JP4112011B2 - Helicobacter pyloriアドヘシン結合型抗原 - Google Patents

Helicobacter pyloriアドヘシン結合型抗原 Download PDF

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Description

発明の分野
本発明は、Helicobacter pyloriによって引き起こされる感染症の予防、治療および診断のための材料および方法に関する。更に具体的には、本発明は、Helicobacter pyloriの菌株によって引き起こされる病理学的感染症の治療および予防のためのワクチンに用いられるポリペプチドおよび抗体に関する。本発明は、具体的には細菌の血液型抗原結合アドヘシン(BAB−アドヘシン)に関する。本発明は、上記ポリペプチドの組換え体の産生に用いられかつ免疫感作療法で使用されるポリヌクレオチドにも関する。更に、本発明は、上記細菌の検出に用いられるポリペプチド、抗体、およびポリヌクレオチドに関する。
本発明は、新規な免疫グロブリンであって、Helicobacter pyloriによって発現される血液型結合アドヘシンに特異活性を示すもの、この免疫グロブリンの産生法、それらの単離および使用にも関する。本発明は、消化管におけるH.pyloriによって誘導される感染症の治療および予防にも関する。
発明の背景
Helicobacter pyloriは、酸消化性疾患の起因物質であり、この生物の存在は消化器性腺癌の発生と大いに相関している。ヒトの胃上皮内層への細菌の付着は、フコシル化した血液型抗原によって媒介されることが最近になり明らかにされた。
最近の研究は、胃粘膜での潰瘍の発生におけるHelicobacter pyloriの役割に集中している。最近の知見は、H.pyloriと慢性の活性胃炎および胃潰瘍との間に強い関連性があることを示している。更に、腹部癌(ventricular cancer)と胃潰瘍との間には強い相関があると思われている。胃潰瘍の伝統的な治療は、若干の例を挙げれば、胃切除、ビスマス配合薬の投与、H−遮断薬の投与、およびpH緩衝剤の投与があった。
更に近年、様々な形態の治療には、抗生物質の投与が補足されるようになった。現在知られている治療法の一つの問題点は、治療の失敗の危険性である。更に、微生物が抗生物質耐性を発現するだけでなく、投与された抗生物質が腸管でコロニーを作っている良性微生物の自然なバランスを壊すことが多い。これにより、腸内の良性の菌叢の不安定化の他に、下痢や他の腸の不快感の症状を引き起こす。他の治療法、例えばH−遮断薬では、疾患の再発を防止するため長期間の投薬が必要となることが多い。
H.pyloriは、人間の間に極めて広汎に広まっている(控え目な統計によれば、先進国総ての成人の約60%が感染している)という事実と共に、上記のことから、H.pylori感染症の診断、予防および治療が緊急の課題となっている。
更に、発展途上国では胃潰瘍の伝統的な治療の財源がないという事実によって、H.pyloriによって引き起こされる感染症の治療および予防の新たな方法を見出だすことの重要性が強調される。多くの理由から、ワクチンによる疾患の予防が好ましい方法であることは明らかである。ワクチンは、H.pylori感染症に対する投与が容易でかつ経済的な予防法を提供する。しかしながら、H.pyloriに対して有効なワクチンは現在のところはない。
技術的背景
H.pyloriは、ヒト胃粘膜にコロニーを形成し、上皮表面粘液細胞と胃上皮を覆っている粘液層への付着の間で平衡している。一旦感染すると、細菌は一生コロニーを形成すると思われる。上皮内層へ付着することにより、細菌は胃内腔の酸性胃液の抗微生物作用や蠕動のような物理的力から保護される。この過酷な生態学的地位で生き抜くため、H.pyloriは、高運動性を確保するための細菌および極毛(polar flagellae)の周りの微小環境を緩衝する酵素ウレアーゼの産生、粘液層のターンオーバーが数時間の範囲である生態学的地位における先行条件のような毒性因子バッテリーを造り出している。H.pylori株のサブセットは、空胞形成細胞毒素であるVacAおよび細胞毒素関連抗原CagAを産生する。
付着は上皮内層のコロニー形成にとって本質的であり、細菌は細胞表面または粘液内層上の特異的炭水化物またはタンパク質レセプターを認識する表面関連付着分子を発現する。遺伝学的に制御されるレセプター分布と組合わされたこの相互作用における特異性により、コロニー形成に利用可能な細胞系譜および組織の範囲が限定される。H.pyloriについては、赤血球凝集素−シアリル酸、硫酸化複合糖質およびスルファチドのような数種類の推定的レセプター構造体が報告されている。最近、ヒトおよびアカゲザルの胃表面粘液細胞にインシトゥでのH.pyloriの特異的付着を媒介するフコシル化血液型抗原H−1およびLewisが報告された(Boren et al.,Science,262,18921993)。H−1およびLewis抗原は、ABO系での血液型Oを定義する血液型抗原の一部である。
表面暴露タンパク質は、外膜の構成成分であることが多い。この外膜は構造的役割を有し、細胞に入ってくるものおよび分泌される分子を決定する選択的バリヤーとして作用する。外膜タンパク質の1つのクラスはポーリンと呼ばれ、糖分子のような特異的代謝物が通過することができる外膜を通る親水性孔を生成する。最近、H.pyloriにおける多くの外膜タンパク質の知見が報告され、これらのタンパク質がポーリンタンパク質のファミリーを構成していることが示唆された。
BABアドヘシンは以前に確認されており、H.pyloriの細菌表面上に局在していることが示されている(SE9602287−6号明細書)。血液型結合活性はpH依存性であることが示され、本発明者らは、Lewisレセプターに対する結合親和性が高い平衡定数を示す証拠を提供している。BABアドヘシンの精製のため、架橋剤で標識したレセプター複合体を用いて、細菌表面でのアドヘシンに対するビオチンの特異的移行を媒介した。次いで、ビオチン標識したアドヘシンをストレプトアビジンをコーティングした磁性ビーズによって抽出した。精製したBABアドヘシンのアミノ末端アミノ酸配列の決定は、H.pyloriポーリンの外膜タンパク質に対する相同性を示している。
H.pyloriによって誘発される感染性の免疫学的治療および予防に関して、検討が徹底的に行われてきた。EP0484148号明細書(Ando & Nakamura)には、哺乳動物の上部胃腸疾患の治療および/または予防法であって、それを必要とする患者に抗−Helicobacter pyloriポリクローナル免疫グロブリンと薬学上許容可能なキャリヤーを含んでなる医薬組成物の有効量を経口投与することを特徴とする方法が記載されている。上記明細書には、抗生物質の投与と組合せた上記治療の組み合わせについても記載されている。上記ポリクローナル抗体の産生法として、EP0484148号明細書には、哺乳動物の血清および母乳からの抗−H.pylori免疫グロブリンの単離および精製が記載されている。H.pylori自身は、EP0484148号明細書によれば、ウシ、ヤギ、ヒツジ、ブタまたはウマの胃には見出だされなかったが、これらの動物種はH.pyloriと類似の抗原決定基hを有するコロニー形成微生物を有し、ヒトで見出されるH.pyloriの菌株と交差反応する免疫グロブリンを有するからであると考えられた。好ましくは、EP0484148号明細書によれば、大型哺乳動物、例えば妊娠したウシを、H.pyloriの全細胞で免疫感作した後、免疫グロブリンを乳または初乳から抽出した。免疫感作実験では、NCTC菌株11362および臨床的単離株H.pylori No.153を用いて、免疫グロブリンの産生を開始した。一方、NCTC菌株11637を分析目的に用いた。免疫感作により、0.01〜0.1g/日の免疫グロブリン組成物の一日投与量が治療を良好に行うのに十分であるような量の乳において抗−H.pylori力価を生じるといわれている。しかしながら、0.01〜0.1g/日の主張された範囲は、Ando & Nakamuraによって示された実験によって支持されておらず、このような低投与量では、これまでのところは臨床試験で有効であることは示されていない。実施例5および7で実際に用いた投与量は1g/日の量の程度であり、すなわち上記の範囲の上限の10倍である。更に、Ando & Nakamuraによって製造された非特異的免疫グロブリン混合物のようなものは、同様な投与量では他の消化器性病原菌に対して無効であるので、上記の投与量で有効であるとは思われない。上記報告に詳細に記載されている抗生物質の同時投与は、開示された免疫グロブリンの不十分さを強調している。
同様に、EP0469359号明細書(Cordle & Schaller)には、ホルマリンで殺したH.pylori細菌(ATCC菌株26695)による哺乳動物、好ましくは妊娠したウシの免疫感作が記載されている。抗−H.pyloriポリクローナル抗体を乳から単離して精製し、最終的に約0.5gの免疫グロブリンの量で1日3回子ブタに投与した。結果は、試験の後グラム陽性菌に陽性の生験標本の数を測定することによって評価した。グラム陽性菌は、非免疫栄養を供給された子ブタの78%で見出だされたが、いわゆる特異的な抗−H.pylori抗体を投与された子ブタでは35%しか見られなかった。
このようにして、H.pyloriの凝集を引き起こすのに有効な抗−H.pyloriポリクローナル抗体を、消化管でのH.pyloriによって誘導される感染症の治療および予防の養生法として経口投与した。しかしながら、EP0484148A1号明細書には、H.pyloriの表面上には幾つの抗原決定基が存在するのか未だ明らかでないことも記載されている。極めて多種多様なH.pylori菌株が存在すると、当該技術分野の状態により任意のポリクローナル免疫療法の実際の有効性が疑わしくなる。全菌を用いる免疫感作により、所定の抗原決定基に対する低濃度の抗体で著しいポリクローナル免疫応答が常に開始される。これは、例えばCordle & Schallerによって報告された結果で、Helicobacter陽性生験の数は減少したが、上記発明による治療では完全な治癒は得られなかったことに強調される。
経口予防または治療に要する免疫グロブリンの用量が未だ明確に画定されていないことは注目に値する。正常な成人では、約5gのIgAが毎日粘膜表面で産生されて、分泌される。明らかに、この程度の用量は、大規模な治療または予防には経済的および実際的に不可能である。ロタウイルス感染症に対する経口免疫グロブリンの効果についての検討において、600〜9000mgの範囲の一日用量を臨床試験で試験した。H.pyloriおよびクリプトスポリジウム感染症を免疫感作したウシからの免疫グロブリン3〜15gの毎日投与により治療を行うときにも、良好な干渉が報告されている(Hammerstroem et al.,Immunol Rev.,139(1994),43-70)。概して、これまでの総ての研究では、進行中の感染症を治療しようとするときには、高投与量の免疫グロブリンを用いる必要があることが指摘されている。従って、更に少ない投与量を用いることができる更に特異的な免疫グロブリン製剤が、緊急に求められている。
H.pyloriの治療および予防の免疫療法の効果を最大にするには、H.pyloriの病原性に中心的役割を果たす特異的な保存された抗原決定基を見出だすことが極めて重要である。このような抗原決定基を用いることにより、特異性が高くかつ治療上効率的な新規なポリクローナルおよび/またはモノクローナル免疫グロブリン製剤を生産することが可能になる。
発明の概要
H.pyloriの治療および予防のための特異的で、価格的に効率的で、治療上優れた免疫グロブリン製剤を提供する場合の上記の問題点は、添付の特許請求の範囲に記載の組成物および方法によって解決された。本発明者らは、意外なことには、動物をH.pyloriに特異的なアドヘシンタンパク質で免疫感作することによって、特異性が高く治療上効率的なポリクローナルおよび/またはモノクローナル免疫グロブリン製剤を提供することができることを示した。上記アドヘシンタンパク質は、優先権出願SE9602287−6号明細書およびSE9701014−4号明細書において既に特性決定されており、上記特許明細書の内容を、その開示の一部として本明細書に引用する。本発明を、添付の非制限的図および実施例に関して更に詳細に説明することにする。
本発明の一つの目的は、H.pylori血液型抗原結合(BAB)アドヘシンを更に精製および特性決定を行い、H.pyloriによって誘発される感染症および関連疾患の特異的かつ選択的診断および治療を目的とした方法および材料を開発することができるようにすること、および上記方法および材料の開発であった。もう一つの同様に重要な目的は、このタンパク質の発現に関与した遺伝子のDNA配列を決定することであった。これらの目的は、請求項1に記載のタンパク質、請求項13および14に開示されているDNA、以下の請求項記載されている方法および材料によって実現された。DNA配列は表1および2に示されており、それぞれbabAおよびbabB配列が開示されている。完全なタンパク質配列は、表3に開示されている。
図の説明
図1A)図は、可溶性血液型抗原への細菌の結合を例示している。H.pylori菌株を125Iで標識した血液型抗原糖複合体とインキュベーションして、結合した125I−活性を測定した(菌株MO19および26695について示した血液型抗原結合は見られない)。
第1B)図は、レセプター置換分析法を示す。菌株CCUG 17875を最初に10ngの125Iで標識したLe抗原糖複合体とインキュベーションした後、複合体に過剰量の未標識LeまたはLe糖複合体を投与した後(1時間)細菌ペレットの125I活性を測定した。未標識糖複合体の濃度は50ng〜8μgであり、C)は、H.pylori−Le抗原相互作用のScatchardの分析の結果を示す。細菌のLe糖複合体への結合を滴定し、アフィニティー定数(Ka)の値8×10-10-1を得た(13)。
第2図の上部パネルは、細菌個体群におけるBabAアドヘシンの有病率を示す。菌株CCUG17875の細胞を、ビオチン化Le(A)またはLe(B)糖複合体とインキュベーションした。結合したビオチン化Lewis−複合体をFITC標識したストレプトアビジン(緑色蛍光)で検出し、細菌をプロピジウムヨウ素(赤色蛍光)で対比染色した。下部パネルはBabAアドヘシンの局在化を示す。電子顕微鏡法のため(15)、菌株CCUG17875の細胞をビオチン化Le(C)またはLe(D)とインキュベーションした。
第3図は、レセプター・オーバーレイ分析(A,B)およびBabAのレセプター活性指定アフィニティー・タッギング(C)を用いるBabAアドヘシンの分子量の特性決定を示す。
第4図は、BabAアドヘシンのレセプター活性指定アフィニティー・・タッギングおよびタンパク質精製を示す。
第5図は、BabAアドヘシンのN−末端ドメインに相当するbabAおよびbabB遺伝子の翻訳アミノ酸配列を示す。
第6図は、抗体力価の関数としての様々な製剤に対する125Iで標識したLewis b抗原へのH.pyloriの結合のプロセンチュアル阻害(procentual inhibition)を示す。
第7図は、様々な抗体製剤によるBabAアドヘシンのウェスタン・ブロット検出法を示す。
第8図は、様々な高耐性剤によるH.pyloriタンパク質の4種類のウェスタン・ブロット分析を示す。
発明の説明
血液型抗原結合アドヘシンBabAを、新規な手法であるレセプター活性指定アフィニティータッギング(recepter Activity Directed Affinity Tagging)(リタッギング(retagging))によって生化学的に特性決定し、精製した。2個の遺伝子babAおよびbabBが、2種類の異なっているが極めて類似したタンパク質をコードすることを見出だした。従って、本発明は、請求項1および以下の請求項に記載の新規な血液型抗原結合アドヘシンを含んでなる。DNA配列は、表(Appendix)1(babA)および2(babB)に開示されている。タンパク質配列は、表3に開示されている。本発明は、上記アドヘシンタッギングおよび/またはその画分を含んでなるあらゆる医薬組成物も包含する。このような医薬組成物の例は、例えばHelicobacter pyloriによって誘発される胃炎、胃および十二指腸潰瘍、および胃腺癌の予防または治療のための医薬品である。場合によっては、この医薬組成物は、更に薬学上許容可能な賦形剤を包含する。
更に、本発明は、本発明によるアドヘシンタンパク質の発現のためのBAB−アドヘシン遺伝子または遺伝子類を含んでなる。この発明は、上記アドヘシンの単離および精製のための新規な方法も含んでなる。開示された遺伝子は、宿主で免疫を回避するためこれらの間で交替する生物であるカセット系として作用すると考えられる。開示された配列の相同体が存在し、H.pyloriの他の菌株で上記のカセット機能を更に補足すると思われる。また、最初の40個のアミノ酸の相同性に相当する遺伝子、または最後の約300個のアミノ酸の相同性に相当する遺伝子は、この作用を行うことができる。更に、Helicobacter pyloriは、いわゆるカセット系で開示された遺伝子に類似した数個の遺伝子を交換することができると思われる。
本発明は、新規なアドヘシンタンパク質および/またはその画分を用いて産生した単一特異性抗血清も含んでなる。上記の単一特異性抗血清は、好ましくは単一特異性抗血清を例えば適当な動物に接種することによってイン・ビトロまたはイン・ビボで産生する任意の適当な通常の方法によって賛成される。このような方法は、当業者にはよく知られている。適当な動物または治療を行う患者に生じた抗体を、次に患者に局所的に、例えば経口投与することができる。
本発明は、細胞、組織または体液中のアドヘシンタンパク質またはその画分の定性または定量分析用の試験キットを製造するための上記単一特異性抗血清の使用も含んでなる。
本発明は、治療または免疫感作で、および/またはこの使用を目的とする組成物の製造で使用するための上記アドヘシンタンパク質または相当するDNAの使用も含んでなる。本発明は、特に免疫感作療法のためおよびこのような療法のための組成物の製造のための上記DNAの使用を包含する。好ましくは、上記組成物を患者に経口投与する免疫感作療法では、アドヘシンタンパク質、その画分または上記DNAが薬学上適当な免疫賦活剤と組合せて投与される。このような薬剤の例としては、コレラ毒素および/またはその誘導体、熱に不安定な毒素、例えばE.coli毒素、および類似の薬剤が挙げられるが、これらに限定されない。本発明による組成物は、更に免疫感作療法の当業者によく知られている通常かつ薬学上許容可能なアジュバントを含むこともできる。好ましくは、本発明のDNAまたはその画分を用いる免疫感作療法では、上記DNAは、筋肉内投与して、このDNAを適当なプラスミドキャリヤーに配合するのが好ましい。適当な免疫賦活剤をコードする追加遺伝子または遺伝子類は、好ましくは同じプラスミドに配合することができる。
上記の免疫感作療法は、上記の投与経路に限定されないが、下記の投与経路、すなわち経口、鼻内、皮下および筋肉内のいずれか一つに適用することができるのは当然である。特に、経口および鼻内投与法が、特に大規模免疫感作には有望である。
本発明者らは、意外なことには、特異性が高くかつ治療上効率的なポリクローナルおよび/またはモノクローナル免疫グロブリン製剤を、H.pyloriに特異的なアドヘシンタンパク質またはその画分で動物を免疫感作することによって提供することができることを示した。H.pyloriに対する免疫感作を考察するときには、胃粘膜での免疫応答が激しくても、感染症は一生続くことが知られていることは注目に価する。粘膜でのIgAの局所的産生の増加は必ずしも十分ではなく、中心的発病力因子に対して指定した単一特異性抗体、例えば本発明によるアドヘシンの投与により一層効果的な方法を構成することができる。
「免疫感作」という用語は、本明細書では、連続的な高水準の抗体および/または細胞性免疫応答を誘導する方法を表す。「動物」という用語は、本明細書では、哺乳動物などの総ての動物を包含する門である脊椎動物亜門の任意の一員であって、分節化した骨または軟骨脊柱を特徴とするものを表す。総ての脊椎動物は、機能的な免疫系を有し、抗体を産生することによって抗原に応答する。「タンパク質」という用語は、本明細書では、天然に存在するポリペプチドを表すのに用いられ、「ポリペプチド」という用語は、本明細書では、最も広義、すなわちペプチド結合によって結合した任意のアミノ酸ポリマー(ジペプチド以上)に用いられる。従って、「ポリペプチド」という用語は、タンパク質、オリゴペプチド、タンパク質画分、類似体、ムテイン、融合タンパク質などを含んでなる。本明細書に関して用いられる「抗体」という用語は、免疫学的クラスのいずれかに属する抗体、例えば免疫グロブリンA、D、E、GまたはMを包含する。しかしながら、免疫グロブリンA(IgA)は、これが温血動物の分泌系によって産生される主要な免疫グロブリンであることからして、特に興味深い。しかしながら、ウシの初乳では、主要な抗体はIgG1である。
Boren et al.は、最近になって、分子量が約73500DaのLewis結合タンパク質を単離して、特性決定した(優先権出願SE9602287−6号明細書およびSE9701014−4号明細書を参照。上記特許明細書の内容は、その開示の一部として本明細書に引用される)。このアドヘシンタンパク質は、保存された構造でありかつH.pyloriの病原性菌株に特異的であると考えられる。上記タンパク質は、下記の群、CCUG17875、NCTC11637、A5、P466、G109、G56、Ba185、Ba99、931、および932に包含されるH.pylori菌株の少なくとも1個に特異的である。
このアドヘシンタンパク質または免疫学的に有効なその画分は、下記のアミノ酸配列
Figure 0004112011
またはその相同体が含まれていることを特徴とする。
下記のDNA配列
Figure 0004112011
またはその相同体は、上記アドヘシンタンパク質またはその画分を発現するためのDNAに含まれる。
本発明の一つの態様により、妊娠した哺乳動物、好ましくはウシまたは別の適当な家畜を、上記のLewis結合アドヘシンタンパク質またはその画分で免疫感作する。アドヘシンタンパク質またはその画分を、好ましくは選択された動物に、場合によっては適当なアジュバントと共に筋肉内または皮下に注射する。このようなアジュバントの例としては、コレラ毒素および/またはその誘導体のような免疫賦活剤、E.coli毒素のような熱に不安定な毒素、および鉱物および植物油などの古典的アジュバントのような類似の通常の薬剤が挙げられるが、これらに限定されない。免疫グロブリンの最適発現のために時間に亙っていわゆるブースター用量などの必要な投与量を含んでなる免疫感作法の後、乳または血清を上記動物から集める。次に、本発明による特異的免疫グロブリン画分を、例えば脂肪の分離、タンパク質沈澱および限外濾過による濃縮などの通常の方法で分離、精製する。
本発明のもう一つの態様では、トリ、好ましくはニワトリまたは別の適当な家禽を、上記のLewis結合アドヘシンタンパク質またはその画分で免疫感作する。アドヘシンタンパク質またはその画分を、好ましくは選択されたトリに、場合によっては適当なアジュバントと共に筋肉内または皮下注射する。このようなアジュバントの例としては、コレラ毒素および/またはその誘導体のような免疫賦活剤、E.coli毒素のような熱に不安定な毒素、および類似の薬剤のような、鉱物および植物油などの古典的アジュバントのような類似の通常の薬剤が挙げられるが、これらに限定されない。免疫グロブリンの最適発現のための時間に亙っていわゆるブースター用量などの必要な投与量を含んでなる免疫感作法の後、血清または卵を上記動物から集める。免疫グロブリンが特に高い卵黄を集めるのが好ましい。次に、本発明による特異的免疫グロブリン画分を、例えばタンパク質沈澱および限外濾過などの通常の方法で分離、精製する。あるいは、本発明による高力価の特異抗体を含むのに加えて高栄養価の卵黄を、そのまま投与することもできる。
本発明の好ましい態様によれば、モノクローナル免疫グロブリンは、トランスジェニック動物を得ることによって産生される。このトランスジェニック動物は、下記の群の種である哺乳動物、例えばウシ、ヤギおよびウサギ、およびトリ、例えばニワトリ、アヒル、シチメンチョウから選択することができる。最も好ましく用いられる哺乳動物はウシであり、最も好ましいトリはニワトリである。マウスおよびネズミのようなトランスジェニック動物を更に開発することにより、新たな可能性を提供することもできるであろう。動物の選択は、当然のことながら利用可能性および局部適用によって支配される。
一つの態様によれば、局部条件に適用した本発明によるトランスジェニック動物の家畜を、経口投与用の免疫グロブリンの産生のための局所単位として機能差せるため、発展途上国の村などに局所的に保持する。例えば、トランスジェニックウシ、ヤギまたはニワトリはこの目的に適しており、ニワトリを用いるのが好ましい。トランスジェニック動物によって産生された乳または好ましくは卵を消費することにより、現在のところ極めて困難な感染症、例えばH.pyloriによって引き起こされる疾患の撲滅を助けることができる。
本発明の更にもう一つの態様によれば、モノクローナル抗体は、ハイブリドーマ法を用いて産生することができる。ハイブリドーマ法は、生化学の分野の熟練した研究者には周知であり、これは、例えばGalfre,G.and Milstein,C.,モノクローナル抗体の調製:方法と手順(Preparation of monoclonal antibodies:strategies and procedures)(Methods in Enzymology,73: 3-46,1981)に記載されている。好適な宿主動物を、Lewis結合アドヘシンタンパク質またはその画分で免疫感作する。免疫感作を完了したならば、動物を屠殺して、脾臓細胞を集め、腫瘍細胞系からの細胞、好ましくは骨髄腫細胞からの細胞と融合させる。成長条件を選択することによって、良好に融合したハイブリドーマ細胞を選択することができる。次に、ハイブリドーマ細胞系によって産生されたモノクローナル抗体を、H.pylori感染症の治療および/または予防の方法において経口投与することができる。
好ましくは、ポリクローナルおよび/またはモノクローナル抗体を投与前に精製し、更に好ましくは薬学上許容可能なキャリヤーおよび/またはアジュバントと混合する。適当なキャリヤーの例は、食塩水、薬学上許容可能な脂肪、油、炭水化物、およびタンパク質である。キャリヤーまたは複数のキャリヤーを、胃の内側をコーティングしている粘液層における免疫グロブリンの溶解性および吸収が向上するように選択するのが好ましい。適当なアジュバントを用いて、組成物の安定性、治療効率および栄養価を改良することができる。保存時の安定性を向上させるため、免疫グロブリン組成物を凍結乾燥することができる。正確な調製および処方とは関わりなく、免疫グロブリンの変性を回避することが極めて重要である。
本発明によるポリクローナルおよび/またはモノクローナル抗体の免疫グロブリン製剤によって示される特異性が一層高くなることにより、現在使用されているのと比較して実質的に低い投与量を用いることができ、従って価格を下げ、治療の利用可能性が向上する。特異的なモノクローナル抗体を使用することによって、投与量を更に低下することができる。この投与量は、総ての場合に、製剤の抗体力価によって変化する。高力価であれば、一層低い投与量を用いることができる。
本発明の1態様によれば、免疫グロブリン製剤は、下記の方法で製造される。動物をHelicobacter pyloriによって発現されたLewis結合アドヘシンタンパク質またはその画分で免疫感作し、免疫グロブリン画分をこの動物の発明の詳細な説明物から単離した後、精製する。精製した免疫グロブリン組成物を適当なキャリヤーおよびアジュバントと混合して、H.pylori感染症の予防または治療用の免疫グロブリン製剤を形成する。抗体力価が十分高く、動物から単離された免疫グロブリン組成物の他の成分が無害である場合、例えば免疫感作したウシからの初乳または免疫感作したニワトリから卵黄の場合には、常に初乳または卵黄を更に処理する事なく患者にこの初乳または卵黄を自由に投与することができる。
本発明による免疫グロブリンは、最小治療または予防上有効投与量で、患者に経口投与するのが好ましい。現在考えられる投与量は、0.1〜1000mg/日であり、好ましくは0.1〜100mg/日である。選択された投与量は、問題となっている製剤の抗体力価によって変化するのは当然である。投与の正確な用量および方法は、Helicobacter pyloriに感染した患者の担当医が選定することができる。日常的な実験と、この方法の経験を増加することによって、その後の経験的情報で、所要量を設定するのに十分である。必要ならば、複数の投薬を用いて、所望な水準の治療または予防効果を提供することができる。本発明による免疫グロブリン製剤は、好ましくない副作用はなくかつ実際上過剰投与量の危険性はなく、医師の指示なしにヒトが予防的または治療的に服用することもできる。
治療効果は、本発明による特異抗体を用いることを除き、上記抗体の少なくとも2個のFab断片で達成することもできる。この態様も、本発明の範囲によって包含される。
更にもう一つの態様によれば、悪性でない微生物、好ましくは細菌が、本発明による特異抗体の発現系として用いられる。これに関して「悪性でない微生物」は、感染個体においてコロニー形成し、複製する能力を有するが、同じ種の微生物の悪性菌株と関連した疾病症状を引き起こさない微生物である。GRAS(一般に安全と見なされた(Generally Regarded As Safe))概念に固有の定義を、本明細書で適用することができる。GRAS−生物は、この生物が抗体を具体化しまたはこの効果に対して修飾することができるという条件で、本発明に従って用いるのに適している。本明細書で用いられる「微生物」という用語は、細菌、原生動物、および単細胞性真菌を包含する。細菌、例えばLactobacillus、StreptococcusまたはEnterobacteriae属の細菌を、発現系として用いるのが好ましい。上記の発現系を、本発明による特異抗体の産生にイン・ビトロで用いることができ、または本発明の他の態様により、発現系を構成する微生物を直接患者に投与することができる。微生物を回収し、そのまま投与することができるが、それらは好ましくは適当なキャリヤーと混合し、適当な食品中で混合し、凍結乾燥し、任意の他の通常の方法でカプセル封入しまたは処理し、成育可能な微生物を消化管に送達するのに用いる。
更にもう一つの態様によれば、悪性でない微生物、好ましくは細菌は、本発明による特異的アドヘシンタンパク質の発現系として用いられる。これに関して「悪性でない微生物」とは、感染個体においてコロニー形成し、複製する能力を有するが、同じ種の微生物の悪性菌株と関連した疾病症状を引き起こさない微生物である。GRAS(一般に安全と見なされた(Generally Regarded As Safe))概念に固有の定義を、本明細書で適用することができる。GRAS−生物は、この生物が抗体を具体化しまたはこの効果に対して修飾することができるという条件で、本発明に従って用いるのに適している。本明細書で用いられる「微生物」という用語は、細菌、原生動物、および単細胞性真菌を包含する。細菌、例えばLactobacillus、StreptococcusまたはEnterobacteriae層の細菌を、発現系として用いるのが好ましい。上記の発現系を、本発明による特異抗体の産生にイン・ビトロで用いることができ、または本発明の他の態様により、発現系を構成する微生物を直接患者に投与することができる。微生物を回収し、そのまま投与することができるが、それらは好ましくは適当なキャリヤーと混合し、適当な食品中で混合し、凍結乾燥し、任意の他の通常の方法でカプセル封入しまたは処理し、成育可能な微生物を消化管に送達するのに用いる。
上記微生物の投与の正確な用量および方法は、Helicobacter pyloriに感染した患者の担当医が選定することができる。日常的な実験と、この方法の経験を増加することによって、その後の経験的情報で、所要量を設定するのに十分である。必要ならば、複数の投薬を用いて、所望な水準の治療または予防効果を提供することができる。本発明による抗体またはアドヘシンタンパク質を発現する悪性でない微生物は、好ましくない副作用はなくかつ実際上過剰投与量の危険性はなく、医師の指示なしにヒトが予防的または治療的に服用することもできる。この特異的な用途における好ましいキャリヤーは、食品、例えば発酵穀物または酪農生成物のような発酵生成物である。
上記の発現系の創製、および更に以前に記載したハイブリドーマおよびトランスジェニック動物の創製法は、組換えDNA技術を伴う段階を含むことができる。組換えDNA技術は、今や周知かつ広く受け入れられており、常套手段と考えられている。極めて一般的かつ広義の用語では、組換えDNA技術は、一方の生物の遺伝子材料の一部を第二の生物に移し、移された遺伝子材料が、これを移した生物の遺伝子材料の恒久的部分となるようにすることからなっている。これを達成する方法は周知であり、本明細書の説明および請求の範囲に記載の目的を達成するための具体的方法を選択することだけが、本発明の範囲にある。
H.pyloriは、単独でまたは関連の遅作用性細菌と共に、消化管の他の慢性の炎症性疾患の発生および悪化に関与している可能性がある。このような疾患の治療に利用するため、請求の範囲凪いで本発明を修飾する方法は、当業者には明らかである。このような疾患の例は、潰瘍性大腸炎、クローン病、サルコイドーシス、ヴェーゲナー肉芽腫症、および他の血管障害、並びに様々な腫瘍、例えば結腸、膵臓および前立腺の癌である。
実施例
H.pyloriの菌株CCUG17875は、CCUG、ゲーテボルグ、スウェーデンから得た。胃潰瘍単離物である菌株A5は、Astra Arcus、セーデルテルジェ、スウェーデンから得た。菌株P466およびMO19は、以前に報告されている(Boren et al.,Science,262,1892(1993))。菌株26695は、K.A.Eaton博士、オハイオ州立大学から得たものであり、そのゲノムは、最近になりTIGR、ロックビル、メリーランド、米国によって配列決定された。45 H,pylori臨床単離物のパネルは、ウプサラ大学病院、スウェーデンから得た。最近は、10%COおよび5%O中で37℃で48時間成育させた。
使用した総ての血液型抗原糖複合体、すなわち精製したフコシル化オリゴ糖の血清アルブミンへの複合化によって構築された半合成糖タンパク質は、IsoSepAB、チューリンゲ、スウェーデンから得た。RIAは、Falk et al.(Meth.Enzymol.,236,353,1994)に準じて、幾らか改質した方法によって行い、H−1、Le、Le、H−2、LeおよびLe糖複合体は、クロラミンT法によって125I標識を行った。細菌(A600=OD0.10)1mlを、125I標識した複合体(すなわち、過剰のレセプター)と、リン酸緩衝食塩水(PBS)、0.5%アルブミン、0.05%Tween-20(BB緩衝液)中で30分間インキュベーションした。遠心分離の後、細菌ペレットの125I活性をガンマーシンチレーションカウンターによって測定した。
この検討において、本発明者らの最初に生化学的に特性決定し、同定したH.pylori血液型抗原結合アドヘシン(blood group antigen binding adhesin)BabA H.pylori菌株を、可溶性の125I標識したフコシル化血液型抗原(第1A図)への結合について分析した。これらの菌株の可溶性血液型抗原に対する結合は、インシトゥでの粘着性と相関している。血液型抗原結合(blood group antigen bindingn)(BaB)−活性の有病率を45臨床的H.pylori単離物中で評価し、単離物の大半、71%、はLe抗原結合特性を発現する(データは示さず)。対照的に、対照菌株(第1A図)または45臨床単離物のパネルからの菌株のいずれもLe、H−2、LeまたはLe抗原に結合しない。コレラの結果は、LeおよびH−1血液型抗原に対する高レセプター特異性の本発明者らの以前の知見を支持しており、臨床単離物中のBAB活性の高有病率を示している。
細胞毒素関連遺伝子A(Cytotoxin associated gene A)(CagA)、および液法形成細胞毒素(Vacuolating cytotoxin A)(VacA)のような悪性因子の存在または非存在に基づいて、H.pylori菌株はI型またはII型菌株として分類される。十二指腸潰瘍の患者からのH.pylori単離物、VacAおよびCagA−タンパク質、すなわちI型菌株を極めて頻繁に発現する。定義により、II型菌株は、マーカーを発現しない。CagAおよびVacAの発現について以前に定義した21種類の臨床単離物を、Le抗原結合特性について分析した。CagAの発現は、Le抗原に対する細菌の結合と相関することを見出だした(第1図)。cagA遺伝子は、分泌および輸送系の成分をコードする40kbの病原性島(pathogenicity island)に属する。これらの知見は、cag病原性島およびBabAアドヘシン遺伝子との間の機能的応答を示し、細菌外膜でのBabAアドヘシンタンパク質を正確に発現することができた。
BabAを更に特性決定するため、本発明者らは、BabAとLe抗原との間のアフィニティー定数(K)を決定した。K−値は平衡条件に基づいているので(13)、本発明者らは、最初にレセプター置換分析を行うことによる相互作用を分析した。H.pylori CCUG17875(Le結合について陽性、第1A図)を最初に125Iで標識したLe糖複合体とインキュベーションした。次に、未標識Le糖複合体を希釈シリーズに加えた。未標識Le複合体が、結合した125Iで標識したLe糖複合体を効率的に置換した(第1B図)。これらの結果は、形成したレセプターアドヘシン複合体が真の平衡状態にあることを示している。Le糖複合体の過剰当量数は、Le−BabA複合体を解離せず、レセプター特異性が高いことを示していた(第1B図)。菌株CCUG17875のLe−BabA複合体についてのK値を10ng〜260ng/mlの濃度のLe糖複合体で滴定し、1×1010-1付近の高アフィニティーを有することを決定した(第1C図)。細菌細胞表面上でBabAに結合したLe糖複合体分子の数を、約500個/細胞と計算した。この数は、E.coliの表面上のフィムブリエ・オルガネラ(fimbriae organelle)の数に類似している(14)。しかしながら、BabAアドヘシンについて、計算値は、実験した細菌細胞の大半がLe抗原結合特性を有する同数のアドヘシン分子を示すという仮定に基づいたものである。
Figure 0004112011
細菌個体群におけるBabAの有病率を測定するため、菌株CCUG17875をLeまたはLe抗原とインキュベーションし、細菌結合活性を共焦点蛍光顕微鏡法によって可視化した(第2図、上パネル)。分析値は、細菌個体群でのLe抗原に対するBabA結合活性の有病率が高く(第2A図、緑色染色)、Le抗原に対する結合は完全に欠いていることを示している(第2B図、赤色対比染色)。
次に、細菌細胞表面でのBabAの局在化および密度を免疫金電子顕微鏡法によって検討した。アドヘシンのLe抗原結合活性により、金粒子が細菌外膜に局在化された(第2C図)。個々の細菌細胞は、同数の金粒子を示す(データは示さず)。Le抗原をLe抗原(レセプター活性を欠いている)で置換したところ、金粒子は検出されなかった(第2D図)。
BabAの分子量は、レセプター・オーバレイ分析によって特性決定した。菌株CCUG17875のタンパク質抽出物をSDS−PAGEで分離し、膜にブロッティングした。膜をビオチン化Le糖複合体とインキュベーションした後、ストレプトアビジンおよび増強化学蛍光で検出した。BabAアドヘシン活性は、単一の74kDaバンドに相当する(第3A図)。40kDaのバンドは、Le複合体オーバーレイとは独立して染色されるので(レーン3)、内因性ペルオキシダーゼ活性であると思われる。BabAは熱安定性が高く、97℃に加熱した後に幾らかの活性を再取得することができた(第3A図、レーン2)。菌株のパネルは、同一分子量のBabAを示した(第3B図)。
BabAを精製するため、新規な手法であるレセプター活性指定アフィニティータッギング(Receptor Activity Directed affinity Tagging)(ReTagging)を開発した。放射能標識した供与タグ(donating tags)を有する多機能架橋剤を、以前に用いてレセプター−リガンド特性決定研究を行った。しかしながら、柔軟なスペーサー構造上で提供されるビオチンの残基のようなアフィニティー供与タグは、架橋剤技術の適用可能性に新次元を加える。アフィニティータグであるビオチンをレセプター活性によってアドヘシンタンパク質に移し、更に同定し、ストレプトアビジンによって相互作用のアドヘシン部分をアフィニティー精製するのに用いる(第4A、B図)。
ビオチン供与ハンドルを有する多機能架橋剤をLe糖複合体に結合させた。Le糖複合体のレセプター活性により、BabAアドヘシンタンパク質の標的設定したビオチンタッギングを指定した(第4A、B図)。架橋の後、菌株A5、P466およびCCUG17875からの細菌タンパク質をSDS−PAGEで分離した。ストレプトアビジンによる免疫検出により、分子量が74kDa(第3C図)のビオチンタッギングしたタンパク質が示された(28)。これらの結果は、以前のオーバーレイ分析による分子量の計算値を支持している(第3B図)。Le抗原結合特性を欠いた菌株MO19(第3B図)(第1A図)は、この組の分析においても結合については陰性であった(第3C図)。
Re Tagging技術における特異性が高いことにより、アドヘシンタンパク質の精製法が提供される。BabAアドヘシンを発現する菌株CCUG17875およびA5(第1A図)を、ビオチンドナーとして架橋剤標識したLeレセプター複合体を用いてRe Tagging法によって処理した。架橋の後、細菌をSDS試料緩衝液に懸濁した。次に、ストレプトアビジンをコーティングした磁性ビーズを可溶化したタンパク質に加え、ビオチンタッギングしたBabAを抽出した(第4C図)。菌株CCUG17875(オーストラリア)およびA5(スウェーデン)からのBabAアドヘシンのN末端の20個のアミノ酸は、同一であり、生物学的に保存されたタンパク質であることを示していた(第5図)。最近、H.pyloriからの一連の外膜タンパク質を特性決定した。これらのタンパク質、HopA−Eは、N末端配列がBabAに相同性であり(17)、共通の分泌機構のモチーフを示す可能性がある。ビオチンタッギングしたBabAアドヘシンを、細胞抽出物から3000倍以上に精製し、収率を20%まで計算した。しかしながら、スキャッチャードプロットからのデータに基づいて、利用可能なBabAアドヘシンの水準は約5倍の高さ、すなわち約1mgアドヘシン/750mg細菌タンパク質となり、これが高シグナル/ノイズ比の理由となることができた(第3B図)。BabAのRe Tagging法による精製により、細胞接着分子のセレクチン類のような複雑なレセプター−リガンド相互作用においてレクチンの精製にこの手法を用いることができることを示している。
BabAをコードする遺伝子をクローニングするため、N末端の20個のアミノ酸配列を用いて、縮重プライマーを構築した(18)。2種類の異なるが極めて類似したタンパク質をコードする2組のクローンを同定した。これらの遺伝子は、ほとんど同一のN末端ドメインと同一のC末端ドメインを有し、機能BabA遺伝子の同定を複雑にするタンパク質をコードする(第5図)。相当する遺伝子を同定するために、BabAアドヘシンをRe Taggingにより大規模に精製した。これにより、伸長したアミノ末端配列に十分なタンパク質が提供された。41個のアミノ酸を同定し、これらの残基は、アミノ酸位置28、35、37、38および41の差によって2個の遺伝子の間で明確に区別された(第5図)。BabAをコードする遺伝子はbabAと命名され、pIが9.4であり分子量が78kDa、すなわちSDS−PAGE分析から予想されたものより若干大きな分子量を有する塩基性タンパク質に相当する(第3図)。他の遺伝子、babBは、計算分子量が75.5kDaのタンパク質に相当する。babAとは対照的に、babB遺伝子は、予想された翻訳開始コドンを含む(第5図)。これは、組換え活性のゲノムまたは機構における第三のbab遺伝子の存在を示唆している。興味深いことには、bab遺伝子は、Lewis b結合特性を欠いている菌株でも検出された(データは示さず)。遺伝子カセット系は、Neisseria gonorrhoeaeにおいて抗原変異を促進することが示されている(19)。もう一つの可能性は、レセプター特異性/宿主組織親和性の差を有するアドヘシンをコードする同様な遺伝子の存在である。bab−遺伝子をタッギングする遺伝子不活性化実験により、この複雑な遺伝子構成の理解が容易になる。
Bordetalla pertussis由来のアドヘシンによる免疫感作実験では、外膜タンパク質がワクチン候補として作用する可能性を示している(文献22に記載)。永続的H.pylori感染症のマウスモデルでは、H.pylori抗原による経口免疫感作はH.pylori感染症に対して防御的であることを示した(10)。しかしながら、動物モデルからの結果は、ヒトに特異的な病原体、例えばH.pyloriおよびポリオウイルスについては評価が困難である。ポリオについては、動物モデルをトランスジェニックマウスでウイルスレセプターを発現することによって得られた(23)。同様な方法をH.pyloriについて採用した。トランスジェニックマウスを1,3/4−フコシルトランスフェラーゼを用いて構築し、消化管でヒトに特異的なLe抗原の合成を行った。Lewis bマウスは、コロニー形成/悪性因子としてのBabAアドヘシンの役割を評価し、更に酸性消化性疾患および胃腺癌に対するワクチン候補としてのBabAを評価するのに用いることができる。
本研究において、ReTagging技術を用いて、微生物レセプター−リガンド相互作用のアドヘシン部分の精製を行った。精製したアドヘシン/レクチンタンパク質を用いることによって、ReTagging技術は、相互作用のレセプター部分を更に検討するのに用いることもできた。Leオリゴ糖を有する生物活性を有するレセプター構造の同定により、慢性のH.pylori感染症を支持する機構の理解が容易になる。
製剤による125I標識Lewis b抗原へのH.pylori結合の阻害は、第6図における抗体濃度(mg/ml)の関数としてグラフにより示され、H.pylori
細菌(A600=OD 0.10)の1ml分量を、一連の希釈した抗体製剤0.01〜10mg/mlで、リン酸緩衝食塩水(PBS)、0.5%アルブミン、0.05%Tween-20中で2時間予備インキュベーションした。次に、125I標識した複合体500ng(すなわち、レセプター構造の過剰量)を加え、30分間インキュベーションした。遠心分離の後、細菌ペレットの125I活性をガンマーシンチレーションカウンティングによって測定した。使用したLewis b血液型抗原糖複合体、すなわち血清アルブミンへの精製したフコシル化オリゴ糖の接合によって構築した半合成糖タンパク質は、IsoSep AB、チューリンゲ、スウェーデンから得た。
様々な抗体製剤によるBabAアドヘシンのウェスタン・ブロット法による検出を第7図に示す。Amersham、バッキンガムシャー、英国製の分子量レインボウマーカー(2μl)を、SDS試料緩衝液に溶解した(レーン1)。精製BabAアドヘシン(約55kDaの分解生成物を含む約74kDa)約100ngを、SDS試料緩衝液に溶解した(レーン2)。菌株CCUG17875のSDS可溶化タンパク質抽出物を、細菌(A600=OD 0.10)0.15mlに相当する細菌ペレットをSDS試料緩衝液に溶解することによって調製した(レーン3)。次に、3種類のタンパク質試料を100℃で5分間煮沸した。タンパク質をSDS−PAGEで分離し、PVDF膜に移して、ウェスタン・ブロット免疫分析を行った。5組のPVDF−膜を調製した。PVDF膜を、H.pyloriに感染していない患者からの、すなわちH.pyloriに対する血清抗体を持たない4%ヒト血清/血漿のリン酸緩衝食塩水溶液で一晩ブロック/インキュベーションした。次に、膜をリン酸緩衝食塩水(PBS)、0.5%アルブミン、0.05%Tween-20で洗浄した後、抗体製剤を加えた。膜の組を、下記の5種類の抗体製剤、1)H.pyloriに感染した患者からの保存ヒト血清、1:500に希釈、2)ニワトリ抗体(陽性)1mg/ml、1:100倍に希釈、3)抗体のウシI製剤、1mg/ml、1:100倍に希釈、4)抗体のウシII製剤、1mg/ml、1:100倍に希釈、5)抗体のウシIII製剤、1mg/ml、1:100倍に希釈(図に表示)と共にインキュベーションした。これらの抗体を膜と共に2時間インキュベーションした後、リン酸緩衝食塩水(PBS)、0.05%Tween-20で十分に洗浄した後、HRP−ペルオキシダーゼ(DAKO、デンマーク)で標識した第二の抗−ヒト、抗−ニワトリ、および抗−ウシ抗体であって、HRP−ペルオキシダーゼ(DAKO、デンマーク)を標識し、総て1:2000倍に希釈したものを加えた。膜を1時間インキュベーションした後、リン酸緩衝食塩水(PBS)、0.05%Tween-20で十分に洗浄した。膜を、Amersham製の増強化学蛍光(ECL)で展開した。結果は、アドヘシンに対する抗原応答は、ウシ製剤で著しく増強されることを示している。この知見は、第6図の抑制データによっても支持される。
様々な抗体製剤によるH.pyloriタンパク質のウェスタン・ブロット分析を、第8図に示す。Dr.Lars Engstrand、臨床微生物学および癌疫学部、大学病院、ウプサラ、スウェーデンからの2種類の臨床単離物(1〜2)、およびCulture Collection、ゲーテボルグ大学、臨床細菌学部、ゲーテボルグ、スウェーデンからの菌株CCUG17875(3)、およびProf.Torkel Wadstroem、医用微生物学部、ルンズ大学からの菌株52(4)を調製して、SDS−PAGE電気泳動を行った。細菌(A600=OD 0.10)0.15mlに相当する細菌ペレットをSDS試料緩衝液に溶解して、100℃に5分間加熱した。タンパク質をSDS−PAGEで分離し、PVDF−膜に移して、ウェスタン・ブロット免疫分析を行った。ウェスタン・ブロット分析は上記の通りであり、すなわち膜の組を下記の4種類の抗体製剤、1)H.pyloriに感染した患者からの保存ヒト血清、1:500に希釈、2)ニワトリ抗体(陽性)1mg/ml、1:100倍に希釈、3)抗体のウシI製剤、1mg/ml、1:100倍に希釈、4)抗体のウシIII製剤、1mg/ml、1:100倍に希釈(図に表示)と共にインキュベーションした。これらの抗体を膜と共に2時間インキュベーションした後、リン酸緩衝食塩水(PBS)、0.05%Tween-20で十分に洗浄した後、HRP−ペルオキシダーゼ(DAKO、デンマーク)で標識した第二の抗−ヒト、抗−ニワトリ、および抗−ウシ抗体であって、HRP−ペルオキシダーゼ(DAKO、デンマーク)を標識し、総て1:2000倍に希釈したものを加えた。膜を1時間インキュベーションした後、リン酸緩衝食塩水(PBS)、0.05%Tween-20で十分に洗浄した。膜を、Amersham製の増強化学蛍光(ECL)で展開した。結果は、ニワトリ抗体およびウシ抗体製剤が4種類の菌株総てに対してほぼ同等に反応し、異なる地理学的起源の菌株で特性が保存されることを示している。
本発明を、本発明者らに現在知られている最善の様式を構成する好ましい態様について説明してきたが、当該技術分野で通常の技術を有する者であれば明らかなように、各種の変更および修飾を、添付の請求の範囲に記載の発明の範囲から離反することなく行うことができることを理解すべきである。
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8.H.pylori菌株CCUG17875は、CCUG、ゲーテボルグ、スウェーデンから得た。胃潰瘍単離物である菌株A5は、Astra Arcus、セーデルテーリェ、スウェーデンから得た。菌株P466およびMO19は、以前に報告された(7)。菌株26695は、Dr.K.A.Eaton、オハイオ州立大学から得て、そのゲノムは、最近になってThe Institute for Genomic Research(TIGR)、ロックビル、メリーランドによって配列決定された(J.-F.Tomb,et al.,抄録3B:059、胃十二指腸病理学およびHelicobacter pyloriについての第9回国際セミナー、コペンハーゲン、デンマーク、1996年)。45種類のH.pyloriの臨床単離物のパネルは、ウプサラ大学病院、スウェーデンから得た。細菌は、37℃で10%COおよび5%O中で48時間成育した。
9.使用した総ての血液型抗原糖複合体、すなわち精製したフコシル化オリゴ糖の血清アルブミンへの接合によって構築した半合成糖タンパク質(7,25)は、IsoSep AB、チューリンゲ、スウェーデンから得た。RIAは、文献26に準じて、幾つかの改良を加えて行った。H−1、Le、Le、H−2、Le、およびLe糖複合体は、クロラミンT法によって125I標識した。細菌(A600=OD 0.10)を、125I標識した複合体300ng(すなわち、レセプターの過剰量)とリン酸緩衝食塩水(PBS)、0.5%アルブミン、0.05%Tween-20(BB−緩衝液)中で30分間インキュベーションした。遠心分離の後、細菌ペレット中の125I活性を、ガンマーシンチレーションカウンティングによって測定した。
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15.共焦顕微鏡法を、Nikon/Microprobe 2001装置(Molecular Dynamics、サニーベイル、カリフォルニア)で行った。電子顕微鏡法は、JEOL 100 CX装置で行った。
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18.BabAのN末端配列分析を用いて、縮重オリゴヌクレオチドを作成し、これをPCRに用いてbabA遺伝子の染色体から増幅断片を得た。59bp断片を同定して、菌株CCUG17875からのSau3Aで部分的に消化した染色体DNAの低コピープラスミド(pACYC184)のスクリーニングのプローブとして用いた。
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27.細胞抽出物を、メルカプトエタノールなしでSDS試料緩衝液中で調製し、37℃または97℃で10分間加熱した後、SDS−PAGEで分離した。タンパク質をPVDF膜上にブロッティングした。膜を1μl/mlのビオチン化Le糖複合体またはビオチン化アルブミン(陰性コントロール)と一晩インキュベーションし、文献7に記載の方法で標識した。PBS/0.05%Tween-20で洗浄した後、BabAバンドが結合したビオチン化構造体をHRP−ストレプトアビジンによってプローブし、ECL試薬(Amersham、バッキンガムシャー、英国)を用いて検出した。
28.細菌懸濁液を、製造業者の仕様に準じてN−ヒドロキシスクシンイミドエステル(NHS)によってSulfo-SBED架橋剤(Pierce、ロックビル、イリノイ)を複合化したLe糖複合体とインキュベーションした。アリールアジド架橋剤基を、紫外線照射によって(360nm)活性化した。細菌を、還元条件下で50mMジチオトレイトール(DTT)を用いてPBS、pH7.6、0.05%Tween-20およびプロテアーゼ阻害剤(EDTAおよびベンズアミジン)で洗浄した。細菌タンパク質をSDS−PAGEで分離し、ビオチンタッギングしたBabAタンパク質を免疫検出(PVDF膜/HRP−ストレプトアビジンおよびECL)によって検出した(第3C図)。
29.菌株CCUG17875およびA5を、上記(28)のように最初に架橋およびDTT処理によって加工した後、SDS試料緩衝液中で可溶化した。次に、ビオチンタッギングしたBabAタンパク質をストレプトアビジンをコーティングした磁性ビーズ(Advanced Magnetics Inc.、ケンブリッジ、マサチューセッツ)で抽出した。ビーズをSDS試料緩衝液中で煮沸し、結合したタンパク質を溶出させ、アルキル化した。タンパク質製剤を、調製用SDS−PAGE(Prep-Cell 491、BioRad、ヘラクレス、カリフォルニア)によって更に分画した。ビオチンタッギングしたタンパク質を有する画分、すなわちBabA画分を、ストレプトアビジン/ECLを用いて免疫検出によって同定した。次に、保存したBaba製剤をSDS−PAGEで分離し、PVDF膜に移した。BabAバンドを削除し、BabAタンパク質をProciseTM494装置(Applied Biosystems、フォスターシティー、カリフォルニア)を用いて、N末端配列を決定した。
Figure 0004112011
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Claims (16)

  1. Helicobacter pylori種の細菌性の血液型抗原結合(BAB)アドヘシンタンパク質またはその免疫学的に有効な画分であって、上記タンパク質またはその画分がフコシル化Lewis b およびH−1血液型抗原−糖複合体に特異的に結合し、かつ上記タンパク質が、未分画タンパク質のSDS−PAGEによって測定した分子量が70〜77kDaであり、アミノ酸配列:EDDGFYTSVGYQIGEAAQMVを含んでなることを特徴とするタンパク質またはその画分。
  2. アミノ酸配列:EDDGFYTSVGYQIGEAAQMVアミノ末端位置にある、請求項1に記載のアドヘシンタンパク質またはその画分。
  3. 未分画タンパク質のSDS−PAGEによって測定した分子量が73〜75kDaである、請求項1または2に記載のアドヘシンタンパク質またはその画分。
  4. 未分画タンパク質のSDS−PAGEによって測定した分子量が73.5kDaである、請求項1〜3のいずれか1項に記載のアドヘシンタンパク質またはその画分。
  5. タンパク質が、下記の群CCUG17875、NCTC11637、A5、P466、G109、G56、Ba185、Ba99、931および932に包含されるHelicobacter pylori菌株の少なくとも1つに特異的である、請求項4に記載のアドヘシンタンパク質またはその画分。
  6. タンパク質が、下記の群CCUG17875およびA5に包含される総てのHelicobacter pylori菌株に特異的である、請求項5に記載のアドヘシンタンパク質またはその画分。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のアドヘシンタンパク質またはその免疫学的に有効な画分の発現のためのDNA。
  8. 下記の配列5’−GAAGACGACGGCTTTTACACAAGCGTAGGCTATCAAATCGGTGAAGCCGCTCAAATGGTA−3’を含む、請求項7に記載のアドヘシンタンパク質またはその画分の発現のためのDNA。
  9. 下記の配列
    Figure 0004112011
    Figure 0004112011
    を含む、請求項8に記載のアドヘシンタンパク質またはその画分の発現のためのDNA。
  10. 下記の配列
    Figure 0004112011
    Figure 0004112011
    を含む、請求項8に記載のアドヘシンタンパク質またはその画分の発現のためのDNA。
  11. 請求項1〜6のいずれか1項に記載の純粋なアドヘシンタンパク質またはその免疫学的に有効な画分を用いて産生された、単一特異性抗血清。
  12. 請求項11に記載の単一特異性抗血清を含んでなる、細胞、組織または体液中のアドヘシンタンパク質の定性または定量インビトロ分析用の試験キット。
  13. 請求項11に記載の単一特異性抗血清を通常のマーカーおよび試薬と組合せて含んでなる試験キット。
  14. 組成物が、請求項1〜6のいずれか1項に記載のLewisb結合アドヘシンタンパク質またはその免疫学的に有効な画分に対する特異活性を示すことを特徴とする、免疫グロブリン組成物。
  15. 抗体が、請求項1〜6のいずれか1項に記載のLewisb結合アドヘシンタンパク質またはその免疫学的に有効な画分に対する特異活性を示すことを特徴とする、抗体。
  16. 抗体がモノクローナル抗体である、請求項15に記載の抗体。
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