JP4110742B2 - ナビゲーション装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両等の移動体に搭載され、前記移動体の目的地までの移動を支援するナビゲーション装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、加速度センサをナビゲーション装置に備え、加速度センサから得られる車両の加速度を用いて、加速度センサの取り付け方向を判定したり、車両の進行方向を判定したり、加速度センサの感度やオフセット値を補正することで車両の位置検出精度を向上させる技術は存在する。
【0003】
例えば特開平10−300482号公報に示されているものがある。このナビゲーション装置は、加速度センサの取り付け方向に自由度を持たせるか、加速度センサの極性を選択できるようにしたものである。具体的には、X軸、Y軸の2方向の加速度を検出する加速度センサにおいて、車両の発進時に加速度が検出されたほうの軸を車両の前後方向と判断する。
【0004】
また、従来の加速度センサを用いた車両の進行方向を判定する装置として、例えば特開平8−92992号公報に示されるものがある。この進行方向判定装置は、車両が車速センサの出力に基づき停車と判断された状態における加速度センサの値をオフセット値とし、次に車両が発進したときの加速度センサの値がオフセット値よりも大きい場合は前進、小さい場合は後退と判断する。
【0005】
また、従来の加速度センサの感度を補正する方法として、特開平10−307032号公報に示されるものがある。これは、GPS等の変位検出手段から算出した速度データと加速度センサから算出した速度データとの比に応じて加速度センサの感度を補正するものである。
【0006】
また、加速度センサのオフセット値を算出する方法としては、車両のエンジンが始動してナビゲーション装置が起動した時に、停車状態における加速度センサの出力をオフセット値とするものがある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来技術においては、加速度センサを、ナビゲーション装置を搭載する車両の環境に適応させるための方法や、実際に加速度センサから得られた車両加速度を位置検出精度向上に用いる方法に関して、以下に示すような問題点がある。
【0008】
X軸、Y軸の2方向の加速度を検出する加速度センサにおいて、車両の発進時に加速度が検出されたほうの軸を車両の前後方向と判断する方法では、車両走行時に発生するノイズ等の影響により、車両発進時には車両前後方向でないほうの軸にも加速度が発生する場合がある。この場合、上記の方法では車両の前後方向の軸を誤判定する可能性がある。
【0009】
また、車両が発進したときの加速度センサの値とオフセット値との比較により車両の前進・後退を判断する方法では、まず車両の停車状態を判定する煩わしさがある。加えて、実際の走行においては、車両が前進した状態から、車両が確実に停車しない状態で変速装置を操作し、後退を開始してしまうケースがある。この場合は車速センサにより停車状態を検知することができないためにオフセットが算出できず、車両進行方向を判断することができない可能性がある。
【0010】
また、GPS等の変位検出手段から算出した速度データと加速度センサから算出した速度データとの比に応じて加速度センサの感度を補正する方法では、加速度センサからの出力を積分して速度データを算出する際に生じる積分誤差や、前回算出した速度データに今回積分して得られた速度データ変化量を累積する際に生じる累積誤差の問題がある。また、加速度センサのオフセット値がずれている場合は、加速度を積分した際にその誤差が累積してしまい、正しい速度データが得られず、結果として正確な感度補正ができない可能性がある。
【0011】
また、停車状態における加速度センサの出力をオフセット値としてオフセット補正する方法では、車両が平坦な場所に停車してあれば正確な加速度センサのオフセット値が算出できるが、車両がピッチ方向に傾斜している場合には、車両にかかる重力加速度の車両傾斜方向の成分が加速度センサに加わるため、正確なオフセット値を算出することができないという問題点がある。
【0012】
本発明の目的は、これら従来の技術によるナビゲーション装置の課題を解決し、ナビゲーション装置を搭載する車両の環境に適応させる、あるいは実際に加速度センサにより検出された車両加速度を用いて車両の位置検出精度を向上させることができ、従って高精度なナビゲーションを行うことができるナビゲーション装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために本発明のナビゲーション装置は、地図、自車位置やナビゲーションに必要な情報をディスプレイに表示するナビゲーション装置であって、車両の方位を検出する方位検出手段と、車両の互いに直交する方向の加速度を検出する加速度検出手段と、車両の移動距離を検出する距離検出手段と、前記距離検出手段の出力に基づいて車両の加速度を算出する加速度算出手段と、前記加速度検出手段の特性を学習する加速度センサ学習手段と、前記加速度センサ学習手段によって学習された後に加速度検出手段の特性の補正を行う加速度センサ補正手段と、前記加速度センサ補正手段によって補正された前記加速度検出手段の出力値を用いて前記ナビゲーション装置における車両の位置を検出する車両位置検出手段とを備え、前記加速度センサ学習手段は、前記加速度算出手段で算出された加速度の極大値と極小値をとる各時刻における一方の軸方向の加速度を検出する加速度検出手段の出力値の差分値と、前記各時刻における他方の軸方向の加速度を検出する加速度検出手段の出力値の差分値との大きさの比較に基づいて、前記加速度検出手段の2軸のどちらが車両の進行方向に一致しているかを判定する加速度センサ軸判定手段を備え、前記加速度センサ軸判定手段は、前記加速度算出手段で算出された加速度が所定の加速度閾値よりも大きい状態で所定の時間閾値以上継続する走行時間内での最大値を前記極大値とし、前記加速度算出手段で算出された加速度が所定の加速度閾値よりも小さい状態で所定の時間閾値以上継続する走行時間内での最小値を前記極小値とすることを特徴とする。
【0015】
また、前記加速度センサ学習手段は、前記加速度算出手段で算出された加速度の前記極大値と前記極小値との差分値と、前記極大値と前記極小値をとる各時刻における前記判定された軸方向の加速度検出手段の各出力値の差分値との比の値の正負に基づいて、前記加速度検出手段の車両進行方向に一致している軸の極性のうち、どちらの極性が車両の前進方向に一致しているかを判定する加速度センサ極性判定手段を備えたことを特徴とする
【0016】
また、前記加速度センサ学習手段は、前記加速度算出手段で算出された加速度の前記極大値と前記極小値との差分値と、前記極大値と前記極小値をとる各時刻における前記判定された軸方向の加速度検出手段の各出力値の差分値との比の値に基づいて加速度検出手段の感度補正をおこなう加速度センサ感度学習手段を備えたことを特徴とする。
【0017】
また、前記加速度センサ補正手段は、前記加速度検出手段の出力と前記加速度算出手段の出力に基づいて車両のピッチ方向の傾斜角を算出する車両ピッチ方向傾斜角算出手段と、前回ナビゲーション装置を停止したときの前記車両ピッチ方向傾斜角算出手段からの出力を記憶するデータ記憶手段と、前記データ記憶手段から読み出された前回ナビゲーション装置を停止したときの車両ピッチ方向傾斜角に基づいて前記加速度検出手段のナビゲーション装置起動時のオフセット値を算出する加速度センサオフセット算出手段とを備えたことを特徴とする。
【0022】
本発明によれば、2軸方向の加速度を検出する加速度センサを用いたナビゲーション装置において、加速度センサの特性の個体差およびナビゲーション装置の設置の仕方に依らずに常に正確な車両の加速度を検出し、さらに検出された車両の加速度を用いて高精度に車両の位置を検出することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態におけるナビゲーション装置について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態におけるナビゲーション装置の基本構成を示すブロック構成図である。本図において001は車両の走行状態を検知するセンサ部である。002は加速度検出手段であり、例えば加速度センサが用いられ、車両の加速度を算出する。本実施例においては、加速度検出手段に加速度センサを用い、以下、加速度検出手段によって得られた加速度をセンサ加速度と呼ぶことにする。
【0024】
003は距離検出手段であり、例えばGPS(Global Positioning System)や車速センサなどが用いられ、車両の走行距離を検出する。本実施例においては、距離検出手段に車速パルスを用いる。004は方位検出手段であり、例えば振動ジャイロ、加速度センサ等の自立型センサやGPSなどが用いられ、車両の方位を検出する。005はナビゲーションに必要な情報を記憶する記億部である。006は地図記憶手段であり、CD−ROMやDVD、ハードディスク等のメディアに道路データを含む地図データを記憶させたものである。
【0025】
007はデータ記憶手段であり、ナビゲーションに必要なデータ等を記憶する。008はユーザーと本システム間の入出力を行うインタフェース部である。009は表示手段であり、地図記憶手段から読み出した地図や自車位置、その他ナビゲーションに必要な情報をLCD等のディスプレイに表示する。010は音声再生手段であり、ナビゲーションに必要な情報をスピーカーから再生する。011は入力手段であり、例えばリモコンや音声入力などが用いられ、ユーザーからの動作要求を入力する。012はシステムの制御をつかさどるナビゲーション制御部である。ナビゲーション制御部にはCPU、メモリ、制御プログラム等が含まれるが、図1においてはこれらを省略し、本発明の特徴的な部分だけを説明してある。
【0026】
013はナビゲーション制御部内に存在し、距離検出手段003の出力に基づいて車両の加速度を算出する加速度算出手段である。具体的には、距離検出手段の出力を時間で2回微分することにより、車両の加速度が算出される。本実施例においては、距離検出手段に車速パルスを用いているため、以下、加速度算出手段により算出された加速度をパルス加速度と呼ぶことにする。同様に、加速度014はナビゲーション制御部内に存在し、加速度センサの特性を学習する加速度センサ学習手段である。015は加速度センサ軸判定手段であり、パルス加速度とセンサ加速度に基づいて、加速度センサの2軸のうち、車両進行方向に一致している方の軸を判定する。
【0027】
016は加速度センサ極性判定手段であり、パルス加速度とセンサ加速度の出力に基づいて、加速度センサの車両進行方向に一致した軸の極性のうち、どちらの極性が車両の前進方向に一致しているかを判定する。017は加速度センサ感度学習手段であり、パルス加速度とセンサ加速度の出力に基づいて、加速度センサの個体毎の出力感度を学習する。018はナビゲーション制御部内に存在し、加速度センサ学習手段によって学習された後の加速度センサの特性を補正する加速度センサ補正手段である。019は加速度センサオフセット算出手段であり、前回ナビゲーション装置を停止したときの車両ピッチ傾斜角に基づいて加速度センサのナビゲーション装置起動時のオフセット値を算出する。
【0028】
020は加速度センサオフセット補正手段であり、パルス加速度とセンサ加速度の出力に基づいて、加速度センサの温度等によるオフセットの変化を補正する。021は加速度センサ感度補正手段であり、パルス加速度とセンサ加速度の出力に基づいて、加速度センサの温度等による出力感度の変化を補正する。022はナビゲーション制御部内に存在し、加速度センサ補正手段によって補正されたセンサ加速度とパルス加速度を用いてナビゲーション装置における車両の位置を高精度に検出する高精度車両位置検出手段である。
【0029】
023は車両進行方向判定手段であり、リバース信号の配線が接続されていない状態でも、パルス加速度とセンサ加速度の出力に基づいて、車両の進行方向を判定する。024は車両ピッチ傾斜角算出手段であり、センサ加速度とパルス加速度に基づいて車両のピッチ方向の傾斜角を算出する。025は多層道路走行判定手段であり、車両ピッチ傾斜角算出手段によって算出された車両ピッチ傾斜角に基づいて、高さ方向において併走する道路が存在していても車両が走行中の道路を判別する。
【0030】
このような構成のナビゲーション装置の動作について、図2から図3に示すフローチャートを用いて説明する。本発明においては、車両の加速度を検知するために、互いに直交する2軸方向(以下、X軸、Y軸と表現する)の加速度を検知する加速度センサを用いるが、加速度センサが個体毎に異なった特性を持っている。ここでいう特性とは、オフセットと出力感度である。
【0031】
また、2軸方向の加速度を検知するセンサをナビゲーション装置に取付けた場合、どちらか一方の軸が車両進行方向に一致するようにナビゲーション装置を設置するわけであるが、この設置方向は4通りある。しかし、このナビゲーション装置の設置の仕方によって、X軸とY軸のどちらが車両進行方向に一致しているのか、あるいは車両進行方向に一致した加速度センサの軸の極性うち、どちらの極性が車両の前進方向に一致しているかが変わってくる。このような理由により、車両にナビゲーション装置を設置した時点で、加速度センサが車両進行方向の正確な加速度を検出するための学習を行う必要がある。この加速度センサ学習処理を行うのが加速度センサ学習手段013であり、加速度センサ学習処理の詳細を表したのが図2である。
【0032】
ステップ101では、加速度センサ軸判定処理を行う。これは、ナビゲーション装置を車両に設置する際、X軸とY軸のどちらが車両進行方向に一致しているかを判定する処理である。加速度センサ軸判定処理の詳細については後で説明する。ステップ102では、加速度センサ軸判定処理が完了したかどうかの判別を行う。軸判定が完了している場合はステップ103に進む。そうでない場合はステップ101に戻る。ステップ103では、加速度センサ極性判定処理を行う。加速度センサ極性判定処理の詳細については後で説明する。
【0033】
ステップ104では、加速度センサ極性判定処理が完了したかどうかの判別を行う。極性判定が完了している場合はステップ105に進む。そうでない場合はステップ103に戻る。ステップ105では、加速度センサ感度学習処理を行う。加速度センサ感度学習処理の詳細については後で説明する。ステップ106では、加速度センサ感度学習処理が完了したかどうかの判定を行う。感度学習が完了している場合は加速度センサ学習処理を終了する。そうでない場合はステップ105に戻る。以上が加速度センサ学習処理の動作である。
【0034】
加速度センサ学習処理が終了したら、加速度センサ補正処理と高精度車両位置検出処理を行う。加速度センサ補正処理は、加速度センサ学習後に温度等の影響によりセンサの特性が変化するのを補正する処理である。また、高精度車両位置検出処理は、加速度センサ補正処理によって補正された加速度センサの出力値を実際に利用して、ナビゲーション装置における車両の位置を高精度に検出する処理である。これらの処理は、処理内容の特徴を分かりやすくするために上記のように2つの処理として定義してあるが、実際には加速度センサ学習処理が完了した後、ナビゲーション装置が作動している間、この2つの処理は常に同じ周期で実行される。つまり、加速度センサ補正処理によって随時補正された最新の加速度センサの出力値を用いて、高精度車両位置検出処理が実行されるのである。この加速度センサ補正処理と高精度車両位置検出処理を表したのが図3である。
【0035】
ステップ201では、加速度センサ初期オフセット算出処理を行う。オフセット値とは、車両に加わる加速度が0の状態のセンサ出力である。ナビゲーション装置起動時は、通常、車両は停車しているので、車両の走行に伴う加速度は発生しない。しかし、車両自体が傾斜している場合は、車両に加わる重力加速度のうち車両の傾斜方向の成分が発生する。この状態でのセンサ出力平均をオフセットとすると、オフセットがずれてしまう。そこで、前回ナビゲーション装置利用時に、車両を停車してナビゲーション装置を終了する時点における車両のピッチ傾斜角を算出して記憶手段に記憶しておき、今回ナビゲーション装置起動時には、記憶手段に記憶された前回ピッチ傾斜角を読み出して初期オフセット算出に利用する。初期オフセット算出処理の詳細については後で説明する。
【0036】
ステップ202では、加速度センサ感度補正処理を行う。加速度センサ感度補正処理の詳細については、後で説明する。ステップ203では、加速度センサオフセット補正処理を行う。Gセンサのオフセットは時間の経過、温度、湿度等の外的な要因によって変化していくという特徴をもっている。この変化に対応して常に正確なオフセット値を算出するためにオフセット補正を行う。加速度センサオフセット補正処理の詳細については後で説明する。
【0037】
ステップ204では、車両進行方向判定処理を行う。通常、ナビゲーション装置にはリバース信号を検知する配線を接続するようになっており、この信号を検知し、それを距離検出手段の出力に反映させることにより、車両が後退した場合でも正確な車両位置の移動を算出することができる。しかし、中には、配線作業が煩雑であるという理由などから、リバース信号を配線しないままナビゲーションを行っているユーザーもいる。そこで、リバース信号の配線が接続されていない状態でも、センサ加速度とパルス加速度を用いて車両の進行方向を判定する。車両進行方向判定処理の詳細については後で説明する。ステップ205では、ピッチ傾斜角算出処理を行う。これは、センサ加速度とパルス加速度に基づいて車両のピッチ方向の傾斜角を算出する処理である。ピッチ傾斜角算出処理の詳細については後で説明する。
【0038】
ステップ206では、多層道路走行判定処理を行う。これは、車両が高さ方向に併走する道路が複数存在する場所を走行している場合、ステップ205で算出した車両ピッチ傾斜角を用いて、車両がどの道路を走行しているかを判定する処理である。多層道路走行判定処理の詳細については後で説明する。ナビゲーション起動中は、ステップ202からステップ206を常に繰り返す。
【0039】
以下、加速度センサ学習処理の詳細を説明する。
【0040】
ステップ101の加速度センサ軸判定処理の動作の詳細を図4に示すフローチャートに沿って説明する。まずステップ301では、加速度極大フラグと加速度極小フラグを0にする。ステップ302では、加速度極大フラグによる判別を行う。加速度極大フラグが0の場合は、ステップ303に進み、加速度極大値を算出する。加速度極大フラグが1の場合は、すでに加速度極大値が算出されているので、ステップ305に進む。ステップ303とステップ304では、パルス加速度の極大値を検出する。具体的には、パルス加速度ACCpulseが加速度閾値ACCthよりも大きい状態での走行時間が時間閾値TIMEth以上継続したら、その走行時間内におけるパルス加速度の最大値をパルス加速度極大値ACCpulse-maxとする。ここで時間閾値TIMEthを設けているのは、車道と歩道との段差や橋梁の継ぎ目などを走行した際に発生する突発的な加速度を誤って極大値と判定しないようにするためである。
【0041】
パルス加速度極大値を検出したら、パルス加速度が極大値をとる時刻におけるX軸センサ加速度ACCsensorx-maxとY軸センサ加速度ACCsensory-maxを算出すると同時に、加速度極大フラグを1にする。そしてステップ305に進む。ステップ305では、加速度極小フラグによる判別を行う。加速度極小フラグが0の場合は、ステップ306に進み、加速度極小値を算出する。加速度極小フラグが1の場合は、すでに加速度極小値が算出されているので、ステップ308に進む。ステップ306とステップ307では、パルス加速度の極小値を検出する。具体的には、パルス加速度ACCpulseが加速度閾値-ACCthよりも小さい状態での走行時間が時間閾値TIMEth以上継続したら、その走行時間内におけるパルス加速度の最小値をパルス加速度極小値ACCpulse-minとする。ここで時間閾値TIMEthを設けているのは、車道と歩道との段差や橋梁の継ぎ目などを走行した際に発生する突発的な加速度を誤って極小値と判定しないようにするためである。
【0042】
パルス加速度極小値を検出したら、パルス加速度が極小値をとる時刻におけるX軸センサ加速度ACCsensorx-minとY軸センサ加速度ACCsensory-minを算出すると同時に、加速度極小フラグを1にする。そしてステップ308に進む。
【0043】
ステップ308では、加速度極大フラグと加速度極小フラグによる判別を行う。加速度極大フラグと加速度極小フラグがともに1ならば、ステップ309に進む。そうでない場合はステップ302に戻る。ステップ309では、X軸センサ加速度差分ACCsensorx-diffと、Y軸センサ加速度差分ACCsensory-diffを以下の(数1)により算出する。
【0044】
【数1】
Figure 0004110742
【0045】
ステップ310において、ステップ309で算出したX軸センサ加速度差分とY軸センサ加速度差分により車両進行方向に一致している加速度センサの軸の判定を以下の(数2)により行う。
【0046】
【数2】
Figure 0004110742
【0047】
この原理を図11を用いて説明する。図11は、例として、X軸が車両進行方向に一致するようにナビゲーション装置を設置した場合の、車両加速度と時間の関係を表したグラフである。車両が加速または減速を行うことによって図11のようなグラフの波形が発生する。図11(a)は、パルス加速度とX軸センサ加速度を表したグラフである。感度学習をしていないので多少の違いはあるが、X軸センサ加速度とパルス加速度の振幅の変動はだいたい一致する。つまり、パルス加速度が極大値、極小値をとるときにX軸センサ加速度もそれぞれ波形の山と谷が現れる。
【0048】
一方、図11(b)は、パルス加速度とY軸、つまり車両進行方向に一致していない軸のセンサ加速度を表したグラフである。この場合、パルス加速度とY軸センサ加速度の振幅の変動はほとんど一致しない。つまり、パルス加速度が極大値、極小値をとっていてもY軸センサ加速度にそれぞれ波形の山と谷が現れないか、現れたとしてもその振幅はパルス加速度のそれに比べて非常に小さい。これらの加速度の関係を判別するのが(数2)である。
【0049】
図11の場合、X軸加速度差分ACCsensorx-diffはY軸加速度差分ACCsensory-diffよりも十分大きな値をとる。よって、(数2)の不等式が成り立つ。同様にして、Y軸が車両進行方向に一致しているようにナビゲーション装置を設置した場合には、(数2)の不等式が成り立たない。以上がステップ310の説明である。ステップ310の不等式が成り立つ場合にはステップ311に進み、X軸が車両進行方向に一致していると判定する。ステップ310の不等式が成り立たない場合にはステップ312に進み、Y軸が車両進行方向に一致していると判定する。以上のように、極大値、極小値という、加速度の絶対値の大きい部分を用いて、さらにパルス加速度、X軸センサ加速度、Y軸センサ加速度の大小関係によって軸判定処理を行うことにより、走行ノイズ等の影響を受けることなく、車両進行方向に一致した加速度センサの軸を確実に判定することができる。
【0050】
次にステップ103の加速度センサ極性判定処理の詳細を図5に示すフローチャートに沿って説明する。前提として、この極性判定処理は車両が前進しているときに行う。ナビゲーション装置はリバース信号が接続されていなければ車両が前進、後退を判別できないが、ここでは、極性判定処理の中で検出する車両加速度の極大値、極小値を、通常、後退時には発生せず、前進時にのみ発生するような絶対値の大きな値にすることによって、車両が前進していると判断する。あるいは、通常、長時間にわたって車両を後退させることはないので、この極性判定処理を連続して数回行うことによって、より確実に、車両が前進しているときに極性判定を行うことが可能である。
【0051】
まずステップ401では、加速度極大フラグと加速度極小フラグを0にする。ステップ402では、加速度極大フラグによる判別を行う。加速度極大フラグが0の場合は、ステップ403に進み、加速度極大値を算出する。加速度極大フラグが1の場合は、すでに加速度極大値が算出されているので、ステップ405に進む。ステップ403とステップ404では、パルス加速度の極大値を検出する。具体的には、パルス加速度ACCpulseが加速度閾値ACCthよりも大きい状態での走行時間が時間閾値TIMEth以上継続したら、その走行時間内におけるパルス加速度の最大値をパルス加速度極大値ACCpulse-maxとする。ここで時間閾値TIMEthを設けているのは、車道と歩道との段差や橋梁の継ぎ目などを走行した際に発生する突発的な加速度を誤って極大値と判定しないようにするためである。パルス加速度極大値を検出したら、パルス加速度が極大値をとる時刻におけるセンサ加速度ACCsensor-maxを算出すると同時に、加速度極大フラグを1にする。そしてステップ405に進む。
【0052】
ステップ405では、加速度極小フラグによる判別を行う。加速度極小フラグが0の場合は、ステップ406に進み、加速度極小値を算出する。加速度極小フラグが1の場合は、すでに加速度極小値が算出されているので、ステップ408に進む。ステップ406とステップ407では、パルス加速度の極小値を検出する。
【0053】
具体的には、パルス加速度ACCpulseが加速度閾値-ACCthよりも小さい状態での走行時間が時間閾値TIMEth以上継続したら、その走行時間内におけるパルス加速度の最小値をパルス加速度極小値ACCpulse-minとする。ここで時間閾値TIMEthを設けているのは、車道と歩道との段差や橋梁の継ぎ目などを走行した際に発生する突発的な加速度を誤って極小値と判定しないようにするためである。パルス加速度極小値を検出したら、パルス加速度が極小値をとる時刻におけるセンサ加速度ACCsensor-minを算出すると同時に、加速度極小フラグを1にする。そしてステップ408に進む。
【0054】
ステップ408では、加速度極大フラグと加速度極小フラグによる判別を行う。加速度極大フラグと加速度極小フラグがともに1ならば、ステップ409に進む。そうでない場合はステップ402に戻る。ステップ409では、極性判定パラメータαを以下の(数3)によって算出する。
【0055】
【数3】
Figure 0004110742
【0056】
ステップ410ではαの正負によりセンサの極性の判別を行う。この原理を図12によって説明する。図12は、車両加速度と時間の関係を表したグラフである。車両が加速または減速を行うことによって図12のようなグラフの波形が発生する。図12(a)は、加速度センサの極性と車両進行方向が一致しているときの車両加速度を表したグラフである。センサ加速度とパルス加速度の波形の極性は一致する。つまり、パルス加速度が極大値、極小値をとるときにセンサ加速度にそれぞれ波形の山と谷が現れる。
【0057】
一方、図12(b)は、加速度センサの極性と車両前進方向が一致していないときの車両加速度を表したグラフである。センサ加速度とパルス加速度の波形の極性は逆になる。つまり、パルス加速度が極大値、極小値をとるときにセンサ加速度にそれぞれ波形の谷と山が現れる。これらの加速度の関係を判別するのが(数3)である。加速度センサの極性と車両前進方向が一致しているときは図12(a)の波形からα>0となることが容易に分かる。一方、Gセンサの極性と車両前進方向が一致していないときは図12(b)の波形からα<0となることが容易に分かる。以上がステップ410の説明である。ステップ410の不等式が成り立つ場合にはステップ411に進み、加速度センサの極性は正であると判定する。ステップの不等式が成り立たない場合にはステップ412に進み、加速度センサの極性は負であると判定する。以上のようにして。パルス加速度とセンサ加速度の大小関係によりセンサの極性を判定することができる。
【0058】
次に、ステップ105の加速度センサ感度学習処理の詳細を図6に示すフローチャートに沿って説明する。本発明においては、パルス加速度を真の車両加速度と見なし、センサ加速度の振幅がパルス加速度の振幅に一致するように補正することで感度補正を行う。まずステップ501では、加速度極大フラグと加速度極小フラグを0にする。ステップ502では、加速度極大フラグによる判別を行う。加速度極大フラグが0の場合は、ステップ503に進み、加速度極大値を算出する。加速度極大フラグが1の場合は、すでに加速度極大値が算出されているので、ステップ505に進む。ステップ503とステップ504では、パルス加速度の極大値を検出する。
【0059】
具体的には、パルス加速度ACCpulseが加速度閾値ACCthよりも大きい状態の走行時間が時間閾値TIMEth以上継続したら、その走行時間内におけるパルス加速度の最大値をパルス加速度極大値ACCpulse-maxとする。ここで時間閾値TIMEthを設けているのは、車道と歩道との段差や橋梁の継ぎ目などを走行した際に発生する突発的な加速度を誤って極大値と判定しないようにするためである。パルス加速度極大値を検出したら、パルス加速度が極大値をとる時刻におけるセンサ加速度ACCsensor-maxを算出すると同時に、加速度極大フラグを1にする。そしてステップ505に進む。
【0060】
ステップ505では、加速度極小フラグによる判別を行う。加速度極小フラグが0の場合は、ステップ506に進み、加速度極小値を算出する。加速度極小フラグが1の場合は、すでに加速度極小値が算出されているので、ステップ508に進む。ステップ506とステップ507では、パルス加速度の極小値を検出する。具体的には、パルス加速度ACCpulseが加速度閾値-ACCthよりも小さい状態の走行時間が時間閾値TIMEth以上継続したら、その走行時間内におけるパルス加速度の最小値をパルス加速度極小値ACCpulse-minとする。ここで時間閾値TIMEthを設けているのは、車道と歩道との段差や橋梁の継ぎ目などを走行した際に発生する突発的な加速度を誤って極小値と判定しないようにするためである。パルス加速度極小値を検出したら、パルス加速度が極小値をとる時刻におけるセンサ加速度ACCsensor-minを算出すると同時に、加速度極小フラグを1にする。そしてステップ508に進む。
【0061】
ステップ508では、加速度極大フラグと加速度極小フラグによる判別を行う。加速度極大フラグと加速度極小フラグがともに1ならば、ステップ509に進む。そうでない場合はステップ502に戻る。ステップ509では、感度補正係数βを算出する。本発明においては、パルス加速度を真の車両加速度と見なし、センサ加速度の振幅がパルス加速度の振幅に一致するように補正することで感度補正を行う。このとき、以下の(数4)が成り立つ。
【0062】
【数4】
Figure 0004110742
【0063】
この感度学習処理においては、ステップ504とステップ507で算出した加速度の極大値および極小値を用いて感度補正を行う。これを説明するのが図13である。図13において、ACCpulse-diffはACCpulse-maxとACCpulse-minの差分であり、ACCsensor-diffはACCsensor-maxとACCsensor-minの差分である。この2つの値を、(数4)におけるACCsensorとACCpulseを代表して補正を行うのである。このとき、感度補正パラメータβは以下の(数5)によって算出される。
【0064】
【数5】
Figure 0004110742
【0065】
ステップ510では感度補正係数βの妥当性を以下の(数6)によりチェックする。
【0066】
【数6】
Figure 0004110742
【0067】
ここでεsensは感度補正許容誤差である。βが(数6)を満たせば感度補正係数は信頼できるとしてステップ511へ進む。そうでない場合はステップ501に戻る。ステップ511では補正後感度SENScurを以下の(数7)によって算出する。
【0068】
【数7】
Figure 0004110742
【0069】
ここで、SENSprevは前回補正後感度、sens-countは感度補正回数である。
【0070】
ステップ512では感度学習が完了しているかどうかの判別を行う。感度学習が完了していないならばステップ513に進む。感度学習が完了しているならば終了する。ステップ513では、感度補正回数のインクリメントを行う。ステップ514では、感度学習が完了するか完了しないかの判別を行う。感度補正回数が予め決められた感度学習判定回数よりも大きい場合はステップ515に進み感度学習を完了する。そうでない場合はステップ501に戻る。以上が感度学習処理の動作である。
【0071】
従来例のように、速度を用いた感度学習処理においては、加速度センサからの出力を積分して速度データを算出する際に生じる積分誤差や、前回算出した速度データに今回積分して得られた速度データ変化量を累積する際に生じる累積誤差が生じていた。また、積分の際に加速度センサの誤差が累積して正しい速度データが得られず、結果として正確な感度学習ができないという可能性があった。しかし、このように、加速度を用いて感度学習を行えば、上記のような誤差が発生しないので、正確な感度を学習することができる。さらに、本発明の感度学習においては、極大値と極小値における加速度の差分を用いて感度学習を行うため、加速度センサのオフセット値が正しいかどうかに関係なく、常に正確な感度を学習することができる。
【0072】
次に、ステップ201の初期オフセット算出処理の詳細を図7に示すフローチャートに沿って説明する。ステップ601では、データ記憶手段007もしくはナビゲーション制御手段012にある内部メモリから前回ナビゲーション終了時の車両ピッチ傾斜角θprevを読み出す。車両ピッチ傾斜角はステップ205においてナビゲーション装置作動中は随時算出される値である。ステップ602において、今回ナビゲーション装置起動時の停車状態におけるセンサ出力平均SNS-OUTaveを算出する。このとき、SNS-OUTaveは以下の(数8)によって表される。
【0073】
【数8】
Figure 0004110742
【0074】
ここで、OFFSETinitは今回ナビゲーション起動時の初期オフセット値である。この式を変形すると、以下の(数9)になる。
【0075】
【数9】
Figure 0004110742
【0076】
ステップ603において、この(数9)を用いてGセンサオフセット値を算出する。このように、前回ナビゲーション終了時の車両ピッチ傾斜角を用いることにより、車両が傾斜して停車した状態からエンジンを始動してナビゲーション装置を起動した場合でも、車両の傾斜によって加速度センサに発生する重力加速度の傾斜方向の成分の影響を受けることなく、常に正確な加速度センサのオフセット値を算出することが可能である。
【0077】
次に、ステップ202の感度補正について説明する。学習処理において感度学習は完了しているが、感度も時間の経過、温度、湿度等の外的な要因によって変化していくという特徴をもっている。この変化に対応して常に正確な感度を算出するために学習完了後も感度補正を行う。感度補正の基本的な動作は感度学習と同じであるため、説明を省略する。ただし、一般的に感度の温度等による変化の大きさは、センサ毎の感度個体差よりは十分小さいので、感度学習完了後は図6のステップ515において感度学習が完了した時点で、感度補正回数をある値に固定してしまい、(数7)によって補正後感度を算出して問題ない。この場合、ステップ512において、感度学習は完了しているので、ステップ513からステップ515は実行されず、そのまま終了する。この学習完了後の感度補正回数の値は、感度の温度等による変化に追随できる程度の感度補正が働くように決定する。
【0078】
次に、ステップ203のオフセット補正処理の詳細を図8に従って説明する。まずステップ701では、加速度極大フラグと加速度極小フラグを0にする。ステップ702では、加速度極大フラグによる判別を行う。加速度極大フラグが0の場合は、ステップ703に進み、加速度極大値を算出する。加速度極大フラグが1の場合は、すでに加速度極大値が算出されているので、ステップ705に進む。ステップ703とステップ704では、パルス加速度の極大値を検出する。
【0079】
具体的には、パルス加速度が加速度閾値ACCthよりも大きい状態の走行時間が時間閾値TIMEth以上継続したら、その走行時間内におけるパルス加速度の最大値をパルス加速度極大値とする。ここで時間閾値TIMEthを設けているのは、車道と歩道との段差や橋梁の継ぎ目などを走行した際に発生する突発的な加速度を誤って極大値と判定しないようにするためである。パルス加速度極大値を検出したら、パルス加速度が極大値をとる時刻におけるセンサ加速度を算出すると同時に、加速度極大フラグを1にする。そしてステップ705に進む。
【0080】
ステップ705では、加速度極小フラグによる判別を行う。加速度極小フラグが0の場合は、ステップ706に進み、加速度極小値を算出する。加速度極小フラグが1の場合は、すでに加速度極小値が算出されているので、ステップ708に進む。ステップ706とステップ707では、パルス加速度の極小値を検出する。具体的には、パルス加速度が加速度閾値-ACCthよりも小さい状態の走行時間が時間閾値TIMEth以上継続したら、その走行時間内におけるパルス加速度の最小値をパルス加速度極小値とする。ここで時間閾値TIMEthを設けているのは、車道と歩道との段差や橋梁の継ぎ目などを走行した際に発生する突発的な加速度を誤って極大値と判定しないようにするためである。パルス加速度極小値を検出したら、パルス加速度が極小値をとる時刻におけるセンサ加速度を算出すると同時に、加速度極小フラグを1にする。そしてステップ708に進む。
【0081】
ステップ708では、加速度極大フラグと加速度極小フラグによる判別を行う。加速度極大フラグと加速度極小フラグがともに1ならば、ステップ709に進む。そうでない場合はステップ702に戻る。
【0082】
ステップ709では、以下の(数10)によってオフセット補正パラメータγを算出する。
【0083】
【数10】
Figure 0004110742
【0084】
γは、(数5)で算出した感度補正係数βと等価であるが、βは感度学習処理において用いられるため、別のパラメータとして改めてオフセット補正パラメータγを定義した。γはオフセット補正に用いる加速度の極大値、極小値が妥当かどうかをチェックするために用いられる。
【0085】
ステップ710では、以下の(数11)によりオフセット補正パラメータγの妥当性のチェックを行う。
【0086】
【数11】
Figure 0004110742
【0087】
ここでεoffsはオフセット補正許容誤差である。γが(数11)を満たせばオフセット補正パラメータは信頼できるとしてステップ711へ進む。そうでない場合はステップ701に戻る。ステップ711ではオフセット補正幅を算出する。本発明においては、パルス加速度を真の車両加速度と見なし、ある時刻におけるセンサ加速度が同時刻におけるパルス加速度に一致するように補正することでオフセット補正を行う。これを説明する図が図14である。これは、時間と車両加速度の関係を表したグラフである。車両が加速または減速を行うことによって図14のようなグラフの波形が発生する。オフセット補正は、センサ加速度の波形をパルス加速度の波形に重なるように縦方向にシフトすることと同じである。このシフト幅がオフセット補正幅になるわけであるが、オフセット補正幅OFFSETadjは、加速度極大値と極小値を代表点として用いて以下の(数12)によって算出される。
【0088】
【数12】
Figure 0004110742
【0089】
ステップ712では補正後オフセットOFFSETcurを算出する。これは、前回オフセット値OFFSETprevとステップ711で算出したオフセット補正幅OFFSETadjを用いて以下の(数13)によって算出される。
【0090】
【数13】
Figure 0004110742
【0091】
ここで、δはオフセット補正係数である。
【0092】
次に、ステップ204の車両進行方向判定処理の詳細を図9に示すフローチャートに従って説明する。ステップ801では、センサ加速度とパルス加速度の大小関係を以下の(数14)によって比較する。
【0093】
【数14】
Figure 0004110742
【0094】
この原理を図15によって説明する。図15は、車両加速度と時間の関係を表したグラフである。車両が加速または減速を行うことによって図15のようなグラフの波形が発生する。図15(a)は、車両が前進したときの車両加速度を表したグラフである。センサ加速度とパルス加速度の波形はほぼ一致する。一方、図15(b)は、リバース信号の配線が未接続の状態で車両が後退したときの車両加速度を表したグラフである。センサ加速度とパルス加速度は時間軸に対してほぼ線対称な波形になる。これは、センサ加速度は、車両の進行方向に合わせて加速度の極性が変化するが、パルス加速度は、車両の進行方向を考慮しないために、車両が前進しても後退しても加速度の極性が変化しないためである。この加速度の関係を判別するのが(数14)である。車両が前進している場合、(数14)の左辺はほぼ車両加速度の絶対値を2倍した値をとり、右辺はほぼ0になる。よって、(数14)の不等式が成り立つ。
【0095】
一方、車両が後退している場合、(数14)の左辺はほぼ0になり、右辺はほぼ車両加速度の絶対値を2倍した値をとる。よって、(数14)の不等式が成り立たない。以上がステップ801の説明である。ステップ801の不等式が成り立つ場合にはステップ802に進み、車両は前進走行していると判定する。ステップ801の不等式が成り立たない場合にはステップ803に進み、車両は後退走行していると判定する。以上のようにして、リバース信号の配線が未接続の状態においても、パルス加速度とセンサ加速度の大小関係により車両の進行方向を判定することができる。また、従来例のように、停車状態を検出するといった煩わしさもない。
【0096】
次に、ステップ205のピッチ傾斜角算出処理について説明する。図16は、車両が傾斜角θの傾斜路を走行している図である。この場合、車両にかかる重力加速度の傾斜路方向の成分であるg×sinθという加速度が発生する。パルス加速度は、走行距離を時間で2回微分することにより算出されるので、加速度g×sinθの影響は受けない。一方、センサ加速度は、ナビゲーション装置に取り付けられた加速度センサの出力から算出する。加速度センサにも加速度g×sinθが加わるため、センサ加速度はその影響を受ける。このとき、センサ加速度とパルス加速度には以下のベクトル関係が成り立つ。
【0097】
【数15】
Figure 0004110742
【0098】
(数15)より、傾斜角θは以下の(数16)により算出される。
【0099】
【数16】
Figure 0004110742
【0100】
以上のようにして、パルス加速度とセンサ加速度を用いて車両のピッチ方向の傾斜角を算出することが可能である。
【0101】
次に、ステップ206の多層道路走行判定処理について説明する。これは、ステップ204において算出した車両ピッチ傾斜角と、地図記憶手段006から読み出された道路の傾斜情報に基づいて、高さ方向に併走する道路が複数存在する場合でも、車両がどの道路を走行しているかを判定する処理である。多層道路走行判定処理の一例を図17を用いて説明する。まず、図17(a)のような走行の場面を考える。車両の前方には傾斜角Φ1の一般道路と、高速道路へ流入する傾斜角Φ2の流入道路がある。車両がこの2つの道路の分岐点にさしかかった時点で、多層道路走行判定処理を開始する。判定処理の動作を図10のフローチャートに沿って説明する。ステップ901では、車両の前方に存在する道路の傾斜角を地図記憶手段から読み出す。読み出された一般道路、流入道路の傾斜角をそれぞれΦ1、Φ2とする。ステップ902では、ステップ901で読み出した道路の傾斜角とピッチ傾斜角算出手段により算出された車両ピッチ傾斜角θに基づいて、車両がどの道路に存在するかの判定を以下の(数17)により行う。
【0102】
【数17】
Figure 0004110742
【0103】
これは、各道路について、その道路の傾斜角と車両ピッチ傾斜角との差分を算出し、差分が小さいほうの道路を車両が存在する道路と判定するものである。図17(b)のように、車両が一般道路を走行した場合は、(数17)の不等式が成り立つので、ステップ903に進み、車両は一般道路を走行したと判定する。一方、図17(c)のように、車両が流入道路を走行した場合は、(数17)の不等式が成り立たないので、ステップ904に進み、車両は流入道路を走行したと判定する。以上が多層道路判定処理の一例の説明である。ここでは車両の前方に存在する道路が2本の場合を説明したが、車両の前方に存在する道路が3本以上の場合についても、各道路の傾斜角と車両ピッチ傾斜角との差分を用いて同様に考えることができる。この多層道路走行判定処理により、都市高速道路のインターチェンジ付近や主要道路の立体交差点等の道路網が複雑な場所においても、高精度な位置検出が可能となる。
【0104】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、2軸方向の加速度を検出する加速度センサを用いたナビゲーション装置において、加速度センサの特性の個体差およびナビゲーション装置の設置の仕方に依らずに常に正確な車両の加速度を検出し、さらに検出された車両の加速度を用いて高精度に車両の位置を検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態におけるナビゲーション装置の基本構成を示すブロック図
【図2】本発明の実施の形態における加速度センサ学習処理の動作を示すフローチャート
【図3】本発明の実施の形態における加速度センサ補正処理と高精度車両位置検出処理の動作を示すフローチャート
【図4】本発明の実施の形態における加速度センサ軸判定処理の動作を示すフローチャート
【図5】本発明の実施の形態における加速度センサ極性判定処理の動作を示すフローチャート
【図6】本発明の実施の形態における加速度センサ感度学習処理の動作を示すフローチャート
【図7】本発明の実施の形態における加速度センサ初期オフセット算出処理の動作を示すフローチャート
【図8】本発明の実施の形態における加速度センサオフセット補正処理の動作を示すフローチャート
【図9】本発明の実施の形態における車両進行方向判定処理の動作を示すフローチャート
【図10】本発明の実施の形態における多層道路走行判定処理の動作を示すフローチャート
【図11】本発明の実施の形態における加速度センサ軸判定処理を説明する図
(a)パルス加速度と車両進行方向に一致した軸のセンサ加速度を表したグラフ
(b)パルス加速度と車両進行方向に一致していない軸のセンサ加速度を表したグラフ
【図12】本発明の実施の形態における加速度センサ極性判定処理を説明する図
(a)加速度センサの極性と車両前進方向が一致している場合を示す図
(b)加速度センサの極性と車両前進方向が一致していない場合を示す図
【図13】本発明の実施の形態における加速度センサ感度学習処理と加速度センサ感度補正処理を説明する図
【図14】本発明の実施の形態における加速度センサオフセット補正処理を説明する図
【図15】本発明の実施の形態における車両進行方向判定処理を説明する図
(a)車両が前進したときの車両加速度を表したグラフ
(b)リバース信号の配線が未接続でかつ車両が後退したときの車両加速度を表したグラフ
【図16】本発明の実施の形態におけるピッチ傾斜角算出処理について説明する図
【図17】本発明の実施の形態における多層道路走行判定処理について説明する図
(a)車両が一般道路と流入道路の分岐点にさしかかった時点を示す図
(b)車両が一般道路を走行した場合を示す図
(c)車両が流入道路を走行した場合を示す図
【符号の説明】
001 センサ部
002 加速度検出手段
003 距離検出手段
004 方位検出手段
005 記億部
006 地図記憶手段
007 データ記憶手段
008 インタフェース部
009 表示手段
010 音声再生手段
011 入力手段
012 ナビゲーション制御部
013 加速度算出手段
014 加速度センサ学習手段
015 加速度センサ軸判定手段
016 加速度センサ極性判定手段
017 加速度センサ感度学習手段
018 加速度センサ補正手段
019 加速度センサオフセット算出手段
020 加速度センサオフセット補正手段
021 加速度センサ感度補正手段
022 高精度車両位置検出手段
023 車両進行方向判定処理
024 車両ピッチ傾斜角算出手段
025 多層道路走行判定手段

Claims (4)

  1. 地図、自車位置やナビゲーションに必要な情報をディスプレイに表示するナビゲーション装置であって、
    車両の方位を検出する方位検出手段と、車両の互いに直交する方向の加速度を検出する加速度検出手段と、車両の移動距離を検出する距離検出手段と、前記距離検出手段の出力に基づいて車両の加速度を算出する加速度算出手段と、前記加速度検出手段の特性を学習する加速度センサ学習手段と、前記加速度センサ学習手段によって学習された後に加速度検出手段の特性の補正を行う加速度センサ補正手段と、前記加速度センサ補正手段によって補正された前記加速度検出手段の出力値を用いて前記ナビゲーション装置における車両の位置を検出する車両位置検出手段とを備え、
    前記加速度センサ学習手段は、前記加速度算出手段で算出された加速度の極大値と極小値をとる各時刻における一方の軸方向の加速度を検出する加速度検出手段の出力値の差分値と、前記各時刻における他方の軸方向の加速度を検出する加速度検出手段の出力値の差分値との大きさの比較に基づいて、前記加速度検出手段の2軸のどちらが車両の進行方向に一致しているかを判定する加速度センサ軸判定手段を備え、
    前記加速度センサ軸判定手段は、前記加速度算出手段で算出された加速度が所定の加速度閾値よりも大きい状態で所定の時間閾値以上継続する走行時間内での最大値を前記極大値とし、前記加速度算出手段で算出された加速度が所定の加速度閾値よりも小さい状態で所定の時間閾値以上継続する走行時間内での最小値を前記極小値とすることを特徴とするナビゲーション装置。
  2. 前記加速度センサ学習手段は、前記加速度算出手段で算出された加速度の前記極大値と前記極小値との差分値と、前記極大値と前記極小値をとる各時刻における前記判定された軸方向の加速度検出手段の各出力値の差分値との比の値の正負に基づいて、前記加速度検出手段の車両進行方向に一致している軸の極性のうち、どちらの極性が車両の前進方向に一致しているかを判定する加速度センサ極性判定手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のナビゲーション装置。
  3. 前記加速度センサ学習手段は、前記加速度算出手段で算出された加速度の前記極大値と前記極小値との差分値と、前記極大値と前記極小値をとる各時刻における前記判定された軸方向の加速度検出手段の各出力値の差分値との比の値に基づいて加速度検出手段の感度補正をおこなう加速度センサ感度学習手段を備えたことを特徴とする請求項1記載のナビゲーション装置。
  4. 前記加速度センサ補正手段は、前記加速度検出手段の出力と前記加速度算出手段の出力に基づいて車両のピッチ方向の傾斜角を算出する車両ピッチ方向傾斜角算出手段と、前回ナビゲーション装置を停止したときの前記車両ピッチ方向傾斜角算出手段からの出力を記憶するデータ記憶手段と、前記データ記憶手段から読み出された前回ナビゲーション装置を停止したときの車両ピッチ方向傾斜角に基づいて前記加速度検出手段のナビゲーション装置起動時のオフセット値を算出する加速度センサオフセット算出手段とを備えたことを特徴とする請求項2または3記載のナビゲーション装置。
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