JP4112622B2 - アルカリ土類金属のアルキルアリールスルホネートの混合物、潤滑油添加剤、及び製造法 - Google Patents

アルカリ土類金属のアルキルアリールスルホネートの混合物、潤滑油添加剤、及び製造法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、超アルカリ化アルカリ土類金属のアルキルアリールスルホネートの混合物、潤滑油用の清浄分散性添加剤としての使用、及び前記混合物の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
先行技術において、種々のアルキルアリール炭化水素のスルホン化により得られるスルホン酸及び過剰のアルカリ土類塩基から、弱いまたは強い超アルカリ化スルホネートを製造する方法が既に知られている。
【0003】
スルホン化反応に供せられるアルキルアリール炭化水素は、種々のアリール炭化水素の、特には芳香族炭化水素の、下記の二つの異なった型のオレフィンのフリーデル・クラフツ反応によるアルキル化により得られる。
【0004】
イ)C15からC42の炭化水素へのプロピレンのオリゴポリマー化、特には二量化されてC24オレフィンになるプロピレンテトラポリマーにより得られる枝分かれオレフィン。
ロ)エチレンのC14からC40炭化水素へのオリゴポリマー化により得られる直鎖オレフィン。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、スルホン酸が、枝分かれオレフィンを有するアリール炭化水素のアルキル化により得られる炭化水素から誘導されたものであれば、塩の形で固定されていないアルカリ土類塩基の分散媒体中で、良好な分散状態を得ることは容易であるが、前記アルカリ化を、直鎖、特に少なくとも80モル%の直鎖モノアルファ・オレフィンを含むオレフィンについて行なう場合には、開放系における皮膜状物質(スキン)の形成のため、良好な分散状態を得ることは容易ではない。
【0006】
もし、分散媒体が高い割合でスルホネートを含むならば、すなわち、標準ASTM−D2896法に従う低い塩基価(アルカリ価)であるBN値(3から60)に相当し、固定されていない石灰の含量が低く、二酸化炭素と炭酸塩が欠如となるならば、分散は特に不良であると言える。
【0007】
事実、ベンゼンまたは他の芳香族若しくはアリール炭化水素とのアルキル化反応においては、最初の直鎖オレフィン鎖の1−位置または2−位置での、対応する環状炭化水素基のモル比は、約25%となる。
【0008】
ここで、直鎖アルキル鎖の1−位置または2−位置にアリール基を有するアルキルアリール炭化水素の高いモル比は、スルホネートで認められる。すなわち、これは、例えば、特許文献1に記載の方法で製造すると、表面「スキン」が形成され、本生成物が潤滑油用添加剤として容認できなくなる吸湿性を示す結果となる。
【0009】
更に、このように製造されたスルホネートが、標準潤滑油に10重量%の割合で添加され、試験用に貯蔵された場合に、この表面スキンの形成には、一般的に非常に低い濾過速度、高い粘度、低いカルシウムの取り込み、耐さび効果の低下、及び望ましくない懸濁またはその堆積さえも伴う結果となる。
【0010】
本願出願人は、直鎖アルキル鎖の炭素原子上のアリール基の位置によって異なる種々の異性体の相違を同定するために、クロマトグラフィー分析を行い、これらの異性体から得られたアルカリ土類金属の、対応するアルキルアリールスルホネートの性質に及ぼすそれぞれの影響を調べた。
【0011】
本願出願人は、その結果、直鎖アルキル鎖の1−位置または2−位置に位置する、炭素原子に固定されたベンゼン以外のアリール炭化水素のモル比が、0から13%、好ましくは5から11%、及びより特別には7から10%である場合には、前記の欠点を克服できることを見出した。
【0012】
そして、この知見は、本願出願人により1995年3月8日に出願されたフランス国特許出願第9502709号の主題であった。
【0013】
【特許文献1】
フランス特許第2564830号
【0014】
しかし、本願出願人は、アリール炭化水素がベンゼンの場合には、満足のいく結果を得ることができなかった。従来は、前記炭化水素が、前記鎖の1−位置または2−位置に位置する炭素原子上で、0から13%、好ましくは5から11%、及びより特別には7から10%のモル比で、非常に長い直鎖のモノオレフィンでアルキル化された場合でも、この芳香族炭化水素を使用する場合には表面スキンの形成は避けられなかったからである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
より徹底した研究の結果として、本願出願人は、前記欠点が超アルキル化アルカリ土類金属のアルキルアリールスルホネートの混合物を使用することにより、克服できることを見出した。
【0016】
本発明の超アルキル化アルカリ土類金属のアルキルアリールスルホネートの混合物とは、
(a)モノアルキル置換基が、14から40の炭素原子を含む直鎖であり、そしてアルカリ土類金属のフェニルスルホネート基が、0から13%、好ましくは5から11%、特に7から10%のモル比で、直鎖アルキル鎖の1−位置または2−位置に固定されている、50重量%以上、85重量%以下のモノアルキルフェニルスルホネート;そして、
(b)下記から選択される、15重量%以上、50重量%以下の重質アルキルアリールスルホネート:
(i)アリール基が、置換または無置換のフェニル基、特にはフェニル、トリル、キシリル、エチルフェニル、あるいはクメニル基であって、二個のアルキル置換基が共に直鎖のアルキル鎖で、その炭素原子の合計が16から40個、好ましくは18から40個、であるところのジアルキルアリールスルホネート;
または
(ii)アリール基が、置換または無置換のフェニル基、特にはフェニル、トリル、キシリル、エチルフェニル、及びクメニル基であって、一以上のアルキル置換基が枝分かれ鎖で、その炭素原子の合計が平均で、15から48個であるところの、モノまたはポリアルキルアリールスルホネート;
を含む混合物であって、直鎖アルキル鎖の1−位置または2−位置で置換されているフェニルスルホネート基を持つ直鎖モノアルキルフェニルスルホネートを、最大モル量で10%、好ましくは8%以下の量で含むものであることを特徴とする超アルカリ化アルカリ土類金属のアルキルアリールスルホネートの混合物である。
【0017】
発明の混合物は、好ましくは、上記(a)で規定されたモノアルキルフェニルスルホネートを75から85重量%含み、上記(b)の(i)または(ii)で規定された重質アルキルアリールスルホネートを15から25重量%含む。1−位置または2−位置で置換されたモノアルキルスルホネートの最大含有量についても同じである。
【0018】
【発明の効果】
本発明の前記混合物は、潤滑油中での溶解性、濾過速度、粘度、不純物(炭素質粒子)の分散、媒体中でのアルカ土類金属の取り込み、耐さび性、懸濁の不在、及び表面スキンの非形成若しくは形成の遅延という一連の性質を示し、この性質は、このタイプの潤滑油用清浄分散性添加剤として特別な魅力を付与する。
【0019】
この結果は驚くべきものがある。すなわち、上記(a)で規定されている(直鎖)モノアルキルフェニルスルホネート、すなわち直鎖モノアルファ・オレフィンの少なくとも80モル%を含む直鎖オレフィンでベンゼンをアルキル化することによって得られ、低い塩基価(BN値)(3から60)を有するこのスルホネートは、これまで、潤滑油用清浄分散性添加剤としての使用に必要な一連の性質を与えるためには使用されなかった。
【0020】
【発明の実施の形態】
本発明の主題である混合物の組成分中の二つの成分の内、第二の成分に対して大きな比率で混合される第一のものは、先に規定したように、直鎖オレフィンから誘導される直鎖モノアルキル置換基が、フェニルスルホネート基によって、直鎖アルキル鎖の1−位置または2−位置で置換されていなければならないところの、モノアルキルフェニルスルホネートである。
【0021】
13%の含有量は、前記した性質について、適当な改善を示す混合物を得るために使用される成分をもはや得ることができない上限のしきい値である。
【0022】
11%の含有量は、工業スケールで製造される成分の上限値で、前記した性質をすべて示す混合物を得るための努力が払われる上限値である。
【0023】
そして、10%の含有量は、本発明の主題である混合物組成に使用される工業製造用添加剤の好ましい値である。
【0024】
特別な科学的説明に拘束されることは望まないが、フェニル基が、直鎖オレフィンの炭化水素鎖の末端から離れた位置にある炭素原子に強く固定されればされるほど、対応するアルキルフェニル炭化水素の疎水性が強調されると推測することができる。その結果、本発明に従うアルキルフェニルスルホネートの混合物について良好な性質が得られる。
【0025】
しかしながら、アルキルフェニル炭化水素の疎水性は、対応するスルホネートの性質に、潤滑油用清浄分散剤として適当な性質を付与するには充分ではない。
【0026】
これを解決するために、本発明によれば、他の重質アルキルアリールスルホネートを、スルホネートの混合物の最小で15重量%、最大で50重量%、好ましくは、15から25重量%の量で添加することが必要である。
【0027】
上述したように、この重質アルキルアリールスルホネートには二つのタイプがある。
【0028】
アリール基が、置換または無置換のフェニル基、特にはフェニル、トリル、キシリル、エチルフェニル、及びクメニル基であり、並びに二つのアルキル基のそれぞれが、共に直鎖のモノアルファ・オレフィンを少なくとも80モル%を含み、二つの直鎖アルキル基中で炭素原子の総数が16から40、好ましくは18から40であるところのジアルキルアリールスルホネートである。
【0029】
重質ジアルキルアリールスルホネートは、種々の方法で得ることができる。
第一の多段階工程による方法では、最初に、直鎖アルキル基が最小の長さの炭素原子鎖を有するところの、対応するモノアルキルアリール炭化水素を製造し、続いて、少なくとも、前記の範囲の値を満足するに充分な炭素原子数を含む直鎖オレフィンによって、炭化水素のアルキル化を行う工程よりなる。
【0030】
第二の方法では、芳香族炭化水素/オレフィンの比が0.5付近で、C8からC40の直鎖アルファ・オレフィンの混合物による芳香族炭化水素の直接アルキル化を行ない、二つの直鎖アルキル鎖の炭素原子総数が前記規定を満足するジアルキルアリール炭化水素を得る方法である。
【0031】
重ジアルキルフェニルスルホネートは、「ラボ・ボトム(LAB Bottoms)」の名前で市販されている生成物であってもよい。すなわち、これは、家庭用洗剤で通常使用される、C12直鎖アルキルベンゼンのスルホン化と苛性中和の後に得られる重質の副生成物である。この製造中、C12直鎖アルキルベンゼンは、蒸留により分離され、「ラボ・ボトム」と呼ばれる重質留分は、主にメタ位とパラ位で置換されたジアルキルベンゼン、及び少量であるが、最初の直鎖オレフィンのオリゴポリマー化より生じる重質モノアルキルベンゼンからなる。
【0032】
本発明に従う混合物に使用される他のタイプのアルキルアリールスルホネートは、モノまたはポリアルキルアリールスルホネートである。アルキル置換基または置換基が、前記成分中で、例えばエチレンのオリゴポリマー化から誘導されるような直鎖ではなく、プロピレンのオリゴポリマー化に由来する枝分かれ鎖であり、そして、炭素原子の総数が平均して少なくも15から48までであるところのスルホネートである。
【0033】
この枝分かれした重質のモノまたはポリアルキルアリールスルホネートは、芳香族炭化水素のアルキル化、及び一般的にプロピレンテトラマーの製造中において副生成物として得られる、平均してC15からC21の重質炭化水素のアルキル化により得られる。
【0034】
このアルキル反応は、下記の二つの方法で実施できる。
イ)単一の反応器中で、大モル過剰の芳香族炭化水素を、オレフィンに対して通常10:1以下の量で使用し、そして芳香族炭化水素、未反応のオレフィン、及びアルキル部分が13個以下の炭素原子から成るアルキレートを蒸留した後、直接スルホン化してスルホネートに変換して重質のモノ若しくはポリアルキルアリール生成物を得る方法。
ロ)直列に並べた二個の反応器中で、アルキレートの分子量を増加させる目的で、第一の反応器では、芳香族炭化水素がオレフィンのせいぜい1.5モル過剰量使用され、第二の反応器では、少なくとも2モル、好ましくは、5モル過剰に使用され、そしてアルキル化反応で使用される枝分かれ鎖のフラグメンテーション及びオリゴポリマー化により、重質モノアルキル芳香族とポリアルキル芳香族との複合混合物を生成する方法。
【0035】
枝分かれモノまたはポリアルキルベンゼンは、ドデシルベンゼンの製造で得られる重質の副生成物であってもよく、「枝分かれしたアルキルベンゼン」に対応する略語である、バブ(BAB)の名前で市販されている。この生成物の製造では、大モル過剰のベンゼンは、プロピレンテトラマーによりアルキル化され、重質の副生成物は、ドデシルベンゼンの蒸留中カラムの底部に残るものである。この重質の副生成物は、基本的に、枝分かれしたアルキル鎖の炭素原子数が13以上の重質モノアルキルベンゼン、そしてパラ及びメタジアルキルベンゼンからなる。情報として述べれば、ドデシルベンゼンの分子量は242であり、製造中に得られる重質の副生成物の中には、300から390の範囲のものもある。
【0036】
上記の種々のアルキル化反応は、フッ化水素及び塩化アルミニウムのようなフリーデル・クラフツ触媒で好都合に影響を受ける。
【0037】
本願出願人は、フェニルスルホネート置換基が、直鎖アルキル基の1−位置若しくは2−位置で置換されているところの、モノアルキルフェニルスルホネートのモル含有量が10%以下、好ましくは、8%以下ならば、本発明に従うアルキルアリールスルホネートの混合物が、室温で保存中、表面スキンを形成しないことを見出した。
【0038】
限界値の10%は、スキンの形成が、保存後48時間以内に起こり、混合物の潤滑剤用添加剤としての使用を困難にさせるしきい値である。
【0039】
最大値の8%は、表面スキンの形成のみが、数日間、実際には1または数週間の保存後に起こる混合物に相応するもので、潤滑油用清浄分散剤としてこの混合物を好適なものにする値である。
【0040】
特別な科学的説明に拘束されないことを条件に、本願出願人は、直鎖アルキル基の1−位置または2−位置でのフェニルスルホネート置換基の存在が、特に水を吸収し、吸収水分が、開放系で水を含む混合物を保存している間に、望ましくない表面スキンの形成をもたらすと推定している。
【0041】
本発明の更なる目的は、このようなアルキルアリールスルホネートの混合物を製造する方法の提供である。
【0042】
本発明に従う第一の方法は、対応するアルキルアリール炭化水素の混合、この混合物のスルホン化、及び生成するスルホン酸と過剰のアルカリ土類塩基との反応から成る。
【0043】
本発明に従う第二の方法は、二つのアルキルアリールスルホン酸を各々別々に製造し、混合し、及び過剰のアルカリ土類塩基と反応させることより成る。
【0044】
本発明に従う第三の方法は、混合物の組成分に使用されるアルキルアリールスルホネートを各々別々に製造し、必要な比率で混合させることより成る。
【0045】
第一の方法は、得られるスルホネートが、他の二つの方法により得られるスルホネートに比べて、潤滑油中で高い溶解性を示すために好まれる。
【0046】
本発明に従う混合物中で、過剰な比率で使用される第一のアルキルアリールスルホネートを製造するために、ベンゼンは、直鎖のオレフィンにより、フリーデル・クラフツ反応に従って最初にアルキル化される。
【0047】
このアルキル化反応では、0から13%、好ましくは、5から11%、及びより特別には7から10%のアルファ・オレフィンを含む異性化済の直鎖のモノオレフィンで直接アルキル化する。
【0048】
最初に、異性化されてなく、アルファ・オレフィンの約80%という適当なモル比を含む、直鎖のモノオレフィンから出発するならば、それでもアルカリ化反応は実施できる。アルカリ化反応は、二つの段階に分割することができる。すなわち、ベンゼンと直鎖のモノオレフィンとのモル比が、最大で1.5、好ましくは1である第一の段階、及びモル比が少なくとも2、好ましくは5である第二の段階である。
【0049】
フリーデル・クラフツ反応に従ういずれのアルカリ化方法によっても、直鎖アルキル鎖の1−位置または2−位置でフェニル化された異性体の望ましいモル比を示すアルキルフェニル炭化水素が得られる。
【0050】
フリーデル・クラフツ反応に使用される触媒は、好ましくは、フッ化水素酸、塩化アルミニウム、フッ化ホウ素、スルホン酸イオン交換樹脂、及び酸活性化クレーから選択される。
【0051】
アルカリ化反応の条件は、使用するフリーデル・クラフツ反応のタイプに依存する。
【0052】
触媒がフッ化水素酸の場合、温度は、好ましくは20から70℃で、圧力は大気圧と10×105Paの間である。
【0053】
本願出願人は、特に科学的な説明によって拘束されることを希望しないが、フリーデル・クラフツ触媒存在下のアルカリ化反応において、最高1.5で、好ましくは、1であるベンゼンの直鎖モノアルファ・オレフィンに対するモル比を維持することは、オレフィンの末端アルファ位から、フェニル基が固定される、より中心位置に直鎖のオレフィンの二重結合が転位する結果となることは明らかである。
【0054】
アルファ・オレフィンがフリーデル・クラフツ触媒と反応すると、中間カルボニウムイオンを生成し、アルファ・オレフィンの相対比が高ければ、容易に異性化が起こると推定される。
【0055】
カルボニウムイオンのアルカリ化は、ベンゼンの水素原子が、直鎖オレフィン鎖の炭素原子により置換される芳香族親電子置換反応で起こる。
【0056】
異性化反応は期待できない。なぜならば、高い発熱反応であるアルキル化反応が、最初の直鎖オレフィンに対して大過剰のベンゼンにより、必ず影響を受けるためである。
【0057】
しかしながら、この最初の異性化段階の後には、ベンゼンのモル比が、最初の直鎖オレフィンのそれに比べて、2倍、好ましくは、5倍である第二の段階が必要なことが認められる。未反応のオレフィンの比を減少させ、最初の直鎖オレフィンのアルキレートへの変換速度を100%近辺まで徐々に増大させるためである。
【0058】
本明細書中の記載においては、末端基または直鎖アルキル置換基または直鎖オレフィンは、基(ラジカル)またはオレフィンまたは基(ラジカル)の混合物、または直鎖オレフィンを意味する。これらは、エチレンのオリゴポリマー化によって得られ、14から40個、好ましくは16から30個、及びより特別には20から24個の炭素原子を含み、モノアルファ・オレフィンのモル比が、少なくとも80%である。
【0059】
この規定に対応する直鎖オレフィンの代表的な例としては、C16とC18のオレフィン、C14からC16、C14からC18、C16からC18、及びC20からC24のオレフィン部分、またはこれらの組み合わせである。
【0060】
エチレンの直接オリゴポリマー化により得られるC14からC40の直鎖モノアルファ・オレフィンは、次の赤外吸収スペクトルを示す。908cm-1での吸収は、オレフィンの1−位置と2−位置の炭素原子上での、鎖末端のエチレン二重結合の存在に特徴的であって、他には991と1641cm-1にも吸収を示す。
【0061】
対照的に、アルファ・オレフィンのモル比が、0から13%、好ましくは5から11%、及びより特別には7から10%であるところの、異性化したC14からC40の直鎖モノオレフィンは、次の赤外吸収スペクトルを示す。すなわち、908,991,そして1641cm-1の領域にはピークを示さないが、トランス内部エチレン二重結合に特徴的である966cm-1に吸収を示す。
【0062】
これらの異性化モノオレフィンは、米国特許第5320762号に記述されているように、大気圧下、約120℃の温度で144時間、鉄ペンタカルボニル触媒の存在下、直接、エチレンの重合により得られるC20からC24の直鎖モノアルファ・オレフィンの部分を加熱すると得られる。
【0063】
添付図面の図1及び2は、この相違を説明する。エチレンの重合により得られるC20からC24の直鎖モノアルファ・オレフィン部分の赤外吸収スペクトルは、図1(対照:なし、溶媒:なし、濃度:100%、厚さ:0.05、スキャン数:16)に、及びこの部分の異性化後、鉄ペンタカルボニル触媒を使用して、アルファ・オレフィンのモル容量を10%以下に減じたもののスペクトルは、図2(対照:なし、溶媒:なし、濃度:100%、厚さ:0.05、スキャン数:16)に示す。
【0064】
直鎖オレフィンが反応する芳香族炭化水素は、ベンゼンのみである。ただし、他のベンゼン系炭化水素、特に、芳香族環が1個または2個のC1からC15のアルキル基で置換されているベンゼンのアルキル誘導体を除外する。
【0065】
本発明に従う混合物の最初のスルホネートに対応するアルキルフェニル炭化水素を得るために、フリーデル・クラフツ反応に従うアルキル化反応は、上記のように、二つの段階で、触媒の存在下、二つの連続する反応器における継続的な反応により行われる。
【0066】
第一の反応器では、直鎖オレフィンに対するベンゼンのモル比は、最大で1.5で、好ましくは1.2、及びより特別には1である。その結果、アルキル化反応が減速され、二重結合がオレフィンの炭化水素鎖の中心に転位することにより最初の直鎖モノアルファ・オレフィンの異性化が促進される。
【0067】
第二の反応器では、直鎖モノアルファ・オレフィンに対するベンゼンのモル比は、少なくとも2.1、好ましくは5.1以上に増加し、アルキル化反応が完了する。
【0068】
二つの反応器内の連続的な過程の完了時には、先行技術の方法のように、フリーデル・クラフツ触媒は、層分離で回収され、過剰のベンゼンは、蒸留で回収される。
【0069】
同じアルキルフェニル炭化水素は、最初のアルファ・オレフィンの異性化を別々に行うことにより、ベンゼンを添加して、フリーデル・クラフツ触媒を使用する触媒的アルキル化反応を促進させるることによっても得られる。
【0070】
フリーデル・クラフツ反応に従うアルキル化反応は、本発明の第二のスルホネート混合物に対応する重質アルキルアリール炭化水素を得るためであり、芳香族炭化水素と、2つのモノアルキル置換基の炭素原子の総数が16から40、好ましくは18から40である直鎖モノアルファ・オレフィンとの反応の塔生成物の底で回収して得られるジアルキルアリールであるか、または、異なった枝分かれアルキル置換基に存在する炭素原子の総数が、平均して少なくとも15個である芳香族炭化水素と枝分かれオレフィンとのアルキル化反応生成物の蒸留中に、塔底で回収されるモノ若しくはポリアルキルアリールである。
【0071】
本発明に従う混合物に対応するアルキル芳香族炭化水素、または種々のアルキル芳香族炭化水素の混合物のそれぞれについて、スルホン化の次の段階は、本来周知の方法、例えば、アルキル化段階の生成物を、濃硫酸、発煙硫酸、チッ素若しくは空気で希釈した三酸化イオウ、または二酸化イオウ中に溶解した三酸化イオウと反応させることにより行なわれる。このスルホン化反応は、同方向若しくは反対方向で落下する膜の状態で組成分(アルキレート及び三酸化イオウ)を接触させることによっても行なうことができる。スルホン化した後、得られた酸、若しくは種々のスルホン酸は、水で洗浄する通常の方法、又はチッ素雰囲気下で撹拌しながら熱処理することによって精製される(例えば、フランス特許第9311709号に記載されている技術)。
【0072】
過剰量のアルカリ土類塩基を用いるスルホン酸又は酸の次の段階は、アルカリ土類金属、すなわちマグネシウム、カルシウム、バリウム、及び特別には石灰の酸化物又は水酸化物の付加により行なわれる。
【0073】
この中和工程は、特にフランス特許出願第2564830号に記載されているように、80℃より高い沸点下、アルコールにより、好ましくは、水の存在下、1から4個の炭素原子を含むカルボン酸を用いて希釈油中で行なわれる。
【0074】
80℃より高い沸点をもつアルコールの中で、直鎖又は枝分かれ鎖の脂肪族モノアルコールは、好ましくは、イソブタノール、2−エチルヘキサノール、及びC8からC10のオキソアルコールのような4から10個の炭素原子を含むものが選ばれる。
【0075】
使用されるカルボン酸は、好ましくは、ギ酸、酢酸、及びそれらの混合物から選ばれる。
【0076】
中和工程に適当な希釈油の中には、ナフタレン油又は混合油と同様に、100Nオイルのようなパラフィン油がある。
【0077】
水とアルコールとが除去された後、固体が濾過により除去され、アルキルアリールスルホネート又はアルカリ土類金属のスルホネートが回収される。
【0078】
対応するアルキルアリール炭化水素又は対応するスルホン酸が、混合されていないならば、アルキルアリールスルホネートは、所望の比で、本発明の混合物を得るために本段階で混合される。本発明に従うアルキルアリールスルホネートの混合物は、好ましくは、弱く超アルカリ化されている。標準ASTM−D2896法に従って測定される塩基価BN値は3から60の範囲であり、これらの混合物は、特に潤滑油用清浄分散剤として使用される。
【0079】
発明のアルキルアリールスルホネートの混合物は、塩基価が低く、BN値10から40の範囲であれば特に好ましい。
【0080】
3から60、好ましくは、10から40の塩基価を有し、及び充分な性質を示す潤滑油用清浄分散剤として、ベンゼンのアルキル化により主として得られ、粘度を低めるために塩化カルシウム又は塩化アンモニウムを添加する必要がない、アルキルフェニルスルホネートを使用できることは、初めてのことであり、特筆に値する。
【0081】
特に、(直鎖)モノアルキルフェニルスルホネート[前記規定の成分(a)]の比が50から75重量%である、本発明に従うアルキルアリールスルホネートの混合物は、塩素イオン、特に塩化カルシウム又は塩化アンモニウムの形での添加が必要なく、潤滑油用清浄分散性添加剤としての前記の性質をすべて満足する。
【0082】
前記(直鎖)モノアルキルフェニルスルホネートの75から85重量%を含む同じ混合物、これは塩素イオンの添加が必要であるが、これには該当しない。
【0083】
事実、これまで、ベンゼンまたは枝分かれ鎖のオレフィンによるアルキル化により誘導されるアルキルアリールスルホネートよりも、アリール炭化水素のアルキル化から誘導されるアルキルアリールスルホネートの方が、潤滑油用清浄分散性添加剤として適当な性質をすべて示すためには必要であると考えられていた。
【0084】
本発明に従うアルキルアリールスルホネートの混合物は、潤滑油の性質によって、1から15重量%の範囲で潤滑油に添加される。
【0085】
例えば、ガソリンエンジンオイルについては1.7重量%まで、ディーゼルエンジンオイルまたは船用エンジンオイルについては3.5重量%まで、及び新車用保護油については11.5重量%まで添加できる。
【0086】
本発明に従う混合物が添加される潤滑油は、ナフタレン系、パラフィン系、又は混合基の潤滑油である。すなわち、それらは、鉱油から誘導されるか、又は石炭の蒸留生成物から誘導されるか、又はアルキレン若しくは無機酸のエステル若しくはカルボン酸のポリマーのような合成油から成る。
【0087】
本発明は、ここで、本発明のさまざまな点を特に具体的に説明する例によりさら記載される。
【0088】
【実施例】
これらの例は、次の測定方法で得られる、多くの試験結果を含む。
[100℃での粘度(cST)]
粘度は、総カルシウム含量が2.35重量%となる溶液が得られるまで、100中性オイル中で生成物の試料を希釈した後、100℃で測定される。もし、生成物が、2.35重量%以下の総カルシウム含量となれば、粘度は、ASTM−D445法により希釈せずに測定される。
【0089】
[相溶性]
本方法は、添加剤の出現及び保存安定性、並びにこれらを含む対応する油を評価することを目的とする。この方法は、潤滑剤用添加剤に適用できる。
添加剤は、モノスクシンイミド及び亜鉛ジチオホスフェートに基づいて製造され、そして試料のスルホネート混合物の約75重量%を含んでいる。添加剤は、350N基油中に保存されている。
【0090】
生成物の外観は、保存の前後に評価され、そしてその結果は、単一層が沈降物を析出することなく維持されているかどうかにより「良」又は「不良」と評価される。
【0091】
[分散性(スポット試験)]
本方法は、油又は添加剤の分散性を評価し、参照用油と比較して性能(析出、スラッジ)のレベルを予測することを目的とする。
それは、一般的に、自動車用及び船舶用エンジン油に適用される。
【0092】
本方法に従うと、油の分散力は、試料油と表面スラッジの混合物を、次の条件下、ペーパークロマトグラフィーにかけて明らかとなる。すなわち、その条件は下記の通りである。
【0093】
スポット番号1:室温で水なし
スポット番号2:水なしで200℃、10分間
スポット番号3:水なしで250℃、10分間
スポット番号4:室温で水あり
スポット番号5:水ありで200℃、1分間
スポット番号6:水ありで200℃、10分間
【0094】
これらのスポットは、48時間放置した後、目視又はCCD光度計で観察する。
各々のスポットにおいて、混合物の拡散半径(d)及び油のみの拡散半径(D)を測定し、d/D×100の比を計算する。
【0095】
油の分散力は、6スポットについて得られた値の総和を、同じ条件で試験した参照用油の一つの値と比較することにより、決定される。
【0096】
上記の6条件下でのd/D×100比の総和は、すべての条件下での100%となる理想的な拡散に相当する600が最大値となる。この試験の結果において、値が高ければ高いほど、油の分散力は良好である。
【0097】
(a)アルキレートの合成
アルキレートは、フッ化水素酸を用い、アルキル化試験プラント中で合成される。各々1.126リットル系の二つの反応器及びフッ化水素酸を含む層から有機層を分離する15リットル静置タンク、これらは、約4×105Paの圧力下に維持されている設備であるが、これらによってプラントは構成されている。
【0098】
有機層は、バルブから除去され、大気圧で拡散する。ベンゼンは、トッピング、例えば、常圧下160℃まで加熱することにより除去される。
除去後、鉱油は、水酸化カリウムにより中和される。
アルキル化反応の変化を以下に示す。
反応は1つ、もしくは2つの反応器で実施される。
仮に、ひとつの反応器のみが使用されるならば、ベンセン/オレフィン比は、10である。この数値は、非常に高く、第二の反応器は省略できる。
仮に、二つの反応器が使用されるならば、ベンゼン/オレフィンのモル比は、第一の反応器ではかなり低く、約1から1.5であり、第二の反応器では高く、2から10である。さらに、オレフィンへに対するフッ化水素酸の体積比は、第一の反応器では1であり、第二の反応器では2である。
【0099】
(b)アルキレートの蒸留
ベンゼンが、C20からC24の直鎖オレフィンによりアルキル化されるならば、アルキル基がC13より小さい。すなわちアルキルベンゼンのような軽留分の生成はない。これは、対応するアルキレートを得るために未反応のベンゼンのトッピングを効果的にするに充分だからである。
他の場合ではすべて、軽留分は、触媒的アルキル化反応中に製造され、過剰のベンゼンのように、真空蒸留カラムで留去される。ここで、軽留分は、C13より小さいアルキル鎖を有するアルキルベンゼンを意味する。この軽留分を除くための最終蒸留条件は下記の通りである。
反応器の頂点での温度は、262℃、
反応器の底での温度は、302℃、
圧力は、187×102Pa(187ミリバール)
【0100】
(c)アルキレートのスルホン化
スルホン化は、本発明の二つのアルキレートの混合物に対して直接行なわれる。すなわち、アルキル基の1又は2の位置の炭素原子で置換されたフェニル基のモル比が、スルホン化反応に従うアルキレートのすべての混合物に関して測定される。
この反応は酸化バナジウムV25を含む触媒炉中、酸素と二酸化イオウSO2との混合物により製造される三酸化イオウSO3を使用して行われる。
製造されたガスは、スルホン化反応器の上2m、半径1cmで、アルキレート流動中に導入される。
【0101】
結果として生成したスルホン酸は、反応器の底で回収される。スルホン化条件は、下記の通りである。
SO3流速は、76g/時
アルキレート流速は0.8から1.2の範囲内で、所望のSO3/アルキレートのモル比によって、350から450g/時
スルホン化の温度は、50から60℃
SO3を4体積%まで希釈するために媒介ガスとしてチッ素を必要とする。
スルホン化反応の後、残査の硫酸は、H2SO4含量の低い残査が得られるまで(最大0.5重量%)、10%の100N油により希釈後熱処理し、生成物1kg当たり10L/時の速度でチッ素を噴霧し、85℃で撹拌することにより除去される。
【0102】
本発明を態様に関する下記の表中の分析は、熱処理後得られた生成物に対応する値である。
(d)超アルカリ化
【0103】
この工程では、相対的モル比のCa(OH)2と先の段階で得られたスルホン酸とを反応させ、最終生成物においてスルホン酸により中和されない37%比の石灰を得ることができる。この中和されない37%比の石灰により、標準ASTM−D2896法に従って、最終スルホネート中に約20のBN値を得ることができる。
これを達成するために、約20のBN値を得るために、Ca(OH)2の量は、反応するスルホン酸の量を化学量論的に中和する量、すなわち、スルホン酸1モル当たり0.5モルのCa(OH)2ではなく、化学量論量について過剰のCa(OH)2、すなわち、スルホン酸1モル当たり0.73モルのCa(OH)2が加えられる。
【0104】
超アルカリ化反応条件は、前記のオロジル(OROGIL)社、これは本出願人の前の名前であるが、によるフランス特許出願第2564830号で記載されており、1985年11月29日に公表されている。
【0105】
発明に従うアルキルアリールスルホネート混合物に関して得られた結果は、本明細書の最後に表でまとめられている。
なお、表中の試験番号1〜16は、下記の実施例(あるいは比較例)1〜16に対応している。
【0106】
[実施例1]
前記で、参照用直鎖生成物と呼ばれるC20からC24の一般アルファ・オレフィンによるベンゼンのアルキル化で得られる直鎖アルキレートの80重量%は、重質の枝分かれ鎖アルキレートの20重量%と混合される。このアルキレートは、「ラボ・ボトム」とも呼ばれ、プロピレンテトラマーによるベンゼンのアルキル化及び軽芳香族留分(C13より小さいアルキル鎖を有する)の除去によって得られる。
スルホン化は、前記アルキレート混合物について行なわれる。
【0107】
[実施例2]
参照用直鎖アルキレートの80重量%は、次に示す直鎖フェニルジアルキル型の重アルキレートの20%と混合される。すなわち、第一のアルキル化反応器では、ベンゼンは、45℃の温度、4×105Paの圧力下でベンゼン/オレフィンのモル比1、そしてHF/オレフィン体積比1で、C8の直鎖オレフィンの組成分と反応する。この反応器出口では、一個の重質C8アルキル基により置換されたフェニル炭化水素が主に得られ、これは次の反応器でアルキル化されるアリール炭化水素として働く。
前記のC8置換モノアルキルフェニル炭化水素は、第二の反応器に転送される。C18の直鎖アルファ・オレフィン1モルに対して、前記置換フェニル炭化水素3モルで、C18直鎖アルファ・オレフィンと同量のHFが第一の反応器に導入される。
未反応のベンゼンのトッピング後、アルキルフェニル生成物は、すべて蒸留される。単数もしくは複数のアルキル鎖に存在する炭素原子の総数は、18個となる。生成物は、反応器(カラム)の底で回収される。これは、主にアルキル置換基の1つがC8で、もう1つがC18である直鎖フェニルジアルキルである。
スルホン化は、前記アルキレート混合物について行なわれる。
【0108】
[実施例3]
参照用直鎖アルキレートの80重量%は、次に示す枝分かれ鎖の重質アルキレートの20%と混合される。すなわち、第一の反応器では、ベンゼンは、ベンゼン/プロピレンテトラマーモル比1.2、HF/プロピレンテトラマー体積比1で、プロピレンテトラマーにより触媒的にアルカリ化される。
こうして得られた生成物は、フッ化水素酸とベンゼンを次の比で加える第二の反応器に転送される。その比は次の通りである。
芳香族/プロピレンテトラマーがモル比で5.8、
HF/プロピレンテトラマーが体積比で1、
ベンゼン及び枝分かれアルキル鎖の長さが、C12以下であるアルキレートは、蒸留により除去される。
スルホン化は、上述したように、参照用直鎖アルキレートの80%及び前記枝分かれした重アルキレートの20%とから成るアルキレートの混合物について行なわれる。
【0109】
[実施例4]
スルホン化は、次のアルキレートの混合物について行なわれる。すなわち、参照用直鎖アルキレートの80重量%、及び
ベンゼンと平均C18からC18のオレフィン組成分との触媒的アルキル化反応で得られる、枝分かれアルキレートの20重量%である。これは、1つの反応器でプロピレンテトラマーの製造中に、ベンゼントッピング後、C13より小さいアルキル鎖に対応する軽留分の蒸留で除去されて得られる。
【0110】
[実施例5]
スルホン化は、次のアルキレートの混合物について行なわれる。すなわち、
参照用直鎖アルキレートの80重量%、及び
ベンゼンと、2つのアルキル化反応器でプロピレンテトラマーの製造中に得られる平均C17からC18のオレフィン組成分との、触媒的アルキル化反応で得られる枝分かれアルキレートの20重量%である。後記の表にアルキル化の条件を示す。
実施例4と比較して、分子量の増加を促進する目的で、二つの相違点が存在する。一つは、実施例4のC15からC18の代わりに、C17からC18のより長い脂肪族鎖である。もう一つは、枝分かれオレフィンに対するモル過剰ベンゼンである。過剰ベンゼン量は、メタ若しくはパラ位での2つのアルキル置換基の形成、又はベンゼンでのダイマーのアルキル化による、オレフィンの二量化を第一の反応器でできるだけ促進するために、実施例4での値より小さく、化学量論量約1.5に近い。問題の芳香族炭化水素のアルキル化を完了するために、第一の反応器でのアルキル化反応の後、オレフィンに対してかなりのモル過剰量、すなわち10のベンゼンを有する第二の反応器での反応行われる。
【0111】
[実施例6]
本実施例は、平均C17からC18のオレフィンを有する枝分かれアルキレートの20重量%が、1つの触媒的アルキル化反応器で得られ、このオレフィンに対するベンゼンのモル比が10であることを除いて、先の実施例と同一である。
【0112】
[実施例7]
本発明の実施例は、アルキレート混合物の割合が、80%:20%の代わりに50%:50%であることと、対応するスルホネート混合物への塩素イオンの添加がないことが異なる以外は、実施例5と同一である。
【0113】
[実施例8]
本発明に従う本実施例では、参照用直鎖アルキレートの50%と、C12直鎖オレフィンを有するベンゼンのアルキル化により得られるアルキレートの50%との混合物は、ベンゼンのトッピング、及び一重C12アルキル基で置換されたアルキルフェニル炭化水素の脱離を伴って、1つの反応器で使用される。スルホネートの対応する混合物は、塩素イオンを添加することなく分析される。
【0114】
[実施例9]
本実施例は、塩化カルシウムの形で塩素イオンを添加することのみが、実施例7と異なっている。すなわち、対応するスルホネートの混合物に関して実施された試験の結果は、容認できる限界での潤滑油中の混合物の相溶性を示している。潤滑油との混合中、わずかな濁りが現れるためである。
実施例9は、本発明に従うスルホネート混合物に塩素イオンを添加しない利点を説明している。混合物は、前定義のように、直鎖モノアルキルフェニルスルホネート(a)の50から75%、及び重質アルキルアリールスルホネート(b)の25から50%を含む。
【0115】
比較例10]
本実施例では、1つのアルキレート、すなわち、実施例2の直鎖フェニルジアルキル型の重質アルキレートがスルホン化される。
アルキル化収率は、より低いことが判明し、スルホン化は実際、半分に減少する。すなわち、得られるスルホン酸のH2SO3含量は、実施例2の14.4%から比較例10では8.5%に減少する。
【0116】
[比較例11]
本実施例では、スルホン化は、発明に従う実施例5で使用されたアルキレートに対応する重質枝分かれアルキレートについて行なわれた。
【0117】
[比較例12]
発明外の本実施例では、スルホン化は、発明に従う実施例6で述べられた、重質の枝分かれアルキレートについて行なわれた。
【0118】
[比較例13]
本実施例では、アルキル化は、本発明の実施例1から6において80重量%の速度で使用された参照用直鎖アルキレートで行なわれた。
アルキレートの製造中、2つの触媒的アルキル化反応が続けて使用されることを再度記述する。すなわち、2つの反応とは、
ベンゼンのモル比がC20からC24の直鎖オレフィンに対して、1.2で維持され、その結果、オレフィンの二重結合を末端からアルキル化前の鎖の内部に転位することを促進するためにアルキル化反応を減速し、そして本発明に従う最小1若しくは2のフェニル異性体含量を得ることができ、また、オレフィンに対するフッ化水素酸の体積比が1である第一の反応器で起こる反応、
そして
大過剰のベンゼンがオレフィンに対して添加され、フッ化水素酸が、ベンゼン/オレフィンのモル比5.8、及びHF/オレフィンの体積比2を得るために添加される第二の反応器で起こる反応である。
【0119】
[比較例14]
本実施例において、スルホン化は、分子量に及ぼす影響を決定するために、実施例4で使用されたC15からC18の重質の枝分かれアルキレートについて行なわれた。
比較実施例13と同様に、対応するスルホネートが、潤滑油用添加剤としての使用に適合しない表面スキンを形成することは注目される。
【0120】
[比較例15]
本実施例は、1つのアルキル化反応器が、ベンセン/オレフィンのモル比10で使用され、その結果が位置に関わりなく、フェニル置換基の総数に対する、1−位置及び2−位置でのフェニル置換基のモル比が、0.093の代わりに0.02であるアルキレート中で起こることを除いて比較実施例13と同じである。
対応するスルホネートの結果として、潤滑剤用添加剤として不適な、より低い石灰の取り込み(BN値が19.4のかわりに14.5)、より高い粘度、より低い濾過速度、及びとりわけ、ゲル形成と低い相溶性を伴うスキンのより速い出現である。
【0121】
比較例16]
発明に従う実施例1から9で使用された参照用アルキレートではなく、1つのアルキル化反応器で得られたアルキレートの80%を含むアルキレートの80/20混合物を使用する試験がなされた。このアルキル化反応器では、ベンゼンに対するC20からC24の直鎖オレフィンの比は10であり、1−位置及び2−位置での置換基のモル容量0.20を有するアルキレート中で、最初に反応が起こる。重質のアルキレートの20%との80/20の混合物中で、0.16まで低くなった含量は、特に、1日後のゲルと表面スキンの形成、および潤滑油との低い相溶性で示されるように試験を通過するには充分でなかった。しかし、実施例5では、直鎖アルキレートが、1−位置および2−位置で0.093のモル含量を示す80/20混合物において同比で反応を行なったので、良好な結果を与えた。
前記で規定されたスポット試験に従って実施された分散試験により、下記の表と図3で示される結果を得た。
【0122】
【表1】
Figure 0004112622
【0123】
分散性は、本発明に従うスルホネートの化学混合物では、同比で混合される各々のスルホネートの物的混合物よりも、良好であるということがデータから明らかである。
泡だち性試験は、ASTM−D892の標準工程に従って実施された。1に示すように、値が高ければ高いほど、生成物は良好である。
本発明に従う実施例5と9、及び比較実施例11と13で上記したこれらの試験の結果は、非常に高い含有量(実施例11)の枝分かれアルキルベンゼンにおいては、過度な泡だちが、潤滑剤用添加剤として容認できないスルホネートをつくり、一方、発明(実施例5及び9)に従う含有量では、スルホネートが泡だちを形成しないことが確認された。
【0124】
【表2】
Figure 0004112622
【0125】
【表3】
Figure 0004112622
【0126】
【表4】
Figure 0004112622
【0127】
【表5】
Figure 0004112622
【0128】
【表6】
Figure 0004112622
【図面の簡単な説明】
【図1】エチレンの重合により得られるC20からC24の直鎖モノアルファ・オレフィン部分の赤外吸収スペクトル
【図2】エチレンの重合により得られるC20からC24の直鎖モノアルファ・オレフィン部分の異性化後、鉄ペンタカルボニル触媒を使用して、アルファ・オレフィンのモル容量を10%以下に減じたもののスペクトル
【図3】スポット試験に従って実施された分散試験結果

Claims (18)

  1. (a)モノアルキル置換基が14から40の炭素原子を含む直鎖であり、そしてアルカリ土類金属のフェニルスルホネート基が、0から13%のモル比にて直鎖アルキル鎖の1−位置または2−位置に固定されている、50重量%以上、85重量%以下のモノアルキルフェニルスルホネート;そして、
    (b)下記から選択される、15重量%以上、50重量%以下の重質アルキルアリールスルホネート
    (i)アリール基が置換または無置換のフェニル基であって、二個のアルキル置換基が共に直鎖のアルキル鎖で、炭素原子の合計が16から40個であるジアルキルアリールスルホネート;
    または
    (ii)アリール基が置換または無置換のフェニル基であって、一以上のアルキル置換基が枝分かれ鎖で、炭素原子の合計が平均で15から48個であるモノまたはポリアルキルアリールスルホネート;
    を含む混合物であって、直鎖アルキル鎖の1−位置または2−位置で置換されているフェニルスルホネート基を持つ直鎖モノアルキルフェニルスルホネートを、最大モル量で10%含むものであることを特徴とする超アルカリ化アルカリ土類金属のアルキルアリールスルホネートの混合物。
  2. (a)で規定されたモノアルキルフェニルスルホネートを75重量%から85重量%の範囲の量で含み、そして(b)で規定された重質アルキルアリールスルホネートを15重量%から25重量%の範囲の量で含むことを特徴とする請求項1に記載の混合物。
  3. (a)で規定されたモノアルキルフェニルスルホネートの直鎖アルキル鎖が16から30個の炭素原子を含むことを特徴とする請求項1または2に記載の混合物。
  4. (a)で規定されたモノアルキルフェニルスルホネートの直鎖アルキル鎖が20から24個の炭素原子を含む請求項3に記載の混合物
  5. (a)で規定されたモノアルキルフェニルスルホネートを50重量%から70重量%含み、そして(b)で規定された重質アルキルアリールスルホネートを25重量%から50重量%の範囲の量で含むことを特徴とする請求項1に記載の混合物であって、塩素イオンを含むことのない混合物
  6. (a)で規定されたモノアルキルフェニルスルホネートのアルカリ土類金属のフェニルスルホネート基が5から11%のモル比にて直鎖アルキル鎖の1−位置または2−位置に固定されている請求項1に記載の混合物
  7. (a)で規定されたモノアルキルフェニルスルホネートのアルカリ土類金属のフェニルスルホネート基が7から10%のモル比にて直鎖アルキル鎖の1−位置または2−位置に固定されている請求項6に記載の混合物
  8. (b)の(i)で規定された置換または無置換のフェニル基がフェニル、トリル、キシリル、エチルフェニル、あるいはクメニル基である請求項1に記載の混合物
  9. (b)の(i)で規定されたアルキル鎖の炭素原子の合計が18から40個である請求項1に記載の混合物
  10. (b)の(ii)で規定された置換または無置換のフェニル基がフェニル、トリル、キシリル、エチルフェニル、あるいはクメニル基である請求項1に記載の混合物
  11. 直鎖アルキル鎖の1−位置または2−位置で置換されているフェニルスルホネート基を持つ直鎖モノアルキルフェニルスルホネートを8モル%以下の量で含む請求項1に記載の混合物
  12. ASTM−2896標準法で測定される混合物の塩基価のBN値が3から60の範囲にあることを特徴とする請求項1乃至11のうちのいずれか一つに記載の混合物
  13. ASTM−2896標準法で測定される混合物の塩基価のBN値が10から49の範囲にあることを特徴とする請求項12に記載の混合物
  14. 請求項1乃至13のうちのいずれか一つに記載の超アルカリ化アルカリ土類金属のアルキルアリールスルホネートの混合物からなる潤滑油用清浄分散性添加剤
  15. 請求項1乃至13のうちのいずれか一つに記載の超アルカリ化アルカリ土類金属のアルキルアリールスルホネートの混合物を含む潤滑油
  16. 対応するモノアルキルフェニル及び重質アルキルアリール炭化水素を混合し、炭化水素の混合物をスルホン化し、さらに反応の結果として生成するスルホン酸と過剰のアルカリ土類塩基を反応させることを特徴とする、請求項1乃至13のうちのいずれか一つに記載の超アルカリ化アルカリ土類金属のアルキルアリールスルホネートの混合物の製造法
  17. 各々のアルキルアリールスルホン酸を別々に製造し、混合し、ついで過剰塩基と反応させることを特徴とする、請求項1乃至13のうちのいずれか一つに記載の超アルカリ化アルカリ土類金属のアルキルアリールスルホネートの混合物の製造法
  18. 混合組成物に導入するアルキルアリールスルホネートのそれぞれを別々に製造し、それらを所望の比率で混合することを特徴とする、請求項1乃至13のうちのいずれか一つに記載の超アルカリ化アルカリ土類金属のアルキルアリールスルホネートの混合物の製造法
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