JP4107981B2 - 吸収ヒートポンプ装置の制御方法 - Google Patents

吸収ヒートポンプ装置の制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、再生器、凝縮器、蒸発器、吸収器などと共に、リソーバとデソーバとを備えて構成される吸収ヒートポンプ装置の運転を開始するときと、停止するときの制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の装置として、例えば図5に示したように再生器1、凝縮器2、蒸発器3、吸収器4、リソーバ5、デソーバ6などを配管接続して構成した吸収ヒートポンプ装置100Xが周知である(特許文献1参照)。
【0003】
上記構成の吸収ヒートポンプ装置100Xは、蒸発器3とデソーバ6とで吸熱し、凝縮器2と第二種サイクルを構成するリソーバ5および第一種サイクルを構成する吸収器4で放熱するので、暖房時のCOPが2以上となると云った利点がある。
【0004】
【特許文献1】
特開2001−82825(図1)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記構成の吸収ヒートポンプ装置においては、再生器で吸収液から蒸発分離された冷媒蒸気は凝縮器に入って放熱・凝縮し、その凝縮した冷媒液は蒸発器に入って吸熱・蒸発し、その蒸発した冷媒蒸気はリソーバに入って吸収液に吸収され、その吸収液に吸収された冷媒はデソーバに入って吸収液から蒸発分離し、その蒸発分離した冷媒蒸気は吸収器に入って吸収液に吸収されて、再生器に戻される、と云った長い経路を循環するため、運転を開始する際にはリソーバ、デソーバを備えない吸収ヒートポンプ装置よりも、リソーバで吸収させる冷媒蒸気と、デソーバで吸収液から蒸発分離させる冷媒蒸気とをそれぞれ所要量吸収あるいは生成する時間だけ長くなり、したがって定常運転に達するまでの時間が長くなると云った問題点があった。
【0006】
また、上記構成の吸収ヒートポンプ装置においては、再生器で冷媒を蒸発分離して吸収液の冷媒濃度が低下し、冷媒の吸収が可能に再生された吸収液の濃度を速やかに稀釈する手段を備えていなかったため、運転を停止する際には吸収液の濃度を下げるための稀釈運転が長時間になると云った問題点があった。
【0007】
したがって、運転を開始するときには速やかに定常運転ができるようにすると共に、運転を停止するときには吸収液の稀釈運転が短時間で完了できるようにする必要があり、これらが解決すべき課題であった。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決すべく本発明は、再生器で加熱手段により加熱して吸収液から蒸発分離された冷媒蒸気は凝縮器に入って放熱・凝縮し、その凝縮した冷媒液は蒸発器に入って吸熱・蒸発し、その蒸発した冷媒蒸気はリソーバに入って吸収液に吸収され、その吸収液に吸収された冷媒はデソーバに入って吸収液から蒸発分離し、その蒸発分離した冷媒蒸気は吸収器に入って吸収液に吸収されて再生器に戻され、再生器で加熱・再生された吸収液は、吸収器に供給されてデソーバからの冷媒蒸気を吸収したのちに、当該吸収器から第1の吸収液ポンプにより再生器に戻され、リソーバで蒸発器からの冷媒蒸気を吸収した吸収液は、デソーバに供給されて冷媒が蒸発分離されたのちに、当該デソーバから第2の吸収液ポンプによりリソーバに戻され、更に凝縮器から蒸発器に入った冷媒液は、冷媒ポンプにより蒸発器の散布器に供給されるように構成した吸収ヒートポンプ装置において、
第1の吸収液ポンプと再生器に設けた加熱手段を同時若しくは相前後して起動したのち、冷媒または吸収液に係わる物理量の変化または経過時間に基づいて第2の吸収液ポンプを起動し、その後に冷媒ポンプも前記物理量の変化または経過時間に基づいて起動するようにした第1の構成の制御方法と、
【0009】
前記第1の構成の制御方法において、第1の吸収液ポンプを運転可能な最低の回転速度で起動し、第2の吸収液ポンプの起動と同時または相前後して第1の吸収液ポンプの容量制御運転を開始するようにした第2の構成の制御方法と、
【0010】
再生器で加熱手段により加熱して吸収液から蒸発分離された冷媒蒸気は凝縮器に入って放熱・凝縮し、その凝縮した冷媒液は蒸発器に入って吸熱・蒸発し、その蒸発した冷媒蒸気はリソーバに入って吸収液に吸収され、その吸収液に吸収された冷媒はデソーバに入って吸収液から蒸発分離し、その蒸発分離した冷媒蒸気は吸収器に入って吸収液に吸収されて再生器に戻され、再生器で加熱・再生された吸収液は、吸収器に供給されてデソーバからの冷媒蒸気を吸収したのちに、当該吸収器から第1の吸収液ポンプにより再生器に戻され、リソーバで蒸発器からの冷媒蒸気を吸収した吸収液は、デソーバに供給されて冷媒が蒸発分離されたのちに、当該デソーバから第2の吸収液ポンプによりリソーバに戻され、更に凝縮器から蒸発器に入った冷媒液は、冷媒ポンプにより蒸発器の散布器に供給されるように構成した吸収ヒートポンプ装置において、
再生器に設けた加熱手段による吸収液に対する加熱を停止したのち、蒸発器と吸収器とを接続している冷媒液管に介在する冷媒ブロー弁を開弁して蒸発器から吸収器に冷媒液を流し、吸収器と再生器にある吸収液の濃度を下げたのち、第1および第2の吸収液ポンプの運転を停止するようにした第3の構成の制御方法と、を提供するものである。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を図1〜図3に基づいて詳細に説明する。なお、理解を容易にするため、これらの図においても前記図5において説明した部分と同様の機能を有する部分には、同一の符号を付した。
【0012】
図1に例示した吸収ヒートポンプ装置100は、冷媒に水を、吸収液に臭化リチウム水溶液などを使用して、果汁、食塩水、ミルクなどを加熱して濃縮するための熱源や、暖房に使用する熱源などを作る装置であり、内部に伝熱管1Aが設けられ、その伝熱管1Aに熱源供給管15を介して供給される駆動熱源、例えば高温の水蒸気によって吸収液を加熱して吸収液から冷媒を蒸発分離し、吸収液を冷媒の吸収が可能な状態に再生する再生器1と、この再生器1から供給される冷媒蒸気を冷却して凝縮させる凝縮器2と、この凝縮器2から冷媒液管20を介して供給される冷媒液を加熱して蒸発させる蒸発器3と、冷媒を蒸発分離して再生器1から吸収液管21を介して供給される冷媒の濃度が低下した吸収液に冷媒を吸収させ、再生器1から供給される吸収液と熱交換器7で熱交換させて再生器1に吸収液管22を介して戻す吸収器4とを備えている。
【0013】
なお、熱源供給管15を介して駆動熱源である高温の水蒸気が供給される伝熱管1Aの出口側に連結された廃熱管16には、スチームトラップ16Aが設けられ、伝熱管1Aで再生器1内の吸収液を加熱・再生して放熱し、凝縮して廃熱管16に吐出した駆動熱源のドレンが、下流側に設ける図示しない廃熱回収器に供給されても、ドレンが廃熱回収器に気液混合状態で供給されて熱交換効率を低下させることがないように構成されている。
【0014】
また、吸収ヒートポンプ装置100は、蒸発器3から供給される冷媒蒸気を吸収液に吸収させるリソーバ5と、冷媒を吸収してリソーバ5から吸収液管23を介して供給される冷媒の濃度が上昇した吸収液を加熱して冷媒を吸収液から蒸発分離し、冷媒の濃度が低下した吸収液を、リソーバ5から供給される吸収液と熱交換器8で熱交換させてリソーバ5に吸収液管24を介して戻すと共に、吸収液から蒸発分離した冷媒蒸気を吸収器4に供給するデソーバ6とを備えている。なお、リソーバ5とデソーバ6とは、開閉弁18が介在する抽気管19により連通可能に連結されている。
【0015】
また、吸収ヒートポンプ装置100は、吸収器4の内部に設けられた伝熱管4Aと、リソーバ5の内部に設けられた伝熱管5Aと、凝縮器2の内部に設けられた伝熱管2Aとが直列に介在する温水管17を備えている。
【0016】
さらに、吸収ヒートポンプ装置100は、吸収液管22に介在する吸収液ポンプP1と、吸収液管24に介在する吸収液ポンプP2と、冷媒液管25に介在する冷媒ポンプP3と、蒸発器3の液相部と吸収器4とを接続している冷媒液管26に介在する冷媒ブロー弁27と、熱源供給管15に介在する流量制御弁28と、再生器1の吸収液出口側に設けられて、再生器1で再生されて吸収液管21に吐出する吸収液の濃度Nを検出する濃度センサ29と、吸収液ポンプP1、P2、冷媒ポンプP3、冷媒ブロー弁27、流量制御弁28を制御するための制御器30とを備えている。
【0017】
上記構成の本発明の吸収ヒートポンプ装置100においては、再生器1の伝熱管1Aに例えばコージェネレーションシステムなどから廃熱として供給される125℃程度の飽和水蒸気が導入されると、吸収器4から吸収液ポンプP1により吸収液管22を介して供給され、散布器1Bから伝熱管1Aの上に散布される吸収液が加熱・再生され、凝縮器2に供給する冷媒蒸気が発生する。
【0018】
また、蒸発器3の内部に設けられた伝熱管3Aには、適宜の装置から水蒸気などの熱源流体(再生器1の伝熱管1Aに供給される熱源流体よりは低温度の熱源流体)が供給されるため、凝縮器2から冷媒液管20を介して供給され、冷媒液管25の冷媒ポンプP3により散布器3Bから伝熱管3Aの上に散布される冷媒液が加熱され、リソーバ5に供給する冷媒蒸気が発生する。
【0019】
デソーバ6に設けられた伝熱管6Aにも、適宜の装置から水蒸気などの熱源流体(再生器1の伝熱管1Aに供給される熱源流体よりは低温度の熱源流体)が供給されるため、リソーバ5から吸収液管23を介して供給され、散布器6Bから伝熱管6Aの上に散布される吸収液が加熱・再生され、吸収器4に供給する冷媒蒸気が発生する。
【0020】
そして、吸収器4の伝熱管4A、リソーバ5の伝熱管5A、凝縮器2の伝熱管2Aには、温水ポンプP4の運転により温水管17を流れる水が順次供給される。
【0021】
そのため、温水管17の内部を流れる水は、先ず再生器1から吸収液管21を介して供給され、散布器4Bから伝熱管4Aの上に散布された吸収液がデソーバ6から吸収器4に供給された冷媒蒸気を吸収する際に生成される吸収熱により伝熱管4Aにおいて加熱され、続いてデソーバ6から吸収液ポンプP2より吸収液管24を介して供給され、散布器5Bから伝熱管5Aの上に散布された吸収液が蒸発器3からリソーバ5に供給された冷媒蒸気を吸収する際に生成される吸収熱により伝熱管5Aにおいて加熱され、さらに再生器1から供給された冷媒蒸気が伝熱管2Aに触れて凝縮する際に出る凝縮熱により加熱される。
【0022】
上記のように動作して加熱用途に供することのできる吸収ヒートポンプ装置100においては、運転開始時と運転停止時には、吸収液ポンプP1、P2、冷媒ポンプP3、冷媒ブロー弁27、流量制御弁28は、マイコンなどを備えて構成される制御器30により以下に示すように制御される。
【0023】
制御器30は、例えば図2、図3に示した制御を行うための制御プログラムを、図示しないマイコンのメモリ部に記憶してある。したがって、図示しない運転開始スイッチが操作されたときには、制御器30により、ステップS1として吸収液ポンプP1が運転可能な最低の回転速度で起動され、吸収器4から再生器1への吸収液の搬送が開始される。
【0024】
ステップS2においては、流量制御弁28が開弁されて伝熱管1Aに熱源供給管15から駆動熱源である高温の水蒸気が供給され、吸収液から冷媒を蒸発分離して吸収液を再生させる再生器1における再生動作が開始される。
【0025】
ステップS3においては、濃度センサ29が計測する吸収液濃度N、すなわち再生器1で冷媒を蒸発分離して濃縮・再生された吸収液の濃度が第1の所定濃度α(例えば、55質量%)に到達したか否かを判定し、吸収液濃度Nが第1の所定濃度αに到達すると、ステップS4に移行して吸収液ポンプP1の運転が熱負荷の大きさに基づいた容量制御運転に切り替えられると共に、吸収液ポンプP2が起動され、デソーバ6からリソーバ5への吸収液の搬送が開始される。
【0026】
ステップS5においては、濃度センサ29が計測する吸収液濃度Nが、第1の所定濃度αより濃い第2の所定濃度β(例えば、57質量%)に到達したか否かを判定し、吸収液濃度Nが第2の所定濃度βに到達すると、ステップS6に移行して冷媒ポンプP3が起動され、蒸発器3に溜まった冷媒液の散布器3Bから伝熱管3A上への散布が開始される。
【0027】
すなわち、上記構成の本発明の吸収ヒートポンプ装置100においては、熱源供給管15から再生器1の伝熱管1Aへの駆動熱源の供給開始時には、吸収器4から吸収液管22を介して再生器1に供給される吸収液の量は、吸収液ポンプP1が最低の回転速度で運転されて最少量に絞られるため、再生器1内にある吸収液の温度は速やかに上昇し、冷媒の蒸発分離が速やかに行われる。
【0028】
そして、再生器1で吸収液から速やかに蒸発分離されて凝縮器2に入った冷媒蒸気が、伝熱管2Aの管壁を介して内側を流れる水に放熱し、伝熱管2A内を流れる水を加熱するので、温水管17を流れる水は凝縮器2内の伝熱管2Aにおいて速やかに加熱される。
【0029】
また、蒸発器3内の伝熱管3Aの上に冷媒ポンプP3により散布される蒸発器3内の冷媒液は、凝縮器2で伝熱管2A内を流れる水に放熱して凝縮し、冷媒液管20を介して供給された冷媒液であるので、速やかに溜まる。
【0030】
そして、濃度センサ29が計測する再生器1内の吸収液濃度Nが第2の所定濃度βに到達し、換言すれば蒸発器3に十分な量の冷媒液が溜まったときに、冷媒ポンプP3が起動されて蒸発器3の冷媒液溜まりに溜まっている冷媒液が伝熱管3Aの上に散布され、伝熱管3Aの内部を流れる水蒸気などの熱源流体から熱を奪って蒸発し、リソーバ5内に入って伝熱管5Aの上に散布されている吸収液に吸収されるので、伝熱管5A内を流れる水も速やかに加熱される。
【0031】
また、デソーバ6内の伝熱管6Aの上に散布器6Bから散布される吸収液は、リソーバ5で冷媒を吸収して吸収液管23から供給される吸収液であるので、この吸収液も運転開始後速やかに運転濃度に達する。
【0032】
すなわち、伝熱管6Aの内部を流れる水蒸気などの熱源流体から熱を奪って蒸発し、吸収器4内に入って伝熱管4Aの上に散布されている吸収液に吸収される冷媒蒸気も速やかに増加し、伝熱管4A内を流れる水も速やかに加熱される。
【0033】
したがって、温水管17の内部を流れる水は、吸収器4内の伝熱管4A、リソーバ5内の伝熱管5A、凝縮器2内の伝熱管2Aにおいて速やかに加熱される。そのため、温水管17を流れる温水を使用して果汁、食塩水、ミルクなどを加熱して濃縮することも、暖房を行うことも短時間の内に開始することができる。
【0034】
一方、吸収ヒートポンプ装置100の運転中に図示しない運転停止スイッチが操作されたときには、制御器30により、ステップS11として流量制御弁28が閉じられ、伝熱管1Aへの熱源供給管15から駆動熱源の供給が停止されて、再生器1における冷媒の吸収液からの蒸発分離が停止される。
【0035】
ステップS12においては、冷媒ポンプP3の運転が停止され、リソーバ5に供給して吸収液に吸収される冷媒の蒸発が停止される。そして、ステップS13において、冷媒ブロー弁27が開かれて、蒸発器3の冷媒液溜まりに溜まっている冷媒液が吸収器4に供給され、吸収器4内にある吸収液の濃度が下げられる。
【0036】
ステップS14においては、濃度センサ29が計測する吸収液濃度Nが所定の濃度γ(例えば、52質量%)に到達したか否かを判定し、吸収液濃度Nが所定の濃度γに到達するとステップS15に移行して吸収液ポンプP1、P2の運転が停止される。なお、ステップS12における冷媒ポンプP3の停止は省略し、ステップS15において冷媒ポンプP3も停止させるようにしても良い。
【0037】
したがって、上記構成の本発明の吸収ヒートポンプ装置100においては、運転停止時には蒸発器3からの冷媒液の流入により吸収器4内の吸収液が速やかに稀釈され、その稀釈された吸収液が吸収液管22を介して再生器1に供給されるので、冷媒の蒸発分離により濃縮・再生された再生器1内の吸収液は速やかに稀釈され、結晶化防止のための稀釈運転時間を短縮することができる。
【0038】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではないので、特許請求の範囲に記載の趣旨から逸脱しない範囲で各種の変形実施が可能である。
【0039】
例えば、最低の回転速度で起動した吸収液ポンプP1を熱負荷の大きさに基づいた容量制御運転に切り替えると共に、吸収液ポンプP2を起動するタイミングは、濃度センサ29が検出する吸収液濃度Nに基づいて決定するのではなく、蒸発器3の冷媒液溜まりに溜まった冷媒液の液面高さに基づいて決定しても良いし、再生器1内の圧力または温度を検出して、再生器1内で吸収液から蒸発分離されている冷媒の量を把握し、その程度に基づいてタイミングを決定するようにしても良い。また、上記タイミングは、経過時間に基づいて制御されるように、制御器30のメモリ部に記憶する制御プログラムを作成することも可能である。
【0040】
また、温水管17を流れる温水を用いて、果汁、食塩水、ミルクなどを加熱して濃縮するときには、濃縮時に出る水蒸気を蒸発器3の伝熱管3Aと、デソーバ6の伝熱管6Aに供給する熱源として利用することも可能である。
【0041】
また、再生器1内の吸収液を加熱して冷媒を蒸発分離し、吸収液を冷媒の吸収が可能な状態に再生するために熱源供給管15を介して伝熱管1Aに導入する駆動熱源としては、コージェネレーションシステムなどを冷却して高温になった冷却水であっても良い。また、燃焼バーナにより、再生器1内の吸収液を加熱・再生し、冷媒蒸気を発生させる構成とすることもできる。
【0042】
そして、燃焼バーナにより再生器1内の吸収液を加熱・再生し、冷媒蒸気を発生させる構成としたときには、廃熱管16には燃焼バーナから出る排ガスを流し、その排ガスと温水管17を流れる温水などとを熱交換させて、排ガスが保有する廃熱を回収することも可能である。
【0043】
また、吸収液ポンプP1の起動の前に流量制御弁28を開弁しても、再生器1内にある吸収液が直ちに沸騰することはないので、流量制御弁28を開弁した後で吸収液ポンプP1を起動しても良いし、吸収液ポンプP1の起動と流量制御弁28の開弁とを同時に行うようにすることも可能である。
【0044】
また、冷媒ブロー弁27が介在する冷媒液管26の上流側は、蒸発器3の冷媒液溜まりに接続するのではなく、仮想線で示したように冷媒液管25の冷媒ポンプP3吐出側に連結し、蒸発器3の冷媒液を冷媒ポンプP3の吐出圧力を利用して吸収器4に短時間で導入できるようにすることも可能である。
【0045】
そして、冷媒液管26を上記のように接続したときには、各機器は制御器30により例えば図4に示したように制御される。
【0046】
また、吸収器4に設けられた伝熱管4Aと、リソーバ5に設けられた伝熱管5Aと、凝縮器2に設けられた伝熱管2Aとが並列に介在するように温水管17を構成し、温水管17を流れる温水が伝熱管4A、5A、2Aにおいて同時に加熱されるようにすることなども可能である。
【0047】
【発明の効果】
上記したように、本発明のヒートポンプ装置においては、運転を開始するときには速やかに定常運転を開始することができ、運転を停止するときには吸収液の結晶化防止のための稀釈運転を短時間で完了することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明により制御される吸収ヒートポンプ装置の構成を示す説明図である。
【図2】本発明の制御の一例(運転開始時の制御)を示す説明図である。
【図3】本発明の制御の一例(運転停止時の制御)を示す説明図である。
【図4】本発明の運転停止時の他の制御例を示す説明図である。
【図5】従来技術を示す説明図である。
【符号の説明】
1 再生器
1A 伝熱管
1B 散布器
2 凝縮器
2A 伝熱管
3 蒸発器
3A 伝熱管
3B 散布器
4 吸収器
4A 伝熱管
4B 散布器
5 リソーバ
5A 伝熱管
5B 散布器
6 デソーバ
6A 伝熱管
6B 散布器
7、8 熱交換器
15 熱源供給管
16 廃熱管
16A スチームトラップ
17 温水管
18 開閉弁
19 抽気管
20 冷媒液管
21〜24 吸収液管
25、26 冷媒液管
27 冷媒ブロー弁
28 流量制御弁
29 濃度センサ
30 制御器
P1、P2 吸収液ポンプ
P3 冷媒ポンプ
P4 温水ポンプ
100、100X 吸収ヒートポンプ装置

Claims (3)

  1. 再生器で加熱手段により加熱して吸収液から蒸発分離された冷媒蒸気は凝縮器に入って放熱・凝縮し、その凝縮した冷媒液は蒸発器に入って吸熱・蒸発し、その蒸発した冷媒蒸気はリソーバに入って吸収液に吸収され、その吸収液に吸収された冷媒はデソーバに入って吸収液から蒸発分離し、その蒸発分離した冷媒蒸気は吸収器に入って吸収液に吸収されて再生器に戻され、再生器で加熱・再生された吸収液は、吸収器に供給されてデソーバからの冷媒蒸気を吸収したのちに、当該吸収器から第1の吸収液ポンプにより再生器に戻され、リソーバで蒸発器からの冷媒蒸気を吸収した吸収液は、デソーバに供給されて冷媒が蒸発分離されたのちに、当該デソーバから第2の吸収液ポンプによりリソーバに戻され、更に凝縮器から蒸発器に入った冷媒液は、冷媒ポンプにより蒸発器の散布器に供給されるように構成した吸収ヒートポンプ装置において、
    第1の吸収液ポンプと再生器に設けた加熱手段を同時若しくは相前後して起動したのち、冷媒または吸収液に係わる物理量の変化または経過時間に基づいて第2の吸収液ポンプを起動し、その後に冷媒ポンプも前記物理量の変化または経過時間に基づいて起動することを特徴とする吸収ヒートポンプ装置の制御方法。
  2. 第1の吸収液ポンプを運転可能な最低の回転速度で起動し、第2の吸収液ポンプの起動と同時または相前後して第1の吸収液ポンプの容量制御運転を開始することを特徴とする請求項1記載の吸収ヒートポンプ装置の制御方法。
  3. 再生器で加熱手段により加熱して吸収液から蒸発分離された冷媒蒸気は凝縮器に入って放熱・凝縮し、その凝縮した冷媒液は蒸発器に入って吸熱・蒸発し、その蒸発した冷媒蒸気はリソーバに入って吸収液に吸収され、その吸収液に吸収された冷媒はデソーバに入って吸収液から蒸発分離し、その蒸発分離した冷媒蒸気は吸収器に入って吸収液に吸収されて再生器に戻され、再生器で加熱・再生された吸収液は、吸収器に供給されてデソーバからの冷媒蒸気を吸収したのちに、当該吸収器から第1の吸収液ポンプにより再生器に戻され、リソーバで蒸発器からの冷媒蒸気を吸収した吸収液は、デソーバに供給されて冷媒が蒸発分離されたのちに、当該デソーバから第2の吸収液ポンプによりリソーバに戻され、更に凝縮器から蒸発器に入った冷媒液は、冷媒ポンプにより蒸発器の散布器に供給されるように構成した吸収ヒートポンプ装置において、
    再生器に設けた加熱手段による吸収液に対する加熱を停止したのち、蒸発器と吸収器とを接続している冷媒液管に介在する冷媒ブロー弁を開弁して蒸発器から吸収器に冷媒液を流し、吸収器と再生器にある吸収液の濃度を下げたのち、第1および第2の吸収液ポンプの運転を停止することを特徴とする吸収ヒートポンプ装置の制御方法。
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