JP4109107B2 - 繰り返し閉じることができるプラスチック製バッグ - Google Patents

Description

【０００１】
技術分野
この発明は、繰り返して閉じることができるプラスチック製のバッグ、すなわち、内容物を収容し、また、取り出すために繰り返して開閉することができる、時には「ジッパーバッグ」と呼ばれることもあるバッグに関する。
従来技術
そのようなバッグは従来、細長いプラスチック製のシートまたはフィルムから形成された長方形状を呈し、前記シートまたはフィルムは、折り重ねられて２つのパネルを形成し、これら２つのパネルは、それらの対向する両縁部が一体にシールを施されて、両パネルの自由な縁部によって規定される１つの開口部を備えている。この開口部は、バッグの開口部の直ぐ下のパネルの一方を横断して延出する１つのリブから形成される閉鎖手段によって、中間に形成される凹部内で互いに係合され、適切に繰り返して開閉される。したがって、バッグの開閉は、やはりバッグの開口部の直ぐ下の他方のパネルを横断して延出するリブとの２つのリブによって規定される。凹部中で係合するリブの両側に平行に延出する２つのリブは、リブを規定された凹部内に捕捉する機能を備える。
【０００２】
これらのリブと凹部は、リブが関連する凹部内にタイトにフィットして、関連する凹部を規定するリブが、その凹部に進入できるように凹部を変形して関連する凹部内に捕捉されるような形状と大きさに決められる。このバッグは、バッグの開口部に位置するパネルの自由な縁部をグリップして、パネルを関連する凹部から引っ張って外すことによって開放され、それによって、内容物を収容したり、取り出したりするためにアクセスすることが可能である。開口部をバッグに対して閉じたり再シールするために、リブの一端が親指によって押圧される。これに伴って、関連する凹部の隣接端部への指圧が、押圧力を込めた親指とその他の指でリブと凹部の構造体の長さに沿って伝えられ、リブを関連する凹部内に連続してタイトに収容して、それによってバッグの開口部をシールする。
【０００３】
バッグの開口部は必要に応じて繰り返し開閉することができ、閉じるプロセスに関してはジッパーによって達成されるプロセスに類似するので、そのような繰り返して閉じることができるバッグを説明するために時として「ジッパー」という用語が用いられる。
【０００４】
知られた繰り返して閉じることができるバッグにあっては、自由な縁部に隣接して、リブの閉鎖手段の上方にある２つのパネルの部分は、通常は、両パネルの内側面において開口部を横断して形成される複数の平行する浅いリブを有し、これらのリブは、パネルの前記の部分を引き離すときにグリップして、閉鎖手段の係合を外してバッグを開放する場合に、指による両パネルのグリップを確実にする。
【０００５】
ダイヘッドを通して押し出される繰り返して閉じることができるバッグは、閉鎖部材の直ぐ下に弱いエリアを有する。すなわち、バッグは、これを形成するために用いられるプラスチックシートまたはフィルムの厚さが原因で脆弱で、プラスチック製のパネルは、蓋がきつすぎたりユーザーがバッグを開放するときに不当な力を加えたり、維持したりするならば、つまりユーザーが乱暴ならば、閉鎖部材の下側或いは上側において裂けたり破断したりする。しかし、他方においては、安全性のために、水密な、または、気密な強い蓋が必要とされる。さらには、押し出された閉鎖部材の脆弱さによって、閉じるときの係合とシールが困難になる。材料の脆弱性はまた、製造工程における蓋の品質の制御を困難にする。
【０００６】
この問題に対する１つの解決は、閉鎖部材に隣り合うパネルをプラスチックの異なる材料のラミネート材から形成することであり、これは、閉鎖部材のエリアにおけるパネルの断裂または破壊に抵抗する大きな強度を提供する。他方においては、ラミネート材によって充分な剛性も提供されるので、バッグの蓋のシールと開放が容易になる。
【０００７】
しかしながら、閉鎖手段に隣接するパネルとしてラミネートプラスチックを備える繰り返し閉じることができるバッグにあっては、より複雑高度な製造設備が必要であるばかりでなく、余計な材料コストも要求されるという理由で、その製造コストが、押し出された閉鎖部材付きバッグよりも高価であり、これらはいずれも、単純な押し出し蓋付きバッグと比較して、消費者にとってのバッグのコストを引き上げる。ラミネート構造体に一緒に使用する異材の供給者が限られていることもまた、ラミネート構造体に不可欠な異材の製造コストが高価に設定される原因をなしている。
【０００８】
したがって、単純な押し出し工程によって形成される閉鎖部材を備える、したがって、ラミネートプラスチック製の代替品に関連するコスト上昇要因を伴わず、しかも、従来の押し出し蓋付きバッグの問題点を最小化するか、排除する繰り返し閉じることができるプラスチック製バッグを提供することが、この発明の１つの好ましい具体例の目的である。
発明の概要
この発明はしたがって、互いに接合されるか、一体化されるか、両方が合体されるかして、１つの開口部と、前記開口部を閉じるための１つまたは複数の、互いに係合することができる細長いリブ断面形状の閉鎖手段を備えるバッグを規定する少なくとも２つのパネルを有する繰り返し閉じることができるプラスチック製のバッグであって、少なくとも１つの細長い強化リブが、前記閉鎖手段に隣接してこれに平行に存在するとともに、前記強化リブは、バッグの一方または各パネルの面および前記閉鎖手段の内側および外側にも存在するバッグを想定している。
【０００９】
閉鎖手段、強化リブ、およびすべてのグリップ助成リブもまた、単純な押し出し製造プロセスによって形成され、他方、強化リブは、従来の押し出し閉鎖部材が備える問題点を最小化するか、排除する。特に、強化リブは、閉鎖手段に加えられる力を或る程度支え、かくて、バッグ材料が閉鎖手段の内側および外側において断裂または破断する可能性を最小化するとともに、他方においては、強化リブもまた、閉鎖手段に隣り合うバッグのパネルの剛性を増大させて、バッグを閉じるとき、リブ形態の相互の係合の整合を助成する。さらには、漏れの防止、安全性、水密性、気密性のために閉鎖をよりタイトにすることもできる。
【００１０】
１、２、３またはそれよりも多くの強化リブが、閉鎖手段の内側および外側の両方に設けられることができる。その代わりに、これらのリブは、バッグの内側および外側、または、パネルの一方または両方に設けられることもできる。
【００１１】
好ましくは、複数の浅いリブが、前記閉鎖手段に向かって平行に延出する前記パネル面に、そして、その外側に設けられて前記バッグを開放するとき前記パネルのグリップを助成する。
【００１２】
浅いリブは、一方のパネルの内側および外側、または両パネルの内側および外側に設けられることができる。
【００１３】
好ましくは、閉鎖手段のリブ形態は、その長さに沿って離間する複数の突起を有しており、それによって、前記リブが関連する凹部中に連続して係合する間、閉鎖手段が連続して閉鎖されていることを意味する一連の耳に聞こえる、
および手で触ってわかる信号が提供されるであろう。
発明を実施するためのベストモード
この発明の好ましい１具体例を添付図面を参照しつつ説明する。
【００１４】
この好ましい具体例において、この発明は、符号１０で一般的に示す繰り返して閉じることができるバッグを構成する。プラスチック製バッグは、プラスチックのシートまたはフィルムの押し出された管から形成されており、前記シートまたはフィルムは、フラット化されたとき、バッグの底部を規定する折り曲げ線１１を生じ、したがって、その後で対向する両側縁部１２に沿ってシールされる一対のパネル１５を作り出して、管の他方の側がスリットされたときバッグの頂部に１つの開口部１３を備えるプラスチック製のバッグを提供する。この開口部１３は、上に説明したタイプの従来の押し出された閉鎖手段１４であって、バッグの開口部およびバッグの開口部の下方において、一方のパネルの幅を横断して延出するリブ１４ａを構成するとともに、バッグの開口部において他方のパネルの幅を横断して延出する一対のリブ１４ｃによって規定される凹部１４ｂの内部に捕捉される前記閉鎖手段１４によって、適切に繰り返して開閉することができる。リブ１４ａの両側にあって、凹部１４ｂの内部に係合する一対のリブは、やはり、凹部を規定するリブ１４ｃを捕捉するように機能する。パネル１５の頂部において閉鎖手段１４の上方にあるバッグの両パネルの自由な端部と隣り合う部分１６は、やはり押し出しによって形成される平行に延出する２つの浅いリブ１７を備えており、パネルのこれらの部分がグリップされて両パネルを引き離すために引っ張られ、バッグを開放するときリブ閉鎖手段１４を外すとき、それらの内側において、パネルのグリップを強化することができる。
【００１５】
この発明によれば、複数、この好ましい具体例においては２つの、平行な強化用リブ１８もまた、閉鎖手段１４の両側に沿って押し出され、閉鎖手段１４に加えられる力を、事実上或る程度支えるとともに、バッグが、閉鎖手段の内側および外側へ断裂または破断する可能性を最小化し、他方では、これと同時に、閉鎖手段に隣り合うバッグのパネルを強化して付加的な剛性を提供して、バッグを閉じるときにリブ閉鎖手段の相互係合形態の整合性を補助する。
【００１６】
発明のこの好ましい具体例においては、閉鎖手段１４のリブ１４ａが、その長さに沿って離間して設けられた複数の突起１９を有し、それによって、このリブを関連する凹部と連続的に係合させるとき、閉鎖手段が連続して閉鎖されることを意味する一連の耳に聞こえるおよび手で触れてわかる信号が発生される。
【００１７】
閉鎖手段１４、浅いリブ１７、および、強化リブ１８はすべてが、バッグが形成される管が押し出されて、管がスリットされる前に押し出される。
【００１８】
強化リブ１８は、押し出しダイの断面形状を変更するか、押し出されつつある管の表面にプラスチック材料を直接射出するか、或いは、バッグ用の管が押し出されつつあるときに凹部を備えるダイヘッドを通す形成プロセスによって形成することができる。もし必要ならば、もっと大量生産と材料が安価なラミネートプロセスを使用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 この発明の好ましい具体例の側面図。
【図２】 図１の具体例の破断拡大断面図。

Claims (2)

1. 互いに接合されるか、一体化されるか、それらの両方が組み合わされるかして１つの開口部を規定する少なくとも２つのプラスチックシートのパネルを有する繰り返し閉じることができるプラスチック製バッグであって、
   下記の（a）〜（c）を特徴とするバッグ。
   （a）前記バッグは、１対の部材、すなわち、一方のパネルに形成した細長いリブと、前記リブと係合して一体化するように他方のパネルに形成した凹部とからなる細長い閉鎖手段(14)を備える
   （b）前記両パネルは、前記閉鎖手段(14)の上下至近距離に、前記閉鎖手段(14)に延出する細長い強化リブ(18)、および、前記強化リブ（18）の上方に平行して延出する浅いリブ（17）をそれぞれ備える
   （c）前記各強化リブ(18)は、内側および外側に向かう突出部を備えており、内側に向かう突出部はバッグが前記閉鎖手段(14)によって閉鎖されたとき互いに当接して、閉鎖手段(14)に隣接する両パネルを補強するとともに、外側に向かう突出部は、前記補強機能に加えて、バッグ開放操作時にユーザによるバッグのグリップ機能を補助する
2. 前記閉鎖手段(14)は、その細長いリブが、長さ方向に連続する断続部分を有するので、ユーザによって、前記リブが対応する凹部中に連続して係合される間、閉鎖手段が連続して閉鎖されていることを意味する一連の耳に聞こえる、および、手で触ってわかる信号が提供される点を特徴とする請求項１に記載のバッグ。

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