JP4112785B2 - 連鋳鋳片の熱間幅大圧下時の表面割れ防止方法 - Google Patents

連鋳鋳片の熱間幅大圧下時の表面割れ防止方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、Al,Nを含有する連続鋳片の熱間幅大圧下時の表面割れ防止方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、鋳片を連続鋳造用鋳型によって鋳造するに際し、鋳片幅を一定にして鋳造し、ガスカッターで所定の長さに分割した鋳片スラブを冷却することなく、保温あるいは僅かに加熱した後、溝型を有する垂直ロールと水平ロールから構成された圧延機を用いて、垂直ロールで幅圧下を行い、それによって生じた鋳片短辺近傍のドッグボーン形状を水平ロールを用いてならし圧延することを繰り返し行い、鋳片幅を所定の寸法に調整し、場合によっては圧延工程の生産性向上のために所定の厚みまで厚み圧下を行うことで製造される圧延用鋳片スラブは、幅中央部において圧延方向に引張歪を受けることから、熱間圧延中に鋳片幅中央部の表面に割れ欠陥が発生し易いことが知られていた。
【0003】
特に、近年熱間圧延や冷間圧延して製造される製品の材質を制御するために、例えば、Al,N等が添加される鋼が増加してきているが、これらの鋼から鋳造した鋳片スラブを熱間で幅圧下圧延すると、圧延方向に引張変形を受ける鋳片スラブ幅中央部表面の割れ欠陥の発生が特に顕著である。
このような工程を経て製造した幅調整後の高温鋳片スラブをそのまま熱間圧延製品サイズに熱間圧延する(一般に直送圧延と称する)と、ヘゲ疵と称される表面欠陥が発生することが多い。このため幅調整後の高温鋳片スラブを一旦冷却し、疵検査を実施し手入れを行う必要があり、直送圧延比率は極めて低いものであった。
【0004】
鋼の熱間加工性は、γ粒径と炭窒化物や硫化物等の析出状態の影響を強く受け、γ粒径が微細なほど、またγ粒界への析出が少ないほど、熱間加工性が向上することは公知のことである。また、前記した合金を添加した割れ感受性の高い鋼を連続鋳造によって製造し、直送あるいは直接熱間圧延する場合に、割れ発生に関与する因子を効果的に制御し得る技術の確立が強く望まれていた。
【0005】
このように、特に炭窒化物を析出し易い合金を含有した鋼を連続鋳造した後、引き続いて溝付きロールによって熱間で幅調整するために、幅圧下圧延を行う場合に特有の課題である圧延方向に引張歪を受ける鋳片幅中央部の割れ欠陥を有効に防止する抜本的な技術は見出されていなかった。
したがって、これらの鋼を熱間圧延によって幅圧下し、欠陥発生を最小に抑えながら鋳片幅を造り込むために、一パス当たりの圧下量を規制する方法が用いられていることから、所望の幅にするためにはパス回数が増大し生産性を阻害したり、あるいは幅圧下後の鋳片を直送圧延せず、一度冷間まで冷却して疵検査や手入れ等を行う等の方法が用いられていることから、工程障害となる等経済性の面で劣る製造方法であり、このような工程においても割れ欠陥が発生せず、直送圧延可能な表面および内部性状の良好な鋳片の製造方法が望まれていた。
【0006】
このような要望に対し本発明者らは特開平11−290902号公報においてNとAlあるいはNbを含有する鋼を連続鋳造によって製造した後、熱間で幅圧下した際に発生する鋳片表面の割れ欠陥を防止する技術を提案した。
その概要は「連続鋳造鋳片の少なくとも表層下10mm以内をAr1 以下に冷却し1000〜1150℃に加熱した後、熱間幅圧下圧延をAr3 以上で完了させるか、もしくは連続鋳造鋳片の表層下10mm以内をAr1 −50℃以下に冷却し1000〜1150℃に加熱した後、熱間幅圧下圧延することによって、鋳片表層10mm以内におけるAlN析出物起因の割れとフィルム状α起因の割れを同時に防止でき、鋳片表面に割れを発生することなく、幅圧下圧延を行うことができる」というものであり、幾多の圧延試験の結果から、表層の割れを生じていない領域の厚みが10mm以上あれば、内在する割れは熱間圧延時に圧着し、表面に露出しないことが判った結果に基づくものである。このことにより熱間で幅圧下圧延しても表面に割れの発生していない鋳片を経済性を損なうことなく得ることができるというものである。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、連続鋳造鋳片の少なくとも表層下10mm以内をAr1 以下またはAr1 −50℃以下に冷却した段階において熱間幅圧下圧延をAr3 以上で圧延を完了させても、冷却後の加熱温度または、鋼成分中Al,Nの含有量によっては、表層から10mm以内の割れを防止するために細粒化したγ粒の粗大化が生じること、合わせて幅圧下に従い鋳片ドッグボーン形状内側部分の厚みが変化するに従って表層から10mm以内の細粒化したγ粒の層の厚みも変化するため、鋳片表層10mm以内におけるAlN析出物起因の割れを抑制できない場合があることが判明した。
【0008】
すなわち、図1は横軸に連続鋳造鋳片の幅圧下完了温度−Ar3 を表し、縦軸に鋼中のAlとNの含有量の積を表し、両者の関係において鋳片表層10mm以内における割れ発生の有無をプロットして示したもので、図から明らかなように同一領域内に存在する鋳片であっても、割れの発生するものとしないものがあることが判った。
そこで、同一領域内で割れの発生をみることのない鋳片に注目し、このような鋳片を得るために適した手段の開発を図ることが大きな課題となっていた。
本発明は上記したような課題を有利に解決を図ることを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は前記した従来方法における問題点を解決するためになされたものであって、その要旨とするところは、下記手段にある。
(1) 質量%で、C:0.005〜0.25%、Mn:0.1〜1.5%、Si:0.01〜0.4%、P:0.001〜0.03%、S:0.001〜0.03%、N:0.002〜0.01%、Al:0.02〜0.1%を含み残部Feおよび不可避的不純物からなる溶鋼を連続鋳造し鋳片となし、該鋳片を加熱して熱間幅圧下もしくは熱間幅と厚圧下する方法において、予め鋳片のAl,Nの目標成分および、目標加熱温度および目標幅圧下量/幅圧下前の鋳片幅で定義される目標幅圧下率および鋳片厚圧下前後の目標鋳片厚比から、熱間幅圧下後の鋳片表層の健全層厚が10mm以上確保するように、鋳片表面からAr1 点温度となる目標冷却深さを決定し、連続鋳造中〜鋳片加熱開始前までに該目標冷却深さよりも実績冷却深さが深くなるように鋳片を冷却する連鋳鋳片の熱間幅大圧下時の表面割れ防止方法。
(2) 質量%で、C:0.005〜0.25%、Mn:0.1〜1.5%、Si:0.01〜0.4%、P:0.001〜0.03%、S:0.001〜0.03%、N:0.002〜0.01%、Al:0.02〜0.1%を含み残部Feおよび不可避的不純物からなる溶鋼を連続鋳造し鋳片となし、該鋳片を加熱して熱間幅圧下もしくは熱間幅と厚圧下する方法において、連続鋳造中〜鋳片加熱開始前までの鋳片の表面からAr1 点温度以下まで冷却した実績冷却深さおよび、鋳片のAl,Nの実績成分および鋳片厚圧下前後の目標鋳片厚比から、熱間幅圧下後の鋳片の健全層厚が10mm以上確保するように鋳片加熱開始以降に鋳片加熱温度および/または幅圧下量/幅圧下前の鋳片幅で定義される鋳片の熱間幅圧下率を制御する連鋳鋳片の熱間幅大圧下時の表面割れ防止方法。
【0010】
(3) 質量%で、C:0.005〜0.25%、Mn:0.1〜1.5%、Si:0.01〜0.4%、P:0.001〜0.03%、S:0.001〜0.03%、N:0.002〜0.01%、Al:0.02〜0.1%を含み残部Feおよび不可避的不純物からなる溶鋼を連続鋳造し鋳片となし、該鋳片を加熱して熱間幅圧下もしくは熱間幅と厚圧下する方法において、連続鋳造前〜連続鋳造中に予め鋳片のAl,Nの目標成分および、Ar1 点温度より求められるAlN析出量と鋳片の目標加熱温度より(1)式で表される鋳片の細粒γ粒層の減厚量Yを求めると共に、目標幅圧下量/幅圧下前の鋳片幅で定義される目標幅圧下率および鋳片厚圧下前後の鋳片厚の比から(2)式で表される鋳片の細粒γ粒の変化率Zを求め、該Yと該Zから(3)式を満足するように、鋳片表面からAr1点温度となる目標冷却深さXを決定し、連続鋳造中〜鋳片加熱開始までに目標冷却深さXより実績冷却深さが深くなるように鋳片を冷却する連鋳鋳片の熱間幅大圧下時の表面割れ防止方法。
Y=a+b×鋳片加熱温度−c×AlN析出量 ・・・・(1)
Z=(d+e×(幅圧下率)2 +f×幅圧下率)×(鋳片厚圧下後の鋳片厚/鋳片厚圧下前の鋳片厚)・・・・(2)
(X−Y)×Z≧10 ・・・・(3)
a,b,c,d,e,fは定数
(4) 質量%で、C:0.005〜0.25%、Mn:0.1〜1.5%、Si:0.01〜0.4%、P:0.001〜0.03%、S:0.001〜0.03%、N:0.002〜0.01%、Al:0.02〜0.1%を含み残部Feおよび不可避的不純物からなる溶鋼を連続鋳造し鋳片となし、該鋳片を加熱して熱間幅圧下もしくは熱間幅と厚圧下する方法において、鋳片表層からAr1 点温度以下まで冷却した実績冷却深さXと、目標幅圧下量/幅圧下前の鋳片幅で定義される目標幅圧下率および鋳片厚圧下前後の目標鋳片厚比から(2)式で表される鋳片の細粒γ粒層の変化率Zを求め、該Xと該Zから(3)式が満足するように(3)式から鋳片の細粒γ粒層の減厚量Yを決定し、該YとAl,Nの実績成分およびAr1 点温度から求められるAlN析出量から(1)式より求められる鋳片の目標加熱温度を決定し、鋳片加熱開始以降の鋳片の加熱温度を該目標加熱温度以下になるようにする連鋳鋳片の熱間幅大圧下時の表面割れ防止方法。
Y=a+b×加熱温度−c×AlN析出量 ・・・・(1)
Z=(d+e×(幅圧下率)2 +f×幅圧下率)×(鋳片厚圧下後の鋳片厚/鋳片厚圧下前の鋳片厚)・・・・(2)
(X−Y)×Z≧10 ・・・・(3)
a,b,c,d,e,fは定数
【0011】
(5) 質量%で、C:0.005〜0.25%、Mn:0.1〜1.5%、Si:0.01〜0.4%、P:0.001〜0.03%、S:0.001〜0.03%、N:0.002〜0.01%、Al:0.02〜0.1%を含み残部Feおよび不可避的不純物からなる溶鋼を連続鋳造し鋳片となし、該鋳片を加熱して熱間幅圧下もしくは熱間幅と厚圧下する方法において、鋳片表層からAr1 点温度以下まで冷却した実績冷却深さXと、鋳片の実績加熱温度およびAl,Nの実績成分およびAr1 点温度から求められるAlN析出量から(1)式で表される鋳片表層の細粒γ粒層の減厚量Yを求めると共に、該Xと該Yから(3)式が成立するようにZを決定し、さらに該Zと鋳片厚圧下前後の目標鋳片厚比から(2)式より目標幅圧下量/幅圧下前の鋳片幅で定義される目標鋳片幅圧下率を決定し、鋳片加熱終了以降に鋳片の実績幅圧下率を該目標鋳片圧下率以下になるようにする連鋳鋳片の熱間幅大圧下時の表面割れ防止方法。
Y=a+b×加熱温度−c×AlN析出量 ・・・・(1)
Z=(d+e×(幅圧下率)2 +f×幅圧下率)×(鋳片厚圧下後の鋳片厚/鋳片厚圧下前の鋳片厚)・・・・(2)
(X−Y)×Z≧10 ・・・・(3)
a,b,c,d,e,fは定数
(6) 前記(1)ないし(5)のいずれかに記載の連続鋳造鋳片の熱間幅圧下時の表面割れ防止方法において、前記(1)ないし(5)に記載の溶鋼成分に加えて選択成分として重量%で、Nb:0.001〜0.1%、V:0.001〜0.05%、Ti:0.001〜0.02%、Mo:0.001〜0.025%、Cr:0.001〜0.8%、Cu:0.001〜0.4%、Ni:0.001〜0.4%、Ca:0.0001〜0.006%のうち1種または2種以上を含有せしめた鋳片を用いる連鋳鋳片の熱間幅大圧下時の表面割れ防止方法。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明者らは、前記したような対策を採っても鋳片表層10mm以内に割れが発生する原因を追求すべく、多くの実験を繰り返し行い、割れ発生のメカニズム解明を試みた。
連続鋳造鋳片は加熱温度または成分によって表層から10mm以内の細粒化したγ粒の粗大化が生じること、合わせて幅圧下率によって表層から10mm以内の細粒化したγの層が薄く延ばされることが判り、このことを考慮すると、連続鋳造中あるいは鋳造後Ar1 点温度以下まで冷却する鋳片表層からの深さを決定することにより、鋳片表層からの深さを抑制することが可能であることに気付いた。
さらに、Ar1 点温度まで冷却する連続鋳造鋳片の表層からの深さおよび成分から加熱温度または幅圧下率を制御することで、鋳片表層10mm以内におけるAlN析出物起因による割れを抑制できることが可能であることにも思い至った。
【0013】
そこで本発明者らは、まず熱間幅圧下時の表面割れを予測するために、連続鋳造中および鋳造後の強冷却、加熱、および幅圧下に至るまでの過程における細粒γの層の形成機構を模式的に図2に示すように仮定した。
まず、連続鋳造機下部冷却ゾーンの強冷却時において、鋳片表層の組織のうちAr1 点温度まで冷却された深さ(図2a中のX)までは100%α変態するが、その領域が鋳片の復熱またはその後の加熱によってαからγに逆変態する。このときα粒界を基に新たにγ粒界が形成されるため、強冷却前のγ粒に対して細粒化したγ粒の層が形成される(図2a)。
【0014】
次に加熱段階において鋳片の温度上昇に伴い、粗粒γ層においてもAlN析出量の少ない内部から、AlNの再固溶が生じ粒界の移動がしやすくなるため、γ粒の粗粒化が生じる。そのため、細粒化したγ粒の層は減厚する(図2b)。このとき、この減厚量(図2b中のY)は、加熱温度が高くなるに従い大きくなり、AlN析出量が多くなるに従い小さくなることから、
減厚量(=Y)=a+b×加熱温度−c×AlN析出量 ・・・・(1)
a,b,cは定数
で表される。ここで、AlN析出量は鋼中のAlとNの含有量およびAr1
点温度よりDarkenの式(log(Al×N)=7400/T+1.94)を用いて計算した。最終的に加熱後の細粒γの層は
加熱後の細粒γの層=Ar1 点温度まで冷却された深さ−減厚量=X−Y
となる(図2c)。
【0015】
さらに、熱間幅圧下時に溝型の垂直ロールにより圧延方向にうける幅中央部分の引張変形および厚み圧下により鋳片厚みが薄くなることで細粒γ層の厚みも減厚する。そこで、鋳片の幅中央部に圧延方向に引張変形による細粒γ層の変化は幅圧下率に依存し、厚み圧下による細粒γ層の変化は、厚み圧下後の鋳片厚み/厚み圧下前の鋳片厚みに比例すると考ええると、幅圧下後の細粒γ層の変化率(:Z)は、
幅圧下後の細粒γ層の変化率(=Z)=(d+e×(幅圧下率)2 +f×幅圧下率)×(厚み圧下後の鋳片厚み/厚み圧下前の鋳片厚み)・・・・(2)
d,e,fは定数
幅圧下率=幅圧下量/幅圧下前の鋳片幅
で表すことができる。よって、幅圧下後の細粒γ層は
幅圧下後の細粒γ層=加熱後の細粒γ層×幅圧下後の細粒γ層の変化率=(X−Y)×Z ・・・・(3)
となる(図2d)。
【0016】
最終的に幅圧下後の細粒γ層がAlN析出起因の割れのない層(=健全層)を形成する。そして割れのない層の厚みを10mm以上確保できた場合、内在する割れは熱間圧延時に圧着し表面に露出することはないことから(3)式で求められる値が10mm以上である必要がある。上記計算より予測した細粒γ層の厚みと実際の鋳片における健全層の関係を示したのが図3であり、計算より予測した細粒γ層の厚みと実際の健全層がほぼ一致していることが判る。
【0017】
上記検討を基に幅圧下後の細粒γ層を10mm以上確保するためのAr1 点温度までの冷却深さ、幅圧下率、加熱温度の関係を示したのが図4である。ここでは目標となる加熱温度、成分、幅圧下率よりAr1 点温度まで冷却すべき深さを決定すべき場合としては、例えば目標となる加熱温度が1040℃であり、目標となる幅圧下率が40%である場合は、Ar1 点温度まで冷却すべき深さは12mm以上となる。
同様に、Ar1 点温度まで冷却する深さが12mmであり、実績の加熱温度が1050℃である場合は、実際の幅圧下率を20%以下にする必要がある。また、Ar1 点温度まで冷却する深さが15mmであり、目標となる幅圧下率が20%である場合は実際の加熱温度は1095℃以下にする必要がある。
【0018】
なお、本発明で用いられる鋼の成分組成については、格別新しい組成を有するものではなく、通常用いられている組成に過ぎないので、成分組成についての説明は省略する。
さらに、鋳片幅圧下方法も溝型を有する垂直ロールから構成される圧延機に限定されるものではない。
【0019】
【実施例】
以下、本発明を実施例と比較例に基づいて具体的に説明する。
表1に供試鋼の成分とAr1 点温度およびAr3 点温度を示す。これらの成分の溶鋼を垂直・曲げ型連続鋳造機にて気水スプレー冷却により厚み280mm×幅1200〜2100mmの連続鋳造鋳片を鋳造した後、ウォーキングビーム式連続加熱炉により加熱を行い、幅圧下用の垂直ロール(V)2対と厚み圧下用の水平ロール(H)1対から構成されるV−H−V構造の熱間幅圧下圧延機により幅圧下を行った。
【0020】
【表1】
Figure 0004112785
【0021】
また、連続鋳造および熱間幅圧下圧延した後、表層から10mmの深さまでの割れの有無を調査し、表層から10mmまでの間で割れのなかったものを○印、割れのあったものを×印で表した。その結果を表2および表3,4に製造条件と併せて示した。
【0022】
【表2】
Figure 0004112785
【0023】
【表3】
Figure 0004112785
【0024】
【表4】
Figure 0004112785
【0025】
表2に請求項1、3および6の実施例およびその比較例を示す。No.1および2は請求項目1および3の実施例、No.3〜4は請求項6の実施例である。それぞれ目標となるAr1 点温度まで冷却すべき深さは(X)以上であり、実績のAr1 点温度まで冷却した深さは(x)であったのでその結果、表層から10mmの深さまでの割れは発生しなかった。
【0026】
これに対して比較例であるNo.5〜8においては、表層から10mmの深さまでの割れを回避するための目標のAr1 点温度までの冷却すべき深さは(X)であったが、実績のAr1 点温度までの冷却した深さ(x)は目標値に達していなかったため、表層から10mmの深さよりも表層側に割れが発生し健全層を10mm確保することはできなかった。
【0027】
表3,4に請求項2,4,5および6の実施例およびその比較例を示す。
No.9〜12は請求項目2,4,および5の実施例、No.13〜16は請求項6の実施例である。それぞれ実績のAr1 点温度までの冷却した深さ:xに対して目標となる減厚量:Yおよび細粒γ層の変化率:Zに対して実績の減厚量:yおよび細粒γ層の変化率:zを満足させるように加熱温度および幅圧下率を制御した結果、表層から10mmの深さまでの割れは発生しなかった。
【0028】
これに対しNo.17〜24はその比較例であり、No.17、18、22は実績の加熱温度が高く目標となる減厚量:Yに対して実績の減厚量:yが高い値となったため、表層から10mmの深さよりも表層側に割れが発生し健全層を10mm確保することはできなかった。
No.19〜20および23は実績の幅減圧下率が高く目標となる細粒γ層の変化率:Zに対して実績の細粒γ層の変化率:zが低い値となったため、表層から10mmの深さまでの間で割れが発生した。No.21および24は実績の加熱温度が高く目標となる減厚量:Yに対して実績の減厚量:yが高い値となったこと、および実績の幅圧下率が高く目標となる細粒γ層の変化率:Zに対して実績の細粒γ層の変化率:zが低い値となったため、表層から10mmの深さよりも表層側に割れが発生し健全層を10mm確保することはできなかった。
【0029】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明においては連続鋳造鋳片を予測式に基づいて、最初に冷却する深さ(Ar1 点温度)を加熱温度とAl,N量と幅圧下率から求めて実施し、冷却した後は最後まで鋳片表面健全層を10mm以上確保できるように、加熱温度と幅圧下率を制御するもので、幅圧下圧延する際に鋳片表面の割れ発生を確実に且つ経済的に防止することができ、無手入れ化、直行化を可能とするものであり、得られる経済的効果は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】連続鋳造鋳片の幅圧下完了温度−Ar3 点温度と鋼中のAlとNの含有量の積の関係において、鋳片表層10mm以内における割れ発生の有無を示した図
【図2】鋳片表面健全層の形成機構を模式的に示した図
【図3】鋳片表面健全層の厚みの計算値と実測値との関係を示した図
【図4】鋳片幅圧下比と加熱温度の関係から、Ar1 点温度まで冷却すべき鋳片表面からの深さを示した図

Claims (6)

  1. 質量%で、C:0.005〜0.25%、Mn:0.1〜1.5%、Si:0.01〜0.4%、P:0.001〜0.03%、S:0.001〜0.03%、N:0.002〜0.01%、Al:0.02〜0.1%を含み残部Feおよび不可避的不純物からなる溶鋼を連続鋳造し鋳片となし、該鋳片を加熱して熱間幅圧下もしくは熱間幅と厚圧下する方法において、予め鋳片のAl,Nの目標成分および、目標加熱温度および目標幅圧下量/幅圧下前の鋳片幅で定義される目標幅圧下率および鋳片厚圧下前後の目標鋳片厚比から、熱間幅圧下後の鋳片表層の健全層厚が10mm以上確保するように、鋳片表面からAr1 点温度となる目標冷却深さを決定し、連続鋳造中〜鋳片加熱開始前までに該目標冷却深さよりも実績冷却深さが深くなるように鋳片を冷却することを特徴とする連鋳鋳片の熱間幅大圧下時の表面割れ防止方法。
  2. 質量%で、C:0.005〜0.25%、Mn:0.1〜1.5%、Si:0.01〜0.4%、P:0.001〜0.03%、S:0.001〜0.03%、N:0.002〜0.01%、Al:0.02〜0.1%を含み残部Feおよび不可避的不純物からなる溶鋼を連続鋳造し鋳片となし、該鋳片を加熱して熱間幅圧下もしくは熱間幅と厚圧下する方法において、連続鋳造中〜鋳片加熱開始前までの鋳片の表面からAr1 点温度以下まで冷却した実績冷却深さおよび、鋳片のAl,Nの実績成分および鋳片厚圧下前後の目標鋳片厚比から、熱間幅圧下後の鋳片の健全層厚が10mm以上確保するように鋳片加熱開始以降に鋳片加熱温度および/または幅圧下量/幅圧下前の鋳片幅で定義される鋳片の熱間幅圧下率を制御することを特徴とする連鋳鋳片の熱間幅大圧下時の表面割れ防止方法。
  3. 質量%で、C:0.005〜0.25%、Mn:0.1〜1.5%、Si:0.01〜0.4%、P:0.001〜0.03%、S:0.001〜0.03%、N:0.002〜0.01%、Al:0.02〜0.1%を含み残部Feおよび不可避的不純物からなる溶鋼を連続鋳造し鋳片となし、該鋳片を加熱して熱間幅圧下もしくは熱間幅と厚圧下する方法において、連続鋳造前〜連続鋳造中に予め鋳片のAl,Nの目標成分および、Ar1 点温度より求められるAlN析出量と鋳片の目標加熱温度より(1)式で表される鋳片の細粒γ粒層の減厚量Yを求めると共に、目標幅圧下量/幅圧下前の鋳片幅で定義される目標幅圧下率および鋳片厚圧下前後の鋳片厚の比から(2)式で表される鋳片の細粒γ粒の変化率Zを求め、該Yと該Zから(3)式を満足するように、鋳片表面からAr1 点温度となる目標冷却深さXを決定し、連続鋳造中〜鋳片加熱開始までに目標冷却深さXより実績冷却深さが深くなるように鋳片を冷却することを特徴とする連鋳鋳片の熱間幅大圧下時の表面割れ防止方法。
    Y=a+b×鋳片加熱温度−c×AlN析出量 ・・・・(1)
    Z=(d+e×(幅圧下率)2 +f×幅圧下率)×(鋳片厚圧下後の鋳片厚/鋳片厚圧下前の鋳片厚)・・・・(2)
    (X−Y)×Z≧10 ・・・・(3)
    a,b,c,d,e,fは定数
  4. 質量%で、C:0.005〜0.25%、Mn:0.1〜1.5%、Si:0.01〜0.4%、P:0.001〜0.03%、S:0.001〜0.03%、N:0.002〜0.01%、Al:0.02〜0.1%を含み残部Feおよび不可避的不純物からなる溶鋼を連続鋳造し鋳片となし、該鋳片を加熱して熱間幅圧下もしくは熱間幅と厚圧下する方法において、鋳片表層からAr1 点温度以下まで冷却した実績冷却深さXと、目標幅圧下量/幅圧下前の鋳片幅で定義される目標幅圧下率および鋳片厚圧下前後の目標鋳片厚比から(2)式で表される鋳片の細粒γ粒層の変化率Zを求め、該Xと該Zから(3)式が満足するように(3)式から鋳片の細粒γ粒層の減厚量Yを決定し、該YとAl,Nの実績成分およびAr1 点温度から求められるAlN析出量から(1)式より求められる鋳片の目標加熱温度を決定し、鋳片加熱開始以降の鋳片の加熱温度を該目標加熱温度以下になるようにすることを特徴とする連鋳鋳片の熱間幅大圧下時の表面割れ防止方法。
    Y=a+b×加熱温度−c×AlN析出量 ・・・・(1)
    Z=(d+e×(幅圧下率)2 +f×幅圧下率)×(鋳片厚圧下後の鋳片厚/鋳片厚圧下前の鋳片厚)・・・・(2)
    (X−Y)×Z≧10 ・・・・(3)
    a,b,c,d,e,fは定数
  5. 質量%で、C:0.005〜0.25%、Mn:0.1〜1.5%、Si:0.01〜0.4%、P:0.001〜0.03%、S:0.001〜0.03%、N:0.002〜0.01%、Al:0.02〜0.1%を含み残部Feおよび不可避的不純物からなる溶鋼を連続鋳造し鋳片となし、該鋳片を加熱して熱間幅圧下もしくは熱間幅と厚圧下する方法において、鋳片表層からAr1 点温度以下まで冷却した実績冷却深さXと、鋳片の実績加熱温度およびAl,Nの実績成分およびAr1 点温度から求められるAlN析出量から(1)式で表される鋳片表層の細粒γ粒層の減厚量Yを求めると共に、該Xと該Yから(3)式が成立するようにZを決定し、さらに該Zと鋳片厚圧下前後の目標鋳片厚比から(2)式より目標幅圧下量/幅圧下前の鋳片幅で定義される目標鋳片幅圧下率を決定し、鋳片加熱終了以降に鋳片の実績幅圧下率を該目標鋳片圧下率以下になるようにすることを特徴とする連鋳鋳片の熱間幅大圧下時の表面割れ防止方法。
    Y=a+b×加熱温度−c×AlN析出量 ・・・・(1)
    Z=(d+e×(幅圧下率)2 +f×幅圧下率)×(鋳片厚圧下後の鋳片厚/鋳片厚圧下前の鋳片厚)・・・・(2)
    (X−Y)×Z≧10 ・・・・(3)
    a,b,c,d,e,fは定数
  6. 前記請求項1ないし5のいずれかに記載の連続鋳造鋳片の熱間幅圧下時の表面割れ防止方法において、前記請求項に記載の溶鋼成分に加えて選択成分として重量%で、Nb:0.001〜0.1%、V:0.001〜0.05%、Ti:0.001〜0.02%、Mo:0.001〜0.025%、Cr:0.001〜0.8%、Cu:0.001〜0.4%、Ni:0.001〜0.4%、Ca:0.0001〜0.006%のうち1種または2種以上を含有せしめた鋳片を用いることを特徴とする連鋳鋳片の熱間幅大圧下時の表面割れ防止方法。
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