JP4110015B2 - 能動型防振支持装置のアクチュエータ駆動制御装置 - Google Patents

能動型防振支持装置のアクチュエータ駆動制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、休筒運転可能なエンジンの振動を受ける弾性体と、弾性体が少なくとも壁面の一部を構成する液室と、液室の容積を変化させる可動部材と、可動部材を電磁力で駆動するアクチュエータと、アクチュエータの作動を制御する制御手段とを備えた能動型防振支持装置のアクチュエータ駆動制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
かかる能動型防振支持装置は、下記特許文献により公知である。
【0003】
この能動型防振支持装置は、アクチュエータに電流を印加して可動部材を振動させることでバネ定数を変化させるもので、そのバネ定数を設定する印加電流のピーク電流値と位相との関係を予めマップとして記憶しておき、エンジン回転数に応じて前記マップからアクチュエータに印加すべき電流のピーク電流値と位相とを求めることで、種々のエンジン回転数領域で能動型防振支持装置に有効な防振性能を発揮させるようになっている。
【0004】
【特許文献】
特開平7−42783号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、能動型防振支持装置はエンジンの振動が小さい全筒運転時に作動を停止し、エンジンの振動が大きい休筒運転時に作動して防振性能を発揮するようになっており、その作動時にはエンジンのクランクパルス信号からエンジンの振動状態(振幅および位相)を推定し、その振動状態に基づいてアクチュエータへの通電を制御している。
【0006】
しかしながら、エンジンが全筒運転状態から休筒運転状態に移行する過渡期には、エンジンの振動状態が不規則に変化するために該振動状態を的確にかつ速やかに推定することが難しく、能動型防振支持装置に有効な防振性能を発揮させるのが困難であった。
【0007】
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、エンジンが全筒運転状態から休筒運転状態に移行する過渡期に能動型防振支持装置に有効な防振性能を発揮させることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、休筒運転可能なエンジンの振動を受ける弾性体と、弾性体が少なくとも壁面の一部を構成する液室と、液室の容積を変化させる可動部材と、可動部材を電磁力で駆動するアクチュエータと、アクチュエータの作動を制御する制御手段とを備えた能動型防振支持装置のアクチュエータ駆動制御装置において、前記制御手段は、休筒運転状態では推定したエンジンの振動状態に基づいてアクチュエータを制御するとともに、全筒運転状態から休筒運転状態への過渡期には予め設定したマップからエンジン振動の振幅を検索し、その振幅に基づいてアクチュエータを制御することを特徴とする能動型防振支持装置のアクチュエータ駆動制御装置が提案される。
【0009】
上記構成によれば、エンジンの振動状態を推定し易い定常的な休筒運転状態では、推定したエンジンの振動状態に基づいてアクチュエータを制御し、エンジンの振動状態を推定し難い全筒運転状態から休筒運転状態への過渡期には、予め設定したマップからエンジン振動の振幅を検索し、その振幅に基づいてアクチュエータを制御するので、能動型防振支持装置は前記過渡期から定常的な休筒運転状態に亘って有効な防振性能を発揮することができる。
【0010】
尚、実施例の第1弾性体14は本発明の弾性体に対応し、実施例の第1液室24は本発明の液室に対応し、実施例の電子制御ユニットUは本発明の制御手段に対応する。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付図面に示した本発明の実施例に基づいて説明する。
【0012】
図1〜図8は本発明の一実施例を示すもので、図1は能動型防振支持装置の縦断面図、図2は図1の2−2線断面図、図3は図1の3−3線断面図、図4は図1の要部拡大図、図5は能動型防振支持装置の制御系のブロック図、図6はアクチュエータの制御手法を示すフローチャート、図7はエンジン振動の振幅を検索するマップを示す図、図8は作用を説明するタイムチャートである。
【0013】
図1〜図4に示す能動型防振支持装置Mは、自動車の気筒休止制御が可能なエンジンEを車体フレームFに弾性的に支持するためのもので、エンジンEのクランクシャフトの回転に伴って出力されるクランクパルスを検出するクランクパルスセンサSaと、エンジン回転数Neを検出するエンジン回転数センサSbと、吸気負圧Pbを検出する吸気負圧センサScとが接続された電子制御ユニットUによって制御される。このクランクパルスはクランクシャフトの1回転につき36回、つまりクランクアングルの10°毎に1回出力される。
【0014】
能動型防振支持装置Mは軸線Lに関して実質的に軸対称な構造を有するもので、エンジンEに結合される板状の取付ブラケット11に溶接した内筒12と、この内筒12の外周に同軸に配置された外筒13とを備えており、内筒12および外筒13には厚肉のゴムで形成した第1弾性体14の上端および下端がそれぞれが加硫接着により接合される。中央に開口15bを有する円板状の第1オリフィス形成部材15と、上面が開放した樋状の断面を有して環状に形成された第2オリフィス形成部材16と、同じく上面が開放した樋状の断面を有して環状に形成された第3オリフィス形成部材17とが溶接により一体化されており、第1オリフィス形成部材15および第2オリフィス形成部材16の外周部が重ね合わされて前記外筒13の下部に設けたカシメ固定部13aに固定される。
【0015】
膜状のゴムで形成された第2弾性体18の外周が第3オリフィス形成部材17の内周に加硫接着により固定されており、この第2弾性体18の内周に加硫接着により固定されたキャップ部材19が、軸線L上に上下動可能に配置された可動部材20に圧入により固定される。外筒13のカシメ固定部13aに固定されたリング部材21にダイヤフラム22の外周が加硫接着により固定されており、このダイヤフラム22の内周に加硫接着により固定されたキャップ部材23が前記可動部材20に圧入により固定される。
【0016】
しかして、第1弾性体14および第2弾性体18間に液体が封入された第1液室24が区画され、第2弾性体18およびダイヤフラム22間に液体が封入された第2液室25が区画される。そして第1液室24および第2液室25は、第1〜第3オリフィス形成部材15,16,17により形成された上部オリフィス26および下部オリフィス27によって相互に連通する。
【0017】
上部オリフィス26は第1オリフィス形成部材15および第2オリフィス形成部材16間に形成される環状の通路であって、その一部に設けられた隔壁26aの一側において第1オリフィス形成部材15に連通孔15aが形成され、前記隔壁26aの他側において第2オリフィス形成部材16に連通孔16aが形成される。従って、上部オリフィス26は、第1オリフィス形成部材15の連通孔15aから第2オリフィス形成部材16の連通孔16aまでの略1周の範囲に亘って形成される(図2参照)。
【0018】
下部オリフィス27は第2オリフィス形成部材16および第3オリフィス形成部材17間に形成される環状の通路であって、その一部に設けられた隔壁27aの一側において第2オリフィス形成部材16に前記連通孔16aが形成され、前記隔壁27aの他側において第3オリフィス形成部材17に連通孔17aが形成される。従って、下部オリフィス27は、第2オリフィス形成部材16の連通孔16aから第3オリフィス形成部材17の連通孔17aまでの略1周の範囲に亘って形成される(図3参照)。
【0019】
以上のことから、第1液室24および第2液室25は、直列に接続された上部オリフィス26および下部オリフィス27によって相互に連通する。
【0020】
外筒13のカシメ固定部13aには、能動型防振支持装置Mを車体フレームFに固定するための環状の取付ブラケット28が固定されており、この取付ブラケット28の下面に前記可動部材20を駆動するためのアクチュエータ29の外郭を構成するアクチュエータハウジング30が溶接される。
【0021】
アクチュエータハウジング30にはヨーク32が固定されており、ボビン33に巻き付けられたコイル34がアクチュエータハウジング30およびヨーク32に囲まれた空間に収納される。環状のコイル34の内周に嵌合するヨーク32の筒状部32aに有底円筒状のベアリング36が嵌合する。コイル34の上面に対向する円板状のアーマチュア38がアクチュエータハウジング30の内周面に摺動自在に支持されており、このアーマチュア38の内周に形成した段部38aがベアリング36の上部に係合する。アーマチュア38はボビン33の上面との間に配置した皿ばね42で上方に付勢され、アクチュエータハウジング30に設けた係止部30aに係合して位置決めされる。
【0022】
ベアリング36の内周に円筒状のスライダ43が摺動自在に嵌合しており、可動部材20から下方に延びる軸部20aが、ベアリング36の上底部を緩く貫通してスライダ43の内部に固定したボス44に接続される。ベアリング36の上底部とスライダ43との間にコイルばね41が配置されており、このコイルばね41でベアリング36は上向きに付勢され、スライダ43は下向きに付勢される。
【0023】
アクチュエータ29のコイル34が消磁状態にあるとき、ベアリング36に摺動自在に支持されたスライダ43にはコイルばね41の弾発力が下向きに作用するとともに、ヨーク32の底面との間に配置したコイルばね45の弾発力が上向きに作用しており、スライダ43は両コイルばね41,45の弾発力が釣り合う位置に停止する。この状態からコイル34を励磁してアーマチュア38を下方に吸引すると、段部38aに押されてベアリング36が下方に摺動することによりコイルばね41が圧縮される。その結果、コイルばね41の弾発力が増加してコイルばね45を圧縮しながらスライダ43が下降するため、スライダ43にボス44および軸部20aを介して接続された可動部材20が下降し、可動部材20に接続された第2弾性体18が下方に変形して第1液室24の容積が増加する。逆にコイル34を消磁すると、可動部材20が上昇して第2弾性体18が上方に変形し、第1液室24の容積が減少する。
【0024】
しかして、自動車の走行中に低周波数のエンジンシェイク振動が発生したとき、エンジンEから入力される荷重で第1弾性体14が変形して第1液室24の容積が変化すると、上部オリフィス26および下部オリフィス27を介して接続された第1液室24および第2液室25間で液体が行き来する。第1液室24の容積が拡大・縮小すると、それに応じて第2液室25の容積が縮小・拡大するが、この第2液室25の容積変化はダイヤフラム22の弾性変形により吸収される。このとき、上部オリフィス26および下部オリフィス27の形状および寸法、並びに第1弾性体14のばね定数は前記エンジンシェイク振動の周波数領域で低ばね定数および高減衰力を示すように設定されているため、エンジンEから車体フレームFに伝達される振動を効果的に低減することができる。
【0025】
尚、上記エンジンシェイク振動の周波数領域では、アクチュエータ29は非作動状態に保たれる。
【0026】
前記エンジンシェイク振動よりも周波数の高い振動、即ちエンジンEのクランクシャフトの回転に起因するアイドル時の振動や気筒休止時の振動が発生した場合、第1液室24および第2液室25を接続する上部オリフィス26および下部オリフィス27内の液体はスティック状態になって防振機能を発揮できなくなるため、アクチュエータ29を駆動して防振機能を発揮させる。
【0027】
能動型防振支持装置Mのアクチュエータ29を作動させて防振性能を発揮させるべく、電子制御ユニットUはクランクパルスセンサSa、エンジン回転数センサSbおよび吸気負圧センサScからの信号に基づいてコイル34に対する通電を制御する。
【0028】
即ち、図5に示すように、電子制御ユニットUは振動状態推定手段M1と、マ
ップ記憶手段M2と、選択手段M3とを備える。振動状態推定手段M1は、クランクパルスセンサSaで検出したクランクパルスに基づいてエンジンEの振動状態(実施例ではエンジン振動の振幅)を推定する。マップ記憶手段M2は、エンジン回転数センサSbで検出したエンジン回転数Neおよび吸気負圧センサScで検出した吸気負圧PbをパラメータとしてエンジンEの振動状態を検索するマップを予め記憶する。選択手段M3は、気筒切換信号、つまり全筒運転状態および休筒運転状態を切り換える信号に基づいて、振動状態推定手段M1で推定したエンジンEの振動状態、あるいはマップ記憶手段M2に記憶したマップから検索したエンジンEの振動状態の一方を選択し、その選択したエンジンEの振動状態に基づいて能動型防振支持装置Mのアクチュエータ29の作動を制御する。
【0029】
次に、能動型防振支持装置Mのアクチュエータ29の制御内容を、図6のフローチャートに基づいて具体的に説明する。
【0030】
先ずステップS1でクランクパルスセンサSaからクランクアングルの10°毎に出力されるクランクパルスを読み込み、ステップS2で前記読み込んだクランクパルスを基準となるクランクパルス(特定のシリンダのTDC信号)と比較することでクランクパルスの時間間隔を演算する。続くステップS3で前記10°のクランクアングルをクランクパルスの時間間隔で除算することでクランク角速度ωを演算し、ステップS4でクランク角速度ωを時間微分してクランク角加速度dω/dtを演算する。続くステップS5でエンジンEのクランクシャフト回りのトルクTqを、エンジンEのクランクシャフト回りの慣性モーメントをIとして、
Tq=I×dω/dt
により演算する。このトルクTqはクランクシャフトが一定の角速度ωで回転していると仮定すると0になるが、膨張行程ではピストンの加速により角速度ωが増加し、圧縮行程ではピストンの減速により角速度ωが減少してクランク角加速度dω/dtが発生するため、そのクランク角加速度dω/dtに比例したトルクTqが発生することになる。
【0031】
続くステップS6で時間的に隣接するトルクの最大値および最小値を判定し、ステップS7でトルクの最大値および最小値の偏差、つまりトルクの変動量としてエンジンEを支持する能動型防振支持装置Mの位置における振幅を演算する。前記ステップS1〜S7の処理は振動状態推定手段M1により実行される。
【0032】
続くステップS8で、選択手段M3によりエンジンEが全筒運転状態から休筒運転状態に切り換わる過渡期であるか否かを判断する。エンジンEが前記過渡期にあるときはエンジンEの振動状態が不安定になるため、振動状態推定手段M1で推定したエンジン振動の振幅は信頼性が低くなり、その推定した振幅に基づいて能動型防振支持装置Mを制御しても有効な防振性能を得ることが難しい。
【0033】
そこで、エンジンEが前記過渡期にあるときは、ステップS9でマップ記憶手段M2に記憶したマップにエンジン回転数Neおよび吸気負圧Pbを適用してエンジン振動の振幅を検索し、その振幅に基づいて能動型防振支持装置Mを制御する。
【0034】
図7はエンジン回転数Neおよび吸気負圧Pbをパラメータとする前記マップを示しており、エンジン回転数Neが減少して吸気負圧Pbが増加するに伴ってエンジン振動の振幅が増加するように設定されている。
【0035】
一方、前記ステップS8でエンジンEが全筒運転状態から休筒運転状態に切り換わる過渡期でないとき、つまりエンジンEが休筒運転状態にあるとき、ステップS10で振動状態推定手段M1で推定したエンジン振動の振幅に基づいて能動型防振支持装置Mを制御する。このとき、エンジン振動の振幅以外に、エンジン振動の位相がクランクパルスから推定される。そしてステップS11で、選択手段M3により選択した一方の振幅に基づいて、アクチュエータ29のコイル34に印加する電流のデューティ波形およびタイミング(位相)を決定する。
【0036】
しかして、振動によってエンジンEが下方に偏倚して第1液室24の容積が減少して液圧が増加するときには、コイル34を励磁してアーマチュア38を吸引する。その結果、アーマチュア38はコイルばね41,45を圧縮しながらスライダ43および可動部材20と共に下方に移動し、可動部材20に内周を接続された第2弾性体18を下方に変形させる。これにより、第1液室24の容積が増加して液圧の増加を抑制するため、能動型防振支持装置MはエンジンEから車体フレームFへの下向きの荷重伝達を防止する能動的な支持力を発生する。
【0037】
逆に振動によってエンジンEが上方に偏倚して第1液室24の容積が増加して液圧が減少するときには、コイル34を消磁してアーマチュア38の吸引を解除する。その結果、アーマチュア38はコイルばね41,45の弾発力でスライダ43および可動部材20と共に上方に移動し、可動部材20に内周を接続された第2弾性体18を上方に変形させる。これにより、第1液室24の容積が減少して液圧の減少を抑制するため、能動型防振支持装置MはエンジンEから車体フレームFへの上向きの荷重伝達を防止する能動的な支持力を発生する。
【0038】
以上のように、エンジンEが定常的な休筒運転状態にあるとき、クランクパルスセンサSaで検出したエンジンEのクランクパルスからエンジン振動の振幅を推定し、推定した振幅に基づいてアクチュエータ29のコイル34に印加する電流を制御するので、エンジンEの個体間の振動特性のバラツキ、あるいはエンジンの長期の使用に伴う振動特性の変化の影響を受けることなく、能動型防振支持装置Mに有効な防振性能を発揮させることができる。
【0039】
またエンジンEが全筒運転状態から休筒運転状態に切り換わる過渡期にあってエンジン振動の振幅を的確に推定できない場合には、予め記憶したマップにより能動型防振支持装置Mを制御するので、能動型防振支持装置Mは前記過渡期から定常的な休筒運転状態に亘って有効な防振性能を発揮することができる。
【0040】
図8は本制御の作用を示すタイムチャートであって、車体の前側および後側のエンジンマウント部から車体に伝達される振動は、全筒運転状態では小さく、定常的な休筒運転状態では大きくなっており、全筒運転状態から休筒運転状態への過渡期では振動が次第に増加している。この過渡期においてマップに基づく能動型防振支持装置Mの制御が行われるが、その期間は振動の2周期分程度が適切である。その理由は、振動の2周期分の期間が経過すると定常的な休筒運転状態が確立してエンジン振動の振幅が安定するからである。
【0041】
以上、本発明の実施例を詳述したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
【0042】
例えば、実施例では自動車のエンジンEを支持する能動型防振支持装置Mを例示したが、本発明の能動型防振支持装置Mは自動車以外のエンジンの支持に適用することができる。
【0043】
また実施例ではエンジンEの振動状態をマップで検索する場合に、振動の位相を固定値としているが、それをエンジン回転数Neおよび吸気負圧Pbからマップ検索しても良い。
【0044】
また実施例では振動状態推定手段M1はクランクパルス信号からエンジン振動の振幅を推定しているが、エンジン振動の振幅を荷重センサで検出しても良い。
【0045】
【発明の効果】
以上のように請求項1に記載された発明によれば、エンジンの振動状態を推定し易い定常的な休筒運転状態では、推定したエンジンの振動状態に基づいてアクチュエータを制御し、エンジンの振動状態を推定し難い全筒運転状態から休筒運転状態への過渡期には、予め設定したマップからエンジン振動の振幅を検索し、その振幅に基づいてアクチュエータを制御するので、能動型防振支持装置は前記過渡期から定常的な休筒運転状態に亘って有効な防振性能を発揮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 能動型防振支持装置の縦断面図
【図2】 図1の2−2線断面図
【図3】 図1の3−3線断面図
【図4】 図1の要部拡大図
【図5】 能動型防振支持装置の制御系のブロック図
【図6】 アクチュエータの制御手法を示すフローチャート
【図7】 エンジン振動の振幅を検索するマップを示す図
【図8】 作用を説明するタイムチャート
【符号の説明】
E エンジン
U 電子制御ユニット(制御手段)
14 第1弾性体(弾性体)
20 可動部材
24 第1液室(液室)
29 アクチュエータ

Claims (1)

  1. 休筒運転可能なエンジン(E)の振動を受ける弾性体(14)と、
    弾性体(14)が少なくとも壁面の一部を構成する液室(24)と、
    液室(24)の容積を変化させる可動部材(20)と、
    可動部材(20)を電磁力で駆動するアクチュエータ(29)と、
    アクチュエータ(29)の作動を制御する制御手段(U)と、
    を備えた能動型防振支持装置のアクチュエータ駆動制御装置において、
    前記制御手段(U)は、休筒運転状態では推定したエンジン(E)の振動状態に基づいてアクチュエータ(29)を制御するとともに、全筒運転状態から休筒運転状態への過渡期には予め設定したマップからエンジン振動の振幅を検索し、その振幅に基づいてアクチュエータ(29)を制御することを特徴とする能動型防振支持装置のアクチュエータ駆動制御装置。
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