JP4113057B2 - 静電荷現像用正帯電性トナー - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、いわゆる電子写真法を利用した静電式複写機、レーザープリンタ、普通紙ファクシミリ装置、およびこれらの機能を2つ以上有する複合機などの画像形成装置に好適に使用される静電荷現像用正帯電性トナーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子写真法では、まず感光体の表面に静電潜像を形成した後、この静電潜像を、現像手段によってトナー像に現像する。次にこのトナー像を、転写手段によって紙などの被印刷物の表面に転写した後、定着手段によって定着させることで、一連の画像形成の工程が完了する。
またトナー像転写後の感光体は、その表面に残留したトナーをクリーニング手段によって除去することで、次の画像形成に備える。
【0003】
かかる画像形成に用いるトナーとしては、定着用樹脂中に着色剤などを分散してなるトナー粒子の表面を、各種の表面処理剤で表面処理したものなどが一般的である。
またクリーニング手段としては、感光体の表面に当接させて、残留したトナーを掻き落とすためのクリーニングブレードを備えたものなどが広く用いられている。
【0004】
しかしクリーニング手段を用いて、長期間に亘って感光体の表面を繰り返しクリーニングしつづけると、感光体の表面と、上記クリーニングブレードなどのクリーニング部材との間で発生する押圧力や摩擦熱などによってトナー粒子がつぶされたり溶融したりして感光体の表面に点状に付着し、またそれが画像形成を繰り返すうちに徐々に成長する場合がある。
そして、特に黒ベタ画像やグレー画像などに、上記付着部分に対応した白点状の画像のヌケを生じるという問題がある。また上記付着部分に、被印刷物である紙から発生した紙粉が付着して、画像の余白部分に黒点を生じるという問題もある。
【0005】
そこでトナー粒子を、酸化チタンやアルミナなどの、研磨作用を有する硬質の材料からなる研磨材粒子で表面処理して研磨性を持たせることによって、画像形成時などに感光体の表面を研磨して、付着したトナー粒子などを除去することが行われている。
しかしこの方法では感光体の寿命が短くなって、長期間にわたって良質の画像を形成できないという問題がある。
【0006】
そこでトナー粒子に、例えばステアリン酸亜鉛などの金属石けんの粒子を外添することが検討されている(例えば特許文献1参照)。
金属石けん粒子は、感光体表面の滑性を向上したり、あるいは薄い膜を形成して感光体表面を保護したりすることで、当該感光体表面にトナー粒子などが付着するのを防止したり、付着したトナー粒子などをクリーニング手段によって容易にはく離できるようにしたりする効果を有している。
【0007】
【特許文献1】
特開昭59−228666号公報(第1頁右欄第14行〜第2頁左上欄第8行)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところが金属石けん粒子をトナー粒子に外添すると、形成画像の画像濃度が低下したり、画像の余白部分にトナーが付着するカブリを生じたりするという新たな問題を生じることが、発明者の検討によって明らかとなった。
本発明の目的は、金属石けん粒子を外添しているにも拘らず、これまでに比べて画像濃度が高くかつカブリのない良好な画像を形成することができる上、感光体表面へのトナー粒子などの付着をこれまで以上に良好に防止することもできる、新規な静電荷現像用正帯電性トナーを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、正帯電性のトナー粒子に、100重量部あたり5〜100重量部のシラン化合物で表面処理した金属石けん粒子を外添したことを特徴とする静電荷現像用正帯電性トナーである。
請求項2記載の発明は、シラン化合物として、アルキルシラン化合物、フッ素シラン化合物、およびアミノシラン化合物からなる群より選ばれた少なくとも1種を用いた請求項1記載の静電荷現像用正帯電性トナーである。
【0010】
請求項3記載の発明は、シラン化合物で表面処理した金属石けん粒子を、トナー粒子100重量部あたり0.01〜3重量部の割合で外添した請求項1記載の静電荷現像用正帯電性トナーである。
【0011】
請求項4記載の発明は、トナー粒子の、体積基準の平均粒径が6.0〜10.0μmで、かつ金属石けん粒子の、個数基準の平均粒径が0.1〜10.0μmである請求項1記載の静電荷現像用正帯電性トナーである。
【0012】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、金属石けん粒子の表面をシラン化合物で表面処理することによって、当該金属石けん粒子に正帯電性を付与して、現像工程で、正帯電性のトナー粒子と同じ挙動をさせて、感光体の表面に良好に付着させることができる。したがって感光体の表面に良好に付着させた金属石けん粒子によって、当該感光体の表面へのトナー粒子などの付着を、これまで以上に良好に防止することができる。
【0013】
また請求項1記載の発明によれば、上記のように金属石けん粒子の表面をシラン化合物で表面処理して、トナーと同じ正帯電性を付与することによって、トナー全体として見たときの帯電量を向上して、画像濃度が高くかつカブリのない良好な画像を形成することができる。
請求項1記載の発明においては、金属石けん粒子が、当該金属石けん粒子100重量部あたり5〜100重量部のシラン化合物で表面処理される。金属石けん粒子の、シラン化合物による表面処理量が、金属石けん粒子100重量部あたり5重量部未満では、当該シラン化合物の添加効果が不十分となって、形成画像の画像濃度が低くなったりカブリを生じたりする。一方、表面処理量が100重量部を超える場合には、過剰のシラン化合物が発生する結果、却って形成画像の画像濃度が低くなったりカブリを生じたりする。
また請求項2記載の発明によれば、シラン化合物として前記の群から選ばれた少なくとも1種を用いることによって、金属石けん粒子に、より良好な正帯電性を付与することができる。このため感光体表面へのトナー粒子などの付着を防止する効果や、あるいは画像濃度が高くかつカブリのない良好な画像を形成する効果をより一層、良好に発揮させることができる。
【0014】
なおシラン化合物で表面処理した金属石けん粒子の、トナー粒子100重量部あたりの外添量が0.01重量部未満では、当該金属石けん粒子を外添したことによる、感光体の表面への、トナー粒子などの付着を防止する効果が十分に得られないおそれがある。また逆に外添量が3重量部を超える場合には、当該金属石けん粒子の表面をシラン化合物で表面処理しているにも拘らず、形成画像の画像濃度が低くなったりカブリを生じたりするおそれがある。
【0015】
これに対し金属石けん粒子の、トナー粒子100重量部あたりの外添量を0.01〜3重量部とした請求項3記載の発明によれば、これらの問題が生じるのを抑制して、感光体表面へのトナー粒子などの付着を防止する効果や、あるいは画像濃度が高くかつカブリのない良好な画像を形成する効果をより一層、良好に発揮させることができる。
【0016】
さらに請求項4記載の発明によれば、トナー粒子と金属石けん粒子の粒径をともに前述した好適な範囲に設定することによって、細線再現性に優れるとともに画像濃度が高い、良好な画像を形成することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明を詳細に説明する。
《トナー粒子》
トナー粒子としては、定着用樹脂中に着色剤その他の添加剤を分散させた構造を有し、かつ正帯電性である従来公知の種々のトナー粒子が、いずれも使用である。
【0018】
(定着用樹脂)
定着用樹脂としては、例えばスチレン樹脂、アクリル樹脂、スチレン−アクリル樹脂、オレフィン樹脂(ポリエチレン、塩素化ポリエチレン、ホリプロピレン、アイオノマー等)、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ビニルエーテル樹脂、N−ビニル樹脂、スチレン−ブタジエン樹脂、エポキシ樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、フェノール樹脂、ロジン変性フェノール樹脂、キシレン樹脂、ロジン変性マレイン酸樹脂、ロジンエステル樹脂などを挙げることができ、特にスチレン樹脂、スチレン−アクリル樹脂、ポリエステル樹脂が好ましい。
【0019】
このうちスチレン樹脂、スチレン−アクリル樹脂としては、スチレンの単独重合体や、当該スチレンと他の単量体との共重合体を挙げることができる。
スチレンと共重合可能な他の単量体としては、例えばp−クロルスチレン;ビニルナフタレン;エチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレンなどのエチレン不飽和モノオレフィン類;塩化ビニル、臭化ビニル、弗化ビニルなどのハロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、ベンゾエ酸ビニル、酪酸ビニルなどのビニルエステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸ドテシル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニル、α−クロルアクリル酸メチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチルなどの(メタ)アクリル酸エステル類;アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、アクリルアミドなどの他のアクリル酸誘導体;ビニルメチルエーテル、ビニルイソブチルエーテルなどのビニルエーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、メチルイソプロぺニルケトンなどのビニルケトン類;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N−ビニルインドール、N−ビニルピロリデンなどのN−ビニル化合物類等を挙げることができる。これら共重合モノマーは、1種単独で、あるいは2種以上を組み合わせて、スチレンと共重合させることができる。
【0020】
またポリエステル樹脂としては、例えば多価アルコール成分と多価カルボン酸成分とを重縮合させて得られるものなどを用いることができる。
このうち多価アルコール成分としては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、ネオぺンチルグリコール、1,4−ブテンジオール、1,5−ぺンタンジオール、1,6−へキサンジオール、1,4−シクロへキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール等のジオール類の他、ビスフェノールA、水素添加ビスフェノールA、ポリオキシエチレン化ビスフェノールA、ポリオキシプロピレン化ビスフェノールA等のビスフェノール類;ソルビトール、1,2,3,6−へキサンテトロール、1,4−ソルビタン、ぺンタエリスリトール、ジぺンタエリスリトール、トリぺンタエリスリトール、1,2,4−ブタントリオール、1,2,5−ぺンタントリオール、グリセロール、ジグリセロール、2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチルべンゼン等の、トリオール以上の多価アルコール類を挙げることができる。
【0021】
また多価カルボン酸成分としては、例えばマレイン酸、フマール酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、シクロへキサンジカルボン酸、コハク酸、アジピン酸、セバチン酸、アゼライン酸、マロン酸等の2価カルボン酸;n−ブチルコハク酸、n−ブテニルコハク酸、イソブチルコハク酸、イソブテニルコハク酸、n−オクチルコハク酸、n−オクテニルコハク酸、n−ドデシルコハク酸、n−ドデセニルコハク酸、イソドデシルコハク酸、イソドデセニルコハク酸等の2価カルボン酸のアルキルもしくはアルケニルエステル;1,2,4−べンゼントリカルボン酸(トリメリット酸)、1,2,5−べンゼントリカルボン酸、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,5−へキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,4−シクロへキサントリカルボン酸、テトラ(メチレンカルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸、ピロメリット酸、エンポール三量体酸等の3価以上のカルボン酸等を挙げることができる。また、これら多価カルボン酸の無水物も使用できる。
【0022】
定着用樹脂は、軟化点が110〜150℃であるのが好ましく120〜140℃であるのがさらに好ましい。
またガラス転移点(Tg)は55〜70℃であるのが好ましい。
定着用樹脂のガラス転移点が55℃未満では、トナー粒子同士が融着しやすくなって保存安定性が低下する傾向があり、逆に70℃を超える場合には、トナー粒子の定着性が低下する傾向がある。
【0023】
定着用樹脂のガラス転移点は、示差走査熱量計(DSC)を用いて、比熱の変化点から求めることができる。
また定着用樹脂は、所定の定着性や耐オフセット性を示す程度の分子量を有しているのがよい。すなわち分子量が必要以上に高すぎると定着性が損なわれ、またあまりに低分子量であると耐オフセット性が不満足なものとなってしまう。したがって用いる定着用樹脂の種類に応じて、適度な分子量を有するものが使用されるべきである。
【0024】
また前述した定着用樹脂のうち熱可塑性樹脂には、耐オフセット性を向上させたりトナー強度を高めたりするため、必要に応じて、架橋剤や熱硬化性樹脂を加えることによって部分的に架橋構造を導入してもよい。
架橋剤としては、組み合わせる熱可塑性樹脂の種類によっても異なるが、例えばジビニルべンゼン、ジビニルナフタレン等の芳香族ジビニル化合物、エチレングリコールジ(メタ)アクリレートなどの2官能性カルボン酸エステルその他、ビニル基を2個あるいは3個以上有するビニル化合物などを挙げることができる。
【0025】
かかる架橋剤を、前記定着用樹脂のもとになる単量体とともに共重合させることによって、定着用樹脂中に架橋構造を導入することができる。
また熱硬化性樹脂としては、例えばビスフェノールA型エポキシ樹脂、水素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ノボラック型エポキシ樹脂、ポリアルキレンエーテル型エポキシ樹脂、環状脂肪族型エポキシ樹脂などのエポキシ樹脂やシアネート樹脂などを1種単独で、または2種以上組み合わせて使用することができる。
【0026】
熱硬化性樹脂を熱可塑性樹脂とブレンドして、トナー粒子を製造する任意の段階で加熱して硬化させることによって、定着用樹脂中に架橋構造を導入することができる。
(着色剤)
着色剤としては、トナー粒子の色に合わせた各色の着色剤を用いることができる。その好適な例は下記の通りである。
【0027】
黒色顔料
カーボンブラック、アセチレンブラック、ランプブラック、アニリンブラック。
黄色顔料
黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネープルスイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ。
【0028】
橙色顔料
赤口黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダスレンブリリアントオレンジGK。
赤色顔料
べンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウオッチングレッドカルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B。
【0029】
紫色顔料
マンガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ。
青色顔料
紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダスレンブルーBC。
【0030】
緑色顔料
クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG。
白色顔料
亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛。
体質顔料
バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミナホワイト。
【0031】
着色剤の添加量は、定着用樹脂100重量部に対して2〜20重量部であるのが好ましく、5〜15重量部であるのがさらに好ましい。
(他の添加剤)
着色剤以外の他の添加剤の代表例としては、電荷制御剤、オフセット防止剤を挙げることができる。
電荷制御剤はトナー粒子の摩擦帯電特性を制御するためのもので、トナー粒子の帯電極性に応じて正電荷制御用と負電荷制御用のものがあるが、本発明のトナー粒子は正帯電性であるので、正電荷制御用の電荷制御剤を用いる。
【0032】
正電荷制御用の電荷制御剤としては、例えばピリダジン、ピリミジン、ピラジン、オルトオキサジン、メタオキサジン、パラオキサジン、オルトチアジン、メタチアジン、パラチアジン、1,2,3−トリアジン、1,2,4−トリアジン、1,3,5−トリアジン、1,2,4−オキサジアジン、1,3,4−オキサジアジン、1,2,6−オキサジアジン、1,3,4−チアジアジン、1,3,5−チアジアジン、1,2,3,4−テトラジン、1,2,4,5−テトラジン、1,2,3,5−テトラジン、1,2,4,6−オキサトリアジン、1,3,4,5−オキサトリアジン、フタラジン、キナゾリン、キノキサリンなどのアジン化合物;アジンファストレッドFC、アジンファストレッド12BK、アジンバイオレットBO、アジンブラウン3G、アジンライトブラウンGR、アジンダークグリーンBH/C、アジンディープブラックEW、アジンディープブラック3RLなどのアジン化合物からなる直接染料;ニグロシン、ニグロシン塩、ニグロシン誘導体などのニグロシン化合物;ニグロシンBK、ニグロシンNB、ニグロシンZなどのニグロシン化合物からなる酸性染料;ナフテン酸または高級脂肪酸の金属塩類;アルコキシル化アミン;アルキルアミド;べンジルメチルへキシルデシルアンモニウム、デシルトリメチルアンモニウムクロライド等の4級アンモニウム塩を挙げることができる。これらは1種単独使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。特にニグロシン化合物が、より迅速な帯電の立ち上がり性が得られる点で最適である。
【0033】
また4級アンモニウム塩、カルボン酸塩、もしくはカルボキシル基を有する樹脂やオリゴマーなども、正帯電性電荷制御剤として使用することができる。
具体的には、例えばその側鎖や、あるいは主鎖の末端などに4級アンモニウム塩、カルボン酸塩またはカルボキシル基を導入した、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、スチレン−アクリル樹脂、ポリエステル樹脂などの1種または2種以上を挙げることができる。特に主鎖がスチレン−アクリル樹脂(スチレン−アクリル系共重合体)である上記の樹脂やオリゴマーは、帯電量を所望の値に調整するのが容易であることから最適である。
【0034】
例えば4級アンモニウム塩を導入した樹脂やオリゴマーは、上記樹脂またはオリゴマーのもとになる単量体を、分子中に4級アンモニウム塩を含む単量体と共重合させることで合成される。
例えばスチレン−アクリル樹脂やアクリル樹脂からなる樹脂やオリゴマーに4級アンモニウム塩を導入するために用いる、分子中に4級アンモニウム塩を含む単量体としては、ジアルキルアミノアルキル(メタ)アクリレートから第4級化の工程を経て誘導される単量体が好ましい。
【0035】
その具体例としては例えば、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジプロピルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジブチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のジ(低級アルキル)アミノエチル(メタ)アクリレート;ジメチルメタクリルアミド、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド等を挙げることができる。
また上記の単量体とともにスチレン−アクリル樹脂やアクリル樹脂を形成する単量体としては、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸2−エチルへキシル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチルなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステルを挙げることができる。
【0036】
またこれらの単量体に、ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、Nーメチロール(メタ)アクリルアミド等のヒドロキシ基含有単量体を併用することもできる。
電荷制御剤の添加量は、定着用樹脂100重量部に対して1.0〜6.0重量部であるのが好ましい。
【0037】
またオフセット防止剤としてはワックス類を挙げることができ、その具体例としては、例えばポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックス、テフロン(登録商標)系ワックス、フィッシャートロプシュワックス、パラフインワックス、エステルワックス、モンタンワックス、ライスワックス等を挙げることができる。ワックスは、2種以上を併用しても構わない。かかるワックスを添加することにより、トナー粒子の耐オフセット性を向上するとともに、像スミアリングを効率的に防止することができる。
【0038】
なお、フィッシャートロプシュワックスは、一酸化炭素の接触水素化反応であるフィッシャートロプシュ反応を利用して製造される合成ワックスであり、イソ(iso)構造分子や側鎖が少ない直鎖炭化水素化合物である。
かかるフィッシャートロプシュワックスの中でも、重量平均分子量が1000〜2000で、かつ100〜120℃の範囲内にDSCによる吸熱ボトムピークを有するものが好ましい。このようなフィッシャートロプシュワックスとしては、サゾール社から入手できるサゾールワックスC1(H1の結晶化による高分子量グレード、吸熱ボトムピーク:106.5℃)、サゾールワックスC105(C1の分留法による精製品、吸熱ボトムピーク:102.1℃)、サゾールワックスSPRAY(C105の微粒子品、吸熱ボトムピーク:102.1℃)等を挙げることができる。
【0039】
オフセット防止剤の添加量は、定着用樹脂100重量部に対して2.0〜5.0重量部であるのが好ましい。
その他、安定剤等の種々の添加剤を、適宜の割合で配合してもよい。
またトナーを磁性一成分現像剤として使用する場合は、トナー粒子中に磁性粉を添加すればよい。
磁性粉の具体例としては、例えばフェライト、マグネタイトを初めとする鉄、コバルト、ニッケル等の強磁性を示す金属や合金、またはこれらの元素を含む化合物、あるいは、強磁性元素を含まないが適当な熱処理を施すことによって強磁性を示すようになる合金、もしくは二酸化クロム等を挙げることができる。
【0040】
磁性粉の、個数基準の平均粒径は、定着用樹脂中に均一に分散させることを考慮すると、0.1〜1μmであるのが好ましく、0.1〜0.5μmであるのがさらに好ましい。また磁性粉は、分散性をさらに向上することを考慮すると、チタン系カップリング剤やシラン系カップリング剤などのカップリング剤で処理して使用することもできる。
磁性粉の添加量は、定着用樹脂100重量部に対して50〜100重量部であるのが好ましい。
【0041】
トナー粒子の、体積基準の平均粒径は6.0〜10.0μmであるのが好ましい。平均粒径が6.0μm未満では、形成画像の画像濃度が不十分になるおそれがある。また平均粒径が10.0μmを超える場合には細線再現性が低下して、形成画像の高画質化に十分に対応できないおそれがある。
(トナー粒子の製造)
トナー粒子は、定着用樹脂と上記各種添加剤とを所定の割合で混合し、押出機等を用いて溶融混練した後、さらに粉砕し、分級することによって製造することができる。また各種添加剤の存在下で、定着用樹脂のもとになる単量体を適当な分散媒中に粒状に分散させながら重合あるいは重縮合反応させたのち、分級することによっても製造することができる。
【0042】
《金属石けん粒子》
上記トナー粒子に外添する金属石けん粒子としては、脂肪酸の金属石けん、例えばステアリン酸等の、炭素数が15以上の高級脂肪酸の金属塩(例えば亜鉛塩、カルシウム塩など)が好ましく、ステアリン酸亜鉛が最も好ましい。
また金属石けん粒子は、個数基準の平均粒径が0.1〜10.0μmであるのが好ましい。平均粒径が0.1μm未満であるか、または10μmを超える場合は、このいずれにおいても、当該金属石けん粒子による、感光体の表面にトナー粒子などが付着するのを防止する効果が不十分になるおそれがある。
【0043】
金属石けん粒子を表面処理するためのシラン化合物としては、当該金属石けん粒子に正の帯電性を付与し得る種々のシラン化合物がいずれも使用可能であり、かかるシラン化合物としては、例えばアルキルシラン化合物、フッ素シラン化合物、アミノシラン化合物を挙げることができる。
上記のうちアルキルシラン化合物としては、例えば式(1):
【0044】
【化1】
【0045】
で表され、式中の、R1〜R4のうちの少なくとも1つ(R1〜R4の全部でもよい)がアルキル基である化合物を挙げることができる。
またアルキル基としては、例えばイソブチル基、ヘキシル基、オクチル基などを挙げることができる。
またアルキル基が3つ以下であるとき、残りの基としては、水素原子や1価の有機基、例えばアルコキシ基;ビニル基、アリル基等のアルケニル基;フェニル基、ナフチル基等のアリール基;ベンジル基、フェニルエチル基等のアラルキル基などを挙げることができる。
【0046】
フッ素シラン化合物としては、前記式(1)で表され、式中の、R1〜R4のうちの少なくとも1つ(R1〜R4の全部でもよい)がフッ素原子を含む有機基、またはフッ素原子である化合物を挙げることができる。
またフッ素シラン化合物は、フッ素原子を含む有機基、およびフッ素原子の両方を有していてもよい。
上記のうちフッ素原子を含む有機基としては、例えばパーフロロプロピル基などのパーフロロアルキル基を挙げることができる。
【0047】
またフッ素原子を含む有機基、もしくはフッ素原子が3つ以下であるとき、残りの基としては、前記と同様に水素原子や1価の有機基を挙げることができる。アミノシラン化合物としては、これも前記式(1)で表され、式中の、R1〜R4のうちの少なくとも1つ(R1〜R4の全部でもよい)がアミノ基を含む有機基、またはアミノ基である化合物を挙げることができる。
またアミノシラン化合物は、アミノ基を含む有機基、およびアミノ基の両方を有していてもよい。
【0048】
上記のうちアミノ基を含む有機基としては、例えばγ−アミノプロピル基などのアミノアルキル基を挙げることができる。
上記シラン化合物による表面処理量は、金属石けん粒子100重量部あたりシラン化合物を5〜100重量部の割合である必要がある。この理由は先に説明したとおりである。
なお、画像濃度が高くかつカブリのない良好な画像を形成する効果をさらに向上することを考慮すると、シラン化合物による表面処理量は、上記の範囲内でもとくに、金属石けん粒子100重量部あたり50〜80重量部であるのがさらに好ましい。
【0049】
シラン化合物を2種以上、併用する場合は、その合計量が上記の範囲内であるのが好ましい。
表面処理は、金属石けん粒子とシラン化合物とを、ヘンシェルミキサーなどを使用して乾式で混合、かく拌することによって行う。この際、表面処理剤が金属石けん粒子内部に埋め込まれないようにするのが好ましい。
《静電荷現像用正帯電性トナー》
本発明の静電荷現像用正帯電性トナーは、前記トナー粒子に、上で説明した、シラン化合物で表面処理した金属石けん粒子を外添してなるものである。
【0050】
その外添量はとくに限定されないが、トナー粒子100重量部あたり0.01〜3重量部であるのが好ましい。この理由は先に説明したとおりである。
なお感光体表面へのトナー粒子などの付着を防止する効果や、あるいは画像濃度が高くかつカブリのない良好な画像を形成する効果をさらに良好に発揮させることを考慮すると、シラン化合物で表面処理した金属石けん粒子の外添量は、上記の範囲内でもとくに、トナー粒子100重量部あたり0.1〜1.0重量部であるのがさらに好ましい。
【0051】
また本発明の静電荷現像用正帯電性トナーにおいては、トナー粒子の表面を、例えば流動化剤や帯電調整剤として機能する従来公知の外添剤、具体的にはシリカ、酸化チタン、アルミナなどの微小粒子(粒径が0.1μmよりかなり小さいもの)によって表面処理してもよい。
外添剤の粒径は、BET比表面積で表して20〜400m2/g、特に50〜200m2/gであるのが好ましい。
【0052】
また外添剤による、トナー粒子の表面処理量は、当該トナー粒子100重量部に対して0.05〜2重量部、特に0.1〜1重量部であるのが好ましい。表面処理量が0.05重量部未満ではトナーの流動性が不足するおそれがあり、逆に2重量部を超えるとフィルミングやチャーヂャ汚れが発生するおそれがある。
本発明の静電荷現像用正帯電性トナーは、一成分現像剤(磁性または非磁性)および二成分現像剤のいずれにも好適に使用できる。
【0053】
このうち磁性一成分現像剤としては、前記のように磁性粉を添加したトナー粒子を含むトナーを用いることができる。また非磁性一成分現像剤としては、磁性粉を添加していないトナー粒子を含むトナーを用いればよい。さらに二成分現像剤を得るには、磁性粉を添加していないトナー粒子を含むトナーと、キャリヤとを混合すればよい。
キャリヤとしては、たとえばガラスビーズや、酸化または未酸化の鉄粉、フェライト、Co系、Mn−Mg系、Cu−Zn系、Li系などの磁性体粒子、あるいはその表面を合成樹脂(アクリル系、フッ素系、シリコーン系、ポリエステル系などの樹脂)で被覆したもの等を挙げることができる。
【0054】
かかるキャリヤは、体積基準の中心粒径が35〜100μm、特に40〜65μmであるのが好ましい。また二成分現像剤のトナー濃度は、2〜15重量%であるのが好ましい。
本発明の静電荷現像用正帯電性トナーは、従来公知の種々の現像法に適用することができる。
すなわち磁性一成分現像剤を用いた静電誘導現像法、ジャンピング現像法、BMT現像法、非磁性一成分現像剤を用いたファーブラシ現像法、加圧現像法、NSP現像法、二成分現像剤を用いたカスケード現像法、磁気ブラシ現像法などを挙げることができる。また反転現像であっても正規現像であってもよい。
【0055】
【実施例】
以下に本発明を、実施例、比較例に基づいてさらに詳細に説明する。
実施例1
(トナー粒子の製造)
スチレン−アクリル樹脂100重量部に、磁性粉〔マグネタイト、戸田工業(株)製のEPT−1000〕70重量部、正電荷制御用の電荷制御剤(ニグロシン系染料)2重量部、およびポリエチレンワックス30重量部を加えて、ヘンシェルミキサーで十分に前混合し、次いで2軸押出式混練機を用いて溶融混練し、ジェットミルを用いて粉砕した後、風力分級機を用いて分級して、体積基準の平均粒径が7μmであるトナー粒子を製造した。
【0056】
(金属石けん粒子の表面処理)
個数基準の平均粒径が2.0μmであるステアリン酸亜鉛粒子100重量部に、式(2):
【0057】
【化2】
【0058】
で表されるフッ素シラン化合物20重量部を加えて、ヘンシェルミキサーを用いて乾式混合して表面処理した。
(静電荷現像用正帯電性トナーの製造)
前記トナー粒子100重量部に対して、上記の、フッ素シラン化合物で表面処理したステアリン酸亜鉛粒子0.5重量部と、外添剤としてのシリカ(個数基準の平均粒径0.01μm)0.6重量部とを外添して静電荷現像用正帯電性トナーを製造した。
【0059】
実施例2
個数基準の平均粒径が2.0μmであるステアリン酸亜鉛粒子100重量部に、式(3):
【0060】
【化3】
【0061】
で表されるアミノシラン化合物20重量部を加えて、ヘンシェルミキサーを用いて乾式混合して表面処理した。
そしてこのアミノシラン化合物で表面処理したステアリン酸亜鉛粒子0.5重量部を外添したこと以外は実施例1と同様にして静電荷現像用正帯電性トナーを製造した。
比較例1
シラン化合物で表面処理していないステアリン酸亜鉛粒子0.5重量部を外添したこと以外は実施例1と同様にして静電荷現像用正帯電性トナーを製造した。
【0062】
実機試験1
上記実施例1、2、比較例1で製造した静電荷現像用正帯電性トナーを、アモルファスシリコン感光体を装備したレーザープリンタ〔京セラミタ(株)製のFS−9500〕に使用して、下記の条件で画像形成を行い、感光体の表面にトナー粒子などが付着したかどうかを評価した。
帯電電位:+450V
現像法:磁性1成分反転現像法
現像バイアス:200V
またトナー粒子などの付着状態の評価は下記のようにして行った。
【0063】
トナー付着状態の評価
全面黒べタ画像を1万枚、連続して画像形成して、1枚目と1万枚目の黒べタ画像を比較した。そして、1万枚目の黒べタ画像に白い斑点状の画像欠陥が認められたものを付着あり、画像欠陥が認められなかったものを付着なしとして評価した。
画像濃度試験
画像形成1枚目の画像の、黒ベタ部の画像濃度IDと、余白部分のカブリ濃度FDとを、反射濃度計〔東京電色(株)製のTC−6DS〕を用いて測定した。
【0064】
結果を表1に示す。
【0065】
【表1】
【0066】
表より、ステアリン酸亜鉛粒子をフッ素シラン化合物またはアミノシラン化合物で表面処理することによって、処理しないものよりもトナー粒子などの付着をより有効に防止できることが確認された。
実施例3
(定着用樹脂の合成)
スチレン70重量部と、アクリル酸ブチル30重量部との混合液を、窒素による不活性雰囲気中で、2,2−アゾビス−(2,4−ジメチルバレロニトリル)を主成分とする重合開始剤〔和光純薬(株)製のV−65〕6重量部と、トルエン200重量部との溶液に3時間かけて滴下し、滴下終了後、液温を60℃に保った状態で12時間、重合反応させた。そして12時間、経過後にトルエンを減圧蒸留して除去することによって、定着用樹脂であるスチレン−アクリル樹脂を得た。
【0067】
(トナー粒子の製造)
上記スチレン−アクリル樹脂100重量部に、磁性粉〔マグネタイト、戸田工業(株)製のEPT−1000〕60重量部、正電荷制御用の電荷制御剤〔オリエント化学(株)製のボントロンN−01〕5重量部、およびポリプロピレンワックス〔三洋化成(株)製の商品名ユーメックス100TS〕3重量部を加えて、ヘンシェルミキサーで十分に前混合し、次いで2軸押出式混練機を用いて溶融混練し、ジェットミルを用いて粉砕した後、風力分級機を用いて分級して、体積基準の平均粒径が8μmであるトナー粒子を製造した。
【0068】
(金属石けん粒子の表面処理)
個数基準の平均粒径が5μmであるステアリン酸亜鉛粒子100重量部に、式(4):
【0069】
【化4】
【0070】
で表されるイソブチルシラン化合物50重量部を加えて、ヘンシェルミキサーを用いて乾式混合して表面処理した。
(静電荷現像用正帯電性トナーの製造)
前記トナー粒子100重量部に対して、上記の、イソブチルシラン化合物で表面処理したステアリン酸亜鉛粒子2.0重量部と、外添剤としてのシリカ〔ワッカー社製のH2050EP〕0.8重量部とを外添して静電荷現像用正帯電性トナーを製造した。
【0071】
実施例4
個数基準の平均粒径が2.0μmであるステアリン酸亜鉛粒子100重量部に、式(5):
【0072】
【化5】
【0073】
で表されるヘキシルシラン化合物50重量部を加えて、ヘンシェルミキサーを用いて乾式混合して表面処理した。
そしてこのヘキシルシラン化合物で表面処理したステアリン酸亜鉛粒子2.0重量部を外添したこと以外は実施例3と同様にして静電荷現像用正帯電性トナーを製造した。
実施例5
個数基準の平均粒径が2.0μmであるステアリン酸亜鉛粒子100重量部に、式(6):
【0074】
【化6】
【0075】
で表されるオクチルシラン化合物50重量部を加えて、ヘンシェルミキサーを用いて乾式混合して表面処理した。
そしてこのオクチルシラン化合物で表面処理したステアリン酸亜鉛粒子2.0重量部を外添したこと以外は実施例3と同様にして静電荷現像用正帯電性トナーを製造した。
実施例6
個数基準の平均粒径が2.0μmであるステアリン酸亜鉛粒子100重量部に、前記式(4)で表されるイソブチルシラン化合物5重量部と、式(5)で表されるヘキシルシラン化合物5重量部と、式(6)で表されるオクチルシラン化合物5重量部とを加えて、ヘンシェルミキサーを用いて乾式混合して表面処理した。
【0076】
そしてこれらのシラン化合物で表面処理したステアリン酸亜鉛粒子0.01重量部を外添したこと以外は実施例3と同様にして静電荷現像用正帯電性トナーを製造した。
実施例7
個数基準の平均粒径が2.0μmであるステアリン酸亜鉛粒子100重量部に、前記式(4)で表されるイソブチルシラン化合物20重量部と、式(5)で表されるヘキシルシラン化合物20重量部と、式(6)で表されるオクチルシラン化合物20重量部と、式(3)で表されるアミノシラン化合物10重量部とを加えて、ヘンシェルミキサーを用いて乾式混合して表面処理した。
【0077】
そしてこれらのシラン化合物で表面処理したステアリン酸亜鉛粒子3.0重量部を外添したこと以外は実施例3と同様にして静電荷現像用正帯電性トナーを製造した。
実施例8
個数基準の平均粒径が2.0μmであるステアリン酸亜鉛粒子100重量部に、前記式(4)で表されるイソブチルシラン化合物20重量部と、式(5)で表されるヘキシルシラン化合物20重量部と、式(6)で表されるオクチルシラン化合物20重量部と、式(2)で表されるフッ素シラン化合物20重量部と、式(3)で表されるアミノシラン化合物20重量部とを加えて、ヘンシェルミキサーを用いて乾式混合して表面処理した。
【0078】
そしてこれらのシラン化合物で表面処理したステアリン酸亜鉛粒子3.0重量部を外添したこと以外は実施例3と同様にして静電荷現像用正帯電性トナーを製造した。
比較例2
シラン化合物で表面処理していないステアリン酸亜鉛粒子(個数基準の平均粒径2.0μm)2.0重量部を外添したこと以外は実施例3と同様にして静電荷現像用正帯電性トナーを製造した。
【0079】
実機試験2
上記実施例3〜8、比較例2で製造した静電荷現像用正帯電性トナーを、アモルファスシリコン感光体を装備したデジタル複合機〔京セラミタ(株)製のKM−3530〕に使用して、下記の条件で画像形成を行い、感光体の表面にトナー粒子などが付着したかどうかを評価した。
感光体表面電位(露光前):+240V
感光体表面電位(露光後):+10V
現像法:磁性1成分反転現像法
現像バイアス:160V
またトナー粒子などの付着状態の評価は下記のようにして行った。
【0080】
トナー付着状態の評価
全面黒べタ画像を1万枚、連続して画像形成して、1枚目と1万枚目の黒べタ画像を比較した。そして、1万枚目の黒べタ画像に白い斑点状の画像欠陥が多数、認められ、黒ベタ面とは認識できなかったものを付着あり(×)、画像欠陥が多数、認められたが、かろうじて黒ベタ面と認識できたものを(△)、画像欠陥が僅かに認められたものを(○)、そして画像欠陥が全く認められなかったものを付着なし(◎)として評価した。
【0081】
画像濃度試験
画像形成1枚目の画像の、黒ベタ部の画像濃度IDと、余白部分のカブリ濃度FDとを、反射濃度計〔東京電色(株)製のTC−6DS〕を用いて測定した。
以上の結果を表2に示す。
【0082】
【表2】
【0083】
表より、その表面を各種のシラン化合物で表面処理したステアリン酸亜鉛粒子を外添した実施例3〜8は、未処理のステアリン酸亜鉛粒子を外添した比較例2に比べて画像濃度IDを高く、かつカブリ濃度FDを低くできることが確認された。また上記実施例3〜8は、比較例1に比べて、感光体表面へのトナー粒子等の付着をより良好に防止できることも確認された。
比較例3
個数基準の平均粒径が2.0μmであるステアリン酸亜鉛粒子100重量部に対する、前記式(4)で表されるイソブチルシラン化合物の表面処理量を3重量部とし、かつイソブチルシラン化合物で表面処理したステアリン酸亜鉛粒子の、トナー粒子100重量部に対する外添量を0.01重量部としたこと以外は実施例3と同様にして静電荷現像用正帯電性トナーを製造した。
【0084】
比較例4
個数基準の平均粒径が2.0μmであるステアリン酸亜鉛粒子100重量部に対する、前記式(4)で表されるイソブチルシラン化合物の表面処理量を105重量部とし、かつイソブチルシラン化合物で表面処理したステアリン酸亜鉛粒子の、トナー粒子100重量部に対する外添量を3.0重量部としたこと以外は実施例3と同様にして静電荷現像用正帯電性トナーを製造した。
【0085】
実施例9
個数基準の平均粒径が2.0μmであるステアリン酸亜鉛粒子100重量部に対する、前記式(4)で表されるイソブチルシラン化合物の表面処理量を50重量部とし、かつイソブチルシラン化合物で表面処理したステアリン酸亜鉛粒子の、トナー粒子100重量部に対する外添量を3.5重量部としたこと以外は実施例3と同様にして静電荷現像用正帯電性トナーを製造した。
【0086】
比較例5
ステアリン酸亜鉛粒子を外添しなかったこと以外は実施例3と同様にして静電荷現像用正帯電性トナーを製造した。
上記実施例9、比較例3〜5で製造した静電荷現像用正帯電性トナーについて前記の実機試験2、トナー付着状態の評価、および画像濃度試験を行った。結果を、実施例3の結果と合わせて表3に示す。
【0087】
【表3】
【0088】
表より、ステアリン酸亜鉛粒子100重量部に対するイソブチルシランの表面処理量を3重量部とした比較例3は、実施例3に比べて画像濃度IDが低下するとともに、比較例5のようにひどくはないものの、感光体表面へのトナー粒子等の付着が発生することがわかった。
また表面処理量を105重量部とした比較例4は、実施例3に比べて画像濃度IDが低下し、かつカブリ濃度FDが上昇するとともに、比較例3に比べるとごく僅かながら、感光体表面へのトナー粒子等の付着が発生することがわかった。
【0089】
またトナー粒子100重量部に対する表面処理したステアリン酸亜鉛粒子の外添量を3.5重量部とした実施例9は、実施例3に比べてカブリ濃度FDが上昇するとともに、比較例4と同程度の、感光体表面へのトナー粒子等の付着が発生することがわかった。
実施例10、比較例6、7
イソブチルシラン化合物に代えて、前記式(5)で表されるヘキシルシラン化合物を用いたこと以外は実施例9、比較例3、4と同様にして静電荷現像用正帯電性トナーを製造した。
【0090】
上記実施例10、比較例6、7で製造した静電荷現像用正帯電性トナーについて前記の実機試験2、トナー付着状態の評価、および画像濃度試験を行った。結果を、実施例4の結果と合わせて表4に示す。
【0091】
【表4】
【0092】
表より、イソブチルシラン化合物に代えてヘキシルシラン化合物を用いても、表3と同様の結果が得られることがわかった。
実施例11、比較例8、9
イソブチルシラン化合物に代えて、前記式(6)で表されるオクチルシラン化合物を用いたこと以外は実施例9、比較例3、4と同様にして静電荷現像用正帯電性トナーを製造した。
【0093】
上記実施例11、比較例8、9で製造した静電荷現像用正帯電性トナーについて前記の実機試験2、トナー付着状態の評価、および画像濃度試験を行った。結果を、実施例5の結果と合わせて表5に示す。
【0094】
【表5】
【0095】
表より、イソブチルシラン化合物に代えてオクチルシラン化合物を用いても、表3と同様の結果が得られることがわかった。
比較例10
前記式(4)で表されるイソブチルシラン化合物、式(5)で表されるヘキシルシラン化合物、および式(6)で表されるオクチルシラン化合物の、ステアリン酸亜鉛粒子100重量部に対する表面処理量をいずれも1重量部としたこと以外は実施例6と同様にして静電荷現像用正帯電性トナーを製造した。
【0096】
比較例11
前記式(4)で表されるイソブチルシラン化合物、式(5)で表されるヘキシルシラン化合物、および式(6)で表されるオクチルシラン化合物の、ステアリン酸亜鉛粒子100重量部に対する表面処理量をいずれも35重量部とし、かつこれらのシラン化合物で表面処理されたステアリン酸亜鉛粒子の、トナー粒子100重量部に対する外添量を3.5重量部としたこと以外は実施例6と同様にして静電荷現像用正帯電性トナーを製造した。
【0097】
上記比較例10、11で製造した静電荷現像用正帯電性トナーについて前記の実機試験2、トナー付着状態の評価、および画像濃度試験を行った。結果を、実施例6の結果と合わせて表6に示す。
【0098】
【表6】
【0099】
表より、ステアリン酸亜鉛粒子100重量部に対するシラン化合物の合計の表面処理量を3重量部とした比較例10は、実施例6に比べて画像濃度IDが低下するとともに、感光体表面へのトナー粒子等の付着が発生することがわかった。
また合計の表面処理量を105重量部とし、かつトナー粒子100重量部に対する表面処理したステアリン酸亜鉛粒子の外添量を3.5重量部とした比較例11は、実施例6に比べて画像濃度IDが低下し、かつカブリ濃度FDが上昇するとともに、比較例10に比べてごく僅かながら、感光体表面へのトナー粒子等の付着が発生することがわかった。
【0100】
比較例12
前記式(4)で表されるイソブチルシラン化合物、式(5)で表されるヘキシルシラン化合物、式(6)で表されるオクチルシラン化合物、および式(3)で表されるアミノシラン化合物の、ステアリン酸亜鉛粒子100重量部に対する表面処理量をいずれも1重量部とし、かつこれらのシラン化合物で表面処理されたステアリン酸亜鉛粒子の、トナー粒子100重量部に対する外添量を0.01重量部としたこと以外は実施例7と同様にして静電荷現像用正帯電性トナーを製造した。
【0101】
比較例13
前記式(4)で表されるイソブチルシラン化合物、式(5)で表されるヘキシルシラン化合物、式(6)で表されるオクチルシラン化合物、および式(3)で表されるアミノシラン化合物の、ステアリン酸亜鉛粒子100重量部に対する表面処理量をいずれも26重量部とし、かつこれらのシラン化合物で表面処理されたステアリン酸亜鉛粒子の、トナー粒子100重量部に対する外添量を3.5重量部としたこと以外は実施例7と同様にして静電荷現像用正帯電性トナーを製造した。
【0102】
上記比較例12、13で製造した静電荷現像用正帯電性トナーについて前記の実機試験2、トナー付着状態の評価、および画像濃度試験を行った。結果を、実施例7の結果と合わせて表7に示す。
【0103】
【表7】
【0104】
表より、ステアリン酸亜鉛粒子100重量部に対するシラン化合物の合計の表面処理量を4重量部とし、かつトナー粒子100重量部に対する表面処理したステアリン酸亜鉛粒子の外添量を0.01重量部とした比較例12は、実施例7に比べて画像濃度IDが低下するとともに、感光体表面へのトナー粒子等の付着が発生することがわかった。
また合計の表面処理量を104重量部とし、かつトナー粒子100重量部に対する表面処理したステアリン酸亜鉛粒子の外添量を3.5重量部とした比較例13は、実施例7に比べて画像濃度IDが低下し、かつカブリ濃度FDが上昇するとともに、比較例12に比べてごく僅かながら、感光体表面へのトナー粒子等の付着が発生することがわかった。
【0105】
実施例12〜15
トナー粒子の体積基準の平均粒径を5.5μm(実施例12)、6.0μm(実施例13)、10.0μm(実施例14)および10.5μm(実施例15)としたこと以外は実施例3と同様にして静電荷現像用正帯電性トナーを製造した。
上記実施例12〜15で製造した静電荷現像用正帯電性トナーについて前記の画像濃度試験を行った。また実施例12〜15で製造した静電荷現像用正帯電性トナーを用いて細線画像を形成して、その再現性を評価した。
【0106】
評価は、細線に太りや細り、キレ等がなく、原稿像を忠実に再現できたものを(◎)、太りや細りがあったもののキレ等はなく、原稿像を比較的忠実に再現できたものを(○)、太りや細りが大きい上キレもあり、原稿像を忠実に再現できなかったものを(×)として評価した。
結果を、実施例3の結果と合わせて表8に示す。
【0107】
【表8】
【0108】
表より、トナー粒子の平均粒径が6.0〜10.0μmであるとき、画像濃度IDが高くかつカブリ濃度FDが低い上、細線再現性に優れた良好な画像を形成できることがわかった。
実施例16〜19
ステアリン酸亜鉛粒子の個数基準の平均粒径を0.08μm(実施例16)、0.1μm(実施例17)、10.0μm(実施例18)および10.5μm(実施例19)としたこと以外は実施例3と同様にして静電荷現像用正帯電性トナーを製造した。
【0109】
上記実施例16〜19で製造した静電荷現像用正帯電性トナーについて前記の実機試験2、トナー付着状態の評価、および画像濃度試験を行った。結果を、実施例3の結果と合わせて表9に示す。
【0110】
【表9】
【0111】
表より、ステアリン酸亜鉛粒子の平均粒径が0.1〜10.0μmであるとき、画像濃度IDが高くかつカブリ濃度FDが低い上、感光体表面へのトナー粒子等の付着のない良好な画像を形成できることがわかった。
Claims (4)
- 正帯電性のトナー粒子に、100重量部あたり5〜100重量部のシラン化合物で表面処理した金属石けん粒子を外添したことを特徴とする静電荷現像用正帯電性トナー。
- シラン化合物として、アルキルシラン化合物、フッ素シラン化合物、およびアミノシラン化合物からなる群より選ばれた少なくとも1種を用いた請求項1記載の静電荷現像用正帯電性トナー。
- シラン化合物で表面処理した金属石けん粒子を、トナー粒子100重量部あたり0.01〜3重量部の割合で外添した請求項1記載の静電荷現像用正帯電性トナー。
- トナー粒子の、体積基準の平均粒径が6.0〜10.0μmで、かつ金属石けん粒子の、個数基準の平均粒径が0.1〜10.0μmである請求項1記載の静電荷現像用正帯電性トナー。
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