JP4113913B2 - 危険判定装置、危険判定方法、危険通知装置、及び、危険判定プログラム - Google Patents

危険判定装置、危険判定方法、危険通知装置、及び、危険判定プログラム Download PDF

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Description

本発明は、主に、家屋内での幼児や児童などの子供に関連する危険を判定する技術に係り、特に、大人が放置した物品により、危険が生じるかを判定する、危険判定装置、危険判定方法、危険通知装置、及び、危険判定プログラムに関する。
厚生労働省による平成14年度人口動態調査において、2003年の年齢階級別の死因と死亡数が報告されている。その中で1997年〜2002年の間、死因の順位はほぼ一定であり、不慮の事故は、1〜4歳と5〜9歳では死因の1位、0歳では死因の4位と報告されている。また、不慮の事故には交通事故が含まれるものの、0歳では家庭内事故が不慮の事故の73%を、1〜4歳では44%を占めており、交通事故の割合を上回っているとも報告されている。
このような家庭内事故を防止するために、特許文献1、特許文献2の技術が提案されている。
特許文献1では、幼児にセンサ機能付発信機を装着し、センサ機能付発信機で検知した幼児の位置や、センサ機能付発信機に備えられた各種センサで検知した、幼児の泣き声、呼吸数、体温などから、幼児の状態を監視し、危険を検出して危険度を判定している。さらに、危険度に応じて危険に対処するための対処システムを備えている。危険度に応じて、対処システムを作動させる、又は、幼児の養護人への通報を行い、幼児に関する危険を回避することができる。
特許文献2では、個人別の危険エリアを記憶するデータベースと、人の位置を検知する人位置検知手段と、所定の個人を識別する個人識別手段と、警報を発する発報手段とを備え、個人識別手段で識別された所定の個人と、人位置検知手段で位置を検知された人とを同定し、同定された所定の個人がデータベースに記憶された、対応する危険エリアに侵入したとき、発報手段によって警報を発している。老人と幼児とでは、それぞれ危険となる場所が異なるため、以上の構成により、人に応じた危険警報を発することができる。
特許文献3では、監視領域内に侵入した対象者を認証し、認証された対象者が監視領域内の危険因子へ接近したことを検出すると、この対象者の保護者が危険因子から対象者を遠ざける行動をとれるよう支援情報を提供するものである。対象者がしつけのできない乳児の場合は、保護者に対して子育て支援情報を提供するのに対し、対象者が学習能力のある幼児の場合は、幼児に対して「しつけ」を行うことにより、保護者に対して子育ての負担を軽減することができる。
特開2002−74560号公報 特開2004−234061号公報 特開2004−78304号公報
一方、事故事例を収集した「国民生活センター 1996:特別調査 家庭内事故に関する調査報告書」という報告書が存在する。これは、国民生活センターが、全国20箇所の協力病院から商品・サービス・設備に関連する受診情報を収集する仕組みを構築し、1992年8月から1998年12月の6年5カ月間に、56,040件の事故情報を収集したものである。この報告書では、そのうち28,464件(51%)が家庭内事故であること、及び、その家庭内事故に関連した商品・設備別事故件数、が報告されている。事故に関連した商品・設備別事故件数では、階段・風呂場など場所そのものが持つ危険性によるものが上位を占めるものの、包丁、タバコ、茶わん、医薬品など物品による事故が全体の20%程度あることが報告されている。
特許文献1では、幼児にセンサ機能付発信機を装着することにより、幼児の位置が取得できるため、場所に起因する事故は予防可能である。しかし、物品による事故については、幼児の泣き声、呼吸数、又は、体温などから、事故が発生した後にしか知ることができない。
特許文献2では、個人別に危険エリアを設定しているものの、そのエリアは固定的であり、見守り対象者の固定場所への接近を検出することによる危険判定を行なうことを開示している。しかし、移動可能な危険物品がある場合、その物品への接近を検出することによる危険判定を行なうことはできない。
特許文献3では、「危険因子」への乳幼児の接近を検出した場合に初めて支援情報が提供される。言い換えれば、接近前に「危険因子」を取り除くための情報提供をするという思想は開示されていない。幼児に対して「しつけ」情報が提供されるが、幼児がその「しつけ」情報に従わなかった場合、事故が発生する可能性がある。危険排除のためベランダの柵を上昇させ、物理的に危険を阻止するという方策も開示されているが、一般家庭において、全ての「危険因子」に対してそのような装置を導入することは現実的ではない。
本発明の目的は、前記のような課題を解決するためになされたもので、主に、物品による事故の危険性を判定し、未然に事故を予防することができる危険判定装置、危険判定方法、危険通知装置、及び、危険判定プログラムを提供するものである。
前記課題を解決するために、本発明は以下のように構成される。
本発明の第1態様によれば、見守り対象の環境内の物品のID及び位置情報を検出する物品検出手段と、
前記見守り対象の環境内の人のID及び位置情報を検出する人検出手段と、
前記物品検出手段で検出した前記物品のID及び位置情報と、前記人検出手段で検出した前記人のID及び位置情報とをそれぞれ時刻とともに格納するセンシング履歴データベースと、
前記見守り対象の環境内の前記物品中の、危険を生じる可能性のある物品である危険物品のIDと前記見守り対象の環境内に存在しうる人のIDとを関連付けた、危険組み合わせ情報を格納する危険物品データベースと、
前記見守り対象の環境内の、アクセス可能な場所の情報を、前記見守り対象の環境内に存在しうる人のID毎に格納するアクセス可能場所データベースと、
前記センシング履歴データベースに格納された前記物品のID及び位置情報及び時刻と前記人のID及び位置情報及び時刻から、前記物品の位置と前記人の位置とが所定距離より離れたときに前記人が前記物品を放置したと判定する物品放置判定手段と、
前記センシング履歴データベースに格納された、前記見守り対象の環境内に存在する前記人のIDと、前記物品放置判定手段で放置されたと判定された前記物品のIDとの組み合わせが、前記危険物品データベースに格納された前記危険物品のIDと前記人のIDとの前記危険な組み合わせ情報と一致するかどうかを判定する第1の判定を行うとともに、前記見守り対象の環境内に存在する前記人が、前記物品放置判定手段で放置されたと判定された前記物品の位置にアクセス可能か否かを、前記センシング履歴データベースに格納された、前記見守り対象の環境内に存在する前記人のID及び位置情報と前記物品放置判定手段で放置されたと判定された前記物品のID及び位置情報と前記アクセス可能場所データベースに格納された前記人の前記アクセス可能な場所の情報とにより判定する第2の判定を行い、前記放置危険度判定手段における前記第1の判定において一致すると判定し、かつ、前記第2の判定においてアクセス可能と判定した場合に、前記物品放置判定手段で放置されたと判定された前記物品が、放置により危険を生じると判定する放置危険度判定手段と、
を備えることを特徴とする危険判定装置を提供する。
本発明の第5態様によれば、前記態様に記載の危険判定装置と、
前記放置危険度判定手段で危険と判定された場合、警報を発する通知手段とを備えることを特徴とする、危険通知装置を提供する。
本発明の第7態様によれば、見守り対象の環境内の物品のID及び位置情報と、前記見守り対象の環境内の人のID及び位置情報とをそれぞれ時刻とともに格納するセンシング履歴データベースと、
前記見守り対象の環境内の前記物品中の、危険を生じる可能性のある物品である危険物品のIDと前記見守り対象の環境内に存在しうる人のIDとを関連付けた、危険組み合わせ情報を格納する危険物品データベースと、
前記見守り対象の環境内の、アクセス可能な場所の情報を、前記見守り対象の環境内に存在しうる人のID毎に格納するアクセス可能場所データベースと、
を用いて危険を判定する方法であって、
前記センシング履歴データベースに格納された、前記物品のID及び位置情報及び時刻と前記人のID及び位置情報及び時刻とを用いて、前記物品の位置と前記人の位置とが所定距離より離れたときに前記人により前記物品が放置されたと判定する物品放置判定ステップと、
前記物品放置判定ステップで放置されたと判定された物品が、放置により危険を生じる可能性があるか否かを、判定する放置危険度判定ステップと、
を備え、
前記放置危険度判定ステップは、前記センシング履歴データベースに格納された、前記見守り対象の環境内に存在する前記人のIDと、前記物品放置判定ステップで放置されたと判定された前記物品のIDとの組み合わせが、前記危険物品データベースに格納された前記危険物品のIDと前記人のIDとの前記危険な組み合わせ情報と一致するかどうかを判定する第1の判定を行うとともに、前記見守り対象の環境内に存在する前記人が、前記物品放置判定ステップで放置されたと判定された前記物品の位置にアクセス可能か否かを、前記センシング履歴データベースに格納された、前記見守り対象の環境内に存在する前記人のID及び位置情報と前記物品放置判定ステップで放置されたと判定された前記物品のID及び位置情報と前記アクセス可能場所データベースに格納された前記人の前記アクセス可能な場所の情報とにより判定する第2の判定を行い、前記放置危険度判定ステップにおける前記第1の判定において一致すると判定し、かつ、前記第2の判定においてアクセス可能と判定した場合に、前記物品放置判定ステップで放置されたと判定された前記物品が、放置により危険を生じると判定することを特徴とする危険判定方法を提供する。
本発明の第9態様によれば、見守り対象の環境内の物品のID及び位置情報と、前記見守り対象の環境内の人のID及び位置情報とをそれぞれ時刻とともに格納するセンシング履歴データベースと、
前記見守り対象の環境内の前記物品中の、危険を生じる可能性のある物品である危険物品のIDと前記見守り対象の環境内に存在しうる人のIDとを関連付けた、危険組み合わせ情報を格納する危険物品データベースと、
前記見守り対象の環境内の、アクセス可能な場所の情報を、前記見守り対象の環境内に存在しうる人のID毎に格納するアクセス可能場所データベースと、
を用いて、コンピュータに、
前記センシング履歴データベースに格納された、前記物品のID及び位置情報及び時刻と前記人のID及び位置情報及び時刻とを用いて、前記物品の位置と前記人の位置とが所定距離より離れたときに前記人により前記物品が放置されたと判定する物品放置判定ステップと、
前記物品放置判定ステップで放置されたと判定された物品が、放置により危険を生じる可能性があるか否かを、判定する放置危険度判定ステップとを実行させるための危険判定プログラムであって、
前記放置危険度判定ステップは、前記センシング履歴データベースに格納された、前記見守り対象の環境内に存在する前記人のIDと、前記物品放置判定ステップで放置されたと判定された前記物品のIDとの組み合わせが、前記危険物品データベースに格納された前記危険物品のIDと前記人のIDとの前記危険な組み合わせ情報と一致するかどうかを判定する第1の判定を行うとともに、前記見守り対象の環境内に存在する前記人が、前記物品放置判定ステップで放置されたと判定された前記物品の位置にアクセス可能か否かを、前記センシング履歴データベースに格納された、前記見守り対象の環境内に存在する前記人のID及び位置情報と前記物品放置判定ステップで放置されたと判定された前記物品のID及び位置情報と前記アクセス可能場所データベースに格納された前記人の前記アクセス可能な場所の情報とにより判定する第2の判定を行い、前記放置危険度判定ステップにおける前記第1の判定において一致すると判定し、かつ、前記第2の判定においてアクセス可能と判定した場合に、前記物品放置判定ステップで放置されたと判定された前記物品が、放置により危険を生じると判定することを特徴とする危険判定プログラムを提供する。
本発明によると、人検出手段により検出された、見守り対象の環境内に存在する人のIDと、物品放置判定手段で放置されたと判定された物品IDとの組み合わせが、危険であることを、前記危険物品データベースに格納された情報により、判定し、かつ、見守り対象の環境内に存在する人が、前記物品放置判定手段又はステップで放置されたと判定された物品の位置にアクセス可能なことを、アクセス可能場所データベースに格納された情報により、判定した場合に、前記物品放置判定手段又はステップで放置されたと判定された物品が放置により危険を生じる、と判定することにより、幼児や児童などの子供が前記物品により事故を起こすことを未然防止することが可能になる。
同時に、放置した物品が危険物品であっても、対象幼児や児童などの子供の手の届かないところに放置した場合に危険と判定されることや、対象幼児や児童などの子供の手の届くところに物品を放置した場合であっても、対象幼児や児童などの子供にとっては危険物品でない物を放置した場合に危険と判定されることを回避することができる。よって、危険判定を行った後に、保護者又は放置した人物に通知を行う場合は、真に危険でない場合に通知される煩わしさを軽減することができる。
以下に、本発明にかかる実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。本発明の記述を続ける前に、添付図面において同じ部品については同じ参照符号を付している。
以下、図面を参照して本発明における実施形態を詳細に説明する前に、本発明の種々の態様について説明する。
本発明の第1態様によれば、見守り対象の環境内の物品のID及び位置情報を検出する物品検出手段と、
前記見守り対象の環境内の人のID及び位置情報を検出する人検出手段と、
前記物品検出手段で検出した前記物品のID及び位置情報と、前記人検出手段で検出した前記人のID及び位置情報とをそれぞれ時刻とともに格納するセンシング履歴データベースと、
前記見守り対象の環境内の前記物品中の、危険を生じる可能性のある物品である危険物品のIDと前記見守り対象の環境内に存在しうる人のIDとを関連付けた、危険組み合わせ情報を格納する危険物品データベースと、
前記見守り対象の環境内の、アクセス可能な場所の情報を、前記見守り対象の環境内に存在しうる人のID毎に格納するアクセス可能場所データベースと、
前記センシング履歴データベースに格納された前記物品のID及び位置情報及び時刻と前記人のID及び位置情報及び時刻から、前記物品の位置と前記人の位置とが所定距離より離れたときに前記人が前記物品を放置したと判定する物品放置判定手段と、
前記センシング履歴データベースに格納された、前記見守り対象の環境内に存在する前記人のIDと、前記物品放置判定手段で放置されたと判定された前記物品のIDとの組み合わせが、前記危険物品データベースに格納された前記危険物品のIDと前記人のIDとの前記危険な組み合わせ情報と一致するかどうかを判定する第1の判定を行うとともに、前記見守り対象の環境内に存在する前記人が、前記物品放置判定手段で放置されたと判定された前記物品の位置にアクセス可能か否かを、前記センシング履歴データベースに格納された、前記見守り対象の環境内に存在する前記人のID及び位置情報と前記物品放置判定手段で放置されたと判定された前記物品のID及び位置情報と前記アクセス可能場所データベースに格納された前記人の前記アクセス可能な場所の情報とにより判定する第2の判定を行い、前記放置危険度判定手段における前記第1の判定において一致すると判定し、かつ、前記第2の判定においてアクセス可能と判定した場合に、前記物品放置判定手段で放置されたと判定された前記物品が、放置により危険を生じると判定する放置危険度判定手段と、
を備えることを特徴とする危険判定装置を提供する。
本発明の第2態様によれば、前記放置危険度判定手段は、
さらに、前記第1の判定において、前記物品放置判定手段で放置されたと判定された前記物品のIDが前記危険物品のIDであるときであって、かつ、当該危険物品のIDとの組み合わせで前記危険な組み合わせ情報と一致するが、前記危険な組み合わせ情報にかかる前記人のIDを有しかつ前記見守り対象の環境内に存在してなかった前記人が、前記人検出手段で検出されるか否かを判定するとともに、
前記危険な組み合わせ情報にかかる前記人のIDを有しかつ前記見守り対象の環境内に存在してなかった前記人が、前記人検出手段で検出されたと判定したのち、前記センシング履歴データベースに格納された前記物品のID及び位置情報及び時刻と前記人のID及び位置情報と前記物品放置判定手段で放置されたと判定された前記物品のID及び位置情報と前記アクセス可能場所データベースに格納された前記人の前記アクセス可能な場所の情報とに基づく前記第2の判定において、前記見守り対象の環境内に存在していると判定された前記人が、前記物品放置判定手段で放置されたと判定された前記物品の位置にアクセス可能であるとき、前記物品放置判定手段で放置されたと判定された前記物品が、放置により危険を生じると判定する、
ことを特徴とする第1の態様に記載の危険判定装置を提供する。
本発明の第3態様によれば、前記見守り対象の環境において前記人のIDとの組み合わせによって危険を判定する対象の物品と、前記物品以外の設備とが存在するときであって、前記アクセス可能場所データベースに格納されかつ前記物品放置判定手段で放置されたと判定された前記物品の位置と前記設備の位置とが所定の距離内にあるとき、前記アクセス可能場所データベースが格納している前記アクセス可能な場所を大きくするように変化させるアクセス可能場所更新手段をさらに備える、
ことを特徴とする第1又は2の態様に記載の危険判定装置を提供する。
本発明の第4態様によれば、前記センシング履歴データベースに格納された物品のID及び位置情報と人のID及び位置情報から、前記物品の位置と前記人の位置とが所定値以内であれば前記人が前記物品を使用していると判定する物品使用判定手段と、
前記アクセス可能場所データベースが格納している前記アクセス可能な場所を大きくするように変化させるアクセス可能場所更新手段とを、さらに備え、
前記アクセス可能場所更新手段は、
前記物品使用判定手段で、前記見守り対象の環境内で前記人が前記物品を使用していると判定したとき、前記物品のIDに基づき、前記物品が前記人による使用の前に置かれていた使用前位置情報を前記センシング履歴データベースから取得し、
前記人が前記物品の前記使用前位置情報にかかる使用前位置に対してアクセス可能であるか否かを、前記センシング履歴データベースに格納された、前記見守り対象の環境内に存在する前記人のID及び位置情報と前記物品放置判定手段で放置されたと判定された前記物品のID及び位置情報と前記アクセス可能場所データベースに格納された前記アクセス可能な場所の情報により判定し、
前記アクセス可能場所データベースに格納された前記アクセス可能な場所の情報によれば、前記人にとって前記物品の前記使用前位置は前記アクセス可能な場所ではなく、アクセス可能ではないと判定した場合、前記アクセス可能場所データベースに格納された、前記物品の前記使用前位置情報、及び、前記物品の前記使用前位置情報と同等もしくは前記物品の前記使用前位置情報より容易にアクセス可能な場所の情報の全てに対して、アクセス可能な場所であるとの情報を前記アクセス可能場所データベースに格納するように、前記アクセス可能場所データベースの内容を更新する、
ことを特徴とする、第1から3のいずれか1つの態様に記載の危険判定装置を提供する。
本発明の第5態様によれば、第1から4のいずれか1つの態様に記載の危険判定装置と、
前記放置危険度判定手段で危険と判定された場合、警報を発する通知手段とを備えることを特徴とする、危険通知装置を提供する。
本発明の第6態様によれば、前記物品使用判定手段で前記人が前記物品を使用していると判定したとき、前記危険物品データベースに格納された情報により、前記使用している物品のIDと前記使用している人物のIDとが前記危険な組み合わせ情報であるか否かにより、現在の使用状態が危険であるか否かを判定する使用危険度判定手段をさらに備え、
前記使用危険度判定手段が危険と判定した場合、前記通知手段が警報を発する、
ことを特徴とする、第5の態様に記載の危険通知装置を提供する。
本発明の第7態様によれば、見守り対象の環境内の物品のID及び位置情報と、前記見守り対象の環境内の人のID及び位置情報とをそれぞれ時刻とともに格納するセンシング履歴データベースと、
前記見守り対象の環境内の前記物品中の、危険を生じる可能性のある物品である危険物品のIDと前記見守り対象の環境内に存在しうる人のIDとを関連付けた、危険組み合わせ情報を格納する危険物品データベースと、
前記見守り対象の環境内の、アクセス可能な場所の情報を、前記見守り対象の環境内に存在しうる人のID毎に格納するアクセス可能場所データベースと、
を用いて危険を判定する方法であって、
前記センシング履歴データベースに格納された、前記物品のID及び位置情報及び時刻と前記人のID及び位置情報及び時刻とを用いて、前記物品の位置と前記人の位置とが所定距離より離れたときに前記人により前記物品が放置されたと判定する物品放置判定ステップと、
前記物品放置判定ステップで放置されたと判定された物品が、放置により危険を生じる可能性があるか否かを、判定する放置危険度判定ステップと、
を備え、
前記放置危険度判定ステップは、前記センシング履歴データベースに格納された、前記見守り対象の環境内に存在する前記人のIDと、前記物品放置判定ステップで放置されたと判定された前記物品のIDとの組み合わせが、前記危険物品データベースに格納された前記危険物品のIDと前記人のIDとの前記危険な組み合わせ情報と一致するかどうかを判定する第1の判定を行うとともに、前記見守り対象の環境内に存在する前記人が、前記物品放置判定ステップで放置されたと判定された前記物品の位置にアクセス可能か否かを、前記センシング履歴データベースに格納された、前記見守り対象の環境内に存在する前記人のID及び位置情報と前記物品放置判定ステップで放置されたと判定された前記物品のID及び位置情報と前記アクセス可能場所データベースに格納された前記人の前記アクセス可能な場所の情報とにより判定する第2の判定を行い、前記放置危険度判定ステップにおける前記第1の判定において一致すると判定し、かつ、前記第2の判定においてアクセス可能と判定した場合に、前記物品放置判定ステップで放置されたと判定された前記物品が、放置により危険を生じると判定することを特徴とする危険判定方法を提供する。
本発明の第8態様によれば、前記センシング履歴データベースに格納された物品のID及び位置情報と人のID及び位置情報から、前記物品の位置と前記人の位置とが所定値以内であれば前記人が前記物品を使用していると判定する物品使用判定ステップと、
前記アクセス可能場所データベースの内容を更新するアクセス可能場所更新ステップと
をさらに備え、
前記アクセス可能場所更新ステップは、
前記物品使用判定ステップで、前記見守り対象の環境内で前記人が前記物品を使用していると判定したとき、前記物品のIDに基づき、前記物品が前記人による使用の前に置かれていた使用前位置情報を前記センシング履歴データベースから取得し、
前記人が前記物品の前記使用前位置情報にかかる使用前位置に対してアクセス可能であるか否かを、前記センシング履歴データベースに格納された、前記見守り対象の環境内に存在する前記人のID及び位置情報と前記物品放置判定ステップで放置されたと判定された前記物品のID及び位置情報と前記アクセス可能場所データベースに格納された前記アクセス可能な場所の情報により判定し、
前記アクセス可能場所データベースに格納された前記アクセス可能な場所の情報によれば、前記人にとって前記物品の前記使用前位置は前記アクセス可能な場所ではなく、アクセス可能ではないと判定した場合、前記アクセス可能場所データベースに格納された、前記物品の前記使用前位置情報、及び、前記物品の前記使用前位置情報と同等もしくは前記物品の前記使用前位置情報より容易にアクセス可能な場所の情報の全てに対して、アクセス可能な場所であるとの情報を前記アクセス可能場所データベースに格納するように、前記アクセス可能場所データベースの内容を更新する、
ことを特徴とする第7の態様に記載の危険判定方法を提供する。
本発明の第9態様によれば、見守り対象の環境内の物品のID及び位置情報と、前記見守り対象の環境内の人のID及び位置情報とをそれぞれ時刻とともに格納するセンシング履歴データベースと、
前記見守り対象の環境内の前記物品中の、危険を生じる可能性のある物品である危険物品のIDと前記見守り対象の環境内に存在しうる人のIDとを関連付けた、危険組み合わせ情報を格納する危険物品データベースと、
前記見守り対象の環境内の、アクセス可能な場所の情報を、前記見守り対象の環境内に存在しうる人のID毎に格納するアクセス可能場所データベースと、
を用いて、コンピュータに、
前記センシング履歴データベースに格納された、前記物品のID及び位置情報及び時刻と前記人のID及び位置情報及び時刻とを用いて、前記物品の位置と前記人の位置とが所定距離より離れたときに前記人により前記物品が放置されたと判定する物品放置判定ステップと、
前記物品放置判定ステップで放置されたと判定された物品が、放置により危険を生じる可能性があるか否かを、判定する放置危険度判定ステップとを実行させるための危険判定プログラムであって、
前記放置危険度判定ステップは、前記センシング履歴データベースに格納された、前記見守り対象の環境内に存在する前記人のIDと、前記物品放置判定ステップで放置されたと判定された前記物品のIDとの組み合わせが、前記危険物品データベースに格納された前記危険物品のIDと前記人のIDとの前記危険な組み合わせ情報と一致するかどうかを判定する第1の判定を行うとともに、前記見守り対象の環境内に存在する前記人が、前記物品放置判定ステップで放置されたと判定された前記物品の位置にアクセス可能か否かを、前記センシング履歴データベースに格納された、前記見守り対象の環境内に存在する前記人のID及び位置情報と前記物品放置判定ステップで放置されたと判定された前記物品のID及び位置情報と前記アクセス可能場所データベースに格納された前記人の前記アクセス可能な場所の情報とにより判定する第2の判定を行い、前記放置危険度判定ステップにおける前記第1の判定において一致すると判定し、かつ、前記第2の判定においてアクセス可能と判定した場合に、前記物品放置判定ステップで放置されたと判定された前記物品が、放置により危険を生じると判定することを特徴とする危険判定プログラムを提供する。
本発明の第10態様によれば、コンピュータに、
前記センシング履歴データベースに格納された物品のID及び位置情報と人のID及び位置情報から、前記物品の位置と前記人の位置とが所定値以内であれば前記人が前記物品を使用していると判定する物品使用判定ステップと、
前記アクセス可能場所データベースの内容を更新するアクセス可能場所更新ステップと
をさらに実行させるための危険判定プログラムであって、
前記アクセス可能場所更新ステップは、
前記物品使用判定ステップで、前記見守り対象の環境内で前記人が前記物品を使用していると判定したとき、前記物品のIDに基づき、前記物品が前記人による使用の前に置かれていた使用前位置情報を前記センシング履歴データベースから取得し、
前記人が前記物品の前記使用前位置情報にかかる使用前位置に対してアクセス可能であるか否かを、前記センシング履歴データベースに格納された、前記見守り対象の環境内に存在する前記人のID及び位置情報と前記物品放置判定ステップで放置されたと判定された前記物品のID及び位置情報と前記アクセス可能場所データベースに格納された前記アクセス可能な場所の情報により判定し、
前記アクセス可能場所データベースに格納された前記アクセス可能な場所の情報によれば、前記人にとって前記物品の前記使用前位置は前記アクセス可能な場所ではなく、アクセス可能でないと判定した場合、前記アクセス可能場所データベースに格納された、前記物品の前記使用前位置情報、及び、前記物品の前記使用前位置情報と同等もしくは前記物品の前記使用前位置情報より容易にアクセス可能な場所の情報の全てに対して、アクセス可能な場所であるとの情報を前記アクセス可能場所データベースに格納するように、前記アクセス可能場所データベースの内容を更新する、
ことを特徴とする第9の態様に記載の危険判定プログラムを提供する。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
図1Aは、本発明の第1実施形態に係る危険判定装置400を含む危険通知装置401の構成を示すブロック図である。図1Aにおいて、この危険通知装置401は、物品検出手段(物品検出装置)100、人検出手段(人検出装置)110、物品放置判定手段120、放置危険度判定手段130、危険物品データベース200、アクセス可能場所データベース210、センシング履歴データベース220、通知手段(通知装置)300、制御手段310、入力手段(入力装置)320を有している。なお、危険通知装置401の前記の構成から通知手段300を除くと、危険判定装置400を構成する。
制御手段310は、物品検出手段100とセンシング履歴データベース220と入力手段320とアクセス可能場所データベース210と通知手段300と危険物品データベース200と放置危険度判定手段130と物品放置判定手段120と人検出手段110とに接続されて、それぞれの動作を制御する。センシング履歴データベース220には、物品検出手段100と人検出手段110と物品放置判定手段120と放置危険度判定手段130とが接続されている。アクセス可能場所データベース210には、放置危険度判定手段130が接続されている。危険物品データベース200には放置危険度判定手段130が接続されている。さらに、放置危険度判定手段130には、物品放置判定手段120と通知手段300とが接続されている。
図2Aは、本発明の前記第1実施形態の危険通知装置401を、見守り対象の環境の一例である家の部屋RMに設置した例である。部屋RMには、本棚BS、飾り棚CB、ローテーブルLT、ソファ1 SF1、ソファ2 SF2、食卓DT、椅子1〜4 CH1〜CH4、冷蔵庫RF、キッチンシステムKSなどの設備が備えられている。これらの設備の情報は、部屋RMのマップ情報として、センシング履歴データベース220などのデータベースに予め格納しておくのが好ましいが、物品検出手段100で検出して格納することも可能である。また、危険判定装置400及び危険通知装置401の一部の構成要素である物品検出手段100及び人検出手段110、危険通知装置401の一部の構成要素である通知手段300は、部屋RMの天井CLに設置されているとする。入力手段320及び制御手段310は部屋RMの壁面WLに設置されているとする。その他の構成要素である、物品放置判定手段120、放置危険度判定手段130、危険物品データベース200、アクセス可能場所データベース210、センシング履歴データベース220は図2Aに参照符号900の箱で示すように、天井CLなど部屋RMに備えられていてもよいし、複数の部屋RMに対して共通に動作するものが、見守り対象の1つの環境(例えば1軒の家)当たりに、最低1つずつ備えられていてもよい。また、これらの物品放置判定手段120、放置危険度判定手段130、危険物品データベース200、アクセス可能場所データベース210、センシング履歴データベース220の一部又は全てを、見守り対象の環境(例えば家)の外に設置し、通信回線を介して接続してもよい。
物品検出手段100は、物品のID及び位置情報(例えば、位置座標情報)を、人検出手段110は、人(例えば、幼児や児童などの子供、大人など)のID及び位置情報(例えば、位置座標情報)をそれぞれ独立して検出できるものであればどのようなものでもよい。物品検出手段100は、物品のID及び位置情報とともに検出時刻も検出できるようにしてもよい。また、人検出手段110は、人のID及び位置情報とともに検出時刻も検出できるようにしてもよい。検出時刻については、図示しないタイマー手段から得ることができる。例えば、物品検出手段100は、予め定められた時間間隔(例えば、1秒間隔)で検出を試み、その時刻を、検出した物品のID及び位置情報と共に出力することができる。人検出手段110に関しても、同様に、予め定められた時間間隔(例えば、1秒間隔)で検出を試み、その時刻を、検出した人のID及び位置情報と共に出力することができる。
例えば、物品検出手段100の一例として、図2Bに示すように、部屋の天井などに複数のカメラ100cを設け、物品検出用データベース100dを参照して、カメラ100cで撮像された物品の見え方(外観)から物品のIDを物品検出処理部100pで検出し、複数のカメラ100cからの観測によりステレオ視を用いて物品の位置情報を物品検出処理部100pで検出してもよい。見え情報(物品外観情報)から物品のIDを検出する方法に関しては、例えば、テンプレートマッチング技術を利用することができる。様々な方向からの物品の見え方(外観)を複数のカメラ100cで予め撮影し、それらの画像を、物品IDと対応付けてテンプレートとして物品検出用データベース100dに予め保存しておく。物品検出時にカメラ100cで撮影した画像と物品検出用データベース100dに記憶されたテンプレートの画像とを物品検出処理部100pにより比較し、前記物品検出処理部100pにより、最も類似したテンプレートの画像の物品のIDを物品検出結果とすることができる。この場合は、一例として、物品検出手段100は、前記複数のカメラ100cと、前記物品検出用データベース100dと、テンプレートマッチングを行なう前記物品検出処理部100pとより構成することができる。
人の検出に関しても、前記物品検出と同様に、人検出手段110の一例として、図2Cに示すように、部屋の天井などに複数のカメラ110cを設け、人検出用データベース110dを参照して、カメラ110cで撮像された人の見え方(外観)から人のIDを人検出処理部110pで検出し、複数のカメラ110cからの観測によりステレオ視を用いて人の位置情報を人検出処理部110pで検出してもよい。見え情報(人外観情報)から人のIDを検出する方法に関しては、人検出用データベース110dに予め記憶された人の顔などの情報に基づいて人検出処理部110pにより行なう、顔認識技術や虹彩認証技術などが利用可能である。この場合は、一例として、人検出手段110は、前記複数のカメラ110cと、前記人検出用データベース110dと、顔認識技術又は虹彩認証技術などを行なう前記人検出処理部110pとより構成することができる。
また、人検出手段110の別の例として、図3A及び図3Bのような超音波タグシステムが使用可能である。図3A及び図3Bの超音波タグシステムは、人HMに超音波発信機111aを携帯させ、超音波発信機111aが発する超音波111bを、天井CLに備えられた複数の超音波受信機111cにて受信し、超音波受信機111cの位置情報などを記憶させた人検出用データベース111dを必要に応じて参照しながら、超音波の到達時間差から超音波発信機111aの3次元位置情報(3次元位置座標の値)を演算処理部(人検出処理部)111pにより算出するものである。また、超音波発信機111aに人HMのIDを対応付けて人検出用データベース111dに記憶させておき、前記演算処理部111pにより前記人検出用データベース111dを参照することにより、人HMのIDが演算処理部111pで検出できる。超音波発信機111aのサイズよりも十分大きい物品であれば、物品に超音波発信機111aを付与することで、物品検出手段100としても利用可能である。現在の技術水準では10cm程度の精度で超音波発信機111aの3次元位置情報を特定することができる。
また、人検出手段110のまた別の例として、図4A及び図4BのようなパッシブRFタグシステムが使用可能である。図4A及び図4BのパッシブRFタグシステムでは、人HMがタグリーダTGR内蔵の履物(例えばスリッパ)を履いて床FL上を歩き、床FLに敷き詰められた、位置情報を表すタグTGを、履物のタグリーダTGRで読み取ることで、人HMの位置情報が、タグTGの敷設密度及びタグリーダTGRの検知範囲で決まる精度で検出できる。また、タグリーダTGRに人HMのIDを対応づけて人検出用データベース101dに記憶させておき、人検出処理部101pにより前記人検出用データベース101dを参照することにより、人HMのIDが人検出処理部101pで検出できる。履物を履かない低年齢の幼児の場合は、足首などにウェアラブル型のタグリーダTGRを装着することで、このシステムが利用できる。
ここで、本発明の前記第1実施形態では、主として、人の1つの具体例として、子供、特に「幼児」として、「はいはい」や「つかまり立ち」をし始める月齢8ヶ月程度の子供から就学前の6歳児程度の子供を対象とする。「はいはい」や「つかまり立ち」ができない子供である幼児の場合は、自ら移動できないので、そのような幼児には放置物品により危険を生じる可能性は小さい。しかしながら、本発明の前記第1実施形態は、幼児の手の届く範囲に置かれた物品により危険を生じる場合についても判定可能であるため、自分では移動できない月齢5ヶ月程度の子供である幼児に対しても有効である。また、小学校に就学する頃の児童(子供)は、両親又は祖父母など保護者の言いつけが守れるようになるため、物品により児童に危険を生じる可能性が小さくなる。もちろん、幼児又は児童(子供)の成長には個人差があるため、その成長に応じて、危険物品データベース200に格納された人と、その人の取り扱いの際に危険を生じる可能性のある物品である危険物品との危険組み合わせ情報やアクセス可能場所データベース210に格納された人と、その人がアクセスできる(手が届く)場所との関係情報を設定すればよい。
また、人検出手段110のさらに別の例として、将来的には、アクティブRFタグシステムを使用できる可能性がある。図3A及び図3Bにおいて、超音波発信機を示していた参照符号111aをアクティブRFタグとし、超音波を示していた参照符号111bを電波とし、超音波受信機を示していた参照符号111cを電波受信機とすると、アクティブRFタグ111aが発する電波111bを、天井CLに備えられた複数の電波受信機111cにて受信し、電波受信機の位置情報などを記憶させた人検出用データベース111dを必要に応じて参照しながら、電波到達時間差や電波強度比からアクティブRFタグ111aの3次元位置情報を演算処理部(人検出処理部)111pで算出できる。現在の技術水準では、50cm〜3m程度の位置精度しか達成できていないが、今後の技術向上によっては、本用途にも使用できる可能性がある。アクティブRFタグのサイズよりも十分大きい物品であれば、物品にアクティブRFタグを付与することで、物品検出手段100の別の例としても利用可能である。
また、人検出手段110のさらに別の例として、図5A及び図5Bのような床圧力センサが使用可能である。図5A及び図5Bの床圧力センサでは、床FLに敷き詰められた圧力感知素子112を人HMが踏むことで、圧力感知素子112の位置情報などを記憶させた人検出用データベース112dを必要に応じて参照しながら、演算処理部(人検出処理部)112pにより、人HMの位置情報を、圧力感知素子112の敷設密度で特定できる。また、人HMの歩行パターンや、足裏の体圧分布から個人識別を行う手法も提案されており、識別精度によっては本用途への適用も可能である。
センシング履歴データベース220は、物品検出手段100で検出した物品のID及び位置情報及び検出時刻と、人検出手段110で検出した人のID及び位置情報及び検出時刻とを格納する。このとき、物品検出手段100で検出した物品のID及び位置情報並びに人検出手段110で検出した人のID及び位置情報を、検出時刻とともに、センシング履歴データベース220にそれぞれ格納してもよい。又は、物品検出手段100及び人検出手段110でそれぞれ検出時刻も検出して、物品検出手段100で検出した物品のID及び位置情報及び検出時刻と、人検出手段110で検出した人のID及び位置情報及び検出時刻とをセンシング履歴データベース220にそれぞれ格納するようにしてもよい。格納されたデータの例を図6に示す。図6では、センシングされた人及び物品の位置座標情報がID毎に、時系列で表示されている。ここでは、計測時刻t〜t20……の間隔を1秒とする。
図6の表中において、物品及び人の位置情報を表す数値は、見守り対象の環境の座標系における座標値(単位:cm)である。ここで、人及び物品に関しては、その位置情報を3次元位置座標(X,Y,Z)で表現している。XYは横方向沿いに配置されかつ互いに直交する2つの軸方向沿いの座標、Zは上下方向で高さ座標を意味している。カメラで撮像した画像を使用する画像認識を用いることにより人位置情報を検出する場合、例えば、人の頭部や胸部といった、予め定めた身体の一部の位置情報を用いて人の位置情報を表現することができる。また、超音波発信機等の機器を用いることにより人の位置情報を計測する場合は、その機器の位置情報を用いて人の位置情報を表現することになる。図6の表では、人物ID=1の人物と人物ID=2の人物については、図6の表に記載された時刻t〜t20の間で位置情報が検出されているが、人物ID=3の人物については、位置情報が検出されていない。これは、人物ID=3に相当する人物が、見守り対象の環境内に存在しなかった場合(例えば、見守り対象の環境の一例である家から外出中の場合)であることを示している。また、カメラで撮像した画像を使用する画像認識を用いることにより物品の位置情報を検出する場合、物品ごとに予め定めておいた、物品上(内)の1点を用いて物品の位置情報を表現することができる。また、超音波発信機等の機器を用いることにより物品の位置情報を計測する場合は、その機器の位置情報を用いて物品の位置情報を表現することになる。図6では、物品ID=0001は、図6の表に記載された時刻t〜t20の間で位置情報が変化しておらず、Z座標値が0であることから、床FLに置かれた状態であることが推定できる。また、物体ID=0002は、同様に、時刻tまでは、床FLに置かれた状態で静止していると推定できるが、時刻tからその位置情報が変化しており、何者かによって移動されていると推定できる。
見守り対象の環境(空間)において、登録された全ての人と物品の位置情報に関する物品検出手段100と人検出手段110とで検出された情報が、図6のような形式で、センシング履歴データベース220に格納される。
物品放置判定手段120は、ほぼ同じ時刻における、センシング履歴データベース220に格納された物品のID及び位置情報と、人のID及び位置情報から、その時刻において人が物品を放置したか否かを検出する。物品放置判定手段120の内部構成を示すブロック図を、図28に示す。物品放置判定手段120は、人−物品間距離算出手段121、物品移動判定手段122、物品取り扱い判定手段123、物品取り扱いフラグ管理手段124とより構成されている。人−物品間距離算出手段121と物品移動判定手段122は、それぞれ、物品放置判定手段120の外部のセンシング履歴データベース220と接続されている。物品取り扱い判定手段123は、物品放置判定手段120の外部の放置危険度判定手段130と接続されているとともに、人−物品間距離算出手段121と物品移動判定手段122と物品取り扱いフラグ管理手段124とに接続されている。
物品が人により放置される直前は、当然、その物品は人により取り扱われている(又は所持されている。以後、単に「取り扱う」と記す)訳であるが、人が物品を取り扱っている状態、又は、人が物品を放置した状態は、例えば次のようにして識別できる。人が物品を取り扱っている状態を、「物品の3次元位置と人の3次元位置との距離が所定値以内であり、物品が静止していない状態」と定義する。ここで、物品の3次元位置と人の3次元位置との距離は、センシング履歴データベース220に格納された物品の3次元位置情報及び人の3次元位置情報を用いて、人−物品間距離算出手段121により算出される。物品が静止しているか否かの判定は、センシング履歴データベース220に格納された物品の3次元位置の時間変化を用いて、物品移動判定手段122により、行われる。所定値として、人が通常物品を扱うときの人と物品との平均的な距離を予め測定しておき、その値(物品の取り扱い閾値)と、人−物品間距離算出手段121により算出された物品と人との距離とを物品取り扱い判定手段123で比較し、人が物品を取り扱っている状態か、又は、人が物品を放置した状態かを判定することができる。すなわち、物品と人との距離が、予め測定して決められた値(物品の取り扱い閾値)以下の場合には、人が物品を取り扱っている状態であると判定することができる。物品と人との距離が、予め測定して決められた値(物品の取り扱い閾値)より大きい場合(言い換えれば、前記物品の位置と前記人の位置とが所定距離より離れた場合でかつ前記物品が静止している場合)には、人が物品を放置した状態であると判定することができる。この値(物品の取り扱い閾値)は、個人ID毎に決定することもでき、第1実施形態では、図7の表により、個人ID毎に決定された値を用いる。図7は、人の位置情報を、その人の胸部の位置情報で表す場合の表であり、その人の腕の長さを基に定めている。図27は、図7における人物ID=6である子2(第二子)が物品を取り扱う様子を示す図である。図27における、子2が物品を扱うときの平均距離T−DISTが25cmである場合、図7では物品の取り扱い閾値を30cmと定めている。物品を扱うときの平均距離よりも物品の取り扱い閾値の方が大きいのは、通常、物品を取り扱う場合はひじの関節が曲がっていることが多いが、場合によってはひじの関節を伸ばして物品を取り扱うことがあり、この場合にも対応するためである。なお、物品検出手段100及び人検出手段110の位置検出誤差も考慮に入れてもよく、物品検出手段100又は人検出手段110の位置検出誤差が大きい場合は、物品の取り扱い閾値を、位置検出誤差の大きさに応じて、物品を扱うときの平均距離よりも大きめに設定すればよい。人の位置情報を、身体の別の部位の位置情報で表す場合は、この図7の表の値を別途定め直すことができる。例えば、人の位置情報を、その人の頭部の位置情報で表す場合、人が通常物品を扱うときの頭部と手先の、平均的な距離を測定しておき、図7の形式の表に保存しておけばよい。図6のデータからは、物品ID=0002は、時刻t以降には、物品ID=0002の3次元位置座標(X,Y,Z)が人物ID=1の人物の3次元位置座標(X,Y,Z)の近くでかつ同様に変化するため、人物ID=1の人物によって取り扱われていると、物品取り扱い判定手段123により推定できる。
また、人が物品を放置した状態を、「物品の3次元位置と人の3次元位置との距離が所定値より大であり、物品が静止している状態」であるとして、危険組み合わせ情報として、物品取り扱い判定手段123において定義する。この「人が物品を放置した状態」と「人が物品を取り扱っている状態」(物品の3次元位置と人の3次元位置との距離が所定値以下であり、物品が静止していない状態)との2つの状態の他に、「物品の3次元位置と人の3次元位置との距離が所定値以内であり物品が静止している状態」と、「物品の3次元位置と人の3次元位置との距離が閾値より大であり、物品が静止していない状態」とが存在するが、本第1実施形態では、その両状態は、取り扱い状態及び放置状態のいずれにも含まれないとする。
物品取り扱い判定手段123及び物品取り扱いフラグ管理手段124の動作については、後ほど、フローチャートを用いて説明する。
以上に説明した方法により、センシング履歴データベース220に格納されたデータ、及び、物品放置判定手段120に格納された図7のような人物ID毎に定められた閾値から、誰が、いつ、どの物品を取り扱っているか判定することができる。一例として、人物ID=1の人物についての、物品の取り扱い時間の例を図8に表す。図8の縦軸は物品IDを、横軸は時刻を表す。図8の表中の横方向沿いの線分は、物品の取り扱いを行っている時間帯に相当する。図8からは、人物ID=1の人物が、時刻tになるまで物品0025(タバコ)を取り扱っていて、時刻tに物品0025を放置し、時刻tに物品0063の取り扱いを開始し、時刻tに物品0025の取り扱いを開始し、時刻tで物品0063を放置し、時刻tに物品0121の取り扱いを開始し、時刻tに物品0121を放置していることが読み取れる。そして、時刻t以降は、人物ID=1の人物は、物品0025のみを取り扱っている。見守り対象の環境(空間)内に存在し、予め登録された人の全てに対して、この図8のようなデータが得られることになる。予め登録された6名の人物について得られた物品取り扱いデータの例を、図9の表で簡易的に表示する。図9の表中において、図8と同様に、横軸は時刻を表し、矢印は物品の取り扱いを行っている時間帯(即ち、矢印の終点は、物品を放置した時刻)を表す。矢印の付近に記してある数字は物品のIDである。
危険物品データベース200は、人ID毎に、取り扱いの際に危険を生じる可能性のある物品を危険物品としうるように、人のIDと危険物品のIDとを関連付けた、危険組み合わせ情報として記憶させたものであり、例えば図10のような表を利用することができる。
一般的に、生後五ヶ月くらいから3歳くらいまで誤飲が多く発生することが分かっている。「厚生労働省:平成14年度人口動態調査」によれば、0歳時では不慮の窒息が不慮の事故死の81.9%を、1〜4歳児では24.7%を占めており、「異物の誤飲」が重大な結果を引き起こすことが報告されている。また、誤飲による事故は、窒息に限らず、タバコ、医薬品、アルコール、洗剤、農薬、又は、電池などによる中毒も引き起こすことも報告されている。0歳児の場合は、コイン又はビー玉など小型の物品を誤飲することにより窒息する例が多い。対して、知能が発達してくる1歳児〜3歳児では、親がタバコを吸っている姿、又は、薬を飲んでいる姿をみて真似をして口に入れる、ビンのキャップなどを開けることを覚える等により、窒息よりも中毒が多くなる傾向にある。
また、「国民生活センター:家庭内事故に関する調査報告書」では、0歳〜9歳児における家庭内事故に関連した商品・設備の詳細内訳が記載されているが、それによると5歳〜9歳の5位にカッターナイフがランクインしている。この年齢になると、幼稚園や小学校などの工作で、ハサミやカッターナイフなどの使い方を覚え始める。これらの物品を、この年齢の子供から全く遠ざけてしまうことはできない。ただ、最初は親の見ているところで使わせる、等の対策が必要である。
以上のように、種々の調査報告書において、事故を起こす可能性のある物品が列挙されているため、それらを基に年齢(又は月齢又は年代)別の危険物品標準リストを生成し、その標準リストを基に、図10のような危険物品データベース200を作成することができる。危険物品データベース200の作成には、入力手段320を通して、物品名及び物品IDを指定する情報を入力することにより行うことができる。
なお、前記調査報告書に記載されている物品名だけでは、家庭にある多くの(危険)物品を網羅することは現実的に難しい。そのため、例えば誤飲による窒息に対応するのであれば、物品のサイズを基にして幼児が誤って口に入れてしまうか否かを判定してもよい。欧米では、乳児検診の際に、口径が32mm、長さが25〜57mmのプラスチックの円筒を保護者に渡し、「その円筒に入るものは、全て赤ちゃんの口の中に入る危険性がある」と指導を行っている。物品IDに対応づけられた、形状データが用意されていれば、形状に応じて、危険物品データベース200に登録する物品を制御手段310により自動的に選択してもよい。
なお、ハサミであっても刃の部分にカバーがついており、見守り対象の幼児にとって外せないようなカバーであれば、カバーがついていれば危険ではなく、カバーが外れていれば危険ということになる。同様に、医薬品・アルコール等のビン・缶・ボトルについても、蓋・キャップが閉まっていれば危険ではなく、開いていれば危険ということになる。このように対象物品の状態に応じても、危険物品データベース200の登録内容が変化するようにしてもよい。対象物品の状態を検知するために、例えば、特許第3811496号に記載された「状態認識タグ」のようなデバイスを利用することができる。
アクセス可能場所データベース210は、人物ID毎に、アクセスできる(当該人物の手が届く)場所の情報(当該人物の足元からの高さ又は座標値により特定される情報)を格納したものであり、例えば図11A,図11Bのような表を利用することができる。図11Aは、アクセス可能場所の情報を、単に人物の足元からの高さによって表現した簡易なものであり、図11Bは、アクセス可能場所の情報を、座標値により表現し、場所の情報毎に人物がアクセス可能であるか否かを表すアクセス可能フラグが設定されているものである。図11Aの表現形式の利点は、アクセス可能場所の定義が楽であること、図11Bの表現形式の利点は、アクセス可能場所の定義がより詳細に行えることである。例えば、一定の高さの棚であっても、棚の手前側には人の手が届くが、棚の奥側には手が届かない場合など、(X,Y)座標値を用いて領域を指定することで、より詳細にアクセス可能場所を入力手段320により定義してアクセス可能場所データベース210に記憶させておくことができる。
図11Bにおいて、2次元位置は、矩形の対角2頂点の(X,Y)座標値の組で表現されている。この表現方法を、図11Cを用いて説明する。本第1実施形態では、ある場所に相当する領域ARに対し、各辺が、見守り対象の環境のX,Y座標軸に平行な外接矩形REを設定する。この矩形REの4頂点(p,q)、(p,s)、(r,q)、(r,s)のうち、X,Y座標が小さいもの同士、大きいもの同士にぞれぞれ相当する2頂点(p,q)、(r,s)により矩形REを表現し、領域ARを矩形REにて簡易的に表現する。
アクセス可能場所の定義を図11A、図11Bのような簡易表現ではなく、実際の3次元位置座標をもとにして詳細に行っても良い。
図24A〜図24Fに、テーブルTLの高さに応じて、テーブル天板TB上のアクセス可能領域AA(斜線領域)が異なる例について示す。図24A,図24C,図24Eは、それぞれ高さの異なるテーブルTLが床面FL上に設置してあり、幼児IFがテーブル天板TB上にアクセスしている様子を横から見た図である。図24B,図24D,図24Fは、テーブル天板TBを上方から見た図において、アクセス可能領域AAとアクセス不可能領域NAを示した図であり、図24A,図24C,図24Eにそれぞれ対応している。テーブルTLの高さに応じて、天板TB上のアクセス可能領域AAが変化している。すなわち、図24A及び図24Bに示すように、テーブルTLの高さが高ければ、天板TB上のアクセス可能領域AAは天板TB上の周囲のみの小さな領域である。が、図24C及び図24Dに示すように、テーブルTLの高さが少し低くなれば、天板TB上のアクセス可能領域AAは中央部を除く天板TB上のほとんどの大きな領域となる。さらに、図24E及び図24Fに示すように、テーブルTLの高さが相当低くなれば、天板TB上のアクセス可能領域AAは天板TB上の全ての領域となる。アクセス可能領域AAは、(X,Y)座標値及び高さを用いて、図11BのテーブルTLに表現して、アクセス可能場所データベース210に記憶させることができる。
放置危険度判定手段130は、物品放置判定手段120で放置されたと判定された物品が、放置により危険を生じる可能性があるか否かを、前記放置された物品のID及び位置情報及び時刻(又は日時)と、人検出手段110で検出した人のID及び位置情報及び時刻(又は日時)と、危険物品データベース200及びアクセス可能場所データベース210に格納された情報とを用いて判定する。放置危険度判定手段130の動作は、後ほど詳細に説明する。
入力手段320は、ユーザからの入力を受け付ける。入力として、危険通知装置401の動作開始又は終了の指示情報や、危険物品データベース200の作成情報及びメンテナンスに必要な情報が相当する。危険物品データベース200の説明の際にも述べたが、年齢・年代別の危険物品標準リストに物品の追加・削除を行うことにより、その家庭における見守り対象者(幼児)の成長状態に応じた危険物品を定義することができる。入力手段320の具体例としては、キーボード、マウス、タッチパネル、無線又は有線による通信手段などが挙げられる。
通知手段300は、放置危険度判定手段130において、放置により危険を生じる可能性があると判定された場合に、放置した人物又は予め設定された人物に通知を行う。通知されるのが放置した人物であれば、通知されるのは放置の直後であるため、「その物品の放置は危険です」程度の通知内容でよい(ここでは、危険物品を放置するのは大人であると仮定して説明を行っている)。通知されるのが放置した人物でないときは、放置した人物、放置した物品名、放置位置情報、放置時刻などに関する情報を通知する。
制御手段310は、全ての手段及びデータベースに接続され、それぞれの動作を制御する。
以後、危険判定装置400及び危険通知装置401の動作を、図12、図13、図14Aのフローチャートを用いて詳細に説明する。
図12におけるステップSA101及びSA103は、図1Aの危険通知装置401における制御手段310により実行される。ステップSA101では、危険通知装置401の管理者による、入力手段320への動作開始の指示情報の入力を待ち、動作開始の指示がなされると、制御手段310により危険通知装置401の動作を開始して、物品放置判定ステップSA102を物品放置判定手段120により実行する。
物品放置判定ステップSA102は、物品放置判定手段120により実行される。また、物品放置判定ステップSA102のサブステップは、図13のフローチャートで表され、その詳細な動作については、後述する。ステップSA102は、ステップSA103で動作終了の指示情報が入力されない限り、繰り返される。
ステップSA103では、危険通知装置401の管理者による、入力手段320への動作終了の指示情報の入力を待ち、動作終了の指示がなされると、制御手段310により危険通知装置401の動作を終了させる。
次に、物品放置判定ステップSA102の動作を、図13のフローチャートを用いて詳細に説明する。図13において、放置危険度判定手段130により実行されるステップSB107を除く、その他のステップは、全て、物品放置判定手段120により実行される。
まず、ステップSB101では、人物IDを表す変数iの初期化を物品放置判定手段120により行う。ここではi=1にセットされるとする。
次いで、ステップSB102では、人物ID=iである人物の現在位置情報として現在位置x(xはベクトル。以下、単に「x」と略す。)を、センシング履歴データベース220から物品放置判定手段120が取得する。センシング履歴データベース220の記憶内容は例えば図6で表され、位置xとして3次元位置座標(X,Y,Z)を用いて表される。詳細については、前記装置構成の説明の際に、説明した通りである。
次いで、ステップSB120では、ステップSB102で人物ID=iの人物の位置xが取得できたか否かの判定を物品放置判定手段120で行う。人物ID=iの人物が見守り対象の環境内に存在しない場合は、位置xが物品放置判定手段120によりセンシング履歴データベース220から取得できないことになる。人物ID=iの人物の位置xが取得できた場合は、ステップSB103に進み、人物ID=iの人物の位置xが取得できなかった場合は、ステップSB111に進む。
ステップSB103では、物品IDを表す変数jの初期化を物品放置判定手段120により行う。ここではj=1にセットされるとする。
次いで、ステップSB104では、物品ID=jである物品の現在位置情報として現在位置y(yはベクトル。以下、単に「y」と略す。)を、センシング履歴データベース220から物品放置判定手段120により取得する。センシング履歴データベース220の記憶内容は例えば図6で表され、位置yとして3次元位置座標(X,Y,Z)を用いて表される。詳細については、前記装置構成の説明の際に、説明した通りである。図13のフローチャートでは省略しているが、物品ID=jの物品が見守り対象の環境内に存在しない場合は、jを1だけインクリメントし、次の物品についてSB104から実行する。
次いで、ステップSB105では、過去に設定された、物品ID=jの物品取り扱いフラグが、ON状態であるか否かを物品放置判定手段120により判定する。物品取り扱いフラグとは、物品が人物により取り扱われている場合はON、取り扱われていない(見守り対象の環境内に存在しない、もしくは、見守り対象の環境内において放置されている)場合はOFFという二値情報で表現されるフラグである。物品取り扱いフラグは、図28の物品取り扱いフラグ管理手段124に、図15のような形式で格納されている。物品取り扱いフラグがONの場合は、取扱者の人物IDも同時に格納される。図8における線分、図9における矢印は、物品取り扱いフラグがONになっている時間帯を表現していることになる。物品取り扱いフラグの設定は、後述するステップSB108及びステップSB114にて行われる。設定については、ステップSB108及びステップSB114のところで説明する。ステップSB105では、物品取り扱いフラグがONの場合はステップSB106に進み、物品取り扱いフラグがOFFの場合はステップSB113に進む。図12において、物品放置判定ステップSA102が繰り返されることを説明したが、「過去」とは「過去に実行された物品放置判定ステップSA102におけるサブステップSB108又はSB114の実行タイミング」のことを指す。なお、物品取り扱いフラグの初期値はOFFである。即ち、ステップSA101にて動作開始の指示がなされた直後では、全物品に対応する物品取り扱いフラグはOFFとなっている。また、動作開始の指示がなされた時点で既に放置されている物品に対して、放置危険度判定を行う必要がある場合には、次のように図13のフローチャートを変更すればよい。初回実行時の放置物品判定ステップSA102から図13のフローチャートが呼び出される場合、ステップSB105を実行せず、次のステップSB106及びステップSB113の両方を実行する。
ステップSB106では、人物ID=iである人物の現在位置xと物品ID=jである物品の現在位置yとの距離が、人物ID=iである人物に関する所定値(物品の取り扱い閾値)よりも大であり、かつ、物品ID=jの物品は静止しているか、について判定を行う。この判定は、物品放置判定手段120内の物品取り扱い判定手段123により行われる。物品の取り扱いフラグがONであった状態において、ステップSB106にてYesと判定されたときは、物品が放置されたと判定することになる。Yesの場合はステップSB107に進み、Noの場合はステップSB109に進む。
ここで、人物ID=iである人物の現在位置xと物品ID=jである物品の現在位置yとの距離は、センシング履歴データベース220に格納された物品位置情報及び人位置情報を用いて、物品放置判定手段120内の人−物品間距離算出手段121により算出される。人物の現在位置xと物品の現在位置yとの距離の算出には、ユークリッド距離を用いることができる。また、人物ID=iである人物に関する所定値(物品の取り扱い閾値)に関しては、物品放置判定手段120に格納された図7のデータベースから得る。物品が静止しているか否かの判定は、センシング履歴データベース220に格納された物品の3次元位置の時間変化を用いて、物品放置判定手段120内の物品移動判定手段122により、行われる。物品ID=jの物品が静止しているか否かの判定には、センシング履歴データベース220に格納されたデータ(図6)における、物品位置の時間変化を用いる。格納された物品位置情報に計測誤差が含まれている場合は、物体が実際には静止していても、計測した物品位置が時間に対して厳密には一定値でない。この場合は、時間変化に対する物品の位置変動が所定の閾値以内であれば、物品が静止していると物品移動判定手段122により判定する。
ステップSB107は、放置危険度判定ステップに相当し、放置危険度判定手段130により実行される。ステップSB107は図14Aにおける各サブステップから構成され、その詳細な動作については、後ほど説明する。
次いで、ステップSB108では、物品ID=jに対応する物品取り扱いフラグをOFFにセットする。この処理は、物品放置判定手段120内の物品取り扱いフラグ管理手段124により行われる。
一方、ステップSB113では、人物ID=iである人物の現在位置xと物品ID=jである物品の現在位置yとの距離が、人物ID=iである人物に関する所定値(物品の取り扱い閾値)以内であり、かつ、物品ID=jの物品は動いているか、について判定を行う。この判定は、物品放置判定手段120内の物品取り扱い判定手段123により行われる。ステップSB113でYesの場合はSB114に進み、Noの場合はSB109に進む。各条件判定については、ステップSB106の判定と同様にして行う。
ステップSB114では、物品ID=jに対応する物品取り扱いフラグをONにセットする。この処理は、物品放置判定手段120内の物品取り扱いフラグ管理手段124により行われる。
ステップSB109では、変数jを1だけインクリメントし、続くステップSB110では、変数jが全物体数Mより大きいか否かの判定を行う。Yesの場合はステップSB111に進み、Noの場合は、再度、ステップSB104から実行する。即ち、全物品に関して、ステップSB104〜SB108(ステップSB105の条件判定によってはステップSB113、ステップSB114)が実行される。
ステップSB111では、変数iを1だけインクリメントし、続くステップSB112では、変数iが全人物数Nより大きいか否かの判定を行う。Yesの場合は物品放置判定処理を終了し、図12におけるステップSA103に進む。Noの場合は、再度、ステップSB102から実行する。即ち、全人物に関して、ステップSB102〜SB108(ステップSB105の条件判定によってはステップSB113、ステップSB114)が実行される。
次に、放置危険度判定ステップSB107の動作を、図14Aのフローチャート(サブステップSC101〜SC104)を用いて詳細に説明する。図14Aにおいて、通知手段300により実行されるステップSC104を除く、その他のステップは、全て、放置危険度判定手段130により実行される。
一例として、図13のステップSB106において、図8における時刻tに物品ID=0025の物品が放置されたと判定された場合について考える。図8(図9)を、物品取り扱いフラグを用いて説明すると、図8の線分の始点(図9の矢印の始点)において物品取り扱いフラグがONにセットされ、図8の線分の終点(図9の矢印の終点)において物品取り扱いフラグがOFFにセットされたことになる。ここで、放置危険度判定ステップSB107は、オンライン処理である(図8、図9のような全データが得られた事後に一括して実行されるのではない)ため、現在時刻t以降のデータはまだ得られていないことになる。
そこで、図14AのステップSC101では、放置された、物品ID=0025の物品との組み合わせ(危険組み合わせ情報)により、危険を生じる可能性のある人物IDが見守り対象の環境内に存在するか否か(物品ID=0025に関する危険組み合わせ情報における人のID(すなわち、危険を生じる可能性のある人物ID)と、現在、見守り対象の環境内に存在する人物IDとが一致するか否か)について、危険物品データベース200に格納されたデータ(図10)を放置危険度判定手段130により参照して放置危険度判定手段130により判定する(第1の判定)。危険を生じる可能性のある人物IDが見守り対象の環境内に存在する場合(物品ID=0025に関する危険組み合わせ情報における人のID(すなわち、危険を生じる可能性のある人物ID)と、現在、見守り対象の環境内に存在する人物IDとが一致する場合)はステップSC102に進む一方、危険を生じる可能性のある人物IDが見守り対象の環境内に存在しない場合(物品ID=0025に関する危険組み合わせ情報における人のID(すなわち、危険を生じる可能性のある人物ID)と、現在、見守り対象の環境内に存在する人物IDとが一致しない場合)は放置危険度判定処理を終了し、図13におけるステップSB108に進む。ここでは、物品ID=0025であるタバコは、人物ID=6である子2に対して危険であるため、ステップSC102に進む。
ステップSC102では、ID=6の人物が、時刻tの時点(この時刻tをここでは「現在」の時点とする)で、見守り対象の環境内に存在するかどうかを、センシング履歴データベース220に格納された情報を用いて放置危険度判定手段130により判定する。時刻tの時点でID=6の人物が存在する場合はステップSC103に進む一方、ID=6の人物が存在しない場合は放置危険度判定処理を終了し、図13におけるステップSB108に進む。ここでは、ID=6の人物が存在することが確認されたとし、ステップSC103に進む。
次に、ステップSC103では、放置された、物品ID=0025であるタバコが、ID=6の人物のアクセス可能な位置にあるかどうかを、センシング履歴データベース220及びアクセス可能場所データベース210に格納された情報を用いて放置危険度判定手段130により判定する(第2の判定)。アクセス可能と判定された場合はステップSC104に進む一方、アクセス不可能と判定された場合は放置危険度判定処理を終了し、図13におけるステップSB108に進む。ここでは、センシング履歴データベース220から、物品ID=0025であるタバコが、時刻tにおいて、位置(X,Y,Z)に存在することを放置危険度判定手段130により得たとする。次に、アクセス可能場所データベース210を放置危険度判定手段130により用いて、人物ID=6である子2が、物品ID=0025であるタバコの位置(X,Y、Z)にアクセス可能であるかどうか放置危険度判定手段130により判定する。アクセス可能場所データベース210として、図11Aのアクセス可能場所データベース210を用いる場合、物品ID=0025であるタバコのZ方向の高さ位置座標Zが70cm(図11Aの表のデータより、人物ID=6である子2の足元からの高さの値であって、アクセス可能な場所か否かの閾値)未満であるかどうかを放置危険度判定手段130により判定する。ここでは、物品ID=0025であるタバコのZ方向の高さ位置座標Z=50(cm)であったとして、物品ID=0025であるタバコが、アクセス可能な位置にあると放置危険度判定手段130により判定された(Z<70のため)とし、ステップSC104に進む。
また、アクセス可能場所データベースとして、図11Bのようなアクセス可能場所データベース210を用いる場合、物品ID=0025であるタバコが放置されている位置であってかつ3次元位置座標(X,Y,Z)で表現される位置がどの「場所」に属するかを、放置危険度判定手段130により判定し、その後、その場所に対して人物ID=6である子2が、その「場所」にアクセス可能であるかを放置危険度判定手段130により判定する。ここでは、前記位置(X,Y,Z)からその場所がLT(ローテーブル)であることが放置危険度判定手段130により判定されたとする。よって、人物ID=6の人物がアクセス可能であると放置危険度判定手段130により判定され、ステップSC104に進む。ただし、x≦X≦x、y≦Y≦yである。
通知手段300を有していない危険判定装置400の場合は、ステップSC104を実行することなしに放置危険度判定処理を終了し、図13におけるステップSB108に進む。
通知手段300を有している危険通知装置401の場合は、通知ステップSC104が通知手段300により実行される。通知手段300の具体的な例としては、見守り対象の環境(空間)内に設置されているスピーカーやディスプレイ、個人が携帯する電話もしくはPDAなどの通知機器を用いて危険通知を行なうことができる。
ここでは、放置した人物及び予め設定された人物に通知を行う。例えば、図7で示されるような6名の人物が登録されている見守り対象の環境において、人物ID=4の母が、予め設定された人物として設定されているとする。人物ID=1の祖父が危険物品を放置した場合には、祖父及び母親に通知されることになる。通知される人物が、放置した人物(祖父)の場合、通知されるのは放置の直後であるため、「その物品の放置は危険です」程度の内容でよい。通知される人物が予め設定された人物(母親)の場合、「放置した人物(祖父)、放置した物品名(例えば、タバコ)、放置位置、放置時刻」を通知する。センシング履歴データベース220から、その時刻における、通知対象の人物の位置情報が制御手段220を介して通知手段300により取得できるため、通知手段300の一例として見守り対象の環境に複数設置されている通知機器により通知を行う場合には、通知対象人物の位置に最も近い通知機器から通知を行えばよい。個人が携帯する通知機器により通知を行う場合には、通知対象人物の通知機器を呼び出して通知を行えばよい。
以上のような放置危険度判定ステップSB107が、物品が放置されたと判定される度(図8のデータでは、時刻t,t,t、図9では各人物が物品を放置した時刻)に毎回実行される。危険通知装置401(危険判定装置400)の動作が開始された時点で既に放置されている物品に対して、放置危険度判定ステップSB107を実行した結果、危険を通知する場合は、放置した人物は既にその場所から離れていることが多いため、予め定めた人物(例えば人物ID=3の母親,人物ID=4の父親)のみに通知するようにしてもよいし、見守り対象の環境(空間)内に存在する全ての人物に通知されるように、見守り対象の環境に設置されている全ての通知機器、又は、個人が携帯する全ての通知機器に通知を行ってもよい。
なお、放置危険度判定手段130は、見守り対象の環境内に存在する人のIDと物品放置判定手段120で放置されたと判定された物品のIDとの組み合わせの情報が、危険物品データベース200に格納された危険な組み合わせ情報と一致し、かつ、見守り対象の環境内に存在する前記人が、物品放置判定手段120で放置されたと判定された物品の位置にアクセス可能であることを、アクセス可能場所データベース210に格納された情報により判定した場合に危険と判定したが、さらに次のような条件を加えてもよい。見守り対象の環境内に存在する前記人(例、幼児)が、放置された危険物品に到達する迄の時間が、放置した人物または予め設定された人物が放置された危険物品に到達する迄の時間よりも小さい、という条件をさらに満たした場合に危険と判定する。言い換えれば、放置した人物または予め設定された人物が、危険物品に先に到達できる場合は危険と判定しないということである。これにより、放置した人物が、幼児が遠くにいることを認識した上で一時的に危険物品を置く場合に通知される煩わしさを減ずることができる。人が物品に到達する迄の時間は、センシング履歴データベース220に格納された人および物品の位置情報と、人物ID毎の移動速度を基に算出することができる。このように算出する代わりに、移動速度として、予め別途用意した図32のような移動速度データベースを用いることが出来る。例えば、その環境における人物ID毎の平均的な移動速度や最大速度を予め求めておき、予め求められたこれらの速度を人物ID毎の移動速度として用いることができる。また、センシング履歴データベース220に格納された人の位置履歴情報から、そのときの移動速度を求めて用いることもできる。このような追加条件を用いたとき、人が危険物品を放置した直後は危険と判定されないが、放置した人物が危険物品から遠ざかっていき、幼児の方が危険物品に早く近づけるようになる直前に危険と判定することができる。安全寄りの設定として、見守り対象の環境内に存在する人(例、幼児)が放置された危険物品に到達する迄の時間が、放置した人物または予め設定された人物(例、母親)が放置された危険物品に到達する迄の時間に所定の時間(正の値)を加えた値よりも小さい、とすることが望ましい。言い換えれば、これは、放置した人物又は予め設定された人物が、見守り対象の環境内に存在する人よりも早く、放置された危険物品に到達することができるようにすることを意味するものである。
以上説明した図13のフローチャートでは、着目する人物ID=i毎に、見守り対象の環境(空間)内に存在する全物品に対する処理ループ(ステップSB104〜SB110)を実行している。危険判定装置400の処理能力が物品数に対して十分確保されている場合はこのような処理でよいが、そうでない場合は、次のような処理を制御手段310の制御により行うこともできる。ステップSB101を実行する前に、見守り対象の環境内に存在する全ての人物IDを取得し、これを集合Aとする。図10のような危険物品データベース200を放置危険度判定手段130により参照することにより、集合Aの要素である人物IDに対する全ての危険物品を放置危険度判定手段130によりにより抽出し、これを集合Bとする。そして、ステップSB101、SB111では、集合Aの中から、処理対象である人物ID=iを物品放置判定手段120により選択する。ステップSB103、SB109では、集合Bの中から、処理対象である物品ID=jを物品放置判定手段120により選択する。このような変更を図13のフローチャートに加えることにより、処理対象の人物及び物品を限定することができ、危険判定装置400での処理量の削減が可能となる。
また、図13のフローチャートは、図12のフローチャートにおけるステップSA102に相当して反復的に実行されるが、危険判定装置400の処理能力によっては、ある人物についてステップSB103からステップSB110までの処理を実行した後、次に、その人物についてステップSB103からステップSB110までの処理を実行するときまでの時間間隔が長くなってしまう場合がある。このような場合、物品を放置し易い人物については、ステップSB103からステップSB110までの処理を実行する頻度を多くする、などの対応を制御手段310の制御により行ってもよい。例えば、人物ID=1の祖父は、最近、物忘れが多くなり、物品を放置する可能性が高い場合などには、人物ID=1の祖父→人物ID=2の祖母→人物ID=3の父→人物ID=4の母→人物ID=5の子1(第一子)→人物ID=6の子2(第二子)→の順にステップSB103からステップSB110までの処理を実行したのち、次回のループとして、人物ID=1の祖父→…と全人物に関して、同一頻度で前記処理を実行するのではなく、人物ID=1の祖父→人物ID=2の祖母→人物ID=3の父→人物ID=1の祖父→人物ID=4の母→人物ID=5の子1→人物ID=1の祖父→人物ID=6の子2→(次回のループ)人物ID=1の祖父→…のように、人物ID=1の祖父に関する前記処理の実行頻度を多くするように、制御手段310により動作制御してもよい。
なお、前記の第1実施形態では、物品が放置された時刻に放置危険度判定ステップを放置危険度判定手段130により実行したが、図12のフローチャートの代わりに図16Aのフローチャートを用いて、人検出手段110にて新たな人物を検出した(ステップSA105)時刻でも放置危険度判定ステップ(ステップSB107)を放置危険度判定手段130により実行してもよい。例えば、図12のフローチャートを実行中に、放置された物品に対して危険を生じる可能性がある人物ID=Pの人物が危険物品データベース200に登録されている(ステップSC101にてYesと判定されている)にも係らず、ステップSC102にて、その時刻において、人物ID=Pの人物が外出中であった(言い換えれば、人物ID=Pの人物が見守り対象の環境内に存在しなかった)とする。物品が放置された時刻でしか放置危険度判定ステップが放置危険度判定手段130により実行されない場合、人物ID=Pの人物が帰宅した時点(言い換えれば、人物ID=Pの人物が見守り対象の環境内に入り、見守り対象の環境内に存在するようになった時点)で危険が発生する可能性が生じる。よって、図16Aのフローチャートを用い、ステップSA105にて、人検出手段110において新たな人が検出された場合にも、放置危険度判定ステップSB107を放置危険度判定手段130により実行することが望ましい。図13のフローチャートから呼び出される放置危険度判定ステップSB107の場合は、放置された物品に対してのみ放置危険度判定ステップを放置危険度判定手段130により実行したが、図16AにおけるステップSA105の後に実行される放置危険度判定ステップSB107の場合は、その時点で放置されている物品全てに対して、SC101以下のステップを放置危険度判定手段130により実行する必要がある。なお、図16AでのステップSA101、SA102、SA103は図12のそれぞれのステップと同様であるため、説明を省略する。
また、図16Aの代わりに図16Bのフローチャートを採用してもよい。このとき、図1Aの代わりに図1Bのブロック図で表される危険判定装置400C及び危険通知装置401Cを、図14Aの代わりに図14Bのフローチャートを合わせて採用する。図1Bでは、注意人物データベース230が新たに制御手段310に接続されるように備えられている以外は、図1Aの危険判定装置400及び危険通知装置401と同様である。
また、図1Cは、注意人物データベース230に格納される情報の例である。注意人物データベース230には、人物IDと、その人物IDに対する危険物品IDとの組で表される情報が格納されている。図1Cの注意人物データベース230には、人物ID=6と物品ID=0008との1組の情報しか記録されていないが、同じ人物IDと他の物品IDとの組や、他の人物IDと物品IDとの組など、複数組の情報を注意人物データベース230に記録することもできる。この注意人物データベース230については、フローチャートを用いた動作の説明の際に、再度、説明を行う。
次に、図1Bの危険判定装置400C及び危険通知装置401Cの動作を、図16Bのフローチャートを用いて説明する。
まず、図16BにおけるステップSA101の動作は、図16AにおけるステップSA101の動作と同様であるため説明を省略する。
次に、物品放置判定ステップSA102が実行されるが、物品放置判定ステップとして、図13のフローチャートが実行される。図13のフローチャートは、放置危険度判定ステップSB107にて図14Bのフローチャートが実行されることを除いては、図16Aのフローチャートから呼び出される場合と同様であるため、放置危険度判定ステップSB107以外のステップの説明を省略する。図14B(放置危険度判定ステップSB107に対応)においては、ステップSC101、ステップSC103、ステップSC102がこの順に放置危険度判定手段130により実行される。図14Aと実行の順番は異なるが、各ステップの処理内容は同様である。図14Aのフローチャートでは、ステップSC101、ステップSC102、ステップSC103にて全てYesと判定された場合に通知ステップSC104が実行され、いずれかのステップにてNoと判定された場合には通知ステップSC104を実行することなしに処理を終了している。これに対して、図14Bのフローチャートでは、ステップSC101、ステップSC103、ステップSC102にて全てYesと判定された場合に通知ステップSC104が実行されることは図14Aと同様であるが、ステップSC101及びステップSC103にてYesと判定された後、ステップSC102でNoと判定された場合は、ステップSC107が実行される。
ステップSC101にてNoと判定された場合、及び、ステップSC103にてNoと判定された場合はそれぞれ前記処理を終了する。
ステップSC107では、放置危険度判定手段130により、制御手段310を介して注意人物データベース230に、放置された物品IDと、その物品に対して危険な関係となり、現在時刻において見守り対象の環境内に存在しない人物IDとの組の情報を格納して、前記処理を終了する。注意人物データベース230に格納された情報の例は、図1Cで表される。
ここで、図16Bのフローチャートの説明に戻る。ステップSA105の判定は、図16AにおけるステップSA105の場合と同様である。このステップSA105でYesと判定された場合、ステップSA106に進み、ステップSA105でNoと判定された場合は、ステップSA103に進む。
ステップSA106では、ステップSA105で新たに検出された人の人物IDが、注意人物データベース230に格納されているかを放置危険度判定手段130により判定する。ステップSA105で新たに検出された人の人物IDが、注意人物データベース230に格納されていると放置危険度判定手段130により判定された場合、例えば、図1Cのような情報が注意人物データベース230に格納されておりかつ人物ID=6の人物が新たに検出されたと放置危険度判定手段130により判定された場合、通知ステップSC104を通知手段300により実行する。
注意人物データベース230には、図14BのステップSC107を実行した当時に、放置されていた物品に対して危険な組み合わせとなる、見守り対象に存在しなかった人の人物ID及び前記物品のIDが保存されるため、図16BのステップSA105にて新たな人物が検出され、ステップSA106にてその人物が注意人物データベース230に格納されていると放置危険度判定手段130により判定されれば、直ちに、通知ステップSC104が通知手段300により実行され、より安全な危険通知装置が提供できる。
以上、説明した危険判定装置400,400Cによれば、放置された物品が、危険物品データベース200により危険物品として記憶されていた場合でも、見守り対象の環境内に、前記物品との組み合わせ(危険組み合わせ情報)で危険が生じる可能性がある人物が存在しないときは危険と判定しない、及び、見守り対象の環境内に、前記物品との組み合わせで危険が生じる可能性がある人物が存在するときでも、アクセス可能場所データベース210により、前記人物のアクセスできないところに放置されている場合は危険と判定しないため、危険状態の判定精度を向上させることができる。
また、この危険判定装置400,400Cを利用した危険通知装置401,401Cによれば、危険判定装置400が危険と判定した場合のみ、物品を放置した人物、又は、予め設定された人物に通知を行うため、単に物品を放置した際に、毎回通知される煩わしさを低減することが可能である。
(第1実施形態の変形例)
第1実施形態では、図11A,図11Bのようなアクセス可能場所データベース210を用いている。特に、図11Aのアクセス可能場所データベース210は、人物の身長に応じた、手の届く高さの位置情報をアクセス可能場所AAと定めたものである。このようなアクセス可能場所データベース210によれば、幼児は身長が低いため、高いところにはアクセスできない(手が届かない)と判定される。しかしながら、幼児も、ある年齢になってくると、踏み台や椅子などの物品を幼児が使うことにより、平常時(踏み台などの物品を使わないとき)に幼児の手の届く高さよりもさらに高いところに幼児の手が届くようになる。第1実施形態の変形例では、そのような場合にも対応できる危険判定装置400及び危険通知装置401を提供する。なお、本願明細書では、踏み台や椅子などの物品を、第1実施形態にて説明した、人のIDとの組み合わせ(危険組み合わせ情報)によって危険を判定する対象の物品と区別するために、「設備」と呼ぶこととする。この「設備」に関しても、物品検出手段100にて「設備」のID及び位置情報が検出できるものとする。
危険判定装置400及び危険通知装置401の構成は、第1実施形態(図1A)と同様であるため説明を省略する。放置危険度判定手段130は、図14Aのフローチャートの代わりに、図17のフローチャートを実行する。第1実施形態の変形例における放置危険度判定手段130は、放置された物品のID及び位置情報、見守り対象の環境内に存在する人物のIDの他に、放置された物品の近くに存在し、踏み台となり得る設備のIDを同時に検出し、それらの情報を利用して危険度を判定する。
以下、図17のフローチャートを利用して説明を行う。
ステップSC101、SC102の動作は、第1実施形態の図14AのステップSC101、SC102と同様であるため説明を省略する。
次いで、ステップSC103では、ステップSC101にて前記物品との組み合わせ(危険組み合わせ情報)により危険を生じる可能性のある人物(人物ID=Pの人物)が存在すると放置危険度判定手段130により判定されたとき、放置された物品が、前記人物Pのアクセス可能な場所にあるか否かを放置危険度判定手段130により判定する。判定には、センシング履歴データベース220に格納された、放置物品の位置情報、及び、アクセス可能場所データベース210に格納された、前記人物のアクセス可能場所の情報を放置危険度判定手段130により利用する。ステップSC103でYesと放置危険度判定手段130により判定された場合、SC104に進む。ステップSC103でNoと放置危険度判定手段130により判定された場合、ステップSC105へ進む。
ステップSC105では、放置された物品の近くに、踏み台となり得る設備が存在するか否かについて放置危険度判定手段130により判定する。ステップSC105でYesと放置危険度判定手段130により判定された場合はステップSC106に進む一方、ステップSC105でNoと放置危険度判定手段130により判定された場合には放置危険度判定処理を終了し、図13におけるステップSB108に進む。まず、放置された物品の位置(X,Y,Z)から所定の距離内に存在し、踏み台となりうる設備を、センシング履歴データベース220に格納された情報から放置危険度判定手段130により抽出する。踏み台となり得る設備かどうかについては、図18Aのように全ての物品について予め設定し、放置危険度判定手段130内にその情報を格納しておくものとする。図18Aは、全ての物品に対して、踏み台となり得るか否かを表すフラグ(踏み台になり得る場合は“ON”、そうでない場合は“OFF”)、踏み台として用いた場合の踏み台面の高さ、及び、放置物品から所定の距離内であるか否かを判定する距離の閾値を設定した踏み台判定データベース130dの例を示している。この踏み台判定データベース130dは、図18Bに示すように、放置危険度判定手段130内に配置されて、その踏み台判定に関する情報として踏み台フラグ、踏み台としての高さ情報、及び距離の閾値を踏み台判定データベース130dに格納している。踏み台となり得る設備のID毎に、距離の閾値(距離閾値)が異なるのは、下記の理由からである。ソファSF2のような重量物や固定された家具については、幼児にとってそれらを容易に移動させることができないため、距離の閾値を小さく設定する。これに対して、食卓用の椅子CH1〜CH4など軽量であり、幼児にとっても容易に移動させることができるものに関しては距離の閾値を大きく設定する。所定の距離内にあるか否かの判定については、図18Aにおける閾値と、センシング履歴データベース220に格納された設備ID毎の位置情報を用いて放置危険度判定手段130により行うことができる。
なお、図18Aでは踏み台フラグ及び距離閾値を設備ID毎に決定したが、さらに、人物ID毎に設定してもよい。踏み台となり得る物品(設備)であっても、特定の人物にとってその高さ等からその上に上れないものが存在する可能性があるためである。踏み台フラグを人物ID毎に設け、その人物が上れない物品(設備)に関しては、その人物に関する踏み台フラグをOFFに設定したり、人物ID毎の距離の閾値において、その人物に関する距離の閾値を無限大に設定したりしてもよい。
ステップSC106では、人物Pが、踏み台となり得る設備を使用して、放置された物品にアクセス可能であるか否かを放置危険度判定手段130により判定する。Yesと放置危険度判定手段130により判定された場合はステップSC104に進む一方、Noと放置危険度判定手段130により判定された場合は放置危険度判定処理を終了し、図13におけるステップSB108へ進む。
例えば、危険物品データベース200が図10の情報を格納しており、物品ID=0025のタバコが、足元からの高さ80cmに放置され、見守り対象の環境(空間)内には人物ID=6の子2が存在している場合について考える。アクセス可能場所データベースが図11Aの情報を格納している場合、人物ID=6の子2は、図11Aによればアクセス可能場所AAは足元から高さが70cm未満であるため、物品ID=0025のタバコの位置(高さ80cm)にはアクセスできないので、ステップSC103ではNo(危険ではない)と放置危険度判定手段130により判定される。しかし、踏み台となりうる設備(物品ID=0006)が、タバコが放置された位置から距離30cmの位置に存在した場合、ステップSC105にてYesと放置危険度判定手段130により判定される。
ステップSC106では、以下の判定を放置危険度判定手段130により行う。図18Aのデータベースにより、物品ID=0006の設備を踏み台として利用すると30cmの高さになることが放置危険度判定手段130により分かる。人物ID=6の子2が、この踏み台の上に乗った場合、本来、手の届く高さ70cm(未満)に加えて、踏み台としての高さ30cmの分だけ高いところ(100cm未満の高さ)まで手が届くようになることが放置危険度判定手段130により演算できる。よって、80cmの高さにある物品ID=0025のタバコには、人物ID=6の子2がアクセス可能と放置危険度判定手段130により判定される。よって、通知ステップSC104が通知手段300により実行される。通知ステップSC104の通知動作は、第1実施形態と同様であるため説明を省略する。
また、第1実施形態の図24A〜図24Fにおいて、アクセス可能領域AAを、2次元座標値及び高さを用いて定義する例について説明したが、踏み台FSを用いたときのアクセス可能領域AAについて図26A及び図26Bを用いて説明する。図26Aは、図24Aと同一のテーブルTLがあるとき、踏み台FSを用いて、幼児IFがテーブルTL上にアクセスしている様子を示す図である。また、図26Bは、図24Bのアクセス可能領域AAに、幼児IFが踏み台FSの上に乗ることによるアクセス可能領域AA−1が加わった様子を示す図である。図26Bでは、踏み台FSの位置を中心として所定の半径の円内をアクセス可能領域AA−1として加えている。この円の半径は、踏み台FSの高さと幼児IFの身長及び手の長さなどを考慮して決めればよい。
以上、説明した危険判定装置400によれば、放置された物品の近くに存在する踏み台FSとなり得る設備も考慮して危険判定を行うため、危険状態の判定精度を向上させることができる。
なお、物品の放置される位置と、その近くにある設備(以上の説明では、踏み台)との関係により、アクセス可能場所が変化する例について説明を行ったが、次のような例についてもこの考え方を適用可能である。テーブル天板TB上にテーブルクロスが敷かれており、その上に物品が放置されている場合について考える。放置された物品の位置に対して、幼児の手が直接届かない場合であっても、幼児がテーブルクロスを引っ張ることにより、物品を幼児が手繰り寄せ、幼児が物品にアクセスできる場合がある。このような場合に対して、放置された物品の近くに存在するテーブルクロスをRFIDなどの物品検出手段100で読み取り、読取結果に応じてアクセス可能場所データベース210の内容を放置危険度判定手段130により変化させることで対処可能である。具体的には、ある場所において、テーブルクロスを物品と同時に検出した場合、図11Bのようなアクセス可能場所データベースにおいて、その場所に対応するアクセス可能フラグをONに変更すればよい。
なお、物品が置かれているテーブル等の設備によっては、幼児がテーブルを揺らしたり傾けたりすることにより、テーブル上に置かれている物品がテーブルから落下する場合が考えられる。このような場合には、テーブル上が位置的に幼児にはアクセス可能でない場合でも、実際には、テーブル上の物品に幼児がアクセスできてしまうことになる。テーブルの重量に対する幼児の重量比が所定値よりも大きい場合、又は、テーブル天板が滑り易い場合などは、テーブルの高さに係らず、テーブル上を幼児のアクセス可能場所に設定するなどのアクセス可能場所データベースのカスタマイズを行ってもよい。このカスタマイズは、例えば入力手段320を通して、前記のような情報を入力して、放置危険度判定手段130により判定することにより行うことができる。テーブル天板の滑り易さは、例えば、標準的な物体とテーブル面との摩擦係数を基に決定することができる。
また、この危険判定装置400を利用した危険通知装置401によれば、危険状態の判定精度が向上しているため、第1実施形態では危険と判定できなかった状態に対しても、通知を行うことができて、危険の未然防止に対する効果が向上する。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態では、幼児の成長に対応可能な危険判定装置400B、及び、危険通知装置401Bについて説明を行う。
一日一日の幼児の成長はとても早く、保護者でさえ「昨日までは届かなかったのに・・・」と幼児の成長に驚かされることが多い。このような状況において、「届くことはないだろう」と保護者が考えてある場所に置いた危険物品により、成長のため、いつの間にかその場所に手が届くようになった幼児が、事故を起こす危険性を第2実施形態の危険判定装置400Bは判定することができる。また、第2実施形態の危険通知装置401Bは、危険判定装置400Bで判定した危険を通知手段300で通知することにより、事故を未然に防止することができる。
図19は、本発明の第2実施形態に係る危険判定装置400Bを含む危険通知装置401Bの構成を示すブロック図である。図19において、この危険通知装置401Bは、物品検出手段100、人検出手段110、物品放置判定手段120、放置危険度判定手段130、物品使用判定手段140、アクセス可能場所更新手段150、使用危険度判定手段160、危険物品データベース200、アクセス可能場所データベース210、センシング履歴データベース220、通知手段300、制御手段310、入力手段320を有している。なお、前記の構成から通知手段300を除くと、危険判定装置400Bを構成する。第2実施形態の危険判定装置400Bでは、物品使用判定手段140と、アクセス可能場所更新手段150と、使用危険度判定手段160とを備えている点で、第1実施形態の危険判定装置400とは異なっている。
本発明の前記第2実施形態の危険通知装置401Bを、見守り対象の環境の一例である家の部屋RMに設置した様子については、第1実施形態と同様に図2Aを用いて説明できる。部屋RMには、本棚BS、飾り棚CB、ローテーブルLT、ソファ1 SF1、ソファ2 SF2、食卓DT、椅子1〜4 CH1〜CH4、冷蔵庫RF、キッチンシステムKSなどの設備が備えられている。また、危険判定装置400B及び危険通知装置401Bの一部の構成要素である物品検出手段100及び人検出手段110、危険通知装置401Bの一部の構成要素である通知手段300は、部屋RMの天井CLに設置されているとする。入力手段320及び制御手段310は部屋RMの壁面WLに設置されているとする。その他の構成要素である、物品放置判定手段120、放置危険度判定手段130、物品使用判定手段140、アクセス可能場所更新手段150、使用危険度判定手段160、危険物品データベース200、アクセス可能場所データベース210、センシング履歴データベース220は図2Aに参照符号900の箱で示すように、天井CLなど部屋RMに備えられていてもよいし、複数の部屋に対して共通に動作するものが、見守り対象の1つの環境(例えば1軒の家)当たりに、最低1つずつ備えられていてもよい。また、これらの物品放置判定手段120、放置危険度判定手段130、物品使用判定手段140、アクセス可能場所更新手段150、使用危険度判定手段160、危険物品データベース200、アクセス可能場所データベース210、センシング履歴データベース220の一部又は全てを、見守り対象の環境(例えば家)の外に設置し、通信回線を介して接続してもよい。
図19の危険通知装置401Bにおいて、図1Aの危険通知装置401Bと同じ符号を付した構成要素同士は、互いに同じ機能を有するため、その説明を省略する。
物品使用判定手段140は、アクセス可能場所更新手段150と制御手段310と物品検出手段100と人検出手段110とセンシング履歴データベース220と使用危険度判定手段160とに接続されている。物品使用判定手段140は、物品検出手段100で検出した物品のID及び位置情報と、人検出手段110で検出した人のID及び位置情報を用いて、見守り対象の環境(空間)内において、人物が物品を使用している状態の検出を行う。ここでは、「その物品を運んでいる」状態も「使用」に含まれるものとする。詳細な動作は、後ほど説明を行う。
アクセス可能場所更新手段150は、アクセス可能場所データベース210と制御手段310とセンシング履歴データベース220とに接続されている。アクセス可能場所更新手段150は、設備ID毎にアクセス可能場所データベース210の内容の更新を行う。詳細な動作は、後ほど説明を行う。
使用危険度判定手段160は、物品放置判定手段120と危険物品データベース200と制御手段310とに接続されている。使用危険度判定手段160は、物品使用判定手段140で、ある人物がある物品を使用している状態を検出した場合、その使用状態が、危険であるか否かを判定する。詳細な動作は、後ほど説明を行う。
以後、危険判定装置400B及び危険通知装置401Bの動作を、図20〜図23のフローチャートを用いて詳細に説明する。
図20におけるステップSA101及びSA103は、図19の危険通知装置401Bにおける制御手段310により実行される。ステップSA101では、危険通知装置401Bの管理者による、入力手段320への動作開始の指示情報の入力を待ち、動作開始の指示がなされると、制御手段310により危険通知装置401Bの動作を開始して、物品放置判定ステップSA202を物品放置判定手段120により実行する。
物品放置判定ステップSA202のサブステップは、図21のフローチャートにおけるステップSB101〜SB116で表される。物品放置判定ステップSA202は、サブステップSB107、SB113、SB115、SB116を除き、物品放置判定手段120により実行される。ステップSA202の詳細な動作については、サブステップSB101〜SB116を用いて、後ほど説明する。なお、図21のフローチャートでは、第1実施形態の図13のフローチャートのステップSB120は省略されているが、ステップSB102とステップSB103との間で行なうようにしてもよい。
ステップSA103では、危険通知装置401Bの管理者による、入力手段320への動作終了の指示情報の入力を待ち、動作終了の指示がなされると、制御手段310により危険通知装置401Bの動作を終了させる。即ち、ステップSA202は、ステップSA103で動作終了の指示情報が入力されない限り、繰り返される。
次に、図20における物品放置判定ステップSA202の動作を、図21のフローチャートを用いて詳細に説明する。物品放置判定手段120により行なわれるステップSB101〜SB112の動作は、第1実施形態の図13のフローチャートにおける各ステップの動作と同様であるため、説明を省略する。
ステップSB113の動作は、第1実施形態の図13のフローチャートにおけるステップSB113と同様であるが、第1実施形態では物品放置判定手段120内の物品取り扱い判定手段123により行われたのに対して、第2実施形態においては、物品使用判定手段140により実行される。また、このステップSB113を物品使用判定ステップと呼ぶ。
ステップSB114の動作は、第1実施形態の図13のフローチャートにおける各ステップの動作と同様である。また、ステップSB114は、第1実施形態と同様に物品放置判定手段120により実行される。
次に、図21における、使用危険度判定手段160により実行される使用危険度判定ステップSB115の動作を、図22のフローチャートを用いて詳細に説明する。
ステップSD101では、使用されている物品IDと使用している人物IDとが、危険な組み合わせ情報(危険組み合わせ情報)であるか否かを、危険物品データベース200に格納されたデータ(図10)を使用危険度判定手段160により参照して使用危険度判定手段160により判定する。例えば、人物ID=6である子2が、物品ID=0025であるタバコを触っている場合は、危険と使用危険度判定手段160により判定される。危険と使用危険度判定手段160により判定された場合はステップSD102に進む一方、危険と使用危険度判定手段160により判定されなかった場合は使用危険度判定処理を終了し、図21のフローチャートにおけるアクセス可能場所更新ステップSB116へ進む。
また、通知手段300を有していない危険判定装置400Bの場合は、ステップSD102を実行することなしに使用危険度判定処理を終了し、図21のフローチャートにおけるアクセス可能場所更新ステップSB116へ進む。
ステップSD102である通知ステップは、通知手段300により実行される。第1実施形態の通知ステップでは、放置により危険を生じる可能性があると放置危険度判定手段130により判定された場合に、放置した人物又は予め設定された人物に通知を通知手段300により行ったが、第2実施形態における通知ステップは、予め設定された人物に通知を通知手段300により行う。例えば、母親に、「使用している人物、使用している物品名(例えば、タバコ)、使用位置」を通知手段300により通知する。使用中の物品により危険を生じる可能性は、放置の場合よりも大きいため、通知の重要度を大きくする。例えば、音声により通知手段300で通知を行う場合は、音量を放置の場合よりも大きくすればよい。また、使用している人物が、幼児であっても、物事が理解できる年齢(1歳程度)に達している場合は、使用中の幼児に対して、「危ないよ」、「タバコを触ってはダメよ」などの警告を同時に通知手段300で行ってもよい。物事がまだ理解できない年齢(1歳未満)の場合は、危険物品を使用中の幼児に対して、興味のある音声、画像、映像などを提示するなどして気をそらすような手段を通知手段300の例として設けてもよい。危険物品から一時的に気がそれることにより、予め設定された人物(例えば母親)が駆けつけるまでの時間的猶予が確保できることになる。
通知ステップSD102が終了すると、図21のフローチャートにおけるアクセス可能場所更新ステップSB116へ進む。
次に、図21におけるアクセス可能場所更新ステップSB116の動作を、図23のフローチャートを用いて詳細に説明する。ステップSB116(ステップSE101〜SE103)は、アクセス可能場所更新手段150により実行される。
ステップSE101では、現在使用中の物品が使用前に置かれていた位置Lを、センシング履歴データベース220からアクセス可能場所更新手段150により取得する。センシング履歴データベース220には、図6のような情報が格納されており、時刻を遡ることで、現在使用中の物品が使用前に置かれていた位置Lをアクセス可能場所更新手段150により容易に取得できる。時刻を遡る途中で、物品の位置が変動している状態から静止している状態に切り替わる時刻をアクセス可能場所更新手段150により探し、その静止位置を使用前の位置Lとしてアクセス可能場所更新手段150により利用することができる。使用中であるか、使用前であるかをアクセス可能場所更新手段150により判定するには、第1実施形態の図13のフローチャートにおけるステップSB106を「使用前」の判定条件として用い、ステップSB113を「使用中」の判定条件として用いることができる。すなわち、ステップSB106において、人物ID=iである人物の現在位置xと物品ID=jである物品の現在位置yとの距離が、人物ID=iである人物に関する所定値(物品の取り扱い閾値)よりも大であり、かつ、物品ID=jの物品は静止しているか、について、物品使用判定手段140により判定を行う。人物ID=iである人物の現在位置xと物品ID=jである物品の現在位置yとの距離が、人物ID=iである人物に関する所定値(物品の取り扱い閾値)よりも大であり、かつ、物品ID=jの物品は静止していると物品使用判定手段140により判定するとき、物品ID=jの物品の静止位置を物品ID=jの物品の「使用前」の位置Lとして、アクセス可能場所更新手段150により利用する。それ以外の判定のときは、「使用前」の情報としては利用しない。また、ステップSB113において、人物ID=iである人物の現在位置xと物品ID=jである物品の現在位置yとの距離が、人物ID=iである人物に関する所定値(物品の取り扱い閾値)以内であり、かつ、物品ID=jの物品は動いているか、について、物品使用判定手段140により判定を行う。人物ID=iである人物の現在位置xと物品ID=jである物品の現在位置yとの距離が、人物ID=iである人物に関する所定値(物品の取り扱い閾値)以内であり、かつ、物品ID=jの物品は動いていると物品使用判定手段140により判定するとき、物品ID=jの物品は「使用中」として、アクセス可能場所更新手段150により利用する。それ以外の判定のときは、「使用中」の情報としては利用しない。
ステップSE102では、現在、物品を使用している人物が、位置Lにアクセス可能であるかを、アクセス可能場所データベース210に格納された情報を基にアクセス可能場所更新手段150により判定する。アクセス可能であるとアクセス可能場所更新手段150により判定した場合は、図23のフローチャートにおけるアクセス可能場所更新処理を終了し、図21のフローチャートにおけるステップSB109へ進む。アクセス可能でないとアクセス可能場所更新手段150により判定した場合は、ステップSE103へ進む。
ステップSE103では、アクセス可能場所データベース210の内容をアクセス可能場所更新手段150により更新する。その後、ステップSB109に進む。
ここでは、以下の例にて、ステップSB115、SB116の動作の説明を行う。
現在、物品を使用している人物が、人物ID=6である子2であり、使用している物品が、物品ID=425であるおもちゃである場合について考える。図10の危険物品データベース200を用いた場合、この人物IDと物品IDは危険な組み合わせ(危険組み合わせ情報)ではないと、ステップSD101で使用危険度判定手段160により判定される。次に、ステップSE101において、物品ID=425であるおもちゃの、使用前の位置L(X,Y,Z)をアクセス可能場所更新手段150により取得する。アクセス可能場所データベース210には図11Aのような情報(人物ID=6である子2のアクセス可能場所は、足元からの高さが70cm未満)が格納されているとする。物品ID=425であるおもちゃの、使用前の位置LのZ方向の高さZが、Z<70(cm)のときは、人物ID=6である子2は、そのおもちゃにアクセスできて当然なので、そのままステップSB109へ進む。Z=75≧70(cm)のときは、成長により、いつのまにか、人物ID=6である子2のアクセス可能範囲が拡大しているとアクセス可能場所更新手段150により判定することができる。そのため、図11Aのアクセス可能場所をアクセス可能場所更新手段150により更新する。高さ75cmの位置へアクセスした実績があるため、人物ID=6のアクセス可能場所を「足元からの高さが70cm未満」から「足元からの高さが76cm未満」へとアクセス可能場所更新手段150により変更すればよい。また、高さ75cmの位置へアクセスした実績があるだけで、実際は、さらに、より高いところまで届く可能性も考えられる。危険通知装置401Bをより安全側に設定する場合は、ある程度のマージンを考慮して、人物ID=6のアクセス可能場所を「足元からの高さが80cm未満」へと(アクセス可能な場所を大きくするように)アクセス可能場所更新手段150により変更してもよい。図25に変更された後のアクセス可能場所データベースに格納された情報の一例を示す。
次に、アクセス可能場所データベース210に、図11Bのような情報が格納されている場合について考える。物品ID=425であるおもちゃの、使用前の位置L(X,Y,Z)が、飾り棚CBの天板上であったとする。人物ID=6である子2は、飾り棚CBの天板上にはアクセスできない(アクセス可能フラグがOFF)とされているため、アクセス可能場所更新手段150による、情報の更新が必要となる。この場合、人物ID=6である子2が実際にアクセスした飾り棚CBの天板上に対応するアクセス可能フラグを、アクセス可能場所更新手段150により、ONに更新するだけでなく、飾り棚CBの天板上よりも、より容易にアクセスできる場所に関しても、同時に更新をアクセス可能場所更新手段150により行う。図11Bの例においては、飾り棚CBの天板上の3次元位置座標(x,y,85)−(x,y,85)にアクセス可能であるならば、それよりも低い位置にある、ダイニングテーブルDT上の3次元位置座標(x,y,75)−(x,y,75)にもアクセス可能であるため、アクセス可能場所更新手段150により、ダイニングテーブルDTに対応するアクセス可能フラグも同時にONに更新する。ここで、例えば、飾り棚CBの天板上よりも、より容易にアクセスできる場所か否かのアクセス可能場所更新手段150による判定は、飾り棚CBの天板の位置よりも低い位置ならば、すべて、アクセス可能であると単純に判定するようにしてもよい。又は、より容易にアクセスできる場所か否かのアクセス可能場所更新手段150による判定は、同じ高さのテーブルであれば、テーブルの端からの距離がより小さい領域は、より容易にアクセスできる領域と判定するようにしてもよい。
要するに、物品使用判定手段140は、前記センシング履歴データベース220に格納された物品のID及び位置情報と人のID及び位置情報から、前記物品の位置と前記人の位置とが所定値以内であるか否かにより前記人が前記物品を使用しているか否かを判定するとともに、アクセス可能場所更新手段150により、前記アクセス可能場所データベース210が格納している前記アクセス可能な場所を大きくするように変化させるように構成することによって、以下の動作を行なわせるものである。
すなわち、前記アクセス可能場所更新手段150は、
前記物品使用判定手段140で、前記見守り対象の環境内で前記人が前記物品を使用していると判定したとき、前記物品のIDに基づき、前記物品が前記人による使用の前に置かれていた使用前位置情報を前記センシング履歴データベース220から取得し、
前記人が前記物品の前記使用前位置情報にかかる使用前位置に対してアクセス可能であるか否かを、前記センシング履歴データベース220に格納された、前記見守り対象の環境内に存在する前記人のID及び位置情報と前記物品放置判定手段120で放置されたと判定された前記物品のID及び位置情報と前記アクセス可能場所データベース210に格納された前記アクセス可能な場所の情報により判定し、
前記アクセス可能場所データベース210に格納された前記アクセス可能な場所の情報によれば、前記人にとって前記物品の前記使用前位置は前記アクセス可能な場所ではなく、アクセス可能ではないと判定した場合、前記アクセス可能場所データベース210に格納された、前記物品の前記使用前位置情報、及び、前記物品の前記使用前位置情報と同等もしくは前記物品の前記使用前位置情報より容易にアクセス可能な場所の情報の全てに対して、アクセス可能な場所であるとの情報を前記アクセス可能場所データベース210に格納するように、前記アクセス可能場所データベースの内容を更新することを意味している。
なお、アクセス可能か否かを表す尺度として、図11Aでは足元からの高さを、図11Bでは3次元位置座標を用いたが、その他の尺度を用いてもよい。例えば、扉付の棚の内部へのアクセス難易度を表現する場合は、扉の種類(引き戸、開き戸)、扉の取っ手の種類・形状、扉の取っ手の高さなどを用いることもできる。また、その場所へ到達するまでにドアが存在する場合も同様にして、ドアの種類(引き戸、開き戸)、ドアの取っ手の種類・形状、ドアの取っ手の高さなどを用いることもできる。幼児は、成長の過程で、経験によりドアの開け方などさまざまなことを学習していくが、成長の途中では、開き戸を開けることができるが、引き戸を開けることができない状態が存在する場合がある。そのような状態に対応するため、前記の指標を用いてアクセス可能場所データベース210の場所のアクセス難易度を表現してもよい。
なお、ドアの開閉状態や、鍵の施錠状態を別途用意したセンサにてセンシングしておき、その情報を利用してアクセス可能か否かを判定してもよい。この場合は、ドアの開閉状態や鍵の施錠状態が変化する度に危険か否かの判定結果が変化するため、図16AのSA105にて新たな人が検出される度に、放置危険度判定ステップSB107を実行するように、ドアの開閉状態や鍵の施錠状態が変化する度に、放置危険度判定ステップを実行するようにすればよい。ドアの開閉状態を検知するセンサを設置した例を、図30A及び図30Bに示す。図30Aは開き戸HDR、図30Bは引き戸SDRの場合の図である。図30A及び図30Bにおいては、一対のドア開閉センサDS1,DS2をドアHDR又はSDR及びドア枠HDF又はSDFに設置している。ドア開閉センサDS1,DS2としては、電気的に接触を検知するタイプや、又は、光源とセンサの組にて光学的に開閉を検知するタイプなどが使用できる。また、鍵の施錠状態については、一般的な電子錠を用いて検知できる。電子錠ELをドアHDR又はSDRに設置した例を図31A及び図31Bに示す。図31Aは開き戸HDR、図31Bは引き戸SDRの場合の図である。
(第2実施形態の変形例)
第2実施形態では、図21で表される物品放置判定ステップにおいて、使用危険度判定ステップSB115は、物品ID=jの物品取り扱いフラグがOFF状態のときのみ実行されている。この場合、物品ID=0388のハサミを人物ID=5の子1が取得した後(図10の危険物品データベース200では、人物ID=5の子1に対して、物品ID=0388の物品は危険ではない。)、人物ID=5の子1が物品ID=0388のハサミを放置することなく、人物ID=5の子1が物品ID=0388のハサミを人物ID=6の子2に手渡してしまった場合、人物ID=6の子2がハサミを使用することに対して、使用危険度判定ステップSB115が実行されることはないため、保護者への通知ができない場合がある。より、安全面に配慮したい場合は、物品放置判定ステップとして、図29のフローチャートを使用すればよい。この図29のフローチャートでは、ステップSB104の後に、人物ID=iの位置xと物品ID=jの位置yとの距離が、人物ID=iに関する所定値(物品の取り扱い閾値)以内であるかを物品使用判定手段140により判定するステップSB130を実行する。
ここで、人物ID=iの位置xと物品ID=jの位置yとの距離が所定値(物品の取り扱い閾値)以内であると物品使用判定手段140により判定されれば、使用危険度判定ステップSB115を使用危険度判定手段160により実行する。人物ID=iである人物に関する所定値(物品の取り扱い閾値)に関しては、ステップSB106同様、物品放置判定手段120に格納された図7のデータベースから得る。図21におけるステップSB113では、加えて、物品ID=jの物品が静止しているかどうかを判定しているが、物品が静止している(置かれている)か、動いている(実際に取り扱っている)かの違いに係らず、人物ID=iの位置xと物品ID=jの位置yとの距離が所定値(物品の取り扱い閾値)以内の場合(物品と人との距離が近い場合)は、使用危険度判定手段160を実行して使用危険度判定動作を行なうことで、さらに安全寄りの危険通知装置401Bが構築できる。人物ID=iの位置xと物品ID=jの位置yとの距離が所定値よりも大きければ、図21同様、ステップSB105を物品放置判定手段120により実行する。図21との違いは、ステップSB114とステップSB116との間にステップSB115が無いことの他には無いため、説明を省略する。なお、図29のフローチャートでは、第1実施形態の図13のフローチャートのステップSB120は省略されているが、ステップSB102とステップSB103との間で行なうようにしてもよい。
以上、説明した第2実施形態の危険判定装置400Bによれば、見守り対象の環境内の人物によりアクセスされている物品が、アクセス前に置かれていた場所をセンシング履歴データベース220から取得し、アクセス可能場所更新手段150によりアクセス可能場所データベース210の内容を常に更新するため、幼児の成長にも対応可能な、危険状態の判定装置400B及び判定方法を提供することができる。
また、この危険状態判定装置400B及び方法を用いた、危険通知装置401B及び方法によれば、危険状態が発生する可能性がある場合に通知を行うため、危険を未然に防止することができる。
また、前記各種検出手段又は装置を除く前記物品放置判定手段などを含む前記危険判定装置又は方法の一部は、コンピュータに、危険判定プログラムとして、CD−ROMなどの記録媒体に記録させておき、必要に応じて、CD−ROMから読み出して使用することもできる。具体的には、例えば、表示装置の一例であるディスプレイ、入力装置の一例であるキーボード、一例として前記種々のデータベースや前記種々の手段などが蓄積可能なハードディスク及びメモリ、CD−ROMドライブなどが接続されて前記危険判定装置又は方法を実現可能なシステム(図示せず)において、CD−ROMに記録された危険判定プログラムがCD−ROMドライブを介してハードディスクにインストールされたのち、前記危険判定装置又は方法を実行可能とすることができる。
なお、前記様々な実施形態のうちの任意の実施形態を適宜組み合わせることにより、それぞれの有する効果を奏するようにすることができる。
本発明に係る危険判定装置、危険判定方法、危険通知装置、及び、危険判定プログラムは、幼児や児童などの子供の物品による事故の危険性を判定し、物品による家庭内事故を未然防止するための、装置、方法、及び、プログラムを提供できる。
本発明は、添付図面を参照しながら好ましい実施形態に関連して充分に記載されているが、この技術の熟練した人々にとっては種々の変形や修正は明白である。そのような変形や修正は、添付した請求の範囲による本発明の範囲から外れない限りにおいて、その中に含まれると理解されるべきである。
本発明のこれらと他の目的と特徴は、添付された図面についての好ましい実施形態に関連した次の記述から明らかになる。
図1Aは、本発明の第1実施形態に係る危険判定装置及び危険通知装置の構成例を示すブロック図である。 図1Bは、本発明の第1実施形態に係る危険判定装置及び危険通知装置の別の構成例を示すブロック図である。 図1Cは、図1Bの危険判定装置及び危険通知装置の注意人物データベースに格納される情報の一例を示す図である。 図2Aは、本発明の第1実施形態に係る、危険判定装置及び危険通知装置を部屋に設置した例を示す図である。 図2Bは、本発明の第1実施形態に係る、危険判定装置の物品検出手段の一例を示すブロック図である。 図2Cは、本発明の第1実施形態に係る、危険判定装置の人検出手段の一例を示すブロック図である。 図3Aは、本発明の第1実施形態に係る、危険判定装置の人検出手段の一例を示す図である。 図3Bは、図3Aの人検出手段を示すブロック図である。 図4Aは、本発明の第1実施形態に係る、危険判定装置の人検出手段の他の一例を示す図である。 図4Bは、図4Aの人検出手段を示すブロック図である。 図5Aは、本発明の第1実施形態に係る、人検出手段の他の一例を示す図である。 図5Bは、図5Aの人検出手段を示すブロック図である。 図6は、本発明の第1実施形態に係る、センシング履歴データベースに格納される情報の一例を表形式で示す図である。 図7は、本発明の第1実施形態に係る、物品放置判定手段にて、人が物品を放置したか否かを判定する距離の閾値を示した図である。 図8は、本発明の第1実施形態に係る、物品放置判定手段にて、人物1名に対する物品取り扱いの判定結果の例を示す図である。 図9は、本発明の第1実施形態に係る、物品放置判定手段にて、人物6名に対する物品の取り扱いの判定結果を示す図である。 図10は、危険物品データベースに格納される情報を示す図である。 図11Aは、アクセス可能場所データベースに格納される情報の一例を示す図である。 図11Bは、アクセス可能場所データベースに格納される情報の他の例を示す図である。 図11Cは、図11Bの2次元位置の表現方法について説明を行うための図である。 図12は、本発明の第1実施形態に係る、危険通知方法のフローチャートである。 図13は、本発明の第1実施形態に係る、物品放置判定ステップのフローチャートである。 図14Aは、本発明の第1実施形態に係る、放置危険度判定ステップのフローチャートである。 図14Bは、本発明の第1実施形態の別の例に係る、放置危険度判定ステップのフローチャートである。 図15は、本発明の第1実施形態に係る、物品取り扱いフラグの格納形式の例を示す図である。 図16Aは、本発明の第1実施形態に係る、人検出の度に放置危険度判定を行う、危険通知方法のフローチャートである。 図16Bは、本発明の第1実施形態の別の例に係る、人検出の度に通知を行う、危険通知方法のフローチャートである。 図17は、本発明の第1実施形態の変形例に係る、危険通知方法のフローチャートである。 図18Aは、踏み台フラグの格納形式の例を示す図である。 図18Bは、踏み台フラグを格納する踏み台判定データベースが、放置危険度判定手段内に存在することを示す図である。 図19は、本発明の第2実施形態に係る危険判定装置及び危険通知装置の構成例を示すブロック図である。 図20は、本発明の第2実施形態に係る、危険通知方法のフローチャートである。 図21は、本発明の第2実施形態に係る、物品放置判定ステップのフローチャートである。 図22は、本発明の第2実施形態に係る、使用危険度判定ステップのフローチャートである。 図23は、本発明の第2実施形態に係る、アクセス可能場所更新ステップのフローチャートである。 図24Aは、テーブルの高さに応じて、テーブル天板上のアクセス可能領域が異なる様子を示す説明図である。 図24Bは、図24Aの場合のテーブル天板のアクセス可能領域を示すテーブル天板の平面図である。 図24Cは、テーブルの高さに応じて、テーブル天板上のアクセス可能領域が異なる様子を示す説明図である。 図24Dは、図24Cの場合のテーブル天板のアクセス可能領域を示すテーブル天板の平面図である。 図24Eは、テーブルの高さに応じて、テーブル天板上のアクセス可能領域が異なる様子を示す説明図である。 図24Fは、図24Eの場合のテーブル天板のアクセス可能領域を示すテーブル天板の平面図である。 図25は、アクセス可能場所データベースに格納された図11Aの情報が、アクセス可能場所更新手段により更新された後の情報の一例を示す図である。 図26Aは、幼児が踏み台を使用している様子を示す説明図である。 図26Bは、図26Aにおいて幼児が踏み台を用いたときのテーブル天板のアクセス可能領域を示すテーブル天板の平面図である。 図27は、図7における人物ID=6である子2が物品を取り扱う様子を示す図である。 図28は、図1Aの物品放置判定手段の内部構成を示すブロック図である。 図29は、本発明の第2実施形態の変形例に係る、物品放置判定ステップのフローチャートである。 図30Aは、ドア開閉センサを開き戸に設置した例を示す図である。 図30Bは、ドア開閉センサを引き戸に設置した例を示す図である。 図31Aは、電子錠を開き戸に設置した例を示す図である。 図31Bは、電子錠を引き戸に設置した例を示す図である。 図32は、本発明の第1実施形態においてデータベースに格納された人物IDと人物と移動速度との関係を示す例の図である。

Claims (10)

  1. 見守り対象の環境内の物品のID及び位置情報を検出する物品検出手段と、
    前記見守り対象の環境内の人のID及び位置情報を検出する人検出手段と、
    前記物品検出手段で検出した前記物品のID及び位置情報と、前記人検出手段で検出した前記人のID及び位置情報とをそれぞれ時刻とともに格納するセンシング履歴データベースと、
    前記見守り対象の環境内の前記物品中の、危険を生じる可能性のある物品である危険物品のIDと前記見守り対象の環境内に存在しうる人のIDとを関連付けた、危険組み合わせ情報を格納する危険物品データベースと、
    前記見守り対象の環境内の、アクセス可能な場所の情報を、前記見守り対象の環境内に存在しうる人のID毎に格納するアクセス可能場所データベースと、
    前記センシング履歴データベースに格納された前記物品のID及び位置情報及び時刻と前記人のID及び位置情報及び時刻から、前記物品の位置と前記人の位置とが所定距離より離れたときに前記人が前記物品を放置したと判定する物品放置判定手段と、
    前記センシング履歴データベースに格納された、前記見守り対象の環境内に存在する前記人のIDと、前記物品放置判定手段で放置されたと判定された前記物品のIDとの組み合わせが、前記危険物品データベースに格納された前記危険物品のIDと前記人のIDとの前記危険な組み合わせ情報と一致するかどうかを判定する第1の判定を行うとともに、前記見守り対象の環境内に存在する前記人が、前記物品放置判定手段で放置されたと判定された前記物品の位置にアクセス可能か否かを、前記センシング履歴データベースに格納された、前記見守り対象の環境内に存在する前記人のID及び位置情報と前記物品放置判定手段で放置されたと判定された前記物品のID及び位置情報と前記アクセス可能場所データベースに格納された前記人の前記アクセス可能な場所の情報とにより判定する第2の判定を行い、前記放置危険度判定手段における前記第1の判定において一致すると判定し、かつ、前記第2の判定においてアクセス可能と判定した場合に、前記物品放置判定手段で放置されたと判定された前記物品が、放置により危険を生じると判定する放置危険度判定手段と、
    を備える危険判定装置。
  2. 前記放置危険度判定手段は、
    さらに、前記第1の判定において、前記物品放置判定手段で放置されたと判定された前記物品のIDが前記危険物品のIDであるときであって、かつ、当該危険物品のIDとの組み合わせで前記危険な組み合わせ情報と一致するが、前記危険な組み合わせ情報にかかる前記人のIDを有しかつ前記見守り対象の環境内に存在してなかった前記人が、前記人検出手段で検出されるか否かを判定するとともに、
    前記危険な組み合わせ情報にかかる前記人のIDを有しかつ前記見守り対象の環境内に存在してなかった前記人が、前記人検出手段で検出されたと判定したのち、前記センシング履歴データベースに格納された前記物品のID及び位置情報及び時刻と前記人のID及び位置情報と前記物品放置判定手段で放置されたと判定された前記物品のID及び位置情報と前記アクセス可能場所データベースに格納された前記人の前記アクセス可能な場所の情報とに基づく前記第2の判定において、前記見守り対象の環境内に存在していると判定された前記人が、前記物品放置判定手段で放置されたと判定された前記物品の位置にアクセス可能であるとき、前記物品放置判定手段で放置されたと判定された前記物品が、放置により危険を生じると判定する、
    請求項1に記載の危険判定装置。
  3. 前記見守り対象の環境において前記人のIDとの組み合わせによって危険を判定する対象の物品と、前記物品以外の設備とが存在するときであって、前記アクセス可能場所データベースに格納されかつ前記物品放置判定手段で放置されたと判定された前記物品の位置と前記設備の位置とが所定の距離内にあるとき、前記アクセス可能場所データベースが格納している前記アクセス可能な場所を大きくするように変化させるアクセス可能場所更新手段をさらに備える、
    請求項1又は2に記載の危険判定装置。
  4. 前記センシング履歴データベースに格納された物品のID及び位置情報と人のID及び位置情報から、前記物品の位置と前記人の位置とが所定値以内であれば前記人が前記物品を使用していると判定する物品使用判定手段と、
    前記アクセス可能場所データベースが格納している前記アクセス可能な場所を大きくするように変化させるアクセス可能場所更新手段とを、さらに備え、
    前記アクセス可能場所更新手段は、
    前記物品使用判定手段で、前記見守り対象の環境内で前記人が前記物品を使用していると判定したとき、前記物品のIDに基づき、前記物品が前記人による使用の前に置かれていた使用前位置情報を前記センシング履歴データベースから取得し、
    前記人が前記物品の前記使用前位置情報にかかる使用前位置に対してアクセス可能であるか否かを、前記センシング履歴データベースに格納された、前記見守り対象の環境内に存在する前記人のID及び位置情報と前記物品放置判定手段で放置されたと判定された前記物品のID及び位置情報と前記アクセス可能場所データベースに格納された前記アクセス可能な場所の情報により判定し、
    前記アクセス可能場所データベースに格納された前記アクセス可能な場所の情報によれば、前記人にとって前記物品の前記使用前位置は前記アクセス可能な場所ではなく、アクセス可能ではないと判定した場合、前記アクセス可能場所データベースに格納された、前記物品の前記使用前位置情報、及び、前記物品の前記使用前位置情報と同等もしくは前記物品の前記使用前位置情報より容易にアクセス可能な場所の情報の全てに対して、アクセス可能な場所であるとの情報を前記アクセス可能場所データベースに格納するように、前記アクセス可能場所データベースの内容を更新する、
    請求項1又は2に記載の危険判定装置。
  5. 請求項1又は2に記載の危険判定装置と、
    前記放置危険度判定手段で危険と判定された場合、警報を発する通知手段とを備える危険通知装置。
  6. 前記物品使用判定手段で前記人が前記物品を使用していると判定したとき、前記危険物品データベースに格納された情報により、前記使用している物品のIDと前記使用している人物のIDとが前記危険な組み合わせ情報であるか否かにより、現在の使用状態が危険であるか否かを判定する使用危険度判定手段をさらに備え、
    前記使用危険度判定手段が危険と判定した場合、前記通知手段が警報を発する、
    請求項に記載の危険通知装置。
  7. 見守り対象の環境内の物品のID及び位置情報と、前記見守り対象の環境内の人のID及び位置情報とをそれぞれ時刻とともに格納するセンシング履歴データベースと、
    前記見守り対象の環境内の前記物品中の、危険を生じる可能性のある物品である危険物品のIDと前記見守り対象の環境内に存在しうる人のIDとを関連付けた、危険組み合わせ情報を格納する危険物品データベースと、
    前記見守り対象の環境内の、アクセス可能な場所の情報を、前記見守り対象の環境内に存在しうる人のID毎に格納するアクセス可能場所データベースと、
    を用いて危険を判定する方法であって、
    前記センシング履歴データベースに格納された、前記物品のID及び位置情報及び時刻と前記人のID及び位置情報及び時刻とを用いて、前記物品の位置と前記人の位置とが所定距離より離れたときに前記人により前記物品が放置されたと判定する物品放置判定ステップと、
    前記物品放置判定ステップで放置されたと判定された物品が、放置により危険を生じる可能性があるか否かを、判定する放置危険度判定ステップと、
    を備え、
    前記放置危険度判定ステップは、前記センシング履歴データベースに格納された、前記見守り対象の環境内に存在する前記人のIDと、前記物品放置判定ステップで放置されたと判定された前記物品のIDとの組み合わせが、前記危険物品データベースに格納された前記危険物品のIDと前記人のIDとの前記危険な組み合わせ情報と一致するかどうかを判定する第1の判定を行うとともに、前記見守り対象の環境内に存在する前記人が、前記物品放置判定ステップで放置されたと判定された前記物品の位置にアクセス可能か否かを、前記センシング履歴データベースに格納された、前記見守り対象の環境内に存在する前記人のID及び位置情報と前記物品放置判定ステップで放置されたと判定された前記物品のID及び位置情報と前記アクセス可能場所データベースに格納された前記人の前記アクセス可能な場所の情報とにより判定する第2の判定を行い、前記放置危険度判定ステップにおける前記第1の判定において一致すると判定し、かつ、前記第2の判定においてアクセス可能と判定した場合に、前記物品放置判定ステップで放置されたと判定された前記物品が、放置により危険を生じると判定する危険判定方法。
  8. 前記センシング履歴データベースに格納された物品のID及び位置情報と人のID及び位置情報から、前記物品の位置と前記人の位置とが所定値以内であれば前記人が前記物品を使用していると判定する物品使用判定ステップと、
    前記アクセス可能場所データベースの内容を更新するアクセス可能場所更新ステップと
    をさらに備え、
    前記アクセス可能場所更新ステップは、
    前記物品使用判定ステップで、前記見守り対象の環境内で前記人が前記物品を使用していると判定したとき、前記物品のIDに基づき、前記物品が前記人による使用の前に置かれていた使用前位置情報を前記センシング履歴データベースから取得し、
    前記人が前記物品の前記使用前位置情報にかかる使用前位置に対してアクセス可能であるか否かを、前記センシング履歴データベースに格納された、前記見守り対象の環境内に存在する前記人のID及び位置情報と前記物品放置判定ステップで放置されたと判定された前記物品のID及び位置情報と前記アクセス可能場所データベースに格納された前記アクセス可能な場所の情報により判定し、
    前記アクセス可能場所データベースに格納された前記アクセス可能な場所の情報によれば、前記人にとって前記物品の前記使用前位置は前記アクセス可能な場所ではなく、アクセス可能ではないと判定した場合、前記アクセス可能場所データベースに格納された、前記物品の前記使用前位置情報、及び、前記物品の前記使用前位置情報と同等もしくは前記物品の前記使用前位置情報より容易にアクセス可能な場所の情報の全てに対して、アクセス可能な場所であるとの情報を前記アクセス可能場所データベースに格納するように、前記アクセス可能場所データベースの内容を更新する、
    請求項7に記載の危険判定方法。
  9. 見守り対象の環境内の物品のID及び位置情報と、前記見守り対象の環境内の人のID及び位置情報とをそれぞれ時刻とともに格納するセンシング履歴データベースと、
    前記見守り対象の環境内の前記物品中の、危険を生じる可能性のある物品である危険物品のIDと前記見守り対象の環境内に存在しうる人のIDとを関連付けた、危険組み合わせ情報を格納する危険物品データベースと、
    前記見守り対象の環境内の、アクセス可能な場所の情報を、前記見守り対象の環境内に存在しうる人のID毎に格納するアクセス可能場所データベースと、
    を用いて、コンピュータに、
    前記センシング履歴データベースに格納された、前記物品のID及び位置情報及び時刻と前記人のID及び位置情報及び時刻とを用いて、前記物品の位置と前記人の位置とが所定距離より離れたときに前記人により前記物品が放置されたと判定する物品放置判定ステップと、
    前記物品放置判定ステップで放置されたと判定された物品が、放置により危険を生じる可能性があるか否かを、判定する放置危険度判定ステップとを実行させるための危険判定プログラムであって、
    前記放置危険度判定ステップは、前記センシング履歴データベースに格納された、前記見守り対象の環境内に存在する前記人のIDと、前記物品放置判定ステップで放置されたと判定された前記物品のIDとの組み合わせが、前記危険物品データベースに格納された前記危険物品のIDと前記人のIDとの前記危険な組み合わせ情報と一致するかどうかを判定する第1の判定を行うとともに、前記見守り対象の環境内に存在する前記人が、前記物品放置判定ステップで放置されたと判定された前記物品の位置にアクセス可能か否かを、前記センシング履歴データベースに格納された、前記見守り対象の環境内に存在する前記人のID及び位置情報と前記物品放置判定ステップで放置されたと判定された前記物品のID及び位置情報と前記アクセス可能場所データベースに格納された前記人の前記アクセス可能な場所の情報とにより判定する第2の判定を行い、前記放置危険度判定ステップにおける前記第1の判定において一致すると判定し、かつ、前記第2の判定においてアクセス可能と判定した場合に、前記物品放置判定ステップで放置されたと判定された前記物品が、放置により危険を生じると判定する危険判定プログラム。
  10. コンピュータに、
    前記センシング履歴データベースに格納された物品のID及び位置情報と人のID及び位置情報から、前記物品の位置と前記人の位置とが所定値以内であれば前記人が前記物品を使用していると判定する物品使用判定ステップと、
    前記アクセス可能場所データベースの内容を更新するアクセス可能場所更新ステップと
    をさらに実行させるための危険判定プログラムであって、
    前記アクセス可能場所更新ステップは、
    前記物品使用判定ステップで、前記見守り対象の環境内で前記人が前記物品を使用していると判定したとき、前記物品のIDに基づき、前記物品が前記人による使用の前に置かれていた使用前位置情報を前記センシング履歴データベースから取得し、
    前記人が前記物品の前記使用前位置情報にかかる使用前位置に対してアクセス可能であるか否かを、前記センシング履歴データベースに格納された、前記見守り対象の環境内に存在する前記人のID及び位置情報と前記物品放置判定ステップで放置されたと判定された前記物品のID及び位置情報と前記アクセス可能場所データベースに格納された前記アクセス可能な場所の情報により判定し、
    前記アクセス可能場所データベースに格納された前記アクセス可能な場所の情報によれば、前記人にとって前記物品の前記使用前位置は前記アクセス可能な場所ではなく、アクセス可能でないと判定した場合、前記アクセス可能場所データベースに格納された、前記物品の前記使用前位置情報、及び、前記物品の前記使用前位置情報と同等もしくは前記物品の前記使用前位置情報より容易にアクセス可能な場所の情報の全てに対して、アクセス可能な場所であるとの情報を前記アクセス可能場所データベースに格納するように、前記アクセス可能場所データベースの内容を更新する、
    請求項9に記載の危険判定プログラム。
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