JP4113101B2 - 内燃機関の吸排気バルブシール構造及び同吸排気バルブ用シール面形成方法 - Google Patents

内燃機関の吸排気バルブシール構造及び同吸排気バルブ用シール面形成方法 Download PDF

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Description

本発明は、内燃機関の吸排気バルブシール構造及び同吸排気バルブ用シール面形成方法に関するものである。
従来の内燃機関の吸排気バルブシール構造として、円形、長円形、楕円形とした弁及び弁座で構成したものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。
実開昭62−183007号公報
特許文献1の第1図を以下の図8で説明し、特許文献1の第2図を以下の図9で説明する。なお、符号は振り直した。
図8は従来の内燃機関の吸排気バルブシール構造を示す横断面図であり、シリンダヘッド本体101に、長円形状又は楕円形状の吸気用弁座102及び円形状の排気用弁座103を設けたことを示す。
図9は従来の内燃機関の吸排気バルブシール構造を示す縦断面図であり、吸気用弁座102に着座自在に吸気弁105を設け、排気用弁座103に着座自在に排気弁106を設けたことを示す。
例えば、円形の排気用弁座103と円形の排気弁106とで出来るシール面は、円錐面上に存在する。このように、シール面を円錐面とすれば、シール面を形成する排気用弁座103側の雌テーパ面と、シール面を構成する排気弁106側の雄テーパ面とのそれぞれを高精度に形成できて気密性が高められ、また、雌テーパ面及び雄テーパ面を比較的容易に加工することが可能になる。
しかし、排気用弁座103が円形では、燃焼室の天井に占める排気用弁座103の面積が十分に大きく取れず、吸排気効率が低下する。前述の吸気用弁座105のように、長円形状にすれば、円形の場合よりも吸気用弁座105の開口部の面積を大きくできるが、まだ隣り合う弁座との間のスペースを有効に利用できていない。このスペースを有効利用できれば、吸気用弁座102と吸気弁105とのシール面の気密性の向上及び吸気用弁座102及び吸気弁105の加工性の向上を図りつつ、開口部の面積が増大して、吸排気効率が高まり、吸入空気量が増大(混合気量も増大)し、内燃機関の出力が向上する。
本発明の課題は、内燃機関の吸排気バルブシール構造及び同吸排気バルブ用シール面形成方法において、バルブシート面と吸排気バルブのバルブフェイス面とで出来るシール面の気密性向上、及びバルブシート面及び吸排気バルブのバルブフェイス面の加工性向上を図りつつ、内燃機関の吸排気効率を高めることにある。
請求項1に係る発明は、内燃機関の燃焼室の天井に設けた環状のバルブシート面と、ほぼ傘形状に形成するとともにバルブシート面に密着させるために吸排気バルブに設けたバルブフェイス面とでシール面を形成する内燃機関の吸排気バルブシール構造において、シール面が、吸排気バルブの軸部の軸線を回転軸とする円錐面上に存在し、且つバルブシート面の輪郭は三次元的な形状であることを特徴とする。
シール面が吸排気バルブの軸部の軸線を回転軸とする単純な円錐面上に存在するため、バルブシート面と吸排気バルブのバルブフェイス面とを高精度に形成することが可能になり、また、これらのバルブシート面及びバルブフェイス面の加工が容易になる。
更に、例えば、天井の内壁面が曲面である場合には、シール面が三次元的な形状になり、シール面が円環状のものに比べて、本発明ではシール面の面積が大きくなる、即ち吸排気バルブが開いたときの開口面積が増える。
請求項2に係る発明は、燃焼室の天井の内壁面を、バルブシート面の輪郭を含む凹状面と、この凹状面の全周に設けられたスキッシュ面とから構成したことを特徴とする。
スキッシュ面によって、内燃機関の圧縮行程の終わりで狭い隙間のスキッシュ部を形成し、このスキッシュ部内の混合気を押し出すことで燃焼室内の混合気を流動させて燃焼速度を増大させる。
請求項3に係る発明は、内燃機関の燃焼室の天井に設けた環状のバルブシート面と、ほぼ傘形状に形成するとともにバルブシート面に密着させるために吸排気バルブに設けたバルブフェイス面とでシール面を形成し、このシール面を、吸排気バルブの軸部の軸線を回転軸とする円錐面上に存在させ、且つバルブシート面の輪郭を三次元的な形状とした内燃機関の吸排気バルブ用シール面形成方法であって、バルブシート面を、円錐面と合致する円錐切削面を備える切削工具で形成し、バルブフェイス面を、吸排気バルブの素材となる円錐状素材の傘部の一側面に備えるとともに円錐面とほぼ合致する素材円錐面の一部に形成し、更に、バルブフェイス面を除く傘部の一側面と、傘部の一側面に対して裏面である他側面とに所定形状の切削加工が施すことを特徴とする。
バルブシート面を円錐面と合致する円錐切削面を備える切削工具で形成し、バルブフェイス面を円錐面とほぼ合致する素材円錐面を備える円錐状素材から形成することで、バルブシート面及びバルブフェイス面の形成が精度良く且つ容易に行える。
請求項4に係る発明は、軸部と、この軸部の端部に設けた傘部とからなり、内燃機関の燃焼室の天井に設けたバルブシート面に、傘部に形成したバルブフェイス面を合わせることで非円形状としたシール面を形成する吸排気バルブであって、バルブフェイス面を、軸部の軸線を回転軸とする円錐面上に存在させ、このバルブフェイス面と、輪郭が三次元的な形状であるバルブシート面とが、これらの一方が他方を含んで重なり、又は、一致するようにシール面を形成し、バルブフェイス面を、円錐面とほぼ合致する素材円錐面を備える円錐状素材から切削加工により浮き彫りにしたことを特徴とする。
シール面が吸排気バルブの軸部の軸線を回転軸とする単純な円錐面上に存在するため、バルブシート面と吸排気バルブのバルブフェイス面とを高精度に形成することが可能になり、また、これらのバルブシート面及びバルブフェイス面の加工が容易になる。
更に、例えば、天井の内壁面が曲面である場合には、シール面が三次元的な形状になり、シール面が円環状のものに比べて、本発明ではシール面の面積が大きくなる、即ち吸排気バルブが開いたときの開口面積が増える。
また更に、バルブフェイス面を円錐面とほぼ合致する素材円錐面を備える円錐状素材から形成することで、バルブフェイス面の形成が精度良く且つ容易に行える。
請求項1に係る発明では、バルブシート面とバルブフェイス面とで出来るシール面が円錐面上に存在するために、バルブシート面及びバルブフェイス面を高精度に且つ容易に形成することができ、シール面の気密性及び成形性を向上させることができる。
更に、バルブシート面の輪郭は三次元的な形状であるため、シール面が三次元的な形状になり、シール面が円環状のものに比べて、本発明ではシール面の外形を大きくすることができる、即ち吸排気バルブが開いたときの開口面積を増やすことができる。この結果、吸排気効率を高めることができ、内燃機関の高出力化を図ることができる。
請求項2に係る発明では、燃焼室の天井の内壁面を、バルブシート面の輪郭を含む凹状面と、この凹状面の全周に設けられたスキッシュ面とから構成したので、スキッシュ面によって、内燃機関の圧縮行程の終わりで狭い隙間のスキッシュ部を形成し、このスキッシュ部内の混合気を押し出すことで燃焼室内の混合気を流動させて燃焼速度を増大させることができる。
請求項3に係る発明では、バルブシート面を、円錐面と合致する円錐切削面を備える切削工具で形成し、バルブフェイス面を、吸排気バルブの素材となる円錐状素材の傘部の一側面に備えるとともに円錐面とほぼ合致する素材円錐面の一部に形成し、更に、バルブフェイス面を除く傘部の一側面と、傘部の一側面に対して裏面である他側面とに所定形状の切削加工が施すので、バルブシート面及びバルブフェイス面を容易に形成することができ、コストを抑えるとともに生産性を高めることができる。
請求項4に係る発明では、軸部と、この軸部の端部に設けた傘部とからなり、内燃機関の燃焼室の天井に設けたバルブシート面に、傘部に形成したバルブフェイス面を合わせることで非円形状としたシール面を形成する吸排気バルブであって、バルブフェイス面を、軸部の軸線を回転軸とする円錐面上に存在させ、このバルブフェイス面と、輪郭が三次元的な形状であるバルブシート面とが、これらの一方が他方を含んで重なり、又は、一致するようにシール面を形成し、バルブフェイス面を、円錐面とほぼ合致する素材円錐面を備える円錐状素材から切削加工により浮き彫りにしたので、バルブフェイス面を高精度に且つ容易に形成することができ、シール面の気密性及び成形性を向上させることができるとともにコストを抑えて生産性を高めることができる。
更に、シール面が三次元的な形状になり、シール面が円環状のものに比べて、本発明ではシール面の外形を大きくすることができる、即ち吸排気バルブが開いたときの開口面積を増やすことができる。この結果、吸排気効率を高めることができ、内燃機関の高出力化を図ることができる。
本発明を実施するための最良の形態を添付図に基づいて以下に説明する。なお、図面は符号の向きに見るものとする。
図1は本発明に係る吸排気バルブシール構造を採用した内燃機関の断面図であり、内燃機関10は、シリンダブロック11と、このシリンダブロック11に設けたシリンダボア12に移動自在に挿入したピストン13と、このピストン13にピストンピン14を介して連結したコンロッド16と、シリンダブロック11の下部に回転自在に取付けるとともにクランクピン17でコンロッド16をスイング自在に支持するクランクシャフト18とを備える。
シリンダブロック11は、上部に設けたシリンダ部21と、このシリンダ部21の下部に一体に設けたスカート部23とからなり、上部にヘッドガスケット(不図示)を介してシリンダヘッド24を取付けた部材である。
シリンダヘッド24は、燃焼室25に連通する吸気ポート26及び排気ポート27を備え、吸気ポート26の入口を吸気バルブ28で開閉し、排気ポート27の入口を排気バルブ29で開閉する。
ここで、31はコンロッド16の大端部25とクランクピン17との間に介在させた滑り軸受、32はクランクシャフト18に設けたカウンタウエイト、33はスカート部23とでクランクケースを形成するためにスカート部23の下部にボルト34・・・(・・・は複数個を示す。以下同じ。)で取付けたアンダスカート部、36はアンダスカート部33の下部にアンダケース37を介してボルト38・・・で取付けたオイルパン、41は吸気バルブ28が閉じたときにこの吸気バルブ28とでシール面を形成する吸気側バルブシート、42は排気バルブ29が閉じたときにこの排気バルブ29とでシール面を形成する排気側バルブシート、43は点火プラグである。
図2は本発明に係る吸排気バルブを示す斜視図であり、燃焼室25の天井に吸気バルブ28(ここでは、2本の吸気バルブの符号を28A,28Bとして区別した。)及び排気バルブ29を配置したことを示す。
吸気バルブ28は、円形断面の棒状とした前述の軸部44と、この軸部44の先端に一体に設けた傘部51とからなり、軸部44の端部44aをカム(不図示)側から押圧することで傘部51を燃焼室25のピストン13(図1参照)側へ移動させて吸気ポート26(図1参照)を開き、また、縮んだバルブスプリング(不図示)の弾性力を軸部44に作用させることで、傘部51を燃焼室25の天井側へ移動させ、吸気ポート26を閉じる。
軸部44は、端部44aの近傍に図示せぬ突部を備え、この突部をシリンダヘッド24(図1参照)側に設けた溝で軸方向に案内することで、吸気バルブ28の軸回りの回転を防ぐ。
傘部51は、シール面を形成するために一側面51a(軸部44が延びる側の面である。)に環状のバルブフェイス面52を形成した部分である。
排気バルブ29は、円形断面の棒状とした前述の軸部47と、この軸部47の先端に一体に設けた傘部54とからなり、軸部47の端部47aをカム(不図示)側から押圧することで傘部54を燃焼室25のピストン13側へ移動させて前述の排気ポート27(図1参照)を開き、また、縮んだバルブスプリング(不図示)の弾性力を軸部47に作用させることで、傘部54を燃焼室25の天井側へ移動させ、排気ポート27を閉じる。
軸部47は、端部47aの近傍に図示せぬ突部を備え、この突部をシリンダヘッド24側に設けた溝で軸方向に案内することで、排気バルブ29の軸回りの回転を防ぐ。
傘部54は、シール面を形成するために一側面54a(軸部47が延びる側の面である。)に環状のバルブフェイス面55を形成した部分である。
図3は本発明に係る吸排気バルブを示す平面図であり、吸気バルブ28A,28Bは、クランクシャフト18(図1参照)が延びる方向に平行に引いた直線57に直交し且つシリンダボア12の中心を通る直線58に対して対称に配置した部材であり、それぞれ傘部51をほぼ木の葉状、即ち非円形状とし、軸部44を平面視で直線58に平行に配置したものである。傘部51のハッチングを施した部分がバルブフェイス面52である。
排気バルブ29は、傘部54を直線58に対して対称な非円形状に形成した部材であり、軸部47を平面視で直線58に一致させたものである。傘部54のハッチングを施した部分がバルブフェイス面55である。
図4は本発明に係るシリンダヘッドの燃焼室の天井を示す底面図であり、シリンダヘッド24に設けた燃焼室25(図1参照)の天井61に、直線58に対称に2つの吸気側バルブシート41(ここで、2つの吸気側バルブシートを41A,41Bとする。)を取付け、これらの吸気側バルブシート41A,41Bに近接させて、天井61に直線58に対称な形状とした排気側バルブシート42を取付けたことを示す。なお、吸気側バルブシート41A,41Bのハッチングを施した部分がバルブシート面62、排気側バルブシート42のハッチングを施した部分がバルブシート面63である。
天井61の内面としての内壁面65は、バルブシート面62,63の輪郭62a,63aを含む凹状の曲面とした凹状面66と、この凹状面66の周囲に設けたほぼ平坦で環状としたスキッシュ面67とからなる。
凹状面66は、ほぼ中央に点火プラグ(不図示)を取付けるプラグ取付穴68を開けた部分である。
スキッシュ面67は、ピストン13(図1参照)の冠部とでスキッシュ(squish:押しつぶす)部を形成する部分であり、ピストン13の圧縮行程の終わりで狭い隙間のスキッシュ部を形成し、このスキッシュ部内の混合気を押し出すことで燃焼室内の混合気を流動させて燃焼速度を増大させる。
図5は本発明に係る吸排気バルブとバルブシートとのシール面を示す説明図である。
吸排気バルブ28,29の軸部44,47の軸線44b,47bを回転軸とする円錐面71,72(軸線44b、47bを通る断面の頂角をθ(例えば、θ=90°))を形成したときに、この円錐面71,72と、燃焼室25の所定形状に形成した内壁面65(ここでは、内壁面65の一断面を太い二点鎖線で表した。)との交線は、前述のバルブシート面62,63の輪郭62a,63a(62aは図4参照)となり、バルブシート面62,63は、円錐面71,72上に存在する。内壁面65、詳しくは凹状面66は、複雑形状としたものであるから、輪郭62a,63aは三次元的な形状であり、それぞれ一つの平面上に存在しない。
また、吸排気バルブ28,29のバルブフェイス面52,55は、バルブシート面62,63と同様に円錐面71,72上に存在する。
吸気側バルブシート41及び排気側バルブシート42のそれぞれの燃焼室25に臨む端面41a,42aは、内壁面65、詳しくは凹状面66に連続する面である。
バルブシート面62,63とバルブフェイス面52,55とは、これらの一方が他方を含んで重なり、好ましくは、一致するようにシール面73,74を形成する。
図6(a)〜(c)は本発明に係る吸排気バルブの製造要領を示す作用図である。
(a)は吸排気バルブ28,29(図5参照)を製造するための円錐状素材としての素材75を示す断面図である。
素材75は、軸部76と、この軸部76の端部に一体成形した傘部77とからなり、傘部77の一側面77aに、軸部76の軸線76aを回転軸とする頂角θとした素材円錐面78を備える。
(b)において、傘部77の一側面77aでは、素材円錐面78のシール面とすべき雄テーパ状のシール素材面78aを残して切削加工を施す。81は環状に切削した環状切削部(格子模様を施した部分である。)である。
また、傘部77の一側面77aの裏面となる他側面77bを切削加工し、例えば、排気バルブ29((c)参照)の一側面54aの裏面である他側面54b(吸気バルブの場合は他側面51b(図5参照)である。)を形成する。83は他側面77bの切削箇所である底部切削部(格子模様を施した部分である。)である。
(c)において、シール面とすべき雄テーパ状のシール素材面78a((b)参照)を研磨してバルブフェイス面55(矢印で示した部分であり、吸気バルブの場合はバルブフェイス面52(図5参照)である。)を形成する。
また、軸部76((b)参照)を研磨して軸部47(矢印で示した部分であり、吸気バルブの場合は軸部44(図5参照)である。)を形成する。これで、排気バルブ29(同様にして吸気バルブ28(図5参照))の製造を完了する。
以上の(a)〜(c)で示したように、本発明の吸排気バルブ28,29の製造方法では、傘部51,54を形成するには、素材75の素材円錐面78上のシール素材面78a以外を切削加工することによりシール素材面78aを形成する、即ち浮き彫りにすることで、シール素材面78aを研磨するだけでバルブフェイス面52,55を高精度に且つ簡単に形成することができる。
図7(a)〜(c)は本発明に係るバルブシート面の成形要領を示す作用図である。
(a)において、燃焼室25の内壁面65に予め形成しておいたバルブシート取付用段部91,92に環状のバルブシート素材93,94を矢印で示すように圧入する。
(b)において、バルブシート素材93に、端面41a側から頂角を角度θとした円錐切削面96を備える切削工具としてのカッター97を当てるとともに回転させてバルブシート素材93を切削加工し、バルブシート面を形成する。バルブシート素材94についても同様に切削加工する。
(c)は、バルブシート面62を形成した吸気側バルブシート41及びバルブシート面63を形成した排気側バルブシート42を示す。
以上の図1及び図5で説明したように、本発明は第1に、内燃機関10の燃焼室25の天井61に設けた環状のバルブシート面62,63と、ほぼ傘形状に形成するとともにバルブシート面62,63に密着させるために吸排気バルブ28,29に設けたバルブフェイス面52,55とでシール面73,74を形成する内燃機関10の吸排気バルブシール構造において、シール面73,74が、吸排気バルブ28,29の軸部44,47の軸線44b、47bを回転軸とする円錐面71,72上に存在し、且つこれらの円錐面71,72と天井61の内壁面65とが交差して出来る交線としての輪郭62a,63aを含むことを特徴とする。
バルブシート面62,63とバルブフェイス面52,55とで出来るシール面73,74が円錐面71,72上に存在するために、バルブシート面62,63及びバルブフェイス面52,55を高精度に且つ容易に形成することができ、シール面73,74の気密性及び成形性を向上させることができる。
更に、例えば、燃焼室25の天井61の内壁面65が曲面等の複雑形状である場合には、シール面73,74が三次元的な形状になり、シール面73,74が円環状のものに比べて、本発明ではシール面73,74の外形を大きくすることができる、即ち吸排気バルブ28,29が開いたときの開口面積を増やすことができる。この結果、内燃機関10の吸排気効率を高めることができ、内燃機関10の高出力化を図ることができる。
本発明は第2に、図4及び図5で説明したように、シール面73,74の輪郭62a,63aが、一つの平面上に存在しないことを特徴とする。
シール面73,74の輪郭62a,63aが、一つの平面上に存在しないので、シール面73,74の形状を円形や長円形、楕円形以外の複雑形状とすることができ、燃焼室25の内壁面65のより大きな面積を吸排気通路の開口で占めることが可能になる。
例えば、シリンダボア12(図1参照)の内径をDとし、円形の吸気バルブ2弁、円形の排気バルブ1弁とした3弁式の場合は、吸気バルブの最大径を0.45Dとすると、シリンダボア12の断面積に対する吸気面積の割合は41%となる。
これに対して本発明の吸排気バルブシール構造では、吸気バルブ28を円形と仮定したときに最大径は0.5D相当となり、シリンダボア12の断面積に対する吸気面積の割合は50%となって、円形の吸気バルブの場合よりも吸気通路の面積が大きくなる。
従って、本発明では、内燃機関10の吸排気効率をより高めることができて、内燃機関10を一層高出力にすることができる。
本発明は第3に、図5〜図7で説明したように、内燃機関10(図1参照)の燃焼室25の天井61に設けた環状のバルブシート面62,63と、ほぼ傘形状に形成するとともにバルブシート面62,63に密着させるために吸排気バルブ28,29に設けたバルブフェイス面52,55とでシール面73,74を形成し、このシール面73,74を、吸排気バルブ28,29の軸部44,47の軸線44b、47bを回転軸とする円錐面71,72と、天井61の内壁面65とが交差して出来る交線としての輪郭62a,63a(図4参照)を含むよう形成する内燃機関10の吸排気バルブ用シール面形成方法であって、バルブシート面62,63を、円錐面71,72と合致する円錐切削面96を備えるカッター97で形成し、バルブフェイス面52,55を、円錐面71,72とほぼ合致する素材円錐面78を備える円錐状素材75から形成することを特徴とする。
バルブシート面62,63を、円錐面71,72と合致する円錐切削面96を備えるカッター97で形成し、バルブフェイス面52,55を、円錐面71,72とほぼ合致する素材円錐面78を備える円錐状素材75から形成するので、バルブシート面62,63及びバルブフェイス面52,55を高い精度に確保しながら容易に形成することができ、コストを抑えるとともに品質・生産性を高めることができる。
尚、本発明の実施形態では、燃焼室の内壁面にバルブシートを設けたが、これに限らず、バルブシートを設けずに、シリンダヘッドの内壁面に直接にバルブシート面を設けてもよい。また、燃焼室の内壁面にシリンダヘッド母材とは別の金属を溶着させ、この溶着部の表面を新たな内壁面としてバルブシート面を設けてもよい。
また、円錐面と天井の内壁面とが交差して出来る交線は、バルブシート面の輪郭に限らず、内側の輪郭又はバルブシート面上の任意の線でもよい。
本発明の内燃機関の吸排気バルブシール構造及び同吸排気バルブ用シール面形成方法は、二輪車及び四輪車用内燃機関に採用するのに好適である。
本発明に係る吸排気バルブシール構造を採用した内燃機関の断面図である。 本発明に係る吸排気バルブを示す斜視図である。 本発明に係る吸排気バルブを示す平面図である。 本発明に係るシリンダヘッドの燃焼室の天井を示す底面図である。 本発明に係る吸排気バルブとバルブシートとのシール面を示す説明図である。 本発明に係る吸排気バルブの製造要領を示す作用図である。 本発明に係るバルブシート面の成形要領を示す作用図である。 従来の内燃機関の吸排気バルブシール構造を示す横断面図である。 従来の内燃機関の吸排気バルブシール構造を示す縦断面図である。
符号の説明
10…内燃機関、25…燃焼室、28,28A,28B…吸気バルブ、29…排気バルブ、44,47…軸部、44b,47b…軸部の軸線、51,54…傘部、52,55…バルブフェイス面、61…天井、62,63…バルブシート面、62a,63a…バルブシート面の輪郭、65…内壁面、66…凹状面、67…スキッシュ面、71,72…円錐面、73,74…シール面、75…円錐状素材、77…円錐状素材の傘部、77a…一側面、77b…他側面、78…素材円錐面、96…円錐切削面、97…切削工具(カッター)。

Claims (4)

  1. 内燃機関の燃焼室の天井に設けた環状のバルブシート面と、ほぼ傘形状に形成するとともに前記バルブシート面に密着させるために吸排気バルブに設けたバルブフェイス面とでシール面を形成する内燃機関の吸排気バルブシール構造において、
    前記シール面は、前記吸排気バルブの軸部の軸線を回転軸とする円錐面上に存在し、且つ前記バルブシート面の輪郭は三次元的な形状であることを特徴とする内燃機関の吸排気バルブシール構造。
  2. 前記燃焼室の天井の内壁面は、前記バルブシート面の輪郭を含む凹状面と、この凹状面の全周に設けられたスキッシュ面とからなることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の吸排気バルブシール構造。
  3. 内燃機関の燃焼室の天井に設けた環状のバルブシート面と、ほぼ傘形状に形成するとともに前記バルブシート面に密着させるために吸排気バルブに設けたバルブフェイス面とでシール面を形成し、このシール面を、前記吸排気バルブの軸部の軸線を回転軸とする円錐面上に存在させ、且つ前記バルブシート面の輪郭を三次元的な形状とした内燃機関の吸排気バルブ用シール面形成方法であって、
    前記バルブシート面は、前記円錐面と合致する円錐切削面を備える切削工具で形成し、 前記バルブフェイス面は、前記吸排気バルブの素材となる円錐状素材の傘部の一側面に備えるとともに前記円錐面とほぼ合致する素材円錐面の一部に形成され、
    更に、前記バルブフェイス面を除く前記傘部の前記一側面と、前記傘部の前記一側面に対して裏面である他側面とに所定形状の切削加工が施されることを特徴とする内燃機関の吸排気バルブ用シール面形成方法。
  4. 軸部と、この軸部の端部に設けた傘部とからなり、内燃機関の燃焼室の天井に設けたバルブシート面に、前記傘部に形成したバルブフェイス面を合わせることで非円形状としたシール面を形成する吸排気バルブであって、
    前記バルブフェイス面は、前記軸部の軸線を回転軸とする円錐面上に存在し、
    このバルブフェイス面と、輪郭が三次元的な形状であるバルブシート面とは、これらの一方が他方を含んで重なり、又は、一致するように前記シール面を形成し、
    前記バルブフェイス面を、前記円錐面とほぼ合致する素材円錐面を備える円錐状素材から切削加工により浮き彫りにしたことを特徴とする内燃機関用吸排気バルブ。
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