JP4109160B2 - ファイバ接続構造及びその接続方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ファイバ接続構造及びその接続方法に関し、特にダブルクラッドファイバとの接続に係るものである。
【0002】
【従来の技術】
ファイバレーザーや光増幅器に用いられる光ファイバとして、近年、ダブルクラッドファイバがよく使用されている。
【0003】
図8は、従来のダブルクラッドファイバ10のファイバ縦断面を示す。
【0004】
このダブルクラッドファイバ10は、そのファイバ中心から、光増幅成分として希土類元素がドープされたコア1と、そのコア1を被覆するように設けられコア1より屈折率が低い第1クラッド2と、その第1クラッド2を被覆するように設けられ第1クラッド2より屈折率が低い第2クラッド3と、から構成されている。さらに、コア1、第1クラッド2及び第2クラッド3を補強するために、第2クラッド3を被覆するようにサポート部4が設けられている。
【0005】
このダブルクラッドファイバ10では、第1クラッド2に入射された励起光が第1クラッド2と第2クラッド3との界面で反射を繰り返しながら第2クラッド3で囲まれた領域を伝搬し、その励起光がコア1を通過する際にコア1にドープされた希土類元素を最外殻電子が励起した反転分布状態にさせ、その誘導放出によってコア1を伝播する光を増幅する。
【0006】
ところで、第1クラッド2のファイバ横断面における外郭形状をコア1と同心の円形状とした場合、第2クラッド3で囲まれた領域内を伝播する励起光にコア1の周りを周回してコア1を通過することがないスキュー光が含まれることとなるため、コア1にドープされた希土類元素を十分に反転分布状態にすることができず、コア1を伝搬する光を大きく増幅することができない。そこで、このスキュー光を低減するために、第1クラッド2のファイバ横断面における外郭形状を長方形、正方形、D字型、楕円等の円以外の形状に形成する方法がよく用いられている。
【0007】
例えば、特許文献1では、第1クラッド2のファイバ横断面における外郭形状を長方形としたダブルクラッドファイバ10の構造が開示されている。
【0008】
【特許文献1】
特許第2781399号公報
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
上述のようにスキュー光を低減するためには、第1クラッド2のファイバ横断面における外郭形状を円以外の形状にする必要がある。
【0010】
ところで、このダブルクラッドファイバ10に他の光ファイバを接続して光を入出力するには、例えば、ダブルクラッドファイバ10の入射側に励起光入射用のマルチモードファイバ、その出射側にシングルモードファイバというようにファイバ横断面の外郭形状が円形状のファイバを接続することがほとんどである。しかしながら、接続する光ファイバのコアのファイバ横断面の外郭形状が円形状であって、ダブルクラッドファイバ10の第1クラッド2のファイバ横断面の外郭形状が円以外の形状であるため、その接続部分で光が漏れる恐れがある。
【0011】
以下に、この光漏れについて、図9を用いて詳細に説明する。図9は、例えば、ダブルファイバ10とマルチモードファイバとの接続界面における各々の第1クラッド2及びコア5のファイバ横断面の外郭形状を示しており、図9中の太線はダブルクラッドファイバ10に接続するマルチモードファイバのコア外郭5aを示す。
【0012】
ダブルクラッドファイバ10の第1クラッド2のファイバ横断面が(a1)のようにD字型の形状である場合(a2)に示すようにマルチモードファイバのコア外郭5aの主に内側上部分(図中の斜線部分)から光漏れが発生する。また、第1クラッド2のファイバ横断面が(b1)のように正方形の形状である場合、(b2)に示すようにマルチモードファイバの上、下、左及び右側部分(図中の斜線部分)から光漏れが発生する。
【0013】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ファイバ横断面の外郭形状が非円形状である第1クラッドを有するダブルクラッドファイバに、ファイバ横断面の外郭形状が円形状であるコアを有する光ファイバを接続する際に、接続部分での光漏れを抑止することができるファイバ接続構造を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本発明のファイバ接続構造は、光増幅成分がドープされたコアと、該コアを被覆するように設けられファイバ横断面の外郭形状が非円形状である第1クラッドと、該第1クラッドを被覆するように設けられ該コアに沿って延びる複数の細孔が形成された第2クラッドと、を有し、該第1クラッドに入射された励起光が該第1クラッドと該第2クラッドとの界面で反射を繰り返しながら該第2クラッドで囲まれた領域内を伝搬し、該励起光が該コアを通過する際に該コアの光増幅成分を活性化させ、該光増幅成分が該コアを伝搬する光を増幅するように構成されたダブルクラッドファイバと、ファイバ横断面の外郭形状が円形状であるコアを有する被接続光ファイバと、を接続してなるファイバ接続構造であって、上記ダブルクラッドファイバの上記第1クラッドと上記被接続光ファイバのコアとが突き合わされていると共に、接続界面において、該ダブルクラッドファイバの該第1クラッドに該被接続光ファイバのコアが包含されていることを特徴とする。
【0015】
上記の構造によれば、接続界面において被接続光ファイバのコアがダブルクラッドファイバの第1クラッドに包含されているので、ダブルクラッドファイバと被接続光ファイバとの接続部分において光漏れが抑止される。
【0016】
本発明のファイバ接続構造は、上記被接続光ファイバのコアを伝搬する励起光が、上記ダブルクラッドファイバの第1クラッドに入射されてもよい。
【0017】
上記の構造によれば、ダブルクラッドファイバと被接続光ファイバとの接続部分における被接続光ファイバのコア内を伝搬する励起光の漏れが抑止される。
【0018】
本発明のファイバ接続構造は、上記接続界面において、上記ダブルクラッドファイバの上記第1クラッドの外郭形状と上記被接続光ファイバのコアの外郭形状とが略一致していてもよい。
【0019】
上記の構造によれば、接続界面において、ダブルクラッドファイバの第1クラッドの外郭形状と被接続光ファイバのコアの外郭形状とが略一致しているので、接続界面のほぼ全面を有効に利用することができ、より多くの光を入出力することができる。
【0020】
本発明のファイバ接続構造は、上記ダブルクラッドファイバのファイバ端部が接続界面側に行くに従って縮径するように形成されていてもよい。
【0021】
上記の構造によれば、ダブルクラッドファイバのファイバ端部が、接続界面側に行くに従って縮径したテーパー状に形成されているので、それに伴ってダブルクラッドファイバの硬さも接続界面側に行くに従って徐々に低くなっている。そのため、そのダブルクラッドファイバは、ファイバ端部に外力が加わってもその応力が集中しにくいので、ファイバ端部が折れにくくなる。
【0022】
本発明のファイバ接続構造は、上記ダブルクラッドファイバの接続界面における第1クラッドがその他の任意のファイバ横断面における第1クラッドよりも大きく形成されていてもよい。
【0023】
上記の構造によれば、ダブルクラッドファイバの接続界面における第1クラッドが、その他の任意のファイバ横断面における第1クラッドよりも大きく形成されている。そのため、第1クラッドが大きく形成されている分だけ、接続界面を拡張することができるので、より多くの光を第1クラッド内に入射させることができる。
【0024】
本発明のファイバの接続方法は、光増幅成分がドープされたコアと、該コアを被覆するように設けられファイバ横断面の外郭形状が非円形状である第1クラッドと、該第1クラッドを被覆するように設けられ該コアに沿って延びる複数の細孔が形成された第2クラッドと、を有し、該第1クラッドに入射された励起光が該第1クラッドと該第2クラッドとの界面で反射を繰り返しながら該第2クラッドで囲まれた領域内を伝搬し、該励起光が該コアを通過する際に該コアの光増幅成分を活性化させ、該光増幅成分が該コアを伝搬する光を増幅するように構成されたダブルクラッドファイバと、ファイバ横断面の外郭形状が円形状であるコアを有する被接続光ファイバと、を接続する方法であって、ダブルクラッドファイバのファイバ端部を、コアと該コアを被覆する中実クラッドとからなり、該中実クラッドのファイバ端面における外郭形状が被接続光ファイバのコアのファイバ端面における外郭形状よりも大きくなるように形成加工するファイバ端部処理工程と、上記ダブルクラッドファイバのファイバ端面と上記被接続光ファイバのコアとを突き合わせて接続するファイバ接続工程と、を備えることを特徴とする。
【0025】
上記の方法によれば、ダブルクラッドファイバのファイバ端部を、コアとコアを被覆する中実クラッドとからなり、その中実クラッドのファイバ端面における外郭形状が被接続光ファイバのコアのファイバ端面における外郭形状よりも大きくなるように形成加工するので、ファイバ横断面の外郭形状が非円形状である第1クラッドを有するダブルクラッドファイバと、ファイバ横断面の外郭形状が円形状であるコアを有する被接続光ファイバとを、光漏れがなく接続することができる。
【0026】
本発明のファイバの接続方法は、上記ダブルクラッドファイバのファイバ端部加工をエッチングにより行ってもよい。
【0027】
上記の方法によれば、ダブルクラッドファイバのファイバ端部加工をエッチングにより行うので、容易にファイバ端部を加工することができる。
【0028】
本発明のファイバの接続方法は、上記ダブルクラッドファイバのファイバ端部加工を加熱により行ってもよい。
【0029】
上記の方法によれば、ダブルクラッドファイバのファイバ端部加工を加熱により行うので、ファイバ端部に残留している第2クラッド内の細孔を溶融除去することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態に係るダブルクラッドファイバとの接続におけるファイバ接続構造及びその接続方法について図面を用いて詳細に説明する。
【0031】
本発明の実施形態では、ダブルクラッドファイバの第1クラッドのファイバ横断面の外郭形状が正方形である場合を例に説明するが、長方形、D字型、及び楕円等の非円形状の場合についても適応することができる。
【0032】
以下に、本発明の実施形態に係るダブルクラッドファイバとの接続方法を工程を追って説明する。
【0033】
<準備工程>
ダブルクラッドファイバと、エッチング液と、ダブルクラッドファイバに接続する被接続光ファイバとを準備する。
【0034】
図1に示すように、ダブルクラッドファイバ10は、全体が石英から構成され、ファイバ中心をなし光増幅成分がドープされたコア1と、コア1を被覆するように設けられた第1クラッド2と、第1クラッド2を被覆するように設けられた第2クラッド3と、第2クラッド3を被覆するように設けられたサポート部4と、を備えている。
【0035】
このダブルクラッドファイバ10は、第1クラッド2に入射された励起光が第1クラッド2と第2クラッド3との界面で反射を繰り返しながら第2クラッド3で囲まれた領域内を伝搬し、その励起光がコア1を通過する際にコア1の光増幅成分を活性化させ、その光増幅成分がコア1を伝搬する光を増幅するように構成されている。
【0036】
コア1は、光増幅成分としてエルビウム(Er)、ネオジム(Nd)及びイッテルビウム(Yb)等の希土類元素、ゲルマニウム(Ge)及びクロム(Cr)等がドープされており、第1クラッド2より屈折率が高くなっている。
【0037】
第1クラッド2は、ファイバ横断面の外郭形状が正方形になっている。ところで、第1クラッド2のファイバ横断面の外郭形状をコア1と同心の円形とした場合には、第2クラッド3で囲まれた領域内を伝播する励起光にはコア1の周りを周回してコア1を通過することがないスキュー光が含まれることとなるため、コア1にドープされた希土類元素を十分に反転分布状態にすることができず、コア1を伝搬する光を大きく増幅することができない。そこで、このスキュー光を低減するために、第1クラッド2のファイバ横断面の外郭形状を非円形状としている。
【0038】
第2クラッド3は、複数の細孔3aを有しており、第1クラッド2より屈折率が低くなっている。その細孔3aの径の大きさは10μm以下である。これは、図7(b)に示すように細孔3aの径の大きさが、例えば、30μm〜50μmと大きい場合には、第2クラッド3の外側のサポート部4がエッチングされた段階で、浸漬している部分以外の細孔3a内にも毛細管現象によりエッチング液が浸透してしまい、所望でない部分もエッチングされてしまうためである。一方、図7(a)に示すように、細孔3aの径の大きさが、例えば、10μm以下、好ましくは、2〜4μmと小さい場合には、細孔3a内への毛細管現象によるエッチング液の浸透速度が遅くなるので、ほぼエッチング液に浸漬している部分のみをエッチングすることができる。
【0039】
エッチング液は、ファイバ構成材料(石英)を溶解させることができる溶液であり、例えば、フッ化水素、フッ硝酸(フッ化水素及び硝酸の混合物)及びフッ化アンモニウム等の水溶液である。
【0040】
被接続光ファイバは、例えば、マルチモードファイバ30である。このマルチモードファイバ30は、図6に示すように全体が石英から構成され、ファイバ中心をなすコア5と、コア5を被覆するように設けられコア5より屈折率が低いクラッド2cと、を備えている。このマルチモードファイバ30は、入射された光がコア5とクラッド2cとの界面で反射を繰り返しながら、コア5内を伝搬するように構成されている。本実施形態では、ダブルクラッドファイバ10に接続する光ファイバとして、このマルチモードファイバ30を例に説明するが、被接続光ファイバは、シングルモードファイバであってもよい。なお、シングルモードファイバは、一般にコアの径の大きさが10μm以下とマルチモードファイバ30のコア5の径と比較して小さくなっているが、そのコアとクラッドとからなる内部構成及びその作用は、マルチモードファイバ30と同様である。
【0041】
<エッチング工程>
ダブルクラッドファイバ10をエッチング液に浸漬した後、所定の速度でダブルクラッドファイバ10をエッチング液から引き上げる。このとき、図2(a)に示すようにエッチングは外側から内側へ同心円状に進行するため、その外郭は円形を保持しながらエッチングされる。さらに、ダブルクラッドファイバ10のファイバ端に向かってエッチング液へ浸漬時間が長くなっているため、ダブルクラッドファイバ20aは、図3(b)に示すようにその外径が、ファイバ端に向かってテーパー状に小さくなる。なお、図3(b)は、テーパー状にエッチングされたダブルクラッドファイバ20aのファイバ縦断面を示す模式図であり、図3(a)は、図3(b)のダブルクラッドファイバ20aのファイバ先端側(図中の左側)から観察した模式図であり、図3(c)は、ダブルクラッドファイバ20aのエッチングされていない部分でのファイバ横断面の模式図である。
【0042】
<加熱工程>
ここで、加熱工程で用いられる加熱装置は、一対の電極6a,6bと、両電極6a,6bに繋がった電源とを備えている。この一対の電極6a,6bは、それぞれが針状に形成されており、先端同士が対向するように設けられている。この加熱装置では、放電電流、放電時間等が任意に設定できるようになっている。
【0043】
まず、テーパー状にエッチングされたダブルクラッドファイバ20aの第2クラッド3のうち、その第2クラッド3の外径が接続するマルチモードファイバ30のコア5の径の大きさと一致する部分を加熱装置の一対の電極6a,6b間に配置する。
【0044】
次いで、加熱装置の電極6a,6b間で放電を生じさせ、その電極6a,6b間のダブルクラッドファイバ20aの第2クラッド3を部分的に加熱する。
【0045】
これにより、図4に示すように加熱した部分の第2クラッド3の細孔3aが溶融除去される。このとき、図2(b)に示すように加熱部分の第1クラッド2と細孔3aが溶融除去された第2クラッド3とが一体化され、その第2クラッド3の分だけ第1クラッド2の外径が大きくなった第1クラッド拡径部2’が形成される。なお、図4は、テーパー状の第2クラッド3を部分的に加熱して細孔3aが溶融除去され第1クラッド拡径部2’が形成されたダブルクラッドファイバ20bのファイバ縦断面を示す模式図である。
【0046】
さらに、図5に示すようにダブルクラッドファイバ20bをその第1クラッド拡径部2’の位置でファイバ軸に対して垂直に切断する。図5(b)は、第1クラッド拡径部2’の位置で切断されたダブルクラッドファイバ20cのファイバ縦断面を示す模式図であり、図5(a)は、図5(b)のダブルクラッドファイバ20cのファイバ先端側(図中の左側)から観察した模式図であり、図5(c)は、ダブルクラッドファイバ20cのエッチングされていない部分でのファイバ横断面の模式図である。
【0047】
以上のようにして、光増幅成分がドープされたコア1と、コア1を被覆するように設けられそのファイバ横断面の外郭形状が正方形である第1クラッド2と、第1クラッド2を被覆するように設けられコア1に沿って延びる複数の細孔3aが形成された第2クラッド3と、第2クラッド3を被覆するように設けられたサポート部4を備えており、そのファイバ端部では第1クラッド2及び第2クラッド3が露出し、ファイバ端部が接続端面側に行くに従って縮径したテーパー状に形成され、さらに、接続端面側のファイバ横断面の外郭形状が円形状である第1クラッド拡径部2bを有するダブルクラッドファイバ20cが得られる。
【0048】
<融着工程>
まず、図6(a)に示すように、ダブルクラッドファイバ20cの第1クラッド拡径部2b側のファイバ端面と、マルチモードファイバ30のファイバ端面(コア)とを突き合わせ、その突き合わせ部分を上述の加熱装置の一対の電極6a,6b間に配置する。
【0049】
次いで、一対の電極6a,6b間で放電を生じさせ、その間のファイバの突き合わせ部分を加熱する。これにより、図6(b)に示すように突き合わせ部分が融着しダブルクラッドファイバ20cとマルチモードファイバ30とが接続される。
【0050】
以上のようにして、第1クラッド拡径部2bによって、接続界面におけるダブルクラッドファイバ20cの第1クラッド2のファイバ横断面の外郭形状と被接続光ファイバ(マルチモードファイバ30)のコア5の外郭形状とが略一致している接続構造が形成される。
【0051】
さらに、ダブルクラッドファイバ20cのファイバ端部が、接続界面側に行くに従って縮径したテーパー状に形成されているので、それに伴ってダブルクラッドファイバ20cの端部の硬さも接続界面側に行くに従って徐々に低くなっている。そのため、そのダブルクラッドファイバ20cでは、その端部に外力が加わってもその応力が集中することなく端部が折れにくくなっている。これにより、ファイバの圧縮に対する折れ易さが低減されるので、融着器等の加熱装置による接続において有効である。
【0052】
このダブルクラッドファイバ20cの接続構造では、マルチモードファイバ30のコア5内を伝搬する励起光が、ダブルクラッドファイバ20cの第1クラッド拡径部2’を介して第1クラッド2に入射され、その励起光が第1クラッド2と第2クラッド3との界面で反射を繰り返しながら第2クラッド3で囲まれた領域内を伝搬することになる。これにより、ダブルクラッドファイバ20cとマルチモードファイバとの接続部分において励起光の光漏れが抑止される。
【0053】
次に、具体的に行った実験について説明する。
【0054】
本発明の実施形態の実施例として、上述の実施形態と同じ方法で、ダブルクラッドファイバのファイバ端部を処理した。
【0055】
具体的には、ダブルクラッドファイバとして、細孔の径の大きさが約2μmで、第1クラッドの外径の大きさが約100μmで、第2クラッドの外径の大きさが約150μmで、サポート部の外径の大きさが約250μmで、コアにゲルマニウム(Ge)がドープされたファイバと、エッチング液として、50重量%のフッ化水素水溶液と、被接続光ファイバとして、コアの外径が約100μmで、ファイバの外径が約125μmのマルチモードファイバと、を準備して、ダブルクラッドファイバのファイバ端部を50重量%のフッ化水素水溶液に浸漬させ、約40分間かけてフッ化水素水溶液から引き上げた。
【0056】
これにより、サポート部及び第2クラッドの外径が、ファイバ端に向かってテーパー状に小さくなった。
【0057】
次いで、ダブルクラッドファイバのテーパー状になった第2クラッドのうちその外径が約100μmの位置を加熱して第2クラッドの細孔を溶融除去させ、その後、ファイバ軸に対して垂直に切断した。
【0058】
これにより、ダブルクラッドファイバの第1クラッドの接続端面のファイバ横断面の外郭形状が円形化し、マルチモードファイバのコアのファイバ横断面の外郭形状とほぼ一致した。
【0059】
次いで、ダブルクラッドファイバのファイバ端面と、マルチモードファイバのファイバ端面とを突き合わせ、加熱装置を用いて接続した。
【0060】
これにより、ダブルクラッドファイバとマルチモードファイバとが接続され、マルチモードファイバからの励起光がその接続部分で漏れることがなかった。
【0061】
なお、本発明は本実施形態に限定されるものではなく、他の構成のものであってもよい。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ダブルクラッドファイバの接続端面の第1クラッドの外郭形状が円形になるように処理され、その円形の接続界面を介して、ファイバ横断面の外郭形状が非円形状である第1クラッドを有するダブルクラッドファイバと、ファイバ横断面の外郭形状が円形状であるコアを有する光ファイバとが接続されているので、接続部分での光漏れを抑止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係るダブルクラッドファイバの斜視図である。
【図2】 本発明の実施形態に係るダブルクラッドファイバの端部処理方法を示す模式図である。
【図3】 本発明の実施形態に係るダブルクラッドファイバ20aを示す模式図である。
【図4】 本発明の実施形態に係るダブルクラッドファイバ20bを示す模式図である。
【図5】 本発明の実施形態に係るダブルクラッドファイバ20cを示す模式図である。
【図6】 本発明の実施形態に係るダブルクラッドファイバ20cの接続方法を示す模式図である。
【図7】 従来のダブルクラッドファイバ10のファイバ横断面の模式図である。
【図8】 従来のダブルクラッドファイバ10のファイバ縦断面の模式図である。
【図9】 従来のダブルクラッドファイバの第1クラッド2とマルチモードファイバのコア5との接続状態を示す模式図である。
【符号の説明】
1 コア
2 第1クラッド
2a 第1クラッド円形化部
2’,2b 第1クラッド拡径部
2c クラッド(マルチモードファイバ)
3 第2クラッド
4 サポート部
5 コア(マルチモードファイバ)
5a マルチモードファイバのコア外郭
6a,6b 電極
10,20a,20b,20c ダブルクラッドファイバ
30 マルチモードファイバ

Claims (8)

  1. 光増幅成分がドープされたコアと、該コアを被覆するように設けられファイバ横断面の外郭形状が非円形状である第1クラッドと、該第1クラッドを被覆するように設けられ該コアに沿って延びる複数の細孔が形成された第2クラッドと、を有し、該第1クラッドに入射された励起光が該第1クラッドと該第2クラッドとの界面で反射を繰り返しながら該第2クラッドで囲まれた領域内を伝搬し、該励起光が該コアを通過する際に該コアの光増幅成分を活性化させ、該光増幅成分が該コアを伝搬する光を増幅するように構成されたダブルクラッドファイバと、
    ファイバ横断面の外郭形状が円形状であるコアを有する被接続光ファイバと、
    を接続してなるファイバ接続構造であって、
    上記ダブルクラッドファイバの上記第1クラッドと上記被接続光ファイバのコアとが突き合わされていると共に、接続界面において、該ダブルクラッドファイバの該第1クラッドに該被接続光ファイバのコアが包含されていることを特徴とするファイバ接続構造。
  2. 請求項1に記載されたファイバ接続構造において、
    上記被接続光ファイバのコアを伝搬する励起光が、上記ダブルクラッドファイバの第1クラッドに入射されることを特徴とするファイバ接続構造。
  3. 請求項1に記載されたファイバ接続構造において、
    上記接続界面において、上記ダブルクラッドファイバの上記第1クラッドの外郭形状と上記被接続光ファイバのコアの外郭形状とが略一致していることを特徴とするファイバ接続構造。
  4. 請求項1に記載されたファイバ接続構造において、
    上記ダブルクラッドファイバは、ファイバ端部が接続界面側に行くに従って縮径するように形成されていることを特徴とするファイバ接続構造。
  5. 請求項1に記載されたファイバ接続構造において、
    上記ダブルクラッドファイバは、接続界面における第1クラッドがその他の任意のファイバ横断面における第1クラッドよりも大きく形成されていることを特徴とするファイバ接続構造。
  6. 光増幅成分がドープされたコアと、該コアを被覆するように設けられファイバ横断面の外郭形状が非円形状である第1クラッドと、該第1クラッドを被覆するように設けられ該コアに沿って延びる複数の細孔が形成された第2クラッドと、を有し、該第1クラッドに入射された励起光が該第1クラッドと該第2クラッドとの界面で反射を繰り返しながら該第2クラッドで囲まれた領域内を伝搬し、該励起光が該コアを通過する際に該コアの光増幅成分を活性化させ、該光増幅成分が該コアを伝搬する光を増幅するように構成されたダブルクラッドファイバと、
    ファイバ横断面の外郭形状が円形状であるコアを有する被接続光ファイバと、を接続する方法であって、
    ダブルクラッドファイバのファイバ端部を、コアと該コアを被覆する中実クラッドとからなり、該中実クラッドのファイバ端面における外郭形状が被接続光ファイバのコアのファイバ端面における外郭形状よりも大きくなるように形成加工するファイバ端部処理工程と、
    上記ダブルクラッドファイバのファイバ端面と上記被接続光ファイバのコアとを突き合わせて接続するファイバ接続工程と、
    を備えることを特徴とするファイバの接続方法。
  7. 請求項6に記載されたファイバの接続方法において、
    上記ダブルクラッドファイバのファイバ端部加工をエッチングにより行うことを特徴とするファイバの接続方法。
  8. 請求項6に記載されたファイバの接続方法において、
    上記ダブルクラッドファイバのファイバ端部加工を加熱により行うことを特徴とするファイバの接続方法。
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