のパタンでは、硬貨の中心とパタンの中心が一致している。両者の中心を一致させる方法には、ガイドレール等を設けて機械的に硬貨の中心とパタンの中心とを一致させる方法、読み取った硬貨のパタンをソフト上で処理して両者の中心を一致させる方法などが考えられる。
【0023】
登録動作では、真と想定される硬貨の2枚のパタンを、第一パタン記録部23および第二パタン記録部24に登録する。このとき、パタン登録時の手間を軽減するために、2枚のパタンを一枚の真の硬貨から作成してもよい。すなわち、第一パタン記録部23および第二パタン記録部24には、同じパタンが登録される。ここで、同じパタンには、パタンの中心を軸にして回転すると互いに一致するものを含むことにする。
【0024】
また、使用頻度の異なる2枚の硬貨から、2枚のパタンを作成してもよい。例えば未使用の硬貨のパタンを第一パタン記録部23に、使い旧されているために表面が摩耗している硬貨のパタンを第二パタン記録部24に登録する。摩耗しやすい部分は、以降で説明する特徴のある領域として抽出される可能性が非常に低い。このため、新・旧2枚の硬貨を用いて登録動作を行うと、摩耗した硬貨における判定の確度が向上する。
【0025】
また、新しい2枚の硬貨のパタンを、それぞれ第一パタン記録部23および第二パタン記録部24に登録しても構わない。さらに3枚以上の硬貨を使用して参照パタンを作成することも可能である。この場合、複数の硬貨のパタンから平均値を求めることによって、2枚の平均化されたパタンを作成し、それぞれを第一パタン記録部23および第二パタン記録部24に登録する。
【0026】
次にパタン読取り部21で読み取った2つのパタンを、以降の演算を簡単にするために、座標変換部22で、座標変換する。具体的には、パタン読取り部21で読み取った状態では、硬貨のパタンは直交座標(x、y)で表されているので、このパタンを硬貨の半径方向(r)と硬貨の円周方向(θ)を軸とする極座標(r、θ)で表す。極座標に変換すると、直交座標で円形として表されていた硬貨のパタンは、長方形のパタンとして表される。
【0027】
次に相関演算部25では、第一パタン記録部23および第二パタン記録部24に登録されている2つのパタンについてパタンマッチングをおこなうために、両者の相関値を演算する。相関値を演算する際、2枚のパタンは、軸を中心にしてズレているため、片方のパタンを円周方向に微小角度ずつ回転させて、全周方向(360°)について画素毎におこなう。画素の大きさは、要求精度に応じて適宜選択する。本実施の形態では極座標変換後のパタンについてパタンマッチングを行うため、円周方向にパタンマッチングを行うことは、極座標で表示されたパタンをθ軸(円周方向)に沿って単純にシフトさせることに等しい。
【0028】
このように、座標変換部22で、一度、極座標に変換しておくと、パタンマッチングを行う計算が、通常は簡素化され、高速化する。しかし直交座標のままでも相関演算は可能であり、直交座標のまま相関演算を行うほうが処理時間が短いハードウェアも存在する。
【0029】
図3に相関演算部25で求められる硬貨の回転角度と相関値の関係を示す。この相関値は、どちらかのパタンをθ軸(円周方向)に沿ってシフトさせながら、各ピクセル(画素)毎に求めたものである。縦軸の相関値は各ピクセル毎の相関値を半径方向に関して平均化した値を示している。ここで最も大きな相関値を示す回転角度が2枚の硬貨の、パタン上の回転角度の差(ズレ)を示している。
【0030】
次に領域抽出部26において、この最も大きな相関値を示す回転角度における相関画像(すなわち、回転角度のズレが補正されている2枚のパタンから求められた相関画像)から、相関値に基づいて、以降の判定に使用する特徴のある領域を抽出する。ここで相関画像は、相関演算部25で相関値を計算する過程で求められる各ピクセル毎の相関値を、2次元に濃淡画像として表示したものである。
【0031】
なお、硬貨の識別に適した相関値としては、例えば、「画像処理標準テキストブック(ISBN4-906665-10-1,(財)画像情報教育振興協会発行,P.254)」に記載されているものが有る。
【0032】
図4に相関画像の一例を示す。図4では便宜的に相関値は二値化されており、黒い部分が相関度の高い部分であり、白い部分が相関度の低い部分である。実際には、各ピクセルは例えば4〜8ビット化された相関値(0〜1)を持っているので、相関画像は濃淡画像として表される。単なる濃淡画像ではなく、相関値の大小をもとにカラー表示することも当然、可能である。
【0033】
特徴のある領域を抽出するには、色々な方法がある。簡素な方法としては、相関値の大きなピクセルを上位からあらかじめ決めた数だけ抽出する方法が考えられる。
【0034】
また、図5に示すように所定数のピクセルを融合して、相関画像を所定面積を有する格子領域に分割し、この格子領域の中から相関値の平均値の高い領域を上位から所定数、抽出するようにしてもよい。こうすると判定動作における計算量を低減することができる。
【0035】
なぜなら相関値を求める場合、対象(硬貨)による輝度のばらつきを除去(正規化)するために、輝度(ピクセル値)の平均値を引くが、格子毎の場合、この平均値を求める計算が少なくて済むからである。図6の斜線の部分は、36個の格子領域に分割された相関画像から、平均値の高い相関値を有する上位5つの格子領域を抽出した結果を示している。
【0036】
なお、図7に示すような、円周方向に一定な図形を多く含む硬貨の場合、相関値の大きさだけで、上位から単純に領域抽出をおこなうと、図8に示すように半径方向の位置が同じ領域のみを抽出する場合が生じる。すなわち図7では、横方向に伸びる上側の太線(特にハート型図形と交差する部分)が、相関値が高いと判定されている。
【0037】
この場合、図9に示すような図7に示される硬貨と似た図形(横方向に伸びる上側の太線)を持つ硬貨を、同一の硬貨(真)と判定する可能性が高い。図7と図9を比較すると、人間の目にはハート型と星型の図形に特徴があるように思えるが、演算結果だけを基準に抽出すると、太い線は高い相関値を示すため、このような結果になる。
【0038】
この場合、たとえ相関値が上位にランクされていたとしても、半径方向の位置が同じ値を有する領域からは、所定数以上の領域が選ばれないように、抽出数に制限を設けることが有効である。
【0039】
例えば図10では、相関値の高い上位5つの領域を選ぶのに、半径方向の位置が同じ値を持つ領域は、最大で2個までしか選ばれないように制限している。このように、半径方向の位置が同じ領域の中から選ばれる領域の数を制限することで、前記の誤判定を防止することができる。
【0040】
以上のようにして、領域抽出部26では、各種の条件下で相関値に基づいて、相関画像の中から、以降の判定動作で使用される特徴のある領域を抽出する。参照パタン記録部27には、第一パタン記録部23または第二パタン記録部24に記録されているパタンを用いて、この特徴のある領域に相当するパタンを参照パタンとして記録する。
【0041】
なお、2枚以上の硬貨から参照パタンを作成する際は、特徴のある領域の参照パタンを、1枚の硬貨のパタンからではなく、2枚以上のパタンの平均値から作成することも可能である。
【0042】
次に判定動作について説明する(図11参照)。判定動作においては真偽を判定する必要の有る硬貨について、先ずパタン読取り部21と座標変換部22を通して、その硬貨のパタンを要判定パタンとして第一パタン記録部23に記録する。
【0043】
次に参照パタン記録部27に記録されている参照パタンと、この要判定パタンを、部分相関演算部28でパタンマッチングさせるために、両者の相関値を部分的に、特徴のある領域に関して演算する。ここでも登録動作と同様に、2枚のパタンは回転方向にズレているため、片方のパタンを一方向に微小角度ずつ回転させて、全周方向(360°)についてパタンマッチングをおこなう。
【0044】
なお、図3で示したように、相関値が最も高い値を示す回転角度から、2つのパタンの間の回転方向のズレを求めることができる。そこで領域抽出されていない真の硬貨のパタンを参照パタン記録部27に記録しておき、回転方向のズレを予め補正するために、領域抽出されていない真の硬貨のパタンと領域抽出されていない要判定硬貨のパタンのどちらかを、この角度だけ回転させることが考えられる。
【0045】
このようにして回転方向のズレを補正されたパタンに対しては、回転させながらパタンマッチングをおこなう必要がない。ズレの補正を行った後、相関値の演算を、領域抽出されていない全ての領域または特徴のある領域に関して行う。前者の方が時間は要するが、判定の精度は高い。
【0046】
本発明では、相関値の高さを基準にして、特徴のある領域のみを抽出してパタンマッチングを行うため、判定時の計算量が低減でき、処理の高速化が実現できる。すなわち本発明では、領域抽出部26で抽出されなかった領域(ピクセルまたは格子)は、マッチングに実質的に使用されないが、この領域はもともと相関値が低い領域であるため真偽の判定精度はほとんど低下しない。
【0047】
また、相関値の高い、特徴のある領域を抽出する登録動作は、判定動作と同等の処理であるため、共通のハードウェアで実現可能である。すなわち、1台の装置で登録動作と判定動作が可能であり、このため遊戯施設等で使用される数多くの種類の硬貨について、登録硬貨の変更を容易に行える。登録動作専用の装置また判定動作専用の装置を作成し、作業性、利便性を向上させることもできる。
【0048】
また、以上の説明ではパタン読取り部21で読み取った硬貨のパタンを、濃淡画像化してから相関演算をおこなっているが、参照パタンまたは要判定パタンのいずれか、若しくはその両方を二値化してから相関演算をおこなうことも可能である。こうすると、判定の確度は落ちるが、判定に必要な処理時間はさらに短くなる。
【0049】
本発明にかかわる識別装置は、画素から構成される硬貨のパタンを読み取る読取り部と、読取り部で読み取った第1の硬貨のパタンと第2の硬貨のパタンとの相関値を、画素毎に求める相関演算部と、相関演算部で演算した相関値が高い順に、あらかじめ定めた第1の数の画素を特徴のある領域として抽出する領域抽出部と、第1の硬貨のパタンまたは前記第2の硬貨のパタンにおける特徴のある領域に相当する部分のパタンを参照パタンとして記録する参照パタン記録部と、判定が必要な硬貨のパタンのうち前記特徴のある領域に相当する部分のパタンと参照パタンとの相関値を演算する部分相関演算部と、部分相関演算部で演算した相関値に基づいて判定が必要な硬貨の真偽を判定する判定部とを備え、領域抽出部において特徴のある領域を抽出する際、半径方向の位置が同じ値を示す画素が選ばれる数を制限することにより、真の硬貨の登録と硬貨の真偽の判定を高速で行え、特徴のある領域が、半径方向の位置が同じものから抽出されることを防ぐことができる。
【0050】
また、読取り部で読み取った直交座標で表される硬貨のパタンを、極座標で表される硬貨のパタンに変換する座標変換部を設けていることにより、相関値を求める際の計算が簡素化される。
【0053】
また、領域抽出部において特徴のある領域を抽出する際、あらかじめ定めた第2の数の画素を融合して格子領域を作成し、格子領域の各画素の相関値に基づく領域相関値を求め、格子領域を画素の代わりとし、領域相関値を相関値の代わりとして用いて特徴のある領域を抽出することにより、相関値の演算を高速で行える。
【0054】
また、相関演算部は、2値化されたパタンを用いて相関値を演算することにより、相関値の演算を高速で行える。
【0055】
また、第1の硬貨と第2の硬貨に、同一の硬貨を使用することにより、登録動作を簡素に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかわる硬貨識別装置の構成を示すブロック図である。
【図2】本発明にかかわる硬貨識別装置における登録動作の手順を示すフロー図である。
【図3】回転角度と相関値の関係を示す図である。
【図4】2値化された相関画像を表す図である。
【図5】図4に示される相関画像を、36個の格子領域に分割した状態を表す図である。
【図6】図5に示される相関画像から、特徴のある領域を5個抽出し、斜線で示した図である。
【図7】円周方向に相関値の高い図形が並んでいる硬貨のパタンの例である。
【図8】図7に示される硬貨のパタンを用いて、特徴のある領域を抽出し、この抽出された領域を斜線で表示した図である。
【図9】円周方向に相関値の高い図形が並んでいる硬貨のパタンの別の例である。
【図10】抽出される格子の数を半径方向に制限を設定した場合に、抽出された5つの領域を斜線で示した図である。
【図11】本発明にかかわる硬貨識別装置における判定動作の手順を示すフロー図である。
【図12】従来の硬貨識別装置の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
21 パタン読取り部、 22 座標変換部、 23 第一パタン記録部、 24 第二パタン記録部、 25 相関演算部、 26 領域抽出部、 27 参照パタン記録部、 28 部分相関演算部、 29 判定部
Claims (6)
- 画素から構成される硬貨のパタンを読み取る読取り部と、
前記読取り部で読み取った第1の硬貨のパタンと第2の硬貨のパタンとの相関値を、画素毎に求める相関演算部と、
前記相関演算部で演算した相関値が高い順に、あらかじめ定めた第1の数の画素を特徴のある領域として抽出する領域抽出部と、
前記第1の硬貨のパタンまたは前記第2の硬貨のパタンにおける前記特徴のある領域に相当する部分のパタンを参照パタンとして記録する参照パタン記録部と、
判定が必要な硬貨のパタンのうち前記特徴のある領域に相当する部分のパタンと前記参照パタンとの相関値を演算する部分相関演算部と、
前記部分相関演算部で演算した相関値に基づいて前記判定が必要な硬貨の真偽を判定する判定部とを備え、
前記領域抽出部において特徴のある領域を抽出する際、半径方向の位置が同じ値を示す画素が選ばれる数を制限することを特徴とする識別装置。 - 読取り部で読み取った直交座標で表される硬貨のパタンを、極座標で表される硬貨のパタンに変換する座標変換部を設けたことを特徴とする請求項1記載の識別装置。
- 領域抽出部において特徴のある領域を抽出する際、あらかじめ定めた第2の数の画素を融合して格子領域を作成し、前記格子領域の各画素の相関値に基づく領域相関値を求め、前記格子領域を画素の代わりとし、前記領域相関値を相関値の代わりとして用いて特徴のある領域を抽出することを特徴とする請求項1または請求項2記載の識別装置。
- 相関演算部は、2値化されたパタンを用いて相関値を演算することを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の識別装置。
- 第1の硬貨と第2の硬貨に、同一の硬貨を使用することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の識別装置。
- 硬貨のパタンの代わりにメダルのパタンを用いることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項記載の識別装置。
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